【医師監修】おりものの色が変! 注意が必要な色やにおいとは
■おりものは色で状態を見極めよう
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白~透明のおりもの
白やクリーム色、乳白色、水っぽい、透明といった色をした、すっぱいにおいのおりものは問題ありません。妊娠後期の妊婦さんなら、白くて水っぽいおりものはお産が近づいたしるし。赤ちゃんが産道を通りやすくするための準備です。
黄や緑のおりもの
黄色や黄緑色、緑色のおりものは、細菌などが繁殖している可能性があります。トリコモナス腟炎をはじめ、不妊症の原因になることがあるクラミジア感染症、淋菌感染症などの疑いがあります。
おりものの量が増えたり、性器のかゆみや排尿時の痛み、下腹部痛といっしょにあらわれることも。灰白色のおりものが出ているときも同様に注意が必要です。すぐに医師に相談しましょう。
茶色のおりもの
妊娠中によく見られる茶色のおりものは、着床出血をはじめとした血が混ざってできたものです。妊娠中の子宮は血液量が多いため、少しの刺激でも出血することが。茶色のおりものが続くようであれば病院を受診しましょう。茶色のおりものはいつもよりにおいが強いことが多いです。
ピンクのおりもの
ピンクや赤色のおりものが出るときは、子宮から出血しているため、病気のおそれがあります。子宮頸管ポリープや子宮腟部びらん、子宮がんなどのように治療が必要なものも。早めに婦人科を受診しましょう。
色がいつもより濃い
白っぽいおりものでも、いつもより色が濃いものや濁っているのは要注意。同じ白でも、ポロポロとした状態だと、カンジダ腟炎の疑いがあります。この場合、強いかゆみも出るので判断しやすいでしょう。
■おりものはにおいも要注意
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正常な時
すっぱいにおいといえば何か問題でもありそうに感じますが、おりものにおいては正常である証。腟のなかに常在して乳酸を作り出している「デーテルライン桿菌(かんきん)」の働きによるものです。外からの細菌感染を防ぐために、腟内を酸性に保っています。
異常がある時
体の免疫が低下していると、デーデルライン桿菌(かんきん)の働きが弱くなり、腟内に細菌が繁殖してしまいます。そうすると、おりもののにおいにも変化が。魚が腐ったような生臭いものへと変わります。
■おりものは健康のバロメーター
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日常的にできるケア
ムレを防ぐためにも通気性のいい下着を身に着けましょう。薄い色の下着なら、おりものの色や量がよくわかり、自分の体の変化に気がつきやすくなるのでおすすめです。
しかし、おりものが多いときは下着を汚すだけでなく、ベタベタ…こういった不快な状態を避けるためには、手軽なおりものシートを使いましょう。ただし、決してつけっぱなしにはせず、こまめな交換が必要です。
生活の中で気をつけたいポイント
何かと不快なおりものですが、おりものが不足して腟が乾燥すると、細菌を排除する力が失われて炎症を起こしやすくなってしまいます。
まずは、腟まわりを清潔に保つことが大切です。排せつ物で汚れやすい部分なので、普通に洗っているだけではきれいにはなりません。刺激の少ない石けんでひだの間まで洗うのがポイントです。
しかし、強くこすったり腟の中まで洗うのは厳禁! 必要な常在菌まで流してしまい、炎症を引き起こすことも。洗うときは、前から後ろに向けて、手でやさしくていねいに洗いましょう。
■まとめ
おりものは体の健康のバロメーターといっても過言ではありません。おりものの働きや正常な状態を知ることは、自分の体の状態を知ることにつながります。個人差の大きいおりものですから、人と比べるよりもまずは自分の通常の状態を知ることが大切。上手につきあっていきたいものですね。
参考資料:
・日本産科婦人科学会
・国立がん研究センター がん情報サービス
・日本産婦人科医会
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