連載記事:“生まれ順”で子育てまるわかり!

長子はどんな性格? 頼られ上手で甘え下手なエルサタイプ【“生まれ順”で子育てまるわかり! 第2回】


■効くほめ言葉は「ありがとう」叱り言葉は「しっかりしなさい」

長子はどんな性格? 頼られ上手で甘え下手なエルサタイプ【“生まれ順”で子育てまるわかり!  第2回】
―― なるほど! そして、アナは「末子」の典型ですね(笑)。私の周囲に、まるでこの姉妹のような、生真面目な姉と自由奔放な妹を持つお母さんがいて、「伸び伸びした妹を見ていると、常に私の思いを察して動いてくれる姉にちょっと申し訳なさを感じてしまう」と言っていました。こんなお母さんの悩みを、五百田さんはどう思われますか?

五百田さん:「長子」は下の子に対して、自然と責任感が芽生えてしまいます。お母さんも、たとえ「お姉ちゃんなんだから」と言わないにしても、無意識に姉としてふるまうことを期待してしまっているのではないでしょうか?

そんな雰囲気が積もり積もって、「私がしっかりしなければ!」と思ってしまうのでしょう。だから、時には「長子」だけ甘やかしてあげたり、「あなたが何をしてもお母さんはあなたのことを認めているよ」というサインを送ってあげましょう。

でも、このお姉ちゃんの特性は、全然悪いことではないですよね。もしかして、相談者のお母さんは「末子」ではないですか?

―― おっしゃる通り! 相談者のお母さんは3人きょうだいの「末っ子」です。

五百田さん:だと思いました(笑)。
基本的に、「きょうだい型」では同じ「型」の相性が良いのです。だから、「末子」であるお母さんは、同じく「末子」である妹の気持ちはよくわかる。

でも、「長子」である姉の気持ちはわからないので不安になってしまうのでしょう。結局、親は自分が経験したことしか子どもに教えられず、それ以外のことはわからないので不安に感じてしまうのですよ。

―― 確かに…。逆に、この相談者のお母さんが「長子」だったら、自由奔放な妹に対しての悩みがあったのかもしれませんね。

五百田さん:大切なのは、その子自身の個性を認めてあげることです。親がすべきことは、「あなたは本当に生真面目ね…。
たまには妹を見習ってハメを外してみたら?」と姉のことを否定するのではなく、「いつも妹の面倒をみてくれてありがとう」と、素直な気持ちで感謝の気持ちを伝えることなのではないでしょうか?

こうすることで、「長子」の性格がより強化されるかもしれませんが、ほめられて嫌な気がする子はいないでしょう。

―― 「長子」をほめる時に一番“刺さる”言葉はなんですか?

五百田さん:もう素直に「ありがとう」です。「あなたのおかげで助かったよ」などと、お母さんの感謝の気持ちを伝えるのが一番。「長子」は自尊心が強いので、「小さい子の扱いがうまいね」などと小手先の対応をほめてもあまり効果はありません。
長子はどんな性格? 頼られ上手で甘え下手なエルサタイプ【“生まれ順”で子育てまるわかり!  第2回】

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―― では、逆に、「長子」を叱る時に有効な言葉はありますか?

五百田さん:「しっかりしなさい」です。そんな言葉、「長子」は言われすぎていて、もううんざりしてしまうのでは? とお母さんは思うかもしれませんが、そんなことはありません。もともと持っている強い責任感に火がついて気合が入ります。

逆に、回りくどい言い方をすると、きっちりした性格の「長子」からしたら「何が言いたいわけ?」とイライラ。
逆効果になってしまうのです。



人一倍責任感が強く、面倒見が良くて、「ありがとう」「助かった」というストレートな言葉がうれしい「長子」。いつも「弟・妹の面倒を見てね」とお母さんはついつい「長子」に頼りがちですが、実はそうやって頼られることが、何より励みになっているところもあるようです。

次回は、「長子」の真逆のキャラクターともいえる、「末子」についてうかがいます。

取材・文/まちとこ出版社N




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