2018年8月31日 14:00
「ありのまま自分を愛してほしい」というワガママ【トイアンナのしくじり恋愛】
■同じことをしているから「愛せる」わけじゃない
10代へさかのぼると、私は勉強や仕事へまい進していました。外見がボロボロだったり、不機嫌になってしまう日もありました。けれどそんな自分を好きでしたし、肯定してもらえると信じていました。私自身、彼が仕事や学業で忙しいときも全力で肯定していたからです。けれど、一見「フェア」な関係は続きませんでした。ストレスを受け止められる人間が、家庭から消えてしまったのです。
たとえば、アルバイト先のストレスを八つ当たりしてしまったとしましょう。本来であれば余裕のある方がクッション材になって怒りを受け止め「まあまあ」と落ち着かせる役割を果たせたでしょう。
けれど「お互い不機嫌なときは、ありのままに怒っていい」という取引には、ストレスの受け止め役がおりません。私たちは壁打ちテニスのようにストレスをぶつけ合って、解消されない不満を抱くだけでした。
■愛するからこそ、自分を飾り付けしよう
ありのままの姿を愛せるなんて、うそです。当時の私は「ありのままのストレスをぶつけ合う醜いカップル」でした。私はむしろ、愛するからこそ「ありのまま」の自分ではなく、相手が気持ちよく過ごせるようコミュニケーションを工夫すべきだったのです。