赤ちゃんとの生活には『おんぶ紐』が便利です。何気なく見かけたことはあっても、実際にどんなメリットがあるか知っている人は少ないのではないでしょうか?『おんぶ紐』のルーツや使い方について紹介します。おすすめのブランドもチェックしてみましょう。
おんぶ紐とは?
赤ちゃんの首がしっかり据わるようになると『おんぶ紐』が生活に役立ちます。言葉を聞いたことはあっても実はよく分かっていない『おんぶ紐』について役割から歴史までチェックしていきましょう。
手を使わずにおんぶできるアイテム
ママがどれだけ家事や用事に追われていたとしても、赤ちゃんはお構いなしに泣いたり、ぐずったりしてしまうものですよね。
ママが触れてあげると穏やかになる赤ちゃんも多く、その姿を見ると「ずっと赤ちゃんと一緒にいてあげたい…」とは思っていても、現実にそう過ごせることばかりではありません。
そのようなときに便利なアイテムが『おんぶ紐』です。
手を使わず紐だけを使って、赤ちゃんをおんぶすることができるため、赤ちゃんを背負ったまま、家事を進めることができます。
使い方もとても簡単です。コツをつかんで、赤ちゃんとの生活に役立てましょう。
おんぶ紐のルーツ
『おんぶ紐』は、非常に長い歴史を持つ物です。800年も前の書物や絵巻にもその姿が残されており、日本の育児にはなくてはならない物であったことが容易に想像されます。
今でこそおしゃれでデザイン性に富んだおんぶ紐ですが、そのルーツは読んで字のごとく『紐』でした。
ただし、『紐』といっても現在のように断面が丸い物ではなく、当時は平たく細長い物を『紐』としていたため、赤ちゃんを結び付けるのに適していたのでしょう。
『労働(仕事や家事)』と『育児』の両立が当然とされていた日本では、どうにか働きながらも赤ちゃんを育てる必要があり、その1つとして、おんぶ紐が生まれたと考えられています。
商品化されたのは昭和40年代
『赤ちゃんを背負う』という機能だけのために使われていた『おんぶ紐』に変化が生まれたのは昭和40年ごろです。
長きに渡り、手持ちの紐や帯を使って赤ちゃんをおんぶしていましたが、1930年代には『子守帯』として商品化がなされました。
それまでは使いやすさなどの機能面は追求されることがなかったものの、『赤ちゃんをおんぶする』ことを念頭に置いた『おんぶ紐(子守帯)』が作られるようになったのです。
初めて商品化がなされた1930年代から約30年後の1960年代には『おんぶ紐』は海外にも輸出されるようになりました。たった数十年で輸出されるほど、当時から利便性が優れていたことがうかがえます。
おんぶ紐を使うメリット
何となく便利なアイテムであるとは知っていても、『おんぶ紐』には実際にどのようなメリットがあるのでしょうか?知っているようで実は知らない『おんぶ紐』の特徴について紹介します。
子守をしながら家事ができる
『おんぶ紐』のメリットといえば、やはり『子守をしながら家事ができる』点といえるでしょう。
子どもが生まれるまではなかなか感じられなかったかもしれませんが、『両手が空けられる』というだけで行動の幅が一気に広がります。
そのため、『おんぶ紐』を使って両手が空けられることで、赤ちゃんがいても家事ができるようになります。「あやしてあげないと泣いてしまうのでは…?」と不安に思うかもしれませんが、背中からママの心臓の音が聞こえることで、安心して寝てしまう赤ちゃんもいるほどです。
さまざまなメリットがある『おんぶ紐』ですが、家事を効率的に進めたいママに特におすすめのアイテムです。
赤ちゃんの視点が広くなる
『おんぶ紐』と比較されやすいアイテムとして『抱っこ紐』があります。
両手が空けられるという点はどちらも同じですが、『赤ちゃんの視点・視野』に違いがあるといえるでしょう。
『抱っこ紐』は胸で赤ちゃんを抱えるため、赤ちゃんから見えるのはママの体のみです。
一方、『おんぶ紐』は赤ちゃんの視野がやや広くなります。
低い位置から物を見ていることが多い赤ちゃんにとっては、おんぶされることで気分転換のひとときとなるでしょう。
体幹を鍛える効果も期待できる
ただ背負われているだけのように見える赤ちゃんですが、おんぶされている間の赤ちゃんは、実は体のさまざまな筋肉を使っています。
実際に落ちることはなくとも、赤ちゃんは本能的に「落ちてしまわないように…」としがみつくような体勢を取っているんですよ。
こうした体勢は、体幹や筋力アップにつながり、赤ちゃんの運動機能に刺激を与えます。
普段使わない筋肉を使ってママの背中にしがみついていたと思うと、なんだかとてもかわいいですよね。背中から下ろした後の赤ちゃんには「ママの背中でよく頑張ったね!」などの声をかけてあげるとよいでしょう。
注意も必要?おんぶ紐のデメリット
家事には欠かせないアイテムの『おんぶ紐』ですが、いくつか注意点があります。おんぶ紐を使うことでのデメリットをきちんと理解した上で、日常に取り入れましょう。
赤ちゃんの顔が見られない
おんぶ紐のデメリットは、『赤ちゃんの顔が見られない』という点が挙げられます。言葉を話せない赤ちゃんは、表情でしかママにSOSを伝える方法がありません。
生後間もない頃は、急に体調を崩してしまう赤ちゃんも多いため、頻繁に様子を確認しつつ長時間のおんぶは控えましょう。
赤ちゃんの体調が優れないときや長時間作業をする場合には、お昼寝をさせたり、抱っこ紐を併用したり、『おんぶ紐』だけに頼りすぎないことがポイントです。
ママの胸が強調されてしまう場合も
赤ちゃんも生後半年を過ぎると体重が10kg近くになり、生まれた頃に比べるとしっかりとした重さが感じられるようになるでしょう。
赤ちゃんが成長すること自体はとても喜ばしいことですが、赤ちゃんの体重が増えるにつれ、おんぶ紐が体にきつく食い込むようになります。
そうなると、ママの胸が強調されるようになってしまうため、おんぶ紐を使う場所を選ぶ必要が出てきます。
自宅で1人きりのときには特に問題はありませんが、人が多く集まる場所では注意するようにしましょう。
いつから使えるようになるの?
赤ちゃんとの生活に便利な『おんぶ紐』ですが、生まれた直後から使えるアイテムではありません。おんぶ紐が使えるようになるタイミングと、選ぶときのポイントをチェックしていきましょう。
赤ちゃんの首がすわった頃から
おんぶ紐は、使える月齢が明確に決められている物ではありません。
タイミングを見極めるポイントは、『赤ちゃんの首がすわっているかどうか』です。
首がすわる平均的な月齢は『3〜4カ月目』とされていますが、赤ちゃんの成長は十人十色のため、月齢だけを目安にすることは控えましょう。
時間や場所を問わず、しっかりと赤ちゃんの首がすわっていることを確かめてから『おんぶ紐』にチャレンジしていきましょう。
選ぶときは装着性と安定感を考慮
おんぶ紐は、ただおんぶするためだけに使う物ではなく、おんぶ紐を使いながら腕や体を動かすため、重視したいポイントは『装着性』と『安定感』です。
ネットからでも簡単に注文できますが、初めておんぶ紐を購入する場合には、実際に店頭で試してから購入しましょう。
口コミだけを参考に購入してみても、赤ちゃんやママの体型に合わなければ使う度にストレスになり、事故につながる可能性もあります。
赤ちゃんだけではなく、ママにとっても不自由さを感じないおんぶ紐を選ぶことが重要です。
おすすめのおんぶ紐を使ってみよう
いざ「おんぶ紐を使ってみよう!」と思っても、数あるおんぶ紐の中から、どう選ぶべきか迷う人もいるのではないでしょうか。初めての人はもちろん、予備で持ちたい人にもおすすめのおんぶ紐を紹介します。
簡単装着 昔ながらのおんぶ紐
まずはお試しで1つ持っておきたいという人には、シンプルな『昔ながらのおんぶ紐』がおすすめです。
見た目も機能も必要最低限ではありますが、使う人を選ばず、使いやすい仕様になっていますよ。価格も¥5,000〜と、何かと出費がかさむ育児中でも手が伸ばしやすい金額です。
初めての人はもちろん、シンプルさにこだわりたい人にぴったりのおんぶ紐です。
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抱っこ紐にもなる エルゴベビー
『抱っこ紐・おんぶ紐』の代名詞的存在ともいえる『エルゴベビー』は、人気・実力共に申し分のないブランドです。
価格は安い物でも¥10,000を超え、平均価格は¥25,000〜と高額ではありますが、優れた機能性は誰もがすぐに実感できるでしょう。
また、『エルゴベビー』の特徴は、おんぶ紐1つであってもさまざまな使い方ができる点です。おんぶはもちろん、抱っこや腰抱きなど幅広い使い方ができ、見た目もおしゃれなのでお出かけ時にもぴったりです。
一見高い『エルゴベビー』ですが、それぞれを単品で購入するともっと高くなるため、コストパフォーマンスの高い商品といえるでしょう。
Ergobaby - エルゴベビー公式サイト | ベビーキャリア・抱っこひも
さらし1本でおんぶ紐
紐よりも横幅があり、長さもあることが特徴の『さらし』もおんぶ紐に適したアイテムです。
おんぶ紐ほど工夫がされていないため、赤ちゃんを落とさないように巻き方にはコツが必要ですが、おんぶ紐に劣らずしっかりと固定できますよ。
カラフルなデザインも多くシンプルな見た目だからこそ、独特の温かみがあります。
一般的なおんぶ紐よりも薄くコンパクトにしまえるため、防災グッズの1つとしても人気が高いアイテムです。
普段使いはせずとも、気に入ったデザインを見つけたときには1つ持っておいて損はないでしょう。
シンプル便利なおんぶ紐を使ってみよう
両手が空くことで家事や仕事を進めることができ、赤ちゃんもママと触れ合っていられることで、安心して過ごせる空間が作れますよ。
いくつか注意点はありますが、赤ちゃんとの生活には便利なアイテムです。
歴史の長い『おんぶ紐』ですが、現在ではデザイン性にも優れています。自分好みの『おんぶ紐』を選んで、快適に過ごしましょう!
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