チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (10/342)
10月14日(土)・15日(日)、静岡県御殿場市「遊RUNパーク玉穂」にて『Metamorphose’23』の開催が決定した。『Metamorphose’23』チケット情報最先端のダンスミュージックからJAZZやHIP HOP、さらにdubやレゲエ、アフロビートなど様々なジャンルのトップ&レジェンドクラスのアーティスト達を世界中から招聘し、広大な野外での空間演出と大自然と融合した独特な世界観を体感できる唯一無二な伝説的野外オールナイトフェス『Metamorphose』が11年ぶりに奇跡の大復活!ダンスミュージックシーンの頂点に君臨するAfrika Bambaataa(アフリカ・バンバータ)、エレクトロニックミュージックの隆盛の頂点を極めた元Underworld・Darren Emerson(ダレン・エマーソン)、アンチメジャー且つアンダーグラウンドを極めたデトロイトシーンを引き起こしたLos Hermanos(ロス・ヘルマノス)が『Metamorphose』の復活を祝して出演決定!随時発表される今後の情報にも是非、ご注目ください。チケットは、7月16日(日)23:59まで早割第一弾先行受付中。
2023年07月05日自らのスタイルで楽曲制作、ライブ活動を重ねてきた。全国にコロナ禍が急激に蔓延を始め、政府から緊急事態宣言が発令されてから早三年の時が経ち、感染防止対策が緩和された 2023 年。シンガーソングライター草野俊之介の前哨戦の集大成とも言えるワンマンライブを9月25日に決行。4月からスタートしましたワンマン公演は、全国6都市を巡り、東京では6ヶ月連続ワンマンを締め括るファイナル公演となる。自身も宣言しているようにシンガーソングライターとしての真価が問われる「覚悟の9月25日渋谷プレジャープレジャーのワンマンライブ」となる。「このライブは避けられない挑戦。何故自分は歌うのか。自分の歌に何ができるのか。誰に寄り添えるのか。今一度自らの声と向き合い、表現を磨き最高の1日をお届けします。また、音楽人生において次のステージに進む為にはこのライブを満員にしなければない。結果にも拘っていきたい。」
2023年07月05日関西のコンサートプロモーター清水音泉が主催するライブイベント『OYZ NO YAON(オヤジノヤオン)』が、10月14日(土)大阪城音楽堂にて2年ぶりに「Re:6 ~朱夏の逆襲~」として開催される。熟練バンドをフィーチャーした本イベントは2016年にスタート、今回は6回目の開催となる。出演者は、怒髪天、ピーズ、フラワーカンパニーズ、真心ブラザーズおよびお笑いコンビ錦鯉の5組。チケットは、8月19日(土)10:00より一般発売開始。
2023年07月04日8月4日(金)から17日(木)まで、京都・先斗町の歌舞練場で『ザ・プレミアム・モルツ ビアホールin歌舞練場』が開催される。『ザ・プレミアム・モルツ ビアホールin歌舞練場』チケット情報芸舞妓さんの歌や舞踊、楽器の練習場やその発表の場として使われてきた歌舞練場。この普段は入れない特別な場所で、芸舞妓さんの踊りを観賞しながら、各種サントリービールや京都らしいおつまみが楽しめる。舞妓さんとおしゃべりしたり、写真を一緒に撮ったりこの機会を堪能してほしい。本イベントは、飲み放題、仕出し・おつまみ付きで7000円(20歳未満は3000円)。17:00から18:30、19:00から20:30の2部制で行われる。チケットは発売中。『ザ・プレミアム・モルツ ビアホールin歌舞練場』7月4日(火)一般発売Pコード:648-458▼8月4日(金)~17日(木) 17:00/19:00先斗町歌舞練場 3F特設会場お1人様(大人)-7000円お1人様(20歳未満)-3000円※【第1部】17:00~18:30【第2部】19:00~20:30。未就学児入場無料。[問]ザ・プレミアム・モルツビアホール 事務局■075-211-3036
2023年07月04日寄席三味線そして女道楽では文化庁芸術祭大衆芸能部門で大賞を受賞した内海英華。9月9日(土)心斎橋パルコ SPACE14にて芸歴45周年公演を開催する。本公演は、昼の部・夜の部と2部制で開催。「内海英華四十五周年公演このほど、英華びより」チケット情報昼の部は、「女道楽」と「寄席三味線」にフォーカスした内容になっており、落語の裏側のお囃子はどのように行われているのかを芝居仕立てで内海英華が解説する。「女道楽」では、大ネタ「たぬき」を披露。そして特別ゲストとして桂米團治が出演する。夜の部は、落語・女道楽と内海英華のもうひとつの顔「ジャズ」を主軸に構成。特別ゲストはArrow Jazz Orchestraのリーダーサックス奏者の河田健を招いて本格的なジャズ演奏、そしてお囃子とジャズのコラボレーション「お囃子ジャズ」の演奏も楽しめる。内海英華の45年すべてを詰め込んだスペシャルな一日に是非ご来場ください。チケットは、7月7日(金)10:00より一般発売開始。【内海英華よりコメント】内海英華45周年記念公演「このほど、英華びより」この世界に入りまして45年。若い頃より色々な先輩方の芸や高座を舞台の袖で見せて頂いて参りました。そして女道楽で舞台を、お囃子で舞台の袖を経験した内海英華だからこそ出来る昼の部「御簾の内と外」楽器の説明やお囃子の紹介をコント風に!? イヤイヤそれでは色気がないので「芝居仕立」と銘打って解説させて頂きます。ハメモン入りの落語を出弾きで。そして寄席の色物として太神楽、トリに英華の女道楽を「たぬき」全入りでご覧頂きます。(お囃子紹介以外は陰囃子)特別ゲストに、内海英華とは同期と言うことで桂米團治さんにご出演をお願いしました。夜の部は、「落語とジャズと女道楽と。」というタイトルのように、それぞれ本芸にジャズの演奏。そして英華のライフワークでもある寄席のお囃子とジャズミュージシャンとのコラボレーション「お囃子ジャズ」で秋の夜をお楽しみ頂きます。内海英華with宗清洋と粋(スイ)~てすとさうんどのリーダー宗清洋さんが昨年他界されました。今回は追悼も込めましてバンド名もそのままでやらせて頂きます。ゲストプレーヤーにはArrowJazzOrchestraのリーダーSAXの河田健さんにご出演頂きます。スペシャルな一日に是非ご来場くださいませ。
2023年07月03日オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『ALTAR BOYZ』。2004年ニューヨークでの初演ののち、日本では2009年から公演を重ねてきたこの作品が、この夏GOLD、SPARK、 SAPPHIREの3チームに分かれての公演を敢行する。神と司祭に仕える美しき5人の男子たちがダンスボーカルグループを結成し、観客たちの魂を救おうとするという物語。歌もダンスもふんだんにある今作について、GOLDチームの大山真志、SPARKチームの鍵本輝、 SAPPHIREチームの中山優貴の3人に話を聞いた。まず、過去の公演にも複数回出演している経験者の大山が今作の魅力を解説する。「もちろん役として、芝居で舞台に立っているんですが、同時に素の大山真志もいる気がする。それがこの作品の面白さ。キャストの個性がチームの個性になっていく作品だと思います」。普段、3人組ダンスボーカルユニット・Leadで活動する鍵本は「3人では出せない、5人ならではのハーモニーの厚みを楽しみたいですね。自分なりにアレンジを加えるなどのチャレンジをしながら歌いたい」と歌のパートに意欲を見せる。3つのチームの中でも、SAPPHIREは今回新たにつくられたチームで、キャストの5人全員が今作に初めて参加することとなる。中山は「お話をいただいたときの率直な感想は『めっちゃ大変そうだな』でした」と笑い、「歴史ある作品に関われることがうれしいです。僕らのチームは全員が初めて、真っ白な状態なので、何色にもなれることが強みだと思っています。他のチームとは違った色をどんどん出したい」と意気込みを話す。経験者の大山は初参加となる鍵本、中山へのアドバイスとしてまず「必要なのは気合だけ!」と笑い、「あとはチームワークが命の作品なので、5人でコミュニケーションをとること」と話す。このインタビューの前に演出の玉野和紀と顔を合わせたという3人。鍵本は「『新しいALTAR BOYZの時代が始まるな』と言われたことが残っています。僕らが新しい扉を開けるべきなんだなと身の引き締まる思いです」と今作に向けた思いを語り、中山も「新しいチームだからこそ、これまでの『ALTAR BOYZ』を大切にしながら、新しいアイデアをたくさん提示できたら」と改めて語った。キャストと観客とが一緒に盛り上がる、ライブ感あふれる『ALTAR BOYZ』。この夏、その新しい歴史が刻まれる。チケットは一般発売中。取材・文:釣木文恵
2023年07月03日“数学”をテーマに展開される異色のミュージカル『浜村渚の計算ノート』。シリーズ累計110万部を突破した人気推理小説を原作に、“数学”が学校教育からなくなった世界を舞台に、天才的な数学センスを持つ女子中学生・浜村渚がテロリズムに立ち向かう姿を描く。警視庁の捜査官で、テロ組織「黒い三角定規」の事件を担当する武藤刑事を演じる立石俊樹、そして本作が初舞台となる、瀬島刑事役の藤岡真威人が本作の魅力について語り合った。学生時代から数学が得意だったという立石は本作について「なぞなぞの要素もあり、事件の部分に関しては人間ドラマがあって、すごく深い思いも感じつつ、数学の楽しさやワクワクを感じられる作品になっていると思います」とその魅力を口にする。藤岡も「テロが起きて、それに女子中学生が数学を使って立ち向かうという発想が面白い! 読んでいく中で、知らなかったこと、聞いたこともなかった数学の知識に触れることもできるけど、あくまでも物語の中で描かれるので『勉強してる』という感じではなく楽しめると思います」とうなずく。本作が初舞台となるが、藤岡は「個人的に舞台は難しそうというイメージがあって、ハードルの高さを感じていました。だからこそ成長や新たな学びもあると思い、いつかやりたいと思っていた矢先にこのお話をいただきました。わからないことがたくさんあると思いますが、回数を重ねながら成長していけたら」と意気込みを口にする。そんな藤岡とこの日、初めて顔を合わせた立石は「僕自身、初対面の人と顔を合わせるのは緊張するタイプなんですけど、すごく自然に話せました。10歳違うんですけど、もしかしたら、ようやく“お兄ちゃん”になれるんじゃないかと(笑)」と“頼れるお兄ちゃん”宣言。藤岡は「“先輩”感を出さない感じで接してくださるのがありがたいです。とはいえ、たくさんの舞台に出られている大先輩であることは変わらないので、ぜひ頼らせていただければと思います!」と笑顔で語る。初ミュージカルの稽古を前に藤岡は現段階で、自らのセリフを録音し、聞きづらい部分や伝わりにくい部分を確認するという作業を繰り返しているという。立石は、舞台に立つ上での自身で行なっているという取り組みとして「台本や原作を読み返すたびに、気づく部分が増えていくので、一度、台本を覚えた後に改めて原作や台本を読み直すことを意識的にしています」と明かしてくれた。頼れる先輩と共にどんな初舞台を見せてくれるのか。楽しみに完成を待ちたい。取材・文:黒豆直樹【公演情報】ミュージカル『浜村渚の計算ノート』演出:植木護脚本:嘉納みなこ / 植木護出演:桑原愛佳 / 立石俊樹 藤岡真威人 飯窪春菜 隅田美保 入来茉里 藤岡舞衣 西條妃華 /井上小百合 レ・ロマネスクTOBI 朝隈濯朗 ダイアモンド☆ユカイ 他
2023年07月03日7月15日(土)より国立科学博物館(東京・上野)にて開幕する特別展「海―生命のみなもと―」にて公式ナビゲーターを務める、元日本テレビアナウンサーの桝太一。学生時代は海洋生物を学び、現在はサイエンス・コミュニケーションを研究している桝が同展の魅力について熱く語ってくれた。今回の特別展について桝は「そもそも海って何だろう? というところから始まり、知れば知るほど本当に人間って海から生まれてきているだということを実感してもらえると思う」と語る。巨大なシロナガスクジラや“幻のサメ”とも言われるメガマウスの標本など、楽しみな展示をいくつか挙げてくれたが、その中で桝が、自身が想像もしない角度で海に焦点を当てた展示として驚きを感じたのが「丸木舟」の展示。「確かに日本に人が入ってくるとき、舟を使って海を渡ってきたんだなと。かつて飛行機もなかった時代は、海って世界の終わりだったわけで最近、宇宙関係の方ともお仕事でご一緒するんですが『かつての海がいまの宇宙なんだろうね』ということをおっしゃっていて、そう考えると、海を渡る丸木舟が宇宙船のように見えてきました」桝がそもそも生物に強く惹かれるようになった“原点”は、子ども時代を過ごした千葉の自然。砂浜ではなく、生物が多くいる磯を遊び場に駆け回ったという。その後、仕事や趣味を通して、国内外の多くの海を目にしてきたが、忘れられないのが学生時代、「異性と知り合うという不純な動機で(笑)」始めたダイビングのため訪れたという小笠原諸島の海。「日本にいても普段『海に囲まれている』なんて意識しないじゃないですか? でも小笠原って本当に絶海の孤島なんです。世界は陸地が本体で、周りに海があると思いがちだけど逆なんだ――自分たちは海の中のわずかな陸地で暮らしているんだというのを実感しましたね」時間を見つけては博物館などの展示に足を運ぶという桝だが、子どもたちにサイエンスに興味を持ってもらうためにどうすればよいか? という問いに対し「僕は、子どもたちは大人が楽しそうにやっている姿に心惹かれるものだと思います。だから、うちの娘もたぶん、この特別展「海」にはあまり興味ないと思うんだけど(笑)、『お父さんはすごく楽しみで行きたいから、一緒に付いて来て』とお願いしようと思っています」と語り「博物館の展示は観終わって『満足した』で終わるんじゃなく、『もっと知りたい!』と思ってもらって初めて成功。今回の展示もぜひその“先”を大事にしてほしいですね」と言葉に力を込める。取材・文:黒豆直樹特別展「海―生命のみなもと―」7月15日(土)~10月9日(月・祝)国立科学博物館 (東京都・上野)チケットは好評発売中※音声ガイドは会場レンタル・アプリ配信
2023年07月03日コロナ禍を経て実に4年ぶりの開催となる福岡・糸島の楽園FES、Sunset Live。9月2日(土)、3日(日)に福岡・芥屋海水浴場キャンプ場で2日間の開催。出演者は初日の9月2日(土)にAwich、SIRUP、水曜日のカンパネラなど。2日目の9月3日(日)にOriginalLove、STUTS、Kroiなど26組。チケットの一般発売は7月17日(月・祝)より。なお、一般発売に先駆けて、現在オフィシャルサイトでは特割先行予約を実施中。受付は7月9日(日)午後11時59分まで。■29th Sunset Live 2023 - Love & Unity -日時:9月2日(土)開場11:00 / 開演11:309月3日(日)開場11:00 / 開演11:30会場:芥屋海水浴場キャンプ場(福岡県糸島市志摩芥屋2589)出演:【9月2日(土)】iri/Awich/OZworld/SIRUP/水曜日のカンパネラ/TENDRE/どんぐりず/夏木マリ/七尾旅人/向井太一/yonawo/Rickie-G with 90’s Honch Session 他【9月3日(日)】ego apartment/S.A.R./折坂悠太(band)/Original Love/河口恭吾/Kroi/GEZAN/JJJ/Skaai/STUTS/Daichi Yamamoto/Dios/HIMI/Lil Summer他※出演者は50音順料金: 単日券大人8800円ナイト券7000円(17時以降の入場)2日間通し券16800円(オリジナルタオル付)※料金はすべて税込。 ※中高生5,000円(要学生証提示で当日差額返金。大人券をお買い求めください)※小学生以下無料(但し家族に限り)※雨天決行(荒天の場合は中止)
2023年07月03日昨年9月に亡くなった、6代目三遊亭円楽最後のプロデュース『江戸東京落語まつり2023』が7月5日(水)まで東京・よみうり大手町ホール/日経ホールで開催している。6日間で、全18公演、総勢36名が高座にのぼる。「円楽師匠が命を懸けてやってきた祭りの一つが《江戸東京落語まつり》。落語のお膝元で1番大きな花火を打ち上げたいという思いを師匠から直接聞いていましたし、楽しそうにプログラムをつくっている師匠の姿を間近で見てきました。本当ならまだ師匠がいてくださるはずでしたが、あまりにも早く師匠が向こうへ逝ってしまって......。『あとは頼んだよ、たいちゃん』と言われた気がしたし、少しでもお役に立てれば」と林家たい平は話す。プログラムはあくまで「円楽師匠が全部お膳立てしてくれたもの」だというが、たい平は円楽の遺志を引き継ぎ、実質的にプロデューサーの役回りを担っている。出演者にはベテランも多いが、真打になりたての若手も積極的に起用。「落語界をぐっと押し上げてもらうためには、円楽師匠と同世代の師匠方のお力を借りながらも、やはり若い人たちにもまつりに参加してもらわないと。一緒に落語界を押し上げていくことが大切だと円楽師匠も常々仰っていました」とたい平は言う。「いろいろな落語家が次から次へと出てくるので、その打順の流れを楽しむのも一興。全くネタ出しはしていませんから、若い人たちもどういうネタで勝負しようか考えていると思います。それにお客さんも『若い人たちはこの中で何をやるんだろう?』と楽しみにされているのではないかな」。たい平にとって円楽は「落語小僧で、優しくて格好いい師匠でした。『たいちゃんこうした方がいいよ』『これはよくないよ』ということを言ってくれて、一門は違うけれど、円楽イズムをずっと享受させてもらっていました」と話す。観客に対しては「何の予習も要らないです。落語は特別なハレの日の演芸ではなく、日常の暮らしの中に寄り添った演芸。人気の公演からチケットが売れてしまうかもしれませんが、ぜひふらっと立ち寄ってみてほしいですね。思いがけない出会いがあるのも、この《まつり》ならではだと思うので!」とPRした。取材・文:五月女菜穂
2023年06月30日高羽彩が脚本・演出・主宰を務めるプロデュースユニット「タカハ劇団」。最新作『おわたり』では主演に早織を迎え、ホラーに挑む。この作品を、早織は「ホラーって、例えば悲しさだとか、人間の感情により向き合うことができるような気がします。この作品にある愛はピュア、でも無垢ではなく危険なにおいを孕んでいる」と語る。それに対し、主人公・四方田稔梨に早織を起用した理由を、高羽は「良い意味で、早織さんはホラーが似合う佇まい。華奢だけど意思は強そうで、そのアンバランスさが、恐怖体験の中に放り込まれた時にどうなるのか。ただ怖くて震えているだけではなく、物語を引っ張っていってくれる」とする。ふたりのお気に入りのシーンを尋ねてみると、高羽は「どこも好きですが、稽古していてすごく楽しいのは途中で登場人物が全員出てくるシーン。俳優の個性も役柄の個性も出ていて、しかもそれがぶつかり合っている。ホラーだけどこんなに楽しいシーンが描けてよかったと思うし、お客様にも注目していただきたい」、早織は「⻄尾友樹さんが演じる蝦草紅雄が、民俗学者である自分の仕事について語る場面がとても好きです。民俗学の存在意義が、そのまま文化の存在意義と重なっていて。お芝居を創る我々の仕事にもつながっているし、この作品のテーマの一つでもある。すごく心に響きました」とのこと。高羽も重ねて「人文学系の営みと演劇には抱えているジレンマや恐怖も含めて通じ合うものがあると思います。そのシーンを書いて、紅雄がこの作品に存在している意味が腑に落ちた」という。また、高羽は “かわいそう萌え”があり、「今回はかわいそうな人がいっぱいなのでずっと萌えてます(笑)」。特に紅雄は、ある意味で稔梨とダブルヒロインだとか。怖さに、愛、萌えも含めてさまざまな要素を楽しめそうだ。早織が「かわいそうな人たちの話なのに、どこかカラッとしていて湿っぽくない。絶妙な塩梅を楽しんでいただきたい」と話せば、高羽も「映像は使わず、古式ゆかしい演劇の技術によってホラーを成立させることが今回のひとつの目標。それがどこまでできているか、見に来ていただければすごく嬉しいです。それに “人の死”に触れるホラーだからこそ描ける人間ドラマがあるし、そこに演劇の可能性を感じていただければ」と上演へ意欲を語る。新宿シアタートップスでの怖くて面白い夏は、7月1日(土)から。取材・文:金井まゆみ
2023年06月30日新国立劇場の開場25周年シーズンの最後を飾るオペラは、芸術監督・大野和士指揮のプッチーニ《ラ・ボエーム》。開幕初日を観た。隙のないハイレベルの上演。ようやく復活し始めた威勢のいい「ブラヴォー!」も飛び交い、客席は沸いた[6月28日(水)新国立劇場オペラパレス]。粟國淳演出の舞台は2003年に制作された定評あるプロダクション。今回で7度目の上演。オーソドックスな正攻法で、作品の魅力をストレートに伝えてくれる。幕開け。紗幕に映したパリの街並みの遠景からロドルフォたちの屋根裏部屋にズームインする視線の移動が上手い。第2幕のカルティエ・ラタンは、背景の建物がするすると動いて風景が鮮やかに変わる。すべて人力だそう。お見事!高名なスター歌手よりも実力派の若手を揃えたキャスト。声も容姿も粒揃いで、奏功していた。貧しいお針子ミミが、あまりに成熟した声で聖母のようにすべてを包み込んでしまったり、売れない詩人ロドルフォがヒロイックすぎるテノールだったりすると、音楽的には爽快でも、ドラマ的には違和感がある。その点、初来日のアレッサンドラ・マリアネッリのミミは可憐でフレッシュ。まっすぐな声が運命に立ち向かう意思の強さも感じさせる。METなどで活躍するスティーヴン・コステロも甘く軽やかなテノールで、ロドルフォの“若さ”をリアルに表現していた。〈冷たい手を〉のハイCはたっぷりフェルマータで!もう一方のカップルのヴァレンティーナ・マストランジェロ(ムゼッタ)と須藤慎吾(マルチェッロ)、さらに親友の駒田敏章(ショナール)、フランチェスコ・レオーネ(コッリーネ)もすこぶる好演。共に青春を送るリアルなチーム感さえ通う。親密なアンサンブルが楽しく、高水準だ。大野の音楽ドライブは絶妙。気持ちよく歌わせすぎてもたれることも、流れに重きを置くあまりに性急になることもなく、歌手陣と東京フィルハーモニーをリードした。終幕のミミの臨終シーン。力なくつぶやくミミの背後で、オーケストラが二人の出会いの〈冷たい手を〉を回顧する。徐々に楽器が減っていき、最後に残ったソロ・ヴァイオリンが途絶えると、ミミが眠るようにこと切れる。客席の全員が知っている結末なのに、あちこちからすすり泣きが聞こえる。音楽の力。オペラを観る醍醐味だ。《ラ・ボエーム》はこのあと7月8日(土)まで残り4公演。なお上演の模様はインターネット配信でも視聴可能(新国立劇場のオペラ公演では初の生ライヴも)。詳細は劇場サイトへ。文:宮本明
2023年06月30日開演前の『ギンギラギンにさりげなく』に始まり、カーテンコールの『ダンシング・ヒーロー』『2億4千万の瞳』に至るまで、80年代のヒット曲が次々と登場するジュークボックスミュージカル。使用された楽曲はもちろん、キャストも非常に魅力的だったゲネプロの模様をお届けする。夫(片桐仁)、娘(寺田彩乃)と共に暮らす主婦の奈美(花總まり)。経済的には不自由ないが、どこかもやもやとした思いを抱える日々を送っていた。ある日、奈美は高校時代の友人・千夏(瀬奈じゅん)と再会。病気で余命いくばくもない千夏に頼まれ、仲良しグループ「SUNNY」のメンバーだったみどり(小林綾子)、桜(馬場園梓)、好恵(佐藤仁美)を探し始める。私立探偵(片桐仁)に依頼して行方をつかみ、彼女たちと再会したことで高校時代を思い出す。そして、今の自分たちと向き合うことに……。友情や初恋、将来への夢など、10代の頃に何を思い何に夢中になっていたのか、大人になってから振り返ると今の自分の現実が身に染みる。冒頭で奈美が歌う曲が『センチメンタル・ジャーニー』(直訳すれば「感傷旅行」)であることが、それを象徴しているかのよう。それでも「SUNNY」は再び手を取り合い、今の自分たちにできる精一杯のことをしようと前向きに歩き出す。そんな、さわやかな幕切れが印象的だ。花總や瀬奈をはじめ、キャストは皆好演。小林、馬場園、佐藤も含め、それぞれの持ち味に合った配役も魅力だ。花總と瀬奈の『待つわ』、瀬奈の『飾りじゃないのよ涙は』、10代と現在の「SUNNY」全員による『想い出がいっぱい』など、思わず聴き入ってしまう。韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』(2011年)を原作としながらも、舞台を日本に置き換えたことの意味がよくわかる。さらに、奈美の渡邉美穂、千夏の須藤茉麻、「SUNNY」と対立する美樹(伊藤彩夏)など、10代の彼女たちを演じたキャストがとてもキラキラしている。だからこそ、誰もが経験しているに違いない友だち同士の関係、衝突などが胸に迫るのだ。渡邉と花總、須藤と瀬奈の“10代→大人”という2人1役も、ごく自然になじんでいた。一方、男性陣は多くの役柄をこなして大活躍。特に片桐の早替わりは、この作品の明るさやテンポの良さに貢献しているのではないだろうか。多幸感にあふれた本作は7月5日(水)まで。その後、大阪公演あり。
2023年06月29日KAATキッズ・プログラム2023『さかさまの世界』が7月1日(土)からKAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>で上演される。KAAT神奈川芸術劇場では、2011年の開館以来、現代の舞台芸術シーンを先導するアーティストとの新作創作や良質な海外作品の招聘など、大人も子どもも楽しめるキッズ・プログラムを上演してきた。この度同プログラムの一つとして上演されるのが、欧州を中心に活躍し今年1月からストラスブール・グランテスト国立演劇センター「TJP」のディレクター(総芸術監督)に就任したダンサー・振付家の伊藤郁女(いとう・かおり)による新作ダンス作品『さかさまの世界』だ。「おさなごころを持つ4歳から150歳向けダンス作品」と銘打った本作は、子どもたちのさまざまな<ひみつ話>を素材として、伊藤が2021年10月にフランスで創作したダンス作品『LE MONDE À L’ENVERS』がベースにあるが、昨年12月に劇場近隣の幼保園や幼稚園でリサーチを行った子どもたちの<ひみつ>を新たに織り込んでいる。また、フランス版では3名のダンサーによる構成だったが、日本版では3名のダンサー(川合ロン、Aokid、岡本優)と1名の俳優(石川朝日)という構成に変更する。開幕を前にした6月16日(金)、劇場近くにある横濱中華幼保園で本作の試演会が行われ、園児約40名の前で30分ほどのパフォーマンスを上演した。子どもたちは目の前で行われるパフォーマンスに泣いたり笑ったり興奮したり、「面白い!」「変なの!」と感想をそのまま口にしたりと、物語の世界に夢中になっていた。上演後には園児から感想を直接聞く時間が設けられ、そこで得られたことは今後の創作に活かすという。伊藤は試演会後のインタビューで「幼保園はいわば“子どもの家”で、ダンサーにとっては劇場とはまた違ったプレッシャーがあったはず。努めて冷静に踊らないと、きめ細やかさのようなものがなくなってしまうので、(出演者にとって)いいトレーニングになったと思う」と振り返る。そして伊藤は「KAATは前衛的ですごく大切な劇場」とした上で「子どもの頃から質の高いものを見られる社会にしたい。劇場は、日常から逃れられる、みんなが無の状態でいられる場所。その良さをもっと知って欲しい」と語っていた。公演は7月9日(日)まで(※3日(月)~7日(金)休演)。取材・文:五月女菜穂
2023年06月28日舞台『カモメよ、そこから銀座は見えるか?』が東京で開幕した。岩松了が作・演出を手がけ、黒島結菜が妹を、井之脇海が兄を演じて描かれる、兄妹の物語である。そこには岩松作品ならではの一筋縄ではいかない仕掛けも潜む。さまざまに考えを巡らせながら、思い思いの観劇体験ができるはずだ。М&Oplaysプロデュース「カモメよ、そこから銀座は見えるか?」チケット情報物語の舞台は、クリスマスを過ぎた年の瀬の銀座。イズミ(黒島結菜)は今日も、銀座の広告会社で働く兄アキオ(井之脇海)に手作りの弁当を届けに来ていた。早くに両親を亡くしたふたりは寄り添うように生きているのである。アキオは今、自身の上司が絡んでいる汚職事件の裁判の準備で忙しい。そのうえ、その裁判の役に立ちたいと申し出てきたのが、イズミとアキオの父のかつての愛人だった葉子(松雪泰子)とあって、イズミの心境は複雑だ。実際、アキオは葉子に惹かれ、葉子はアキオに彼の父の面影を重ねている様子。さらには、その葉子に、裁判の担当弁護士・田宮(岩松了)が接近していく。……と、あらすじだけを追えば、どこかドロドロした男と女の物語を想像してしまうかもしれない。しかし、そうはいかないのが岩松作品だ。その鍵となるのは、銀座の街を浮遊している若い浮浪者のとみ(青木柚)とのぼる(櫻井健人)の存在。とみによればイズミたちは自分の作った兄妹の物語の登場人物であり、そのとみはイズミにしか見えていない、という不思議な状況が展開する。のぼるがイズミ以外の人に見えたり見えなかったりするのも、どういうことなのだろうと頭を動かすことになる。彼らは一体何者なのか。いや、彼らばかりではない。イズミとアキオ、アキオと葉子、葉子と田宮の会話を聞いていても、人の心や人と人の間にあるものはやはりミステリーだと思わされる。何とか読み解こうと、観ているほうはセリフに集中していくほかない。そこにふとカモメが飛んだりするのも、謎めいていて楽しい。そんな入り組んだ話の中を頑ななほど正しくまっすぐ突き進むイズミだが、フレッシュに演じる黒島結菜の姿が物語に切なさを増す。アキオの井之脇海は揺れる男を誠実に見せ、葉子の松雪泰子、田宮の岩松了からは、大人の危うさがこぼれ出る。クールな青木柚とコミカルな櫻井賢人のやりとりにも引き込まれる。この役者陣が確かに連れて行ってくれる、現実と夢想が混在するような世界。そこで翻弄される楽しさを味わってほしい。大阪公演は7月1日(土)・2日(日)、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。チケット発売中。取材・文:大内弓子
2023年06月28日世界最高峰のエンターテインメント集団シルク・ドゥ・ソレイユによる日本公演最新作『ダイハツ アレグリア-新たなる光-』東京公演(全182公演)が6月25日(日)15時30分の公演をもって、ついに千穐楽を迎えた。同公演で東京公演の来場者数は計520,150人となった。満員のお客様で埋め尽くされたお台場ビッグトップは、まさに「アレグリア」(スペイン語で歓喜の意)に包まれ、フィナーレでは東京公演閉幕を惜しむかのように大きな拍手を送る多くのお客様に応えて、アレグリアアーティストがステージへ登場。ミスター・フルールらアーティストが「東京公演来場者数52万人突破」を知らせるボードを掲げると、客席からはさらに大きな歓声や拍手が鳴り響いた。7月14日(金)には、いよいよ大阪公演が森ノ宮ビッグトップで開幕。(公演期間:7月14日(金)~10月15日(日))。
2023年06月27日ヨーロッパを中心にバレエ団やダンスカンパニーで活躍後、活動拠点を日本に移した中村恩恵(めぐみ)。新国立劇場バレエ団やKバレエカンパニーなどに作品を数多く創作提供している、注目のダンサー・振付家だ。今回、2017年に新国立劇場で初演し高評価を得た『ベートーヴェン・ソナタ』を、長く交流のある神戸の貞松・浜田バレエ団とタッグを組み「新たな楽しい工夫で」関西初演する。ベートーヴェンの11楽曲を使用、ふたりのダンサーで1役を演じ、ベートーヴェンの人生と恋を描く画期的な作品。中村は創作の経緯や思い、またベートーヴェン役のダンサー・水城(みずき)卓哉が意気込みを語った。貞松・浜田バレエ団「ベートーヴェン・ソナタ」チケット情報ベートーヴェンの演奏会で観客の感動に触れた中村が「既に亡くなっているのに、今も彼の精神は生きていると感じた」のがベートーヴェンを主題にした創作のきっかけだった。舞台上には1脚の椅子。天井から白い布が配置され、その前後の世界で構成。始まりはベートーヴェンの葬儀から。プロローグだけモーツァルトの“レクイエム”、あとは1幕に6曲、2幕に5曲のベートーヴェンの楽曲に乗せて、彼の生涯を描く舞踊作品だ。中村は「己の命に向き合い、その定めを受け入れていく過程を描いた作品」とも。登場人物はベートーヴェンのほか、彼と関わりの深かった3人の女性。キモは2人1役で表現するベートーヴェン。中村は、ベートーヴェンが日記の中で自分自身に『お前』と語りかけて書いていることに着目した。そこで「生き様を見つめ、『お前』と語りかける」ルートヴィヒ役に、貞松・浜田バレエ団の芸術監督・貞松正一郎。「かつて音楽を作り、愛し、傷ついて生きていたベートーヴェン自身」を水城。その「対話のような構成」でふたりは踊る。水城は「稽古中に今まで聞いていた音楽がより鮮明に、解像度が上がっていく体験をしています。自分たちの踊りを通して、皆さんにもその体験をしていただけるよう頑張ります」と力強く語る。また、音楽は生演奏でなく特別録音。中村の意図は?「『スプリング・ソナタ』のバイオリニストの方は自殺されています。美しい音楽をこんなに楽しく弾いているのに。今、私たちは残された音楽を聴き、ダンサーは生き生きと踊る。その人の人生が悲しい終わり方であっても、音楽の力を、そのエネルギーを、今の人たちに与えてくれる。そんな人間の在り方に私はすごく心を打たれていて。もしこの作品が、観ること聴くことで深い苦しみから立ち直る力を持てたら素晴らしい。今を生きる弱き人々に届く何かが生まれたら素敵だなと思っています」。公演は、7月16日(日)、17日(月・祝)、兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて。チケット発売中。取材・文:高橋晴代
2023年06月27日1万人が大阪城ホールに集い、ベートーヴェンの「第九」を合唱する『サントリー1万人の第九』。1983年に始まった年末恒例のコンサートが、41回目の開催。昨年は約2000人の合唱団を迎え、投稿動画や中継合唱を含めて、のべ12167人が参加した。そして今年、2019年以来4年ぶりに生の"1万人の第九合唱団"が復活する。コロナ規制が緩んだ今、専門家のアドバイスを下に開催を決定、合唱団員も募集中だ。25年連続で総監督・指揮を務める佐渡裕が『サントリー1万人の第九』に賭ける思いを、その出会いから語った。「『1万人の第九』を指揮して四半世紀が経ちます。一回だけ!と約束して引き受けたのですが、そこには僕の想像をはるかに超えた"人のちから"がありました。人間って捨てたもんじゃない、と。『第九』の参加者はプロではないけど、一人一人、それぞれのいろんな人生を背負って今がある。魚屋さんの歌があり、主婦の歌がある。それが1万人集まるから素敵なんです。僕はそこに、皆さんがイメージするような、かしこまって聴くクラシック音楽とは違う、音楽の可能性とおもしろさを感じました」。30代後半、ヨーロッパでの活躍が始まった頃の佐渡の思いに火が付いた。指揮台で受ける1万人の大合唱の力。それは「すごいエネルギーですよ。初めて指揮をした時は1回で体重が3キロ落ちました。僕が少しでもブレると、そのブレが1万倍になって揺り戻される。僕もそれなりの覚悟を持って指揮台に立ちます。コロナ禍ではそれが体感できませんでしたが、目の前の空気が震えて作る1度きりの音楽に、1回目と同じ気持ちで臨みたいと思います」。今年のテーマは"ブラボーの復活"。「ブラボーって、演奏が終わったあとに、それまでのすべての時間をたたえ合う言葉。その場で作る音楽だけでなく、コロナで人と会えなかった時間なども含めて、何とか乗り越えて来たよね、皆でまた次に向かおうね、というエネルギーになってほしいと思い、テーマとしました。4年ぶりの大阪城ホールを今年は新生一万人で熱狂させて、それぞれが自分史上最大と自信を持って言えるぐらいの『第九』にしたいです」。一緒に歌ってみたい人へ。「『一万人の第九』の感動の90%ぐらいは、実は練習する、その道のりにあると思っています。親子や夫婦でレッスンに通ったり、同じクラスの人と音楽を通して友達になれるのも醍醐味です。もうひとつは、講師の人たちがユニーク!知らない国の言葉、知らない国の音楽を、頑張って是非習得してください。さぁ、一緒にブラボーに向かいましょう!」。取材・文:高橋晴代『サントリー1万人の第九』日程:2023年12月3日(日) 午後3時開演(午後2時開場)会場:大阪城ホール【合唱団員募集中!】応募条件・詳しいスケジュールは
2023年06月26日黒澤明監督の傑作『生きる』を世界初のミュージカル化。18年の初演、20年の再演に続き、3度目の上演が決定した。そこで演出を手がける宮本亞門に、これまでの創作の日々を振り返るとともに、再々演にかける想いを語ってもらった。過去二度の公演には、コロナ禍前とその渦中という違いがあるが、宮本にとってはさらに大きな変化が自身を襲っている。「主人公の渡辺勘治は胃がんになったことで必死に生き直すわけですが、初演の時の僕はがんの経験なんてなかったわけです。そんな人にどんな言葉をかけたらいいかもわからないし、難しいなぁと。でもおかげで僕、2019年にがんになったんですよ(笑)。自分では“命の勲章”と言っていますが、がんサバイバーとして再演が出来た。それはなんと言うか貴重な体験でした」その理由を訊ねると、自身ががんになったニュースをテレビで見ながら、こんなことを思ったそう。「僕のこれまでについて、みんなが勝手にしゃべっているわけですよ。俯瞰でそんな自分のことを見る機会、こんな体験なかないですからね!チャップリンの有名な言葉にもあるように、『クローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ』のようでした。つまり渡辺勘治のように自分自身のがんについては、もっと混乱したり、苛立ったり、喜怒哀楽を全部出してもいいんじゃないか。それは再演からの変化ですね」そして再々演。3年前とは世の中がまた変化している。「やっぱりパンデミックを経て、多くの人がいろんなことを考えたと思うんです。これから生きていく上でなにを大切にしていくんですか?とか。そんなことを感じてもらえる作品だと思いますし、タイミング的にも最良の作品ではないかと思っていて。もし出来たらお父さんやご家族など、誰かと一緒に観に来てもらえたら嬉しいですね。普段の会話ではしづらいようなことも、これを観た後で、少しずつ大切なことが話せるように変わっていくと思います」主人公の渡辺勘治を演じるのは、もちろん市村正親と鹿賀丈史。だがそれ以外のメインキャストは、再演からほぼ一新されている。「これはとても楽しみですね。それぞれ掛け合いも変わるでしょうから。また市村さんと鹿賀さんの役作りの方向性がまったく違いますし、毎回おふたりとももっと深く、もっと探りたいと、貪欲なまでの探求心で臨まれている。今回もそれぞれまったく違う渡辺勘治を見せてくださると思いますよ」取材・文:野上瑠美子■公演情報Daiwa House presents ミュージカル『生きる』2023年9月7日(木)~9月24日(日)会場:新国立劇場 中劇場
2023年06月26日5人組ダンスボーカルユニット・DEAR KISSが6月24日、東京・shibuya eggmanで開催された、メンバー・ののこの生誕祭にて“重大発表”を行った。DEAR KISSチケット情報DEAR KISSは3月21日に東京・日比谷野外大音楽堂にて開催したライブイベント「DEAR Fes.2023 supported by アナフェス」内で新メンバーオーディションの最終審査を実施。そのオーディションにて桜庭かすみ、花山瑠理の2人が新メンバーと加わり、新体制となった。新体制となったDEAR KISSとして初のワンマンライブが、8月12日(土)に行われることを発表した。新メンバー2人を加え今勢いに乗る彼女たちが開催するワンマンライブ。ぜひ会場に足を運んでほしい。チケットは、7月3日(月)23:59まで先行抽選プレリザーブを受付中。
2023年06月26日歌舞伎俳優の坂東玉三郎が贈る『坂東玉三郎PRESENTSPREMIUMSHOW』。9月2日(土)~10日(日)は「口上と衣裳解説」、12日(火)~24日(日)は「スペシャルコンサート」という構成で、会場は座席数100席の円形ホール「BAROOM」だ。文字通りプレミアムな公演となるその内容を玉三郎に聞いた。「口上と衣裳解説」は、玉三郎所有の豪華な衣裳を本人がまとい、解説しながら進むステージ。きっかけは、やはりコロナ禍だったという。「舞台が出来ないときでもお客様に楽しんでいただくにはと考えて、一昨年、大阪の舞踊公演から衣裳を見ていただくことを始めました。それで今回は実際にBAROOMで着て皆さまにお見せしてみてはどうかなぁ…ということに。普段は客席から見る衣裳を近くで見ていただくのも楽しいと思いますし、パリコレのランウェイとまではいかないですが、(臨場感を)楽しんでいただければ」と微笑む玉三郎。衣裳は5点の予定だが、「その日によって変えることも」考えているとのこと。「解説も多少の即興性が出るかと思います」というから楽しみだ。また「スペシャルコンサート」では、ピアノとキーボードの生演奏と共に90分で18、9曲を歌う予定。「この空間でどんな歌をお届けできるかと選曲中です。それから今回歌うかは未定なのですが……。淡谷のり子さんが歌って、合間に杉村春子さんが淡谷さんの人生を朗読するレコード(『歌手 淡谷のり子~歌に託した半世紀~』)が本当に素晴らしくて大好きなので、そんな“歌と語り”のようなものを今後もやらせていただけたらと思っています。淡谷さんはご自身の人生を歌っていらっしゃいますが、私が歌うなら“こういう物語がありました”という語り部のようになるかと思います」と玉三郎は話す。客席数100での公演は、以前出演した舞台『ナスターシャ』(1989年、アンジェイ・ワイダ演出)の会場、ベニサン・ピット(閉館)を思い出すという。「客席と近いのは緊張もしますが、お客様と非常に密接な空間での公演だった記憶があります。近頃、そんな空間で楽しんでいただけるものを…と考えていたところでしたので、今回の公演は今まで考えていた事とのご縁を感じていますね。今後も続けていけたらいいですし、歌舞伎やそれ以外の公演でも演出をしたり、若い人に知っていることを伝えたりするのが自分のこれから生きていく道かなと。体力的に叶うところでのお仕事というのをじっくりさせていただければと思っています」取材・文:藤野さくら
2023年06月23日子供から大人まで幅広い年齢層に愛され続けてきた「クレヨンしんちゃん」は、2022年でアニメ・映画開始から30周年を迎えた。これを記念して、思いっきり笑って遊べるイベント『しん劇!ケツだけワンダーランドの大冒険』が、7月29日(土)より大阪・心斎橋オーパ7階 特設会場にて開催される。テーマはずばり!映画の名シーンとオラのまあるい“お・し・り”。クレヨンしんちゃん30周年企画展『しん劇!ケツだけワンダーランドの大冒険』チケット情報「クレヨンしんちゃん」のおしりにまつわる映画の名シーンに焦点を当てた体験型企画展がケッ定!展示会では魅力を存分に味わえるフォトジェニックな空間を演出するインパクト抜群の展示物、ミニゲームや体験演出、これまでの活躍を振り返る映像など…たっ“ぷりっ”とお楽しみいただける企画展となっている。ここでしか手に入らないオリジナルグッズも販売。ぜひ本企画展で「クレヨンしんちゃん」の魅力を“ケツだけ”でご堪能ください!6月24日(土)より前売券発売開始。
2023年06月23日住友生命いずみホールのレジデント・オーケストラ、いずみシンフォニエッタ大阪(ISO)が、7月8日(土)に第50回の定期演奏会を迎える。ISOは2000年に現音楽監督で作曲家の西村朗の提唱で発足。プログラムアドバイザーに作曲家の川島素晴、常任指揮者に飯森範親を迎え、ほぼ1年に2回のペースで定期演奏会を行って来た。いずみシンフォニエッタ大阪 チケット情報ISOのレパートリーは主に20世紀以降の現・近代の作品。集客が難しいこの分野で活動する団体は全国的にも少なく、20年以上に及ぶ実績は1つのメルクマールを示すものといえる。これまでに14曲の海外作曲家の作品を日本初演。25曲の邦人作曲家の作品(後述の西村作品を除く)の世界初演を行うなど、現代音楽シーンに大きな役割を果たしている。また積極的な新作委嘱によって、藤倉大、酒井健治、坂東祐大ら国際的な才能をいち早く関西に届けてきた功績も評価されるべきだろう。今回は50回の記念に因み「生誕60,70,80,90,100年特集」。生誕100年のリゲティの『ミステリー・オブ・マカーブル』を冒頭に生誕90年のペンデレツキ、生誕80年の池辺晋一郎、そして生誕70周年を迎える西村朗の委嘱新作、ヴァイオリン、ハープ、クラリネットのための三重協奏曲『胡蝶夢』を置くプログラムだ。西村作品のISOでの初演は13曲目。その多くが代表作と呼べるものだけに今回も聴き逃せない。また生誕60年は指揮者の飯森範親。公演タイトルのこのユーモアに溢れた感覚もISOの持ち味の1つである。公演に先立って行われた記者会見には西村朗と飯森範親が出席。西村が「ここに来ないと聴けない音楽を演奏するということを、50回続けて来た。将来どのように引き継がれていくかわからないが、われながらよくやって来たといえるくらいのことはやって来た感慨がある」と振り返れば、飯森も「これまで西村作品も含め31曲の初演をここで振らせていただいた。指揮者の自分にとっても大きな財産、大きな意義、大きなウェイトを占める存在」とISOの重要性を強調した。さらに西村は新作に触れ、「老荘思想の荘子の寓話『胡蝶の夢』から。作曲家として70年を夢の中にいるように生きてきた私ともう一方の生活者としての私、そして本性としての私を3つの楽器とオーケストラで描いた作品。ISOでの作曲は私の全存在を賭けた仕事であり、あと少しで書き終わるがそれとともに自分自身が作品の中に吸い込まれていくような思いもある」と語った。日本を代表する2人の音楽家が、ISOにそれぞれの人生の一部を重ねたかのような姿が印象的な会見だった。文:逢坂聖也
2023年06月23日イタリア詩人のロレンツォ・ダ・ポンテの人生を描く音楽劇『ダ・ポンテ~モーツァルトの影に隠れたもう一人の天才~』。プレビュー公演開幕を前にした6月20日(火)、東京・シアター1010で取材会が行われた。6月25日(日)まで同劇場でプレビュー公演が行われた後、7月9日(日)からは東京建物BrilliaHALL(豊島区立芸術文化劇場)で上演される。本作は、モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』などの作品が誕生した背景にあった、ロレンツォ・ダ・ポンテの人生を描く。タイトルロールを演じる海宝直人は「完全新作で、ようやくお披露目できる」と挨拶。見どころについては「まず、衣装が豪華。(これまでの舞台経験でも)僕もこんなにキラキラしたことはない。あと音楽は30曲以上あって、それぞれのソロもあり、各人の思いが伝わるようになっているので、楽しんでほしい」と語っていた。また、モーツァルト役の平間壮一も「カンパニー全体が楽しく頑張って作ってきた。お客様が入って最後に作品が完成するので、どんな反応になるかが楽しみ」とコメントしていた。ダ・ポンテは「女好きでペテン師」「天才詩人」という設定。共演する相葉裕樹は見どころとして「海宝直人の色男っぷり」を挙げ、田村芽実や青野紗穂ら女性キャストからも「女性たちがメロメロになっちゃう」「普段からやってないとアレは出せない」などとの声も。それに対して海宝は「自覚はないですけど」と笑う。ゲネプロを観た。主に18世紀を描くということもあり衣装は豪華絢爛だが、舞台は五線譜をイメージさせる横線が強調された比較的シンプルな機構。音楽劇と銘打っているものの、楽曲の中で物語が進む場面も見受けられ、まるでミュージカルのようだ。主人公を演じる海宝の歌唱力は折り紙付きだが、見どころに挙げられていた“色男っぷり”も、おそらく目線の使い方まで計算されている表情もよく、ダ・ポンテという人物を見事に体現していた。また、そもそも主人公のダ・ポンテについてはあまり知らない人も多いだろうが、モーツァルトやコンスタンツェなど別作品で描かれてきた人物の造形がなかなか新鮮に感じられた。上演時間は第一幕65分、休憩20分、第二幕85分の計2時間50分を予定。時代の波に抗い、偏見を乗り越え、制作に没頭した若き天才たちの軌跡を描いたオリジナル音楽劇。ぜひお見逃しなく。公演は東京のほか、愛知(6月30日(金)・7月1日(土)日本特殊陶業市民会館ビレッジホール)、大阪(7月20日(木)~24日(月)新歌舞伎座)でも上演を予定している。取材・文:五月女菜穂
2023年06月22日阪神タイガースOBで俳優の嶋尾康史が演出を担当するTeam337 第5回公演『3つの符号』~猫探偵・正太郎シリーズより~が7月24日(月)から東京・赤坂RED/THEATERで上演される。本作は、柴田よしきの小説『猫は聖夜に推理する』(光文社電子書籍刊)が原作。嶋尾は「ドタバタコメディです。その中にも切ない部分もあったり、ホロリと泣ける部分もあったりします。柊子が演じる主人公の桜川ひとみは推理小説家なんですけど、ピント外れの推理をしていくんですね。ズレてズレて最後には......そんな展開の面白さを楽しんでもらえたら」と話す。主演の柊子は旗揚げ公演『猫は毒殺に関与しない』でも同じ役を演じている。「旗揚げから6年経って、私も31歳になりました。原作の桜川の年齢に近づいているので、今までの経験を少しでも生かした役作りができれば」と意気込んでいた。また今回は新たな試みとして、齋藤千秋/山田莉愛(JumpingKiss)というダンスユニットが登場。猫や犬の姿に扮装しながらのダンスシーンが挟み込まれるといい、柊子も「私もどこかで踊るかもしれません!頑張ります!」。改めて互いについて、嶋尾は「最初に舞台に参加してもらったとき、彼女は14歳。正直、僕の中の彼女は十代のままなんですけど(笑)、ずっと頼りにしていています。今回も芝居で周りを引っ張っていってくれていますしね」。柊子は「場を締めるときは締めるし、楽しくやるときは楽しくやってくださる」。現在、嶋尾がNHK連続テレビ小説『らんまん』に寅松役で出演していることについても触れ、「純粋に嬉しくて!テレビに出てきた寅松さんに稽古を見てもらっているとテンションが上がります」と笑う。観客へのメッセージとして、嶋尾は「舞台も野球もお客様に来ていただいて、観てもらって、笑ったり泣いたり楽しんでもらえて初めて成り立つ。上演できる有り難みを感じつつ、いつも以上に大事な舞台にしたいです」と語った。柊子は本公演が2回の延期を経ていることに触れながら「みんなが溜め込んできたものをエネルギーに変えられたら。不安な方はマスクをもちろんしていただいて大丈夫ですが、楽しい舞台なので、できればマスクをとった皆さんの笑顔が見られたら嬉しいです」。東京公演は7月26日(水)まで。なお大阪公演も7月14日(金)~16日(日)、スタジオACTで行われる。取材・文:五月女菜穂
2023年06月22日ミュージカル『浜村渚の計算ノート』の制作発表会見が6月15日(木)に開催され、主演の桑原愛佳をはじめ、立石俊樹、藤岡真威人、井上小百合、朝隈濯朗、レ・ロマネスクTOBI、ダイアモンド☆ユカイ、演出の植木護が出席した。2007年より刊行されている青柳碧人による人気小説シリーズを原作に、学校教育から数学が消えてしまった社会を舞台に、天才的な数学センスを持つ女子中学生・浜村渚がテロに立ち向かう姿を描く。会見は桑原、立石、ユカイによる歌唱披露からスタート。劇団四季のミュージカル『アナと雪の女王』のヤングエルサ役で注目を集め、オーディションを経て今回の浜村渚役を勝ち取った桑原は力強い歌声を響かせた。桑原は「このような豪華なキャストのみなさんに囲まれて、初めて主演をやらせていただくプレッシャーもあるんですが、それ以上に渚ちゃんという素敵な女の子を演じさせていただくことへのワクワクの気持ちの方が大きいです」と満面の笑みを浮かべ堂々たる挨拶。そんな桑原について、演出の植木はオーディションをふり返りつつ「桑原さんの渚はツッコむところがなく、歌もキャラクターも素晴らしかった」と手放しで称賛を送る。渚をサポートする武藤刑事を演じる立石は刑事役初挑戦。「渚ちゃんの頼りになる存在になるべく熱量で稽古場を回していきたいと思います」と意気込む。この日は衣装の鮮やかな青いスーツ姿での出席となったが「こんなに青いんだ!と思いました(笑)」と驚きを口にする。ユカイは、政府の進める数学排斥の流れに対抗して「黒い三角定規」を結成し、テロを実行する“ドクター・ピタゴラス”を演じるが、実は桑原はユカイの娘と同い年とのこと。自身の役柄について「『バットマン』でいうところのジョーカーのような役割」と評し「優しいパパにならないように、命を懸けて敵役を頑張りたいと思います」と宣言する。本作が初舞台となる藤岡は「素晴らしいみなさまと新しいこと挑戦できることが嬉しいです」と喜びを口にする。演じる瀬島刑事は「予想以上にコミカルなキャラ」とのことで「敵のクセ強なキャラたちに負けないように頑張ります!」と語っていた。桑原は「数学に苦手意識を持っている方もたくさんいると思うんですけど、数学が好きな方もそうでない方も楽しんでいただける新感覚ミュージカルになっています。ぜひ劇場に見に来てください」と呼びかけた。取材・文:黒豆直樹
2023年06月22日DIAMOND☆DOGSによる20th Anniversary『Le Pont de I’Espoir』が6月28日(水)から博品館劇場で開幕する。2003年に結成されたDIAMOND☆DOGS(以下、D☆D)だが、今回の公演を一つの集大成とし、公演終了後を“リフレッシュ期間”に入る。一部は20年の軌跡を遡るダンスショー、二部はお馴染みのミュージシャンを交えたライブという構成。D☆D結成時からリーダーとしてグループを率いる東山義久は、一部について「20年間でたくさんのナンバーが生まれて、全部で1000曲近くあるんです。そこから楽曲を選ぶのも一苦労なのですが、今のところ14、15曲にまとめる予定です。全部がメインディッシュのようなナンバーなので、きっとお腹いっぱいになってもらえるはず」。二部についても「D☆Dの活動の中でもライブは一つの売り。舞台作品とはまた違う形で、僕たちの素やエネルギーを観られるはずなので、ぜひ盛り上がっていただけたら」。この20年間は「本当にいろいろなことがあった」と東山は言う。「新たな挑戦をするためにD☆Dを卒業するメンバーを見送ってきました。今となればいい思い出なんですけどね、当時は結構しんどかった。でも一方で新しく入ってきたメンバーの才能に触れて『こういう表現もありなんだ』と教えてもらうこともたくさんあって......。D☆Dでの活動が確実に今の僕を形作っています」とも。東山といえば、昨年ミュージカル『ミス・サイゴン』で大役のエンジニア役を演じた。かつて『エリザベート』のトートダンサーだった東山が、エンジニアとして帝国劇場に1人立ち名曲『アメリカンドリーム』を歌い踊る姿には感涙したものだが、東山本人も「D☆Dで培った経験が外の舞台でも通用するんだということを証明したくて。メンバーの励みにして欲しかったし、応援してきてくださったお客さんにも『応援してきてよかったな』と思ってほしかったから」と大役への挑戦の理由を語る。D☆Dは本公演を機に“リフレッシュ期間”に入る。東山は「『希望への架け橋』という意味のタイトルの通り、これが終わりではなく、また大きなスタートになるような20周年の集大成の公演にしたい。皆さんとこの20周年を祝いあいたいと思いますので、ぜひ劇場にご来場ください」と呼び掛けた。公演は7月5日(水)まで。取材・文:五月女菜穂
2023年06月21日大ヒット映画『SUNNY』がこの夏、世界で初めて舞台化される。バブル経済絶頂期の1980年代と現代の日本を舞台に、学生時代と大人になった『SUNNY』メンバーが繰り広げる笑いと涙の青春物語。開幕を前にした2023年6月14日(水)、東京都内で製作発表会見が行われ、『SUNNY』と『ダンシング・ヒーロー』の2曲を披露。開幕の期待感が高まる中、出演者が見どころを語った。奈美役の花總まりは「奈美が動かないと物語が始まらない。みんなを引っ張っていく役なので、大切に演じたい」と挨拶し、「こんなに出ずっぱりの役は初めて。みんなで練りに練っている最中だが、間違いなく期待を裏切らない。誰でも共感できる物語なので、お誘い合わせの上、観に来ていただけたら嬉しい」。ジュークボックスミュージカルに出演することについては「私はミュージカルへの出演が多く、気持ちをどう繋げるか、どう伝えるかを考えて歌ってきた。今回は単純に切り替えて歌っているが、どこかリンクしているのも楽しい。観ている人に懐かしさを感じてもらえると思うし、楽しくノれるような曲もある。曲がいいスパイスになっている」と語っていた。千夏役の瀬奈じゅんは「花總さんと逆で、私はこんなにじっとしている役は初めて」と言い、「(高校時代を演じる)若者たちが本当に素晴らしく、若いエネルギーとパワーはすごいと思った。力をもらいながら(須藤)茉麻ちゃんと一緒に千夏を作りあげたい」と意気込む。青春時代の自分に伝えたいメッセージを尋ねると「今が青春だと思っているが、宝塚時代の自分には『そんなに生き急がなくていいよ』と言ってあげたい。やることに追われて、自分がやりたいことは後回しだったから、もう少し肩の力を抜いてもいい、と。でもそれが青春だったところもあるし、今すごく青春を謳歌してキラキラしている」。そのほか、みどり役の小林綾子、桜役の馬場園梓、好恵役の佐藤仁美、高校時代の奈美役を演じる渡邉美穂、同じく高校時代の千夏役を演じる須藤茉麻、私立探偵役の片桐仁、脚本・演出の西田征史も登壇。東京公演は6月26日(月)~7月5日(水)、東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)。大阪公演は7月9日(日)~13日(木)、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ。取材・文:五月女菜穂
2023年06月20日ピンク・フロイドの楽曲を忠実に再現するトリビュート・バンド「原始神母」が、8月26日(土)大阪・味園ユニバースにて、『狂気』発売50周年記念イベントを開催する。原始神母チケット情報1973年に発売された、ピンク・フロイドの最高傑作『狂気(The Dark side of the moon)』。革新的なコンセプトと宇宙を感じる音の広がり、ポップ性を兼ね備えたこのアルバムは、ロックの枠を超え、日常を離れて気持ちよくなりたい時のマストアイテムとして、アメリカでは一家に一枚はあるという特別なアルバムだ。全米ヒットチャートに約15年も連続して入っていたという記録もあり、その後も毎年フォロワーを増やし、今でも世界中で新たな「フロイディアン」を増殖し続けている。本公演は、2部構成で展開。第1部は、『狂気』発売の前年にイタリアのポンペイ遺跡にてライブを収録した映画『ライヴ・アット・ポンペイ』より、第2部は『狂気』が全曲再現される。フロイドファンにとってはこれ以上ない、夢のような一夜になるだろう。なお、大阪公演は、ダンスフロアから世界遺産までを舞台にヴィジュアルとオーディオが結びついた未知なる体験を追求する実験室「COSMIC LAB」とのコラボ・ライブ。あのポンペイ遺跡がプリズムがサイケデリックに蘇る。COSMIC LABによるヴィジュアル・アーツと原始神母との融合は果たしてどうなるのか?6月18日に開催された日比谷野外大音楽堂公演とはひと味違ったコンセプトでお贈りする味園ユニバースでの公演に、ぜひ期待してほしい。チケットは、6月20日(火)17:00から26日(月)23:59まで主催者先行受付を実施。
2023年06月20日WAHAHA本舗全体公演『シン・ワハハ』が6月22日(木)から東京・なかのZERO大ホールで開幕する。出演する久本雅美と柴田理恵が会見に臨み、本公演の見どころを解説した。公演のポスターには、赤塚不二夫が生み出した「カオルちゃん」の姿があるが、柴田によれば「赤塚先生のキャラクターを自由に使っていいよというお許しが出たので、いろいろなキャラクターが登場する〈赤塚歌舞伎〉をやります」。久本は「ニャロメ」で、柴田は「バカボンのパパ」を演じるといい、「ナレーションは片岡愛之助さんですが、WAHAHAの歌舞伎ですから。見得を切るなどしつつ、キャラクターショーになりそうです」(久本)。そのほか見どころとして2人が挙げたのは〈漁村パフォーマンス〉。以前、農村を舞台に、四季の移り変わりをコンテンポラリーダンスで表現したことがあるが、今回は漁村が舞台だという。「うちの劇団は台本がないので、(主宰の)喰さんがアイディアを出しながら、みんなで作り上げていくんです。私たちは今、苦戦しているところですが、喰さんの中ではもう完成しているみたい。今までもそうやってやってきたので、必ず幕が開くまでには形にします」(久本)。ちなみにWAHAHAと言えば、下ネタがふんだんに盛り込まれているのが特徴的。今回も下ネタがあるのか尋ねると「あるに決まってるじゃないですか。愚問です!」と久本は笑い、「感動的なものから、テレビではできないような下ネタまで織り交ぜてお届けするのがWAHAHAですから」と話す。往年のファンも多いが、今回初めてWAHAHAを観る人へのメッセージを求めると、柴田は「恐れるな!と伝えたいです(笑)。変化していく劇団も多いですが、WAHAHAは40年前と変わらず馬鹿なことをやり続けている。日常生活の中でいろいろあったとしても、私たちの姿を見て『こんな人たちがまだいるんだ』とほっとできるんじゃないかな。老若男女楽しんでいただけるように頑張っているので、安心して来てください」。そして久本は「好きか嫌いかははっきり分かれるとは思いますが(笑)、心軽やかに来ていただければ。決してイケメンやキレイな人がいるわけでもないですが、不器用な人の一生懸命な姿を見て、ぜひ明日への活力にしてもらえたらと思います」と語った。東京公演は6月25日(日)まで。ほか全国10ヶ所で公演予定。取材・文:五月女菜穂
2023年06月19日