「どうして男の子と女の子は違うの?」子どもからの性の質問「親の心構え」は?



■男女の体の違いが気になり始めるのは「5歳くらいから」

「どうして男の子と女の子は違うの?」子どもからの性の質問「親の心構え」は?

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――絵本や紙芝居なら教える側にとっても抵抗が少ないし、間違いのない知識を子どもに伝えられるので実践してみたいです! 赤ちゃんがどうやって生まれるかが分かってくると男女の体の違いが気になってくると思うのですが「どう違うのか」「どうして違うのか」といった疑問にはどう応じるのが良いでしょう?

柴田先生:実は、3歳くらいまでの子はほとんど男女差を感じていないんですね。でも、4歳を過ぎたころから遊び方に性差が現れます。5歳くらいには体の違いに興味を持ち始めて、お互いの性器を見せ合ったり触ったりすることで確かめあったりし始めます。

ただ、多少の罪悪感があるので大人の目の届かないところでやります。いわゆるエッチな本に興味を持ち、公園などに落ちているとコソコソ見ていたりするんです。

――5歳くらいから興味を持ち始める…。息子もそのくらいからだったような気がします。「〇〇のお兄ちゃんがエロ本持ってるって!」とわざわざ報告されたこともあったような(笑)。
罪悪感はこのくらいの年齢からすでに感じているのも驚きました。子どもが男女の体の違いについて興味を持ち始めていると感じたら、性について伝える準備を始めたほうが良いのでしょうか?


柴田先生:そうですね。スカートめくりする5歳児に「どんな感じ?」と聞いたことがあります。すると「ゾクゾクする」と返ってきました。健康な育ちではあるのですが、いやがる女の子を追いかけて…という事態も起こるかもしれません。

だから、きちんと説明する必要がありますね。この時も視覚的なことがあったほうが分かりやすいので、絵本などを使うと良いですね。大きくなった時に赤ちゃんを産むための大事なところだから傷をつけてはいけないし、簡単に見せてはいけないよと脅かしにならない程度にハッキリ伝えることが大事です。


■「子どもは何を知りたがっているか」をまず考える

――子どもからの性に関する質問はその成長とともに変化していきますよね。親はどのように向き合っていけば良いのでしょうか。

柴田先生:しつこく聞いてきたかと思ったら、しばらく忘れたようになる。子どもの性に関する疑問はときどきやってくるという感じですね。なのであまり深く考えなくて大丈夫です。子どもから問いかけがある度に一緒に話しながら、何を知りたがっているのかを探ってあげてください。

ゆったり構えておくだけで、お母さんやお父さんもだんだん慣れてきますし、自然に事実を話せるようになると思うのです。お子さんが大きくなり思春期になった時には性欲を否定せず、赤ちゃんは簡単につくってはいけないこと、避妊するための具体的な方法などがあることを自然に話せるようになってゆけると良いですね。



性にまつわる質問は人間の根源的なテーマだけに「正しく教えたい。でもどう伝えれば良いのか分からない。今、伝えて良いかどうかも分からない」と戸惑ってしまう人も多いのではないでしょうか。

今回、柴田先生にお話を聞いてみて安心したのは「考えるのは子ども発信の問いかけがあったタイミングで良い」「あまり深く考えなくても大丈夫」ということです。「子どもが知りたがっていることは何だろう?」と想像してゆったり構える。そうすることで「こんなふうに違うんだよ」「こういう理由でとても大事なんだよ」と子どもに伝わる言葉で自然に伝えられるようになると良いなと思いました。

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