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ロームシアター京都「レパートリーの創造」第8弾として、市原佐都子/Q『キティ』が上演される。本企画で市原をとりあげるのは、第5弾『妖精の問題 デラックス』に次いで2回目。満を持しての新作公演となる。人間の行動や身体にまつわる生理、その違和感を独自のアナロジーと身体感覚でとらえた劇作、演出を行う市原。2019年に初演した『バッコスの信女 ─ ホルスタインの雌』で第64回岸田國士戯曲賞を受賞し、2021年のノイマルクト劇場(チューリヒ)と共同制作した『Madama Butterfly』、2023年の世界演劇祭(ドイツ)初演の『弱法師』は、世界各地で上演され高い評価を得ている。2021年には、城崎国際アートセンターの芸術監督に就任。また、作品を貫く現代社会への批評眼は小説でも発揮され、文芸批評家が絶賛した『マミトの天使』(2019年、早川書房)など、演劇界を越えて注目を集めている。その市原の最新作では、家父長制やジェンダー規範、資本主義をめぐる消費や労働のあり方など、現代社会に生まれる不条理と、そこで生きる人間の滑稽さ、そして欲望のグローバルな均一化を、痛烈なQ(クエスチョン)に昇華して突きつける。出演は、第60回東亜演劇賞作品賞(2023年) を受賞し、韓国演劇シーンにおける新進の俳優・クリエイターであるソン・スヨン、『毛美子不毛話』『バッコスの信女―ホルスタインの雌』など数多くの市原作品に出演し、信頼を寄せる俳優のひとりである青年団の永山由里恵、香港のカンパニー「Artocrite Theater」の芸術監督を務めるバーディ・ウォン・チンヤン、そして、京都を拠点にダンスシーンにとどまらない幅広い活躍をするダンサーの花本ゆかと、日・韓・香のメンバーが集結。永山、スヨン、バーディーは、市原が劇作家として参加した韓国・香港・日本共同制作『私とセーラームーンの地下鉄旅行』(2018年 / 南山アートセンター〈ソウル〉) 以来、約6年ぶりの共演となる。また音楽は、音と音楽の境界に注目し幅広い創作活動を続ける気鋭のアーティスト荒木優光、特徴的な登場人物の衣裳は、『妖精の問題 デラックス』でのユーモアあふれる衣裳が記憶に新しい南野詩恵が手がけるなど、京都を拠点に活躍する気鋭スタッフとコラボレーションも注目される。【あらすじ】“ねこ”は、パパとママとペットと暮らしている。パパはお肉が大好きだけど、ママも“ねこ”も食べたくない。ある日、ママと“ねこ”が特別な肉料理をつくってパパにプレゼントすると──。<公演情報>ロームシアター京都〈レパートリーの創造〉市原佐都子/Q『キティ』作・演出:市原佐都子(Q)出演:ソン・スヨン、永山由里恵(青年団)、バーディ・ウォン・チンヤン(Artocrite Theater)、花本ゆか(はなもとゆか×マツキモエ)音楽:荒木優光衣裳:南野詩恵(お寿司)2025年2月17日(月)~24日(月・休) 全8ステージ会場:京都・ロームシアター京都 ノースホール上演言語:日本語、韓国語、広東語字幕言語:英語、日本語(他言語使用時)ポータブル字幕機言語:日本語・韓国語・広東語【チケット】(全席自由)一般(前半割引2月17日(月)~19日(水)):3,000円一般(2月21日(金)~24日(月・休)):4,000円ユース(25歳以下):2,000円リピート券:1,000円※推奨年齢:16歳以上、12歳以下入場不可。※本作には性的・暴力的な表現が含まれます。※ユース(25歳以下)チケットは、公演当日に受付にて年齢が確認できる証明書(学生証、免許証等)をご提示ください。一般発売:11月16日(土) 10:00~()【他地域の公演】東京公演:2025年3月上旬予定ロームシアター京都 WEBサイト:
2024年11月13日現在、テレビ朝日系列で放送中の第49回スーパー戦隊シリーズ『爆上戦隊ブンブンジャー』にてブンレッド・範道大也役を務める井内悠陽や、TBS日曜劇場『下剋上球児』等に出演の中山翔貴、男子高生ミスターコン 2023 グランプリ受賞の植野花道ら7人による新星若手俳優ユニット「WAVE」のお披露目となるイベント『Watanabe Actors Star Fes』が11月16日(土) に開催される。綱啓永、井上想良も出演するワタナベエンターテインメントの若手俳優が集結する本イベントで、「WAVE」によるコント×ダンスパフォーマンスの披露が決定。演出と振付は、ストーリー性のある演劇的な世界観をダンスとJ-POPで創り上げる“劇場型ダンスエンターテインメント”を提供するパフォーマンスグループ「梅棒」が担当する。開催を目前に控え、お披露目の日に向けた意気込みを語る井内悠陽のオフィシャルインタビューが到着した。<井内悠陽 インタビュー>──『爆上戦隊ブンブンジャー』の撮影も佳境に入っているかと思いますが、撮影当初と今、ご自身が感じている変化はどんなものですか?今はとにかく寂しい気持ちが大きくなっているのが率直な心境です。「初めまして、よろしくお願いします」と出会いのほうが多かったのが、回を追うごとに「今日でブンブンジャー最後なんです」と次の現場に行かれるスタッフの方が増えてきて。このような長いドラマに参加することが初めてだったので、すごく寂しいですね。僕自身の変化では、最初はどのように撮っていくのかとか、現場の雰囲気も何もわからないところからだったので、自分もどこまで意見を言っていいのか、言った方が良いのかということももちろんわかっていませんでした。でも最近は自分でもどんどん提案ができるようになってきたというのは感じています。もちろん、監督のプランがあったうえでですが、自分もこういうことを考えてきたので、やってみても良いですか?というプラスのコミュニケーションがとれるようになったのは、一番感じている変化です。それと、当初はドラマの展開も、僕たち役者も「これからどうなっていくんだろう?」という中での撮影だったものが、最終回がみえてきて、1話1話の展開がとても濃いものになっているので、台本を読み込む作業も、より時間をかけて深くやっていかなきゃいけないと思い、以前より台本を読む時間が倍くらいになっています。──その作業の時間は、井内さんにとって楽しいものですか?楽しいです。この1年、同じ共演者との時間を重ねていく中で、「きっとこのシーンはこういう芝居でくるな」ということも想像できるようになってきたし、セットのイメージやロケ場所の知識もふえて、わかりやすくイメージできるようになったぶん、ここで撮るならこっちを向いて台詞を言いたいなとか、セットのこの部分を使いたいなとか、自分の中で準備していけることの幅も広がったと思います。──範道大也という役との距離はどのように変化しましたか?本当に最近、ある変化を感じたところです。大也というキャラクターは、これまで深堀りされてきませんでした。台本をもらったときに、僕ではなく大也の気持ちで読むようにしているのですが、他のキャラクターのエピソードに大也として嬉しい気持ちになったり、感動して涙が流れたりということはあっても、自分(大也)のシーンで泣いてしまうということはなかったんです。大也が泣かないから、ということももちろんあるのですが、最近初めて自分のシーンの台本を読んで泣くという経験をしました。──それは、大也がより自分事になった、距離が縮まったということなのでしょうか。うーん……。逆に大也として読むということができなくなってしまって、初めて大也が自分から離れたという感覚のほうが近いですね。──大也の、井内さんも知らなかった一面を知ったような感覚でしょうか。初めて知ったというよりは、まだ描かれていない一面を想像はしていたけれど、いざ文章になって台本として読んだときに、改めて感じたことがあったんです。大也はよく「自分のハンドルは自分で握れ」と言います。僕自身も自分のために演技の仕事をやっていて、何があっても自分で越えてきたのは自分のためでした。それは大也も同じだと思っていたんです。でも大也の行動は、自分のためだけではないのではないかと思い始めて。「大也って本当はこういう人なんじゃないか?」という第三者視点ではじめて大也を見たんです。そういう意味で、一回大也から抜けてしまって。でも、大也を演じるうえで自分の中に第三者視点が出てきたのは初めてなので、だからこそ、このあとの話を演じることにワクワクもしています。──今のお話をきいて、新たな視点が加わったことによって、より井内さん演じる範道大也という人物に奥行きがでるのではないかと、期待が高まりました。新たな視点というと、「WAVE」という新しい俳優ユニットでの活動もスタートします。『Watanabe Actors Star Fes』のお稽古中かと思いますが、率直にいかがですか?懐かしい感覚です。僕は14歳で俳優になりたいと思い立って事務所の養成所に入り、1年間レッスンを受けていました。そして卒業時に所属先が決まるオーディションで、いきなり所属やデビューとはいかず、渡辺高等学院(事務所が運営する芸能高校)でもっと演技を学ばないかということになりました。その間も、事務所に正式に所属できるまで、ダンス&ボーカルスクールでレッスンを受けていた時期もありました。なので、養成所、学校、スクールと、レッスンをした経験のほうがまだ僕の経験としては長いので、久しぶりに同世代の人たちと、ひとつの作品にむけて稽古するということをしていて、色々なことを思い出しながらやっています。──11月16日(土) にいよいよお披露目となりますが、どういったところをお客様に観ていただきたいですか。「こんなにさらけ出せるんだ!」というところをみていただきたいです。今回、コントとダンスを掛け合わせたパフォーマンスも行います。『爆上戦隊ブンブンジャー』で僕を観てくれている皆さんは、クールな印象をお持ちかもしれないのですが、コメディ要素の強いストーリーということもあり、全然違う感じになっています。こんなキャラクターもできるんだ、と知っていただけたら嬉しいですし、舞台だからこそできる表現でもあると思うので、そこも楽しんでいただきたいです。──井内さんからみて、「WAVE」はどういうユニットだと感じていますか。誰も被らないなぁと。見た目もキャラクターも全然違いますが、稽古しているときの雰囲気、いただいたアドバイスとの向き合い方や取り組み方もそれぞれに違うんです。ひとりで黙々と復習する人もいれば、どんどん質問する人、仲間を巻き込んで練習する人、本当にひとりひとり違うので、こういうところが、何かひとつカラーのあるグループということではなく、俳優ユニットなんだなと、一緒に過ごす時間の中で感じています。──刺激を受けたり、相乗効果を感じることもありますか。それはあります。年齢層がバラバラで高校生や大学生もいる。それぞれ、今やっている稽古だけでなく、学校や他のお仕事が終わってから稽古に来たり、他のレッスンも受けていたりしています。僕も、撮影で100%出し切ったと思ったあとの稽古は、きついなと思うことも正直ありますが、それはみんなも同じなんだと思うと頑張れます。それぞれの場所からひとつの場所に集まるというだけで、刺激になっていて、鼓舞しあっていると思います。──では、今回のお稽古の中で、先ほどお話していたレッスン生時代の経験が活きていると感じることはありますか?はい。「やっていてよかったな」とようやく感じることができました。当時は演技にしか興味がなかったのに、演技ではないレッスンのほうが多く感じていて。特に、ダンス&ボーカルスクールに通っていたときは、平日は学校が終わったら遅くまでレッスンをして、土日も一日中レッスンをするという日々だったので、俳優になるために映画を観たりする時間もつくれなくなってしまったんです。そのレッスンも事務所の方や学校の先生から言われて受けていたものだったのですが、当時の僕には、「これはなんのためになるんだろう、僕は俳優をやりたいのに」という気持ちも少なからずありました。終わってから気づけることがあるとよく聞きますよね。それを今まさに実感していて、振付を覚えるのがちょっと人より早くなったかもとか、見せ方の引き出しが増えていたりというのは、その時の経験があったからなんだなと感じています。──そういった期間で、気持ちが腐ってしまうことはなかったんですか?どのように乗り越えてきたんでしょうか。何回もありました。やりたいことと実際学んでいることが違うという気持ちで、体と心のバランスが崩れているなと感じる時期もありました。それを乗り越えられたのは、周りの人たちのおかげでしたね。僕は周りが見えなくなってしまうことが多くて、そういうときは物事を順序立ててやることが本当に下手だったんです。それでいて、できるわけないのに、全部完璧にやりたいと思ってしまうので、演技がやりたいと主張しながら、ダンスも誰にも負けたくない、いやでもやりたいのは演技だ、と。そういったときに、今は何に集中して、余った時間でこれをやろう、次の段階でこれをやろう、と順序立てて取り組むということを、当時の先生にアドバイスやサポートをしていただいたことで、折れることなくやってこれたと思います。──そういった経験も、今人に力を与えるヒーローに繋がっているのかもしれないですね。俳優になるという少年時代の夢を歩み出した井内さんの、次なる夢はなんでしょうか。「ずっと演技していたい」です。第一線で活躍できる俳優になるために、いろんな作品、いろんな役に出会いたい。今はそれだけです!<公演情報>『Watanabe Actors Star Fes』2024年11月16日(土)1部:開場 14:00 / 開演 15:002部:開場 18:00 / 開演 19:00会場:東京・TFTホール 1000【出演】綱啓永、井上想良WAVE(井内悠陽、中山翔貴、小方蒼介、井上陽向大、樫又龍ノ介、植野花道、櫻井亜蓮)【チケット】全席指定:8,500円(税込)※当日券も販売予定。※公演当日、7歳からチケットが必要。※未就学児は大人1名につき1名までひざ上無料、席が必要な方は有料。公式ホームページ:
2024年11月13日昨年亡くなったKANの命日にあたる11月12日、KANと親しかったアーティスト達が集う『KANタービレ〜今夜は帰さナイトフィーバー〜』が神奈川・ぴあアリーナMMで行われ、この模様が2025年1月19日(日)21時~ フジテレビTWOで放送されることが決定した。この企画はスターダスト☆レビュー、馬場俊英、スキマスイッチ、秦 基博の4組がホストとなり、親交のあったアーティスト達やツアーを支えたバンドメンバー、スタッフが集結し、KANの楽曲をパフォーマンスするという企画。名実ともにとトップのミュージシャンが集い、アンコールを含む計20曲を披露し、アンコールの「愛は勝つ」では、出演者全員での演奏に合わせて、KANの茶目っ気たっぷりな写真や幼少期の写真がスクリーンに映し出され、集まった1万人の観衆を魅了。そして、大歓声の中、最後はKANがかつてライブで行った一本締めの模様がスクリーンに映り、出演者、観客とともにこのステージの幕を下ろした。KANタービレ〜今夜は帰さナイトフィーバー〜セットリスト01.何の変哲もないLove Song02.REGRETS03.東京ライフ04.プロポーズ05.君が好き胸が痛い06.カレーライス07.エキストラ08.世界でいちばん好きな人09.言えずの I LOVE YOU10.Songwriter11.Moon12.カサナルキセキ13.まゆみ14.ロックンロールに絆されて15.適齢期LOVE STORY16.Oxanne 〜愛しのオクサーヌ17.すべての悲しみにさよならするために18.よければ一緒にアンコール19.KANのChristmas Song20.愛は勝つ【HOSTS】スターダスト☆レビュー・馬場俊英・スキマスイッチ・秦 基博【ARTISTS】ASKA・K・桜井和寿(Mr.Children)・佐藤竹善(Sing Like Talking)・塩谷 哲・杉山清貴・谷村有美・トータス松本(ウルフルズ)・林 幸治(TRICERATOPS)・藤井フミヤ・山崎まさよし・和田 唱(TRICERATOPS)【MUSICIANS】添田啓二(cho)・岡崎昌幸(cho)・清水 淳(ds)・西嶋正巳(b)・佐藤大剛(g)・菅原龍平(cho)・磯貝サイモン(key)・大坂孝之介(key.)・室屋光一郎(vn)・徳永友美(vn)・島岡智子(va)・奥泉貴圭(vc)<番組概要>放送日時:2025年1月19日(日)21時~放送チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ配信チャンネル:スカパー! 番組配信(同時配信+見逃し配信1週間)※スカパー!放送サービスでフジテレビONE/TWO契約の方はスマホ・PCでも視聴可能番組URL: ()
2024年11月13日来年1月に開館50周年を迎える神奈川県民ホール。老朽化により、2025年3月いっぱいをもって休館となることが発表されているが、休館前の1カ月間は「ありがとう神奈川県民ホール」としてさまざまな記念公演やイベントを開催する。そのメイン公演に位置付けられているのが、2025年3月8日(土) に大ホールにて上演される『Jewels from MIZUKA 2025ジュエルズ・フロム・ミズカ 2025』。鎌倉市出身で、東京バレエ団ゲスト・プリンシパルとして活躍を続け、かながわ観光親善大使でもある上野水香のプロデュース・主演による、華やかなガラ公演だ。11月11日に同ホールで実施された、黒岩祐治神奈川県知事、上野水香の合同記者会見の模様をレポートする。思い出の地で手作り感のある舞台を冒頭の挨拶にて、公演の概要について説明した黒岩知事。「上野さんは、20世紀を代表する世界的振付家、故モーリス・ベジャールから直接『ボレロ』の指導を受けた最後のダンサー。私も神奈川県民ホールで上野さんの『ボレロ』を観劇しましたが、本当に圧巻でした。また『白鳥の湖』、『くるみ割り人形』、『ジゼル』などに主演していただいているほか、年末の風物詩となっている〈ファンタスティック・ガラコンサート〉に2008年から毎年出演され、ご自身のプロデュース公演〈Jewels from MIZUKA〉(2014年、2018)でも成功をおさめられていらっしゃいます」と、神奈川県民ホールでの彼女の活躍を紹介した。黒岩祐治神奈川県知事(c)平舘平これを受けて上野は、公演実現への感謝の思いを述べるとともに、「神奈川県民ホールは、家から一番近い大劇場。子供の頃から、海外カンパニーの来日公演や日本を代表するバレエ団の公演を観に来るのはいつもここでした。プロになってからも大切に踊らせていただいてきました。〈ファンタスティック・ガラコンサート〉は、これがないと年が越せないくらいで、本当に大切にしてきた舞台です」と振り返る。〈Jewels from MIZUKA〉は今回が3度目の開催。東京バレエ団での活動とはまた違った“ものづくり”の場として、上野が大切に取り組んできた公演だ。左から)黒岩祐治神奈川県知事、上野水香(c)平舘平「ずっとやってみたかったプロデュース公演。夢が叶い、本当に嬉しく思いました。東京バレエ団の仲間たちの、皆の素に近い、普段の舞台とは違った一面を見せてもらいたいと思ってつくりました。私がダンサーたちにアドバイスやコーチングする初めての機会で緊張もありましたが、こうしたらどうかな、と提示することで何かが引き出されていくことはとても嬉しく、違う世界が見えたような気がしています。今回も、皆の生き生きとした表情が見える舞台にしたい。東京バレエ団では〈上野水香オン・ステージ〉を上演していますが、バレエ団によるオーガナイズの行き届いた舞台とはまたちょっと違った味わいの、温かみある、手作り感のある舞台になると思います」(上野)「Jewels from MIZUKA 2025ジュエルズ・フロム・ミズカ 2025」チラシ続いて上野は、今回上演する演目について説明。古典の中でもひときわ明るく楽しいバレエ『ドン・キホーテ』からの抜粋を仲間たちとともに上演するほか、東京バレエ団の岡崎隼也による新作、元東京バレエ団のブラウリオ・アルバレスによる『パリのアメリカ人』、またゲストの中村祥子、厚地康雄による金森穣振付『Andante』、元東京バレエ団の吉岡美佳がベジャールのソロ作品を踊るという。上野自身は、『ドン・キホーテ』、『パリのアメリカ人』に加えてもうひとつ、新たな挑戦に取り組むことも明かした。「モーリス・ベジャールの『ルナ』という作品を踊ります。バッハの音楽で、月の光を表現するソロですが、憧れのシルヴィ・ギエムさんが踊っていらしたベジャールの代表作のひとつです。今回、ベジャール作品の指導のために、(元モーリス・ベジャール・バレエ団芸術監督の)ジル・ロマンさんが来てくださるのですが、指導だけでなく出演もしてくださることに。吉岡美佳さんとベジャールのパ・ド・ドゥ作品を踊っていただきます」。県内の劇場と連携しながら舞台芸術を継承その後の質疑応答では、黒岩知事に劇場の休館について質問が寄せられた。上野にある東京文化会館も、大規模改修のため2026年5月から2028年度中まで休館することが発表され、首都圏でオペラやバレエを上演できる劇場が不足することが問題視されている。黒岩祐治神奈川県知事(c)平舘平「県民ホールは皆さまに愛していただきましたが、50年が経って老朽化し、大規模修繕の繰り返しで、まさに限界がきています。来年3月で幕を閉じることにしましたが、その後については横浜市の都市再開発とあわせながら決めていきたい。大規模な劇場がなくなることは非常に重大な問題。舞台芸術をどのように継承していくか、裏方で支える方たちの技術をどう継承していくかという問題もある。神奈川県には鎌倉芸術館や横須賀芸術劇場もありますから、うまく連携しながら、技術の継承、場の提供の継承をしていきたい。また昨日、リニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)の工事現場内で〈さがみはらリニアフェスタ〉というイベントを開催しました。地下30メートルの広大なスペースを、エンターテインメントの拠点にしようという構想です。普通の劇場ではありませんが、そういったものもいろんな形で活用しながら、しっかりと継承していきたい」(黒岩県知事)県民ホールの休館については、上野も「本当に寂しい」と嘆く。「夢の詰まった舞台をくれたのがこの神奈川県民ホール。〈Jewels from MIZUKA〉は感謝の気持ちをもって、より思いを込めた舞台にしたい」と語った。上野水香(c)平舘平思い入れの深い舞台での新たな挑戦に、ファンの期待は高まる。幼い頃から憧れていたギエムが踊った『ルナ』では、きっと新たな表情で観客を魅了するはず。「ベジャール作品にはそれぞれにいろんな味わいがありますが、中でも『ルナ』には強くポエジーを感じます。この会場での最後の舞台、エモーショナルな、寂しいとか悲しいという気持ちをこめやすい作品だと思います。ジルさんが持ってきてくださったのは初演ダンサーが踊られている映像で、ギエムさんとは振りが違い驚きましたが、とても音楽的。バッハの音楽に寄り添った振付です。私もこの作品を踊ることで音楽になれたら。長いソロですので大変ではありますが、一つひとつのパにいろんな思いをこめられたら、と思っています」(上野)左から)黒岩祐治神奈川県知事、上野水香(c)平舘平取材・文:加藤智子<公演情報>「Jewels from MIZUKA 2025 ジュエルズ・フロム・ミズカ 2025」プロデュース・出演:上野水香(東京バレエ団ゲスト・プリンシパル)出演:中村祥子吉岡美佳厚地康雄秋元康臣ブラウリオ・アルバレス柄本弾、沖香菜子、宮川新大、池本祥真 ほか、東京バレエ団より出演2025年3月8日(土)15:00開演会場:神奈川・神奈川県民ホール 大ホール「ありがとう神奈川県民ホール」概要(1) Jewels from MIZUKA 2025 ジュエルズ・フロム・ミズカ 2025神奈川県出身、「かながわ観光親善大使」の上野水香をプロデューサーに迎えた国内外の第一線で活躍するダンサーによるバレエ・ガラ公演(2) 神奈川県吹奏楽フェスティバル長年吹奏楽コンクール等の会場として親しまれてきた神奈川県民ホールで行われる休館前最後の吹奏楽イベントとして、県内各地から様々な年代の方が参加する吹奏楽フェスティバルを実施(3) 共生共創フェスティバル「年齢や障がいなどにかかわらず、すべての人が舞台芸術に参加し楽しめる」をコンセプトに「横須賀シニア劇団」や「チャレンジ・オブ・ザ・シルバー(シニアダンス)」の公演、多文化の魅力を発信する展示・ワークショップ等、共生共創事業の企画に関連したプログラムを実施(4)「とびだせ!マグカル開放区 in 県民ホール」音楽やダンス、大道芸などのパフォーマンスを自由に発表できる場である「とびだせ!マグカル開放区」を大ホールで実施(5) フィナーレコンサート「ありがとう神奈川県民ホール」神奈川フィルハーモニー管弦楽団と混声合唱による演奏会等により、グランドフィナーレを盛り上げる(6) オープンデー小ホールでのパイプオルガン体験やホワイエ等で過去の公演ポスター展示等を実施
2024年11月13日結成25周年を迎えたコブクロが、11月10日(日)、大阪・Asue アリーナ大阪で『KOBUKURO 25TH ANNIVERSARY TOUR 2024 "QUARTER CENTURY"』の最終公演を開催した。今年8月10日(土)群馬・⾼崎芸術劇場 大劇場からスタートしたこのツアーでは、約3年ぶりのリリースとなった11枚目のオリジナルアルバム『QUARTER CENTURY』からの楽曲はもちろん、25年の歴史に刻まれてきた数々の名曲を披露。過去を懐かしむのではなく、ここから始まる未来へと向かうコブクロの強い意志を感じさせる構成で、ファイナルとなったこの日はその思いがより一層の熱を帯びるライブとなった。開幕を彩る演出として流れてきたのは、コブクロの名曲が交響曲に仕上げられた「交響曲第5296番」。ミュージカルのように展開していく楽曲を聴いていると、それぞれの曲にまつわる思い出が感動も新たに甦ってきた。その後ステージを覆っていた幕が上がり、姿を現した小渕健太郎と黒田俊介。歌い出したのは、2008年に行われた『5296ツアー』のオープニング曲「Welcome to the tour "5296"」を25周年バージョンの歌詞にアップデートしたもので、今回のツアーでは、ご当地それぞれの日付と開催地も織り込みながら披露されている。<今日この日を共に楽しもう!>、そんな愛と意気込みを感じるイントロダクションに続いて披露されたのは、「宝島」、「SUNRISE」、「サイ(レ)ン」の3曲。これはそれぞれ、2003年の『STRAIGHT』、2016年の『TIMELESS WORLD』、2014年の『陽だまりの道』というツアーの幕開けとして歌われたもので、長くコブクロのライブに足を運んでいるファンの思い出にも寄り添うような選曲だ。歌い終えた小渕は「25周年を記念するツアーのファイナル。無事、ここ大阪に「QUARTER CENTURY」号が着港しました!ありがとう!」と嬉しそうに頭を下げ、自己紹介。黒田は悠々と花道を進みながら客席からの歓声を浴びまくり、「…(挨拶まで)長くない(笑)?」と小渕から突っ込まれるも「いいよね、ファイナルやし」と笑顔を見せるなど、早くも最終日ならではのムードが伝わってきた。次のパートではニューアルバム『QUARTER CENTURY』から、まずデビュー当時にお世話になっていたプロデューサー笹路正徳氏と作り上げた「Blame It On The Love Song」、コロナ禍のツアーで未来への希望を込めた新曲として発表された「Mr.GLORY」を披露。MCで小渕が「25年で1曲もなかったのは、コブクロぐらい(笑)」と語っていた「雨粒と花火」は、意外にもコブクロ史上初となる、みんなでタオルを回して盛り上がる楽曲だ。その後も「雨」、「エンベロープ」とアルバムからの楽曲が続き、溢れ出す思いを全身で表現した「ここにしか咲かない花」では黒田と小渕の熱唱に惜しみない拍手が送られた。ドラマの主題歌を書き下ろすために訪れた沖縄の島で、決して肥沃ではない土地に咲く花が印象に残って「ここにしか咲かない花」を作ったという小渕は、「僕らの25年は、花から教わることがとても多い。初めて作った歌も「桜」。花は、タネを落としながら咲いては散りを何度も繰り返す。人間も花を咲かせた後は大変かもしれないけど、だからこそ生まれたタネが次の花を咲かせるエネルギーになる。風に乗って、今とは違う場所で咲くこともできる。何百回散ってもいいから、生きるという気持ちを持っていて欲しい」と、この曲に込めた思いを伝えていた。恒例となっているライブ後半のロングMC。前夜、大阪1日目のライブを終えた2人の部屋に食事が届けられたのだが、小渕にはステーキの付け合わせだけが2つ、黒田にはステーキが2つ。つまり間違って届けられていたわけだが、2つのステーキを前に全てを理解し「ファイナルの前にエエ感じのハプニング起きてる!」とガッツポーズを決めていた黒田の元に、小渕から状況を伺うようなメールが送られてきたことに激怒(笑)。「お前は謎解きせんでええねん!コナンに似るのはちっこいとこだけにしとけ(笑)。お前は何も知らんと今日ここに来い!ここで俺が「小渕さん、昨日何食べたん?」って言うたほうが面白いやろが。お前この仕事何年やってんねん!ピンチはチャンスやろが(笑)!」と黒田がまくし立てると、膝から崩れ落ちるようにして話を聞いていた小渕は「マジでごめん。黒田さん、勉強になるわ(笑)」と直立。「CS放送の収録もあるからどうやって話そうかワクワクしてたのに、お前のあのメールが来た時点で絶望や」と肩を落とす黒田だったが、「付け合わせしかなかった俺も絶望や(笑)」と言う小渕の返しに会場はさらなる笑いに包まれていた。「QUARTER CENTURY、もうひと波、大きい波を超えて行くぞ!心ひとつに、盛り上がっていけますか!」力強い小渕の呼びかけで始まった後半戦は、いよいよ来年開催される大阪・関西万博の公式テーマソング「この地球の続きを」から。合掌から頭の上で大きな輪を作る「こんにちは」のポーズはすっかりお馴染みとなっているが、ツアーのファイナルで、しかも大阪で、総勢7,963名が作り出す景色は壮観だ。法被をまとい和太鼓を打つ小渕のバチ捌きにも、客席からのパワーに負けない程の熱が込められている。そこから会場の熱気をさらに高める「tOKi meki」、「SPLASH」と続き、本編ラストの「Moon Light Party!!」では全員で大きなウエーブを作り上げた。アンコールでは、結成からの日々を航海に例え、ステージセットのコンテナにはたくさんの楽曲や思い出が詰まっていることなどを伝えた小渕。また「黒田の歌に負けないようにギターを弾いていたら、リズムを覚えた。黒田の歌を突き動かすような演奏をしたいと思っていたら、ベースが聴こえるようなギターが弾けるようになった。この声の奥行きを届けたいと思っていたら、まるでバイオリンが聞こえるようなギターが弾けるようになった。黒田の声に負けない、1本でもバンドが聴こえるような演奏がしたいと思ってかき鳴らしていたら、今のギターの弾き方が出来た」と結成初期を振り返る。アンコールの1曲目「轍 -わだち-」はそんな2人の歌とギターだけで始まり、「いきなりバンドにするよりも、まずは2人でどんどんストリートで歌っていこう。だけどいつかは誰かと出会って演奏できると信じてギターをかき鳴らしていた」(小渕)という当時の情景を再現するように、ポツリポツリとバンドメンバーが加わっていき、一緒に歌ってくれるお客さんの声もどんどん大きくなっていくという感動的な景色が広がっていた。「こうやって仲間が集まってくれた25年でした。"轍"です、ありがとう!」(小渕)感慨に耽るのではなく、この先もさらに強く大きくなって進んでいくコブクロの音楽の未来を思わせるような演出に、客席からはひときわ大きな拍手が寄せられる。「10周年の時は、短い針と長い針に時の流れを例えました。20周年の時は、黒田の声を届けたいという一心を20のタイトルに載せ、晴々とした気持ちで(「晴々」という曲を)書きました。25周年。もう一度結成した日、音楽を始めようと思った2人だけが見ていた景色に立ち戻ってみました。そしたら大海原が広がっていたことに気がつきました。ゴールも見えなければ目的地も時々霞む。大波に襲われて沈みそうにもなる。音楽の道は簡単じゃない。夢は簡単に掴めるもんじゃないんだと何度も感じながら、音楽の大海原をずっと旅してきました。この海が、僕たちにたくさん歌を作らせてくれた。その海がある場所は、僕らの音楽を愛してくれてるみんなの心の中。その海が素敵すぎて、僕らはこの船を一度も捨てずに今日まで旅をしています。だからみんなも夢を諦めないでほしいし、荒れ狂う自分の心も愛してほしい。同じ日なんて1日もないのだから。そんな思いで書いた歌。25周年の向こう側へ進んでいくための決意です。(公演が中止になってしまった)愛媛と香川のみんなの心も一緒に乗せて、この先へ進んでいきたいと思います」(小渕)最後の曲「RAISE THE ANCHOR」に込めた思いを熱く語った小渕。黒田が新たな旅の始まりを告げるように朗々と歌い出すと、会場は乗組員であるお客さんが掲げる力強い拳と歌声で埋め尽くされた。ライブはかけがえのない瞬間の連続だと思うが、25周年のファイナルの夜、大阪の夜に響いたこの大合唱はきっと、コブクロが次なる場所で咲かせる花のタネとなって2人の心に宿ったはずだ。『KOBUKURO 25TH ANNIVERSARY TOUR 2024 "QUARTER CENTURY"』。最終公演となったこの日の模様は、2025年3月2日(日)にフジテレビTWO ドラマ・アニメで放送されることが決定しているのでそちらもお楽しみに。Text:山田邦子 / Photo:山本倫子<リリース情報>11th アルバム『QUARTER CENTURY』発売中◾️通常盤CD:3,410円(税込)◾️初回限定盤CD+DVD:5,500円(税込)【収録曲】(3形態共通)01. RAISE THE ANCHOR02. エンベロープ※テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『リエゾン―子どものこころ診療所』主題歌03. Mr.GLORY04. Soul to Soul (布袋寅泰 feat. コブクロ)05. Blame It On The Love Song06. 雨07. 足跡08. ベテルギウス- Over the GLORY DAYS -09. 雨粒と花火10. Moon Light Party!!11. Days※dip CMソング12. この地球(ほし)の続きを※大阪・関西万博オフィシャルテーマソング◾️特典DVD収録内容(初回限定盤のみ収録)2024年4月27日に大阪のライブハウスumeda TRAD で行った『ALL SEASONS BEST』発売記念1夜限りの“超プレミアムLIVE”の模様をドキュメンタリー含む全9曲を収録DVD :“ALL SEASONS BEST” Premium LIVE at umeda TRAD 2024.4.2701.オープニング02. Bye Bye Oh! Dear My Lover03. 轍 -わだち-04. ストリートのテーマ05. MC06. LOVE07. 桜08. MC09. Flag10. MC11. Moon Light Party!!12. 神風13. MC14. RAISE THE ANCHOR15. エンディング音源配信リンク:アルバム特設サイト:コブクロオフィシャルサイト:
2024年11月13日Laura day romanceが秋の全国ツアー『Laura day romance tour 2024 crash landing』を全国6カ所で開催し、11月7日のZepp Shinjukuでファイナルを迎えた。2024年は年初から現在のバンドのモードを明確に示すデジタルシングル「Young life / brighter brighter」、「透明 / リグレットベイビーズ」、「渚で会いましょう」、「Amber blue」の4タイトルを春夏秋冬にわたってリリース。年が明けて2025年2月5日(水)には3rdアルバムの前編『合歓る -walls』をリリースすることも発表され、まさに次のフェーズに向けて活動中だ。前出の今年の4タイトルを軸にどんなライブを展開してくれるのか注目が集まる中、年内最後のワンマンライブには多くのリスナーが詰めかけ、過去最大のキャパシティは見事にソールドアウトと相なった。場内が暗転すると飛行機のポーンというサイン音に続きジェット噴射の音、忙しなくカセットテープを早送りしては止める音、アナログ電話のコール音のSEが流れる。ツアータイトルの『crash landing』=不時着がイメージされる演出は見知らぬ私たちが歌舞伎町の真ん中に不時着したような感覚に誘う。鈴木迅(g)、礒本雄太(ds)とサポートメンバーの内山祥太(b)、小林広樹(g)、西山心(key)が拍手に迎えられてステージに登場、少し遅れて井上花月(vo)も現れると、ゆったりとしたビートがループする「リグレットベイビーズ」が滑り出す。音楽で繋がることを信じる孤独な一人ひとりをイメージさせるこの曲でライブをスタートしたことに胸の奥が温まると、井上が短く挨拶をして、ピアノのメロディがライブアレンジで加わった「rendez-vous」。自然と体が揺れるこの曲がエンディングを迎えると、喝采がバンドを包んだ。じっくり演奏に対峙するオーディエンスの感銘の大きさは拍手の長さが物語っている。そして鈴木のまろやかなリフのイントロにビビッドにフロアが反応して「sweet vertigo」へ。Aメロでの井上の囁くような生声とオクターブ上のコーラス、セクションごとに音色を変える鈴木のギター、そしてアウトロで景色が一変するアレンジ。端正な演奏でありつつ、タイトル通り甘い眩暈を覚える構成と音色の変化に意識が飛ばされる。イントロの天才と呼びたい曲が多い中でも「sweet~」、印象的なベースラインとギターリフを持つ「透明」と続けられると、一瞬も見逃したくない・聴き逃したくない気持ちが強まるのだ。それにしても鈴木の足元の夥しいエフェクターには眼を見張る。パッと聴きシンプルなポップソングを一編の映画のような奥行きを与えるライブアレンジの秘密を見る思いがする。グッとBPMを落とし、序盤はギターとドラムのみの隙間の多いアンサンブルでスタートした「well well | ええと、うん」は次第にウォール・オブ・サウンドを形成し、幻惑的なサイケデリアが立ち上がる。さらに「wake up call | 待つ夜、巡る朝」ではステージ上は暗く、フロアにも伸びる白いライトが4つのミラーボールを照らし光の粒を振りまく演出が見事。甘く囁くような井上のボーカルが、姿が見えない分、どこか遠くから聴こえるような効果を生んでいたし、際立つ音の一つひとつに没入させてくれたのだ。序盤ですでにローラズの世界に肩まで浸った気持ちになったところで、井上がソールドアウトに謝辞を述べ、「最後まで楽しんで行ってください」と話す。なんら奇を衒うところのない彼女の様子はこのバンドの核だ。ここまでの没入感から一転、デビューアルバム『farewell your town』から続けて2曲「worrying things」「lookback&kicks」をセットしたことで音楽性のレンジを垣間見せてくれたのも楽しい。シャッフルの楽しいナンバーでありつつ、グランジテイストのリフが飛び出した「worrying things」、ポストパンクなタイトなビートの上を駆けるような井上と鈴木のツインボーカルが清々しい「lookback&kicks」が久しぶりにライブでこれらのレパートリーを聴くファンを揺らしていた。普遍的なグッドメロディや60年代っぽい空気を孕んだポップスを思い出させながら、彼らがリアルタイムで吸収した00年代以降のビートやギターの音色が懐かしさに終始しない音像に着地する様子が、ライブだと手に取るようにわかるのだ。そしてリフもビートも歌メロのフロウも同調してグルーヴを作る「アイデア」では短いソロ回しも盛り込んで、プレイヤーに視線が送られる。セットリストの折り返しを過ぎても井上は1曲が終わる時、それも時々「ありがとう」と言葉を発する程度で、長いMCもなく演奏に集中している。それはフロアも同様で「次はなんだろう」という無言の期待がいい緊張感をもたらしているからだ。そこに「winona rider | ウィノナライダー」の歌と演奏が同時に走り出す。井上の少し舌足らずなボーカルの中に“乳白色の思いが”とか“誰かにもらった綺麗な靴では”といった抽象と具体が、はっきりとはしないけれど思い出を過去のものにしていく。間奏の高音弦のベースフレーズが切ない。そしてアウトロに向かってピアノやギターの不安な旋律が重なり音も厚くなっていく様はちょっとくるりのロック曲のアンサンブルを想起させた。ローラズの合奏のカタルシスの意外な側面でもあると思う。礒本のスネアとリムショット両方を活かしたプレイが耳を引く「waltz | ワルツ」も合奏のカタルシスを十分に発揮。ハチロクの大きなグルーヴに乗って鈴木が弾いた泣きのギターソロではフレット上を動くきゅっという音すら聴こえ、ピークに達すると背景の黒い緞帳が強い光に照らされステージ上がモノトーンに変化。見る人それぞれに感情を動かされる素晴らしい演出だった。そこから今年のシングルで、人や街に対する視線にタフさが加わった「Young life」に繋げていく曲順も秀逸。シューゲイズな音の洪水を経て揺蕩うようなメロディとテンポの「brighter brighter」へ。エレクトロニックな音楽での重低音めいたベースがノスタルジックな曲調ながら現実に向き合っていくこの曲のアンビバレンツを表現しているかのよう。ここの2曲で改めて彼らの胆力を思い知った。意志の力を受け取った後、おとぎ話のような「little dancer | リトルダンサー」を届けてくれたことで、張り詰めていた緊張が解けた。続くセクションは旧知のファンがイントロで沸いた「fever」でオルタナティヴなフォークというべき親しみやすいメロディを奏でる。続く「sad number」で明快な8ビートがグングン歩みを進めていく印象を与え、深呼吸するような大きなメロディがスライドギターの滑らかさの上に乗っていく「happyend | 幸せな結末」まで、ローラズのメロディの強さを体感させてくれた。その前のセクションののめり込むようなアンサンブルとは対照的なウォームさで、ライブが始まった時間から旅を経てきた果ての安堵感のようなものに包まれた。本編ラストは「渚で会いましょう」。ギターの残響音だけでなんとなく海を想起してしまうのは曲全体を知っているからではあるが、もし海が思い浮かばなくても世界観のあるギターサウンドではある。イントロで井上が「これで最後の曲です」と告げると、残念そうな声も上げづらい。礒本のトライバルな打音と鈴木の低音弦のリフ、そしてフックのある井上の歌メロのなんと中毒性の高いことか。ライブでの再現が難しそうなこの曲が完全にバンドのものになっているのも驚きだが、テンポを落としたセクションから転調するCセクションまでの構成の見事さ、その複雑な構成を弛緩させないメンバー全員の曲の理解に感銘を受けてしまった。1時間半が経過していたが、体感はその半分ぐらいだ。ひたすら拍手だけでアンコールを求めるオーディエンスもローラズのファンの特徴を物語っているが、再登場したバンドもまずは演奏。フィードバックノイズがサイレンのような出だしから「大停電」が始まると拍手と歓声が上がり、曲の途中で「夜のジェットコースター」に繋げていく。初期からのファンには特に嬉しい選曲だったはず。ツアーファイナルでもあり、メンバーがやっとMCらしいMCを始める。井上は過去最大キャパがソールドアウトしたことに対してオーディエンスに感謝が止まらないと話し、「元々はフジロックに無料で行きたいという邪な気持ちで始まったんですけど」と結成の経緯に遡ると、鈴木は「フジロックに無料で行きたい望みはまだ持ってるんでいつでも声かけてください」とオチをつけた。流行にとらわれない自分たちの音楽が支持されていることへの素直な感謝を表す井上は歌っている時の姿勢同様清々しい。そしてアンコールに新曲「Amber blue」を持ってくる強心臓(!?)ぶりも素晴らしいが、この曲のビートルズの「サージェント・ペッパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」を想起させるアイデア豊富なアレンジ、パレードのような楽隊感にまた新しいローラズを感じさせたことはもっと素晴らしい。そして締め括りには東京公演ならではの「東京の夜」を披露して、街に散っていく私たちを送り出してくれたのだった。なお、すでに発表されている通り、2025年4月26日(土)には大阪城音楽堂、4月29日(火)には東京国際フォーラムホールCにて『Laura day romance oneman live 2025 wonderwall』が開催される。Text:石角友香Photo:SHOTARO<公演情報>『Laura day romance tour 2024 crash landing』11月7日@Zepp Shinjuku【セットリスト】1. リグレットベイビーズ2. rendez-vous3. sweet vertigo4.透明5. well well | ええと、うん6. wake up call | 待つ夜、巡る朝7. worrying things8. lookback&kicks9.アイデア10. winona rider11. waltz12. Young life13. brighter brighter14. little dancer | リトルダンサー15. fever16. sad number17. happyend | 幸せな結末18. 渚で会いましょうEn1. ⼤停電(⼀節)En2. 夜のジェットコースターMC メンバー紹介En3. Amber blue(新曲)En4. 東京の夜<リリース情報>配信シングル「Amber blue」配信中【収録曲】1. Amber blue配信リンク: 「Amber blue」MV配信アルバム 『合歓る - walls』(読み:ネムル ウォールズ)2025年2月5日(水)0:00配信開始【収録曲】01. 5-10-15 I swallowed|夢みる手前02. Sleeping pills|眠り薬03. Amber blue|アンバーブルー04. 深呼吸=time machine05. 転校生|a new life!06. mr.ambulance driver|ミスターアンビュランスドライバー07. subtle scent|微香性08. プラットフォーム|platform09. smoking room|喫煙室10. 渚で会いましょう|on the beach<ライブ情報>『Laura day romance oneman live 2025 wonderwall』2025年4月26日(土)大阪城音楽堂2025年4月29日(火)東京国際フォーラム ホールC開場16:30 開演17:30出演:Laura day romance【チケット情報】全席指定前売:一般 5,800円/U-22割5,000円※U-22割は2003年4月2日以後に生まれた方対象、枚数限定公式サイト:
2024年11月13日日本を代表するキャラクターで、2024年で誕生50周年を迎えたハローキティ。誕生日である11月1日に、50年間にわたるハローキティの変遷をたどる『Hello Kitty展 -わたしが変わるとキティも変わる-』が、東京国立博物館表慶館で開幕。2025年2月24日(月・休)まで開催されている。会場入口1974年、ある1つのグッズの絵柄から生まれたハローキティが、なぜ世界へ羽ばたくキャラクターへと成長したのか。その理由は、漫画やアニメを由来とするキャラクターはファンが作品世界に没入するものだが、ハローキティには作品背景がないため、キャラクター自らファンの日常に入り込める強みがあるからだという。ファンの暮らしや好み、時代の変化によって、大胆にスタイルを変えてきたハローキティ。同展では、その半世紀にわたるユニークな変化を、これまで発売されたグッズやファッション展示、東京国立博物館ならではのアーティストとのコラボレーション作品とともに振り返る。エントランスホール(★)ハローキティのトレードマークであるリボンをあしらったバナーで飾られたエントランスホールを抜けると、プロローグの部屋に移る。この部屋のテーマは、「Hello! You -ハローキティは、あなたの世界にやってくる-」だ。プロローグ「Hello! You -ハローキティは、あなたの世界にやってくる-」展示風景最初の部屋でファンを出迎えてくれるのは、ハローキティ誕生1年後にあたる1975年に発売されたぬいぐるみ。ゆっくりと回転する台座に鎮座している。デビュー当時のぬいぐるみそして、目の前に広がるのは、バッグや小物といったファンの日常に寄り添ってきたハローキティのグッズたち。赤い壁には赤いグッズが、ピンクの壁にはさくら色のグッズが揃う。グッズの横には、ふきだしで誕生秘話などが記されている。プロローグ「Hello! You -ハローキティは、あなたの世界にやってくる-」展示風景プロローグ「Hello! You -ハローキティは、あなたの世界にやってくる-」展示風景現在まで続く人気柄のひとつにチェック柄がある。最初にチェック柄が登場したのは、1980年代半ば。アイドルバンド・チェッカーズが日本を席巻していた頃で、時代に敏感なハローキティはすぐにそのチェックを取り入れる。またたく間に、通園・通学バッグや上履き入れといったさまざまなチェック柄のグッズが登場した。なお、ピンクのタータンチェックは、英国王室御用達のロキャロン社が作ったオリジナルの『Hello Kitty』タータンだ。ちなみに、イギリスとのコラボも盛んな理由は、ハローキティのプロフィールである「ロンドン郊外生まれ」が関係しているという。左:1975年に第1号商品として発売されたプチパ―ス右:木製レターラック。スマホ全盛の現代は考えられないことだが、手紙のやりとりが盛んだった時代には多くの家庭でレターラックが使われていた次の部屋が、いよいよ第1章。テーマは、「Hello! Memories -グッズ出身のキャラクターゆえに近づいたファンとの距離」だ。海外ではピンクに匹敵するほどパープル人気が根強く、35周年に作られたラベンダーシリーズとともに紫色のグッズを集結させた。またアメリカでは水色のエンジェルキティが人気で、青の壁にはエンジェルキティの他に、和柄のキティ、富士山からキティが顔を出すグッズなども一緒に紹介されている。第1章「Hello! Memories -グッズ出身のキャラクターゆえに近づいたファンとの距離」展示風景第1章「Hello! Memories -グッズ出身のキャラクターゆえに近づいたファンとの距離」展示風景右上はカセットテープが収納できるビニール製ケースハローキティ型のかわいいドライヤーのほか、テレビ、カメラ、固定電話などの電化製品も発売された(★)年齢を重ねるとキャラクターグッズに縁遠くなる人が多い中、ハローキティのファンは「キティちゃんがどこまでもわたしについてくる」とよく言う。それもそのはず、ハローキティはファッショントレンドに合わせたグッズを常に発表し続けてきたからだ。第2章、「Hello! Style -ファンの『ほしい!』に寄り添い続ける-」では、「原宿デコラファッション」、UNDERCOVERのデザインをはじめとする「ストリートファッション」の他、当時売り出しされた斬新なハローキティグッズとともに、「海外セレブファッション」や「コギャルファッション」、「モノトーンファッション」の5つのスタイルを紹介する。原宿デコラファッション(手前)や「ストリートファッション」など(右奥)など、ファッションのトレンドに呼応したキティグッズを紹介第2章「Hello! Style -ファンの『ほしい!』に寄り添い続ける-」展示風景より第2章「Hello! Style -ファンの『ほしい!』に寄り添い続ける-」展示風景より第3章「Hello! Evolution-変化することを恐れない、デザインのユニークさ-」では、CMやMVなどでおなじみの映像ディレクター・牧野惇氏による『Hello Kitty展』限定の映像作品などを展示。続く第4章では、「Hello! Collaboration-変身できるから、誰にでも寄り添える-」と題し、さまざまなコラボレーションアイテムが紹介されている。人気の「ご当地キティ」の根付けは100点以上展示されているナイキのほか、マクドナルド、JR西日本などとのコラボレーションも紹介東京国立博物館所蔵の名品の数々とキティとのコラボ(★)さらに第5章「Hello! Friends -キティは、いつでもあなたのそばに-」では、「わたしとキティ」を題材として、30人のアーティストが作品制作に挑んだ。ハローキティのエッセンスを思い思いの方法で取り入れた作品に注目してみてほしい。第5章「Hello! Friends -キティは、いつでもあなたのそばに-」展示風景より(★)展示は、第6章「Hello! Tomorrow -未来に受け継がれるハローキティのユニークさ-」で幕を閉じる。第6章の出口にはCartierのウォッチの展示もあるので、こちらもお楽しみに。また、エピローグ「Hello! Tomorrow」と題した大規模なフォトスポットも用意されている。ハローキティの文具のなかに没入できるフォトスポット(★)同展は、2025年3月7日(金)~5月11日(日)に沖縄県立博物館・美術館、9月25日(木)〜12月7日(日)に京都市京セラ美術館へ巡回する。取材・文・撮影(★以外):横山由希路【開催情報】『Hello Kitty展 -わたしが変わるとキティも変わる-』2024年11月1日(金)~2025年2月24日(月・休)まで東京国立博物館表慶館にて開催公式HP:チケット情報:()
2024年11月13日「普通の日々は要らないと思っています」と静かに語る八木勇征の言葉は、静謐だった。その研ぎ澄まされた清々しさは、FANTASTICSのボーカルとしてデビューして以降、役者としても多様な経験を積んできた怒涛の歳月から滲み出てきたのか。11月15日(金)公開『矢野くんの普通の日々』にて、主人公・矢野くんを演じた八木に「普通とは何か?」と、率直に問いかけてみた。フレッシュな10代を意識。キーワードは「純度100%」本作で演じた高校生の矢野くんと、八木自身の年齢とは約10歳の差がある。「気持ちの面も含め、高校生らしいフレッシュさを意識した」と役作りについて触れた八木は、当初、新城毅彦監督からも「ちょっと落ち着きすぎちゃってるね。高校生に見えない」と演出を受けた裏側を明かした。「池端杏慈さん演じる吉田さんと矢野くんが交換日記を始めるシーンがクランクインだったんですけど、二人の仲が深まる前の段階でセリフも少なかったせいか、少し大人びた雰囲気を作ってしまいました。そこから新城監督とも相談して、矢野くんの持ち前のピュアさや、いつも100%の感情で動く嘘のないところを表現しよう、と意識して演じるようになりました。」本編で見せている学ラン姿には何の違和感もないが、積み重ねてきた俳優としての経験値は自ずと浸潤してしまうのかもしれない。フレッシュな10代を表現するにあたり、八木の念頭にあったのは「純度100%の感動を示すこと」だった。「学生時代って、学校が世界のすべてになると思うんです。そんな場所で起こる感情って、60%とか70%とか曖昧になることは少なくて全部100%だと思うんです。とくに矢野くんにとっては、みんなと平和に過ごせる普通の高校生活そのものが奇跡なので、一つひとつの出来事に全力で感動に満ちていているのが伝わるように意識しました。」嬉しい出来事には100%喜ぶ。常に0か100か、感情のメーターがわかりやすい点が矢野くんと共通している、と分析する八木は、本作で声のトーンを少し上げている。どこか浮世離れした矢野くんの雰囲気を醸し出すのに一役買っているが、その理由に「矢野くんが、ただの可哀想な子に見えないように」という思いがあった。「矢野くんは不運に見舞われて怪我をしてしまっても、深刻にならないんですよ。暗さを出さない。過去に経験したトラウマによって周りの人と距離を取ろうとしますけど『矢野くん、かわいそう』ではなく『頑張って前に進もうとしてる!』と思ってほしいんです。必死に自分に打ち勝とうとしている彼のことを応援してほしい。そんな想いから、矢野くんの声は少し高くしています。新城監督とともに、応援できる矢野くん像をつくり上げていけたらと思っていました。」キラキラ映画とはベクトルが違う、矢野くんの魅力八木はもともと『矢野くんの普通の日々』原作漫画を知っていた。SNSで、赤一色の背景に怪我をした矢野くんが載っている表紙を見て「日常漫画っぽいけど、パンチが効いているな」と感じたという。「表紙のビジュアルが気になって読み始めたんです。悪い人がひとりも出てこない平和な物語で、かつ矢野くんが怪我をしてしまう場面は生々しさや色気もあって、これまで読んだことのない、たくさんの感情をもたらしてくれる漫画でした。矢野くんがこれほどまでに欲しがっている“普通の日常”って、僕たちが当たり前のように過ごしている日々のことなんです。なんでもない些細なことが、彼にとっては尊い。矢野くんから、日常にある幸せって当たり前のことじゃないんだって、教えてもらいました」本作のキービジュアルやパンフレットは、一見するとポップで可愛らしいイメージだ。しかし、本編映像を観るとまた印象が変わる。「僕が原作を読んで、矢野くんが怪我をしている様子に妖艶さや色気を感じたのと同じように、矢野くんに惹かれていく吉田さんも、彼と目が合った瞬間にドキッとしているんです。『矢野くんの普通の日々』にしかない魅力がある、と率直に感じたし、実写版は原作ファンの方にも新しい側面を受け取ってもらえる作品になったと感じています」クスッと笑える部分あり、心の底から幸せになれるハッピーなシーンもあり。かつ普通とは何か、日々当たり前だと感じている小さな幸せについて、あらためて目を向けるきっかけにもなってくれる。キラキラ映画とは一線を画す『矢野くんの普通の日々』に、八木は人一倍の思い入れがあるようだ。「人を傷つけないために自分から距離をとったり、心から欲しいと思っている些細な日常や小さな幸せからも遠ざかろうしたりする、矢野くんに思わず感情移入しちゃうと思います。僕も、矢野くんが幸せそうな顔をしていると嬉しいです。どの登場人物に共感するか、考えを巡らせながら観てもらうと、より楽しめるんじゃないでしょうか」もはや殺陣? 怪我をするシーンに込められたこだわり矢野くんは、実にさまざまなシチュエーションで怪我を負ってしまう。映像で観てみると、その様子はまるで殺陣のシーンのように鮮やかで、流れるような美しささえ帯びている。実際に『HiGH&LOW』シリーズのアクションチームが監修に入っていることもあり、矢野くんが怪我をするまでの一挙手一投足は、あらかじめ決められていた。「『HiGH&LOW』のように、わかりやすく殴る・蹴るなどのアクションとはまた違って、あくまで日常のなかで怪我をしてしまう瞬間の挙動や身体の動きを、丁寧に指導してもらいました。予期せず怪我をしてしまうときって、感情の動きがいきなりマックスになるじゃないですか。どうすれば観てくださる方がよりハラハラするのか、危なっかしく派手に怪我をしているように見えるのか、相談しながら撮影しました」何テイクも重ねたシーンもあり「だんだん怪我するのに慣れてきている自分がいるのを感じるほど」だった。丁寧な指導のもと、本当に怪我をしてしまわないように、ギリギリのラインを狙った動きができたという。「矢野くんはどんどん怪我をしていくので、シーンによっては怪我のメイクや服装の汚れ、テーピングなどが増えていくんです。僕よりも、シーンの繋がりを考えなければいけないのでメイクさんやスタイリストさんが大変だったと思います……!」と、スタッフへの気遣いや感謝まで覗かせる。「些細な箇所まで徹底的に突き詰めるチームで撮影できたからこそ、良い作品になりました。一人ひとりの苦労を間近で見ていたので、無事にこの作品をお届けできることに感謝しかないです」と続ける八木の目には、静かな自信が覗く。さまざまなシチュエーションで怪我をしてしまう矢野くん。それぞれのシーンに込められたこだわりや裏側を想像しながら観ると、何度も本作を味わえる。アクションシーンさながらに矢野くんを演じきった八木にとっても、現場で思いがけないアクシデントがあった。「『マジか!』って思ったことがあるんですよ。これ、すごいおもしろい話で」と前置きしながら、すでに笑ってしまっている。「矢野くんがザリガニに指を挟まれるシーンがあるんです。台本になかった演出なので、ザリガニに挟まれるって現場で初めて知ったんです。新城監督に『ザリガニに指を挟まれます』って言われて驚きました」ザリガニに指を挟まれた矢野くんは、どんなふうに痛がるのだろうか。いったん指を持ち上げる? それとも、慌てて振りまわす? 矢野くん×ザリガニがどんな攻防を生むか、新城監督と話し合う時間が発生。「僕は、八木くんの普通じゃない日々が大好きです」FANTASTICSとしてはもちろん、『美しい彼』(2021)シリーズからの俳優活動も目覚ましい八木にとって、今回が単独初主演映画となる。座長として作品を牽引していく立場を経験し、彼が実感したのは「キャストやスタッフの皆さんの支え」だった。「この作品で初めてお芝居をするキャストの方もいらっしゃったので、『良い現場だった』『楽しかった』と思ってほしかったんです。お芝居の経験が少ないからこそ、この現場が今後の役者人生にとっての軸となる可能性もあるので、座長として引っ張っていかなきゃと考えていたんですが、実際に現場に入ってみたら、自分がどれだけキャストやスタッフの皆さんに支えられているかを実感しました」同い年の共演者・Travis Japanの中村海人からも「ちゃんと俺が支えるから、安心して」と力強い言葉をもらっていたそう。「嬉しかったです。海ちゃん(中村海人)はきっと、自分から『ムードメーカーやります!』って言うタイプじゃないんですよ。でもそんなふうに言ってくれる熱量や気持ちがすごく嬉しかったです」と当時を噛み締める八木。その表情からは、いかにこの作品を良いものにし、劇場公開の日を迎えるか、チームで試行錯誤しながら団結力を高めてきた日々が感じ取れる。座長としての経験を積み、俳優としても着実にステップアップしている八木。そんな彼は、かねてより「俳優活動で得たものをグループに還元したい」と口にしている。2023年から2024年にかけて、八木をきっかけにFANTASTICSを知った層も多いはず。そんなタイミングで、あらためて劇中に登場するモチーフ「交換ノート」になぞらえて、メンバーとのコミュニケーションに光を向けてみる。もしも、FANTASTICSのメンバー誰かひとりと交換ノートをするなら? そう問いかけると、八木は「え〜?」と半ば照れたようにリアクションをとりながら「う〜ん、だとしたらやっぱり(佐藤)大樹くんかなあ。おもしろく書いてくれそうなので」と明かしてくれた。「お互いにドラマや映画などで、グループ外での活動もしているので、あらためて感想とかを聞いてみたいかな。口頭では言えないようなことでも、言葉だったら書けるかもしれないじゃないですか。普段は面と向かって、そこまで細かく伝えたりはしないから」「どうして『普通』って言葉があるんだろう」常に現場のスタッフやキャスト、同じFANTASTICSのメンバーについて思いを馳せるのは、簡単なようで難しい。ファンに対しても「自分に時間を使ってくれることが嬉しい」と自分なりの言葉選びで感謝を表すことを惜しまない八木にとって、平穏な“普通”の暮らしは確保できているのだろうか。「『普通』っていう言葉がなんで生まれたんだろう、って思うんです。好きな言葉かと言われると……。人それぞれの普通っていう価値観はあって良いと思うけど、やっぱりそこには個人差があるし、僕は『大多数に当てはまる普通』は重視していません。とくにこの仕事において、普通に甘んじていたらダメになるって思います。もう僕には、普通の日々は要らないです」普通は要らない。強い言葉だ。「普通の日々に戻ってしまったら、もう普通以外には戻れなくなる気がして」と続ける八木にとって、急激に露出が増えたここ数年の間に、学び、感じとるものが多かったのだろう。「普通ではない経験をたくさんさせてもらえたからこそ、もしこの世界に入るまでの日常に戻ったとしても、またその経験や刺激を欲してしまう。この仕事をしているからこそ、たくさんの方に存在を知ってもらえるし、誰かの人生を変えるきっかけにもなれる。それくらい強力なパワーを持てる世界だから、僕は『八木くんの普通じゃない日々』が大好きです」緊張感をオーラや存在感に変換していく過去には「お休みは要らない、お仕事がご褒美」とも繰り返してきた八木。「いまもそれは変わりません。一度止まっちゃったら、動き出せなくなるから」と変わらないモットーを掲げた彼は、いつだって「瞬間」に全力を注いでいる。「この前『LDH LIVE-EXPO 2024』のリハーサルがあって(※取材日は10月初旬)、三代目(J SOUL BROTHERS)の臣さん(登坂広臣)にお会いしたときに『すごい忙しそうだけど大丈夫か?』って言ってくれたんです。その直後に今市さん(今市隆二)にお会いしたら、まったく同じ心配をされました。過酷すぎるスケジュールをこなしている先輩方からそんな言葉をもらえること自体、僕にとっては嬉しいことなので、全然大丈夫です」あれをやっておけばよかった、これをしておけばよかった、と「やらない後悔」をしたくない。「いまの僕にやれることがあるなら、全部やらせてもらえたほうが幸せ」と臆することなく言ってのける。「これからもいろいろな経験を積んでいって、僕にしかできない作品、僕にしかできないライブやパフォーマンスをしていきたいです。この選択と生き方を守ることが、僕の人生だと思っています」と続ける八木に「先輩の背中を追いかけながら?」と問いかけてみると、鮮やかに口角を上げながら「追いかけ、追い越していけるように」と返ってきた。「常に『緊張』を感じています。なかでも悪い緊張と良い緊張の二種類があって、前者は自分をダメにしてしまうけど、後者は迫力やオーラ、存在感に変わってくれる良い緊張感なんです。アーティスト活動でも俳優活動でも『良い緊張』を味わいたいです。誰かひとりでも緊張感が欠けてしまうと、ただの内輪ノリやホームビデオになってしまうこともあるので、常に良い緊張を持てるように意識しています。」肉体だけではなく、その精神の強靭さは何に由来するものだろう。知りたい気持ちと、そう簡単には詳らかにされない諦めと。その両方を観る者に喚起させる、彼の佇まいだけが確かにあった。★「BOYSぴあ編集部」Xアカウントをフォロー&リポストで、八木さんのサイン入りポラを1名様にプレゼント!【応募方法】①BOYSぴあ編集部( @boys__pia() )のXアカウントをフォロー。②該当ポストを応募締め切りまでにリポストしてください。#八木勇征() さんのサイン入りポラを1名様にプレゼント!【応募方法】①本アカウント( @boys__pia() )をフォロー②本投稿をリポスト※応募締め切り:2024年11月27日(水) までインタビューはこちら! @yanohibi_movie() @fantastics_fext() #矢野くんの普通の日々() pic.twitter.com/60z4c0JuIO()— BOYSぴあ編集部 (@boys__pia) November 13, 2024()【応募締め切り】2024年11月27日(水) 23:59まで【注意事項】※当選者の方には11月28日(木) 以降にXアカウントよりDMにてご連絡いたします。やむを得ない事情によりご連絡や発送が遅れる場合もございますのであらかじめご了承ください。※当選後、お送り先メールアドレスについてご連絡頂ける方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。『矢野くんの普通の日々』11月15日(金)全国公開配給:松竹作品概要主演:八木勇征出演:池端杏慈中村海人白宮みずほ新沼凜空伊藤圭吾筒井あやめ原作:田村結衣「矢野くんの普通の日々」(講談社「コミックDAYS」連載)監督:新城毅彦脚本:杉原憲明渡辺啓伊吹一音楽:信澤宣明主題歌:Yellow Yellow/FANTASTICS from EXILE TRIBE (RhythmZONE)挿入歌:Staying with you/Travis Japan(キャピトル・レコード/ユニバーサルミュージックジャパン)企画製作:HI-AX制作プロダクション:ダブ配給:松竹公式X & Instagram & TikTok:@yanohibi_movie公式サイト: ©2024 映画「矢野くんの普通の日々」製作委員会©️田村結衣/講談社取材・文/水野こころ、撮影/映美ヘアメイク/福田翠、スタイリング/中瀬 拓外
2024年11月13日映画『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』がいよいよ15日(金)から公開になる。本作は、本作はローマ帝国がヨーロッパの覇権をとっていた時代を舞台に、剣闘士(グラディエーター)たちが真の自由と勝利を求めて戦う様を壮大なスケールで描いた作品だ。本作は2000年公開のオスカー受賞作『グラディエーター』のその後が舞台だ。ローマ帝国の侵攻によって愛する者と故郷を失ったルシアスは、奴隷の身になるが、謎の男マクリヌスに出会い、剣闘士に転身。復讐を果たそうと戦いを続ける中で、自身の運命と向き合うことになる。前作はラッセル・クロウが主演を務め、高い評価を得た。そして本作では舞台の世界で研鑽を積み、『aftersun/アフターサン』でオスカー候補になったアイルランド出身の新鋭ポール・メスカルが主演に抜擢された。「俳優の仕事をする際には、どんな作品であれ、常にプレッシャーを感じています。演技することや、作品や役をつくることが本当に好きですから、なおのことプレッシャーを感じるのです。俳優であれ、画家であれ、アーティストはみなそれぞれに“スタイル”があります。もしかしたら、観客はアーティストに何らかの変身、特に物理的な変身みたいなものを期待するのかもしれません。でも、僕はどんな題材であっても、どのような撮影規模であっても、自分のスタイルにコミットしたいと思っています。ですから、この映画が大作だとか、どんな撮影規模だとか、そういうことは演技する時には一切考えません。自分が脚本を読んだ時に、感情面で、クリエイティブの面でどうやって向き合ったか、そのことだけを考えています」彼は入念にトレーニングと準備を重ね、撮影に臨んだ。劇中のルシアスは戦いに巻き込まれ、すべてを失い、剣闘士として命懸けの戦いを続け、やがて自身の過去と向き合って葛藤する。彼の置かれる立場がダイナミックに動いていくドラマが本作の大きな見どころだ。「ルシアスは最初に登場した時には帝国を憎むコミュニストのように思えるかもしれません。しかし、彼のローマ帝国に対する怒りは、愛する人を殺されたという極めて個人的なものです。その後、彼は自分が家族に捨てられたと思っていることが判明し、それでも彼は故郷に戻ります。運命と向き合う物語や、自らの血を継承しなければならない責任感の物語が描かれているのです」そんなルシアスを奴隷として買い、剣闘士としてローマに導くのが、ワシントンが演じるマクリヌスだ。彼は商人として振る舞っているが、皇帝のことを憎んでおり、皇帝の座を奪うのではなく、皇帝を陰から操りたいと思っている。ワシントンは「そうなんです。彼が皇帝を“操る”ことに面白みを感じました」と振り返る。「マルコムXの言葉を引用させてもらうと“権力を保持するためには手段を選ばない”ということです。ローマ帝国と現代のアメリカはだいぶかけ離れた国ですが、すごく似通っている部分があります。それは日本でも中国でも、韓国でも同じなんです。どの国でも権力を保持するためには手段を選ばないのです。それは時代を経ても変わらない真理だと思います。そして、マクリヌスは権力の“黒幕”になりたいと切望している。自分が権力の舞台に立ってしまったら、命を狙われる危険性があるからです」本作では闘技場での苛烈な戦いが描かれる一方で、主人公をめぐる運命のドラマ、帝国での緊迫感のある陰謀劇が同時に描かれる。本作を描くには、古典と歴史の知識があり、大規模な撮影現場を率いるスキルがあり、俳優から信頼を集める才能が必要になる。本作ではそのすべての才能を持つ巨匠リドリー・スコットが監督を務めた。名優ワシントンは彼を”グランドマスター”と呼ぶ。「どの映画監督も古典や歴史の知識を持っていてほしいですし、少なくとも僕が出演する映画の監督はそうであってほしいと思います。リドリーは映像の世界で60年以上のキャリアを持つ人で、AIもCGもない時代から映画監督として活躍していて、いまも活躍しています。彼の作品に出演すると、我々は巨匠と一緒に仕事をしているんだなということがわかるし、この人に任せて安心なんだという全幅の信頼があるんです。リドリーの撮影手法で興味深いのは、彼はロングレンズを使うので、アップを撮影している時でもカメラが俳優の目の前にあることはないんです。僕が最初に出たテレビ映画では僕の目の前、ギリギリまでカメラが来て『さぁ演技して!演技して!自然に!』って言われて(笑)僕の顔がどんどん歪んでいくんですよ(笑)でも彼は俳優が演技に集中できる環境で撮影してくれる。だからこそリドリーはポール・メスカルのような演劇の世界でちゃんとトレーニングを積んできた俳優を起用するんだと思うんです。リドリーはいろんな技術の変遷を60年にわたって観てきているわけですから、豊富な経験の中から編み出された手法で映画が撮られているわけです。彼はグランドマスターだと思います」巨匠の下で俳優たちが持てる力を存分に発揮した本作。そのスケールは壮大、ドラマは豊かで緊張する場面の連続だ。集中して作品に入り込める映画館で“体感”したい1作だ。『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』11月15日(金) 公開(C)2024 PARAMOUNT PICTURES.
2024年11月13日渋谷ヒカリエ9Fにあるヒカリエホールにて、2024年12月3日(火)より、『グラン・パレ・イマーシブ永遠のミュシャ』が開催される。「グラン・パレ・イマーシブ」とは、フランス国立美術館連合に所属するパリのグラン・パレの子会社でデジタル展示の制作、運営、配信を専門とする組織。2022年9月からは、パリのオペラ・バスティーユ内にデジタル展示のための恒久的な会場を設立し、イマーシブ展覧会を開催している。そのグラン・パレ・イマーシブとミュシャ財団が監修する同展は、イマーシブ映像を中心に、アール・ヌーヴォーの巨匠アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)の人生、画業、後世への影響などを、学術的な視点と多彩な演出で紹介する日本初開催の展覧会だ。第1章では、しなやかな曲線と花々に彩られたミュシャ特有の甘美な女性像はもちろんのこと、写真・資料をもとに再現された1900年パリ万博でのボスニア・ヘルツェゴビナ館の内装、晩年、祖国チェコで打ち込んだ連作〈スラヴ叙事詩〉が、高さ約6mものプロジェクションに投影され、イマーシブな空間の中で、ミュシャの作品世界を堪能できる。パリ展会場風景©2024 Mucha Trust-Grand Palais Immersif アルフォンス・ミュシャ《ジスモンダ》(部分) 1894年 カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©2024Mucha Trustミュシャが参加した1900年のパリ万博に関しては、万博用に装飾されたセーヌ河畔の当時の風景や、ボスニア・ヘルツェゴビナ館の内装を、写真や資料をもとに再現。後者は現在残っていないだけに、非常に貴重な映像となる。また、ミュシャといえば、大女優サラ・ベルナールが演じた戯曲『ジスモンダ』のポスターを描いたことで一躍時代の寵児になったが、彼の名だたるポスターの世界が、実在の俳優が再現した3Dアニメーションで展開される第4章も見ごたえあり。また本展のテーマごとに、パリの調香師が特別に作り出した香りも楽しめる。ミュシャの世界に時空を越えて没入できる、新たな展覧会をお楽しみあれ。パリ展会場風景©2024 Mucha Trust-Grand Palais Immersifアルフォンス・ミュシャ《モナコ・モンテカルロ》(部分) 1897年 カラーリトグラフ ミュシャ財団蔵 ©2024Mucha Trust<開催概要>『グラン・パレ・イマーシブ 永遠のミュシャ』会期:12月3日(火)~2025年1月19日(日)会場:ヒカリエホール(渋谷ヒカリエ9F)時間:11:00~20:00、12月31日(火)のみ18:00まで(入場は閉場30分前まで)休館日: 12月19日(木)、1月1日(水・祝)料金:一般2,900円(土日祝は3,300円)、大高2,000円(土日祝は2,400円)、中小1,200円(土日祝は1,500円)チケット: ()公式サイト:
2024年11月13日Homecomingsが、11月13日(水)に新曲「slowboat」を配信リリース、併せて同曲のミュージックビデオをYouTubeにて公開した。本作は、11月27日(水)にリリースされるメジャー3rdアルバム『see you, frail angel. sea adore you.』からの先行配信楽曲。バンドが敬愛するスピッツなどを手掛けるアレンジャー・亀田誠治をプロデュースに迎え、儚くも美しい畳野(vo/g)の歌声とエモーショナルなギターサウンドが印象的なロックナンバーとなっている。ミュージックビデオは、くるりなどを手掛けたフォトグラファー・濱田英明が監督を務め、楽曲の世界観に寄り添った、海辺で木製のボートに乗りながら演奏するシーンが印象的な情緒あふれる映像だ。現在、アルバムリリースを記念したタワーレコードでのキャンペーンや、東名阪含め全国9都市で開催されるワンマンツアー『angel near you』のチケットが受付中となっているので、こちらも合わせてチェックしてほしい。【福富優樹(g) コメント】「slowboat」は夜明けを目指して漕ぎ出した旅路とそれを見守る目線のうたです。柔らかにまだ変わっていく途中の航海。それを境界線を大切にしながら離れながらもそっと見守ること。見守られることといつか迎えるときが来ること。あの頃海岸沿いのコンクリートの階段に腰掛け行く先を探していた自分と今の自分のうたでもあるような気がしています。Homecomings - slowboat (Official Music Video)<リリース情報>メジャー3rdアルバム『see you, frail angel. sea adore you.』2024年11月27日(水) リリース●CD+Blu-ray:6,050円(税込)Homecomings『see you, frail angel. sea adore you.』CD+Blu-rayジャケット●CD Only:3,300円(税込)Homecomings『see you, frail angel. sea adore you.』CD Onlyジャケット【CD収録曲】01. angel near you02. slowboat03. Moon Shaped04. blue poetry05. luminous06. ghostpia07. recall (I’m with you)08. (all the bright places)09. torch song10. Tenderly, two line11. Air12. kaigansen【Blu-ray収録内容】■Homecomings Chamber Set at Billboard Live TOKYO 202401. Blue Hour02. Moon Shaped03. ラプス04. Here05. euphoria / ユーフォリア06. 光の庭と魚の夢07. Smoke08. Songbirds09. US / アス10. Elephant予約リンク / Pre-Save特設サイト(h)<ライブ情報>Homecomings oneman live『angel near you』2024年12月20日(金)京都・京都 MUSE開場 18:30 / 開演 19:3012月21日(土)愛知・名古屋JAMMIN’開場17:00 / 開演 18:0012月22日(日)大阪・梅田Shangri-La開場17:00 / 開演18:0012月28日(土)東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)開場16:00 / 開演 17:002025年1月18日(土)石川・金沢 vanvan V4開場17:30 / 開演 18:001月19日(日)香川・高松TOONICE開場16:30 / 開演 17:001月21日(火)福岡・the voodoo lounge開場18:30 / 開演 19:001月24日(金)宮城・仙台 enn 2nd開場18:30 / 開演 19:001月26日(日)北海道・札幌 ベッシーホール開場16:00 / 開演17:00【チケット情報】・スタンディング:5,000円(税込)・12/28 Zepp Shinjukuのみスタンディング: 5,500円(税込)・学割スタンディング:3,500円(税込)※ドリンク代別途必要()Homecomings オフィシャルサイト
2024年11月13日ガイ・リッチーの次回作にアンソニー・ホプキンスが出演する。共演はベネディクト・カンバーバッチ、ロザムンド・パイク。タイトルは『Wife & Dog』。ストーリー設定はわからないが、イギリスの貴族社会についてのものになるようだ。脚本はリッチーが書き下ろした。撮影は来年2月、イギリスでスタートの予定。リッチーの最近作は、Netflix配信のシリーズ『ジェントルメン』。ホプキンスの次回作は、12月に北米公開予定の『Mary』。カンバーバッチの次回作は、ウェス・アンダーソン監督の『The Phoenician Scheme』。共演はトム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、ビル・マーレイら。文=猿渡由紀
2024年11月13日クラシック、シャンソン、ジャズ、バレエなど多様なバックグラウンドを持つ音楽家・コシミハルが、細野晴臣と高橋幸宏によりアルファレコード内に設立されたYEN レーベルからリリースしたアルバム『チュチュ』(1983年)と『パラレリズム』(1984年)をカラーレコード仕様で12月25日(水)再発売する。2021年Record Store Day限定でアナログLPの復刻発売が実現。瞬時に完売したことを受けて、今回は新たにカラーレコード仕様での再リリースとなる。ファンにとっては今回も見逃せない作品だ。<リリース情報>コシミハル『チュチュ』12月25日(水) 発売30cm 33 1/3rpm Vinyl4,400円(税込)Original release: 1983年10月26日◾️完全生産限定盤・クリアピンクヴァイナル仕様・プリマスタリング:細野晴臣・カッティング:小鐵徹・コシミハル2021年インタヴュー掲載(聞き手:常田カオル/英訳付)●アルファ/YENレーベル移籍第1作『チュチュ』は細野晴臣プロデュースの下、先鋭的なテクノポップ・サウンドとコケティッシュなヴォーカルの融合が高い注目と評価を集めた。1曲除き全作詞作曲はコシミハル。「ラムール・トゥジュール」はベルギーのテクノポップ・グループ、テレックスとの共作で、演奏にもメンバーが参加。IDIOT Recordの目に留まりオランダで同時発売された。2021年再発盤同様、1992年CD発売時のジャケット写真を使用したデザイン。【収録曲】SIDE A1. ラムール・トゥジュール2. レティシア3. スキャンダル・ナイト4. ラムール…あるいは黒のイロニーSIDE B1. シュガー・ミー2. プッシー・キャット3. キープ・オン・ダンシン4. 日曜は行かない5. プティ・パラディ『チュチュ』Linkfireコシミハル『パラレリズム』12月25日(水)発売30cm 33 1/3rpm Vinyl4,400円(税込)Original release: 1984年9月25日◾️完全生産限定盤・クリアヴァイナル仕様・プリマスタリング:細野晴臣・カッティング:小鐵徹・コシミハル2021年インタヴュー掲載(聞き手:常田カオル/英訳付)●アルファ/YENレーベル移籍第2作『パラレリズム』は前作『チュチュ』に続き、全編細野晴臣とのコラボレーションによる耽美的テクノポップ・サウンドを展開。オリジナルの他にバルバラのシャンソン「サンタマンの森で」を収録。IDIOT Recordで同時発売。【収録曲】SIDE A1. 龍宮城の恋人2. Capricious Salad3. IMAGE4. サンタマンの森で5. メフィストフェレスを探せ!SIDE B1. 逃亡者2. パラレリズム3. Décadence 1204. 薔薇の夜会~あるいは甘い蜜の戒め『パラレリズム』Linkfireコシミハル公式サイト
2024年11月13日イギリスのナショナル・シアターが厳選、今見るべき話題の舞台をこだわりのカメラワークで撮影し、世界各国の映画館で上映するナショナル・シアター・ライブ(NTLive)が、日本上陸を果たして10周年を迎え、徳島県や鹿児島県など、これまで上演されていなかった地域での公開も実施されることになった。2014年にベネディクト・カンバーバッチ&ジョニー・リー・ミラーW主演でダニー・ボイドが演出した『フランケンシュタイン』で日本上陸を果たして以降、この10年間でイギリスを代表する俳優・クリエーターの名作舞台を日本の観客へ届けてきたNTLive。イギリスの演劇界最高峰のローレンス・オリヴィエ賞受賞作や、ウエストエンドで高評価を得てブロードウェイにも進出、トニー賞を受賞した作品など、数々の名舞台が近くの映画館で楽しむことができる。ナショナル・シアター・ライブ予告編<上映情報>東京・シネ・リーブル池袋『プライマ・フェイシィ』11月29日(金)~12月5日(木)※上映権利が12月5日(木) までのため、権利切れ前最終上映東京・吉祥寺オデヲン『ワーニャ』上映中~11月14日(木)『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』11月29日(金)~12月5日(木)『ナイ ~国民保健サービスの父~』2025年1月10日(金)~1月16日(木)大阪・扇町キネマ『プライマ・フェイシィ』11月13日(水) 最終上映『ワーニャ』11月14日(木)『ハムレット』11月15日(金)~11月21日(木)宮崎・宮崎キネマ館『プライマ・フェイシィ』11月15日(金)~11月21日(木)『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』11月22日(金)~11月28日(木)徳島・ ufotable CINEMA『プライマ・フェイシィ』11月30日(土)、12月1日(日) ※2日限定『ハムレット』12月28日(土)・29日(日) ※2日限定鹿児島・ガーデンズシネマ『プライマ・フェイシィ』11月17日(日)、11月30日(土)『ハムレット』2025年1月2日(木)・3日(金)『フリーバッグ』2025年1月18日(土)、1月26日(日)『ディア・イングランド』2025年1月19日(日)、1月25日(土)『ワーニャ』2025年2月1日(土)、2月16日(日)『プレゼント・ラフター』2025年2月2日(日)、2月15日(土)『フランケンシュタイン』ジョニー・L・ミラー怪物版2025年3月1日(土)、3月9日(日)ベネディクト・カンバーバッチ怪物版2025年3月2日(日)、3月8日(土)※全作品2日限定上映<作品情報>『ワーニャ』脚色:サイモン・スティーヴンス作:アントン・チェーホフ主演:アンドリュー・スコット上映時間:115分(休憩なし)【ストーリー】イワン(ワーニャ伯父さん)は、一族の財産と事業を管理することに人生を費やしてきたが、その努力はほとんど顧みられることがなかった……。アンドリュー・スコットは本作で、2番目の妻ヘレナ、引退した教授アレクサンダーとその娘ソニア、未亡人となったワーニャの母モーリーン、恋敵の田舎医者マイケル、乳母マリア、そしてエリザベスとリアム、そして主人公を演じる。【受賞歴】2024年ローレンス・オリヴィエ賞演劇部門リバイバル賞『ワーニャ』劇場予告編『プライマ・フェイシィ』作:スージー・ミラー演出:ジャスティン・マーティン主演:ジョディ・カマー照明:ナターシャ・チヴァース音楽:レベッカ・ルーシー・テイラーサウンド:ベン・リンガム&マックス・リンガム上映時間:約2時間2分(休憩なし)字幕翻訳:柏木しょうこ(本編・歌詞)、市川美奈(プレショー)【ストーリー】積極的にキャリアを重ねる弁護士テッサは、依頼がくる仕事をどんどんこなし、時にはレイプ事件も担当してきた。しかし、ある日、自らも性的暴行の被害者になってしまい、自身の訴えを起こしたことから、それまで気づきもしなかった法律で守れるものの限界にぶち当たることになる。司法で裁けることの限界と矛盾を観る人に突きつける衝撃の作品。【受賞歴】2023年ローレンス・オリヴィエ賞 最優秀新作演劇賞・最優秀主演女優賞2023年トニー賞最優秀主演女優賞『プライマ・フェイシィ』予告編『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』作:ジャック・ソーン演出:サム・メンデス主演:マーク・ゲイティス、ジョニー・フリン上映予定時間:168分(休憩あり)【ストーリー】1964年、エリザベス・テイラーと結婚したばかりのリチャード・バートンは、ジョン・ギールグッドの厳格な演出のもと、ブロードウェイの実験的な新作『ハムレット』でタイトルロールを演じることになった。しかしリハーサルが進むにつれ、ふたつの時代の演劇が衝突し、俳優と演出家のコラボレーションはやがて崩壊の危機を迎える。『ハリー・ポッターと呪いの子』のジャック・ソーンが脚本を手がけ、『リーマン・トリロジー』の演出家サム・メンデスと舞台美術家エス・デブリンが組んだ本作は、イヴニング・スタンダード賞最優秀新作戯曲賞を受賞した。【受賞歴】2024年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀主演男優賞(マーク・ゲイティス)『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』予告編『ナイ~国民保健サービスの父~』作:ティム・プライス演出:ルーファス・ノリス主演:マイケル・シーン、シャロン・スモール、トニー・ジャヤワルデナ上映時間:173分(休憩あり)【ストーリー】死に直面したアナイリン・べヴァンは、深い記憶を頼りに、幼少期から地下採掘場、議会、チャーチルとの戦いまで、人生を遡る気の遠くなるような旅に出る。ティム・プライス脚本、ルーファス・ノリス(『スモール・アイランド』)演出によるこの壮大なウェールズのファンタジア。『ナイ〜国民保健サービスの父〜』ティーザー予告『ハムレット』作:ウィリアム・シェイクスピア演出:リンゼイ・ターナー主演:ベネディクト・カンバーバッチほか上映時間:207分(休憩あり)【ストーリー】ハムレットの父親を毒殺して母親と結婚し王位についた叔父への復讐劇。オリヴィエ賞最優秀演出賞ノミネート歴をもつ精鋭の女性演出家リンゼイ・ターナーによる、舞台の奥行を活かしたダイナミックな演出は、劇場の空間でありながら大作映画に匹敵する躍動感が溢れる。本作でタイトルロールを演じたベネディクトは、彼特有の個性を評価されながら、同時に歴代の「ハムレット」俳優に匹敵する名演が賞賛された。本作はオンラインチケットが発売されるやいなや10万枚のチケットが即日完売した大人気舞台。Hamlet | Trailer | National Theatre Live『フリーバッグ』作:フィービー・ウォーラー=ブリッジ演出:ヴィッキー・ジョーンズ主演:フィービー・ウォーラー=ブリッジ上映時間:88分(休憩なし)【ストーリー】世界でヒットした大人気ドラマ『フリーバッグ』の元になった舞台。ドラマは2019年テレビ批評家協会賞でプログラム・オブ・ザ・イヤーを含む3部門を受賞し、同年エミー賞では11部門にノミネートされた。イギリスでは主演の衣裳や小物の検索率が34~38%増加し、その人気は“フリーバッグ・エフェクト”とも呼ばれた。この舞台で作・主演を務めたフィーヴィー・ウォーラー・ブリッジの名声は高まり、ハリウッドへ進出。『007』シリーズには脚本家としては女性初の参加メンバーになり、『インディー・ジョーンズと運命のダイヤル』や『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』にもメインキャストとして出演した。皮肉屋で常識外れのシングル女性を主人公にした、現代を生きる人の心に深く刺さるドラマ。『フリーバッグ』予告編『ディア・イングランド』作:ジェームズ・グレアム演出:ルパート・グールド主演:ジョセフ・ファインズほか上映時間:184分(休憩あり)【ストーリー】サッカー発祥の地イングランドだが、大会ではなかなか勝てず手痛い敗戦パターンを繰り返している。なぜイングランド代表は勝てないのか?PK戦で苦い思い出を持つガレス・サウスゲートは、代表監督としてチームと国を約束の地に連れて行くため、自身の過去とも向き合い、選手のメンタルを成長させるべく奮闘する。ルパート・グールド(『ジュディ 虹の彼方に』)が演出を手がけた話題作。【受賞歴】2024年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀新作プレイ賞2024年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀助演男優賞(ウィル・クローズ)『ディア・イングランド』予告編『プレゼント・ラフター』作:ノエル・カワード演出:マシュー・ウォーチャス主演:アンドリュー・スコットほか上映時間:175分(休憩あり)【ストーリー】スター俳優ギャリー・エッセンダインが海外ツアーに出かける準備をしていたところ、個性的な面々の訪問を受け、彼の生活はハチャメチャに──。現代の名声・欲望・孤独を見事に投影した作品に仕上がっている。笑あり、切なさあり、劇場で演劇の面白さを味わってください!【受賞歴】ローレンス・オリヴィエ賞(アンドリュー・スコット)受賞、助演女優賞(インディラ・ヴァルマ)受賞『プレゼント・ラフター』予告編『フランケンシュタイン』作:メアリー・シェリー演出:ダニー・ボイル主演:ベネディクト・カンバーバッチ、ジョニー・リー・ミラーほか音楽:アンダーワールド上映時間:JLM怪物版 2時間6分(休憩なし)、BC怪物版 2時間12分(休憩なし)【ストーリー】博士に造られた怪物。彼は世界との接触により徐々に人間の心を持つようになるが……。アカデミー賞監督ダニー・ボイルが超有名原作に挑む!イギリス演劇界最高峰のオリヴィエ賞主演男優賞をベネディクト・カンバーバッチとジョニー・リー・ミラーがW受賞したNTLive史上、最も人気作の1本。【受賞歴】2012年ローレンス・オリヴィエ賞最優秀主演男優賞W受賞Frankenstein | Official Trailer | National Theatre Live鑑賞料:一般 3,000円、学生 2,500円(要・学生証の提示)、障がい者 2,500円日本公式HP:
2024年11月13日劇場版『トリリオンゲーム』の新たなキャストが発表された。本作は、「マンガ大賞2022」にノミネートされ、「第69回小学館漫画賞」も受賞した人気漫画(原作:稲垣理一郎・作画:池上遼一)を原作とした連続ドラマの劇場版。ドラマから引き続き稲垣監修の下、完全オリジナルストーリーが展開される。天性の人たらしで口八丁な“世界を覆すハッタリ男”のハルこと天王寺陽(目黒蓮/Snow Man)と、気弱だが心優しい“凄腕エンジニア”のガクこと平学(佐野勇斗)は、1兆ドル(トリリオンダラー)を稼ぎ、この世のすべてを手に入れるために「トリリオンゲーム社」を立ち上げる。資金も会社も大きくなったふたりが次に挑む事業は、日本初のカジノリゾート開発。世界の大富豪たちが集い、一夜にして大金が動くロマンと欲望が入り混じる魅惑のカジノリゾートを舞台に、これまで以上に難解な強敵に立ち向かう。このたび新キャストとして、石橋凌、シシド・カフカ、田辺誠一の出演が決定。石橋が演じるウルフ・リーは、カジノリゾート開発事業のキーマンで、世界長者番付にも載るマカオのカジノ王。役作りにあたり、石橋本人の発案で人生初の金髪に染めたという。シシドはウルフの側近であり、カジノでディーラーとしても働くラモーナ・タキガワを演じる。彼女は日本初のカジノ開発のため、ウルフと手を組もうとするハルとガクを監視し、行動を共にすることになる。そして田辺が演じるのは、一足先に日本のカジノリゾート開発を計画していた日本屈指の財閥企業・宇喜多グループの宇喜多隼人社長。金と人脈を操る宇喜多は、ビジネスパートナーとして才色兼備の令嬢・黒龍キリカ(今田美桜)と手を組み、ハルたちの前に立ちはだかる。また、目黒と佐野、劇場版キャストが集結した新ビジュアルが公開された。■石橋凌 コメント原作の漫画もファンだった池上遼一氏の作品で興味があり、ドラマの方も蓮君のハル、佐野君のガクのコンビネーションが今迄に無いバディモノで楽しく拝見しました。村尾監督のテンポがありリズミックな演出、カメラマンの加藤さんの秀逸な画造りが、今回劇場版に移行する過程で、面白いキャラクター、ウルフ・リーの役を頂きエキサイティングな日々でした。ミステリアスなウルフを演じるにあたり、人生初の金髪、ジェルネイル、ピアス等を提案させて貰いました。又、今回のセットの豪華さも本作の魅力のひとつだと思います。特に美術スタッフに拍手!主演の蓮君は古い言い方になりますが、好青年でナイスガイです。兎に角、一緒に居て、又現場でのパフォーマンス中も本当に気持ちが良い人で、俳優としての才能は硬軟両方の顔、センスを合わせ持ち、それが凄くナチュラルでバツグンだと思います。他のキャスト、スタッフの皆さんにも感謝しています。そんなゴージャスな映画『トリリオンゲーム』がいよいよ公開されます。日本発の新たなバディムービーを、是非皆さん、心ゆくまでお楽しみ下さい!■シシド・カフカ コメント「ラモーナ・タキガワ」気を抜いたら名前負けしそうですし、まさかのディーラー役。目黒さんをはじめ共演の皆さんに負けないよう覇気を出す事、ディーラーとしての技術を身につける事に心を砕いた時間でした。華やかな世界観、様々な心理戦、皆さんに楽しんで頂けたらうれしいです。■田辺誠一 コメント23年夏の連ドラは視聴者として熱い闘いを楽しんでいました。そしてさらにスケールアップした映画版!自分がその世界に入り、ハル君たちと闘うことに興奮しました。2年ぶりに共演する目黒君はハル君そのもので、真っ直ぐな目で熱い想いを持った男としてそこに存在していました。僕が演じる宇喜多も自分が信じる正義とプライドで突き進みます。そしてハル君たちの持っている正義とぶつかり、国際的な大きな闘いが始まります。その人生を賭けたゲームの勝者は!?そしてその先にも二転三転の怒涛の展開が!その闘いを是非大きなスクリーンで目撃してください。<作品情報>劇場版『トリリオンゲーム』2025年2月14日(金) 公開公式サイト:劇場版『トリリオンゲーム』製作委員会(C)稲垣理一郎・池上遼一/小学館
2024年11月13日amazarashiが2025年4月29日(火・祝)に自身初となる横浜アリーナ公演『電脳演奏監視空間 ゴースト』の開催を発表。初報を兼ねた「君のベストライフ」のミュージック・ビデオを緊急公開した。2018年に東京・日本武道館で開催された 朗読演奏実験空間 『新言語秩序』。amazarashiの秋田ひろむが書き下ろした物語を軸に、専用アプリ、検閲されたミュージック・ビデオの公開、1万台のスマホライトのリアルタイム同期、ライブの最後で明らかになる隠された楽曲など、音楽とテクノロジーが融合された独自の世界観を展開。今回は1万2千人のオーディエンスを沸かせたライブの続編となる。『新言語秩序』は、第23回文化庁メディア芸術祭のエンターテイメント部門で優秀賞をはじめ、世界各地で数々のクリエイティブアワードを受賞。今回の横浜アリーナ公演もかつてない世界観に挑戦する。11月12日にツアーファイナルを迎えたamazarashi Acoustic Live『騒々しい無人 2024』の東京公演でサプライズ上映された新曲「君のベストライフ」は11月13日(水)0:00より配信スタート。リリースに合わせて、最新アー写も公開された。また、11月13日(水)12:00より、横浜アリーナ公演の先行受付を「APOLOGIES」会員向けに開始する。amazarashi『君のベストライフ』のMVにして『電脳演奏監視空間 ゴースト』初報<リリース情報>デジタル・シングル「君のベストライフ」11月13日(水)リリース配信サイト:<ライブ情報>amazarashi電脳演奏監視空間 ゴースト2025年4月29日(火・祝)神奈川・横浜アリーナ開場14:30 / 開演16:00【チケット情報】前売:10,100円(税込)amazarashi official fansite「APOLOGIES」会員先行予約 (会員のみ)受付期間:11月13日(水) 12:00〜11月24日(日) 23:59amazarashi オフィシャルサイト:
2024年11月12日ハンブレッダーズが2025年2月19日(水)にリリースするライブBD『ハンブレッダーズ15周年記念ワンマンライブ「放課後Jタイム&放課後Bタイム」』の各種予約特典を発表。併せて、2025 年2 月に東京と大阪の映画館で「ハンブレッダーズ 15 周年記念先行上映会」を開催することも決定した。本作品は、ハンブレッダーズが結成15周年を記念して開催した大阪城ホールワンマンライブと日本武道館ワンマンライブの2公演を全編収録したBlu-ray Disc2枚と、再録楽曲とメンバートーク音源を収録したCDの全3枚で構成。さらに、4thフル・アルバム『はじめから自由だった』に続き、プレイパスに対応することが決定。プレイパスアプリにて製品に同梱されるシリアルナンバーを使うと、収録されている映像および音源をスマホで楽しむことが可能。11月13日(水)10:00より各CDショップとECサイトにて予約受付がスタートする。また、同日よりスタートする対バンツアー『秋のグーパンまつりZ 2024』のライブ会場でも予約を受け付け、会場予約特典は「ハンブレ黒歴史ステッカーセット」となる。さらに、2025 年2 月に東京と大阪の映画館で、「ハンブレッダーズ 15 周年記念先行上映会」の開催が決定。映画館の大スクリーンと迫力の音響で日本武道館公演の映像を特別編集版で先行視聴できるうえ、メンバー登壇のトークも行われる予定。上映会の参加に応募できる抽選権付き予約はHMV&BOOKS online 限定で詳細発表とともに後日受付がスタートする。<リリース情報>ライブBD『ハンブレッダーズ15 周年記念ワンマンライブ「放課後J タイム&放課後B タイム」』2025 年2 月19 日(水)リリース通常盤[2BD+CD]9,900円(税込)Disc 1[BD]ハンブレッダーズ ワンマンライブ 「放課後J タイム ~15th Special~」全編Disc 2[BD]ハンブレッダーズ ワンマンライブ 「放課後B タイム ~15th Special~」全編Disc 3[CD]「DAY DREAM BEAT (2024)」、メンバートーク音源※通常盤初回生産分のみプレイパス対応各種特典デザインサンプル画像予約: シングル「アクション!」11 月6 日(水)配信リリース配信サイト:シングル「フィードバックを鳴らして」10 月9 日(水)配信リリース配信サイト:<ライブ情報>ハンブレッダーズ『秋のグーパンまつりZ 2024』11 月13 日(水)福岡・ Zepp FukuokaOPEN 18:00 / START 19:00ハンブレッダーズ / 04 Limited Sazabys※SOLD OUT11 月20 日(水)北海道・Zepp SapporoOPEN 18:00 / START 19:00ハンブレッダーズ / UNISON SQUARE GARDEN11 月26 日(火)愛知・Zepp NagoyaOPEN 18:00 / START 19:00ハンブレッダーズ / サンボマスター※SOLD OUT2024 年11 月27 日(水)大阪・Zepp Osaka BaysideOPEN 18:00 / START 19:00ハンブレッダーズ / マカロニえんぴつ※SOLD OUT2024 年12 月5 日(木)東京・Zepp HanedaOPEN 18:00 / START 19:00ハンブレッダーズ / 凛として時雨※SOLD OUTハンブレッダーズ オフィシャルサイト:
2024年11月12日高校を卒業したばかりの10代男女3名からなるギターレスのスリーピース・バンド、ココラシカ。7月に「最後の花火」、9月に「溶けないで」と、コンスタントに新曲を発表していたが、11月12日に新曲「花瓶」を発表した。ソングライティングを一手に手掛けるこうき(vo、key)、こた(ds)、らな(b)の3人で作り上げたこの曲は、「溶けないで」に続き、SEKAI NO OWARI、ゆず、Official髭男dismなどに関わってきた保本真吾をプロデューサーに起用。それまでのポップな楽曲とはひと味違い、しっとりとしたミディアム・バラードに仕上がっている。また、読売テレビで放送中のドラマ『未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~』のエンディング主題歌というタイアップも、彼らにとっては大きなステップになった。まさに現在進行形で成長を続けるココラシカは、今何を考え、どこへ向かっているのか。新曲「花瓶」を中心に3人から話を聞いた。――2カ月おきに新曲のリリースが続いていますが、何か心境の変化はありましたか。こうき制作を繰り返すうちに、自分たちなりに楽曲へのアプローチの仕方などで感覚をつかみ始めてきたかなっていうのはちょっとあります。――具体的にはどういうことなのでしょうか。こうき高校生の時は、3人のなんとなくの感覚で作ってきたのが、人に聞かせる音楽ということを意識したときに、どういうことをやりたいのか、やるべきなのかがぴったり交わるところを探していると、だんだんこのサウンドが曲にマッチしているなとか、そういうことがわかるようになってきたんです。らなあと、プロデューサーさんと一緒に組んで作ってきたことも大きいですね。「最後の花火」は横山(裕章)さん、「溶けないで」と「花瓶」は保本(慎吾)さんに入ってもらって、主観的ではなく、どういう音楽がいろんな人に聴いてもらえるのか、耳に引っかかるのかということを第三者の視点を通して学びました。――制作的なところ以外での、ファンやライブでのオーディエンスの反応はどうですか。こたココラシカっていう名前がちょっとずつ広がってきて、「ライブの方がよかった」とか書き込んでくれる人がちょっとずつ増えているので、目に見えて感じられるのはうれしいですね。こうきライブも同期(事前にプログラミングした音源と同時に演奏すること)を取り入れたこともあって、表現に幅が広がったし、お客さんもさらに楽しんでもらえるようになったと感じます。――新曲「花瓶」はこれまでと違って、バラード調の楽曲で、しかもドラマのタイアップが決まりました。こうきシンプルなバラードなので、ただシンプルなだけにならないように聞かせる工夫をプロデューサーの保本(真吾)さんと一緒に考えました。とはいえ、あまりごちゃごちゃしすぎずに、メッセージがまっすぐ伝わるよう工夫したのが、この曲の頑張ったところですね。――確かにシンプルかつメロディアスで、こうきくんの弾き語りでも成立しそうな曲調ではありますよね。バンドとしてどこを工夫したのでしょうか。こた最初にデモを渡されたときは(ドラマーとして)正直「どうすりゃいいんだ?」って思いましたよ。「なんにもできねえ」って(笑)。シンプルなだけに、普通にやると超普通になっちゃうんですよ。アイデアを出そうとしてもデモ以上のものが出てこないし。だから、ドラムのフィルひとつ考えるのもすごく時間をかけました。らなタイアップ曲で注目を集めるからこそ、自分が参加する意味というか、バンドらしさは出さないといけないと思ったけれど、シンプルな曲なのですごく難しい。そこはメンバーや保本さんに相談しながら考えました。例えばサビの盛り上がるところで、グリスで「ブン、ブーン!」というように少し暴れてみたりとか(笑)、曲の世界観を壊さないようにしながら、ベースの面白さも足していくことが実現できたかなと思います。こうき今回、こうやってバラードに挑戦したことで、ひとつアレンジ面で克服できたというのはありますね。もともとバラード曲を書くのは得意な方だったのですが、バンドでやるといつも普通だな、もっと面白いことをやりたいなって思うことが多かったので、大きな学びになりました。――プロデューサーの保本さんの存在は大きかったということですよね。こうき基本は僕が作ったアレンジなんですけれど、それを保本さんが、僕らの意見を汲み取りながらも、「こうしたほうが聞こえ方が面白いよ」とか客観的にアドバイスをしていただきました。こたフレーズだけでなくドラムの音作りもこだわっていて、落ち着きのあるタイトなサウンドにしようということで、布をたくさんかけてほぼスティックが当たった時の音しか出ていないくらい。ドラムとベースの音だけ聴いたら、ヒップホップみたいだなって。らなバラードだけどあえて新しいことにチャレンジしたというのが、この曲の面白さだと思います。――歌詞に込めたメッセージはどういうものだったのでしょうか。恋愛の終わりのイメージがありますが。こうきドラマがBL(ボーイズラブ)をテーマにしていることもあって、そこからインスパイアされていることが大きいですね。BLってまだまだ理解されないことも多いじゃないですか。今の世の中って、他人の意見やご時世的なものなんかにすごく振り回されて、自分にとって本当に大切なものを見失いがちになると思うんです。だから、恋愛をテーマにしていますが、自分の大切なものは何だったんだろうって考え直せるような曲を作ろうと思ってこの歌詞を書きました。こた歌詞の大枠とニュアンスはこうきが考えてきて、それを僕らが「ここの表現はこうしたほうがいい」など意見を出して、一緒に考えていったという感じですね。らな最近は割とそうなんですけれど、みんなの意見をこうきがまとめていくというやり方で歌詞ができていきました。スケジュールはタイトだったけれど。――そうなると、「花瓶」はタイアップがあったからこそ、みんなで作り上げた一曲といっていいですよね。こうきそうですね。タイアップのように制約というか決まりごとがある中で曲を作るのは、けっこう好きなんですよ。あとは、タイアップで耳にして、「この人たち、こういう曲をドラマやアニメのタイアップをやっていたんだ」って実感することは今も多いですよね。SNSでバズる時代ですけれど、それって廃れるのも早いのかなって。だったらしっかりとタイアップがついているほうが、見え方も違うと思いますね。らな私たちはヒゲダン(Official髭男dism)の「Pretender」と、King Gnuの「白日」が出てきたときにインパクトを受けた世代なんですよ。だからタイアップが決まったことはうれしかったです。こたただすごいプレッシャーはありました。こうきは楽しそうに作っていたからよかったですけど(笑)。でも、こうやってひとつ決まったことでプロフィールに載せられる一曲になったことは単純にうれしいですね。――3曲連続リリースやライブなど、特に高校を卒業してからのこの半年くらいは、かなり密度が濃かったと思うのですが、振り返ってみてどうでしょうか。こうきすごく長い感じがします。卒業して2年くらい経っているような感覚がしていたんですが、この間、「まだ半年なんだ」って気づきました(笑)。らなたしかに長く感じるよね。でもこの3曲リリースするなかで、これまで自分たちが経験してこなかったこと、リリースからプロモーションまでその1曲に対するアプローチができたことはとてもよかったと思います。ひとつずつ自分たちがスキルを身に着けていって、プロフェッショナルに向かっていることをすごく実感しているんですよ。こた本当にやりたいことをやらせてもらっていますね。その分、ココラシカを聴いてくれた人、ライブに来てくれた人に、何か届けたい、伝えたいという気持ちがすごくあるし、ライブに来てくれたお客さんには充実感というか、少しでも満たされたと感じて帰ってもらいたいなって最近は思います。こうき今、すごく自分たちの環境や状況に満足しているんですが、どこかで慢心してはいけないなっていう気持ちもあるんです。今見えているビジョンは確実ではないし、そこに向かって頑張ることが重要で、それは忘れちゃいけないなって。そのあたりはストイックに、でもクリエイティブに進んでいきたいですね。らなもちろん、まだ自分たちの技術には満足していないんですけれど、やりたいことを曲に落とし込めるということに関しては満足度が高いですね。だからこそ、もっと頑張らないといけないんです。ただ、この半年でいろんなことが変化していますが、ココラシカの音楽をいろんな人に聴いてもらいたいという、基本的な理念や方向は変わってないですね。こた心の隅にでもいいし、頭の隅っこでもいいし、どこかしら僕ら音楽が誰かに響いてればいいなっていうのは、最近思います。こうきライブもお客さんが増えてきたことで、僕らも120%の自分を出せていると感じることがあるんです。これって、自分たちだけの力ではないんですよ。もっといろんな人を巻き込んでいって、みんなで幸せな空間を作っていきたい。だから、さらにもっと大きくならないといけないなって、ずっと考えています。Text:栗本斉(音楽と旅のライター/選曲家)<リリース情報>デジタル・シングル「花瓶」11月12日(火) リリース<ライブ情報>ワンマン・ライブ『三原色』2025年3月20日(木・祝)東京・渋谷Spotify O-crest開場 17:30 / 開演18:00料金:前売3,000円 / 当日3,500円※ドリンク代別途必要ココラシカX:
2024年11月12日Text:阿部慎一郎Photo:Tsukasa Miyoshi(Showcase)4時間、ぶっ続けでライブを見た経験が、過去何度あるだろうか。映画や演劇で、休憩を挟みながらは思いつくものの、ライブで、しかもパンクバンドでは思いつかない。ネットを検索してみても、やっている人自体も多くない。当たり前ではあるが。BRAHMANが、横浜BUNTAIで開催する結成30周年記念ライブは、これまで発表したアルバム収録曲全72曲を、4時間にわたって披露するという企画である。どんなセットリストなんだ?曲は時系列順?休憩は?いつものテンションでライブして4時間保つのか?など、いろいろ考えさせられ、参加者に心持ちの準備までさせてしまう時点で、すでに彼らの試みは成功なのかもしれない。そう、この日のライブは見る側にかつてない覚悟が求められ、そして当然、やる側にはそれ以上のとんでもない覚悟が求められる、そんなステージなのだ。なのに横浜BUNTAIに5,000人、チケットも即完売、当日券は抽選(結果的に全当選!)だったというのだから、驚くほかない。形容しがたい期待感と緊張感に満ちた会場は、定刻から少し遅れて暗転、いつものオープニングSEが終わり、ステージに4人が登場した。ここから4時間、ほとんどの人にとって初めての、そして、ステージに立つメンバーにとっても、もちろん初のフルマラソンがはじまった。オープニングナンバーは「真善美」。<幕が開くとは終わりが来ることだ一度きりの意味をお前が問う番だ>今日はこの歌詞が、また違った意味を持って響く。そして曲の最後にMCが入る。「30年は、30年っていう塊じゃねぇ。72曲は、72曲っていう塊じゃねぇ。1曲1曲の大事な物語だ。4時間後、俺たちがここに立っているかはわからねぇ。あんたらもそうだ。でも、そんなこと知ったこっちゃねぇよ!六梵全書、30年分のBRAHMANはじめます!」。続いて響くギターリフは「雷同」。現状の最新アルバムである6thアルバム『梵唄』からの2曲が続く。アルバムを現在から過去へ振り返っていくのか?いつものことながら、アリーナクラスの広いステージの中央に、ギュッとタイトに編成されたライブハウスそのままのパフォーマンス、それでいてスケール感をまったく失わない彼らの存在感は本当に素晴らしい。「今夜」「ナミノウタゲ」「満月の夕」等、比較的ミドルテンポナンバーが多く収録されているアルバムだけに、バランスの取れた立ち上がり。ということは後半になればなるほど……いや、それはまたそのとき考えよう。アルバムラストナンバーの「満月の夕」で初めてメンバーがモニターに大写しになり、『梵唄』のパートは終了した。暗転ののち、再びオープニングSE。そして始まるのは「初期衝動」。なるほど、アルバムごとにパートを区切っていくわけか。ここからは5thアルバム『超克』のパートである。現在、ライブで演奏される楽曲が多く含まれた作品ではあるが、アルバム収録順に聞くことで、こちらもまたイメージの変化に驚く。そしてオーディエンスのテンションは、ライブ開始からずっとマックス状態だ。なによりステージの4人も、4時間ライブという計算や打算は一切なし。頭からずっと全力疾走である。まだ前半だが大丈夫なのか?続いて4thアルバム『ANTINOMY』。しかし、アルバム再現ライブを一回のパフォーマンスで3枚分も聴けてしまうなんて、なんて贅沢な空間なんだ。『超克』に対し、『ANTINOMY』はライブではあまり披露されなくなった楽曲も多く、この場の貴重さ、希少さが増していく。この日の客層はいつも以上に年齢層の幅広く、自分の席のまわりには本作に思い入れの強い世代が多かった。明らかなテンションの違いが伝わってくる。そして、ときおりモニターに映し出されるメンバーの姿には、少しずつ悲壮さが増していく。だが、まだ折り返し地点、ここからはBRAHMANもファンも未体験の領域だ。4度目の暗転〜オープニングSE。さらにアルバムを遡り……という安易な予想はすぐに裏切られた。ここからは『THE MIDDLE WAY』以前の楽曲でセットリストを組む、要するに“あの頃”のBRAHMANが再現されたステージとなった。もう先を予想するとか、終わり方を想像することも馬鹿馬鹿しい、演奏される曲、一曲一曲をただ楽しむだけだ。恐ろしいことに、ファンのテンションも開始当初とまったく変わらない。彼らも30周年を祝福する声を止めるわけにはいかないのだ。ライブは3時間を越えようとしている。人間の集中力は90分が限界、なんて言った人はいったい誰だ。メンバーは常軌を逸した集中力で、ブレることなくビートを刻み続ける。ファンも次々披露される曲に集中し、引き込まれ、パフォーマンスに呼応する。モニターに映るメンバーの姿は悲壮さを通り越し、もう笑顔もない。後半をこんなセットリストにしたら、それはそうだろう。しかし、肉体的にも精神的にも追い込まれているかもしらない彼らには、ある種の尊さが宿っていた。見せ方や虚勢など、不必要なものを持つ余裕はなく、無駄なものが削ぎ落とされた美しさ。ただただ、楽曲をパフォーマンスすることに徹するシンプルでストイックな姿は、辿ってきた30年の足跡、そのままのようにも映った。「ラスト!TONGFARR!生きてっか?」ついにメンバーもファンも走りきった。いつも以上に神々しいギターフレーズに彩られ、4時間72曲は劇的な終幕を告げる。しかし大団円と思いきや、RONZIが突然、激しいドラミングを開始する。TOSHI-LOWは「マジかよ!?」というジェスチャー。でも明らかにまんざらでもない表情。なんてBRAHMANらしい展開だ。初期にリリースしたミニアルバム収録の「FLYING SAUCER」、そして「BEYOND THE MOUNTAIN」「ARTMAN」と、なんと3曲を追加。最後は楽器を放り投げ、ステージを去った。やっぱり綺麗には終わらない、いや、4時間75曲を繰り広げても、まだまだ終わりは来ていないのだ。その後は、余韻冷めやらぬなか新曲「順風満帆」のPV、そしてニュー・アルバムとツアーが発表され、会場は大きな歓声に包まれた。MCも、休憩も、ほぼなし。終わってみれば、まさに4時間ぶっ続けのライブ。30年間の活動で、アルバム曲72曲が多いのか少ないのか。それはわからない。しかし、すべてが必要不可欠なピースで、そのすべてがあって彼らもファンも、今ここにいる。それをメンバー、スタッフ、ファンで作り上げ、体感し、共有する。かつてない高揚感と余韻と心地いい疲労感を残した、鮮烈な4時間だった。<公演情報>『BRAHMAN 六梵全書 Six full albums of all songs』2024年11月4日(月・祝) 横浜BUNTAIセットリスト01. 真善美02. 雷同03. EVERMORE FOREVER MORE04. AFTER-SENSATION05. 其限06. 今夜07. 守破離08. 怒涛の彼方09. 不倶戴天10. ナミノウタゲ11. 天馬空を行く12. 満月の夕13. 初期衝動14. 賽の河原15. 今際の際16. 俤17. 露命18. 空谷の跫音19. 遠国20. 警醒21. 最終章22. JESUS WAS A CROSS MAKER23. 鼎の問24. 霹靂25. 虚空ヲ掴ム26. THE ONLY WAY27. SPECULATION28. EPIGRAM29. STAND ALOOF30. SILENT DAY31. ONENESS32. HANDAN’S PILLOW33. YOU DON’T LIVE HERE ANYMORE34. CAUSATION35. FIBS IN THE HAND36. 逆光37. KAMUY-PIRMA38. THE VOID39. BASIS40. SHADOW PLAY41. DOUBLE-BLIND DOCUMENTS42. SHOW43. GOIN’ DOWN44. SEE OFF45. CHERRIES WERE MADE FOR EATING46. BOX47. DEEP48. NO LIGHT THEORY49. 時の鐘50. FROM MY WINDOW51. FAR FROM...52. BED SPACE REQUIEM53. SLIDING WINDOW54. THAT’S ALL55. THERE’S NO SHORTER WAY IN THIS LIFE56. CIRCLE BACK57. NEW SENTIMENT58. LOSE ALL59. Z60. A WHITE DEEP MORNING61. TREES LINING A STREET62. HIGH COMPASSION63. LAST WAR64. MIS 1665. (a piece of) BLUE MOON66. BYWAY67. PLASTIC SMILE68. PLACEBO69. ANSWER FOR…70. ARRIVAL TIME71. FOR ONE’S LIFE72. TONGFARR73. FLYING SAUCER74. BEYOND THE MOUNTAIN75. ARTMAN76. 順風満帆 Music Video<リリース情報>「順風満帆」配信中「順風満帆」MUSIC VIDEO7thアルバム『viraha』2025年2月26日(水) 発売予約リンク:公式サイト:
2024年11月12日The Ravensが約半年ぶりの新曲「Come As U Are」を11月13日(水)に配信リリースする。「Come As U Are」は、フェスやイベントなどですでに披露されており、ファンの間では話題の楽曲となっていたが、これから始まる対バンツアー『The Ravens LIVE TOUR 共鳴夜光』を前に配信リリースとなる。作詞作曲はKjが担当。メロディアスでエモーショナル、自己を解き放ち肯定することを歌うような楽曲で、ライブでのシンガロングがイメージされる。また、本楽曲のリリースに際し、配信キャンペーン企画を実施。参加者にはもれなくオリジナルスマートフォン壁紙がプレゼントされる。バンド初となる対バンツアー『The Ravens LIVE TOUR 共鳴夜光』は、11月18日(月)愛知・名古屋Electric Lady Land公演にFOMARE、11月20日(水)神奈川・YOKOHAMA Bay Hall公演にALI、12月4日(水)大阪・ 梅田 CLUB QUATTRO公演にENTHがそれぞれゲスト出演する。<リリース情報>デジタル・シングル「Come As U Are」11月13日(水)配信リリース配信サイト:◾️「Come As U Are」 Apple Music:Pre-Add/Spotify:Pre-Save&ライブラリ追加キャンペーン・対象配信サイト:Apple Music、Spotify・期間:11月12日(火)18:00~12月4日(水)23:59・特典:「Come As U Are」オリジナルスマートフォン壁紙キャンペーン応募サイト:<ライブ情報>The Ravens LIVE TOUR 共鳴夜光11月18日(月)愛知・名古屋 Electric Lady Land開場 18:00 / 開演 19:00ゲスト:FOMARE11月20日(水)神奈川・ 横浜ベイホール開場 18:00 / 開演 19:00ゲスト:ALI12月4日(水)大阪・ 梅田 クラブクアトロ開場 18:00 / 開演 19:00ゲスト:ENTH【チケット情報】6,000円(税込/ドリンク別)()The Ravens オフィシャルサイト:
2024年11月12日ジェイソン・ステイサム最新主演作『ビーキーパー』の日本語吹替版上映が決定し、吹替キャストが発表された。これまで犯罪組織、悪徳警官、巨大ザメなど数々の強敵と戦ってきたジェイソン・ステイサム。今回立ち向かうのは、弱者から金をだまし取る組織的詐欺集団。ステイサムは、その詐欺集団に全財産をだまし取られた恩人の復讐のため、そして世界の秩序を守るため、怒りの炎を燃やす“ビーキーパー(養蜂家)”に扮する。吹替キャストは、ステイサム演じる復讐に燃える養蜂家“アダム・クレイ”役を山路和弘、特殊詐欺の被害により母親を失ったFBI捜査官“ヴェローナ・パーカー”役(エミー・レイヴァー=ランプマン)を白石涼子、詐欺集団の社長世話役で元CIA長官“ウォレス・ウエストワイルド”役(ジェレミー・アイアンズ)を木下浩之が務める。ステイサムの俳優デビュー作である『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』以降、長年にわたりステイサムの吹替を担当してきた山路は「好き放題やりやがってこの野郎!とステイサムを長らく演じてきた私も大喜びして観ました。息をつく暇もなく、瞬きができないほど面白い」と本作のステイサムのアクションにも太鼓判を押している。<吹替キャスト コメント全文>■山路和弘:アダム・クレイ役(ジェイソン・ステイサム)ステイサムのアクションが嫌というほどご覧いただけます。好き放題やりやがってこの野郎!とステイサムを長らく演じてきた私も大喜びして観ました。息をつく暇もなく、瞬きができないほど面白いので、ステイサムファンはもちろん、多くの方が楽しめる映画です。ぜひ劇場でご覧ください。■白石涼子:ヴェローナ・パーカー役(エミー・レイヴァー=ランプマン)分かりやすくテンポのいいストーリー展開で、気分爽快な映画だと思います!声を出して笑ったシーンも。いろんな思いを抱えながらも仕事に打ち込むかっこいいヴェローナを吹き替えることができて光栄です。是非、吹き替えでも観ていただけたら嬉しいです。■木下浩之:ウォレス・ウエストワイルド役(ジェレミー・アイアンズ)ジェレミー・アイアンズを吹き替えるのは初めてでしたが、一回りほど上の俳優なので年齢にあわせた落ち着きや重厚さを意識して演じました。特殊詐欺は日本だけでなく海外でも起きています。そんな世の中に警鐘を鳴らせると思います。映画ではジェイソン・ステイサムがそんな悪者たちを退治していきます。爽快です!!<作品情報>『ビーキーパー』2025年1月3日(金) 全国公開公式サイト: Miramax Distribution Services, LLC. All Rights Reserved.
2024年11月12日『ゲット・アウト』『M3GAN/ミーガン』などで知られるブラムハウス・プロダクションズの最新作『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』が、12月13日(金) より全国公開される。本作は、サスペンスの名手ジェームズ・ワトキンス監督が手掛けるスリラー。アメリカ人のベン一家が、旅先で意気投合したイギリス人のパトリック一家の自宅に招かれ、“異常な家族”のおもてなしに恐怖する姿を描く。旅先で出会ったばかりのファミリーを気軽に自宅に誘い、意味深に手厚くもてなすイギリス人一家の主・パトリックを演じたのは、スコットランド出身のジェームズ・マカヴォイ。1995年に映画デビューを果たしたマカヴォイは、『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』で演じた心優しいフォーンのタムナス役で国際的に注目を浴び、英国アカデミー賞ライジング・スター賞を受賞。その後も、M・ナイト・シャマラン監督の『スプリット』と『ミスター・ガラス』や、『X-MEN』シリーズなどで多彩な役柄をこなしてきた。そのマカヴォイを本作の主演に選んだワトキンス監督は、彼が出演したクライム・コメディ映画『フィルス』を観て魅了されたという。「役柄は酷いものだったが、なぜかジェームズに惹かれる。映画スターであると同時に、素晴らしい舞台俳優でもある」と、マカヴォイの放つ魅力と、舞台や映画で高く評価されている確かな実力を認めている。マカヴォイが本作で演じたパトリックの特徴について、ワトキンス監督は「観客に恐怖を植え付けるかどうかのギリギリのラインを保ちながらも、同時に魅了もしなければならないキャラクター」だと説明するように、絶妙なバランスが求められる役どころだったが、この難役を期待以上のキャラクターとして作り上げてくれたのだという。『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』メイキングカットワトキンス監督は「パトリックを探求するにあたり、彼は自身の経験を掘り起こすだけでなく、深い資源の泉ともいえる、イアーゴ、リチャード3世、メフィストフェレスといった古典的な人物たちも参考にした。ジェームズほどパトリックをうまく演じられる人は世界中どこを探してもいないと思うよ。彼の心理的、感情的空間に対する理解、つまり感情的なグラデーションの小さな変化をマッピングする能力は、他に追随を許さない。彼は私がアプローチした最初で唯一の俳優だったよ」とマカヴォイへ心からの賞賛を送っている。<作品情報>『スピーク・ノー・イーブル 異常な家族』2024年12月13日(金) 公開公式HP: UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.
2024年11月12日リドリー・スコット監督最新作『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』の日本語吹替版キャストが発表された。本作は、古代ローマを舞台に、皇帝の後継者争いの陰謀に巻き込まれ奴隷へと落とされた元大将軍の復讐劇を描いた映画『グラディエーター』の続編で、前作から十数年後のローマ帝国が描かれる。ポール・メスカルが主演を務めるほか、デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、コニー・ニールセン、ジョセフ・クイン、フレッド・ヘッキンジャーらが出演する。このたび日本語吹替キャストとして発表されたのは、武内駿輔、大塚明夫、山寺宏一、沢海陽子、宮野真守、梶裕貴の6名。武内は復讐を誓う剣闘士“グラディエーター”として激しい闘いに身を投じていく若き主人公ルシアス、大塚はルシアスの才能を見抜き、利用し、帝国での地位を狙う謎の奴隷商人・マクリヌス、山寺はルシアスの妻を手にかけた因縁と、悪政はびこるローマ帝国の争乱に翻弄されていく屈強な将軍アカシウス、沢海は24年前に公開された1作目と同じく、ルシアスの母でありローマ帝国の未来を憂えるルッシラ、宮野は極悪非道でクレイジーな双子皇帝のひとりであるゲタ帝、梶はもうひとりの双子皇帝・カラカラ帝の声をそれぞれ演じる。武内は「巨匠リドリー・スコットの作品に関わる事ができるなんて、まさに夢のようでした。ポール・メスカルは自分と年齢が近いこともあり、その表現の繊細さ、背中から放たれるオーラ、深く惹き込まれる瞳、全てにおいて強い魅力を感じ、間違いなく次世代のスター俳優だと思っていましたが、そんな彼を吹き替える機会をいただけるとは……今年の運は全て使い果たしました」とコメント。また「今回のルシアス役では、その繊細な表現力を活かし、荒々しくも高貴な出立ちを見事に演じきっています。映画としてはとにかくコロセウム上での戦闘の躍動感、スピード、カメラワークに、齧り付くこと間違いなしです!字幕を追う事なく、日本の映画ファンの感性をより刺激できるよう、心血を注いで吹き替えさせていただきました。前作を知らない方でももちろん楽しんでいただけますし、前作ファンの方々の期待を、遥かに超える内容になっているんじゃないでしょうか。そして、声優陣の熱演ぶりを劇場の大きなスピーカーで体感できる、この機会をぜひお見逃しなく!皆様のご来場、心よりお待ちしております。力と名誉を!」とファンに呼びかけた。映画『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』日本語吹替版予告<作品情報>映画『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』11月15日(金) 公開公式サイト: PARAMOUNT PICTURES.
2024年11月12日2025年1月4日(土)・5日(日) 千葉・幕張メッセ国際展示場で開催される『rockinʼon sonic』の最終追加アーティストが発表された。『rockinʼon sonic』は、50年にわたり洋楽ロックのリーディングマガジンとしてシーンを牽引してきたロッキング・オンと、日本最大の都市型洋楽フェス『サマーソニック』を主催するクリエイティブマンが新たに開催する洋楽フェス。ふたつのステージが被りなしで展開し、すべてのアーティストを観ることができる。最終追加アーティストとして、1月5日(⽇)のGALAXY STAGEには、ジム&ウィリアム兄弟率いるシューゲイザーの始祖「THE JESUS AND MARY CHAIN」、そしてCOSMO STAGEにはドイツ出⾝のエレクトロ・デュオ「DIGITALISM」の出演が決定。各年代を代表するアーティストから気鋭の新⼈まで、ここでしか観られない2⽇間計16 組の全出演アクトが出揃った。新たな洋楽フェスとして産声を上げた『rockinʼon sonic』、記念すべき第1回⽬の開催を会場で盛り上がろう。<イベント情報>『rockinʼon sonic』千葉・幕張メッセ国際展示場1月4日(土):開場12:00 / 開演13:301月5日(日):開場11:00 / 開演12:30【出演】■1月4日(土)・GALAXY STAGEPULP / PRIMAL SCREAM / JIMMY EAT WORLD / FRIENDLY FIRES・COSMO STAGEST.VINCENT / WEDNESDAY / THE SNUTS / LUVCAT■1月5日(日)・GALAXY STAGEWEEZER / DEATH CAB FOR CUTIE / MANIC STREET PREACHERS / THE JESUS AND MARY CHAIN・COSMO STAGECIGARETTES AFTER SEX / THE LEMON TWIGS / DIGITALISM / MONOBLOC【チケット情報】1日券:18,000円(税込)2日通し券:33,000円(税込)チケット一般発売中()公式サイト:
2024年11月12日11月8日(金)、9日(土)、10日(日) の全国映画動員ランキングは、『劇場版「進撃の巨人」完結編THE LAST ATTACK』が初登場1位を獲得した。2023年に放送されたTVアニメ『進撃の巨人』The Final Season完結編の前・後編のカットをブラッシュアップし、5.1chサラウンドの劇場版として再構築した。諫山創の原作漫画を基に、自由を求めて戦い続けてきた主人公たちの物語がついに最終局面を迎える。監督は林祐一郎。声の出演は梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘ら。先週首位だった『ヴェノム:ザ・ラストダンス』は2位に後退、3位には公開5週目の『室井慎次敗れざる者』が順位を2つ上げて再びTOP3に踊り出た。4位は、初登場の『レッド・ワン』がランクイン。ドウェイン・ジョンソン主演のアクションコメディ。クリスマス・イヴの前夜、誘拐されたサンタクロースを奪還するために、護衛隊長が世界一の追跡者で賞金稼ぎの男と手を組む。監督は、『ジュマンジ/ネクスト・レベル』などを手がけたジェイク・カスダン。共演はクリス・エヴァンス、『セッション』のJ・K・シモンズ、ルーシー・リューら。5位も初登場の『風都探偵仮面ライダースカルの肖像』。2009年から放送された『仮面ライダーW』の正統続編として連載され、2022年には仮面ライダーシリーズ初のアニメ化を果たした漫画『風都探偵』の劇場版。若き日を振り返る主人公が、かつて憧れた師匠との思い出を語ることで仮面ライダーW誕生の秘密が明かされる。監督は椛島洋介。声の出演は細谷佳正、内山昂輝、関根明良、小松未可子ら。今週はそのほか初登場組が2本。8位には『あたしの!』が登場。『ヒロイン失格』などのラブコメディを手がける、幸田もも子原作の同名漫画を映画化。素直で嘘がつけない性格の女子高校生と小学校からの親友が、留年した人気者の先輩が同じ学年になったことをきっかけに、親友との間で先輩をめぐる恋の戦いが始まる。元日向坂46の渡邉美穂と、INIのリーダー木村柾哉がダブル主演を務める。監督は横堀光範。そして10位には『本心』。平野啓一郎の同名小説を映画化した、近未来ヒューマンミステリー。急逝した母の本心を知るために、仮想空間に母をよみがえらせた息子が、自分を見失っていく様を描く。監督は『舟を編む』の石井裕也。主演は池松壮亮。共演は田中裕子が生身とヴァーチャルフィギュアの二役を演じる他、三吉彩花、水上恒司、仲野太賀ら豪華キャスト陣が名を連ねる。今週は『室井慎次生き続ける者』『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』『矢野くんの普通の日々』『オアシス』『BE:the ONE MEANT TO BE』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『劇場版「進撃の巨人」完結編THE LAST ATTACK』2位『ヴェノム:ザ・ラストダンス』3位『室井慎次敗れざる者』4位『レッド・ワン』5位『風都探偵仮面ライダースカルの肖像』6位『十一人の賊軍』7位『八犬伝』8位『あたしの!』9位『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』10位『本心』
2024年11月12日2025年1月からスタートする香取慎吾主演ドラマ「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」の主題歌を香取自らが担当することが決定し、その楽曲「Circus Funk(feat. Chevon)」が11月13日(水)に配信リリースされる。『Circus Funk(feat. Chevon)』は、注目のバンド・Chevon(読み:シェボン)と香取とのコラボレーションによって生まれた楽曲。Chevonは、谷絹茉優(vo.)、Ktjm(g.)、オオノタツヤ(b)からなる、平均年齢 23歳の3人組バンドで、2021年6月より北海道・札幌を拠点に活動を続け、その文学性漂う詞の世界と歯切れの良いサウンドが高い評価を集めている。香取たっての希望でコラボが実現し、順調に完成に至ったという本楽曲「Circus Funk(feat. Chevon)」は、極彩色を思わせるファンキーで骨太なバンドサウンドはもちろん、<君の日々の営みに起きた狂気/壊せ、今がその時/とっぱらって笑わせてあげまshow><そんなアナタのことを/なあ、今夜くらい、今夜くらいさ/腹の底から笑かすぜ “CIRCUS FUNK”>といった、詩的でありながら直截(ちょくせつ)的な歌詞が、聴く者を挑発し奮い立たせるスリリングな1曲。香取自身も「このドラマの世界観にぴったりな曲」と語っている通り、本楽曲で描き出される独特な世界は、「見栄やプライドを捨てきれない強い自分と、優しさや生きづらさを抱える弱い自分との間を行き来しながら、人生のやり直しを懸けて、世の中を変えようと奮闘する“日本一の最低男”」という、本作で香取が演じる主人公・一平の心の内をも彷彿とさせる。なお、本楽曲は11月27日(水)に配信リリースされる約2年7カ月ぶりとなる香取の3rdアルバム『Circus Funk』のタイトルチューンでもある。久々にフジテレビの連ドラに帰ってきた“俳優・香取慎吾”にとっても、そして“アーティスト・香取慎吾”にとっても、まさに記念碑的作品ともいうべき「Circus Funk(feat. Chevon)」。来年1月からスタートする木曜劇場「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」を心待ちにしながら、ぜひじっくりと聴き込みたい一曲だ。【香取慎吾 コメント】◆Chevonとコラボレーションすることになったきっかけ「Chevonは、以前からとても気になっていたバンドでした。今年の春、ファンミーティングで札幌に行ったときに(2024年4月、北海道立総合体育センターにて開催された『NAKAMA to MEETING Vol.3』)、“Chevonって確か、札幌に住んでるんだよな”って、急に思い出して。それで、現地のイベンターの方に“Chevonっていうバンド、知ってますか?”って聞いてみたんです。“今から会いたいんだけど、無理ですかね?”って。そしたら、“知ってるよ”と言って、すぐに連絡してくれて、そのファンミーティングの会場に、3人そろって来てくれたんですよ。まぁ、実際に話してみると、3人とも“つい何時間か前まで寝てたんですよ~”なんて言って、全く感動的な出会いではなかったんですけど(笑)。でも、そんな雰囲気の中で、僕の方から“一緒に曲を作りたいんだ!”と相談を持ち掛けて、夢のコラボを実現させました(笑)」◆『Circus Funk(feat. Chevon)』の聴きどころ「『日本一の最低男』という、このドラマの世界観にぴったりな曲だと思います。疾走感のある、ゾクゾクするようなイントロを聴くだけで、ドラマの中でこの曲が一体どんなシーンで流れてくるのか、いろいろと想像がふくらむんですよね。僕が演じる一平は、結局ただの“最低男”なのか、それとも、社会を変えるようなすごい男になっていくのか…。そういうスリリングな感じも、曲とリンクしているような気がします。この『Circus Funk』も、そして来年の1月から始まる『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』も、どちらもぜひ楽しみにしていてください!」<リリース情報>「Circus Funk(feat. Chevon)」11月13日(水)配信リリース<番組概要>木曜劇場「日本一の最低男※私の家族はニセモノだった」2025年1月スタート毎週(木) 22時~22時54分「日本一の最低男※私の家族はニセモノだった」公式サイト:新しい地図 公式サイト:
2024年11月12日12月4日(水)にJMSアステールプラザ大ホールにて「広島プロミシングコンサート2024」が開催される。本事業は、広島ゆかりの若手演奏家が集う 「新人演奏会」によって選出された優秀演奏者が、ソリストとして広島交響楽団と共演するもの。1984年より開催され、今年で40年の歴史を誇る。タイトル名には「有望な若い音楽家のための演奏会」という意味が込められており、1984年の開催当初から、フレッシュな才能をさらに開花させる機会として親しまれてきた。指揮者には経験豊かな鈴木織衛氏を迎え、4人のソリストが選んだ楽曲4曲を演奏する。若林麗(vl)/惣福将之(sax)/加藤礼愛(p)/北川綾音(p)ブリュッセル王立音楽院修士課程に在学中の若林麗(ヴァイオリン)はショーソン:詩曲Op.25を演奏する。トマジ:サクソフォン協奏曲を披露する惣福将之(サクソフォン)と、ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調を演奏する北川綾音(ピアノ)は、広島の音楽大学であるエリザベト音楽大学大学院に在学している。広島大学大学院に在学中の加藤礼愛(ピアノ)は、ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番ヘ長調Op.102を披露する。共演する広島交響楽団は、定期演奏会はもちろん、多くの場で広島の音楽文化に貢献し、地元から愛されるプロオーケストラである。 ソリストとしてそのプロフェッショナル集団と共演を果たすことは、若手演奏家にとってまたとない研鑽の場であり、未来への大きなステップとなることだろう。広島プロミシングコンサート2023実力ある演奏家を広島から輩出するべく長年開催されている本事業は、同時に、市民にとってオーケストラの演奏を気軽に体験できる貴重な場ともなっている。今年も若い感性と確かな技術が織りなす美しい旋律が、市民とクラシック音楽をつなぎ、まだ見ぬ音楽家を育てていくことにもなるだろう。広島プロミシングコンサート2024■チケット情報()12月4日(水) 18:30開演広島JMSアステールプラザ大ホール指揮:鈴木織衛出演:若林麗(vl)/惣福将之(sax)/加藤礼愛(p)/北川綾音(p)演奏:広島交響楽団問い合わせ: 広島市文化財団:082-244-0750
2024年11月12日山﨑賢人が主演を務める映画『アンダーニンジャ』の新たなキャスト4名が発表された。『アンダーニンジャ』は、『アイアムアヒーロー』で知られる漫画家・花沢健吾の最新作で、現代社会に潜む新たな忍者像を描いた作品。2023年には地上波でテレビアニメ化され、リアリティのある描写や引き込まれる世界観、ストーリーで話題となった。映画化にあたり、福田雄一監督がメガホンを取り、山﨑が謎の忍者・雲隠九郎を、浜辺美波が忍者たちの戦いに巻き込まれていく女子高生・野口彩花を演じる。また、これまで間宮祥太朗、白石麻衣、岡山天音、山本千尋、宮世琉弥、坂口涼太郎、平田満と、多彩なキャストの出演が発表されていたが、今回新たに癖の強いキャラクターたちがアナウンスされた。ムロツヨシが九郎の隣人でリストラにあってしまった冴えないサラリーマン・大野を、木南晴夏が九郎の下の階に住みビールが大好物で陽気な女性・川戸を演じる。ムロと木南は、福田雄一が脚本・監督を務めた『勇者ヨシヒコ』シリーズでメインキャストとして共演しており、木南は同シリーズ以来8年ぶリの福田組作品への出演となる。さらに、長谷川忍(シソンヌ)が九郎の担任教師を演じ、佐藤二朗が思弁小説で日銭を稼ぐ売れない歴史小説家・吉田昭和に扮する。併せて、各キャラクターの個性が爆発するビジュアルと特別映像も公開。特別映像では、トイレットペーパーを取ってあげた九郎に対し、目が合った瞬間サンダルを投げつける傍若無人な川戸の姿から始まり、暗闇の中で稲川淳二の怪談話を彷彿とさせる表情豊かな大野、九郎に構う担任や狭い浴槽で真緑の湯に浸かり、大声で編集担当の鈴木(白石麻衣)にツッコむ吉田の姿が。最後は九郎と大野の部屋が繋がっている押し入れの襖を駆使した攻防戦が繰り広げられ、何とも言えない表情を見せる大野の姿で締めくくられる。<キャスト コメント>■大野/ムロツヨシアンダーニンジャに参加させていただきます、役者のムロツヨシです。いつもお世話になっている福田組から、ぜひこの役を、ぜひ「大野さん」をやってもらいたいとご連絡をいただき、「大野さん」のビジュアル含め、ムロツヨシはやれるだろうか?……この迷いは最初の衣装メイク合わせですぐに無くなりました。さすが福田組のスタッフさんです。鏡をみると鏡の中に「大野さん」がいました。福田監督を含め、各パートのスタッフさんに感謝感激です。そして、撮影では、久しぶりに山﨑賢人くんとのシーン。山﨑くんにも「大野さんだ」と喜んでいただき、48歳の役者はまたも感激。思いっきりお芝居させていただきました。またお芝居が好きになれた作品『アンダーニンジャ』。若い世代の役者の皆さんがとても素敵です。素敵すぎます。48歳役者は片隅において、どうかどうか『アンダーニンジャ』を楽しみにしていてください。ムロツヨシでした。■川戸愛/木南晴夏久しぶりの福田組だったので、ど緊張でした。私はクランクインの日に1日で撮影が終わってしまったのですが、初日から福田さんの笑い声が響き渡っていて、あ、この笑い声こそ福田組だなーと懐かしく感じました。原作通りのゆるさと、私が全く関わっていないアクションはきっととんでもなくかっこよくなっていて、間違いなくそこが見どころでしょう。私自身も完成した映画を観るのが楽しみです。■担任/長谷川忍(シソンヌ)久しぶりに福田雄一さんの作品に呼んでいただいたので楽しみでしたが……台本を読んだら山﨑賢人くんと浜辺美波さんとの3人だけのシーンだったので2人の字面が強すぎて軽くヒヨりかけたのが正直な気持ちです。リハの段階でかなり余計な事をして山﨑賢人くんと使われないであろうやり取りをして本番は無しと監督に言われると思っていたのですがそこは福田さん!それ生かしでやっていいと言われ改めて福田組だなと確信しました。使われているかは映画館で確認してください!見どころは浜辺さんのテンション見た事ないテンションの高さに注目してください!かなりカマしてました。■吉田昭和/佐藤二朗みんな、聞いてくれ。全人類よ、聞いてくれ。俺は今回、初めて福田を誉めた。「デカした」と誉めた。だって今回、俺の相手役、白石麻衣、もう一度言う。白石麻衣なのだ。あまりの緊張と嬉しさで、撮影前日、俺は9時間しか寝れなかったほどだ。もはや俺と白石麻衣のラブストーリーと言っても過言ではあるまい。これ以上は各方面から怒られそうなのでこれくらいにしとくが、果たして俺と白石麻衣とのラブシーンがあるかどうか、是非、劇場でお確かめください。『アンダーニンジャ』キャラクター映像〈大野/川戸愛/担任/吉田昭和〉<作品情報>『アンダーニンジャ』2025年1月24日(金) 公開公式HP:花沢健吾/講談社(C)2025「アンダーニンジャ」製作委員会
2024年11月12日BABYMETALが、10月20日のブラジル・サンパウロ公演を皮切りに、アルゼンチン・ブエノスアイレス、コロンビア・ボゴタ、ペルー・リマ、チリ・サンディアゴをまわり、現地時間11月9日にメキシコ・メキシコシティで開催のSlipknotのヘッドラインショーへスペシャルゲスト出演を果たし、初の中南米ツアーを完遂した。この中南米ツアーでは、ブラジル、アルゼンチン、チリで開催されたSlipknot主催のフェス『KNOTFEST』とそのSIDE SHOWへの出演を果たし、フェス出演が4公演、さらに、ブラジル、コロンビア、ペルーで初となるワンマンライブを3公演、そして、メキシコで開催のSlipknotのライブへのゲスト出演を含めて、全6カ国8公演を行い、約18万人を動員。これまで、オフィシャルYouTubeチャンネルやTikTok、Instagramなどを中心に現地のファンから南米ツアーの開催を待ち望む声が多数寄せられていたが、待望のツアー開催が決定すると、ワンマンライブ3公演のチケットは即完売し、各地で熱烈な歓迎を受けた。2024年10月26日『KNOTFEST BUENOS AIRES, ARGENTINA 2024』より2024年11月1日『SIDESHOW for "KNOTFEST SANTIAGO, CHILE 2024』より2024年11月9日『Slipknot’s headline show』より引き続き11月から12月にかけて、全18公演からなる全米ツアーを開催中だが、こちらもチケット完売の公演が続出している。2025年は、2月と3月にオーストラリアのメルボルン、ブリスベン、シドニーで開催される『KNOTFEST AUSTRALIA』への出演、そして5月からは初となるUK&ヨーロッパでのアリーナツアー(全8カ国12公演)が決定している。5月30日(金) にUKで行われるツアーファイナルは、日本人グループとしては初となるイギリスのTHE O2アリーナ(会場収容人数:約20,000人)でのワンマンライブとなる。Photo:Seidai Takekoshi<ライブ情報>BABYMETAL US TOUR 2024※終了分は割愛11月12日(火) シャーロット、ノースカロライナ州/The Fillmore11月13日(水) ローリー、ノースカロライナ州/The Ritz11月15日(金) ワシントン D.C. /The Anthem11月16日(土) リッチモンド、バージニア州/The National11月18日(月) ニューヨーク、ニューヨーク州/Terminal 511月19日(火) ニューヨーク、ニューヨーク州/Terminal 511月21日(木) ベスレヘム、ペンシルベニア州/Wind Star Creek Event Center11月23日(土・祝) シンシナティ、オハイオ州/Andrew J. Brady Music Center11月24日(日) マディソン、ウィスコンシン州/The Sylvee11月26日(火) インディアナポリス、インディアナ州/Egyptian Room11月27日(水) デモイン、アイオワ州/Vibrant11月29日(金) オクラホマ・シティ、オクラホマ州/Criterion Ballroom11月30日(土) アルバカーキ、ニューメキシコ州/Revel12月3日(火) アナハイム、カルフォルニア州/House of Blues12月4日(水) アナハイム、カルフォルニア州/House of Blues12月5日(木) アナハイム、カルフォルニア州/House of BluesKNOTFEST AUSTRALIA2025年2月28日(金) KNOTFEST AUSTRALIA MELBOURNE オーストラリア・メルボルン/FLEMINGTON RACECOURSE2025年3月2日(日) KNOTFEST AUSTRALIA BRISBANE オーストラリア・ブリスベン/SHOWGROUNDS2025年3月8日(土) KNOTFEST AUSTRALIA SYDNEY オーストラリア・シドニー/CENTENNIAL PARKイベント公式サイト: UK & EUROPE ARENA TOUR 2025WITH SPECIAL GUESTS POPPY AND BAMBIE THUG5月10日(土) ベルギー・ブリュッセル/Forest National5月12日(月) ドイツ・ハンブルク/Barclays Arena5月13日(火) オランダ・アムステルダム/Ziggo Dome5月16日(金) ドイツ・フランクフルト/Jahrhunderthalle5月17日(土) ドイツ・ベルリン/Velodrom5月19日(月) ポーランド・クラクフ/Tauron Arena5月20日(火) ドイツ・ニュルンベルク/Arena, Nürenberger,5月22日(木) スイス・チューリッヒ/The Hall5月25日(日) スペイン・マドリッド/Vistalegre5月26日(月) スペイン・バルセロナ/Poble Espanyol5月28日(水) フランス・パリ/Zénith Paris, La Villette5月30日(金) イギリス・ロンドン/The O2 Arena詳細はこちら:公式サイト:
2024年11月12日エミー賞で史上最多18部門に輝いたドラマ『SHOGUN 将軍』が16日(土)から期間限定で劇場公開される。真田広之らと共に本作のプロデューサーを務めた宮川絵里子は本作の成立を「奇跡だと思います」と笑顔で語る。日本人が観ても違和感のない“世界を魅了する日本の時代劇”はどのようにして生まれたのか?このタイミングで改めて宮川に聞いた。マーティン・スコセッシ監督の『沈黙サイレンス』では共同プロデューサーを務めるなど、数多くの映画に参加してきた宮川が本プロジェクトに参加したのは2016年。まだ真田広之がこの作品に参加する前だ。「制作会社のFXが本作のプロジェクトを進めていて、イギリス人のプロデューサー主導でロンドンを拠点に、部分的に日本で撮影しようとしている段階でした。この作品は実現するまでに延べ11年かかっているそうなんですけど、いろいろな段階があって、一度すべてが止まって仕切り直しになったんです。そこで本作のショーランナーになったジャスティン・マークスが入って、真田さんが参加して……それからもストップしたり、先が見えなくなったり、コロナ禍もありましたし、壁にぶちあたりながらここまで来た感じがします。ですから、日本が題材で、日本を中心に置いたドラマをここまでの規模で出来たのは本当に奇跡だと思います」海外作品でサムライが登場する映画やドラマはこれまでにもたくさんあった。しかし、日本人がスタッフの中枢に招かれ、細部までこだわり抜いた作品は多くはない。「FXのCEOのジョン・ラングラフがこのプロジェクトのことを信じていたのは大きかったと思います。もちろん最初からここまで大きなプロジェクトだったわけではなくて、もっと最小限の規模でつくろうとした時期もありました。その中で観客の現在の温度感だったり、コロナ禍での観客のストリーミングの視聴動向だったりが変化していって、だんだんと現在のかたちが出来ていったんです」どの作品も制作され、公開されるベストなタイミングというものがある。人の流れ、時代の流れが合致した時にヒット作が生まれる。本作は5年前では成立しなかっただろうし、5年後につくられたなら、現在とは大きく違う内容になっていたかもしれない。時を読み、人を読み、じっと耐えて“その時”を待つ。本作のドラマの成立そのものが、まるで本作の主人公・虎永の物語のようだ。「本当にそうですよね。時代の流れとピッタリとマッチしたと思うんです。“アルゴリズムでつくられたものは面白くない”とジョン・ラングラフもよく言うんです。才能のあるクリエイターだからできることを、時代を読んだタイミングだからできるものを、と言っていて、この作品はそこにうまくハマったんだと思います」そんなプロジェクトを率いたのが、劇中では民を束ね、時代を読み、耐えて“その時”を待った虎永を演じた真田広之だ。本作での彼は主演俳優であり、プロデューサーであり、宮川曰く「プロデューサー以上」の存在だ。「とにかく真田さんの存在が大きかったと思います。FXもジャスティンも良い作品をつくりたい、日本にリスペクトのあるものをつくりたいと思っていたんですけど、そのために何をどこまでやらなければならないのか?と考えた時に、着物の着方から所作のひとつまで真田さんが丁寧に説明していった。一番大きかったのは、真田さんがアメリカのトップの人たち、現場の人たちと良い関係を築けたことだと思います。所作の先生は所作だけ知っているわけですけど、真田さんは所作も何もすべてをご存知なんですよね。着付けもできますし、エキストラの動き方までわかっている。セリフのちょっとした言い回し、例えば大砲は”たいほう”なのか”おおづつ”なのか、とかも時代考証としてはこっちだけど、セリフにするならこうしましょう……みたいな感覚的なことまで知識量と経験値がものすごいんです。さらにハリウッドで前向きな姿勢で20年活動されていて、そこで得た知識もあり、周囲からリスペクトもされている。ですから日本とハリウッドの文化の違い、システムの違いもわかっているので、何かを伝える時でも、誰にどんな言い方で、どのタイミングで伝えればいいのかわかっている。全員が気持ちのいい状態でコラボレーションできる状態を作り上げたのは真田さんだと思います。それからやはり真田さんの仕事に対する“姿勢”ですよね。自分の出番がなくても朝から現場にいて、どんな小さなことでもちゃんと見ていて、自分から率先して動きますし、みんなと一緒にコーヒーの列に並んで、立場に関係なくスタッフの名前を覚えていたり。そういう姿勢の方がいることで、現場の雰囲気は本当によくなりますし、キャストもスタッフもさらなる実力が引き出される。私も含めて真田さんから学んだことは本当に多かったです。よく考えたら、真田さんは大スターなんですけど、プロデューサーの時は“カリスマ・スイッチ”みたいなものを切っているのか(笑)、周囲の人も気を遣うことはないですし、一緒に作業したり、頼み事をしたり、困った時は聞くことができるんです。ハリウッドではよくメインの役者さんがプロデューサーに名前を連ねることはありますけど、まぁ見ても脚本づくりかキャスティングぐらいだと思うんです。でも、真田さんは毎日現場に来て、すべてを見てくださったので、本作で真田さんはプロデューサー以上のことをされたと思っています」宮川絵里子プロデューサー彼らの真摯な作品づくり、そして日本が誇る“活動屋の血”を継ぐ真田の活躍によって本作は世界各地で高評価を獲得した。「日本を含め、世界中でヒットしたことが何よりもうれしいです。撮影の最後の方には賞の話をしている人がいたり、完成後には大きなプレミアがあったりとジワジワと達成感を感じてはいましたけど、日本の方がどのように受け入れてくださるのかは不安になっていたんです。でも、エミー賞のニュースが日本でも流れて、本当にいろんな方がドラマを観てくださって感想を寄せてくださって、そこでやっと“やった!この作品をやってよかった”と思うようになりましたね。ですから、今回の劇場公開でより多くの方に観てもらうことを期待しています」今回の劇場公開ではシリーズの第一話と二話をスクリーンで上映。現在、ディズニー・プラスでは全話が配信されており、シーズン2の制作もすでに決定している。「同じチームがロスに戻ってきて、7月から作業が始まっています。日本人だと、その先のドラマティックな歴史を知っているので、虎永が将軍になるところを見届けたいと思いますよね。私もすごく楽しみにしています。現在、良い状態で進んでいますので、期待してお待ちいただきたいです」『SHOGUN 将軍』エミー賞(R)受賞記念上映第一話、第二話11月16日(土)~23日(土) 8日間限定劇場上映ディズニープラスの「スター」で独占配信中(c)2024 Disney and its related entitiesCourtesy of FX Networks
2024年11月12日