どんな男性も「愛する人」には弱い!? タロットに隠された秘密
さて、鏡先生と砂羽さんの手元にあるのは、前回に引き続き、「ヴィスコンティ・スフォルツァ」のタロットのレプリカ。
この「ヴィスコンティ・スフォルツァ」のタロットが生まれて以降、いろいろなバージョンのタロットカードが作られ、その過程では、タロットと当時の絵画表現がとても強く結びついていたそうなのです!
鏡先生:15世紀のタロットは素晴らしいんですけど、いわゆるルネサンスの偉大な画家の作品から比べると、やはり見劣りします。
この時代、何をタロットの絵の素材にしていたかというと、当時、人々がよく知っていた寓意画、アレゴリーなんですね。
***ちょっと解説***
寓意画とは、抽象的だったり曖昧だったりする概念を、具体的な物事に置き換えて描く技法です。たとえば、「机」や「車」などは、具体的な形がありますよね。しかし、「運命」や「平和」、「愛」や「時間」などといったものには、明確な形はありません。これを絵で表現したのが寓意画です。
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鏡先生:パッと見て意味がわかる寓意画が、当時、流行っていたんです。
というのも、文字を読めない人が多かったからなんですね。