そもそも結婚する気がない人は「残り物」ではなく非売品なのだ…【カレー沢薫 アクマの辞典】
拙者も無機物をイケメンに擬人化したゲームとか大好物でござる。
しかし、リアルの結婚というのはあくまで「ヒト×ヒト」のカップリング固定である。相手にモノと思われてした結婚など、幸せになれるはずがない。まだゴリラと思われて結婚したほうがリスペクトを感じる。
だからと言って「残り物」という言葉を使わなかったら「人間として人間に選ばれなかった人」というもっと深刻な感じになってしまうので、もしかしたらキツいようで「残り物」というのはオブラートに包んだ優しい言い方なのかもしれない。
だがここでも誤解がある。
選ばれなかったとか以前に「そもそも陳列棚に並んだ覚えがない人」も、そこには含まれているのだ。
誰もが結婚や恋愛、パートナーを求めているわけではない。
そういう人は「選んでください」と棚に並ぶこともない、非売品なのである。
そういう非売品の人の年齢だけを見て「売れ残りだ!」とスーパー玉出の割引シールを貼ろうとするのは、失礼以外の何ものでもない。逆に言えば、結婚する気がなかった魅力ある非売品の人が、考えを変えて婚活市場に入って来ることだってあるのである。
それを年齢だけで「ワケアリの残り物」