私が言葉にしたかったのは、まさにこんな日常だった…! 涙腺崩壊の育児絵日記「子供ができて知ったこと」
■私は良い母親? 誰かと比べて焦って悩んだ日々の先に見たもの
本書では息子さんの言葉の遅れに悩む、むぴーさん自身の姿も描かれています。
母親として育て方に問題があるのではないかと自分を責めてみたり、周りと比べて引け目を感じてしまったり、胸に押し寄せる不安と闘いながら、息子さんの成長といかに向き合うかを模索する日々を過ごします。
『子供ができて知ったこと』より
『子供ができて知ったこと』より
自分なりに成長する息子さんの姿を受け止め、このままゆっくり待とうと前向きな気持ちになることもあれば、ちょっとしたことで悲しい気持ちになって落ち込んだり、相反する気持ちのはざまで悩み、苦しむむぴーさん。
しかし、その後ようやく言葉を話せるようになった息子さんに、当時の気持ちを聞いたむぴーさんは、自身が大切なことを見落としていたことに気づくのです。
『子供ができて知ったこと』より
母親として息子の言葉の遅れを悲しいと思っていたように、息子も小さな頭のなかで彼なりにいろんな想いを抱えていたということ。
『子供ができて知ったこと』より
わが子を愛しているからこそ、育児の不安はときに親の心に影をさし、大切な存在であるはずのわが子のことを恥じたり、傷つけたり、そんな親自身の弱さを突きつけられる瞬間もたびたび訪れます。
しかし悩み、傷つき、やるせない想いを抱えているのは、子どもだって同じなのです。
子育てに対する責任を全うしたいと思う気持ちの裏に、親としてのエゴはないだろうか?
「私はよい母親?」と周りの評価を気にする前に、子ども自身の喜びや幸福に目を向けられているだろうか?
本書と通じて、親としてのあり方を自問しながらも、ままならない育児のなかで、自分の弱さから目をそらしたくなったり、泣きたくなるほど落ち込んだり、そんなみじめな自分をありのままに認めてあげたいと心から思うのです。