「言われていないことはやらない」中1自閉症娘、気遣いを覚えてほしい!母の11年
それでも、やらない、教えない選択はない。
教え続けて……早11年。しっくりきていない娘に私は、毎日のように相手の気持ちと、最適な行動パターンを繰り返し教えています。いつか……どこかで娘の中で、理解できればいいと思い、続けています。
執筆/SAKURA
(監修:森先生より)
「自分がされてイヤなことは他人にしてはいけません」というフレーズは、幼稚園や学校などでよく耳にしますよね。
まず、「相手の立場に立って考える」こと自体は、「この人の立場ならこう感じるだろう」という「心の理論」が育ってはじめてできるようになります。定型発達の方ですと4歳くらいからできるようになると言われています。ただ、実はこの考え方には限界があります。
人によって、喜ぶこと、イヤがることが違うからです。
お子さんが「別に私は気にならないよ」と思ってしまうのであれば、この伝え方は意味をなさないのです。「こうしてくれると私は嬉しい。ほかの人もそうかもしれないよ」という伝え方をして、場面場面のパターンを覚えてもらうほうが、お子さんにとっては混乱も少なく、結果的に近道となるケースが多いのです。
「私はこう思う」という伝え方を、アイメッセージといいます。「I=私は(が)」を主語にして、自分の意思や要望を伝える方法です。そのように伝えると、言われたほうもすんなりと聞き入れやすくなるのです。反対に、「あなたは自分勝手だ」というように「あなた」を主語にすると、言われた側も受け入れにくくなります。
「こんな場合はこうしてほしい」と、シンプルに自分の気持ちとして伝えるといいのではないでしょうか。https://h-navi.jp/column/article/35029920
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。