お正月遊びはメリットだらけ! 体力、記憶能力、空間把握能力を向上させるには?
相手を打ち負かすのはダメ。長く続けて邪気を払う『羽根つき』
■羽根つきの成り立ち
室町時代に中国から伝わり、邪気を払うために行われていました。羽根に使うムクロジ(の種)は「無患子」=患わない子と書きます。昔は蚊が媒介する病気で子どもが亡くなることが多かったため、羽根を“蚊を食べてくれるトンボ”に見立てて打って飛ばしました。
■遊び方
健やかな健康を願って一年の厄をたくさん払いのけたいため、羽根つきは相手を打ち負かすのではなく、長く続けた方がいいと言われています。打ち損じたときに顔に墨を塗るのは、魔除けのおまじない。罰ゲームではなく、羽根を落としても守ってあげるよという優しさなのです。
■羽根つきによって伸びる能力
・見た目も動きもラケットスポーツに共通するものなので、テニスやバドミントンなどと同様の能力を必要とする遊びです。
・自分と物体との距離感を調整する「定位能力」と、羽子板を操作する「識別能力」が鍛えられます。
手首の柔らかさやコントロール力が必要な『こま回し』
■こままわしの成り立ち
その歴史は古く、平安時代にはすでにこまを使って遊んでいたという記録が残っています。こままわしは、「物事や人生が円満にまわる」「子どもが早く独り立ちできる」ことを願ったものだと言われています。
■遊び方
こまに紐を巻きつけ、指でひねって回します。胴体の底面の逆円錐の部分に下から紐を巻きつけ、紐の片方を持って胴体を投げ出して、紐を引くことで回転をつけます。
■こままわしによって伸びる能力
・こまを地面と水平にするために投げる角度を調整したり、手首を柔らかく使い、最後には紐を引くという動作が加わったりするため、テクニックが必要とされます。
・タイミングを計ったりコントロールしたりする力が養われます。
記憶能力と反応能力が試される『かるた・百人一首』
■かるた・百人一首の成り立ち
ポルトガル語で「カード」という意味の「カルタ」が元だと言われています。一方、百人一首は宮中の遊びだったものが庶民に広まったものです。
■遊び方
読み札を聞いて取り札を取ります。
■かるた・百人一首によって伸びる能力
・まさに「反応能力」が試される遊びです。
・取り札の位置を記憶すると有利になるので、「記憶能力」と「空間把握」のトレーニングになります。
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