未だに罰走させるベテランコーチに、罰走をやめてもらうよう上手く伝える方法はある?
というような言い方で切り出します。そして、クラブとして罰走についてどう考えるか。意見をお聞きしたい、と提案してはいかがでしょうか。
つまり、実際に罰走を命じているベテランコーチ個人を責めたり、批判したりするのではなく、あくまでも全体の問題提起にします。さらにいえば、ご相談者様のほうから「良くない」「ダメだ」というのではなく、なるべくミーティングの中で他のコーチから意見を引き出すよう努めましょう。
パワハラ的な指導や事件なども報じられていますが、罰走はどうなんでしょうね?と言って、課題問題をコーチ全員で共有する重要性を訴えてください。そうする過程で、まずは自分たちの指導を見直そう、最新の指導法を学ぼうといった機運が高まればと思います。
例えばエコロジカルアプローチ。
ライフキネティック。最新のコーチング方法には、罰走もひとつの方法などとは書いていませんし、今よりもよりよい指導をするにはどうしたらいいのか。そんなふうに前向きな議論にしましょう。
ストレートに「暴言やパワハラはやめよう」といえば、だれがしているのかと犯人探しのようになるので、なるべく全体の問題にして前向きな議論にします。
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■外部の目を入れて、今の指導についてみんなで聞く機会を設ける
ふたつめは、外部から識者を呼んで話をしてもらいましょう。セミナーの実施などです。クラブのアドバイザーをしてもらってもいいでしょう。
私がアドバイザーをしているチームにも、70代のベテランコーチがいらっしゃいます。
彼には「今の時代は違いますよね」と私から話をするようにしています。そうすると、以前よりも指導が随分変わってきました。
子どもたちに対し「なにしてんねん」「ちゃんとやれ」といった言葉は出てきますが、決してひとりを痛めつけるものではありません。外部の方に、実際に自分たちの指導を見てもらってもいいでしょう。
罰走させたり、怒鳴ったりと、旧い指導を選択されている方々は、そもそもその人自身の個人的な問題ではありません。端的に言えば、その人が悪いわけではない。要するに、その方法しか学んでこなかったわけです。しかし、今の時代はこんなふうに考えられていますよと。
伝えてくれる人を招いてみんなで話を聴いてください。
理想なのは、ナショナルトレセンの関東や関西など、ブロックでコーチングデベロップをされている方などがきてくれると良いのですが。