恋愛情報『お金さえあれば幸せ? 石井ゆかりの『幸福論』』

お金さえあれば幸せ? 石井ゆかりの『幸福論』

お金は、考えれば考えるほど、不思議なものです。

■お金と、幸福と、「罪悪感」と。

東日本大震災の時、普段とは違った光が、お金を照らし出しました。
ひとつは「寄付」、もうひとつは「経済を回す」という言葉です。

あの時は、多くの人が当たり前のように寄付をしました。海外からも寄付金が集まりました。被害を被った人々への共感、何とか助けたいという思いがそこに詰まっていたのは確かです。
その一方で、「申し訳ない」という言葉を口にする人がいました。
方や、全てを奪われて苦しんでいる人々がいる。その一方で、特に何も奪われなかった自分がいる。このことに「罪悪感を持った」人がいたのです。そこで、まるで負債を返済するかのような気持ちで、「寄付をした」という人がいました。寄付をすると、罪悪感が軽くなったのだそうです。勿論、被災地の人々は、被災しなかった人に罪悪感を持ってほしいなどと思わなかったはずです。でも、被災しなかった側では、自動的に罪悪感に苛まれた人がいたのです。
そこでは、お金は確かに「正しいもの」として扱われていました。


「経済を回す」という言葉もまた、多くの人が口にしたフレーズでした。
これもまた、被災地ではない地域での言葉でした。

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