チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (129/342)
イスラエル出身のベーシスト・コンポーザー、アヴィシャイ・コーエンによる日本初演となるオーケストラ・プロジェクト公演が、8月26日(日)に東京・紀尾井ホールで開催されることが決定した。【チケット情報はこちら】オムリ・モール、イタマール・ドアリとの現レギュラー・トリオと、17名の弦楽器奏者によるプログラム。2014年リリースのアルバム『アルマー』収録曲を中心に演奏される予定。アヴィシャイ・コーエンはチック・コリアの伝説的ユニット“オリジン”の花形メンバーとして1990年代のジャズ界に彗星のごとく登場。自身のグループからもマーク・ジュリアナ、シャイ・マエストロなどの鬼才を世に送り出している。チケットの一般発売に先駆けて、先行先着プリセールを実施。受付は5月3日(木・祝)より。■Blue Note Tokyo 30th Anniversary presents“アヴィシャイ・コーエントリオ with 17ストリングス”8月26日(日)紀尾井ホール(東京都)【1st stage】 開場14:30 / 開演15:00 【2nd stage】 開場17:30 / 開演18:00
2018年04月23日毎年この時期になると、観客を楽しませてくれる丸美屋食品ミュージカル『アニー』が今年も上演。その公開ゲネプロが4月20日、東京・新国立劇場 中劇場で行われた。【チケット情報はこちら】『アニー』といえば、1977年にブロードウェイで開幕、日本では1986年から毎年上演され、老若男女から愛され今も多くのファンを魅了し続ける有名ミュージカル。1933年大恐慌後のニューヨークで孤児のアニーが逆境の中にあっても明るく前向きに立ち向かい、持ち前の優しさで周りの大人たちを変えながら幸せを掴んでゆく様が描かれる。実は本作、昨年から数々の国内外のミュージカルを手がけてきた山田和也が演出を担当、登場人物の台詞や劇中の音楽、舞台美術から衣装までも一新し、新たな『アニー』として話題を集めている。筆者、それまでの『アニー』も大好きですが、アールデコ風のセットや管楽器が印象に残る名曲ナンバーやテンポの良いやりとり、そしてアニーが愛するワンちゃん、サンディまでも犬種が変わってる!と大興奮、同じストーリーでありながら違った作品を見ているような新鮮さがある一方で、いつ見ても変わらないアニーの一途な想いや優しさに涙ぽろり。ゲネプロ後の囲み会見では、厳しいオーディションを勝ち抜きアニー役を射止めた新井夢乃(アライ ユメノ)、宮城弥榮(ミヤギ ヤエ)、ウォーバックス役の藤本隆宏、ハニガン役の辺見えみりが登場。本番への意気込みを語った。公開ゲネプロを披露してくれた宮城は「今日はあっという間でした!全体的にとても良い雰囲気になっているので、お客様に楽しんでもらえたら」と満面の笑みでコメント。新井は「孤児院の仲間たちとも一生懸命お稽古したので、1回1回大切にやっていきたいです。特に『N.Y.C』のシーンは見所です!」とアピール。昨年に続いて2年目の出演になる藤本は、「昨年お客様がとても感動してくださり、僕自身も沢山の感動を頂いたので、自信をもって昨年以上に感動を届けたい。昨年からのキャスト陣はよりパワーアップ、笑える箇所も増えています」。かつては、母・辺見マリも同役を演じた辺見は「稽古場で皆で作り上げてきたものを、ようやく出すときが来たという感じ。母親が演じるのを見ていた役柄を自分を演じると思うとウルッと来るものがあります。とにかく精一杯演じたいと思います!」と、皆さん作品への愛情やお互いへのリスペクトが溢れっぱなし。藤本さん、辺見さんはアニー役のふたりを「とにかく物怖じしない。子役ではなく、ひとりの俳優として素晴らしい!」と大絶賛。様々な逆境に遭いながらも、明日を信じるアニーの姿は子供だけでなく私達大人も沢山の勇気と感動がもらえるはず。すでにご覧になった事がある方も初めての方も、ぜひリニューアルした昨年からさらにパワーアップした『アニー』、主人公アニーはもちろん、魅力溢れるキャスト達に会いに是非劇場に出かけてみては?公演は5月7日(月)まで、東京・新国立劇場中劇場にて。その後、全国を周る。取材・文:ミカマイコ
2018年04月23日毎回さまざまな男女のペアで上演される朗読劇『私の頭の中の消しゴム10th letter』が4月27日(金)より東京・よみうり大手町ホールにて上演される。【チケット情報はこちら】2010年5月26日に初演の幕が開き、今回で10回目を迎える朗読劇『私の頭の中の消しゴム』。ふたりだけのキャストで織り成す2時間の朗読劇は、ハンカチなしでは観られない号泣ラブストーリーとして人気を博し、これまでに出演したペアは76組を超える。上演に際し、5月4日(金・祝)15時、5日(土・祝)19時の回に出演する別所哲也、紫吹淳ペアからコメントが寄せられた。「朗読劇『私の頭の中の消しゴム』記念すべき10回目の公演!おめでとうございます。そしてその記念公演に参加できること本当に光栄です。僕の役者人生に大きな衝撃を与えてくれたこの作品に自分自身の経験を重ね、また再会できることの喜び!運命かどうか、わからないですが、そこにある出会いと偶然を、確信にしていくこと。そして自分自身の生き様にしていくこと、そしてその源にあるものは、やっぱり愛と情熱だ!ということ。それを教えてくれたこの作品に心から感謝しています。ありがとうございます!」(別所哲也)「この作品の初演に出演させて頂き、今回が3回目の出演です。記念すべき10回公演に参加できます事を光栄に思います。台本を頂いて、お稽古から本番まで何度涙した事でしょう。ふたりが出会い記憶を失うまでのふたりは本当に面白く楽しい会話が多く、記憶を失い始めてからの会話からは愛が溢れています。悲しく、辛いかも知れません、でも愛がいっぱい詰まった究極のラブストーリー。素晴らしい愛に満ちたお話を是非観にいらして下さい」(紫吹淳)公演は、4月27日(金)から5月6日(日)まで東京・よみうり大手町ホール、5月12日(土)から13日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。チケットは発売中。
2018年04月20日世界中から作曲委嘱が引きも切らない人気の現代作曲家・藤倉大。この秋東京で、彼に関連するコンサートが3本、続けざまに催される。英国から一時帰国中の藤倉本人が出席して記者懇談会があり、概要が発表された。【チケット情報はこちら】1977年生まれの藤倉大は、中学卒業後に英国に留学して作曲を学んだ。彼の音楽は、けっして耳当たりのよい柔和な響きの作風ではない。いわゆる現代音楽でありながら、多くの演奏家がその作品に魅せられ、聴衆の絶大な支持を得ている現実こそが、その魅力を示す凄みだと言えるだろう。一連のコンサートは、まず9月24日(月・祝)、昨年に続いて行なわれる東京芸術劇場の「ボンクリ・フェス2018」から。アーティスティック・ディレクターを藤倉が務める。「ボンクリ」とは「ボーン・クリエイティヴ(Born Creative)」の略。「人間は生まれながらにクリエイティヴだ」というコンセプトのもと、「赤ちゃんからシニアまで誰もが、朝から晩まで、新しい音楽を面白く聴ける」(藤倉)という複数のイベントによる1DAYフェスティバルだ。フェス全体は、坂本龍一や大友良英の作品などが演奏される17時半開演の「スペシャル・コンサート」と、その出演者たちが、子供たちにもわかりやすく説明を交えながら演奏する複数のワークショップ・コンサートを中心とする「デイタイム・プログラム」で構成される。「いろんな聴き方ができることをやりたくて、好きな奏者に声をかけたら、みんな乗り気で来てくれちゃった(笑)」と藤倉が言うように、ワークショップ部分は昨年から大幅に拡大された。細部については当日決まる部分もあり、藤倉は「クラシックのコンサートって、きっちり決まっていることが多いけど、わざとぼんやり、やわらかく作ってます」と、フレキシブルな自然体を強調した。続く10月20日(土)の「藤倉大個展」(Hakuju Hall)と、10月31日(水)の藤倉作曲のオペラ《ソラリス》の演奏会形式日本初演(東京芸術劇場)では藤倉作品をたっぷり聴ける。前者は委嘱作品初演を含む室内楽作品の個展。ホールの開館15周年記念公演でもある。一方の《ソラリス》は、2015年にパリで初演された藤倉の初オペラ。タルコフスキーによる映画化でも知られる、SF作家スタニスワフ・レムの小説『ソラリス』が原作だ。「いつかオペラの依頼が来たら『ソラリス』と決めていた」という藤倉だが、原作のSFとしての興味からではなく、すべての登場人物の内面の感情が描かれるこの文学作品を表現するのに、オペラこそが最適と考えたのだという。話題のオペラがいよいよ日本でヴェールを脱ぐ!藤倉は自身のホームページ上でスコアを公開しているから、閲覧してみると(たとえ眺めるだけでも)作曲家と作品への興味は、さらに掻き立てられるはず。今年の秋は藤倉大に注目。チケットの一般発売に先がけて、プリセールを実施。受付は4月21日(土)昼12時から27日(金)午後11時59分まで。取材・文:宮本明
2018年04月20日8月4日(土)・5日(日)に東京・お台場 S2O ウォーターランド(東京都江東区青海 2-1)で開催されるダンスミュージック×水遊びをテーマにしたフェス「S2O JAPAN SONGKRAN MUSIC FESTIVAL 2018」。同フェスの第1弾出演者が発表された。【チケット情報はこちら】出演が決まったのは、オランダ出身、“EDMキング”と称され、Las VegasのCosmopolitan Hotelにある世界中のEDMファンに人気のナイトクラブMarguee Nightclubでのレジデントも務めるDASH BERLIN。ブラジル出身で、デビュー以来凄まじい早さでDJ MAGのTOP100DJsにてTOP20にランクインするなど、世界で活躍している南米DJの中でも最も高い評価を得ているDJ / ProducerのALOK。ドイツのスーパープロデューサーで、本国タイの2018年のS2Oにも出演したTUJAMO。アメリカのポスト・ハードコアバンドと称され、ロックシーンにEDMムーヴメントをおこしたBREATHE CAROLINA。日本でも人気のDJ、HARDWELL主宰のRevealed Recordingsと契約し、自身でもWOLV Recordsを立ち上げ、世界のトップDJのサポートを行い、アーティストや音楽関係者からも大きな支持を受けているDYROの5組。EDMシーンの中でも様々なジャンルのDJがラインナップされている。2015年よりタイで開催されている「S2O Songkran Music Festival」。タイにおいて旧正月に行われる年に一度の伝統的な行事「ソンクラーン(水かけ祭り)」と世界トップアーティストによる「DJパフォーマンス」が一度に楽しめるのが魅力で、年々来場者が増加。昨年は3日間で約5万5000人の動員を記録しており、人気を博している。「S2O JAPAN SONGKRAN MUSIC FESTIVAL 2018」はタイで行われているフェスの日本初上陸版。チケットの一般発売に先がけて、チケットぴあではオフィシャル2次先行を実施中。受付は4月22日(日)午後11時59分まで。■S2O JAPAN SONGKRAN MUSIC FESTIVAL 2018日時:8月4日(土)・5日(日) 開場 12:00 / 開演 14:00会場:お台場 S2O ウォーターランド(東京都江東区青海 2-1)出演:ALOK / BREATHE CAROLINA / DASH BERLIN / DYRO / TUJAMO / andmore…
2018年04月20日7月28日(土)・29日(日)に山口・山口きらら博記念公園にて開催される西日本最大級の野外フェスティバル「WILD BUNCH FEST. 2018」。同フェスの第1弾出演アーティストが発表された。【チケット情報はこちら】出演が決定したのは、初日の7月28日(土)にMAN WITH A MISSION、SiM、SUPER BEAVER、04 Limited Sazabys、2日目の29日(日)にサカナクション、10-FEET、ヤバイTシャツ屋さん、エレファントカシマシら。今年は会場レイアウトを一新、会場公園内の広大な芝生広場へ移動して行われる同フェス。新たなWILD BUNCH FEST. に期待したい。チケットの一般発売は6月9日(土)午前10時より。なお、一般発売に先がけてオフィシャル先行を実施中。受付は4月30日(月・休)23時59分まで。■WILD BUNCH FEST. 2018日程:2018年7月28日(土)・29日(日) 各日 開場9:30 / 開演11:00会場:山口きらら博記念公園(山口県)料金【1日券】9,800円 / 小学生チケット 4,900円(税込・全自由)【2日券】17,500円 / 小学生チケット 8,750円(税込・全自由)※2日券はおひとり様に限り有効※未就学児入場無料 (要保護者同伴)※雨天決行 (荒天の場合は中止)出演:【7月28日(土)】THE ORAL CIGARETTES / Crossfaith / coldrain /サイダーガール / Saucy Dog / SiM / SUPER BEAVER / teto / Nothing’s Carved In Stone / THE BACK HORN / BIGMAMA / Fear, and Loathing in Las Vegas / 04 Limited Sazabys / ポルカドットスティングレイ / MAN WITH A MISSION / MOROHA /and more...【7月29日(日)】エレファントカシマシ / KANA-BOON / Creepy Nuts / クリープハイプ /ザ・クロマニヨンズ / go!go!vanillas / サカナクション / SIX LOUNGE / ストレイテナー / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / Nulbarich / ハルカミライ / ヤバイTシャツ屋さん / yonige /緑黄色社会 / and more...※50音順
2018年04月20日『モネ それからの100年』展が、7月14日(土)から9月24日(月・休)まで神奈川・横浜美術館にて開催される。本展で音声ガイドを務める声優の櫻井孝宏に収録後、話を聞いた。【チケット情報はこちら】本展は、印象派を代表する画家クロード・モネが、画家の集大成となる《睡蓮》大装飾画に着手してから約100年という時を経た今、日本初公開も含む初期から晩年までのモネの絵画25点を展示。さらに、ロコス、リキテンスタイン、ウォーホルらモネが影響を与えた後世代の作家の作品(絵画・版画・写真・映像)も展覧し、モネの新たな魅力に迫る。「ナレーションとも違う、聴く人に近くから語り掛けるようなイメージで収録しました。美術展というものが軸にあるからこそできる声のアプローチが楽しかったですね」と感想を語る櫻井。「絵の解説的なものもありましたが、モネの時代ごとの取り組みや印象的な言葉を紹介しながら、その人生を歩んでいくような内容でした」というガイドを録る中で「モネが一時期評価されてなかったということは、今回初めて知りました。ずっとぶっちぎりの人だと思っていたので、そういう時代があったのは意外でしたね」と印象に残った部分を明かす。まず観たいのはやはり《睡蓮》。「京都に行って清水寺にいくようなものですからね。ただ今回、モネに影響を受けた現代アーティストの作品、例えば《睡蓮》をもとに撮られた鈴木理策さんの写真なども展示されるんですよ。モネが描いていないとこの写真も生まれていないと思うと、面白いなと思いました」と見どころを語る。声優と画家、どちらも表現者ではあるが「ちょっと違う」と櫻井。「僕の考えなのですが、モネは芸術家で、声優は職人なんですよね。“0から1”と“1を2”には、大きな違いがあると思っています」と話し、「モネはひたすらに自然と向き合って白いキャンバスに空気や水や光を描こうと挑み続けた人ですが、それを“自分のやること”だと言うんですよ。それってひとつの“境地”だと思いました。情熱とも違う…誰もがいけるところではないんだろうなと思いましたね」。櫻井が「これが何かのきっかけになるかもしれないし、もちろんならないかもしれない。だけどその第一歩って観ることだと思います。少しでも気になった方はぜひ足を運んでほしいです」と語る本展は7月14日(土)から9月24日(月・休)まで神奈川・横浜美術館にて開催。また、4月25日(水)から7月1日(日)まで愛知、名古屋市美術館にて先行巡回。音声ガイドは550円(税込)にて貸出。取材・文:中川實穂
2018年04月19日マジンガーZにサンバルカン、ギャバン……。アニメ・特撮音楽の巨匠、渡辺宙明(わたなべ・ちゅうめい)が生み出した“宙明サウンド”を、水木一郎、堀江美都子、串田アキラの三大アニソン歌手の歌声と、壮大なオーケストラで存分に堪能する贅沢なコンサート「渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ~昭和の子どもたちへ~」が4月21日(土)に文京シビックホール大ホールで開催される。開催に先立って、17日に東京・浜離宮朝日ホールにてリハーサルが行われた。【チケット情報はこちら】総勢31名によるオーケストラ・トリプティークによって、『野球狂の詩』『あかるいサザエさん』『ローラーヒーロー・ムテキング』『時空戦士スピルバン』『マジンガーZ』と、昭和の子供たちを育てた数々の名曲が現代に蘇っていく。指揮を務める齊藤一郎は、的確な指揮で情熱的でノリの良い音楽を作っていた。その横で譜面を手にした渡辺宙明は、「とても良いメンバーが集まって嬉しいですね」と笑顔で優しく語りかけていた。『宇宙刑事シャリバン』の主題歌で現在もカラオケ人気の高いロックナンバー『強さは愛だ』では渡辺が「ここでドラムのフィルを入れてください」と指示を出し、『宇宙刑事ギャバン』では、シンセによって再現される琵琶のヴォリュームを調整。“宙明サウンド”といえば“マイナーペンタトニックスケール”が代名詞であることは間違いないが、『おれはグレートマジンガー』のイントロのティンパニや『太陽戦隊サンバルカン』のコンガなど、ビートの組み立てや打楽器のポジションなどにも細心の注意が払われていることがわかるリハーサルだった。何より驚かされたのは、92歳になる渡辺が全てのリハーサルに参加していることだ。リハーサルでは渡辺が自ら指揮をとり指導をする場面もあった。アニメ『ふたりはプリキュア』のヴォーカルアルバムにも参加するなど、今なお、現役の作・編曲家として現場で活躍している。そんな渡辺は、リハーサルを終えて、「40年前の曲だけど、自分で聞いてもちゃんとやってるなと感じましたね。僕はやっつけ仕事はやらないから、BGMもちゃんとしてますよね」と笑顔で語り、本番に向けて、「今日、オケではやってない掛け声とかは、黙っていても聴衆がやってくれると期待しています。お客さんも演奏に参加してもらえたら嬉しいですね。そして、盛り上がった最後に、皆さんで歌えたらいいなと思っています。そうなったら僕が指揮を振ろうかな」と、サプライズでの登壇も匂わせた。チケットは発売中。取材・文:永堀アツオ■渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ~昭和の子どもたちへ~日時:4月21日(土)開演15時会場:文京シビックホール大ホール(東京都)出演者:渡辺宙明 / 水木一郎 / 堀江美都子 / 串田アキラ指揮:齊藤一郎演奏:オーケストラ・トリプティーク司会:西耕一
2018年04月19日2.5次元ミュージカル(=2.5D)の認知度をさらに広める活動をする「2.5Dアンバサダー」の就任発表会が行われ、2018年度の2.5Dアンバサダーに決定した須賀健太と、一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会代表理事・松田誠が登壇した。【チケット情報はこちら】自身もハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」やライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」と2.5D作品に出演しながら、テレビや映画でも長年活躍し、幅広い層に親しまれる須賀は「“架け橋になれる”という部分で今回、起用していただけたのかなと思っています」と語り、松田も「須賀さんは長く芸能の第一戦で活躍されているし、テレビドラマや映画に出ている方が2.5D作品をやっている意味はすごくあると思っています」とコメント。須賀は「もともと2.5Dを知っている方にはより深く、知らない方には新しく、魅力を知っていただける1年間にしていきたいと思います!」と意気込みを述べた。この日お披露目された、白衣のビジュアルについては「僕が博士になって、一緒に2.5Dを研究していくコンセプト」と説明し、「このビジュアルが1年通して使われるということで、撮影の前日は緊張してました!」とエピソードも。そんな“2.5D博士”須賀が出演する2.5Dオフィシャル番組「What’s 2.5D?」(「GYAO!」にて無料配信)も配信決定。毎月25日「2.5Dの日」に配信されるといい、須賀がゲストの話を聞く『健太ラボ。』や、人気公演のキャストの素顔に迫る『すっぴんキャスト。』などのコーナーを予定しているという。初回収録を振り返り須賀は「ゲストからお話を聞くのは新鮮でした。特に鈴木拡樹さんは2.5Dで長く活躍されている方なので、話していて僕自身も有意義な時間でした」と感想を語り、松田も「トークを回すのがすごくうまいんですよ!番組を見てください、めちゃくちゃうまいです!」と絶賛した。番組で使われる「2.5Dとは?」のパネルに須賀が書いたのは、「夢の場所!!」。その心は「原作ファンを“夢の場所”に連れていくということに大きな意味があり、出演者としてはその“夢”の時間をどう過ごしていただけるかを日々試行錯誤しつくっていくのが2.5D作品だと思っています。それと今は若い役者にとっては2.5D作品に出ることも、ひとつの“夢”になっている。そのふたつの意味を込めて書きました」最後に須賀は「初代の加藤諒さんの想いを引き継ぎながら、さらに広く多くの方に2.5Dの魅力を知っていただけるように全身全霊全力で邁進していきたいと思います!」と挨拶し、発表会を後にした。直近の2.5D注目作品は、須賀も出演するハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“はじまりの巨人”(4月28日(土)から東京・日本青年館他全国五都市にて)、人気劇団ヨーロッパ企画と部活系《競技クイズ》コミックがコラボレーションした「ナナマルサンバツ THE QUIZ STAGE」(5月4日(金・祝)東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて)など。そのほか公演の詳細は下記関連リンクを参照。
2018年04月19日「恐竜の日」である4月17日、渋谷ヒカリエ11階スカイロビーで、恐竜型メカニカルスーツ「DINO-TRONICS(株式会社ON-ART)」の肉食恐竜ユタラプトル2頭が一般人の前にお目見えした。4月26日(木)から渋谷ヒカリエ9階ヒカリエホールで開催される新たな体験型ライブエンターテイメント“DINOSAUR LIVE「DINO SAFARI」”のPRの一環。20分程度のゲリライベントだったが、羽毛に包まれた全長5メートルの恐竜の姿に観客は驚いた様子で、写真を撮るなどしていた。【チケット情報はこちら】この日は、ドラマや舞台で活躍している俳優の山口森広が、恐竜たちから観客を守るサファリガイドのリック役、本格的に女優業を目指すためにアイドルグループ「アップアップガールズ(仮)」を昨年9月に卒業した仙石みなみが、同じくサファリガイドのアンナ役として登場した。ユタラプトルは1991年に米国ユタ州で命名・発表された「ユタの泥棒」という意味の肉食恐竜。白亜紀前期に活躍し、足が速く、優れた視力と高い知能を持っていたとされ、大きな鉤爪(かぎづめ)がついた後ろ足と、疾走する際に体のバランスを保つために役立ったと考えられる長く丈夫な尾、捕まえた獲物を噛みちぎる鋭い歯が特徴の恐竜だ。イベントの冒頭ではサファリガイドの指示に従い、比較的落ち着いた様子のユタラプトルだったが、途中でお腹を空かせて暴れまわったり、思わずうたた寝をしたりする場面も。イベントに居合わせた観客たちはそのリアルな恐竜の様子を興味深そうに眺めていた。リアル自立歩行恐竜型メカニカルスーツ(二足歩行世界11か国、四足歩行世界13か国で特許取得)を駆使した、興奮の恐竜ワンダーランドが繰り広げられる“DINOSAUR LIVE「DINO SAFARI」”は4月26日(木)から5月5日(土)まで全40ステージ。ユタラプトルのほか、史上最強の肉食恐竜・ティラノサウルス、その永遠のライバル・トリケラトプス、獰猛な肉食恐竜・アロサウルス、高い知能を持つハンター・ラプトルの5種6頭が出演する。完全入れ替え制で上演時間は50分。公演は通常バージョン(3歳以上有料、3歳未満膝上可)とよりダークなサファリを体験できるナイトメア・バージョン(未就学児童入場不可)の2種類がある。チケットは発売中。取材・文:五月女菜穂
2018年04月19日毎回さまざまな男女のペアで上演される朗読劇「私の頭の中の消しゴム10th letter」が4月27日(金)より上演。2nd(2010年)、4th(2012年)、7th(2015年)に続き今回4度目の出演となる加藤和樹に話を聞いた。【チケット情報はこちら】原作は、連続ドラマ『Pure Soul~君が僕を忘れても~』(2001年)として生まれたのちに韓国映画『私の頭の中の消しゴム』としてリメイクされ、大ヒットとなった物語。若年性アルツハイマーを発症した薫と、それを受け止め、支え、尽くす浩介の切ないラブストーリーを、朗読劇として日替わりで人気俳優や声優が紡いでいく。脚本・演出は初演より岡本貴也が手掛ける。本作への出演を「嬉しいです、またこの作品に帰ってこられて」と話した加藤。これまで3度出演したが「いくらでもできます」と断言。「ふたりでつくりあげていく芝居なので。相手が違うだけで雰囲気も呼吸も変わりますから」。今作でタッグを組むのは村川絵梨。「初めましてなのですごく楽しみです。柔らかい印象がありますが、どんな薫になるんだろう」と期待を寄せる。過去作の忘れられない組み合わせを聞いてみると、自身も出演した2ndの別所哲也×紫吹淳を挙げた。今作にも出演するペアだが「こうも違うのかと思いました。やっぱり経験や本人の資質がすごく出るんだなって。別所さんが涙を流している姿って観てるだけで辛くなる。だけど大人の凛としたところもあって。あれは自分が同じようにやっても絶対に出せないものでしたね」。「読むだけで感情が溢れてきて、家で読む段階で泣いてしまう」と語る本作は、「入り込みすぎて、ボロボロになって読めなくなったこともある」と振り返る。そのとき、演出の岡本には「声にならなくてもいい。伝わるから」と言われたという。「僕は“いやでも朗読だしな”と理性が働く瞬間もあるんですけど、貴也さんはそれも取っ払って“いくら間を開けてもいい”と言われました。なにより“感情”が大事な作品だからって。もちろん言葉は大事でしっかり伝えなければいけないのですが、自分の物語としてちゃんと受け止めて、言葉にしていくのが大事なんだと思っています」。今回も「感情を抑えられる自信がない」と笑う加藤に、抑えられない感情とは何かを聞いてみると「“好き”という感情です」。“好き”が溢れる加藤の朗読、ぜひ劇場で体感してほしい。公演は、4月27日(金)から5月6日(日)まで東京・よみうり大手町ホール、5月12日(土)から13日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。加藤は5月1日(火)11時・19時の回、5月13日(日)15時の回に出演。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2018年04月18日エモーショナルな「歌」で心を揺さぶる豊かな表現意欲を、松田理奈はおそらくナチュラルに持っているヴァイオリニストだ。そんな彼女の今回のリサイタルのテーマは「愛」。「今まで組んできたプログラムとはまったく違うえぐり方。トライしてゆきたいです」と抱負を語る。【チケット情報はこちら】曲目は、前半にフォーレとエルガーの愛の小品と、イザイの結婚祝いのために書かれたフランクの《ヴァイオリン・ソナタ》。後半は、シューマンの小品とブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番《雨の歌》を組み合わせた。クララを巡るシューマンとブラームスの愛の歌たちだ。核となる2曲のソナタのカップリングでCDもリリースする。「ブラームスのソナタ全3曲を録音してゆく予定ですが、3曲それぞれに別のストーリーをフィーチャーしたいと考えました。その第1弾として第1番をフランクと組み合わせたのも、『愛』がテーマなのです」末子フェリックスが早世して悲しむクララのためにブラームスが捧げたとされるのがヴァイオリン・ソナタ第1番。「悲しく暗い第3楽章の、最後の一段に出てくる主題にすべてがかかっている。それを聴いて、どれだけあたたかい気持ちになっていただけるかが自分に課した課題です。そこに向けてしっかり歌い込めるようにしてゆきたい」数年前まで、ブラームスの盟友ヨーゼフ・ヨアヒムが使用していたガダニーニを弾いていたことで、さまざまな気づきを得た。「楽譜に不自然に弱音の指示がある箇所が、ヨアヒムの楽器だと特別によく鳴る音なんです。ブラームスがヨアヒムの演奏を聴いて、鳴りすぎと感じて書き加えたのかもしれませんね。それを実際の楽器を通して感じることができた経験はとても貴重でした」CDのレコーディング中には、フランクのソナタで不思議な体験をしたという。「第4楽章を弾いていたら突然、今まで苦手だった人のイメージが、感謝のイメージと一緒にわーっと浮かんできたんです。そうか、感謝の気持ちを忘れずにというメッセージが込められた曲なのかと感じました。10年以上弾いてきて、結婚祝いにしては、あのドロドロした第3楽章はなんだろうと、ずっと疑問だったんです(笑)。“感謝”を感じてからは、若い勢いで弾きがちな第4楽章にも、ぬくもりが出てきたような気がします」最近「クラシック音楽が楽しくて仕方がない」という。「あらためて“あれ?なんて素敵な世界なんだろう”と感じています。音楽に触れる時間が昔よりも貴重になったのがよかったのかも。ひとつの曲にいろんな解釈があって、正解がないからこそ楽しい。聴いてくださる方の解釈もそれぞれ。私がトライするのは、最後にホッとして帰っていただくこと。相手を思いやるあたたかい気持ちになっていただけるように。それが願いです」リサイタルは5月18日(金)東京・浜離宮朝日ホールにて開催。チケットは発売中。取材・文:宮本明
2018年04月18日高校での競技クイズを題材に描き、昨年はアニメ化もされた大ヒット漫画「ナナマル サンバツ」(原作・杉基イクラ)を舞台化した「ナナマルサンバツ THE QUIZ STAGE」が5月に上演される。「ヨーロッパ企画」とのコラボレーションとなる本作は、脚本・演出を大歳倫弘(ヨーロッパ企画)が手掛け、主演は西井幸人、ヒロインを鈴木絢音(乃木坂46)が務める。大歳と西井、鈴木に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「シンプルにボーイミーツガールwithクイズのような作品」(大歳)という本作。読書好きで引っ込み思案な“本の虫”の主人公・越山識(西井)が、クイズ研究会主宰の新入生早押しクイズ大会に参加したことがきっかけで、競技クイズ経験者のクラスメイト深見真理(鈴木)と知り合い、次第にクイズの魅力に惹かれていくストーリーが描かれる。大歳は「僕、この作品を一言で言うと“スポ根”だと思っていて。クイズという地味な競技をどうスポ根エンターテインメントとして見せられるかに重きを置こうと考えています。舞台上で本当に汗をかいていただいて、それがキラリと光るような良さを見せたいです」と構想を語る。競技クイズのリアルな臨場感とスリルを再現するために、キャストが実際にクイズに挑戦するシーンも。「キャストには役柄のままクイズを解いてもらうという、大変難しいことを要求することになります。特に越山くんと深見さんを演じるふたりはクイズができなきゃいけないので1000問くらい頭に入れていてもらうことになるかな」と大歳。それを聞いて「1000…」と言葉に詰まりつつも、西井は「越山くんと二人三脚でがんばります!」、鈴木も「しっかり覚えてパッパパッパと答えられるようにしていきたいです」と笑顔を見せた。自身の役・識と性格は真逆という西井は「識くんは心の中で思っていること出さない子。だけど競技クイズに触れる中でどんどん出てくるんですよね。そういう“心が開ける喜び”は共感できる部分です。クイズを通してやっと友達ができたり女の子と話したりするので、その“どう振る舞っていいかわからない感じ”も楽しいんで演じたいです」。西井とは逆で、真理との共通点は多いという鈴木は「真理ちゃんはもともとクイズをやっていた子なので知識量は必要。そこはがんばりたいですね。自分が面白く演じられるか不安ですが、ヨーロッパ企画さんの舞台に出演したメンバーから“全部教えてくれるから安心しな”と言われたので、身を任せたいです!」。漫画原作だが2.5次元舞台とは違う表現でつくられ「このキャストしかできない素敵なステージになれば」(西井)という本作は、5月4日(金・祝)から9日(水)まで東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて上演。取材・文:中川實穂
2018年04月18日4月30日まで大阪・上本町の新歌舞伎座で上演中の『花盛り四人姉妹~吉野まほろば物語~』。桜の名所として知られる奈良県吉野が舞台の、老舗旅館「吉野花苑」で生まれた美しい四姉妹の物語だ。その四姉妹とは、長女・萩乃が藤あや子、次女・ふじ子が石野真子、三女・梅子が藤原紀香、四女・あやめが三倉茉奈という豪華な顔ぶれ。旅館を継いだ次女が蔵の中から思いがけないお宝を見つけ、それがテレビ番組で大々的に取り上げられたことから、家を出ていた長女、三女、四女が一斉に里帰り。それぞれのパートナーとともにお宝を巡るお家騒動を繰り広げる。「花盛り四人姉妹 ~吉野まほろば物語~」チケット情報梅子役・藤原紀香のパートナーは、松竹新喜劇をはじめ数々の舞台に出演する曽我廼家寛太郎。喜劇はお手の物だ。「梅子自身も三枚目で、すっとこどっこいなところがありますし、そのお相手が寛太郎さんということで。もう芸達者で、いろんなことが飛び出してくるやろうから何でもスーパーキャッチできるように修業したいと思います!」また、関西弁での舞台は初めてとも。「そういえば舞台で故郷の言葉を使うのは初めてやと思って。故郷の言葉は感情を表しやすいですし、自分自身も楽しんでいます。コメディほど難しいものはないってよく言われるじゃないですか。でも、お相手が寛太郎さんという百戦錬磨の俳優さんですし、ふたりの掛け合いもありますから、関西弁の舞台でよかったなと思います」。また、歌舞伎役者の片岡愛之助との結婚を機に、ファンの存在をより強く感じられるようになったと話す。「お客様の存在がいかにありがたいかを、歌舞伎の公演の際にロビーに立って目の当たりにすることで、さらに実感しましたね。多くのスタッフの方に支えられてお芝居が成り立っていることも再認識して、いつも“ありがたいなぁ”と話しています」。舞台は三幕構成。後半は四姉妹が登場しての約50分というボリュームの歌謡ショーをお届けする。藤原も選りすぐりの3曲を披露する。「歌謡ショーはキラッキラに輝いて、役とは離れてこれぞザ・藤原紀香をお見せします!」と気合も十分。最後まで見逃せない展開だ。公演は4月30日(月・休)まで大阪・新歌舞伎座、6月9日(土)から15日(金)まで東京・明治座にて上演。チケットは発売中。取材・文:岩本和子
2018年04月17日「おかあさんといっしょ」を卒業して1年、横山だいすけによる親子のためのライブコンサート『横山だいすけ Family Live 2018 in 大阪城ホール』が4月14・15日の二日間、大阪城ホールで開催された。「だいすけお兄さんの世界迷作劇場2017-18」チケット情報会場中央に設置されたメインステージを囲むように客席のジョイントマットが敷かれ、四方にサブステージを配置。スティックライトが色とりどりに光る中、横山がメインステージに登場すると、客席から拍手と歓声が湧き起こる。ライブがスタートすると、手を振ったり、飛び跳ねたりと、夢中で楽しむ子どもたち。鈴木福やたこやきレインボーが横山の呼びかけで登場すると、ステージはさらに華やかに。“だいすけお兄さん”時代の定番ソングから、リクエスト曲、童謡メドレー、ディズニーメドレー、ジブリメドレーなどの多彩な楽曲に、大人も子どもも引き込まれる。横山と、今回限定で“うたのおねえさん”を務める瀧本美織が美しいハーモニーで聴かせる曲もあれば、コール&レスポンスをしたり、タオルを振って楽しむなど一体感を味わえる曲も用意。また、公演に先立ってYouTubeで公開されていたファミリーライブオリジナルソング『地球カーニバル』では、振付をマスターした子どもたちが元気に踊るなど、会場は終始、優しくて温かい、アットホームな空気に包まれている。さらに「5月23日(水)にCDをリリースすることになりました!」と、新曲『笑顔をあつめて』も初披露。「みんなの新しい生活が始まった中で、少しでも背中を支えられたら」という思いが詰まった、温かいミディアムバラードだ。ライブを終えると「みんなに会えてうれしかったよ!新生活がんばろうね!」と挨拶し、笑顔でステージを後にした。公演終了後の囲み取材では「今までとは異なる新しい挑戦を取り入れていたこともあってすごく緊張しましたが、素晴らしいキャストやスタッフに囲まれて、このファミリーライブが実現できて良かったです」とコメント。7月からスタートする『だいすけお兄さんの世界迷作劇場』の第二弾ツアーに向けては「また全国のお友達や家族の皆さんにお届けできる機会をいただけたので、行った会場が笑顔になるように活動していきたいと思います!」と意気込みを語った。第一弾ツアーである『だいすけお兄さんの世界迷作劇場2017-18』のラストを飾る北海道・東北公演は、4月28日(土)から5月6日(日)まで7会場で上演。チケットは発売中。取材・文:黒石悦子
2018年04月16日人気漫画を原作に、市川猿之助が歌舞伎化したスーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)『ワンピース』が、大阪松竹座で4月1日に開幕した。スーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)「ワンピース」チケット情報2015年に新橋演舞場で初演され、大阪での上演は今回が2度目となる。昨年の東京公演では、主人公のルフィとハンコックの二役を演じる猿之助が怪我をして降板したが、この大阪公演で復活。東京公演で猿之助の代役を勤めた尾上右近とWキャスト、LED映像などの最新技術を駆使した新演出で上演中だ。本作で描かれるのは、大人気エピソード「頂上戦争編」。大秘宝ワンピースを探す麦わらの一味は、シャボンディ諸島での海軍との戦いの中で散りぢりになってしまう。ひとりになってしまったルフィは、白ひげ海賊団の一員だった兄エースの処刑宣告の知らせを聞き、海底監獄に救出に向かう。重傷を負いながらも侵入不能の海底監獄を突破するルフィだが、エースは海軍本部に移送された後だった。そしてエースを公開処刑しようとする海軍と、ルフィや白ひげ海賊団との間で壮絶な決戦が繰り広げられる…。冒頭の影絵の映像と音楽から期待感が高まり、第一幕から第三幕まで、どの場面も見せ場しかないほどの楽しさだ。ルフィをはじめ、麦わらの一味のひとりひとりが順番に名乗りをあげ、10人そろって見得を切る場面は鳥肌立つほどにカッコいい。立廻りでも、入れ替わり立ち替わり見せ場がある。ルフィがひとり辿り着いた女ヶ島、アマゾン・リリーでは、ルフィと女帝ハンコックを二役早替りで魅せるほか、ゴムゴムの伸びる腕ダンスを披露。さらに第一幕のクライマックスは、往年の紅白歌合戦さながらで、舞台一面にハンコックの真っ赤な衣装が広がるなど、次から次へとワクワクさせる演出が続く。第一幕を終えて興奮冷めやらない中、第二幕、第三幕と、その興奮をさらに高める演出で魅せる。オネエキャラのイワンコフが率いるニューカマーランドでは、タカラヅカのような羽根を背負ったニューカマーの人たちが、華やかなレビューを展開。さらにその後、ステージ上に大滝が出現し、10トンもの本水を使った大立廻りが繰り広げられ、クライマックスはサーフボードに乗ったルフィが、ゆずの『TETOTE』が流れる中、宙乗りで3階後方へと進んでいく。音楽ライブのように客席もタンバリンを鳴らしながら総立ちで盛り上げる。漫画らしいコミカルさと、歌舞伎ならではのカッコよさのバランスが絶妙で、観る者をグイグイと引き込んで離さない。楽しいばかりでなく、仲間や兄弟の絆を感じさせる場面では涙を誘う。見どころしかない上に、セリフも現代語で、歌舞伎を見慣れていない人、『ワンピース』の知識がない人でも十分に楽しめる。初日公演前には猿之助が「大阪松竹座はコンパクトな分、より迫力を感じられると思います。滝のシーンでは1階席の真ん中くらいまで水しぶきが飛んできます(笑)。怪我のないように気をつけつつ、皆さまに楽しんでいただけるよう頑張ります」とコメント。公演は4月25日(水)まで。ダイジェスト映像も参考に、連日大盛況を見せている大阪松竹座へ!取材・文:黒石悦子
2018年04月13日竹中直人と生瀬勝久による演劇ユニット“竹生企画”の第3弾『火星の二人』が、4月10日、東京・シアタークリエで開幕。その本番直前、マスコミ向けのフォトコールが行われ、竹中と生瀬、さらにヒロインの上白石萌音が現在の心境を語った。【チケット情報はこちら】物語は竹中演じる朝尾の家に、生瀬演じる志波が訪れたところから始まる。そこには朝尾の妻・素美(高橋ひとみ)と息子の正哉(池岡亮介)、その彼女のさやか(上白石)の姿も。実は朝尾はある事故から奇跡的に生還し、志波はその話を聞きたいとやって来たのだ。だがそんな志波自身も、同じ事故のもうひとりの生き残りであることがわかり…。生瀬の声がけに竹中が応じ、2011年に始動した竹生企画。その大きな魅力は、やはり個性派俳優ふたりの濃密なやり取りを、生の舞台で堪能出来るという点だろう。シャイな竹中は照れつつも、「生瀬くんと僕が絡んでいるだけで、それはもう見どころと言えるんじゃないかな」と自信を覗かせ、生瀬も「大河ドラマと『Shall we ダンス?』と『シコふんじゃった。』の竹中さんと、『トリック』と『ごくせん』の僕がやるわけですから(笑)」と、この組み合わせがいかに贅沢であるかをアピールする。そんな強力なふたりに挟まれた上白石は、本作への参加を「ものすごく嬉しい」と胸躍らせながらも、稽古中は「毎日落ち込んで家に帰っていた」と振り返る。「スポーツ選手の競技を見ていると、自分にも出来そうって思う瞬間がありますよね。それと同じで、共演者の皆さんがすごく自然にやられるので、私もすぐに出来るものだと思っていたら全然出来なくて…。でも本当に毎日楽しくて、学ぶことが多すぎて、溢れてしまいそうな稽古場でした」と充実の表情を浮かべる。また本作は、全国15か所を巡る大規模なツアーを敢行。その中のひとつである鹿児島は上白石の故郷であり、かつて習い事の発表会でも立ったことのある、思い出深い舞台だという。それだけに「わっぜ嬉しいです!」と鹿児島の方言を用いて喜びを表現。そんな上白石に、竹中と生瀬は「いいねー」とメロメロの様子だった。過去の2作同様、作・演出を手がけるのは倉持裕。竹中とのタッグはすでに6作目となるが、本作はその竹中に「また新たな、すごい倉持裕の世界を感じた」と言わしめるほどの仕上がり。また生瀬も「新しい倉持ワールドが出来たと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください」と、その出来栄えのよさに胸を張った。舞台『火星の二人』は25日(水)まで東京・シアタークリエで上演。その後、全国を巡演。取材・文:野上瑠美子
2018年04月13日野外音楽フェスティバル「ap bank fes’ 18」が7月14日(土)(前日祭)・15日(日)・16日(月・祝)に静岡・つま恋リゾート 彩の郷で開催されることが決定。第1弾出演アーティストとして、Bank BandとMr.Childrenの出演が決まった。【チケット情報はこちら】11回目の開催となる同フェス。静岡県掛川市・つま恋での開催は6年ぶりとなる。また今回、新たな試みとして「こども追加入場券」を導入。入場券1枚につき小学生は1名まで、未就学児童は人数制限なく、ともに保護者同伴に限り無料で入場できる。現在、ap bankのYoutubeオフィシャルチャンネルにて、開催に向けてのティザー映像を公開中。チケットの一般発売に先駆けて、第1次オフィシャルサイト最速先行予約を実施中。受付は4月22日(日)午後11時59分まで。■ap bank fes ’18日時:7月14日(土)(前日祭) 開場12:00 / 開演14:00(予定) / 閉園22:007月15日(日) 開園8:00 / 開場9:00 / 開演12:00(予定) / 閉園22:007月16日(月・祝)開園8:00 / 開場9:00 / 開演12:00(予定) / 閉園22:00会場:つま恋リゾート 彩の郷(静岡県)出演:【7月14日(土)】coming soon!【7月15日(日)】Bank Band / Mr.Childrenand more…【7月16日(月・祝)】Bank Band / Mr.Childrenand more…
2018年04月13日人気TV番組『世界一受けたい授業』(日本テレビ)と実物大の恐竜ライブショー「DINO-A-LIVE」のON-ARTがタッグを組んだイベント「世界一受けたい授業 THE LIVE 恐竜に会える夏!」が、全国5大アリーナにてこの夏開催。本公演に出演する芦田愛菜、八嶋智人、山崎樹範がイベントに向け意気込みを語った。【チケット情報はこちら】本公演は、子どもから大人までが学んで楽しめる観客参加型のエンターテインメントショー。会場に紛れ込んでしまった恐竜ラプトルの子どもを元の時代へ帰すため、芦田、八嶋、山崎が観客と一緒に古代の世界へタイムスリップするというストーリー。これが初舞台となる芦田は「リハーサルはすごく緊張して不安だったんですけど、おふたりが隣にいらっしゃるだけで安心しました。私のミスを受け止めて、さらにおもしろくしてくださった」と振り返ると、八嶋は「訂正いたします。ミスはひとつもありません!」と否定。「とても頼もしくて、かわいらしくて、見ているこっちもウキウキしました」と太鼓判を押した。恐竜たちと共演した芦田は「ホントにリアル。ラプトルは鳥がそのまま大きくなったような毛が生えてる恐竜で、目が合うとすごく怖かった」と明かした。山崎は「イベントでは恐竜が噛みついてくることもあるんですけど、噛まれるとその子どもはその年風邪をひかないと聞いてます」とコメントし会場を沸かせた。亀田誠治が本公演のためにアレンジした『タイムマシンにおねがい』など、芦田は歌とダンスも披露する。「難しい振付のダンスもありますけど、みなさんに楽しかったと思ってもらえるように頑張ります」と意気込み十分。振付は「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」の演出を担当した金谷かほりが手掛け、各開催地の強豪校ダンスチームも参加する。また、恐竜学者の小林快次教授による講座や、番組の人気コーナー「アハ体験」もあり、盛りだくさんの内容となる。会場には肉食恐竜のアロサウルスも登場。3人と取材陣を次々と威嚇し、まるで生きているような迫力のある動きで驚かせた。「ほかにもたくさん恐竜が出てきます。世界中どこに行っても見られない恐竜ばかり」(八嶋)、「恐竜に噛まれるという経験はここだけですから。こんな経験滅多にあるもんじゃない」(山崎)、「みんなで一緒に楽しみながら恐竜のいた時代について学びましょう」(芦田)とPRした。「世界一受けたい授業 THE LIVE 恐竜に会える夏!」は7月21日(土)・22日(日)神奈川・横浜アリーナ、28日(土)・29日(日)大阪・大阪城ホール、8月4日(土)・5日(日)愛知・日本ガイシホール、11日(土・祝)・12日(日)埼玉・さいたまスーパーアリーナ、18日(土)・19日(日)福岡・マリンメッセ福岡にて、全28公演20万人を動員。チケットは本日4月12日(木)午後11時59分まで先行実施中。取材・文:門 宏
2018年04月12日芸歴56年の中尾ミエが出演のみならず自らプロデュースを手掛け、自身のライフワークとも語るミュージカルが2015年の初演以来、4年連続で上演される。その「ザ・デイサービス・ショウ2018」は、4月12日(水)東京・明治座を皮切りに、北は北海道から南は鹿児島まで14か所で開催。若者主体のカンパニーでもなかなかハードだが、本作の舞台は高齢者施設で、キャストは最年長81歳の正司花江を筆頭にシルバー世代中心なのだから、より驚かされる。初演から不変のメンバーを率いて、プロデューサーとしても辣腕を発揮する中尾に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作立ち上げのきっかけは、「自分が行きたいと思うようなデイサービスを作りたい」と思ったこと。93歳で亡くなった父親と最期まで自宅で暮らした経験も、背景にあると言う。「父は寝たきりとかではなくて元気だったんですけど、“何もすることないっていうのが1番辛い”と言っていたんです。生きていればやっぱり、自分が役に立っていると思いたいじゃない?だから年寄りは甘やかさなくていいのよ(笑)。ただの趣味とかじゃなく人様に喜んでもらえたり生きがいにつながるような、そして毎日何かしらやることがあるものを提供できるデイサービスがあればいいのになって思っていました。私にとっては、この作品こそが理想のデイサービス。プロデューサーというより、デイサービスの経営者ね(笑)」登場人物たちが見つけた新たな生きがい、それはロックバンド!かつてのスター・矢沢マリ子(中尾)の提案により、高齢者施設の老人たちが「昔取った杵柄」でロックバンド“Newビンテージ”を結成する。ちなみにバンドメンバー役のキャストは、初演時に初めて担当楽器に触れた者が大半だそう。同じメンバーでコツコツと練習を積み重ね、今回で4年目。平均年齢70歳を越えたパワフルバンドは舞台上での展開と同様、日々成長・進化を遂げている。「セリフにもあるんですけど、何かを始めるのに遅すぎることって絶対にない。私はもう古希を過ぎたし、世の中的にはお役御免の年齢。でもまだ元気だし現役でいたいと思ったら、自分から発信していかなきゃいけないと思って、舞台のプロデュースを始めたんです。そしたらもっと元気な先輩がいっぱいいたので(笑)、“まだ10年ぐらい大丈夫かな?”って、かえって自信をもらいました」この前向きな姿勢は、若者世代だって見習いたい!東京公演は4月15(日)まで、その後全国を巡演。チケットは発売中。取材・文:武田吏都
2018年04月12日桜の名所として知られる奈良県・吉野の老舗旅館を舞台に、美しい四人姉妹の人生模様を描く舞台『花盛り四人姉妹~吉野まほろば物語~』が、4月12日、大阪・新歌舞伎座にて開幕。次女・ふじ子役で出演する石野真子に話を聞いた。「花盛り四人姉妹 ~吉野まほろば物語~」チケット情報老舗旅館「吉野花苑」で生まれた美しい四人姉妹。現在は次女が旅館を切り盛りし、ほかの3人は吉野を離れてそれぞれの人生を歩んでいた。しかし、蔵の中から思いがけないお宝が発見され、テレビ番組で大々的に取り上げられたことから、姉妹は申し合わせたように一斉に里帰り。それぞれのパートナーも加わり、お宝を巡る騒動が巻き起こる…。「大人になって一旦は離れてしまうけど、やっぱり姉妹というところでつながっていて。頼りにしていたり、支え合っていたり、言葉には出さないですけど、みんなで頑張って生きていくというところがすごく見えてくるんですよね。“こうしてみんな揃って何回集まれるかなぁ”というような長女の言葉があって、この年齢になるとすごく共感ができるなぁって思います。どこの家族もそれぞれに何かを抱えていて、そういう人間模様が細かく散りばめられているのも面白いですし、誰かに共感しながら観ていただけるんじゃないかなと思います」。次女のふじ子を石野が演じるほか、長女・萩乃を藤あや子が、三女・梅子を藤原紀香が、四女・あやめを三倉茉奈が演じる。演じるふじ子については「しっかり者で、旅館を切り盛りしています。父親が亡くなり、女将修行もしていない中で、おりも政夫さん演じる料理長に支えられ、育てられた女将なんです。共演の方々とのやりとりの中で、役を創り上げていきたいですね」と語る。グランドフィナーレでは、四人姉妹による歌謡ショーでも楽しませてくれる。「二部終わりの流れで歌います。全然違う雰囲気になるんじゃないかな。ソロと、4人で歌う曲があります。おなじみの歌謡曲も歌いますし、私のソロでは自分のデビュー曲を歌いたいと思います。お客様が“楽しかったね~、来て良かったね”と言いながら帰ってもらえるとうれしいですね。とても華やかで美しい舞台になると思いますし、お芝居も歌も楽しんでいただけますので、日常を忘れて、ホッと一息ついていただけたらいいなと思います」。公演は4月30日(月・休)まで、大阪・新歌舞伎座にて。チケットは発売中。取材・文:黒石悦子
2018年04月12日和太鼓エンターテイメント集団「DRUM TAO(ドラムタオ)」が7月19日(木)から27日(金)まで東京・チームスマイル・豊洲PIT(ピット)にて新作『RHYTHM of TRIBE~時空旅行記~』を上演する事が決定した。【そのほかの画像はこちら】DRUM TAOは、圧倒的な表現を持つ和太鼓を中心に、篠笛・三味線・琴など日本の伝統芸術を更に進化させた、想像を完全に裏切る「最新の日本エンターテイメント」。これまで世界24か国・500都市で上演され、800万人にせまる観客動員を誇っている。『RHYTHM of TRIBE~時空旅行記~』のコンセプトは、SAMURAIたちの過去・現代・未来を行き交う魂の旅。座長の西 亜里沙は「和太鼓とアクロバット、ダンスパフォーマンスなどなど、あらゆる要素をミックスした、まだ誰も見たことのない、想像をはるかに超える舞台をお届けします。もちろんモードな衣装と、プロジェクションマッピングとの融合もお見逃しなく!」と意気込みを語っている。チケットは発売中。
2018年04月12日映画界の巨匠イングマール・ベルイマン監督の『夏の夜は三たび微笑む』から着想し、ミュージカル界の同じく巨匠スティーヴン・ソンドハイムが作曲・作詞を手掛けたミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』が、4月8日に東京・日生劇場で開幕した。主人公のデジレ役に大竹しのぶ、その元恋人フレデリック役に風間杜夫。日本を代表する俳優同士の27年ぶりの共演が、なんとミュージカルで実現したことでも話題を呼ぶ。また演出は、自身も女優・歌手で、本作出演経験のある英国人マリア・フリードマンが務める。チケット情報はこちら19世紀末のスウェーデン。弁護士フレデリック(風間)は、18歳の若妻アン(蓮佛美沙子)との結婚生活が11か月経過した今も彼女に手が出せずにいる。前妻との息子ヘンリック(ウエンツ瑛士)は、年下の義母アンに密かに恋心を抱いている。ある日、フレデリックとアンは芝居を観に行くが、その主演女優はフレデリックのかつての恋人デジレ(大竹)。デジレとフレデリックは14年ぶりに接近するが、デジレにもカールマグナス伯爵(栗原英雄)という恋人が。既婚の彼はデジレと堂々と不倫中で、あろうことか妻シャーロット(安蘭けい)に、デジレとフレデリックの関係を探らせる。奇妙な縁で結ばれた6人はやがて、デジレの母と娘が住む郊外の屋敷で顔を揃え……。北欧の短い明るく暖かな時期を思わせる薄明るい照明の下で、登場人物たちがワルツを踊っている幕開き。パートナーを替えながら舞う様子が、これから繰り広げられる波乱の恋愛模様を暗喩しているかのよう。登場人物は誰もが、特に恋愛においては、自分の気持ちに正直だ。義母への秘めた恋であるはずのヘンリックでさえ、彼女を前にすると想いがあふれ出てしまう(当人のアンだけ気づいていない)。正直な感情と、複雑な人間関係。アンバランスな両者を取り持つのが、ミュージカルといえど安易な“歌い上げ”を許さぬ、ソンドハイム独特の難解なメロディラインだ。風間・蓮佛らミュージカル初挑戦組もベテランも、“音階のパズル”とでも呼びたい独特のピッチへの苦労は想像に難くないが、ソンドハイム2作目にして楽曲を自分のものにしている大竹をはじめ、いわゆる“芝居歌”を歌える芝居巧者で固めた布陣が吉と出ている。結果、メロディの複雑さに阻まれることなく、正直な肉声が切々と届いてくるのだ。演出のフリードマン曰く、「この物語は間違った相手と恋に落ち、最終的には正しい相手と結ばれるというお話」。今のコンプライアンス社会ではとても真似できないおとぎ話かもしれないが、自分に正直な人間とはかくもチャーミングなものかとハッとさせられ、わずかな勇気をもらった気がする。公演は4月30日(月・祝)まで同劇場にて。5月には大阪・梅田芸術劇場メインホール、静岡市清水文化会館(マリナート)大ホール、富山 オーバード・ホールでも上演される。チケットはいずれも発売中。(取材・文:武田吏都)
2018年04月11日明治半ばの日本に生まれ、人生の約半分をフランスで暮らし、晩年にはフランス国籍を取得して欧州の土となった画家・藤田嗣治(レオナール・フジタ 1886-1968)の、質、量ともに史上最大級となる大回顧展「没後50年藤田嗣治展」が7月31日(火)から東京都美術館、10月19日(金)から京都国立近代美術館にて開催される。その報道発表会が行われた。【チケット情報はこちら】藤田嗣治は、エコール・ド・パリの寵児のひとりであり太平洋戦争期の作戦記録画でも知られる画家。今年は藤田が世を去って50年の節目にあたることから、日本はもとよりフランスを中心とした欧米の美術館の協力を得て、藤田の代名詞でもある「乳白色の下地」による裸婦の代表作が一堂に会するほか、初来日となる作品やこれまで紹介される機会の少なかった作品も展示。画業の全貌を展観する。東京都美術館の館長・真室佳武が「上野の東京都美術館で開催されることは、感慨深いものがあります」と語った本展。藤田にとって上野は母校である東京美術学校(現・東京藝術大学美術学部)がある土地であり、東京都美術館は昭和前期に日本に帰国した際に二科展や戦争美術展での作品展示を重ねた、制作者としての原点とも言える場所。大原美術館の館長で東京大学名誉教授の高階秀爾は、藤田の作品について「芸術家としての優れた技術、職人的な手仕事の確かさ、人間関係を非常に大切にした人柄が、作品にも出ていると思う」と話し、生前の藤田とのパリでの交流や「友達を大切にする」「手芸好き」などのエピソードを披露。藤田と岡本太郎の関係性などについても語られた。本展について高階は「きちんとした調査に基づいた、質のいい作品を集めた、私も非常に楽しみにしている展覧会」と期待を寄せた。本展の監修者で美術史家の林洋子は、概要と見どころを解説。油彩画を中心にした約111点が、編年的な8章の構成で展示され、代表作揃いの「まるで画集から出てきたような」展覧会と紹介。没後50年を機に「独立した作品本位のセレクションが実現した」と語る。さらに林は本展について「そろそろ藤田をじかに知る方がいらっしゃらなくなり、作品本位で評価される厳しい時代を迎えます。今回を次世代の鑑賞者や研究者に繋がる展覧会、そして従来日本とフランスに限られていた彼の評価をアジア、アメリカにも開いていくきっかけになるような展覧会にしたいと考えています」という思いも明かした。見どころ満載の「没後50年藤田嗣治展」は、7月31日(火)から10月8日(月・祝)まで東京・東京都美術館にて、10月19日(金)から12月16日(日)まで京都・京都国立近代美術館にて開催。取材・文:中川實穂
2018年04月11日映画監督・黒澤明の没後20年を記念し、彼の代表作のひとつである『生きる』が、珠玉のキャスト、スタッフによりミュージカル化される。今秋の開幕を前に、都内で製作発表が開かれ、Wキャストで主人公の渡辺勘治を演じる市村正親、鹿賀丈史らが登壇した。会見冒頭にはキャストが劇中ナンバー4曲を生披露。まずは小説家役であり、ストーリーテラーの役割も担う新納慎也が、オープニングナンバーの「運命の曲がり角」を歌う。『生きる』をどうミュージカル化するのか、というのは恐らく多くの人が抱く疑問だろう。しかしこの1曲を聴くだけで、ミュージカルとしての『生きる』の道筋がくっきりと浮かび上がってくるよう。その繊細ながらも力強いナンバーは、これから始まる物語への期待感を大いに高めてくれる。続いてヒロイン・小田切とよ役のMay’n、唯月ふうか(Wキャスト)が歌うのは、アップテンポなナンバー『ワクワクを探して』。さらに新納とのWキャストで小説家を演じる小西遼生が、渡辺にとって大きな転機となるナンバー『人生の主人になれ』を熱唱する。そして最後に市村と鹿賀のふたりが登場。あの名シーンを彷彿とさせるブランコをバックに、本作を象徴する昭和の名曲『ゴンドラの唄』を哀愁たっぷりに歌い上げる。そんなふたりの歌声に、一般公募で招待された150名のオーディエンスも聴き入っていた。その後は作曲・編曲のジェイソン・ホーランド、演出の宮本亜門、歌唱披露した6名に加え、渡辺の息子・光男役の市原隼人、渡辺の上司である助役役の山西惇が一堂に会し、それぞれ作品にかける思いを語った。演出の宮本は、「これは悲しい作品ではありますが、“生きる”という喜びを心から味わえる作品。古いどころか、むしろ今の人々の心に一段と訴えるものが出来ると思います」と意欲を見せる。市村はかつて自分が演じる渡辺と同じく胃がんを患っていたことを挙げ、「こういう役がきたのも、芝居の神様の采配かな」と感慨深げ。鹿賀も「いい年齢の時に、本当にいい作品に巡り合えた。ぜひ自分のものにしたい」と意気込む。また市原は、体調が優れない自分の父親から教わったという「動けるうちにいろんな世界を見た方がいい」との言葉に背中を押され、これまで避けてきたミュージカルへの出演を決めたという。世界進出も視野に、ミュージカルとなって新たに生まれ変わる名作『生きる』。黒澤ファンならずとも必見の舞台になりそうだ。取材・文:野上瑠美子
2018年04月11日板谷由夏が初舞台・初主演を務める「PHOTOGRAPH 51(フォトグラフ51)」が4月6日に開幕、その初日に潜入した。【チケット情報はこちら】本作は、「DNAの二重らせん構造」の発見に大きく貢献した科学者ロザリンド・フランクリンと彼女を取り巻く5人の男性によって繰り広げられる回想劇。2015年にウエストエンドにてニコール・キッドマン主演で上演され数々の賞を受賞した作品で、日本初演となる今作の演出はブロードウエイで注目を集める新進気鋭の演出家サラナ・ラパインが手掛ける。物語の舞台は、女性科学者がほとんどいなかった1950年代。イギリス人女性科学者ロザリンド・フランクリン(板谷)は、特別研究員として遺伝子学の最先端を誇るキングスカレッジに迎えられる。初日に彼女を助手扱いした同僚モーリス・ウィルキンズ(神尾佑)とはたびたび衝突し、彼女の助手レイ・ゴスリング(矢崎広)は板挟みで四苦八苦する中、ひとりもくもくと研究を進めるロザリンド。彼女にとっては若き科学者ドン・キャスパー(橋本淳)だけが心許せる相手だった。ある日、野心家のアメリカ人科学者ジェームス・ワトソン(宮崎秋人)とモーリスの旧友フランシス・クリック(中村亀鶴)も手を組みDNA構造の謎解きに乗り出し、研究は「競争」となっていく――。研究に大きく貢献しながらもノーベル賞を得られなかったロザリンドを中心にした物語。けれど描かれているのは“不遇な女性研究者”ではなく、6人の科学者のやや不器用な生き方だった。科学を愛し没頭するロザリンドの頑なさや、ロザリンドと近づきたいのに自分の常識が邪魔をするモーリスの不器用さ、理解とユーモアを持ってふたりの間に立つゴスリングの柔らかさ、そしてロザリンドやモーリスの科学者以外の顔を引き出すキャスパーの真っ直ぐさ…それぞれの人物像の奥にある厚みや温度は、ひとつひとつの出来事にさまざまな側面を生み出し、ラストシーンへと繋がっていく。同様に、ロザリンドらの研究成果を横取りしようとし、悪役とも言えるポジションのワトソンとクリックが決して悪役に収まらなかったのも、ふたりのチームワークやものの考え方が丁寧に描かれ演じられているためだろう。シンプルな舞台セット、シンプルな演出の中で繰り広げられる会話劇。物語の題材が科学なので台詞の中には専門用語も多いが、だからこそなのか、登場人物たちの感情や思惑が際立ち、浮かび上がってみえてきた。脚本、演出、そして芝居の持つ豊かさを堪能できる作品。ぜひ劇場で体感してほしい。公演は4月22日(日)まで東京・東京芸術劇場 シアターウエスト、25日(水)・26日(木)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。取材・文:中川實穂
2018年04月10日岸谷五朗と寺脇康文による演技ユニット「地球ゴージャス」のプロデュース公演Vol.15「ZEROTOPIA(ゼロトピア)」が4月9日に開幕。上演に先駆け、囲み取材と公開ゲネプロが行われ、取材には岸谷と寺脇、W主演を務める柚希礼音と西川貴教ほか、新田真剣佑、宮澤佐江、花澤香菜が登壇した。(※宮澤と花澤はWキャストとなりゲネプロには花澤が出演)【チケット情報はこちら】取材では、まず作・演出を手掛ける岸谷が「新作をこうして、これから約4か月間上演できることを本当にしあわせに思っています。総勢35名一丸となって頑張ります」、寺脇は「“ゼロ”だったこの作品が、新しい地球ゴージャスの木が育って花が咲こうとしています。その花をぜひ劇場に観に来ていただければ」と挨拶。W主演を務める柚希は「地球ゴージャスの作品に出られるのが本当に嬉しい。岸谷さん寺脇さんにたくさんのことを教えていただきながら稽古をしてきました」、西川は「人を惹きつけるものが随所に散りばめられていながら、テーマがしっかりしている。日本でこういうことができる機会を得られて嬉しく思っています」と笑顔で話した。新田は「15歳の頃に地球ゴージャスの作品を知って、そのときから出たいなと思っていたので、今回とても嬉しい気持ちです」、花澤とWキャストを務める宮澤は「地球ゴージャス初のWキャストということで、初めての試みに参加できることを本当に嬉しく思っています」、花澤は「普段は声のお芝居でどうやって見せていくかをやっているのですが、全身で表現をされている皆さんとご一緒できて刺激を受けています」とコメント。作品の見どころについて「2018年ならではの作品です。特別な過去を背負った人たちがある無人島に集められるという話なのですが、キャストが全員エンターテイナーなんです。柚希礼音は宝塚歌劇団のトップスター、西川は音楽、真剣佑はアメリカで演劇の勉強をしてきて、佐江ちゃんはアイドル界、香菜ちゃんは声優界…全員エンターテイナーですけど違うジャンルで、やってきたことが違う。これも地球ゴージャスらしいキャストだなと思っています」と岸谷が話すように、キャストそれぞれの魅力が引き出された本作。華やかな歌やダンス、地球ゴージャスならではの笑い、物語に込められたメッセージはもちろん、今回の舞台となる色彩のない島ならではの舞台美術や照明、山本寛斎が手掛ける衣裳など見どころも満載。小さな島に集められた彼らは何を見せられるのか、そして辿り着く“今”にどんな色が描かれるのか、ぜひ劇場で目撃してほしい。公演は5月22日(火)まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて上演後、愛知、新潟、福岡、広島、大阪を巡演。取材・文:中川實穂
2018年04月10日Hi-STANDARD主催によるライブイベント「AIR JAM 2018」が9月9日(日)千葉・ZOZOマリンスタジアムで開催されることが決定した。「AIR JAM」が行われるのは2016年末に福岡で開催されて以来、1年9か月ぶり。チケット情報は後日発表となる予定。詳細をお楽しみに!■「AIR JAM 2018」日程:9月9日(日)会場:ZOZOマリンスタジアム(千葉県)
2018年04月10日乃木坂46第3期生のメンバー8人が出演する舞台『星の王女さま』が4月6日に東京・天王洲 銀河劇場で開幕。それに先駆け公開ゲネプロと囲み取材が行われ、伊藤理々杏、岩本蓮加、梅澤美波、阪口珠美、佐藤楓、中村麗乃、向井葉月、吉田綾乃クリスティーが登壇した。【チケット情報はこちら】本作は、アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの代表作「星の王子様」をモチーフに、脚本・演出を「監獄学園」などの畑雅文が手掛けたシニカルSFファンタジー。飛行機の故障で砂漠に不時着した宇宙飛行士リンドバーグと王女さまが出会い、飛行機を直すために必要な部品を探すために「偽装キラキラ女子の星」や「キャリアウーマンの星」などさまざまな惑星を一緒に旅していく物語を、歌やダンスで綴る。自身の役柄について、王女さま役の伊藤は「自由奔放で明るくて周りを巻き込んでかき回してく王女さまは自由で、私がなりたい像。今回演じることができて嬉しいです」バラ役の岩本は「王女さまが大切に育てているバラの役です。王女さまとは私のせいで離れ離れになってしまうのですが、そこからの展開にぜひ注目して欲しいです」リンドバーグ役の梅澤は「惑星の住人や王女さまに振り回されたりする役どころで、ツッコミ的なポジションでもあります。周りが濃いぶん、どうしていいか迷走し、キャラクターを掴むのに苦労しました」偽装キラキラ女子さなえ役の阪口は「今までにやったことがないし、これからも恥ずかしくてできないぐらいのぶりっ子を演じます。そこに注目してもらえたら嬉しいです」流れ作業をする紀伊国坂役の佐藤は「暗めな役で感情を表に出さないのですが、後半にキッカケがあってガラッと変わるので、そこが見どころです」キャリアウーマン・ナオミ役の中村は「唯一強めなキャラクターなので、この物語のなにか刺激になれればなと思います」引きこもりのオタクどれみ役の向井は「演じるために自分の殻を破らないといけない部分がありました。他の役とはちょっと違う、おどおどした感じに注目してほしいです」潔癖症のマヤ役の吉田は「王女さまと出会って潔癖症を克服していく役どころです。自分にも刺激があったので、観ている人のなにかのキッカケになれば」と、それぞれコメントした。現代を生きる人々を映した各惑星の住人たちが個性豊かで、歌やダンスなどの見どころに加え、笑いどころもある本作。王女さまとバラの記憶を通し見えてくるものも印象的だ。最後に王女さまが行き着くのはどこなのか、ぜひ劇場で確認してほしい。『星の王女さま』は4月15日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場、26日(木)から28日(日)まで愛知・春日井市民会館にて上演。取材・文:中川實穗
2018年04月10日今年25周年を迎える人気劇団ナイロン100℃。その25周年記念公演の第1弾『百年の秘密』が4月7日、本多劇場で開幕した。本作は東日本大震災の翌年2012年に初演され、劇団主宰で作・演出のケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下、KERA)が、人の生と死を見つめて描いた大河ドラマ。KERA自身が再演を熱望し、近年の自作の中でも渾身の出色作であると明言する本作が、25周年記念公演として満を持しての再演にいたった。【チケット情報はこちら】ベイカー家の娘・ティルダ(犬山イヌコ)と、生涯の親友となるコナ(峯村リエ)の友情と、彼女たちの親や兄弟、伴侶、子供たちの物語が紡がれ、ベイカー家の屋敷の庭にどっしりと立つ大きな楡の木に見守られながら、時は移ろい、人間模様が様々に展開してゆく。ティルダは銀行家の父・ウィリアム(廣川三憲)とやさしい母・パオラ(松永玲子)の裕福な家庭に生まれ、変わり者の転校生のコナと友情を結ぶ。同級生のリーザロッテ(村岡希美)やチャド(みのすけ)と違い、ティルダはコナを大事に思う。ティルダの兄・エース(大倉孝二)はバスケット選手として大学の推薦入学も決まり、父の大きな期待を受ける。その頃のベイカー家には明るい空気が満ちていた。エースの友人のカレル(萩原聖人)の来訪に、ほのかな思いを寄せるティルダは頬を赤らめる。隣人の弁護士のブラックウッド(山西惇)もベイカー家を訪れ、大きな屋敷には様々な人々が集う。女中のメアリー(長田奈麻)は、家事を取り仕切りベイカー家の様々な人間模様を見ている。穏やかな声の彼女の語りによって、この大きな物語は進行してゆく。未来をまだ知る由も無い10代のティルダとコナの人生は、その後、それぞれが思わぬ展開に。時代を前後に行き来しながら、ふたりの人生の狭間に起こる出来事をコラージュのように見せてゆく手法によって、彼女たちの人生に何があったのか、どんな秘密が生まれ、そこにどんな真実があったのかが次第に紐解かれていく。描かれる時代が変わる度、俳優陣が演じる年齢も変わっていくが、それを変幻自在に演じきる力も圧巻。初演から6年の時を経た今回、ドラマはさらに深まり熟成された。いまを懸命に生きる人々に寄り添う作品にきっとなるに違いない。本多劇場での東京公演は4月30日(月・休)まで。その後、兵庫、豊橋、松本と各地をめぐる。チケットは発売中。
2018年04月09日