3月1日~8日は女性の健康週間です。働きながら、家事と子育ても頑張る現代のママは、つい自分のことは後回しにしがちですが、ママが無理をして倒れたら家族も職場も大変…! 自分の健康管理をすることは、自分のためだけではなく、家族や一緒に働く人のためでもあります。この機会に自分の体と健康管理についてちょっと考えてみてくださいね!
健康でキレイなママでいるためには、
女性ホルモンのバランスを崩さないことが大切!という話を、産婦人科医であり、ヨガの指導者でもあるイーク表参道の副院長、高尾美穂先生に
前回お聞きしました。
今回は、女性ホルモンのいい状態を長引かせるためにできることを、引き続き高尾先生に教えていただきます。
(C)kei907- stock.adobe.com
高尾 美穂/MIHO TAKAO・産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター
・女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道副院長
・株式会社ドーム(アンダーアーマー) アドバイザーリードクター
・文部科学省・国立スポーツ科学センター 女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバー
イーク表参道では、内科・婦人科・乳腺の診療を通して女性の健康をサポートし、 婦人科部門責任者として女性それぞれのライフステージ・ライフスタイルに合った治療法を提示し、選択をサポート。またその環境を活かし、マターナル(周産期)ヨガも提供。http://www.mihotakao.jp/
■まずは、女性ホルモンを減らさないことが大切
「年齢と共に減っていく
女性ホルモンを自分で増やすことはできません。なのでまずはいかに減らさないようにするか、が大切です。タバコは吸わない、バランスの良い食生活をこころがける、良質な睡眠をとること、そして適度に運動することです。昔から体にいいと言われていることばかりで目新しさはないですが(笑)、これらのことが女性ホルモンのためにも大事なことなのです」(高尾先生)
(C)hanack- stock.adobe.com
■自分に合った方法で、女性ホルモンをコントロール!
「食事や睡眠などに気を付けていても…不調がでることはあります。そんなときは我慢せず、外部から補充する方法を含め、女性ホルモンをコントロールしていく方法を上手に取り入れるべきです。研究も進んでいろいろな手段があるので、生活の質を高めるために、賢くラクする方法を選択して欲しいです。
1.ホルモン補充療法
からだに足りなくなったエストロゲンを補って、更年期から閉経後に起きる心身のさまざまな症状を改善する方法です。お肌の状態を良くする、骨密度を上げるなどにも効果があることがわかってます。
2.漢方
漢方は複数の症状に対応するいいものがたくさんありますが、体質によって得られる効果が変わるので、自分に合う漢方を見つけるまでに時間がかかることも。また、変化を感じるまでに1~2ヵ月程度かかります。
3.大豆食品を食べる/サプリメント摂取
エストロゲンそのものを増やすのではなく、エストロゲンと“似た働き”をする成分を食品やサプリでとる方法です。
有名なところだと、大豆食品に含まれる『大豆イソフラボン』があります。最近の研究で『大豆イソフラボン』が体内の腸内細菌によって代謝されて作られる
『エクオール』という成分が、より女性ホルモンに似た働きをするということがわかっています。『エクオール』に関してはサプリメントなどが発売されていて、摂取した人の約8割が変化を感じたという結果も出ています」(高尾先生)
女性ホルモンをコントロールする方法はひとつではないので
自分の状態を把握して、自分に合う続けられるものを選べばいいそうです。また、ホルモン補充療法には、エストロゲンを経皮吸収できる貼り薬もあるのだとか。皮膚から血管のなかの血液を伝って各部に作用したあとに肝臓へ行くため、副作用である血栓症をおこしにくくなるそうです。こういったことを、知っていると知らないとでは、だいぶ違う未来になる…と実感しました。
■エクオールを作れる人と作れない人がいる!
「誰でも手軽に始められるのは大豆食品を食べることだと思いますが、
『大豆イソフラボン』から『エクオール』を作れる人は2人に1人と言われています。自分が『エクオール』を作れているかどうか自宅で検査できるキットもあるんですよ」(高尾先生)
検査できるのはありがたいですが、もしも「あなたはエクオールを作れる体ではありません」と判定されたらショックな気もします…。
「簡易検査ですので、1回検査しただけでエクオールを作れていないと判断されても、それが全てではありません。体調や食事によっても結果は変わることもありますよ」(高尾先生)
なるほど! 自分の体の今の状態を知ってみたいです。
…というわけで、編集部で検査してみることにしました。編集部でエクオールを作れている人はどれぐらいいたのか…?! 結果は後日、お知らせします。
エクオール検査「ソイチェック」大豆イソフラボンをもとに体内で「エクオール」をつくれているかどうかを、尿検査で簡単に調べることができます。自宅からできる郵送型の尿検査キットです。産婦人科医が受けたことのある検査「第2位」!
30代からのカラダ塾