3千円は多いカモ!? 子どもに与える「おこづかい」の正しい考え方
たとえば、ファイナンシャルプランナーの岩下桂子氏は、著書のなかで『年齢×400円』という指針を示しています。
6歳で2,400円という計算になるので、高すぎるようにも感じますね。
でも、これには理由があります。衣服代や上履き・文房具といった学用品などもお小遣いで買うという決まりになっているのです。
生活に関するものも自分で管理する必要があるのですね。
ということは、もしも子どもが小遣いのやりくりに失敗した場合、「お小遣いが貯まるまでキツイ上履きで過ごす」といった事態もないとは言い切れません……。
お小遣いで支払う範囲を聞くと「逆に足りないのでは?」と思う家庭もあるかもしれませんね。
もうひとつ例をあげてみましょう。
Aさん宅は1,000円のお小遣いを毎月あげていて、Bさん宅は100円だったとします。一見Aさん宅は子どもを甘やかしているように見えるかもしれません。
でも、おもちゃ・お菓子代も込みの1,000円だとしたら?そして、Bさん宅では子どもの望むままに別途5,000円以上毎月おもちゃを買い与えていたら?
印象は真逆になりますよね。
少し極端な例ですが、このように、金額だけではなく“どこまでをお小遣いで購入するか” まで同時に比較しないと、比べる意味がないのです。
●どこまでお小遣いで払うのかを明確に
大切なのは、「どこまでの範囲をお小遣いで払うのか」を明確にすること。
ここが不明瞭だと、「まぁいっか」を繰り返しているうちにだんだんとお小遣いの意義が薄れてしまいます。
迷うことがあれば、そのたびに家族会議を開くなどして“お小遣い”の定義を常にはっきりさせること を心掛けましょう。
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家計に優しく、子どものマネー教育にもなるお小遣い制度。
ほかの家庭がどうしているのかというのも気になるでしょうが、金額だけにとらわれる必要はありません。
「多すぎた!」「少なすぎた!」と失敗するのだって、親子ともにいい経験です。興味があれば、ぜひトライしてみてくださいね。
諦めずに試行錯誤していくことで、その家庭にとってベストな方法にたどり着けるはずです。【参考文献】
・『かしこい子どもを育てるおこづかいトレーニング』岩下桂子・著
●ライター/yossy(フリーライター)