■浴室はカビと細菌の宝庫! 子どものおもちゃも要注意
イラスト/林けいか
湿度が高く、皮脂や石けんカスがたまりやすい浴室は、
カビや
細菌が増えやすい場所。カビは
肺炎の原因にもなるし、水回りは
“はら痛病原体”が繁殖しやすいスポットでもあります。
浴槽や床はこまめに掃除をする人も、見逃しがちなのが、シャワーヘッドや蛇口ハンドル。ここは毎日の浴槽掃除のタイミングに、
キレート剤入りの中性洗剤と
スポンジで、ささっと洗っておくとよいでしょう。
さらに週に2回は
消毒用エタノールをスプレーでさっとひと吹き。シャワーヘッドにカビが生えていたら、
0.02%の台所用漂白剤(希釈方法は後述)を付け、
ラップで包み、3~60分放置してから洗い流します。
シャンプーボトルや子どものおもちゃも、
黒カビが繁殖しやすいので注意。週2回程度は、ボトル類や石けん皿も
キレート剤入りの中性洗剤で洗い、消毒用エタノールをスプレーしておくと安心です。
おもちゃは使い終わったら必ず浴槽から出して、キッチンペーパーの上に並べて
乾燥させ、最後に
消毒用エタノールをスプレーしておくと清潔に保てます。また入浴後は、浴室の椅子やボトル類、おけなどの
水滴をタオルで拭きとっておくと、より完璧とのことです。
■家族がノロウイルスに! 感染を防ぐトイレ掃除とは
イラスト/林けいか
家族みんなで利用するトイレは、病気への感染リスクも高い場所。もし、家族のだれかがノロウイルスになったらトイレのドアノブやペーパーホルダー、手すり、フタと便座のフチ、水洗レバーなどは徹底的な消毒が必要です。消毒液は
台所用漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)で簡単に作ることができます。
消毒液の作り方と消毒の仕方をご紹介しましょう。
<消毒液の作り方>
ペットボトルキャップ半量(2ml)の台所用漂白剤(原液濃度5%の場合)を500mlの水で薄めて、0.02%消毒液を作る。※作り置きができないので希釈は使用する直前に行う。
<消毒の仕方>
1.消毒液に浸したマイクロファイバークロスで、
一方向に拭く。
2.ぬれた状態で
1分間以上キープ。
3.別の乾いたマイクロファイバークロスで、一方向に拭く。
■感染力が強いノロウィルス、カーペットに嘔吐してしまったら
書籍では、ノロウイルスに感染した家族が、トイレ以外の場所で嘔吐してしまったときの処理方法も紹介しています。いずれも作業は
手袋と
マスク、あれば
使い捨てエプロンを身につけてから行います。
ここでは、カーペットに嘔吐してしまった場合の消毒の仕方をご紹介しましょう。色落ちを防ぐため消毒液は使わず、
アイロンと
重曹水を使います。
<重曹水の作り方>
重曹水は、500mlペットボトル1本分の水に大さじ1杯の重曹を入れ、フタをしてシェイクします。
<カーペットの消毒の仕方>
(1)嘔吐物全体が隠れるようにキッチンペーパーで覆い、嘔吐物を
外側から中心に向かってキッチンペーパーごと集めて、ゴミ袋に入れる。
(2)アイロンを浮かせながら、
85℃以上のスチームを約1分間当てる。
(3)嘔吐した場所に
重曹水をかけ、新しいキッチンペーパーでスタンプを押すように吸い上げ、ゴミ袋に捨てる。
(4)ゴミ袋に消毒液(0.1%の次亜塩素酸ナトリウム)を注ぎ、口を結んで廃棄する。
布団や衣類に嘔吐してしまった場合も、消毒するまでは洗濯機で洗ってはいけないそうです。書籍では、フローリングの消毒の仕方についても詳細が載っています。ぜひご確認を。
■毎日の掃除、もっと「時短」にするには?
病気のモトとなる汚れをピンポイントで攻めることは、掃除の
「時短」にもつながります。もっと時短を図りたい場合は、
ホコリが集まるものや家具を減らしたり、ホコリがたまる隙間がないくらい
家具を壁際にぴったりと寄せて置いたりするのも一案だそう。たとえば棚やベッドなら、脚付きタイプより床との隙間がない直置きタイプのほうが掃除はラクです。
書籍ではこのほかにも、さまざまな病原体から家族を守る30のテクニックを紹介。病原体別・部屋別に、病気を予防する掃除道具や掃除法も詳しく載っています。家族の健康と時短を同時に叶える、松本式の掃除。さっそく今日からはじめてみませんか。
『図解 健康になりたければ家の掃除を変えなさい』
松本忠男 著 (扶桑社) 1200円(税別)
私たちが毎日何気なく行っている、毎日のお掃除も、「正しい方法」で行わなければ、身体の不調を引き起こす原因に。本書ではイラストと写真をふんだんに用いて「健康になれる正しいお掃除」を部屋別にわかりやすく解説。お掃除スケジュール例やチェックシートなど図表も充実しています。
部屋も心もスッキリ! お掃除&片付け特集