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「理想の子どもの人数は3人」と考える夫婦が、どうして理想どおりの子どもを持たないのか? その理由として、2015年に国が行った調査によると、「経済的な理由」を挙げた人が一番多くいました。
今回は、自治体が独自に行っている3人目以降の子どもたちへの控除について、対象を東京都23区に絞ってご紹介します。
■ネックとなる年齢制限を緩和した自治体とは?
「1人目の子どもが未就園児であれば、3人目の保育料は無料にする」。国は、このような取り組みを進めています。
しかし、ネックとなるのが年齢制限。上記の条件では、1人目と3人目以降の子どもの年齢がそれほど離れていないことが必要となってきます。「上の子の子育てが少し落ち着いてきたから」「やっぱり3人目が欲しいから」と思ったときには、この条件はとても厳しいと感じる人も多いでしょう。
しかし年齢制限を独自に緩和している自治体もあります。
<年齢制限を緩和している自治体>
●荒川区
18歳未満の児童を3人以上養育している世帯で、3歳未満の3人目以降の子どもの保育料が無料に。
3歳未満までなので限定的ではありますが、認可保育園だけでなく、認証保育園、保育ママに在籍している場合も対象になります。
●葛飾区
中学校3年生までの兄姉を1人目と数えて、2人目の保育料は半額、3人目以降は無料。
認可保育園だけでなく小規模事業保育所などの施設、そして私立幼稚園も対象となります。
●品川区
小学校3年生以下の兄姉を1人目と数えて、同様に2人目は半額、3人目以降は無料。
年齢の離れた兄姉がいると、塾代や学費で家計が大変という家庭もあるため、こうした取り組みはありがたいですよね。
■3人目を産み育てる動機となった支援策
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それでは次は、保育料の減免以外に、3人以上子どもを持つ家庭に対して行われている取り組みを紹介します。
まずは3人目以降の子どもが生まれたときにありがたい支援策をしている自治体についてです。
●練馬区:「第3子誕生祝金」
3人目以降の子どもが生まれたら、1人あたり20万円を支給する「第3子誕生祝金」という取り組みをしています。
18歳までの2人以上の兄姉がいる子どもが対象で、所得制限などはありません。
●世田谷区
3人目以降の出産費について、一部を助成。
18歳までの子どもを1人目と数えて、3人目以降の出産において、分娩や入院にかかった費用が対象。「出産育児一時金」や「出産に伴うその他の給付金等」の金額を引いた差額分が助成されます。
区が決めた上限の48万円を超えた場合は、上限額から出産育児一時金や給付金などを差し引いた差額分を助成。
出産育児一時金は、産科医療保障制度に加入している病院で出産した場合、赤ちゃん1人につき42万円の支給になります。このため区からは、最大で6万円ほど助成が受けられるということになります。
※出産後1年以内に申請が必要なので、注意が必要です。
練馬区が行ったアンケートによると、申請者のうち29%は、この制度が3人目以降の子どもを産み育てる動機のひとつになったと答えているそう。20万円という金額は、子育て家庭にとってはありがたいものですよね。
■長い子育てに寄り添う支援策も!
3人以上の子どもを持つ家庭では、育てていくなかでかかってくる費用の多さに悩む場合もあります。そんな家庭への支援策として、入学祝いや給食費の助成など、先の長い取り組みを行っている自治体もあります。
●台東区:「にぎやか家庭応援プラン」
3人目以降の子どもが生まれたとき、小学校に入るとき時、中学校に入るときに、それぞれお祝いの品がもらえるというもの。
お祝いの品の内容は3万円程度の商品券か図書券なので、好きなものに使えるのがポイント。また、22歳までの子どもを1人目として数えるため、年齢制限が緩いところがうれしいですよね。
●葛飾区:「多子世帯の給食費補助制度」
中学生以下の子どもが3人以上いる家庭に対して給食費を助成。
子どもの学年によって補助金は異なりますが、年間約4~6万円を上限として、おもに区立の小・中学校の給食費が助成してもらえます。下の子が未就学児の場合も上の子は対象になるので、長い期間支援を受けることができます。
調べてみると、バラエティに富んだ取り組みがたくさんありました。住む場所によって受けられる控除は異なってくるということをあらためて実感。
子育て政策の充実という面では、居住地を選ぶ理由の一つになるかもしれませんね。3人以上の子どもを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事は、2018年2月時点の自治体のホームぺージなどを参考にしたものです
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