【命がテーマの絵本 8選】 “生”と“死”を絵本を通して理解しよう | HugMug
生きること、死ぬこと、命とは何か。小さな子どもに説明するのは難しいですよね。でも、自分自身や他人、動物の命を大切に思う気持ちを育むためにも、幼い頃から少しずつ理解すべきことなのかもしれません。今回、絵本ソムリエでありママでもあるアンヌさんに【命がテーマ】の絵本を選んでいただきました。身近な人が亡くなってしまったり、動物の命をいただくことについてだったり、さまざまな視点から描かれたストーリーは、可愛い絵とやさしい口調で語られているので、子どもでも楽しく読めるはずです。
命がテーマの絵本 01大人も胸を打たれる名作『ずーっと ずっと だいすきだよ』


『ずーっと ずっと だいすきだよ』 作・絵:ハンス・ウィルヘルム訳:久山太市(評論社) 対象年齢:5歳くらいから
「ペットとの別れは辛いものです。僕と一緒に大きくなった、犬のエルフィー。一緒に眠り、一緒に遊びます。ときにはいたずらも。でもいつでも世界でいちばん素晴らしい犬だと家族みんなに愛されています。やがて僕の背が高くなったころ、エルフィーはだんだんと動きが鈍くなっていきます。僕は毎晩『ずっと大好きだよ』と伝えて……。いつかはやってくる死。
命への思いに、共感なくしては読めません。学校教科書にも載っている名作です」
命がテーマの絵本 02食べ物に感謝する心を育もう『しんでくれた』

『しんでくれた』 詩:谷川俊太郎絵:塚本やすし (佼成出版) 対象年齢:6歳くらいから
「インパクトのあるタイトルにドキッとしますが、谷川俊太郎さんの詩を土台に描かれた絵本です。わたしたち人間は、ほかの命をいただいて生かしてもらっています。でも人間はほかのものに対して死んでやることはできません。
『うししんでくれたぼくのためにそいではんばーぐになった』というように、シンプルな言葉が『生』そのものの尊さを押し出してくる力強い作品です」
命がテーマの絵本 03お母さんを殺した犯人への憎しみの行き場は?『チリンのすず』

『チリンのすず』 作・絵:やなせたかし(フレーベル館) 対象年齢:4歳くらいから ※2023年9月新装版刊行予定
「子羊チリンはお母さんと一緒に牧場で暮らしていました。ところが、ある日恐ろしい狼のウォーに襲撃されてしまいます。子どもを庇ったお母さんは死に……。悲しんだチリンはウォーの住む山へ行き、弟子にしてもらおうと考えます。