ぴあがお届けする新着記事一覧 (871/924)
ABBAのベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースが作曲し、『エビータ』『ジーザス・クライスト=スーパースター』のティム・ライスが原案と作詞を手がけたミュージカル『CHESS』。コンセプトアルバムからスタートし、楽曲がヒットしたのちに舞台化された経緯を持つこともあり、何よりも音楽がよく知られる作品だ。名曲かつ難曲揃いのこの音楽には、過去にさまざまな名優たちが挑んできているが、このたび日本で開幕するニック・ウィンストン演出版に出演するのも、じつに豪華な俳優陣。本日1月25日から28日(火)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで、2月1日(土)から9日(日)まで東京国際フォーラム ホールCで、日英の精鋭キャストが夢の共演を果たす。まずは、『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』というミュージカル界の双璧にともに主演した経験を持ち、度重なる来日によって日本にも多くのファンを持つラミン・カリムルー。そして、映画版『レ・ミゼラブル』でエポニーヌ役を演じて一躍世界中の注目を集め、2018年には話題のミュージカル『プリティウーマン』でブロードウェイ・デビューも飾ったサマンサ・バークス。さらには、ロンドンミュージカル界の新星ルーク・ウォルシュに、昨年の『レ・ミゼラブル』日本公演で主役の座を射止めた佐藤隆紀! 彼らが日本人アンサンブルとともに英語で演じるというチャレンジングな企画だけに、どんな舞台になるかは開幕するまで想像がつかないが、素晴らしい歌声を満喫できることは間違いないだろう。文:町田麻子
2020年01月25日京都の北野天満宮で初天神が行われる。毎月25日は“天神さん”として親しまれているが、1月の初天神は毎年、その中でも特に多くの人を集めている。br>北野天満宮は、菅原道真公をまつる全国約1万2000社の天満宮、天神社の総本社。菅原道真公の誕生日の6月25日と祥月命日の2月25日にちなみ、毎月25日は“天神さん”として多くの人が集まるが、令和2年最初の天神さんが本日になる。当日は例月よりも多い約1000店もの露店が並び、入試を控えた受験生や1年の無事を願う人が集う。例年、約15万人の人出が見込まれており、今年も賑わいそうだ。なお、天満書で奉納された約4000点の作品展も行われる。北野天満宮初天神京都市上京区馬喰町 北野天満宮
2020年01月25日東海市の花と緑を展示する「東海フラワーショウ2020」が本日と明日に開催される。本イベントは、平成4年からスタートした催しで今回で28回目。会場の東海市民体育館では、洋ランなどの装飾展示、ちぎり絵作品展、押し花作品展、フラワーコンテスト、各種体験教室などが開催され、洋ラン、球根、切花などの即売会や園芸相談も行われる。また、今年は東海市制50周年を記念して、著名な講師による園芸教室、東海市らんの花大使・春風弥里氏プロデュースの子ども向けイベントも予定されている。入場は無料で、名鉄太田川駅、東海市役所から会場までの無料シャトルバス運行される。東海フラワーショウ20201月25日(土) 10時から17時まで1月26日(日) 9時から16時まで東海市民体育館名鉄太田川駅、東海市役所から無料シャトルバス運行入場料無料
2020年01月25日QUEEN + ADAM LAMBERTが本日1月25日から2日間、さいたまスーパーアリーナで「QUEEN + ADAM LAMBERT THE RHAPSODY TOUR」を行う。伝説的バンドであるクイーンが2018年に映画『ボヘミアン・ラプソディ』で再注目されたことは記憶に新しい。1991年にボーカルであるフレディ・マーキュリーが死去してからも、グループは残されたメンバーで活動を続けている。2001年には「ロックの殿堂」、2003年にはオリジナルメンバー全員が「ソングライターの殿堂」に選出。シングルとアルバムの総売り上げは3億枚以上を記録しており、名実ともに伝説と呼ぶにふさわしい。2011年からはアダム・ランバートをボーカリストとして迎え、QUEEN + ADAM LAMBERTとしての活動もスタート。この名義での初来日はフレディ生誕70年、没後25年である2016年だった。久々の来日となる今回のさいたまスーパーアリーナ、京セラドーム大阪、ナゴヤドームの3カ所4公演は貴重な機会となるだろう。本ツアーに当たりメンバーもそれぞれコメントを寄せている。アダム・ランバート「前回の来日以来、早くまた日本に行きたい!と切望するくらい日本にはたくさんの良い思い出があるんだ。1月には全く新しいステージをみんなに観てもらいに戻るからね!」ロジャー・テイラー「日本はクイーンにとって、いつでも特別な国。その日本にまた戻り、最新のツアーが出来るのが待ち遠しいです」ブライアン・メイ「日本とクイーンの繋がりは、ある意味で伝説とも言えます。時が経つほどその想いは強くなっている上に、映画 『ボヘミアン・ラプソディ』の日本での成功は、類をみない強い結びつきを私たちに感じさせます。今から約50年前、最初に私たちを認めてくれた国 日本に、2020年1月にまた戻れることはとても感慨深いです。スバラシイデス!」15日には公演を記念して日本ファンの投票によるベスト盤『グレイテスト・ヒッツ・イン・ジャパン』も発売。来日パフォーマンスへの期待は高まるばかりだ。■公演情報「QUEEN + ADAM LAMBERT THE RHAPSODY TOUR」1月25日(土)東京・さいたまスーパーアリーナ開場16:00/開演18:001月26日(日)東京・さいたまスーパーアリーナ開場15:00/開演17:001月28日(火)大阪・京セラドーム大阪1月30日(木)名古屋・ナゴヤドーム
2020年01月25日ファン・ゴッホと彼に大きな影響を与えたハーグ派と印象派に焦点をあて、その関係を紹介する展覧会『ゴッホ展』が、兵庫県立美術館で1月25日(土)から3月29日(日)まで開催される。ファン・ゴッホ(1853~1890)の人生において、ハーグ派と印象派との出会いは、技法や手法、モチーフの捉え方などさまざまな面で影響を与えた。この展覧会では、ハーグ派と印象派の作家たちの作品も併せて紹介しながら、ファン・ゴッホの絵の基礎である初期から独自のスタイルを確立するまでの過程を追っていく。展覧会の第1部では、ファン・ゴッホの初期となる絵画や版画、さらにハーグ派の中心的画家のひとりであり、ファン・ゴッホの唯一の師とも言われ、親戚関係にあったアントン・マウフェら、ハーグ派の画家たちの作品が並ぶ。対象の観察力、画材の基本的な扱い方といったものをファン・ゴッホは彼らから学んだ。第2部では、その後パリに出たファン・ゴッホが印象派と出会い、変化していく過程を取り上げる。印象派の画家たちに見られる、原色を用いた明るい画面作りや筆触を残す描き方をファン・ゴッホも追求していった。展覧会場では、ファン・ゴッホとつながりが深かったピサロやモネらの作品も見ることができる。ファン・ゴッホの故郷であるオランダの美術館に加え、世界10か国・地域27ヶ所から作品を借りた、これまでにない展覧会となっている。また作品には、ファン・ゴッホ自身の言葉が添えられている。これは弟テオや友人らに送った手紙から抜き出したもので、作品の内容や作品に関連した事項に触れられている。鑑賞の楽しさも増すに違いない。ゴッホ展()アントン・ マウフェ《4 頭の曳き馬》 制作年不詳油彩・板19.5 × 32cmハーグ美術館 (c)Kunstmuseum Den Haagフィンセント・ファン・ゴッホ《農婦の頭部》 1885 年油彩・カンヴァス46.4×35.3cmスコットランド・ナショナル・ギャラリーフィンセント・ファン・ゴッホ《ジャガイモを食べる人々》 1885 年4-5月リトグラフ(インク・紙)26.4×32.1cm ハーグ美術館 (c)Kunstmuseum Den Haagフィンセント・ファン・ゴッホ《モンマルトルの家庭菜園》 1887 年6-7 月油彩・カンヴァス97.5×129.5㎝ アムステルダム市立美術館 (c)Stedelijk Museum, Amsterdamカミーユ・ピサロ《エラニーの牛を追う娘》 1884年油彩・カンヴァス59.7×73.3cm埼玉県立近代美術館フィンセント・ファン・ゴッホ《麦畑》 1888 年 6 月油彩・カンヴァス50 × 61cmP. & N. デ・ ブール 財団 (c)P. & N. de Boer Foundation
2020年01月25日uP!!!NEXT第18弾、「uP!!!NEXT 須田景凪~晩翠~ powered by au 5G」が開催されることが決定。第5世代移動通信システム「5G」を利用した、これまでにない新たなライブエンタテイメントが実施される。uP!!!NEXTは、KDDIとぴあが提供するエンタメサービスuP!!!でこれからの音楽シーンを先駆けるアーティストと、時代に敏感なユーザーを繋ぐ、無料招待型ライブイベント。これまで米津玄師、WANIMA、岡崎体育など、さまざまなアーティストが参加してきた。第18弾となる今回は、現在放送中のドラマ『アライブ がん専門医のカルテ』(フジテレビ系)の主題歌『はるどなり』を手がけている須田景凪。2013年より“バルーン”名義でニコニコ動画にてボカロPとしての活動を開始。代表曲『シャルル』は自身によるセルフカバーバージョンと合わせ、YouTubeでの再生数は現在までに約7,000万回超を記録しており、JOYSOUNDの2017年発売曲年間カラオケ総合ランキングは1位、2017〜2019年の年代別カラオケランキング・10代部門では3年連続1位を獲得し、現代の若者にとっての時代を象徴するヒットソングとなっている。本イベントでは、ライブ会場とKDDI直営店「au SHIBUYA MODI」をau 5Gでつなぎ、会場のライブステージの演出に観客自身が参加する。また、ライブ会場内におけるスマートフォンを用いたインタラクティブな体験型ライブの演出に加えて、渋谷の街中で須田景凪の新曲『はるどなり』やスペシャルARコンテンツが視聴できるなど、渋谷の街でライブと連動した新たな音楽拡張体験ができる。●Audio Scape by au × 須田景凪渋谷の対象エリアを訪れ「Audio Scape by au」を起動すると、配信リリースされた須田『はるどなり』が流れ出す。実施期間:1月24日〜1月31日実施場所:渋谷MODI付近、渋谷PARCO(公園通り)付近、 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)付近●INVISIBLE ART IN PUBLIC by au vol.3 須田景凪ARアートを体験できるアプリ「STYLY」を起動し、専用マーカーをスキャンすると、目の前に須田景凪のスペシャルARコンテンツが出現。ライブに向かう途中、帰宅途中もアーティストの世界観が街の中に存在する体験ができる。実施期間:1月24日〜1月31日●「uP!!!NEXT 須田景凪~晩翠~ powered by au 5G」「はるどなり」ダウンロードキャンペーン配信シングル『はるどなり』をダウンロード者に先着で『はるどなり』CDジャケットサイズステッカーをプレゼント。会場ロビーならびに引換えブースにて実施中。詳しくはこちら:
2020年01月24日新年恒例の「ニューイヤーコンサート」で奏でられるウィンナ・ワルツやポルカの調べが一段落し、そろそろ本格的なクラシックの世界に浸りたいとお考えの方にピッタリのコンサートが『情熱のアランフェス×輝きのモーツァルト』公演だ。プログラムには、その名の通りスペインの作曲家ロドリーゴとクラシック史上屈指の天才と謳われるモーツァルトの代表作が並ぶのだから楽しみだ。ギター史上最大のヒット曲の1つに数えられる名曲「アランフェス協奏曲」は、ジャズのレジェンド、マイルス・デイビスが名盤『スケッチオブ・スペイン』で手掛けたことでも知られる名旋律。オーケストラを背景に奏でられるギターの調べはまさに溜息モノの美しさだ。そしてモーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番」は、映画『みじかくも美しく燃え』で名高い名旋律。この2曲に加えてロドリーゴのもう一つの名曲『ある貴紳のための幻想曲』までもが楽しめるのだから素敵だ。ソリストには、新進気鋭の2人、河野智美(ギター)と八木大輔(ピアノ)が登場し、梅田俊明指揮、東京フィルハーモニー交響楽団とともに美しいハーモニーを醸し出す。しかも会場はサントリーホールとなればこれはゴージャスこの上なし!名曲名演に名会場と3拍子揃ったイベントが目前だ。●公演概要1月29日(水)サントリーホール 大ホール「情熱のアランフェスx輝きのモーツァルト」●河野智美Tomomi Kohno(ギター)東京都出身。クラシカルギタ−コンク−ルで優勝のほか、東京国際ギターコンクール、アジア国際ギターコンクールなど、国内外のコンクールで入賞。2004年、オリジナルギター作品集『白い軌跡』、『DIECI CENTESIMI』をリリース。作曲家と一緒に音作りをしていくという新たな試みで、クラシックの枠を越えて多くの支持を得る。2009年より2015年までコンサートシリーズを企画し、自身のコンサートの他、若手ギタリストの出演の場として、また世界的ギタリスト、パヴェル・シュタイドル氏を招いた東京公演など、年数回のコンサートはいずれも成功を収めた。2011年、ギター製作家キム・ヒホン氏のプロデュースにより韓国にてDVD『Recollections』をリリース。韓国、中国でのリサイタルの他、ロシアのウラジオストク国際ギターフェスティバル、タイ国際ギターフェスティバルに招かれ、絶賛を博す。2012年、イタリアのトリノ音楽祭で3回のリサイタルを行い、トリノ市民から高い評価を得た。さらにその時に見たイタリア各地での大聖堂に触発されたことは、アルバム『祈りOracion』(2013年「レコード芸術」特選盤)の選曲に大きな影響を与えている。2015年、国際協力の一環として南米ボリビア・コチャバンバの音楽院を訪れ、技術指導や指導法のアドヴァイスを行う。そのときのコチャバンバ市民を招いたコンサートでは大きな成功を収めた。またその後再びタイにも招かれてリサイタルを行い絶賛を博した。秋には「ジャズクラシック」をテーマに、現代のコンポーザー・ギタリストに焦点をあてたアルバム『リュクス』をリリース、音楽評論家の濱田滋郎氏より「ギター・アルバム中、最上級の成果」と評され、「レコード芸術」誌で特選盤の評価を得る。2016年、オーストリアのルスト国際ギターフェスティバル、ロシアのモスクワとエカテリンブルクに招かれ、またスペインのマドリードでのリサイタルも2度に亘り成功させる。2017年、初のオール・バッハ・アルバム『ザ・バッハ』(「レコード芸術」特選盤)をリリースし、東京・銀座の王子ホールでのリサイタルでは満場の観客で大成功を収めた。また、マドリードの歴史あるアテネオホールにて人間国宝鶴賀流第11代家元鶴賀若狭掾師匠とその一座、日本舞踊の花柳貴比氏、八王子車人形「西川古柳座」とのコラボレーション公演を行い、日西伝統芸能の共演は大きな反響を呼んだ。2018年、サントリーホール・ブルーローズにて現代の楽器でのバロックアンサンブルのコンサートを行い、「ギター室内楽の新たな境地」と評判を呼んだ。秋にはベトナムのアルマ・ハノイ国際ギターフェスティバル、2019年にはスペインのガンディア国際ギターフェスティバルに招かれ絶賛を博した。また、スペイン最大とも言われるホセ・トマス国際ギターコンクールにてユース部門の審査も務め、更なる活躍の広がりを見せている。2019年スペイン作品集『The Spain』をリリース、レコード芸術誌で特選盤の評価を得る。その音の響きには温かみがあり心に入ってくる、また聴く人の心に寄り添う音楽と定評がある。 これまでに、横尾幸弘、江間常夫、高田元太郎、福田進一の各氏に師事した他、R.ディアンス、E.フェルナンデス、S.テナント、M.E.グスマン、A.ピエルリの各氏など国内外で多くのマスタークラスを受講し研鑽している。バロックギターと古楽を竹内太郎氏に師事。また、日本・スペインギター協会会長代理としてギター音楽の普及とギター界発展に寄与するべく、日々努めている。●八木大輔Daisuke Yagi(ピアノ)(C)ART INFINI2003年神奈川県生まれ。4歳より藤井麻衣子、6歳より石井理恵の両氏に手ほどきを受け、現在黒田亜樹、ヴィンツエンツォ バルツァーニの両氏に師事。またタチアナ ゼリクマン、ドミトリー バシキーロフの各氏にも指導を受ける。2017年5月、第7回ビアノタレント国際コンクールにて大賞および聴衆賞 受賞。同年10月第30回ボッツォーリ国際ビアノコンクールにおいて第3位、13歳で史上最年少入賞を果たす。2018年3月第4回スタインウェイコンクールin Japanにて大賞および聴衆賞受賞。同年5月チッタ・ディ・カントゥ国際ビアノ協奏曲コンクール古典派部門で第1位(最年少受賞)併せてベートーヴェン賞受賞。2019年6月、アンドレア・バルディ国際ビアノコンクールにて、史上最年少で第1位受賞。現在、慶應義塾高等学校在学中。シャネル・ピグマリオン・デイズ2020参加アーティスト。(2019年10月現在)
2020年01月24日『映画 おかあさんといっしょすりかえかめんをつかまえろ!』が本日から公開になる。本作は単にスクリーンを観るだけでなく、スクリーンのおにいさん、おねえさんと歌ったり、クイズに参加したり、記念撮影もできる“観客参加型”映画だ。そこには様々な仕掛けやノウハウがつまっているが、その根底にあるのは、毎朝放映されている番組の収録で子どもたちとふれあい、一緒に歌い、体操をしてきた出演者と作り手たちの知見だ。何年にも渡って子どもたちと共に過ごしてきた出演者だから語ることができる本作の魅力を、小林よしひさと上原りさに聞いた。『おかあさんといっしょ』は1959年に放映を開始し、これまでに数々の名曲や人気キャラクターを生み出し、その時々の子供たちや家族と時間を過ごしてきた。一昨年には初めての映画『映画 おかあさんといっしょ はじめての大冒険』が公開されたが、本作は構成、スケールなどすべてがパワーアップしている。小林前作は初めての映画でしたので、今回は前回の経験をいかして、より子どもたちに多くのものが与えられるような演技や語りかけにしたいという想いはありました。もちろん実際に子どもたちに観てもらうまではわからないのですが、自分的には非常によくできたなと思っていますし、観終わったときにはすごく満足感がありました。上原前作は私たちも番組の“おにいさん、おねえさん”からハズれない設定で、冒険するお話と『ガラピコぷ~』のアニメーションの2本立てになっていたんですけど、今回はアニメーションも実写もすべてひとつのストーリーに沿って展開されていて、お話も子どもたちにも伝わりやすいし、お父さんお母さんにも投げかけられるメッセージがつまった作品になったと思います。ちなみに本作は番組で人気のキャラクター“すりかえかめん”がフィーチャーされた作品で、歌あり、体操あり、物語、アニメーションもありで考え抜かれた構成になっている。そして上映時間は65分。これも長年に渡って子どもたちと付き合ってきたからこそ導き出された尺のようだ。小林番組の収録も1時間を超えないぐらいで終えるようになっているんです。というのも、ある時間を超えると子どもたちの集中力がどんどん切れてきてしまう。だからこの映画の上映時間も子どもたちの集中力の限界ぐらいに設定されているんだと思うんです。もちろん、映画の中にもポイントになる場所で子どもたちの集中力が切れないような仕掛けもあるんです!上原番組に関連したコンサートも上演時間がだいたい1時間なんですけど、その中でも工夫を凝らさないと離脱しちゃう子どもたちが増えてしまうんですね。そういう点では今回の映画は歌も随所にちりばめられていますし、歌がない部分には視覚的な変化だったり、観ている子どもたちに声を出してもらう場面があるので、飽きる部分がない作品になっています。さらに本作は大きなスクリーンの映像と、おともだち(観客)が同じ空間に集まって一緒に映画を観ることにこだわった内容になっているのもポイントだ。小林いつもの番組をただ映画館で観るだけだと絶対に面白くないと思うんです。映画にしたからこその面白さがそこにないとダメだと思ってましたから、テレビではできないんだけど、映画館ならできる表現があると思いましたし、演じる上でも気をつけました。上原せっかく大きなスクリーンで迫力のある映像で映るわけですから、それに見合った演技をしたいと思いましたし、これまでよりは少し大きく動くシーンもありました。いつもの要素は変えずに“映画だからこそ成り立つもの”を意識することがポイントだったのかもしれません。劇中ではおにいさん、おねえさんが何度もスクリーンから呼びかけ、映画館に集まったおともだちが応えることで映画が前に進んでいく。劇場に一体感が生まれ、参加しながら映画を楽しめる仕掛けだが、呼びかけのタイミングやポイントを間違ってしまうと映画館は静かなままだ。そこには長年に渡って子どもたちと一緒に番組をつくってきた出演者、作り手の経験や知見が活かされている。小林そこは経験でしか掴めないことがやはり多いですね。おにいさんになった頃はガムシャラにやっていましたけど、次第に“引く”ことも覚えて、どうすれば子どもたちが応えてくれるのか、どれぐらいの間を持たないと子どもたちが答え切れないとか……繰り返していく中で経験として出来上がってきた部分なんです。ですから、この映画の中に登場する“間”とかも、これまでの経験があるからこそできている部分だと思います。上原番組に初めて参加した時はまだ20歳でしたから、子どもたちとふれあう機会もそれまでには多くはなかったですし、先輩たちから学んで自分のものにしていった部分は多いです。そうして自分の中に積み重なっていったものがあったからこそ、私ひとりで子どもたちに呼びかけることができたと思います。小林収録で会う子たちとは“一期一会”なんですね。僕たちはその子に1度しか会えないかもしれないし、その子も1回しか収録には来れない。だからその1回を楽しんでもらうためには毎回が“勝負”だと思ってます。上原一生に一度のことなんですよね。おねえさんになった最初の頃からずっと言われてきたのが“あなたたちにとって収録はルーティーンになるかもしれないけど、収録に来る子どもたちは一生に一度のことなんだ”ってこと。そこはずっと根底にあります。つまり本作は映画のサウンドトラックが半分入っていないような状態で上映が始まり、子どもたちの声が合わさって初めて“完成した映画”になるのだ。小林そうですよね。だから映画館で子どもたちが声を出してくれて初めて映画が完成するんだと思います。上原そもそも『おかあさんといっしょ』が、子どもたちがいないと成立しない世界を描いていますから、映画でもそこに子どもたちがいることを大前提としてコール&レスポンスの場面があるんだと思います。小林ですからぜひ映画館で一緒に声を出して、映画を完成させてほしいです!『映画 おかあさんといっしょすりかえかめんをつかまえろ!』公開中(C)2020「映画 おかあさんといっしょすりかえかめんをつかまえろ!」製作委員会
2020年01月24日演劇作家・藤田貴大率いるマームとジプシーが、今夏『cocoon』を上演することを発表した。『cocoon』は、戦時中の沖縄を舞台に、戦争に動員された少女たちを描いた今日マチ子の同名漫画が原作で、2013年に初演、2015年には沖縄を含む全6都市で巡演された。初演から7年の時間を経て、今回は、藤田による新演出で上演される。音楽は引き続き、原田郁子が担当する。出演は青柳いづみ、菊池明明、小泉まきほか。7月上旬から8月下旬にかけて、東京、埼玉、上田、北九州、伊丹、京都、沖縄での上演を予定している。なお、3月には出演者オーディションが行われる。【関連リンク】マームとジプシー公式サイト
2020年01月24日『デスノート THE MUSICAL』が開幕した。日本累計発行部数3000万部超。伝説のコミック『DEATH NOTE』が初めてミュージカル化されたのは2015年のこと。音楽は、本場ブロードウェイの作曲家、フランク・ワイルドホーン。そして演出は、日本を代表する演出家、栗山民也という万全の布陣で挑み、高い評価を得た。その後、2017年に再演。国内のみならず、海外(台中)でも公演を打ち、現地の観客から喝采を浴びた。そんな世界規格の日本発ミュージカルがオール新キャストで2020年に再始動。夜神月(やがみ・らいと)役は村井良大と甲斐翔真のWキャスト。エル役は髙橋颯という新旋風の期待高まるキャストが揃った。今回は、甲斐翔真が夜神月 役を演じたゲネプロの模様をレポートする。天才VS天才。めくるめく頭脳戦が、ミュージカルで甦るカーテンコールのために客席の灯りがつく。けれど、心が、体が、まだ作品の世界から抜け出せない。皮膚に、重い一撃を喰らったあとのような痺れだけが残っている。それほど圧倒的なラストシーンだった。名前を書いた人間を死なせることができる死神のノート・デスノート。すべてはこの1冊の黒いノートがこの世に落とされたことから幕を開けた。犯罪者のいない新世界をつくるべく、次々と悪人の名をノートに書き、粛清を与える月と、数々の難事件を解決に導いてきた名探偵・L。全世界を虜にしたふたりの天才による頭脳戦は、ミュージカルでも熱かった。物語は、月が授業を受けているところから始まる。正義とは何か。ここで、この作品の主題がわかりやすく提示される。デスノートを手にした月は、「キラ」と名乗り犯罪者たちを次々と殺害していく。キラの能力に怯え、犯罪は激減する。民衆はキラを称え、熱狂する。だがそれは恐怖による統制に過ぎない。正義の言葉が、観客の脳内をかき乱すように繰り返される。原作のストーリーを踏襲しながら、限られた時間の中で月とLの対決を描くべく、大胆にアレンジ。原作の肝であった天才同士の駆け引きや心理戦のエッセンスは残しつつ、それ以上に、禁断のノートを手にしたことから生まれる葛藤、欲望、狂気、恍惚、そうした生身の感情がむき出しとなり、うねりをあげ、渦を巻き、すべてを飲み込んでいく。特に月とLの二重唱は圧巻の聴き応え。ふたりの正義と信念が、歌声となってぶつかり合い、観客を揺さぶる。このねじ伏せるようなパワーは、ミュージカルならではだろう。新星からベテランまで実力者揃い。その歌声に、観客は涙する月役の甲斐翔真は、ミュージカル初挑戦ながら歌声に安定感がある。特にロングトーンの伸びやかさは大きな武器。何より歌でしっかりと感情を表現できているところに惹きつけられる。迫真だったのは、FBI捜査官殺害後の歌唱シーン。これまで正義のためにデスノートを使い続けてきた月が、自らの保身のために人の命を奪うようになる。その狂気の目覚めを戦慄の歌声で表現し、観客を震撼させた。さらに同じくミュージカル初挑戦となるL役の髙橋颯は、よく抜ける声の良さと、高音域から低音域まで高らかに歌い上げる秀でた歌唱力で、その存在をミュージカル界に示した。これまでも数々の俳優が演じてきたLという役柄を、力みなく自分のものにしているところにも器の大きさを感じさせる。まだ21歳ということで伸びしろは無限大。今後のミュージカル界を担う新星の登場だ。同じく新星と言えるのが、弥 海砂(あまね・みさ) 役の吉柳咲良。人々を魅了する愛らしさと、キラに傾倒する危うさ。ミサミサに欠かせない両方の要素をしっかり兼ね備え、歌声はビブラートの巧みさが光っていた。そんな若手たちの活躍を、夜神総一郎 役の今井清隆がしっかり引き締めるなどベテラン陣の配役も抜かりがない。特に死神・リューク 役の横田栄司は、この作品のもうひとつの顔となる存在。繰り広げられる殺戮を嬉々と眺め、月に茶々を入れるさまは道化そのもの。場面転換の際に、月の部屋を自らロープで引っ張るようなマイムを入れたり、演じる横田栄司も自由自在な演技で笑いを誘った。そんなコミカルさが愉快であればあるほど、死神としての顔も際立つ。実力者・横田の真価を十分に堪能できる演技に注目してほしい。そして何より驚きだったのが、もうひとりの死神・レム 役のパク・ヘナだ。日本ではまだ馴染みのない名前かもしれないが、韓国ミュージカル界では歌姫と称される人気女優。『アナと雪の女王』のエルサ役の韓国版ボイスキャスト(歌担当)を務めたことからも、人気と実力が窺い知れる。韓国版『デスノート THE MUSICAL』でもレム 役を演じたパク・ヘナがその力量を認められ、日本へ上陸。会心の歌声を披露した。彼女の歌の特筆すべき点は、レムに内包する愛と悲しみが歌声だけでありありと観客に伝わってくるところ。このレムという役自身が死神の宿命を背負いながら愛に生きた、ある意味どの登場人物よりも人間らしいキャラクターなのだが、パク・ヘナの繊細な歌声によって一層愛すべきものに。きっと彼女の歌声に多くの観客が涙することだろう。全編オーケストラによる重厚かつダイナミックなサウンド。キャストたちによる力強くエモーショナルな歌唱。そして高度に練り込まれたストーリー。それらがすべて融合し、一層ドラマティックになった『デスノート THE MUSICAL』。原作ファンにもミュージカルファンにもぜひ観てほしい一本だ。(取材・文/横川良明)
2020年01月24日富司純子とシム・ウンギョンがダブル主演を務める『椿の庭』が、7月よりシネスイッチ銀座他にて全国順次ロードショーされることが決定。サントリー、資生堂、TOYOTAなど、数多くの広告写真を手がける写真界の巨匠・上田義彦が、構想から十数年の歳月をかけて完成させた初監督作品だ。本作は、椿が咲き誇る一軒の家に住む祖母と孫娘、そしてそこを訪れる人々の物語。庭に咲く色とりどりの草花に季節を感じながら日々を慈しみ生きる家族の一年間を、所作、佇まいなど、思わず溜息をもらすほどに美しい映像とともに綴られる。主演を務めるのは大ベテランと、日本での活躍も目覚ましい若手。日々、庭の世話をしながら孫娘と暮らす絹子を、近年では『海獣の子供』に声優として参加し、『散り椿』やNHKドラマ『みをつくし料理帖 スペシャル』などに出演していた富司が務める。彼女が主演として映画に出るのは、2006年公開の『待合室』以来、実に16年ぶりとなる。2007年には紫綬褒章を受章し、2016年の春の叙勲では旭日小綬章を受章した、日本映画界を代表する女優だ。そして絹子の孫・渚を演じるのは、昨年公開の『新聞記者』で主演を務め、第43回日本アカデミー賞優秀主演女優賞、第74回毎日映画コンクール女優主演賞を受賞のシム・ウンギョン。彼女は昨年その他にも、映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』、舞台『良い子はみんなご褒美がもらえる』にも出演するなど、韓国のみならず日本での活躍も幅を大きく広げている。現在の日本映画界で高い評価を受けるふたりの女優が世代を超え、共演する本作を監督する写真界の巨匠である上田は、脚本、撮影も担当。写真家として24歳から活動をはじめ、卓越した美学で撮影された作品は国内外で高い評価を得ている。2014年には、日本写真協会作家賞を受賞。本作は、上田自身の記憶、時代の移ろいの中、節々の出来事で感じ取った感情を書き留め続けた言葉を土台に、構想から十数年をかけて脚本として練り上げてきた。今作は2018年から1年をかけて撮影をした、珠玉の映画監督デビュー作となる。『椿の庭』7月、シネスイッチ銀座他順次公開
2020年01月24日『ぴあ』がセレクトする今が旬♡なイケメンに、今ハマっていることや恋愛のこと、お仕事観を聞いちゃいます!()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()
2020年01月24日全世界で累計8100万人を動員した伝説的なミュージカルを映画化した『キャッツ』が本日から公開になる。本作が描くのは、ロンドンの路上で暮らす猫たちの一夜。長年に渡って観客を魅了し続けてきたナンバーと最新技術を駆使した映像で“一生の一度の特別な夜”がスクリーンに描き出される。T・S・エリオットの詩集の基にしたドラマと巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーの音楽が融合した舞台『キャッツ』は1981年にロンドンで初演され、その後、全世界で上演を繰り返してきた。日本でもおなじみの演目で、国内だけでも通算1万回を超えるステージが行われている。本作の舞台は夜のロンドン。街のゴミ捨て場に捨てられた白猫のヴィクトリアは路上で暮らす猫たちに導かれて、夜の街を歩き、そこで暮らす様々な猫に会いながら自分の進むべき道を模索する。現在、猫たちが何よりも気になっているのは、今夜開催される舞踏会。そこで選ばれた一匹の猫は、これまでの人生を捨てて新しい人生を歩むことができるという。ヴィクトリアは歌い、踊る仲間に囲まれながら時間を過ごすが、ある時、かつては栄光の中にいるも現在は捨てられ孤独に生きる猫に出会う……映画版は『英国王のスピーチ』でオスカーに輝き、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の映画化を成功させたトム・フーパーが監督を務め、ジュディ・デンチ、イドリス・エルバ、ジェニファー・ハドソン、イアン・マッケランら演技派キャストが集結。物語の後半にはテイラー・スウィフトが出演し、アンドリュー・ロイド=ウェバーとのコラボレーションから生まれた新曲を披露する。映画は次から次にミュージカルナンバーが披露されるテンポのよい構成で、華麗なダンスや、猫から見ると何もかもが“巨大”な人間世界を模したセットなど見どころ満載。さらに本作では多様性や、弱さとの向き合い方、孤独、仲間のあり方などドラマも丁寧に描かれる。舞台のファンも多いが、その一方で「タイトルは知っていたけど舞台は未見」の観客も多いはず。気軽に足を運べる映画版の登場で『キャッツ』のファンがさらに増えることを期待したい。『キャッツ』公開中
2020年01月24日京都を拠点として活動し、今年で旗揚げ20周年を迎える烏丸ストロークロック。2018年に発表し彼らの代表作となった『まほろばの景』を再創作して全国四都市で上演する。東日本大震災で実家を失った男・福村が、災害ボランティアなどを経て知的障害者施設のヘルパーとして働き始める。そこで出会った利用者・和義と関係を築くも、彼があるとき姿を消してしまう。山を探し歩く中で、さまざまな人々と出会うという物語。2018年の上演では、舞台美術と音楽もあいまって、異世界への没入感を高めていた。ひとつの題材に対し、長い期間をかけて取り組むのが彼らの特徴。さまざまなアプローチで短編をつくり、それを長編へと昇華させる。『まほろばの景』も2017年から仙台での滞在制作による短編など、いくつかの作品を積み重ねて2018年に長編化。今回はさらに再度の滞在制作、東北神楽や修験道体験の取材やフィールドワークを実施したという。今作は神楽や山岳信仰など、日本古来の文化がふんだんに織り込まれている作品だが、今回の再創作ではそれがより深みを増すことになるだろう。じっくりと時間をかけたからこそ生み出される表現に期待したい。烏丸ストロークロック『まほろばの景2020』は、1月25日(土)から27日(月)まで兵庫・AI・HALL(伊丹市立演劇ホール)、2月16日(日)から23日(日・祝)まで東京芸術劇場 シアターイースト、2月29日(土)・3月1日(日)に三重県文化会館 小ホール、3月6日(金)から8日(日)まで広島市東区民文化センター ホールにて上演。文:釣木文恵
2020年01月24日04 Limited Sazabysが本日1月24日、神奈川・CLUB CITTA’で「MYSTERY TOUR 2020」の初日公演を行う。ベース&ボーカル・GEN、ギター・HIROKAZ、ギター&コーラス・RYU-TA、ドラムス&コーラス・KOUHEIによる4ピースバンド、04 Limited Sazabys。インディーズ時代から頭角を表し、2015年に1stフルアルバム『CAVU』でメジャーデビューに至った。2016年からは地元・名古屋で主催野外フェス「YON FES」も毎年開催し、昨年9月にはバンド史上最大規模となるさいたまスーパーアリーナにて「YON EXPO」を成功させた。「MYSTERY TOUR 2020」は、着実に知名度を広げている彼らの全国ツアー。対バン形式となっているが、当日までゲストが一切明かされないというミステリアスな内容だ。ファイナルは地元であるZepp Nagoyaの2デイズで、2日目は唯一のワンマンライブとなっている。今夜のCLUB CITTA’公演は記念すべきツアーの起点となる。一体ゲストとしてステージに立つのは誰なのだろうか。それは現場で確かめていただきたい。■公演情報「MYSTERY TOUR 2020」1月24日(金)CLUB CITTA’開場18:00/開演19:001月29日(水)新木場STUDIO COAST2月1日(土)高松festhalle2月7日(金)新潟LOTS2月15日(土)Zepp Sapporo2月21日(金)Zepp Osaka Bayside2月28日(金)仙台GIGS3月3日(火)Zepp Tokyo3月6日(金)BLUE LIVE HIROSHIMA3月8日(日)Zepp Fukuoka3月11日(水)Zepp Nagoya3月12日(木)Zepp Nagoyaファイナルを除き全公演2マン。ゲストは当日までシークレット。
2020年01月24日80年代のヒット映画『ベスト・キッド』がブロードウェイミュージカル化されることになった。脚本はオリジナルを書いたロバート・マーク・ケイメン。演出は宮本亜門。美術はトニー賞受賞者デレク・マクレーンが担当する。キャスティング、初演スケジュールなどは未定。『ベスト・キッド』が公開されたのは1984年。主演はラルフ・マッチオ。2年後には続編『ベスト・キッド2』が公開され、2010年にはウィル・スミス製作、ジェイデン・スミスとジャッキー・チェン主演でリメイクされた。文=猿渡由紀
2020年01月23日世界に先駆けてデジタルシネマにフォーカスし、次代を担う新たな才能の発掘・育成と、映像産業の発展への寄与を目的として、2004年に始まったSKIPシティ国際Dシネマ映画祭。その17回目となる“SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020”が、9月26日(土)~10月4日(日)の日程で開催されることが決定した。本映画祭の開催決定に伴い、本日1月23日から3月31日(火)の期間、コンペティション部門(国際コンペティション・国内コンペティション)で作品が公募される。国際コンペティションは広く世界中から、そして長編部門と短編部門の2部門に分かれた国内コンペティションは国内作品を対象に、エンタテインメント性とデジタルの新たな表現の可能性を感じる作品を募集するようだ。ノミネート作品は映画祭期間中に上映し、著名な映画人らによる最終審査を経て、最優秀作品賞をはじめ各賞が授与される。本映画祭のコンペティションは、“次代を担う新たな才能の発掘・育成”が主たる目的。これまでに、海外作品・監督では、カンヌ映画祭4冠を達成し、昨年最新作『読まれなかった小説』が日本でも公開されたトルコの巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(『うつろいの季節(とき)』)、『シンプル・シモン』のアンドレアス・エーマン監督や、『彼の見つめる先に』のダニエル・ヒベイロ監督、『家へ帰ろう』(映画祭上映時のタイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』)のパブロ・ソラルス監督など、各国の新鋭をいち早く紹介してきた。また国内作品・監督では、『凪待ち』『ひとよ』の白石和彌監督、『浅田家!』の公開も控えている中野量太監督、『ピンカートンに会いにいく』の坂下雄一郎監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『岬の兄妹』の片山慎三監督、『サクリファイス』の壷井濯監督らが本映画祭での受賞を契機に劇場公開や商業映画デビューへと羽ばたいていった。この2020年は、どんな才能が登場するのか。早くから期待が高まる。■コンペティション公募概要・公募期間:1月23日~3月31日(火)必着・公募部門:国際コンペティション、国内コンペティション・応募方法:映画祭公式サイト内オンラインエントリーフォームから応募■公募対象作品・国際コンペティション(※長編作品のみ/国内作品・海外作品対象)※長編映画制作本数が3本以下の監督による60分以上の作品・国内コンペティション(※長編部門、短編部門の2部門/国内作品のみ対象)※長編部門:長編映画制作本数が3本以下の監督による60分以上の国内作品※短編部門:商業公開された長編映画を制作したことがない監督による、15分以上60分未満の国内作品なお、応募規約および応募方法の詳細は、映画祭公式サイトで公開される。■SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020(第17回)開催概要・会期:9月26日(土)~10月4日(日)の9日間・会場:SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 映像ホール(埼玉県川口市)他・内容:国際コンペティション、国内コンペティション、特集上映、関連企画、イベント等予定(後日詳細発表)・主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会【関連リンク】公式サイト
2020年01月23日今年生誕250年のメモリアルイヤーを迎えるベートーヴェン。彼の作品をプログラミングしたコンサートが目白押しだ。交響曲からオペラや室内楽など、あらゆるジャンルに傑作を残したベートーヴェンだけに、通常のメモリアルイヤーとは一味違うベートーヴェン尽くしの時間が楽しめる。そんな中、室内楽の世界に目を向けてみれば、「宮田大&田村響」という注目の若手共演によるベートーヴェンのチェロ・ソナタ全曲演奏会がとても気になる。共にソリストとしての実績も十分な二人の顔合わせは、(1+1=2)以上の相乗効果が生まれること間違いなし。その相乗効果が(3)になるのか(5)になるのかがライブの楽しみに違いない。しかも会場となる浜離宮朝日ホールは、室内楽を聴くにはうってつけの響きと大きさをもつ会場だ。1月28日の第一回に続いて3月3日には第二回の開催が予定される同公演を通じて、ベートーヴェンがチェロとピアノで描き出した巨大な世界をご体験あれ。●宮田 大 (チェロ)Dai Miyata, cello栃木県宇都宮市出身。音楽教師の両親のもと3歳よりチェロを始める。幼少よりその才能は注目をあつめ、9歳より出場するコンクール、第74回日本音楽コンクールを含むすべてに第1位入賞を果たす。2009年、第9回ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで日本人として初優勝。第6回齋藤秀雄メモリアル基金賞、第20回出光音楽賞、第13回ホテルオークラ音楽賞など華やかな受賞歴を持つ。第35回江副育英会奨学生。ローム・ミュージックファンデーション奨学生。桐朋学園音楽部門特待生、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースを首席で卒業。2009年にジュネーヴ音楽院卒業、2013年6月にクロンベルク・アカデミー修了。チェロを倉田澄子、フランス・ヘルメルソンの各氏に、室内楽を東京クヮルテット、原田禎夫、原田幸一郎、加藤知子、今井信子、リチャード・ヤング、ガボール・タカーチ=ナジの各氏に師事する。これまでに国内の主要オーケストラはもとより、パリ管弦楽団、フランクフルトシンフォニエッタ、S.K.ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団などと共演している。小澤征爾、E.インバル、L.スワロフスキー、C.ポッペン、D.エッティンガーなどの指揮者や、L.ハレル、G.クレーメル、Y.バシュメット、M.ヴェンゲーロフ、A.デュメイ、日本を代表する多くの演奏家・指揮者と共演し、国内外の音楽祭やソロ活動を活発に行っている。マスメディアへの出演も多く、「小澤征爾さんと音楽で語った日~チェリスト・宮田大・25歳~」(芸術祭参加作品)、「カルテットという名の青春」「NHKワールド "Rising Artists Dai Miyata"」などのドキュンメントのほか、「クラシック倶楽部」「らららクラシック」「題名のない音楽会」などにも複数回出演している。CDは「Dai First」、「宮田大/チェロ一會集」、SACD「宮田大/チェロ一會集」、DVD&ブルーレイ「小澤征爾指揮 水戸室内管弦楽団 2012 ~チェロ独奏 宮田 大~」をリリース。使用楽器は、上野製薬株式会社より貸与された1698年製ストラディヴァリウス"シャモニー(Cholmondeley)"である。オフィシャルサイト: ●田村 響 (ピアノ)Hibiki Tamura, piano(c)武藤章愛知県安城市生まれ。3歳よりピアノを始める。18歳でザルツブルク・モーツァルテウム音楽大学に留学。2015年大阪音楽大学大学院修了。これまでにクラウディオ・ソアレス、クリストフ・リースケほか各氏に師事。2007年10月ロン・ティボー国際コンクールにおいて弱冠20歳で第1位に輝き、一躍世界に注目されるに至った。以来、ザルツブルク・モーツァルテウムで研鑽を積み、国際的な演奏活動を展開している。2009年2月ビシュコフ指揮ケルン放送交響楽団の定期演奏会デビューと日本ツアーを行った他、これまでに、N響、都響、新日本フィル、名古屋フィル、京響、大阪フィル、仙台フィル、群響などと共演。また、ライプツィヒ、パリ、ザルツブルクなどを始めとするヨーロッパ各地でのリサイタル、日本各地でのリサイタルを活発に行っている。室内楽活動にも力を入れており、マキシム・ヴェンゲーロフ、堀米ゆず子、篠崎史紀、宮田大、三浦文彰の各氏等と共演している。また、2019年3月にはマニュエル・ルグリがプロデュースするバレエ作品にも出演し、自身初となるダンス・ステージとのコラボレーションを果たした。2002年、エトリンゲン青少年国際ピアノ・コンクールB部門第2位及びハイドン賞、第26回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、第18回園田高弘賞ピアノ・コンクールにて園田高弘賞第1位を受賞。2004年デビューCDをリリース、2008年8月には「ロン・ティボー国際コンクール優勝記念」と称した2枚目のCDを、2010年2月には3枚目のCDをトリトンレーベルにてリリースした。受賞歴としては、2003年アリオン賞、第14回大幸財団丹羽奨励生、(財)江副育英会奨学生、2006年第16回出光音楽賞、 2008年文化庁長官表彰・国際芸術部門、2009年第10回ホテルオークラ音楽賞、2015年第70回文化庁芸術祭音楽部門新人賞、2017年度京都市芸術新人賞などがある。京都市立芸術大学専任講師。
2020年01月23日累計発行部数50万部突破を誇るミステリー小説『罪の声』の著者・塩田武士が、あの大泉洋を主人公に当て書きし、2018年本屋大賞にランクインするなど、世間の注目を集めたベストセラー小説『騙し絵の牙』が実写映画化。もちろん大泉洋を主演に迎え、6月19日(金)より全国ロードショーされる本作の特報映像が公開し、あわせて場面写真も公開された。本作の監督は、『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』などの吉田大八。国民的俳優と日本アカデミー賞監督の最強タッグで、邦画界最高峰のエンタテインメント作品が誕生。舞台となるのは、大手出版社・薫風社。かねてからの出版不況に加え、創業一族の社長が急逝し、次期社長を巡って権力争いが勃発する。その中で、専務・東松(佐藤浩市)が進める大改革で、雑誌は次々と廃刊のピンチに。会社のお荷物雑誌『トリニティ』の変わり者編集長・速水(大泉)も、無理難題を押し付けられて窮地に立たされることになる。しかし、一見頼りないこの男、実は笑顔の裏にはとんでもない“牙”を秘めているのだ。公開された特報映像では、大泉、松岡茉優、佐藤のほか、宮沢氷魚、池田エライザ、中村倫也、佐野史郎、木村佳乃、和田聰宏、坪倉由幸、斎藤工、塚本晋也、リリー・フランキー、小林聡美、國村隼ら日本を代表する超豪華俳優陣の姿が次々と映し出され、重厚感のある映像になっている。廃刊の危機が迫る編集部で、速水は雑誌を立て直そうと奮闘する一方、國村演じる超大御所作家や、佐藤演じる改革派の専務・東松らからは「戦争だな」「狸黙らせろよ」などと、なんとも不穏な雰囲気。さまざまな陰謀が渦巻く様子がうかがえる。一体どんな裏切りや逆転劇が繰り広げられるのか。超豪華な“クセモノ”キャストたちが展開する、仁義なき騙し合いバトルを予感させる映像だ。またあわせて公開されたのは、大泉演じる速水の姿を収めた場面写真。一癖も二癖もありそうな表情から、大泉がどんな演技を見せてくれるのかに期待が高まる。さらに、デスクや資料が乱雑に積まれ、使い込んだ様子のホワイトボードのあるオフィスからも、リアルな編集部の空気感が伝わってくるものとなっている。『騙し絵の牙』6月19日(金)より全国公開
2020年01月23日1975年に天児牛大によって創設され、世界各国で公演を行っている舞踏カンパニー、山海塾。特にフランスでの評価は高く、1982年以降の作品はすべて、コンテンポラリーダンスの殿堂と言われるパリ市立劇場との共同制作となっている。1999年よりその共同制作に加わり、数々の作品を日本初演してきたびわ湖ホールが、1月25日(土)に『ARC 薄明・薄暮』を上演する。前作から4年を経て昨年3月に北九州芸術劇場で初演されたばかりの最新作で、関西では初上演となる。過去にたびたび山海塾の舞台美術を手がけ、2016年に逝去した画家、中西夏之へのオマージュでもあるという本作。演出・振付・デザインの天児が中西の「着陸と着氷」シリーズから着想を得て、「二重の舞台、ふたつの鏡、ふたつの弧から成る“3つのダブル”の世界」を構築する。福岡での初演後、既にパリとサンパウロで上演され、「荘厳で静謐なこの舞踊は、初めて山海塾を見る人々をもとりこにするに違いない」(フィリップ・ノワゼット/仏レゼコー紙)と評された『ARC 薄明・薄暮』。舞踏ファンならずとも要注目と言えそうだ。山海塾『ARC 薄明・薄暮』は、1月25日(土)に滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 中ホールにて上演。文:町田麻子
2020年01月23日岸田國士戯曲賞を受賞した『わが星』以降も、さまざまな場所で作品を生み出し続けてきた劇団、ままごと。今回は2018年に横浜を皮切りに国内各地で公演を行ってきた『ツアー』と、初演となる新作『タワー』の2本が、1月25日(土)・26日(日)に愛知県・長久手市文化の家 森のホールで上演される。作・演出の柴幸男は愛知県出身であり、会場の文化の家で開催された演劇のイベントでグランプリ(劇王)に輝いている。その彼が今回初めて、ままごととして凱旋することになる。『ツアー』は子供をなくした女があてどなく車で走り出した先で「イヌ」に出会う物語。新作『タワー』はタワーマンションに住むため、自ら建てはじめた男がもうひとりの男に出会う話になるという。『ツアー』では車という無機物が人とおなじような重さでステージに存在していた。新作では、もしかしたらマンションが『ツアー』の車のように存在するのかもしれない。車で走る=並行に進む、マンションを建てる=垂直に進むという対比も面白くなりそうだ。ままごとの大石将弘と小山薫子が2作ともに出演し、さらに『タワー』には同じくままごとの石倉来輝が、『ツアー』には宝塚出身の秋草瑠衣子が参加する。いずれも、たった3人のキャストで紡がれる1時間ほどの作品だ。けれどもそのステージには、旅を通じて作品を生み出し、作品の中に旅を表現してきたままごとならではの気持ちのよい風が吹いていることだろう。文:釣木文恵
2020年01月23日建て替えに伴い3年半休業していた東京・渋谷のPARCO劇場が、いよいよ再オープン。演劇ファンの熱い期待に応えるように、今年3月から来年5月までは“オープニング・シリーズ”と銘打った豪華ラインナップが続く。それに先駆けての幕開け公演“こけら落とし”として、まず上演されるのが、落語家・立川志の輔による『志の輔らくご〜PARCO劇場こけら落とし〜』だ。同劇場での1月公演といえば、『志の輔らくご in PARCO』が毎年の恒例。今回も人気演目『メルシーひな祭り』と『こけら落とし噺』の2席で、1月24日(金)、華やかに再開場の幕を開ける。『メルシーひな祭り』の舞台は、成田空港からほど近い商店街。人形師の島森が作るひな人形を見に、フランス特使夫人とその娘が、外務省の役人・武田を伴ってやってくる。ところが島森はひな人形の頭専門の人形師。大慌ての武田をみかねた商店街の人々は、フランスからの“お客様”に日本のひな飾りを見せてやろうと奮闘するが……。「日本人だってめったに来ない」と自分たちでボヤくほど寂れた商店街で、それでも頭を寄せ合い協力する魚屋や薬屋、仏具屋のオヤジたち。バリバリの役人・武田とのコントラストに笑っているうちに、意外な結末へとたどり着く。終演後、どこか温かい気持ちになるのも、志の輔らくごの魅力だ。PARCO劇場での公演では、新作落語を創作するなかで、舞台装置や照明などの演劇的手法も取り入れてきた志の輔。座席数が458席から636席に増え、舞台空間も拡張されたという同劇場で、『メルシーひな祭り』も新しい表情を見せるに違いない。もちろん、このタイミングで聞く『こけら落とし噺』も期待大。志の輔師匠の世界をたっぷりと味わいたい。2月20日(木)まで。文:佐藤さくら
2020年01月23日ブリヂストン美術館を前身とする新美術館「アーティゾン美術館」が1月18日に開館。開館記念展として「見えてくる光景コレクションの現在地」が3月31日(火)まで開催されている。株式会社ブリヂストンの創業者、石橋正二郎が収集した美術品を展示するため、1952年に開館したブリヂストン美術館。2015年から建て替えのため約5年間の休館を経て、この度「アーティゾン美術館」という新たな館名でリニューアルオープンした。新美術館は、23階建ての高層ビル「ミュージアムタワー京橋」の低層階3フロアを展示室とし、その展示面積は旧ブリヂストン美術館の約2倍に。最新の照明や空調設備を備え、快適で明るく開放的な空間が広がる。アーティゾン美術館1階部分の吹き抜け開館に先駆けて行われたプレス内覧会では、館長の石橋寛氏が登壇。新美術館では「創造の体感」をコンセプトに、単に観賞の場を提供するだけでなく、見る、感じる、知ることにより作品の創造性を体感し、そのインスピレーションが新たな時代を切り拓くきっかけとなることを目指すという。アーティゾン美術館石橋寛館長同館では、利用者がより快適に「創造の体感」を味わえるような工夫が随所に施されている。例えば、チケットは日時指定予約制を導入。入館までの待ち時間の短縮や館内での混雑緩和が期待できるほか、一部の作品を除き作品の写真撮影もOK。美術館の情報を閲覧できるインフォルームやレクチャールームが併設され、鑑賞後に湧き出る探究心も満たしてくれる。そして今回、開館記念展として開催されているのが『見えてくる光景コレクションの現在地』だ。約2,800点の石橋財団コレクションの中から、選りすぐりの206点を紹介。第1部「アートをひろげる」で近現代美術を一望し、第2部「アートをさぐる」で古今東西の美術を7つのテーマで掘り下げていく。第1部「アートをひろげる」会場エドゥアール・マネ《自画像》1878〜79年ほか第1部「アートをひろげる」メアリー・カサット《日光浴(浴後)》1901年ほか第1部「アートをひろげる」ピエール=オーギュスト・ルノワール《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》1876年ほか第1部では、1870年代のマネの作品から2000年代のスーラージュまで、約140年間の東西の名品が並ぶ。印象派、ポスト印象派、象徴派、ナビ派、フォーヴィズム、キュビズム、抽象美術、ダダイズム、シュルレアリスム、抽象表現主義と、次々に展開したヨーロッパ美術の系譜を、ルノワール、セザンヌ、カサット、青木繁から、ピカソ、ブラック、カンディンスキー、マーク・ロスコ、猪熊弦一郎、草間彌生まで、石橋コレクションが誇る数々の名作で辿ることができる。第1部「アートをひろげる」左:青木繁《海の幸》1904年中央:ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904〜06年頃右:オーギュスト・ロダン《立てるフォーネス》1884年頃第1部「アートをひろげる」ヴァシリー・カンディンスキー《自らが輝く》1924年ほか展示がスタートする6階はフロア全体に柱がなく、それぞれの作品はゆるやかに空間を仕切る可動式の壁に展示されている。アーティゾン美術館の教育普及部長である貝塚健氏によると、その壁を利用することで、作品同士の響き合いを感じとってほしいと言う。「ある地点から見ると、セザンヌによる山の絵と、青木繁の《海の幸》を同時に眺めることができる。場所は違えど同時代に活躍したふたりの、異なる個性がぶつかり合う様を楽しんでほしいと思います」(教育普及部長貝塚健氏)また、注目したいのが休館中に新収蔵された作品。モリゾ、カサット、ボッチョーニ、カンディンスキー、ジャコメッティ、松本竣介など31点が今回初めてのお披露目となる。続く第2部「アートをさぐる」では、「装飾」「古典」「原始」「異界」「聖俗」「記録」「幸福」という7つの視点からアートを掘り下げていく。5階では、人が身の回りを飾りたいという欲望から生まれた「装飾」のアートに始まり、多様な造形を整理しスタンダードを確立した「古典」、人間の欲望や欲求の源となる「原始」、ふとした時に立ち現れる「異界」をテーマに持つ作品を紹介していく。第2部「アートをさぐる・装飾」イランテペ・シアルク《幾何文台付鉢》紀元前4千年紀ほか第2部「アートをさぐる・古典」小杉未醒(放庵、放菴)《山幸彦》1929年第2部「アートをさぐる・異界」古賀春江《素朴な月夜》1929年ほか続く4階フロアでは、聖なるものと俗なるものを併せ持つ「聖俗」、自画像や街の風景を描きとめた「記録」、そして、人と人との出会いによって生まれるアートの「幸福」をテーマに展示は締めくくられる。第2部「アートをさぐる・聖俗」《洛中洛外図屏風》江戸時代・17世紀第2部「アートをさぐる・記録」小出楢重《帽子をかぶった自画像》1924年ほか第2部「アートをさぐる・幸福」青木茂《わだつみのいろこの宮》1907年ほか今後のアーティゾン美術館では、鴻池朋子が石橋財団コレクションと“共演”するインスタレーションを発表するほか、ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館展示帰国展など、現代美術の紹介も積極的に行なっていく予定。この先どんな「創造の体感」をさせてくれるのか。新しいアートの発信拠点として、これからも目が離せない。【開催情報】『開館記念展「見えてくる光景コレクションの現在地」』
2020年01月23日キルト愛好家が集まる「第19回東京国際キルトフェスティバル-布と針と糸の祭典-」が本日開幕する。会場では様々な招待作家の作品が展示される。今年の特別企画のテーマは“キルトが奏でるミュージック”で、最前線で活動するキルト作家8人の作品が登場。キャシー中島は少女時代からあこがれてきたロックスターにオマージュを捧げる作品を、上田葉子は椿姫の世界を布で表現した作品を出品する。また、国内外・プロアマ問わず集まった1122点の中から選ばれた入選・入賞作品約300点が展示される「日本キルト大賞」や、トークショーなどのステージイベント、ワンポイントレッスンも開催。タイトル通り、布と針と糸で描き出される心安らぐ世界を堪能できるイベントだ。第19回東京国際キルトフェスティバル-布と針と糸の祭典-1月23日(木)から29日(水)まで9時30分から18時(初日は11時から、最終日は17時30分まで)東京ドーム当日券 2200円(税込)
2020年01月23日ブラッドリー・クーパーが監督と主演を兼任するレオナルド・バーンスタインについての映画を、Netflixが世界配信することになった。当初はパラマウントが配給する予定だった。プロデューサーには、『アイリッシュマン』でNetflixと組んだばかりのマーティン・スコセッシも名を連ねる。映画は、バーンスタインと妻の関係に焦点を当てるものらしい。脚本はクーパーと、『スポットライト 世紀のスクープ』のジョシュ・シンガーが共同執筆した。撮影は来年開始の予定。今作は『アリー/スター誕生』に続く、クーパーの監督作第二弾。『アリー』は8部門でオスカーにノミネートされた。文=猿渡由紀
2020年01月22日全世界で大ヒットを記録した『マレフィセント』の続編『マレフィセント2』が、本日1月22日(水)より先行デジタル配信される(2月5日(水)にMovieNEX(4,200円+税)、4K UHD MovieNEX(6,000円+税)が発売)。この度、配信開始にあわせ、約9分もの本編プレビュー映像が公開された。ディズニー・アニメーションの金字塔として、半世紀以上も世界中で愛され続けている『眠れる森の美女』に隠されていた誰も知らない“本当の物語”を、ドラマティックに描き出した『マレフィセント』。その続編『マレフィセント2』は、再びアンジェリーナ・ジョリーを主演に迎え、美しきヴィラン・マレフィセントの“究極の愛”を描いたファンタジーアドベンチャーだ。舞台は、マレフィセントが“真実の愛”を見つけてから数年後。永遠の眠りから目覚めたプリンセス、オーロラ姫とフィリップ王子の結婚は、人間と妖精の間に平和をもたらし、世界を幸福に導くはずだった。しかしその婚礼には、マレフィセントとオーロラ姫の絆を引き裂き、妖精界を滅ぼそうとする恐るべき罠が隠されていた……。公開されたプレビュー映像の見どころは、壮大なファンタジー世界の美しい表現。色鮮やかな花がひしめく美しい森や、本当に存在するかのようにリアルな妖精たち、映像では再現することが難しい水の粒など、最新鋭の技術を駆使して製作された映像美が楽しめる。視覚効果スーパーバイザーを担当したゲイリー・ブロジニックは、「(映像表現において)妖精の3人はどれも同じくらい難しかったです。今まで誰もやったことのないことにチャレンジするとき、完璧を目指すのは難しいことです。クオリティの高さや複雑なプロセスを必要としたので、結果がどうなるかは賭けでした」と、急激なVFXの技術の進歩に苦労しつつも、満足のいく仕上がりになったと、胸中を明かしている。『マレフィセント2』先行デジタル配信中2月5日(水)よりMovieNEX、4K UHD MovieNEX発売
2020年01月22日東京都美術館では、『ハマスホイとデンマーク絵画』展が1月21日(火)より開幕。デンマークを代表する画家、ヴィルヘルム・ハマスホイの作品約40点とともに19世紀デンマークの名画が、3月26日(木)まで紹介されている。柔かな光が差し込む、静まり返った室内。開け放たれた扉、控えめで上品な家具、後ろ向きの女性——。デンマークの画家、ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864〜1916)は、音と光が閉じ込められたような静謐な室内世界を描いたことから、「北欧のフェルメール」と称される。ハマスホイとデンマーク絵画()
2020年01月22日昨今の演劇界でよく目にする「イマーシブシアター」という言葉。Immersive=没入型の、という単語が示している通り、客席からただ観るのではなく、観客が何らかの形で舞台に参加する形の演劇を指す。ロンドンやニューヨークでは10年ほど前から既に多数の成功作が生まれているジャンルで、6階建ての廃墟ビルの中を歩き回りながら『マクベス』の物語を体験する『スリープ・ノー・モア』などは特に有名だ。日本でもイマーシブを謳う公演が徐々に増えているなか、日本最古の歴史を持つ京都の劇場、南座が同ジャンルに初参戦。数年前からイマーシブシアターに力を入れてきたダンスカンパニー「DAZZLE」を脚本・演出・振付に迎え、歌舞伎の『桜姫東文章』に材を取ったオリジナル新作『サクラヒメ』を上演する。1階は客席がすべて取り払われ、舞台と完全に一体化したアクティングエリアとなり、観客は自ら移動しながら鑑賞。2・3階からは着席鑑賞となるものの、物語の結末を決める投票に参加することになるという。意に添わぬ縁談から逃れるため、心中によって恋を成就させたひと組の男女。生まれ変わって花魁となったサクラヒメ(純矢ちとせ)は、運命の相手との再会を望むなかで5人の男性(川原一馬、荒木健太朗、世界、平野泰新、Toyotaka)と出会う。果たして、結ばれるべきふたりは誰なのか……。観るたびに違った景色と結末が楽しめる“マルチエンディング演劇”は、1月24日(金)から2月4日(火)までの上演だ。文:町田麻子
2020年01月22日