コミックエッセイ:夫婦・子育ていまむかし
日本人が「裸を見せるのは恥ずかしい」と思うようになったのはいつから?【夫婦・子育ていまむかし Vol.2】
平安時代の恥ずかしいとは?
子どもたちが不思議に思っていたのはこの帽子(烏帽子)…
次男はいつでもどこでもキャップをかぶって行くし、何なら風呂上がりでも野球ごっこをするためにかぶるし、予防接種にグローブとキャップをお守りのように身につけて行ったこともあったっけ…。
そんな次男から見ると、たぬ君もお気に入りの帽子をかぶっているのかと思ったみたいですが…。
でもたぬ君の反応からして、彼の烏帽子は現代のキャップのような存在では無いようですね。
実はワタシ、これは前から知っていたのでひな祭りが近づくと女の子のいるご家庭に「絶対に男雛には冠つけてあげて!」ってしつこく注意喚起していました(笑)
それぐらい、ホント人間やめるかどうかぐらいに大事な価値観なら尊重してあげたかったんです。たとえ人形だとしてもね。
日本人が裸を恥ずかしがるようになるのは明治以降
こうした独自の文化の中で作られた常識やマナーの数々は、大航海時代以降、ヨーロッパ各国の植民地支配のときに、占領した文化圏を『野蛮』として、その土地の価値観を奪い取ってしまうことが多かったようです。
日本は植民地にはならなかったものの、自ら『富国強兵』のために西洋化を進めました。その結果、前回書いたような「父親の育児」「家族団欒」も、今回わかった「恥の概念」も率先して捨てていったようで…。
無理やり奪い取られる国が多かった中で日本はちょっと変わった形での変遷ですが、現代から振り返ると、元々の価値観そんなに捨てなくても! もったいないなぁ!! と思っちゃったりも。
日本史上の『恥の概念』を知って改めて思うこと
さて、日本史上の『恥の概念』を知って改めて思うこと。
その国や地域の価値観や文化は、歴史や立地などいろんな要素があって独自の形ででき上がっていくものであって、どれが正しい、どれが間違っている、野蛮ということはないですよね。
それは見た目でも、言葉でも同じ。
「いろんな人がいるんだね」
「そういう国/文化もあるんだね」
と、自分が正しいと思わずに違った考えも受け入れて、否定せずに共に妥協点を探っていくことができたら…世の中はもっと平和になるだろうなぁ…。子育ても…親の考えや現代の常識を伝えつつ押し付けないこと。それが意外と難しいんですが、やり続けないとですよね!
「パンがなければお菓子を食べればいい」なんて言ってない! マリー・アントワネットの真の姿とは?(前編)【夫婦・子育ていまむかし Vol.27】