連載記事:AI時代を生き抜く「自信が持てる子」の育て方
子どものやる気を引き出す親、ブレーキをかける親【AI時代を生き抜く「自信が持てる子」の育て方 第1回】
■子どものやる気は、どうやって引き出すのか?
沼田先生のクラスでは「PDCA」というビジネス用語も積極的に活用しています
※「PDCA」とは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返すことで、より目標達成のために業務を改善しながら品質を良くしていく手法のこと。
さて、本題の
“子どもからどうやってやる気を引き出すのか?”
沼田先生が実践しているさまざまなメソッドには、共通点があることに気づきます。それは、どれも子どもが学ぶ楽しみを見つけているものであること。沼田先生は、
子どもが楽しく学ぶためならば労を惜しまないといいます。
「
『勉強は誰がするの?』というと、子どもなんです。だから、僕は『子どもがどうしたら楽しく学ぶことができるか?』にポイントを置いて、工夫をしているだけなんです。ただ、「勉強しなさい」といっても子どもの心は動きません」
ささいなことかもしれませんが、ネーミングひとつで変わることもあります。沼田先生の現在のクラスには勉強のやり方にネーミングがついています。
たとえば、「N1(エヌワン)」、「U2(ユーツー)」(※)。
※●N1(エヌワン):「Notebook for the one」の略で、日記のこと。
●U2(ユーツー):Under 2minitus(制限時間2分)で行う「81ます計算」のこと
そして、漢字テストでは子どもたちが「漢字なので『KG(ケージー)』、『N1』『U2』があるから『KG3』にしよう」と決定したそうです。沼田先生は心の中で、「漢字はKANJIだから“KJ”だと思うけど」と思ったそうですが…。
しかし、それに止まらず、先生は「せっかくだから“3”にも意味を持たせよう。3回連続で満点をとったらライセンスをあげよう!」と提案。すると子どもたちはがぜんやる気になって、「KG3(ケージースリー)チャレンジ」が始まったそうです。
こんなネーミングだけで、勉強がなんとなくゲームのような楽しいイメージに変わるような気がしないでしょうか?