子育て情報『信州大学先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所の成果として信州大学発ベンチャー「信州ボルタ」が製造するリチウムイオン電池材料を富士フイルム和光純薬から販売開始』

信州大学先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所の成果として信州大学発ベンチャー「信州ボルタ」が製造するリチウムイオン電池材料を富士フイルム和光純薬から販売開始

により育成することで、既存品よりも小さな平均サイズ(<1μm、従来品>5μm)、高い10Cレート特性(6分間でフル放電)、および10C充放電サイクル時の容量低下を従来品よりも大幅に改善することができた。信州大学の強みであるフラックス法により育成したLCO単結晶粒子がもたらしたこれらの特性は、従来品のLCO粒子が不定形かつ多結晶であったのに対して、フラックス法を用いることでLCO粒子を単結晶化するとともに、リチウムイオン拡散に優位な{104}面で広く覆われた結晶外形が得られたことによる。
製造プロセスの改良により、プロジェクト開始時と比較して200倍以上の生産効率の向上を達成した。信州ボルタ株式会社の開発する超高入出力電池への搭載に向けた技術開発に加え、研究用試薬として販売し、研究開発レベルで幅広いユーザーに評価いただくことで、LCO単結晶粒子固有の課題抽出や次世代材料ターゲットの選定を目的とするマーケティング調査を進めていく。

信州大学先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所の成果として信州大学発ベンチャー「信州ボルタ」が製造するリチウムイオン電池材料を富士フイルム和光純薬から販売開始

フラックス法で育成したLCO単結晶を搭載したセルの放電試験結果とサイクル試験後の電極表面のFE-SEM像。10Cという高速放電試験後でも,信大クリスタルはほとんど劣化しません。

(2) 二峰性分散型LiNi0.9Co0.05Mn0.05O2(NCM91)正極:
「ハイニッケルNCM91正極材料を世界で初めて製品化」
電気自動車に搭載する高容量型リチウムイオン電池の次世代正極として、LiNixCoyMn1-x-yO2を基本組成とするハイニッケル系層状三元系正極材料が注目されている。ニッケル成分を増やすことにより正極材料の比容量が増加する。
一方で、その製造方法は格段に難しくなる。月島機械株式会社の前駆体製造技術と信州大学の合成技術を融合することにより、平均粒子径が二峰性分散したNCM91正極を開発した。平均粒子径を二峰性分散することにより、電極内のNCM91粒子充填密度を高める効果や電極内に形成される電位分布を均一化する効果がもたらされ、電池の長寿命化につながる。比容量は210mAh/gに到達し、従来の電気自動車に搭載されている正極材料よりも10%程度高い値が得られている。
信州ボルタ株式会社の開発する高容量型電池への搭載に向けた技術開発に加え、研究用試薬として販売し、研究開発レベルで幅広いユーザーに評価いただくことで、NCM91単結晶粒子固有の課題抽出や次世代材料ターゲットの選定を目的とするマーケティング調査を進めていく。

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