2017年12月7日 11:45
寝取った男を本気にさせる“知らないおっさん力”とは…【カレー沢薫 アクマの辞典 第5回】
つまり、かなりセックスにかかっている。貞淑な妻を肉便器に変える知らないおっさん力が求められるのである。
寝さえすれば、こちらに情がうつるはずなどと思うのはおイッヌ殿の発想であり、それではいつまでもセカンド、サード、ホームに戻って1点入ってしまうぐらいの、予備扱いだ。
そもそもセックスしているという条件は、正妻も同じだし、むしろ向こうのほうがメチャクチャセックスしている、条件が同じそれどころか数の利が相手にあるなら、質で勝負するしかあるまい。
黒ヒョウがいても気づかぬような暗室で行われる旦那との週一正常位しか知らなかった貞淑な人妻に、パロスペシャル※みたいな体位をかまして「もうあなたなしじゃ生きていけない」と言わせなければならぬのだ。
つまり寝取りが出来るというのは、かなりのモブおじさん力、万人にわかるように言えば、セクシャリティな能力、魅力が高いということである。
こんな誰でも持っているわけではない力があるというのに、わざわざ「セックスで心が左右しちゃう男」と付き合うなんてもったいないことである。仮に自分が「寝取り」に成功して、その男と付き合いだしたとしても、もうその時点で相手は、浮気をするタイプであることがわかっているし、さらにセックス如何で心まで動くタイプだと大判明しているのだ。