「傷つけた方が悪いんですか?」と題する投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。
4年半同棲中の恋人(32歳)がいるというトピ主さん。彼は「些細なことで傷ついたり落ち込んだりする」タイプで、真逆な性格のトピ主さんからすれば「そんな事くらいで」と思うような出来事が多々あるとか。交際初期は「傷つけた、落ち込ませた私が悪いと言われてきて謝ってきた」ものの、「ここまで繊細だと私も気を使いすぎて、疲れる」と現在の心境を語り、読者の意見を求めています。
ATAMANENKO EVGENY
「そういう相性」はあるけれど…。“疲れる関係”を改善するには?
投稿を読んでまず感じたのは、「同性異性を問わず、こういう相性ってあるよなぁ」ということでした。
片方は全く傷つける気はないのに、ちょっとしたことで相手が傷ついてしまう。これはもう“相性”としか言いようのない部分もありますが、通常の人間関係では、そういう相性だと気づいたら他の人よりも多少配慮したり、距離を取ったりすることが多いですよね。
しかし、恋愛相手の場合は距離が近い分、遠慮が少なくなったり、「ありのままの自分らしくいたい」「交際相手に傷つけられるのはおかしい」といった気持ちが出てきたりもするので、お互いに心のどこかで「自分は悪くない!」と感じやすく、目に見えて衝突してしまうのでしょう。
投稿内にもあるように、トピ主さんの言動を「笑いに変えたり、ふざけたり」してくれる相手と付き合ったほうが、実際のところ楽かもしれません。しかしながら、二人はお互いに好きな気持ちがあるから一緒にいるのですよね。交際を続けながらこの問題を解決するという前提で、以下3つの方法を提案します。
(1) ポジティブな視点から相性を見直してみる
4年半も交際できているということは、真逆な性格だからこそ惹かれ合っている部分、うまくいっている部分もきっとあるはず。この機会にぜひ、二人の相性をポジティブな視点から見直してみましょう。具体的には、
「彼が繊細な性格だからうまくいっていること」「自分が大らかな性格だからうまくいっていること」について考え、それを二人で共有してみるといいと思います。
繊細な者同士、あるいは大らかな性格同士だったら、どうなるのだろう……と考えてみるのもいいと思います。
うまくいく場面はあるでしょうが、似た者同士がゆえにイライラしたり、相手に魅力を感じなかったり、あるいは別のことで衝突したりするかもしれない。
「真逆の性格だから、うまくやれているところもあるんだな」と双方が自覚できれば、相手への感謝の気持ちが蘇り、対立関係も和らぐでしょう。
(2) 互いの性格傾向を見直し、協力しあって成長を目指す
傷つきやすい、傷つけやすい傾向は、実は二人の間だけで起きている問題ではないかもしれません。彼は他の人間関係でも、「気になることを言われた」「傷ついた」などと言っていますか? またトピ主さんのほうも、家族や友人・知人との会話において「私、ちょっと言葉がきついかも!?」と実感した経験や、誰かからそれを指摘された経験がありますか?
もしそうならば、お互いにそれを認め合い、誰に対してもそうした言動を減らそう!と一緒に目標を掲げてみるのもひとつです。トピ主さんは、発言前にひと呼吸置く癖をつける努力などをしてみる。彼のほうも他人の言動や情報の取捨選択をする癖をつけ、“スルースキル”を磨く。
もちろん、自分をひどく曲げてまで万人に合わせる必要はありませんが、自分たちの周りの人間関係がより円滑になるならば、メリットは大きいですよね。二人で敵視しあうのではなく、
「一緒にいることで、お互いに人間的にも成長できたらいいね!」というスタンスになってみるのがおすすめです。
(3) 「環境」や「距離」を調整してみる
思いきって、物理的な環境や距離を調整してみるのもおすすめです。例えばですが、二人はトイレや臭いに関して「傷ついた」と衝突しているケースが多いようなので、今より広めの部屋か、トイレが複数ある物件に引っ越すのも一案です。引越しは大変かもしれませんが、
家の造りが変わるだけで、共同生活におけるストレスや衝突は想像以上に減るので効果はあると思います。
あるいは、どちらかが別の部屋を借りるなどして、しばらく別々に暮らしてみるのもいいでしょう。今回の件は、交際期間が長くなってきたからこそ出てきた問題、という印象も受けました。
物理的に距離を取ってみると、互いへの感謝や一緒にいる楽しさを再び思い出せるケースは多いですし、万が一、離れてみて愛情が薄れていることに気づいた場合は、今後を考え直すきっかけにもなります。
少し心配なのは、トピ主さんだけでなく、彼のほうも「疲れる」と言った……という点。誰かと一緒にいて「疲れる」と感じるのは、精神的な負担がかかっているということ。
恋愛において、負担がかかり続けるのはあまりいいことではないので、これ以上、心が離れてしまう前にぜひ上記3点、試してみてくださいね。応援しています。
(外山ゆひら)