薬がお得に買える!? “セルフメディケーション税制”の仕組みと対象商品
こんにちは、金融コンシェルジュの齋藤惠です。
今回は『セルフメディケーション税制 』についてお話しします。
些細な風邪や体の不調によってお薬が必要になったとき、この制度を知っているかいないかによってあなたの選択は変わるかもしれません。
さて、よりお得にお薬を購入できる方法とは……?
●医薬品を買ったお金が戻ってくる制度!?
まず初めにセルフメディケーション税制について概要説明を。
厚生労働省によると、『健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人が、平成29年1月1日以降に、スイッチOTC医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)を購入した際に、その購入費用について所得控除を受けることができるものです』とあります。
噛み砕いて説明すると、医療費控除の特例として、国が定めた医薬品に限り市販で購入しても後から所得控除が適用される という制度です。
従来は、病気や怪我の治療目的でのみ控除が可能でしたが、平成29年から平成33年末までは予防や健康増進目的で医薬品を購入してもいいのです。
普段から市販の薬をメインに使っている人や、健康の予防と促進にお金をかけたい人にとっては嬉しい制度改革になりそうですね。
●どんな薬が対象なの?
具体的には、厚生労働省のHPの『セルフメディケーション税制対象品目一覧』から確認できます。
ざっと見ると、私たちがよく知る(あるいはお世話になっている)胃腸薬や整腸薬、風邪薬、下痢止め、筋肉疲労用の薬もあって、とにかく種類が豊富です。
特に筆者としては毎年花粉症に悩まされているので、アレルギー性鼻炎の目薬や点鼻薬も含まれていることが魅力的です。この春はぜひOTC医薬品の中から試してみようと思っています。
●どうすれば控除できるの?
こちらのセルフメディケーション税制は医療費控除制度の特例です。
ですから、控除を受けるためにはOTC医薬品を買った際のレシートを1年分保管しておき、翌年に医療費と合わせてまとめて申請 をしなければいけません。
この1年間、病院にかかった際の領収書はもちろんのこと、ドラックストアなどで医薬品を買った際にもレシートをうっかり捨ててしまうことのないように気をつけましょう。特に化粧品や雑貨と会計を一緒にしてしまい、医薬品が集計から漏れてしまうと非常にもったいないですから、レジの方には面倒でも他の物とレシートを分けて発行してもらえるようお願いすれば、間違いはないかもしれません。