逆効果かも? 子どもが泣いても励まさなくていい理由
子どもはよく泣きますよね。ちょっとしたゲームで負けては驚くほど泣いて悔しがったり、兄弟喧嘩をしては毎日ギャーギャー泣いたり、小さなことでしくしく泣き続けたり…大人からしてみると「そこまで泣かなくても」と思うもの。
「早く泣き止ませたい」「かわいそうだから元気付けよう」と思ってすぐに励ましたり、様々なフォローの言葉をかけますが…実は逆効果。子どもが泣いてもフォローしないほうが良いと気付きました。
励ましやフォローは本当に必要なのか
気付いたキッカケは、5歳の長男が飼っていたアゲハ蝶が死んだとき。元々繊細な性格の長男ですが、アゲハが亡くなった翌日は一日中泣き、それから1ヶ月経つものの毎晩寝る前になると思い出しては涙ぐんだり、泣くときもあります。
あまり泣くのでかわいそうに思い、周囲も「仕方ないんだよ」「大丈夫大丈夫!」「また新しい虫を飼えばいいよ」など様々な言葉で励ましました。
しかし長男の表情を見ていて、次第に「彼が聞きたいのはそんな言葉ではないのではないだろうか?」という疑問が湧いたのです。
悲しい感情はとことん味わおう
子どもにとって、初めての「身近なものの死」という体験。未知の経験への驚き、死への恐怖や不安感、大好きなものを失った精神的ショック、「また会いたい」という切望など…様々な感情体験をすることでしょう。
大人のように、すぐに気分転換なんてできなくて当たり前。むしろ、しなくていいのです。ここで感情を違う方向へ逸らして逃げずに、時間をかけ、じっくりと悲しい感情を味わうこと。そうすることで、深みのある感情が形成されていくのです。
思えば私の子ども時代もそうでした。「自分はこんなに悲しくて泣いているのに、大人はもう次のペットの話をしてるなんて信じられない!」と思ったことを思い出しました。
子どもの気が済むまで泣かせておこう
子どもが泣いたら、気が済むまで、じっくり泣かせておいてあげましょう。子どもにとっては、泣くことも大切な成長過程。何十回と泣き感情を思う存分味わい尽くせば、徐々に大人のように泣く必要がなくなります。
親としてできるのは、悲しいときには抱きしめたり、悔しいときには「悔しかったね」と感情を共有して頭を撫でてあげるくらい。それだけで子どもはホッと安心し、マイナスな感情ともきちんと向き合う勇気が出てくるものです。
長男にも、泣いているときには「寂しかったね」