自閉症息子、特別支援学校高等部卒業後の進路は?企業就労ではなく就労移行支援事業所を選んだ理由
特別支援学校高等部卒業後の進路
特別支援学校高等部卒業後の進路としては、大きく4つあると思います。
1、障害者雇用枠での「企業就労」
2、企業への就職を目標に訓練を行う「就労移行支援事業所」
3、一般雇用が困難な人への訓練や就労の機会を提供する「就労継続支援A型・B型」
4、障害者支援施設で過ごす「生活介護」
息子が通っていた特別支援学校高等部は、生徒に合わせてクラスが分かれていました。「教育課程の類型」といい、生徒の特性や目指す進路に応じて適切な教科や科目の履修ができるというものです。
まず、企業就労を目指すクラスがあります。また、就労移行支援事業所や就労継続支援A型・B型を目指すクラスがあり、こちらは食品加工班、接客班、事務班、清掃班などに分かれて授業に取り組んでいました。
そして、生活介護を目指すクラスは、紙漉きや園芸、陶芸の作業を主にしていました。
さて、当時このクラス分けは特別支援学校高等部入学後3年間、類型の移動などの変更はありませんでした。
また就労移行支援事業所や就労継続支援A型・B型を目指すクラスのメンバーは高等部1年のときに接客班、食品加工班、清掃班、事務班の体験をし、高等部2年でこの中で適性を見極めて1つに絞り、卒業後の進路を決める形がとられていました。
就労移行支援事業所や就労継続支援A型・B型を目指すクラスに所属していた息子、進路はどうする?
息子は就労移行支援事業所や就労継続支援A型・B型を目指すクラスに所属していましたが、同じクラス内での何人かは最終的に企業への就労が決まったり、また企業就労を目指すクラスでも最終的には企業就労ではなく、福祉的就労に進んだ生徒もいましたので、必ずしも属しているクラスで進路が決定されるわけではありませんでした。
息子にはどのような進路がいいのか、私は思いを巡らせていました。
3年生の2学期頃から生徒たちの進路が決まり始め、企業への正式内定をもらう子も出てきました。定型発達でも受験期の保護者あるある話だと思いますが、保護者同士が親しくても進路先や結果はお互いに秘密にするという暗黙の了解を感じました。親しい友達でも「どこの企業に決まったの?」と聞いても「まだ決まっていない」と決まっていてもごまかされたり、「学校から口止めされているから企業名は言えないのよ」といった返事が戻ってくることもありました。