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その怒り方で子どもに伝わってる?自分のパターンの把握が大事

あんふぁん
その怒り方で子どもに伝わってる?自分のパターンの把握が大事


子育てをしていると、子どもを怒るという行為や怒りの感情と無縁ではいられません。
「こんなに怒りたくないのに」「怒っても子どもに伝わっている気がしない」「怒った後に落ち込んでしまう」という人はいませんか。
そもそも怒るというのはそのやり方を間違えてしまうと、大人の言いたいことが子どもに伝わらず、マイナスの効果しか生まないことがあります。

今回は心理カウンセラーの筆者が、あなたの怒り方がどんなタイプかを4パターンに分けて分析し、言いたいことをきちんと子どもに伝えるポイントや注意点についてお伝えします。

まず自分の怒り方パターンをチェック!


人の怒り方はさまざまですが、いくつかのパターンに分類することは可能です。自分を振り返ってみて、どのような怒り方をしているかを考えてみましょう。
複数の怒り方が組み合わさっていることもあります。

■ 手が出る(子どもをたたく、モノに当たるなども含む)
■ 大きい声を出す、乱暴な言葉遣いをする
■ 「もう知らない」と言って無視する
■ そもそも怒ることが苦手

あなたの怒り方は、上記のどれに当てはまりますか?もしくはどれに近いでしょうか?
では、それぞれの怒り方に隠された心理と、気をつけたいポイントとは…。


【手が出る】⇒ひとりの時に話し方を考える


イライラしやすい人に多いのが、手が出てしまうというパターン。
毎回手が出るわけではなく、自分にイヤなことがあった時などに子どもが失敗をすると、つい子どもに当たってしまう人もいます。
たたいて怒られる子どもは、同じことを繰り返すことが多いようです。これは怒られるときにたたかれるために、「たたかれた!」というショックだけが子どもの中に残り、何が原因で怒られたのかを理解できないためです。
モノに当たるのも同様で、大人が何かに対して暴力を振るっている間、子どもはそのことに注目しておびえてしまい、何が原因で怒られているかということを意識できなくなるのです。

子育てするにあたって、力に訴える方法は、「百害あって一利なし」であり、まったく何の効果も生みません。
しかも子どもは、なぜ怒られているかがわからないので、次も同じ失敗を繰り返しがち。大人は同じ事が繰り返されるために、ますますイライラするという悪循環が待っています。
まずは、自分を落ち着かせる方法を学び、力を使わないことに注力しましょう。
子どもがよくないことをしたと感じたら、「何がよくないのか」「なぜ、よくないのか」を語って聞かせることに、意識を集中します。
また力を使う大人は、言葉を使うことが不得意であるケースも見られます。自分ひとりの時などに、子どもが何をしたら、どのように話せば理解できるだろうかとシミュレーションしてみるのも効果的でしょう。

【大きい声を出す、乱暴な言葉遣いをする】⇒大人自身が自尊心を養う


手は出さないけれど、大きな声を出してしまう…という人もいます。
実はこのパターン、大人自身が心の傷を持っていることが少なくありません。
子どもが自分のことを尊重してくれない、子どもにバカにされた!などと感じることでカッとなってしまう…自分の中に根強い劣等感を持っているケースがよくあるのです。

子どもへの怒り方を考える前に、自分と向き合い、自分自身を癒すことが大切です。

自分で自分の自尊心を養うことで、カッとする自分が抑えられるようになることも多いのです。大きな声を出し相手を威嚇したり、自分を大きく見せようとしたりしなくても大丈夫と思えるようになることで、少しずつ落ち着いて子どもと話せるようになるでしょう。
また大きな声を出したり、乱暴な言葉遣いをすることで子どもはおびえてしまうので、子どもの自尊心も損ねてしまうことになります。
大声を出すことは虚勢を張ることと同様と考え、今まで大きな声で話していたことを、小さな声で丁寧に話すようにしてみて。

【「もう知らない」と言って無視する】⇒「自分で考えなさい」に変えて


子どもとケンカになると、つい「もう知らないから!」と突き放してしまっていませんか?
大声を出す怒り方もイヤだし、手を出すなんてもってのほか…と考えている大人が、時々やってしまいがちな怒り方です。

この方法で怒ってしまうと、子どもは何がいけなかったのかを完全に理解する前に、自分が見放されてしまうという恐怖感でいっぱいになります。
すると、悪いことを反省するのではなく、大人の気に入るような行動をして見放されないようにしよう…と相手の顔色をうかがい、自主性を失ったまま成長することに。
つい「もう知らない」と言ってしまいたくなることはありますが、そんな時は、「知らない」というフレーズを使わないようにしましょう。
何がいけないかを言い聞かせた後に、「どうしたらよかったのか、自分で考えて説明しなさい」と、子どもに考えさせた上でコミュニケーションの道を常に確保しておくといいですね。

【怒ることが苦手】⇒子どもの目を見て返事をもらって


怒ることが必要だとわかっていても、怒ることが苦手で逃げたくなってしまう人もいます。
もうちょっとしっかり怒りたいのに…と思いながら、つい「まぁいいか」と、なあなあにしてしまっているなら、あなたはこのタイプかも。

基本的に子どもの怒り方は、激しければよいというものではありません。
肝心なのは怒るべきことが、子どもにしっかり話せているかどうかと、子どもがそれを理解できているかどうかということ。
ですからあなたの言いたいことが子どもに伝わっているのか、子どもからレスポンスを受け取ることに注力するのがおすすめです。
怒る時には自分がしゃがんで子どもの目線まで下り、子どもの目を見て話しましょう。
ゆっくりとした話し方でも、目線が真剣なら子どもはちゃんと受け取ります。
子どもが目を逸らすようなら、ママの目を見て!と自分のほうに向かせましょう。何がいけなかったか、どうしなくてはならないのかを話し終わったら、子どもが理解をしたかどうか「わかった?」と確認してあげるとよいでしょう。

怒り方に正解はないけれど不正解はある!


怒り方についてさまざまなことが言われていますが、実際には子どもの性格を観察し、その子がわかりやすいような話し方を選ばなくてはならないため、怒り方に正解はありません。そこが怒り方の難しいところです。
一方で、大きな声を出して怒鳴る、手を上げる、無視をするといった怒り方では効果はありませんし、子どもがいけないことをした時に怒らずに済ませることもよくありません。これらの怒り方は、いわば不正解の怒り方と言えるでしょう。

わが子の性格をよく見ながら、どのような言葉を選んだら子どもにわかってもらえるかを考えましょう。
また大人でも一度言われただけで何かを正しく直せることは少ないもので、腰を据えて同じ事を何度も根気よく話すことが当たり前だと考えておくことも、自分の落ち着きを保つために大切ですよ。


<文・写真:ライターあん茉莉安>

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