SC14でのGreen500の1位に輝いたのは、ドイツのダルムシュタットにあるヘルムホルツセンターの「Lattice-CSC」というスパコンである。スコアは、5271.87MFlops/Wで初めて5GFlops/Wを超えた。2位は高エネルギー加速器研究機構(KEK)のSuiren(睡蓮)の4945.63MFlops/W、3位は東工大のTSUBAME-KFCの4447.58MFlops/Wで、4GFlops/Wを超えたのはこの3システムだけである。恒例であるが、1位から3位には表彰状が手渡され、その後、1位のチームは、どのようにして高スコアを実現したかなどについて発表を行うことになっている。L-CSCは量子色力学の計算を行うために設置されるシステムで、計算ノードは、ASUSの2ソケットサーバで、CPUは10コアのIvy-Bridgeを2個使用し、それに4台のAMDのFirePro S9150 GPUを接続している。最終的には160ノードのシステムになる計画であるが、まだ、システム構築中で、今回の結果は56ノードで測定されている。ソフトはGPLライセンスで入手できるオープンソースのCALDGEMMとHPL-GPUをカスタマイズして使っているという。次の図に示すように4GPUまでは完璧に性能がスケールしている。次の図に示すように、実線のCPU処理時間が破線のGPU処理時間を下回っていれば、パイプライン処理がうまく働き、全体の95%以上でこの条件が成立している。そして、DGEMMはGPUだけでやらせる方法とCPUとGPUで処理分担する方法を実装しており、両者を使うと2-5%性能が高くなるが、GPUオンリーの方が3-4%エネルギー効率が高い。このため、両者をダイナミックに使い分けているという。なお、このグラフで、GPUオンリーの処理の場合、CPU時間は非常に短く、GPU処理時間が長くなっている。一方、両者を使った場合は、GPU処理時間は多少減り、CPU処理時間は長くなっているが、それでも、概ね、GPU処理時間を下回っている。また、DTRSMについてもGPUに一部オフロードすると、残った行列のサイズが大きい場合は性能上有利であるが、行列サイズが小さくなると逆転するので、これもダイナミックに切り替えてその時点で最良のものを使っている。また、CPUはDVFSを使って最良の条件で動かしている。一般的には低いクロックの方が効率が高いが逆転する場合もあるので、それぞれの時点で最適のクロックを選んでいる。これらの動作条件のダイナミックなチューニングに加えて、GPUにもDVFSを適用し、処理の初期のCPU負荷の小さいときや処理の終盤のGPU負荷の小さいときは、不要なCPUやGPUは低電力状態にしてしまってエネルギーを節約している。そしてハードウェアとしては、HDDを使わない、温度にあわせてファンの速度を調節して電力消費を減らしている。Level 1ではルール上は、コアフェーズの最初と最後の10%の期間を除いた、20%の期間の消費電力を測れば良いことになっているが、70%-90%の期間をとると最後に消費電力が減っているので、この登録ではコアフェーズ全体の消費電力を計測した。結果として56ノードで5295MFlops/Wとなったが、これにInfiniBandスイッチの消費電力257Wを追加して、5271MFlops/Wの値をGreen500に登録したという。これを電力が減少する70%-90%の区間で測定すると、InfiniBandスイッチの電力を含まない値であるが、6010MFlops/Wとなり、問題の規模を小さくして測定すると、6900GFlops/Wまでスコアを上げられるという。このため、電力測定は20%の区間でなく、コアフェーズ全体とすべきと主張している。Level 1ではシステムの1/64を測定すれば良いという点では、一部の良いノードだけが選択的に測定されてしまう恐れがあるので、全体を測定すべきという意見と、100kW以上の大電力を高精度で測るのは難しいので、部分的な測定を認めるべきという両方の意見を併記している。
2014年12月09日11月20日に、スパコンの性能/電力を競うGreen500の新しいランキングが発表された。1位は、ドイツのGSI ヘルムホルツセンターの「L-CSC」というマシンで、5271.8MFlops/Wである。このマシンは「Xeon 2690 v2」をCPUとして使い、アクセラレータとしてAMDの「FirePro S9150」を使っている。そして、高エネルギー加速器研究機構(KEK)に設置されているExaScaler/PEZYの「Suiren(睡蓮)」が、4945.6MFlops/Wで2位にランクされた。そして、前回チャンピオンの東京工業大学のTSUBAME-KFCは4447.6MFlops/Wと前回の4389.8 MFlops/Wからスコアを伸ばしたものの3位となった。Suirenは、Xeon E5-2660 v2を2ソケット、それに1024コアのPEZY-SCを2チップ搭載したアクセレレータを4台接続したものが構成単位のノードとなっており、全体では32ノードを4台のESLC-8液浸冷却槽に収容している。システム全体ではXeonを64個、PEZY-SCを256個使用しており、これでLINPACK性能187.1TFlopsを実現している。そして消費電力は37.8kWで、結果として4945.6MFlops/Wというスコアを実現している。なお、ExaScalerとPEZYは、11月6日に153.7TFlopsで4020MFlops/Wという値を発表しているが、最終的にTop500やGreen500に提出した数字は、これらよりも20%あまり高い数字になっている。また、11月14日には191.0TFlops、4450MFlops/Wという値を発表しているが、これと比べると、最終的な性能は若干下がったものの、Green500の評価尺度であるMFlops/Wでは10%あまり改善しており、TSUBAME-KFCに差を付けた。なお、SuirenはTop500では369位にランクされており、NVIDIA、AMD、Intel以外のアクセラレータを使っている唯一のマシンである。PEZYの社長でExaScalerの創立者である齊藤元章氏は、「ExaScaler/PEZYは両社を合わせても技術者が20人あまりという小さな所帯であるが、小回りが利き、全員が一丸となってGreen500の上位入賞を目指して頑張った成果である」という。本当にTop500にランクインできるか、Green500で上位入賞できるか、直前までわからない状況であったが、とにかく頑張って、LINPACK性能を上げるチューニングと消費電力を減らすチューニングを頑張ったことで今回のGreen500 2位を実現できたという。今後も、来年6月に向けて改善を続け、Top500やGreen500のスコアを改善して行く。また、それと並行して、KEKを始めとするユーザと協力してSuirenの利用を進めることと、ユーザからみた性能の改善に引き続き努力していくとのことである。
2014年11月21日ハロウィンの季節、我が家で毎年登場するのがこの絵本、「Go Away, Big Green Monster!」/Ed Emberley(著)です。 ページを一枚一枚めくるごとにモンスターの顔ができあがっていくという仕掛け絵本。最初のページに現れる、“two big yellow eyes”から子ども達は絵本にくぎ付けになります。絵本の前半で、徐々にモンスターの顔が完成すると、後半はそのモンスター退治!「Go Away! (あっちへいけ!)」のかけ声とともに、今度はモンスターの各パーツを追い払います。日常でも使える「Go Away!」のフレーズを叫びながら、親子で一緒に読み聞かせを楽しめるはずです。具体的な方法を、次のページでご紹介しましょう。絵本の文中には難しい形容詞も出てきますが、イラストから意味が推測しやすいので、英語がわからなくても大丈夫。モンスターの顔を表現した“a big scary green face”のような<[数詞]+[形容詞] +[色]+[名詞]>という英語の語順のルールも、特に意識せず、読み聞かせの過程で自然と身についていくでしょう。読み聞かせると英語のルールが身につくとはいえ、そこはあくまでも読み聞かせ。英語を教える・覚えさせることに重きを置くのではなく、英語に自然に触れる・楽しむという視点を大切にして読み聞かせることをおすすめします。この絵本はまた、洋書独特の色使いや装丁も素敵なので、ハロウィンの時期にインテリアの一部として、本棚に表紙が見えるようにディスプレイするのもおすすめです。■英語で絵本読み聞かせのワンポイントアドバイス洋書絵本にはCD付きで販売されているものも多くあります。この「Go Away, Big Green Monster!」もCD付きバージョンが販売されています。CDには、ネイティブの発音で読み聞かせた音声のほか、メロディも収録されているので、さまざまな楽しみ方ができます。絵本をひと通り読み聞かせた後に、曲にのせて簡単な振り付けを考えて踊ってみても楽しいですよ。今年4歳になる私の息子も、昨年3歳のハロウィンの時点で、 「Go Away」の歌を振り付けありで教えたところ、言いやすいのか早速マスターしていました。しかも、今年もすでに、私が口ずさむ「Go Away」の歌に合わせて、とても元気に合いの手を打ってくれます。今回の絵本のメインとなっている「Go Away!」というフレーズそのものが、応用の効く言葉ですので、絵本をキッカケに、さまざまな場面での英語のアウトプットにつなげられると思います。子どもたちが好奇心を持って言葉を吸収し、しゃべったり歌ったりしている姿を見るのもまた楽しいものです。ハロウィンの時期、ご家庭で定番の1冊にしてみてください。
2014年10月03日ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社が、今年4月に全国に向けて新発売された無糖炭酸水「GREEN SHOWER」の夏キャンペーンを実施中です。キャンペーンの内容は、JR山手線の複数駅に設置されている気化式涼風扇(アクアクールスリム(株)鎌倉製作所製)のうち、5駅6箇所で8月1日(金)~8月28日(木)まで「GREEN SHOWER」の広告ラッピングをする、というもの。このキャンペーンは涼風機の“涼しくて爽やかな風”と「GREEN SHOWER」の特長である“爽やかで清々しい”イメージが一致することから生み出されたそう。夏の駅構内って、ものすご~く暑くて蒸しますよね。通勤で毎日駅を利用する女性たちにとっても、かなりうれしいキャンペーンなのではないでしょうか。ちなみにこのラッピング涼風機が設置されているのは、JR山手線の品川駅(中央改札内・2台)、新宿駅(南口改札内・1台)、渋谷駅(南改札内・1台)、高田馬場駅(早稲田口改札内・1台)、大崎駅(北口改札前・1台)で、涼風機をラッピングするのは同社が初とのことです。同社はこのラッピング涼風機の展開に合わせて、8月5日(火)と8月6日(水)に「GREEN SHOWER」のサンプリングを実施。以下2種類の方法でサンプリングが行われました。1.自販機サンプリング商品の案内をお聞き頂いた方に自販機で冷えた「GREEN SHOWER」をお一人様1本プレゼント。2.セットサンプリング展示されている“GREEN SHOWER MONSTER”と一緒に写真を撮った方に、商品・オリジナルうちわ・オリジナルクリアファイルのセットをプレゼント。“GREEN SHOWER MONSTER”とは、「森のように青く香るその大きなからだに触れると、人は心地よい、優しい気持ちになれるという、不思議なホップの精」。「GREEN SHOWER」を飲んだ時の言葉に出来ない「香り」「味」が具現化した怪獣で、主に「GREEN SHOWER」を飲んでリフレッシュした時や、リラックスした時に現れるキャラクターなのだそう。見ているだけで暑さを瞬時、忘れさせてくれそうな爽やかな見た目をしています。そして、サンプリングの模様はというと、記者が訪れたのは平日の午前中から午後にかけてという、もっとも人が少ない時間にもかかわらず、大盛況! 夏休み中のちびっ子&ママの姿が目立ちましたが、サラリーマンが時間を割いてワクワクしながら列に並ぶ姿も印象的でした。サンプリングをもらうために並んだ人たちは、まずは“GREEN SHOWER MONSTER”のインパクトに夢中になりますが、次に注目するのがラッピング涼風機。それもそのはず、自動販売機並みの大きさなのに、強力なパワーを兼ね備えているからです。駅構内が蒸して高温のため、記者は暇を見つけてはこのラッピング涼風機にお世話になりました(笑)。ちなみにみなさんは、「GREEN SHOWER」を体験したことがありますか? 記者は今回、初めて試飲しました。まずはキャップを空けると爽やかなグリーンの香りに心が癒やされ、飲んでみるとほのかなマスカット味がして、口の中がさっぱりします。それほど炭酸がきつくないので、炭酸水初心者にも最適な味わい。リラックス&リフレッシュできそうな炭酸水で、実は炭酸水が苦手だった記者ですが、この原稿を書きながら1本、飲みきりました(笑)。駅構内でラッピング涼風機を見つけたら「GREEN SHOWER」を飲みたくなりそうです。夏の暑さを和らげてくれそうな「GREEN SHOWER」、盛夏にこそ体験してみて下さいね。ハマりますよ! ・ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 公式サイト 「GREEN SHOWER」についての詳細は こちら
2014年08月18日子どもが幼稚園や小学校に行っている間に、ママ友たちとランチ。その際気になるのがオープン時間。できるだけゆっくり過ごしたいなら、11時からオープンしているレストランが狙い目。今回ご紹介するのは、緑豊かな駒沢公園近くのレストラン、「+green(アンド・グリーン)」です。1階はこだわりの調味料や有機栽培の野菜などを販売するグロサリーショップと自家製デリやオーガニック・コーヒーやジュースなどを扱うデリ&カフェ、地下1階がレストランになっている「+green」。レストランは地下ながら、白木やベージュのブロック壁などを多用しているせいか明るい印象。イスとダイニングテーブルを配した「Basic Dinning」のほか、低めソファを設置した「Cozy Room」、白を基調とした「White Bench」、そして畳敷きの個室「Kamakura」とレンガで囲われた半個室「Green Room」の5つのスペースから成っています。こちらのコンセプトは、「You are what you eat(食べたものがあなたをつくる)」。野菜は全国各地から取り寄せたオーガニックが中心で、パンやパスタに使うのも有機小麦。化学調味料は一切使わず、素材の味を引き出すべくシンプルに調理しています。ウィークデーのランチは2種類のパスタからチョイスできる「パスタランチ」\1,400、「選べる4種のデリ盛り合わせ」\1,400、「ランチーコース」\1,800など、日替わりで楽しめます。どれも、野菜の種類が豊富でボリュームたっぷりのサラダと、オリーブ茶やオーガニック・コーヒーなど6種類から選べるドリンクがセットに。もちろんパスタソースなどはすべて自家製。素材への愛情が込もったやさしい味は、体が浄化されるかのような“やさしいおいしさ”です。居心地の良さも手伝って、食後にお茶をしながらゆっくり過ごすお客様が多いというのもうなずけます。とくに印象深いのが野菜のうまみ。シェフが厳選した野菜が毎朝届くとあって、お料理の中でも野菜本来の香りや味が楽しめます。「この味、家族にも食べさせたい!」と思ったら、1階のショップへ。お店で使用しているのと同じ野菜が購入できます。「スパニッシュオムレツ」などのデリも充実しているので、テイクアウトして駒沢公園でお外ランチも一案。レストランでは「キッズプレート」も用意。ママ友とはもちろん、ファミリーでも訪れたい、体にうれしく、安心なレストランです。◆DATA+green(アンド グリーン)場所:東京都世田谷区駒沢1-2-31営業時間:レストランは11:00~22:30L.O.(ランチは平日11:00~15:00LO。土日祝日は11:00~16:00LO)デリ・カフェ・ショップは10:00~23:00L.O. 無休TEL:03-3411-6877URL: 取材/村上早苗
2012年01月25日「green gate」はデンマークの女性デザイナー、モナ・クリステンセンが立ち上げた生活用品のブランド。カップやキッチンリネン、ホームウェアなど、毎日の暮らしで使えるものがそろう。値段も手頃で日本にもファンが増えつつある。 花柄や水玉、レースの縁取りなど、女性なら一度は憧れた柄は、どこか切ないトーンでノスタルジック。もとはモナがパリのアンティーク市で競り落とした19世紀後半のテキスタイルブックから着想。フレンチデザインの黄金期のデザインを、北欧の洗練された完成でリ・デザインしてスタートした。今年の秋冬の新作が、すでに店頭に並び始めている。年2回発表する新作は毎回入れ替わり、一度完売すると同じデザインは手に入れることができない。コレクターアイテムとなっているものもあるほど。けれどもどの時期の製品を組み合わせてもまとまるのは、水色、赤、黄色、白の4色をベースにしているからだと言う。この冬のテーマも物語を感じるものばかり。ロイヤルブルーと白の洗練に、ツイードや生成りの色を合わせたシリーズ。帰郷がテーマで、古いもの、懐かしいものに再会する安心感が漂う。木目やレザー、ヴィンテージ家具との相性がよさそう。「ノルディックヘリテージ」をテーマにしたシリーズは、リラックス感ある白に赤の柄。さらに雪に反射する淡いブルー、大地や木々のブラウンから着想したトーンなど。北欧らしい清潔感と自然への感性を感じさせるデザイン。プラム色の色調をベースに、ここ数年人気が続くフューシャピンクなどを加えた甘い色のシリーズも。深みを増した大人の秋の雰囲気。 メリー・ファニークリスマスは、遊び心いっぱいのシリーズ。少女の気持ちを表現したような楽しい柄は、真っ赤な星やハンドプリント風の花やレース模様。小さな女の子へのギフトにもよさそう。伝統的な柄と色を使っているのに、そのテーマやストーリーには、どこか、心を引かれる。これからぐっと寒さを増し、お家にこもりがちな季節、グリーンゲートのアイテムで、可愛らしさを暮らしにプラスしたい。いずれも値段は手頃。どのシリーズもエプロン¥4,515、ナプキン¥1,260、キルトクッションカバー¥5,250、トートバッグ¥2,100、マグカップ¥1,890、ラテカップ¥1,470、フレンチボウル¥1,365~、プレート¥1,890T.C/タイムレスコンフォート渋谷店 tel.03-5459-1252東京都渋谷区道玄坂1-12-5 渋谷マークシティウェスト1F 公式サイト 取材/本間美紀
2011年10月15日