搾乳機の選び方や使い方、電動・手動の違いやおすすめの商品、上手な搾乳のコツなどを紹介しています。自分にとってベストな搾乳機を選んでくださいね!
搾乳機ってそもそもどんな物?
そもそも搾乳機ってどんな物なのでしょうか…という疑問を持つ人も多いでしょう。まずは、搾乳機の持つ役割や使用シーンについてです。
母乳を吸い出すための機械
搾乳機とは、減圧による吸引力を利用して、赤ちゃんの口で直接吸ってもらう代わりに母乳を吸い出す機械のことです。吸い取った母乳は専用の容器で冷凍保存ができるので、ストックとして活用できますよ。
母乳の分泌を保つためには、定期的に吸い出すことが必要です。長期間吸い出さずにいると、徐々に分泌量が落ちてしまうだけでなく、乳管詰まりによって乳腺炎を引き起こす原因にもなるでしょう。
搾乳機は、何らかの理由で直接赤ちゃんに母乳をあげられないときに、これらのトラブルから母子を守ってくれるとても便利な道具なのです。母乳育児をする人にとって、ぜひ備えておきたいアイテムといえるでしょう。
こんなときに使用
赤ちゃんに直接母乳をあげられない…ってどういう場面なのでしょうか?
搾乳機が必要になるタイミングというのは意外とあるようです。以下、主なものを紹介していきましょう。
- 赤ちゃんが上手に吸えない・哺乳力が弱いとき
- 赤ちゃんが入院している・ママが仕事復帰するなど、母子分離が必要なとき
- ママの乳首が切れるなど、授乳に激しい痛みを伴うとき
- 赤ちゃんが飲む量よりも母乳の分泌量が多いとき
- ママが薬を服用するなど、一定期間母乳を廃棄する必要があるとき
- 母乳の分泌量を確認したいとき
これらは、いつ誰にでも起こり得るものです。いざというときのために、すぐに調達できるような準備をしておくと安心ですね!
搾乳機の種類
搾乳機の種類は2種類あり、『電動式』『手動式』が存在します。
それぞれのメリット・デメリットについて確認していきましょう!
電動式のメリットデメリット
電動式の搾乳機は、電源を入れることで自動的に母乳を吸い出してくれる構造になっています。
電動なので長時間の使用でも手が疲れないこと、また、機種によっては両胸から同時に搾乳することも可能なため、手動式と比べて搾乳に必要な時間が短いのが大きなメリットといえるでしょう。
一方で、電動の搾乳機は手動式に比べると値段が高い・使用時に大きな音がしやすい・機種によっては吸引力の調整ができないといったデメリットがあります。
手動式のメリットデメリット
手動式の搾乳機は、コンパクトで電源も不要なため、持ち運びが簡単で場所を選ばないというメリットがあります。
また、吸引リズムや力加減も自在なので、乳首が傷付きやすいママや、まだ授乳に慣れていない時期のママでも利用しやすいでしょう。
そのほか、使用中の音が小さい・リーズナブルというのも手動式ならではの大きなメリットです。一方で手動式の場合、グリップやピストンなどを自分の力で動かす必要があるため、手への負担は避けられません。また、電動式に比べると搾乳にかかる時間が長くなるといったデメリットがあります。
失敗しない選び方
自分に合った搾乳機を見極めるポイントを、ここでしっかりと確認しておきましょう!
使用頻度と搾乳量で決める
搾乳機を選ぶにあたり、まず決めておきたいのが『電動式・手動式のどちらを選ぶか』です。これを決めた上で細かな条件を選んでいくと、迷わずスムーズに自分にぴったりの搾乳機を見つけ出せるでしょう。
その判断をするためのポイントとなるのが、『使用頻度』と『搾乳量』です。
使用頻度が高く、搾乳量が多い場合、おすすめは電動式の搾乳機です。このタイプのママが手動の搾乳機を選んだ場合、『手の疲れ』と『時間のロス』という点で大きなストレスとなってしまうでしょう。
反対に、使用頻度が低く、搾乳量が少ない場合には手動式の搾乳機がおすすめです。このタイプのママが電動式の搾乳機を選んでしまうと、コストの割に使用時間が少ないため、「元が取れない」と感じてしまうかもしれません。
搾乳機が必要なシチュエーションや環境によって、使用頻度と搾乳量は変わります。
自分の状況に照らし合わせて判断するのがおすすめですよ!
容器の大きさで選ぶ
搾乳機には、吸い上げた母乳をためる容器が付属しています。この容器が小さすぎてしまうと、吸い上げた母乳が収まり切らなくなってしまうため注意が必要です。
なお、一般的な付属容器の容量は120~160mlですが、製品によっては100ml程度の物もあります。
容器の大きさはついつい見落としてしまいがちですが、のちのちの使用感に大きな違いが出るポイントのためしっかりとチェックしておきましょう。
お手入れのしやすさも重要
赤ちゃんの口に入る母乳を直接吸い上げる搾乳機は、徹底した衛生管理が求められるアイテムです。
使用後には毎回各パーツを分解し、1つ1つ丁寧に洗浄・消毒する必要がありますが、赤ちゃんのお世話などで忙しいママにとって、搾乳機のお手入れのために1日何度も長い時間をかけるのは簡単ではありませんよね。
ストレスなく搾乳を続けるためには、お手入れのしやすい搾乳機を選ぶのがおすすめです。中には食洗器や電子レンジを使って洗浄・消毒できる商品もあるため、選択肢に加えてみるとよいでしょう。
おすすめの搾乳機3選
では、実際におすすめの搾乳機にはどのような物があるのでしょうか。多くのママから高い評価を得ている人気の搾乳機を3つ紹介していきましょう!
Pigeon 母乳アシスト 電動Handy Fit
「電動タイプがよいけれど、あまり場所は取りたくない」そんな人におすすめなのがPigeonの『母乳アシスト 電動Handy Fit』です。
電動タイプながらスリム&コンパクト設計で、キッチン周りに置いても場所を取りません。6段階の吸引圧がダイヤル操作でコントロール可能なので、搾乳中でも簡単に調整できますよ!
ときどきの使用から日常使いまで、幅広く活躍するアイテムといえるでしょう。
- 商品名:母乳アシスト 電動Handy Fit(ハンディフィット)
- 価格: ¥9,504(税込)
- 公式HP:商品ページ
- amazon:商品ページ
Medela Swing maxi
「常に母乳のストックが必要だけれど、搾乳にあまり時間はかけられない」職場復帰を控えるママなどに多いそんな悩みをスッキリ解決してくれるのが、Medelaの電動搾乳機『Swing maxi』です。
この商品の大きな特徴は、何といっても両胸を一気に搾乳できる『ダブルポンプ』です。片胸ずつの『シングルポンプ』に比べ、搾乳にかかる時間を大幅にカットできるため、隙間時間にサッと搾乳できますよ。
何かと忙しい毎日を送るママにとって、とても心強いアイテムといえるでしょう。
NUK さく乳器Jolie
「毎日使う予定はないけれど、ときどき必要になりそう」そんな使用頻度の人には、NUKの『Jolie』がおすすめです。
手動タイプの搾乳機ながら、人間工学に基づいた疲れにくいレバー構造で、手の負担も最小限に抑えられますよ。
また、胸に優しくフィットするやわらかなシリコンクッションが母乳の分泌を促進してくれるため、痛みの少ないスムーズな搾乳が可能です。
初めての搾乳機として、気軽に挑戦するのにぴったりのアイテムといえそうですね!
- 商品名:手動さく乳器Jolie
- 価格:¥5,400(税込)
- 公式HP:商品ページ
- amazon:商品ページ
上手に搾乳するコツ
せっかく搾乳機を用意していても、思うように母乳が吸い上げられず、上手に使いこなせていないという人は少なくありません。搾乳機の使用を諦めてしまう前に、上手な搾乳のコツを確認していきましょう!
最初は弱めの吸引圧で
赤ちゃんが直接胸から母乳を吸う場合、乳首をくわえてしばらくはチュクチュクと小刻みに口を動かします。
この動きは『呼び出し吸啜(きゅうてつ)』と呼ばれ、この刺激によってママの体では『射乳反射』という反射が起こり、いきおいよく母乳が分泌されるのです。
搾乳機を使う場合でも、ママの体の仕組みは変わりません。いきなりたくさんの母乳を吸い上げようとしても、痛みが増すばかりで思うような成果は得られないでしょう。
効果的に射乳反射を促すには、赤ちゃんが呼び出し吸啜をするように、弱めの吸引圧で乳首に刺激を与えることが大切です。初めのうちはうまくいかなくても、やがて体が慣れてくるとスムーズに母乳が湧き出るようになりますよ!
焦らないことがポイント
「いろいろな方法を試したにもかかわらず、思うように搾乳量が増えない…」赤ちゃんを大切に思えばこその悩みですが、だからといって、焦る必要はありません。
搾乳を始めた頃というのは、多くの場合母乳のリズムや分泌量もまだ整っていない時期にあたります。ママの体自体が母乳を生成することに不慣れな時期ですから、うまくいかないのが当然と考えましょう。
また、搾乳が思った通りにできないことによって、あまりにも焦りや不安を感じていると、それによってオキシトシンの分泌が阻害されてしまい、より一層搾乳量が増えないという悪循環に陥ってしまいます。
スムーズで安定した搾乳には、ママの心と体がリラックスした状態にあることも大切な条件といえるでしょう。
搾乳機を便利に使って親子でご機嫌に
搾乳機は、直接赤ちゃんに母乳をあげられないときに赤ちゃんに代わって母乳を吸い出してくれるとても便利なアイテムです。
母乳育児をする人にとって、赤ちゃんが上手に母乳を飲めなかったり、ママの仕事復帰などで長時間母子分離にならざるを得なかったりといった場合の必需品といえるでしょう。
自分に合った搾乳機を選び、焦らずリラックスして使用することで、乳首の傷みも抑えられ、母乳の分泌量も徐々に増えていきますよ。
大切な赤ちゃんに母乳をあげられる時期というのは、期間限定の特別な時間です。搾乳機を上手に取り入れながら、よりたくさんのよろこびで満たしていきたいものですね!
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