子育て情報『電気化学反応に基づいて駆動し流体を検知する2 in 1トランスデューサを開発』

2022年3月3日 10:00

電気化学反応に基づいて駆動し流体を検知する2 in 1トランスデューサを開発

芝浦工業大学(東京都港区/学長 山田 純)工学部機械機能工学科・前田 真吾教授、博士課程・桑島 悠氏らの研究チームは、電気化学反応を動力源とする電気化学デュアルトランスデューサ(ECDT)を設計し、複雑な部品を使用せずにソフトロボットの流体の駆動と検知に成功しました。
ソフトロボットにセンサを搭載することで多機能化が期待されますが、配線の複雑化と大型化が課題でした。ECDTの開発により、セルフセンシングによる作動が可能となり、静音・小型・軽量化を実現しました。また、ECDTの製作には、特別な装置や複雑な加工を必要としません。
※この研究成果は、「ACS Applied Materials & Interfaces」誌オンライン版に掲載されています。

<ポイント>
・シンプルかつ軽量、静音、そしてセンシングが可能なポンプ、電気化学デュアルトランスデューサ(ECDT)を開発した
・センシング性能を評価し、さらに数理モデリングによってセンシングメカニズムを明らかにした
・ECDTを利用して、ソフトロボットのセルフセンシングアクチュエーション作動を可能にした

電気化学反応に基づいて駆動し流体を検知する2 in 1トランスデューサを開発

図. ECDTで駆動する吸盤の実証実験(前田 真吾教授提供)

■研究の背景
近年、人間の日常生活への適応性や安全性の高さから、エラストマーと呼ばれるやわらかい素材でできたソフトロボットが注目されています。しかし、ソフトロボットに使用される流体システムには、大型で重く、騒音の出るポンプが駆動源として使用されていました。
ソフトロボットの小型設計と静音駆動を目指す研究チームは、これまで多くの研究成果を出してきました。
電気化学反応により誘電体液中に流れを発生させる「電気流体力学」(EHD)ポンプを発表。近年では、柔軟な電極を持つ伸縮自在のEHDポンプを開発し、駆動源を含むロボットシステムの軟体化を実現しました。また、フレキシブルなEHDポンプの簡単なデジタル作製法も確立しました。
次なる課題は、機能性と小型化を両立したソフトロボットの開発です。今回の研究では、電気化学反応に基づいたシンプルかつ軽量、静音、そしてセンシングが可能なポンプ、電気化学デュアルトランスデューサ(ECDT)を提案し、ECDTを利用したソフトロボットの作動を可能にしました。■研究概要
研究チームは、電気化学デュアルトランスデューサ(ECDT)を用いて流体の流れを感知し、それによって電気化学反応を活性化させて電流を増加する「セルフセンシング」

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