チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (61/342)
熊川哲也 Kバレエ カンパニー Winter 2020『くるみ割り人形』が開幕。ひと足早くゲネプロを鑑賞した。芸術監督の熊川による演出・振付で2005年に初演され、レパートリーとなった本作。クリスマスシーズンに世界中の劇場で上演される風物詩にして定番といえる古典を、熊川版では再構成。豪華絢爛な美術がダイナミックに転換されていく効果で、壮大なスケールのファンタジーな冒険譚が立ち上がる。ゲネプロは、人形のマリー姫がねずみに翻弄される紗幕越しのシーンで幕開け。人形の国と領地を争っているねずみ国の王様は魔法で、マリー姫をねずみに・彼女の婚約者である王子をくるみ割り人形に変えてしまう。一方、人形の国王から命を受けたドロッセルマイヤーは呪いを解くための硬いくるみを割れる純粋な人間を探す旅へ。そこで出会った少女クララを待ち受けるものとは──。一幕の見どころは、人間のクララを人形の世界へ連れ出そうとするドロッセルマイヤーの鮮やかな手さばき。サイズの異なる人形と人間の世界を対比させるため、大広間のクリスマスツリーが巨大化する様子に目を奪われた。チーズ砲をはじめ、ツリーの麓で繰り広げられる人形vsねずみの大戦争の描写もユニークだ。一転、クララ・くるみ割り人形・ドロッセルマイヤーのパ・ド・トロワが終わり、青い幕が降りると舞台上は一面の銀世界に。粉雪の中で幻想的に舞い踊る雪の精たちの姿に、思わず息をのんだ。クララに助けられ、本来の姿を取り戻したマリー姫と王子は、祝祭ムードの中でグラン・パ・ド・ドゥを踊る。作品のクライマックスを飾るこのデュエットを取材日に繰り広げていたのは、毛利実沙子と高橋裕哉。クララ役の河合有里子が振りまくピュアな魅力に対して、堂々と成熟したステップで客席を魅了した。ドロッセルマイヤーに扮したのは、杉野慧。不思議な力で物語を動かす、ミステリアスな存在感を見せつけた。なお現在、熊川が本作について語るコメント動画が公開されている。バレエ界の“アイコン”ともいえる『くるみ割り人形』を「絶対に毎年やらなければならない、マストな公演」と語る理由を聞き届けよう。コロナ禍においてこの作品が果たす役割を、改めて見つめ直してみては。公演は12月2日(水)~6日(日)に、東京・Bunkamuraオーチャードホールにて。ぴあでは、座席指定できるチケットを販売中。なお、小林美奈(マリー姫)・栗山廉(くるみ割り人形 / 王子)・吉田このみ(クララ)・宮尾俊太郎(ドロッセルマイヤー)のキャスティングで上演される5日(土)17:00開演回はオンラインでの生配信も。PIA LIVE STREAMから翌日17:00までアーカイブ視聴できる。取材・文:岡山朋代
2020年12月03日テレビ朝日ミュージックが12月1日(火)に、日本初の海外アーティストによるライブや音楽フェスなどのイベントに特化した新しい映像配信サービス「WOCL(ワークロ)」を始動。オープン記念第1弾として、12月11日(金)より海外アーティストによる最新ライブを順次配信する。これまでも海外アーティストによるライブは世界中で配信されてきたが、多言語で情報が掲載されるプラットホームから自分自身でチケットを入手したり、国内とは配信環境が違ったりとさまざまなハードルがあった。しかし、今回オープンする「WOCL」は、国外を拠点に活動するアーティストのライブやイベントチケットの購入から視聴までがすべて日本語で可能。自宅にいながら、ロックやヒップホップなど、あらゆる海外アーティストの最新ライブや、人気音楽フェスを特別に編集したアーカイブ映像を簡単に視聴することができる。オープン記念第1弾では、12月12日(土)に“ネズミ”DJと呼ばれるカナダ出身のプロデューサーdeadmau5、12月13日(日)に2020年2月の来日公演が大きな話題となったスリー・ピース・バンドFEVER 333の最新ライブの配信が決定した。さらに、12月18日(金)から3日間に渡り世界最大級のヒップホップフェスティバル「Rolling Loud Miami 2019」公式のオリジナルライブ映像が日本初配信される。今後はアーティストライブの生配信、ジャズやクラシックなど、多ジャンルの音楽ライブやイベントの配信も実施する予定。なお「WOCL」は課金制ストリーミング配信で、ライブ毎にチケット購入が必要となる。「WOCL(ワークロ)」サービス概要開始時期:2020年12月1日(火)配信形態:課金制ストリーミング配信価格:各ライブ、イベントのチケット価格に準ずる対応デバイス:スマートフォン、タブレット、パソコン等
2020年12月03日ノゾエ征爾が演出を務め、「ピーター・パン」の物語の前日譚を描く音楽劇「ピーター&ザ・スターキャッチャー」が新国立劇場で12月10日より幕を開ける。11月中旬、主演の入野自由、ヒロインの豊原江理佳、そして宮崎吐夢、櫻井章喜ら実力派キャストが揃った稽古場に足を運んだ。2012年にブロードウェイで上演され、トニー賞5部門を受賞するなど高い評価を得た本作。ピーター・パンはなぜ空飛ぶ永遠の少年になったのか? ネバーランドはどのようにして生まれたのか? 誰もが知る物語の誕生の秘話が描き出される。のちにピーターとなる“少年”を演じるのは入野自由。登場時は、苗字はおろか名前すらも与えられていない孤児の少年で、孤児院の院長により異国へ向かう船に売られてしまう。“ピーター・パン”の萌芽を垣間見せつつも、いまだ何者でもない彼が徐々に成長し、リーダーシップとカリスマ性を手にしていく様を入野が生き生きと表現する。そんな少年の運命を変える存在であり、本作において強烈な輝きを放っているのが、豊原江理佳が演じるヒロインのモリー。「なによ? 女の子だって夢を見るの!」というのは、彼女の冒頭のセリフ。女は男に従うのが当然だった時代に、好奇心旺盛な10代の少女は、持ち前の知性と行動力で少年と共に冒険を繰り広げ、新しい時代の女性像を体現。ピーター・パンの誕生に大きく関わっていくこととなる。ユーモラスな“敵”の存在も「ピーター・パン」に欠かせない要素だが、本作にもしっかりと魅力的な敵たちが登場する。海賊・黒ひげを演じるのは文学座の実力派・櫻井章喜。そして、大人計画の宮崎吐夢が、オリジナルの「ピーター・パン」でもおなじみの海賊・スミ―を演じている。他にも、モリーの父親で、ビクトリア女王の命によりある使命を遂行しようとするアスター卿を新川將人が、モリーの乳母ミセス・バンブレイクを岡田正が演じるなど、経験豊かなベテランが脇を固めている。50代以上の面々からは、ダンスの稽古の際には「腰問題」「肩問題」といった自虐的な言葉が苦笑まじりにたびたび漏れていたが、いざ始まると一同、キレのあるダンスと美しいハーモニーを披露し、この魅惑のファンタジーの世界を確かな実力でしっかりと支えていた。そしてもうひとつ、本作を語る上で欠かせないのが元SAKEROCKの田中馨&野村卓史の生演奏による音楽。舞台の後ろに控え、各楽曲の伴奏に加えて、この日の稽古中もノゾエのリクエストに応じて船の汽笛の音を再現するなど、多彩な音で楽しませてくれる。実力派の俳優陣の演技と歌声とダンス、そして魅力的な音楽が重なり合い、あの「ピーター・パン」の世界がどのようにして作り上げられていくのか? 完成を楽しみに待ちたい。「ピーター&ザ・スターキャッチャー」は新国立劇場 小劇場にて12月10日より上演。(プレビュー公演:12月5日、6日)取材・文/黒豆直樹
2020年12月02日ミュージカル『17 AGAIN』の製作発表が行われ、主演の竹内涼真をはじめ、キャストのソニン、エハラマサヒロ、桜井日奈子、有澤樟太郎、水夏希、翻訳・演出の谷賢一が登壇した。ザック・エフロンが主演したコメディ映画『セブンティーン・アゲイン』(2009年)が、マルコ・ぺネットの脚本、アラン・ザッカリーとマイケル・ウェイナーによる作曲・作詞でミュージカル化される本作。世界初演となる今回の上演版では、“負け組”としての人生を甘んじて受け入れていた35歳の男がバスケットボールのスター選手だった17歳の姿に戻り、家族の絆を取り戻そうと奮起する姿が描かれる。製作発表の冒頭で、主人公のマイクとして歌唱パフォーマンスを披露した竹内。約190人の一般オーディエンスを前に、まず女性アンサンブルと「#brandnewday」をハツラツと歌い上げた。ソロナンバーの「The Greatest Prize」ではパワフルな歌声を響かせながら、明るく前向きなメッセージを観客に届ける。本作が初舞台となる竹内は、会場となったZepp Tokyoの広さに驚き「ステージ空間をどう活かしながら歌えばいいか……」とビギナーならではの率直な感想を明かすと、妻スカーレット役のソニンは「(ミュージカル経験者の)私たちですら稽古が始まっていない状態での歌唱は緊張するのに、素晴らしかったです!」と絶賛。「人生で一度きりの初舞台って“勢い”という武器になると思います」と竹内にエールを贈った。17歳に戻ったマイクが通う高校の校長マスターソン役を務める水も「これまで映像の世界で培ってきたご経験が、舞台上でリアリティを出すにはすごく重要」と竹内に視線を送りつつ、「芝居のハートを持っていらっしゃる竹内さんが舞台空間の使い方を手に入れたら無敵ですよね!」と温かく語りかける。娘マギーを演じる桜井が実際にあった反抗期のエピソードを明かすと、竹内は「娘に疎まれる父マイクに説得力を出すためのヒントになりますね」と反応。それぞれが竹内に持ち寄れる知恵を授ける中で、親友ネッド役のエハラは「とにかく大きな声とオモロい顔!」と強調し、会場全体を和ませた。マイクの天敵となるマギーの彼氏スタンに扮する有澤は「物語をかき乱す役なので、竹内さんと張り合えるよう心身を鍛えたい」と抱負を述べる。一連のやり取りを見守っていた谷は、本作の魅力を「身近な存在の価値を再発見し、自分が大切なものをたくさん持っていたことに気づかせてくれるようなハッピーな作品」と紹介し、会見を結んだ。公演はまず5月16日(日)~6月6日(日)に、東京・東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて。その後、7月にかけて兵庫・佐賀・広島・愛知と巡演する。取材・文:岡山朋代
2020年12月02日歌舞伎俳優の坂東玉三郎が大阪松竹座でお正月公演「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」を上演するのを前に11月20日、京都市内で取材会を行った。公演は花道の使用を避けるなど、コロナ対策を徹底する。玉三郎は「今はどこを見てもコロナの話題ばかり。舞台ではお客様に苦しい現実を忘れていただくのが何より大事。演劇とはそういうものです」と力を込める。「坂東玉三郎 初春特別舞踊公演」チケット情報演目は3つ。『お年賀 口上』で幕を明け、27年ぶりの上演で初役を勤める『賤の小田巻(しずのおだまき)』、18年に新作舞踊として初披露した『傾城雪吉原(けいせいゆきのよしわら)』を上演する。口上は「幸せ感溢れるものにしたい」と、目にも豪華な内掛の衣裳を披露する趣向を考えた。京都の職人が1年がかりで仕立てたという貴重な紅い鳳凰柄のものから、『天守物語』で披露した2枚、さらに『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』で特別に仕立てた1枚の計4枚を候補に挙げる。「お客様には華やかなものをお見せしたい。口上でも充実してお楽しみいただければと考えました」。『賤の小田巻』は源義経の愛妾で、今は捕らわれの身となった静御前が主人公。宿敵・頼朝とその妻政子に舞を所望され、その席で義経の身の安全を祈願したことから頼朝の不興をかった故事に由来した人気曲目のひとつ。哀愁の中にも繊細な情趣や華麗さがある。玉三郎は「静御前が現実にどれだけ悲しんだかというよりも、その風情を見せるのが大事」と極意を語る。衣裳は格調高い唐織着流し。以前『船弁慶』の静御前で着用したものが3枚あると言い、公演中はそこから「その日の気分で自由に選んで着ようと思います」。『傾城雪吉原』は、恋人を思い春を待つ傾城が、四季折々の風情と共に、古風な趣と格式で魅せる幽艶な舞踊劇だ。玉三郎は長唄の名曲『高尾懺悔』から恨みの歌詞を抜くなどして改曲、新作『傾城雪吉原』として魅力も新たに蘇らせる。「能楽でも世阿弥らがお客様に楽しんでいただくために、昔からあったものを改曲し、目新しく華やかに見せていくことがあったと思います。長唄『高尾懺悔』が名曲ながらあまり上演されなかったのは、亡霊が四季を踊るという地味なものだったから。それを華やかにしたいと『傾城雪吉原』に仕上げました。冒頭の雪景色は『鷺娘』のような雰囲気もあり、最後は「春は来にけり」の歌詞で終わらせました」。9月からコロナ渦での公演を再開させた玉三郎。改めて観客への感謝と決意を口にする。「この状況下でお客様が前売券を買って劇場に来てくださることのありがたさ、大劇場で幕を開けられることの幸せをつくづく感じます。まずはお客様を安全第一にお迎えし、その情熱に応えたい。現実を忘れていただけるような時間を提供できればと思います」。公演は1月2日(土)から19日(火)まで、大阪松竹座にて上演。チケットは12月2日(水)午前10時より一般発売。取材・文:石橋法子
2020年12月02日トニー賞にもノミネートされたブロードウェイの大ヒットミュージカル[title of show]のクリエイター陣が手掛ける「Now. Here. This.」が11/28(土)博品館で幕を開けた。物語の主人公は自然史博物館のツアーに参加した4人の男女。おちゃらけた若者、真面目な青年、ワーカホリックの女性実業家、表現者を目指す女性。友人同士だが、タイプはバラバラの彼らが、地球の起源から生物の誕生や進化、ヒトが誕生するまで…という「生命の神秘と歴史」に触れ、そこから自分自身のアイデンティティにも思いをはせる。今まで経験した偶然や必然、迷い悩み選択した結果、今の自分は生きている――。小さな舞台の上から、生命と人間にまつわる大きな世界を発信するユニークなミュージカル。頑張るすべての人類へのエールが詰まっている作品だ。ミュージカル「Now. Here. This.」の公演情報はこちら主演を務めるのは、演技力や歌唱・ダンスのスキルに高い評価があり、ミュージカルからストレートプレイまで精力的に活躍する浜中文一。浜中以外のキャストは、[earth][water]の2パターンで入れ替わる。[earth]には元宝塚歌劇団トップスターで、退団後も女優として多彩なジャンルの舞台で活躍を続ける壮一帆、数多くのミュージカル作品に奥行きと深みをもたらす演技巧者・鈴木壮麻ら、[water]には得意のダンスを武器に多数の舞台に出演し、注目を集める寺西拓人(ジャニーズJr.)ら、実力派が顔を揃える。同じ戯曲でも組み合わせが変わることで起こる化学反応に、注目したい。【浜中文一コメント】お客様がどういう風な気持ちでどんなことを感じてくださるのか、また、僕たちがどんな風にこの作品を伝えられるか、それが今、不安でもあり、楽しみでもあります。この作品は、ストーリーが起承転結で進んでいく、というより、シーンごとにその場その場で出てくる感情や、描かれる情景を表現しています。『ああ、自分にもこういうことあったなぁ』と思い出すところも。時系列が行ったり来たりするので、なるべくわかりやすく、演出や舞台セットの力を借りながら、お客様に伝えられればと思います。人は、それぞれに色々なストーリーや経験があって、本当に様々、あると思うんです。それでも、自由に自分に自信を持って、生きることが大事と思わせてくれる作品だと思います。今回2チームでの上演で、初めての形式でしたが、楽しんでやらせていただきました。皆様も、楽しみにいらしていただければと思います。<ミュージカル「Now. Here. This.」(フレキシブルバージョン) 上演日程>■東京公演上演中~12/13(日) 博品館劇場■埼玉公演12/16(水) 東松山市民文化センター■大阪公演12/19(土) COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール■名古屋公演12/27(日) 愛知県産業労働センターウインクあいち
2020年12月02日『コロッケの旅うた ~石垣島編~』が12月13日(日)、PIA LIVE STREAMにて配信される。【動画配信】コロッケの旅うた ~石垣島編~ チケット情報今年還暦を迎えたものまねタレントのコロッケ。「自分が大好きな歌を通じて、日本の自然の美しさや、人の温かさを伝えたい」と考え、コロナ禍で移動や旅行に対して大きな制約を受ける中、「行きたい場所がある。過ごしたい時間がある。そして、新しい発見がある!」をコンセプトに企画されたこのプロジェクト。彼がナビゲーターとして石垣島を訪ね、そこにしかない時間と空間を満喫することから始まる。地元の人達との会話、その土地ならではの大自然と文化と歴史、そのすべての魅力を「音楽」を通じて「リモート」で全国に発信する。今回、コロッケに地元を紹介してくれるのは、地元の民謡歌手やご当地アイドル、人気ユーチューバー…と言ったバラエティに富んだゲストの面々だ。誰もみたことがない、等身大のコロッケが石垣の自然の中からお届けするこのライブ中継は、彼が真剣に歌う世界とクロスして、皆さんの心に響くことをお約束します。チケットは発売中。
2020年12月01日ぴあが毎号特別編集にて、演劇&ミュージカルの最新情報を発信するフリーマガジン『ステージぴあ関西版』。生活の豊かさを求める“大人のリスナー”に向け、常にクオリティーの高い情報を提案する『FM COCOLO 765』。毎週金曜放送されているFM COCOLO DJ加美幸伸の人気プログラム「THE MAGNIFICENT FRIDAY」では、このふたつがコラボレーションしてお届けしている演劇専門コーナー「ステージぴあSPOT-LIGHT(スポットライト)」をオンエア中だ。同コーナーでは、毎週おすすめの作品にスポットライトを当て、出演者や作・演出家などにインタビューしたり、時にはチケット先行受付やモニター招待などリスナーにお得な情報も発信。演劇フリークからビギナーまでが楽しめる耳寄りな情報をたっぷりとお届けしているが、12月の1か月間は、8月に大好評を博したラジオドラマ企画の第2弾を実施。前回は関西人気4劇団によるオリジナルラジオドラマを放送したが、今回は’80年代以降の演劇シーンを賑わし、今も活躍する“大人の”演劇人をフィーチャーする。第1週のわかぎゑふ脚本作品からスタートし、升毅、後藤ひろひと、高泉淳子が“ラジオ”をキーワードにオリジナルドラマをお届け。お聞き逃しなく!【番組概要】■FM COCOLO「THE MAGNIFICENT FRIDAY」ステージぴあ SPOT-LIGHT毎週金曜日15:20~15:40オンエア!DJ:加美幸伸<ラインアップ>●12月4日(金)わかぎゑふ(脚本)●12月11日(金)升毅(出演)●12月18日(金)後藤ひろひと(脚本・出演)●12月25日(金)高泉淳子(脚本・出演)
2020年12月01日昨年夏に大好評を博した『Family Live』がパワーアップして『Family Dream Live 2020 とどけみんなのおうち From舞浜アンフィシアター』として11月29日(日)に開催され、無事に幕を閉じた。【動画配信】Family Dream Live 2020 とどけみんなのおうち From舞浜アンフィシアターチケット情報横山だいすけをはじめ、小林よしひさ、上原りさなどNHK「おかあさんといっしょ」でお馴染みのメンバー、また鈴木福、私立恵比寿中学に加え中川翔子らが出演。ファミリー層が喜ぶ童謡、「おかあさんといっしょ」の曲とディズニーやジブリなどの名曲を次々に披露。ソーシャルディスタンスで声援をあげることが難しい中、客席からはルミトンや拍手で応援が飛び、ステージ上のキャストと一体感を味わう事ができた。動画は12月2日(水)まで配信中。視聴チケットも12月2日(水)20:00まで販売。会場で観た方やおうちで観た方、また観れなかった方もライブ感溢れる映像を楽しもう!
2020年11月30日12月26日(土)・27日(日)・28日(月)の3日間、インテックス大阪にて開催されるロックフェスティバル『FM802 RADIO CRAZY』の全出演アーティストと、日割りが発表された。「FM802 RADIO CRAZY 2020」チケット情報今回新たに発表されたのは、26日(土)は[Alexandros]、OKAMOTO’S、kobore、SHE’S、フレンズ、UNISON SQUARE GARDEN。27日(日)はGLIM SPANKY、THE BACK HORN、ストレイテナー、sumika、TOTALFAT、BIGMAMA、04 Limited Sazabys。28日(月)はキュウソネコカミ、go!go!vanillas、サンボマスター、SiM、ハナレグミ、LAMP IN TERREN、WANIMA。さらに「LIVE HOUSE Antenna」には、26日(土)は秋山黄色、Attractions、KALMA、しなの椰惠、DENIMSが、27日(日)はKarin.、TENDOUJI、Hakubi、羊文学、reGretGirlが、28日(月)は神はサイコロを振らない、The Songbards、w.o.d.、FAITH、ヤユヨの出演も決定した。チケットぴあでは、12月1日(火)23:59までチケットのプレリザーブを受付中!さらに12月5日(土)12:00~12月8日(火)23:59まで2次プレリザーブを受付実施予定。
2020年11月30日声のプロフェッショナルが奏でるリーディングシェイクスピア『マクベス』が、11月27日に東京・サンシャイン劇場にて開幕した。深作健太が2016年から構成・演出を手がけてきた朗読劇シリーズのうち、『ハムレット』『ロミオとジュリエット』に続いて3作目のシェイクスピア悲劇となる本作。主君を倒してスコットランド王の座に就いたマクベスが暴政を働いた挙げ句、復讐に倒れるさまを描いたこの作品について、深作はパンフレットで「イギリスの演劇界では〈災いをもたらす〉と恐れられて来ました」とその“因縁”を紹介する。併せて新型コロナウイルス感染症の蔓延を示唆しつつ、「厄災の年の終わりに、あえて上演させていただきますからには、いっそ最高の〈厄落とし〉に出来たら」と願いを込めた。回替わりで登場する声優陣のうち、取材日だった初日のキャスティングは、神尾晋一郎、古賀葵、代永翼、増元拓也、竹内栄治、帆世雄一の組み合わせ。黒を基調とした衣装に身を包むキャスト陣の中で異彩を放っていたのは、マクベス役を務める神尾の金髪&白シャツ姿だ。舞台の上手・下手・中央の奥には、計3本の大きな十字架。轟く遠雷や吹きすさぶ風音、高まる心臓の鼓動など、これから展開される不穏なストーリーを予感させる音響をバックに、6人は「マク・ベス……」と暴君の名を呪詛のように唱え、ゆっくりと台本を開く──。神尾が立ち上げたマクベス像は、勇猛果敢にして小心者。妻と謀って先君を暗殺するも、王位の重圧に耐えきれず錯乱していく“業”の深さを緩急自在に表す。紅一点となる古賀はマクベス夫人のほか、マクダフ、バンクォー、イングランド将軍の息子役にも挑戦。夫をそそのかす媚態から一転し、命乞いする少年のひたむきな声色にいたるまで、見事な演じ分けで客席を魅了した。マクベスを取り巻く複数の登場人物に扮した代永・増元・竹内・帆世の4人はいずれも、気迫のこもった朗読で作品の世界観を支える。上演時間は100分ほど(休憩なし)。公演は12月6日(日)まで。チケットぴあでは現在、当日引換券を販売中。回替わりのキャストスケジュールは以下の通り。11月30日(月)19:00=中澤まさとも、徳井青空、置鮎龍太郎、濱野大輝、野島健児、汐谷文康12月2日(水)19:00=神尾晋一郎、吉岡茉祐、岸尾だいすけ、笠間淳、狩野翔、桑野晃輔12月3日(木)19:00=赤羽根健治、中村繪里子、岸尾だいすけ、濱野大輝、狩野翔、阪口大助12月4日(金)19:00=中島ヨシキ、工藤晴香、小野友樹、山中真尋、竹内栄治、汐谷文康12月5日(土)13:00=阿部敦、山崎はるか、代永翼、木島隆一、仲村宗悟、廣瀬大介12月6日(日)12:30=駒田航、石見舞菜香、石谷春貴、荻野晴朗、村田太志、市川蒼12月6日(日)18:00=駒田航、大原さやか、石谷春貴、笠間淳、中澤まさとも、榊原優希取材・文:岡山朋代
2020年11月30日1998年、アン王女役に大地真央、ジョー・ブラッドレー役に山口祐一郎を迎え、世界で初めて日本でミュージカル化された「ローマの休日」が、新キャストで装いも新たに登場。2020年10月の東京、12月の名古屋公演を経て、2021年元日からは福岡・博多座で上演がスタート。年の始まりにふさわしい華やかな同作の魅力を、アン王女役のひとり、朝夏まなとが語ってくれた。「映画『ローマの休日』は、大好きな作品のひとつ。まさか自分がアン王女を演じる時が来るなんて。驚くと同時にとても光栄に思いました」ヨーロッパのとある国の王女が、滞在中の大使館を抜け出し、新聞記者の青年に出会い、束の間の自由を謳歌する物語。わずか1日の間に、市場を散策し、名所を巡り、船上でのパーティに参加するなど、主人公たちがローマの街を楽しみ尽くす。「“街感”がどんな風に表現されるのだろう、と思っていたのですが、舞台上には見事にローマの街が再現されていて驚きました。特に、オートバイのベスパで駆けるシーンは必見。客席にいる皆さまにも、ローマにいる気分を味わっていただけると思いますよ」場面ごとに、作曲家・大島ミチルが手掛けたメロディが重なりながら物語が展開してゆく。歌詞は作詞家としても活動する女優・斉藤由貴が担当した。「日本生まれのミュージカルなので、登場人物の思いを日本語の歌詞で素直に表現できるところも魅力ですね。大島さんのメロディと共に、すーっと自然に受け止めていただけるのではないかと思います」また今回は、Wキャストで土屋太鳳がアン王女役を演じるほか、相手役のジョー・ブラッドレー役には朝夏が「安定感抜群」と信頼する加藤和樹、ジョーの友人でカメラマンのアーヴィングには、ミュージカル経験豊富な太田基裕と共に、お笑い芸人の藤森慎吾という異色のキャスティングも。「今回は、アン王女とアーヴィングがWキャストなのですが、組み合わせによって舞台の雰囲気が変わるのも魅力のひとつ。一度はもちろん、二度、三度と、様々な組み合わせで観ていただけたら嬉しいです!」公演は12月19日(土)~25日(金)は愛知・御園座。チケットは発売中。1月1日(金・祝)~12日(火)は福岡・博多座。チケットは11月28日(土)発売開始。
2020年11月27日過去4回、「あいちトリエンナーレ」の名称で開催された国際芸術祭が、装いも新たに2022年夏に開催されることが決定した。新しい名称は、国際芸術祭「あいち2022」。芸術監督には、名古屋生まれであり、森美術館館長の片岡真実氏が就任した。美術界において豊富な経験・実績を持つ人物だ。就任記者会見にて片岡氏は、国際芸術祭「あいち2022」のあるべき姿として、以下の6つのポイントを発表した。<1>国際芸術祭は、アートの祭典、お祭りであるため、楽しく、ポジティブなエネルギーを生むものにしたいです。<2>地域に根差しているものでありたいと思っています。愛知ならではの場所、歴史、文化には注目したい。愛知は三英傑を輩出した土地であります。また、海、山、川など豊かな自然環境が育んだ伝統工芸、なかでも陶芸や繊維産業が栄えたものづくりの街です。それらを現代アートの視点から再発見したいです。<3>人々の移動が制限されているコロナ時代の国際展として、どのような新しいモデルを提示できるか。それらの課題にクリエイティブに取り組んでいきたいと考えています。<4>「あいちトリエンナーレ」の特徴のひとつは、現代美術とパフォーミングアーツという横断型の国際芸術祭であるということです。今回もこの枠組みを踏襲したいと考えています。<5>ラーニングを重視したいと考えています。世界の多様な価値観がインターネットの発達により可視化され、ときにはそれらが衝突する、複雑で難しい時代になっていると思います。それらを相互に理解していくためには、知らないことを共に学んでいく、という姿勢が不可欠です。<6>県民のための、県民による国際芸術祭を目指したいと考えています。昨年の来場者アンケートによると、56%が愛知県内から、44%が海外を含む県外からの観客です。世界に届ける芸術祭にしたいと同時に、県民の皆さまにも世界各地から観客を迎えるホストとして、どうしたら魅力的な芸術祭にできるのか、一緒に考えて頂きたいと思っています。国際芸術祭「あいち2022」は、芸術監督が決定したことにより、本格的に動き出す。細かい内容はまだまだこれからとなるが、この6つのポイントを掲げ、過去の学びを糧に、どのような芸術祭になるか、期待して待とう。
2020年11月27日仏・アヴィニョン国際演劇祭やシャイヨー国立舞踊劇場で完売となったダンス公演、フランソワ・シェニョー&ニノ・レネ『不確かなロマンス―もう一人のオーランドー』が日本へやって来る。ダンサー・歌手・振付家・歴史研究家と多彩な顔を覗かせるシェニョーと、造形作家・映像作家・音楽家のレネ。ジャンルを超えて結びついた二人が4年もの歳月をかけて研究し、共同演出した本作は、2017年9月にスイス・ジュネーブにて初演された。その後、上演を重ねるうちに観客から「現代へ“オペラ=バレエ”を蘇らせたような傑作」と言われるように。全三場で構成されるシーンにはいずれもスペインを舞台に、①男装の少女戦士、②詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカの作品でも知られる両性具有の聖ミカエル、③アンダルシアのジプシーといった不確かなジェンダーの3人が登場する。これらに扮するのは、シェニョー本人。男声はもちろん、かつてのカストラート(去勢された男性歌手)を想像させる女性的な声で歌いながら、フラメンコやバロックダンス、民族舞踊などを交えて舞い踊る。彼の足元は、竹馬やハイヒールによって常に不安定だ。そのめくるめく性を越境する様子は、サブタイトル“もう一人のオーランドー”にもあるように、トランスジェンダーである美貌の青年貴族を主人公としたヴァージニア・ウルフの小説『オーランドー』をイメージさせる──という意見も。外見とアイデンティティを変容させながら見事なソロダンスと歌唱を繰り広げる、シェニョーの表現力を見届けておきたい。テオルボ/バロックギター、バンドネオン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、パーカッションの編成による4人のプレイヤーが、レネが編曲を手がけた音楽、特に400年の歴史を持つスペイン音楽の生演奏を披露することも本作を堪能するポイントのひとつだ。各時代の特徴的な音色をバックに展開されるシェニョーのパフォーマンスで、時間と空間を超える“旅”に出かけてみては。公演はまず、12月19日(土)に埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて幕開け。その後、21日(月)に京都・ロームシアター京都 サウスホール、23日(水)に福岡・北九州芸術劇場 中劇場と巡演する。チケット販売中。文:岡山朋代
2020年11月27日梅田スカイビル・空中庭園展望台で、ホリデーシーズンを彩る「空中庭園 Xmas 2020」が開催中。幻想的な白い森が登場し、きらめく夜空を背景にロマンチックな気分にひたれる空間が誕生している。「梅田スカイビル 空中庭園展望台 入場引換券」チケット情報毎年趣向を凝らして展開する空中庭園のクリスマス。今年度は、「心静かに祝うクリスマス」をテーマに館内をデコレーション。舞い散る雪や星空をイメージしたブルーの光に包まれたホワイトツリーの森では、切り絵作家・早川鉄兵氏が手掛けた動物が登場。森のどこかに隠れているおしゃれな子リスを見つけたら、プレゼントがもらえる企画も。子リスを探しに友達や恋人と森へ出かけてみよう。特別な夜にぴったりな、限定グルメもスタンバイ。注目は、地上173メートルで天空のグランピング体験ができるスペシャルプランだ。星空ときらめく夜景に包まれて、スパークリングワインやデザートを味わえる体験は、大切な人との時間を過ごすために利用したい。毎日3組限定のため、ぜひ早めのご予約を。また、空に浮かぶカフェ「cafe SKY 40」では、森の動物をあしらったデザートプレートやクリスマスカラーのスペシャルパフェ、果実の風味とスパイスが香るオリジナルホットワインが登場する。この季節のためだけに作られたオリジナルスイーツで、甘い時間を過ごしてみては?UMEDA SKYBLDG GALLERY SHOPでは、毎年人気のクリスマス限定デザインのハートロックが登場するほか、クリスマスリース作りを体験できるワークショップを週末ごとに開催。そのほか、空中庭園の真ん中にぽっかり空いた「空中クレーター」の内窓をガラスのキャンバスに見立て“らくがき”アートが楽しめるなど、クリスマスムードを盛り上げるイベントを各フロアで開催。心浮き立つホリデーシーズン、大切な人とぜひ訪れてみて。「空中庭園 Xmas 2020」【期間】11月20日(金)~12月25日(金)【時間】9:30~22:30(最終入場22:00)【場所】空中庭園展望台39F・40F※「cafe SKY 40」・「UMEDA SKYBLDG GALLERY SHOP」については、10:00~22:00の営業
2020年11月27日戦後の日本文学界を代表する三島由紀夫没後50年となる今年。9月、日生劇場において4日間限りで『MISHIMA2020』が上演された。彼の人生、作品、思想に刺激を受ける4名の演出家、加藤拓也、熊林弘高、長久允、野上絹代が、それぞれの目線で演出する三島作品をオムニバス形式で上演。2020年に旭日小綬章を受章した麻実れい、世界的ダンサーでありながら本作で圧倒的な芝居を見せつけた菅原小春をはじめとする、日本の第一線で活躍する才能あふれる俳優とクリエイティブスタッフが集結。原作の魅力を受け継ぎながらも、現代の視点で『真夏の死』『班女』『憂国』『橋づくし』の新たな4作品を生み出した。【動画配信】三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」 追加アンコール配信 チケット情報さらに本公演ではライブ配信を実施。クリエイティブディレクターを鈴木健太(劇団ノーミーツ)が務め、劇場の臨場感ともまた違った映像ならではの熱気、スピード感で、三島の世界へと引き込んだ。ライブ配信の好評を得て、公演終了の3日後にはアンコール配信がスピード決定。徐々に『MISHIMA2020』の熱は広がり、そしてこのたび、三島由紀夫の命日となる11月25日より“追加アンコール配信”が2週間限定でスタートした。また、今回の追加アンコール配信は、作品をより深く堪能できるようにと、1作品ごとに視聴可能。 本編終了後、演出家のスペシャルインタビューやWEB上で上演脚本が視聴できる特典付きだ。お得な2本セット、4本セットの販売に加え、 公演プログラム付きのチケットも販売。さらに公演サイトでは、未公開舞台写真も公開。様々な角度から、新たな“三島”を楽しんでほしい。
2020年11月26日マキノノゾミの作・演出で’97年に初演された『東京原子核クラブ』が2021年1月に上演される。本作の演出は22年ぶりとなるマキノ、主演の水田航生、霧矢大夢に話を聞いた。本作は、実在の人物もモデルにしながら、昭和初期という時代の中で闊達に生きる若者たちを描いた群像劇。初演時には読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞した作品でもあるがマキノは「初演の時は昔の話を書いたつもりだったのに、今読むとなんとなく近未来な感じがします。もしかしたら今はもう戦後ではなく戦前なのではないかとか、似たようなことが起こりつつあるなとか感じて。だからこの戯曲はむしろ今のほうが合っている。それはいいことか悪いことかで言えば、悪いことですけどね」と語る。描かれるのは、若き原子物理学者・友田晋一郎をはじめとする風変りな住人が集う下宿屋「平和館」での、昭和7~21年の出来事。水田が「昭和のお話ではありますが、誰もが、日常の何もない“あの時”“あの瞬間”が実は美しいものだったんだってことを思える作品だと感じました」と語る作品だ。しかし、水田演じる友田のモデルは物理学者・朝永振一郎博士。まさにその時代、昭和20年に日本に投下された原子爆弾は物理学によって生み出されたもの……という現実もしっかりとある。そこについてマキノは「でも、平和館に住んでいたのがたまたまそういう人だっただけで、そのことを描きたいわけじゃないんです。描くのは、ここで生きている人たちの暮らしです。それを奪ったなにか大きなもの、そして止められなかった大きな悲劇はあるけど、この人たちは日常を誠実に生きただけ。そういうものを描きたかった」と語る。一方、霧矢が演じる「平和館」の住人・富佐子は謎に満ちた女性。霧矢は「すごく個性的で独特。初演はキムラ緑子さんが演じられた役と伺い、台本を読みながら、きっと出てくる度に強い存在感を放たれていたんだろうなと想像しました。レビューガールということで、私も歴史あるレヴュー劇団出身ですから、自分の経験を活かせるかなと思いつつ、でももっと胡散臭い雰囲気を出していくような役だと思うので、マキノさんとも相談して富佐子像をつくっていきたいです」と意気込む。マキノは「僕も富佐子は何を考えているかわからない(笑)」と笑いつつ「でもこういう人に救われる。僕用語で言えばこの作品の“エンジェル”なんです」と霧矢に期待を寄せる。水田が「マキノさんの現場はずっとポジティブな気持ちでいられる」と稽古に入るのを楽しみにする本作は、2021年1月10日(日)から17日(日)まで東京・本多劇場にて上演。チケットぴあでは11月29日(日)まで抽選先行受付中。文:中川實穂
2020年11月26日9月18日(金)に、大阪・なんばを拠点に活動するアイドルグループ・NMB48が大阪観光局の『大阪観光スペシャルサポーター』に就任。大阪を盛り上げるため、様々な広報活動に加わることになった。人気観光スポットをおトクに巡ることができる『大阪周遊パス』のPRのため、大阪観光局公式YouTubeチャンネル「We are OSAKA」で、NMB48メンバーの貞野遥香さんが施設を紹介する動画が11月30日(月)から随時公開。梅田スカイビル27階にある『絹谷幸二 天空美術館』で行われたロケをレポートする。大阪周遊パスチケット情報「NMB48貞野遥香×大阪周遊パスアン・ドゥ・トロワ」と題された動画は、4歳の頃からバレエを始めた貞野遥香さんが、大阪周遊パスで巡ることができる観光スポットでバレエを踊り、観光を楽しむというもの。“天空”をテーマにデザインされた美術館のエントランスでさっそくバレエを披露したのち、世界初!絵の中に飛び込む3D映像が楽しめる専用シアターへGO。カラフルな色彩でエネルギッシュに描かれた洋画界の巨匠・絹谷幸二の作品世界を、音楽と臨場感のある映像で楽しんだ。映像に登場した作品が並ぶ「展示ゾーン」や、回転する巨大な立体作品が展示された「天空ギャラリー」で華麗なターンを披露したあとは、大阪湾を遥かに望む併設の「天空カフェ」でひと休み。「絵画もバレエも芸術のひとつ。コラボできてうれしい」と、笑顔を見せた。貞野さんによる動画は、11月30日(月)から1週間に1本ずつ配信予定。絹谷幸二 天空美術館のほか、四天王寺、GLION MUSEUM、帆船型観光船サンタマリア、天王寺動物園とさまざまなスポットを巡る。各回の動画公開に合わせて、大阪観光局公式Twitter(@Osaka_Tabilog)にてプレゼント企画も実施予定。華麗なターンを決めながら各スポットの魅力を発信する、スペシャルな動画をお見逃しなく!■絹谷幸二 天空美術館大阪市北区大淀中1-1-30梅田スカイビル タワーウエスト27階【開館時間】10:00~18:00※金・土・祝前日は~20:00【休館日】火(祝日の場合は開館し、翌平日が休館)、年末年始(12/30~1/3)
2020年11月26日12月4日(金)より、東京芸術劇場プレイハウスにて芸劇danceの新作公演『村のドン・キホーテ』が上演される。芸劇danceとは東京芸術劇場が手がけるダンスプロジェクト。今回は“ハイパーダンス”の創始者であるダンサーの田中泯を迎え、満を持して『ドン・キホーテ』に挑む。2006年以降の劇場公演からの離脱に終止符を打ち、2018年11月東京芸術劇場の舞台へ「形の冒険」として戻ってきた田中。2020年1月には『形の冒険Ⅱ - ムカムカ版』を上演。オーディションで集まった若者たちと協働するという舞台づくりにも果敢に挑戦した。しかし、新型コロナウイルスの影響により、踊るべき場を失った田中は住まいである山梨で自らと向き合う時間を過ごしていたという。一度は関係者や観客のために公演を行うことにためらいを持ちながらも、再び舞台に立つことを決意。長きにわたり知と身体を巡り、さまざまな表現、文化、アートの場面で交流を続けてきた盟友・松岡正剛が田中に口絵撮影を持ちかけた自著新刊『千夜千冊エディション 物語の函』を基に、『ドン・キホーテ』として登場させることが決定した。2015年にパルコ劇場にて上演された『影向 yowgow』以来、約5年ぶりとなるふたりのコラボレーションはどんな“見果てぬ夢”を描くのか。『村のドン・キホーテ』は12月4日(金)から6日(日)まで全3公演。チケットは現在発売中。芸劇dance 田中泯『村のドン・キホーテ』日程:2020年12月4日(金)19:002020年12月5日(土)15:002020年12月6日(日)15:00会場:東京芸術劇場 プレイハウス出演:田中泯 石原淋 / 続木淳平 手打隆盛 高橋眞大 野中浩一 藤田龍平 山本亮介チェロ演奏:四家卯大 / 佐々木恵 友田唱 平間至
2020年11月26日2020年は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)の生誕250年のメモリアルイヤー。今年は各地でさまざまなベートーヴェンの作品を演奏するコンサートが企画されていたが、コロナ禍の影響で多くの演奏が中止となった。そのなかでヴァイオリニストの滝千春とピアニストの斎藤龍は、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏をライヴストリーミングで発信することに決めた。ベートーヴェンの誕生月である12月に、14日から18日まで「ベートーヴェンウィーク」として各日20:00からPIA LIVE STREAM(アーカイブ配信有)において、滝千春と斎藤龍のデュオによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏が配信される。ふたりは10年前、留学先のチューリッヒ芸術大学のコンクールでベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第1番を演奏して優勝の栄冠に輝き、以後ソナタ全曲演奏を目指して研鑽を積んできた。滝千春が語る。「ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは、ピアノがとても重要な役割を担います。斎藤さんはベートーヴェンを得意とし、深く研究していますので、もっとも理想とするパートナーです。全10曲はそれぞれ個性があり、ベートーヴェンのあらゆる面が表現されていますが、私は特に第6番の第2楽章に魅了されています。あまりにも美しいメロディに、泣きたくなってしまうくらいです」ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは、ふたりの楽器がひとつの“声”になることが要求される。それを目指し、彼らは音の対話とその融合を存分に楽しんでもらえるようリハーサルを重ね、収録に臨んだ。斎藤龍がいう。「ベートーヴェンは人間味あふれるやさしい人だったと思います。多くの作品の緩徐楽章(第2楽章)を見ると、非常にしなやかで感動的な美を備えています。ベートーヴェンはピアノの名手でしたから、ピアノにとても多くのものを要求しています。私は昔から第4番をこよなく愛しているのですが、いずれのソナタもヴァイオリンとともに何か新たなものを作り出していく演奏をしたいと思います」滝千春と斎藤龍のヴァイオリン・ソナタ全曲演奏は、コロナ禍の時代にひと吹きの涼風を吹き込んでくれるに違いない。彼らはベートーヴェンの神髄に迫り、その奥に潜む人間性を描き出し、作曲家の魅力を浮き彫りする。ベートーヴェン・イヤーの最後を飾るデュオ、心に響く演奏が生まれる瞬間が待ち遠しい。伊熊よし子
2020年11月25日新型コロナウイルスのパンデミックのため、来日アーティストの公演が軒並み中止となるなか、日本にいながらにして、ドイツで生まれ育ち、ドイツ・ピアノの正統派の流れにある音楽教育を受けたピアニスト、ゲルハルト・オピッツの演奏でドイツ音楽を聴くことができるのは、実に貴重な機会だ。1953年、西ドイツのバイエルンに生まれたオピッツは、19歳の頃、20世紀の巨匠であり、ベートーヴェンの解釈者として名高いドイツのピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプの教えを享受した。ドイツ音楽の古い伝統を土台に育んだ音楽を今の聴衆に届ける、数少ないピアニストのひとりといえる。世界的な活躍のきっかけは、1977年、イスラエルで行われたルービンシュタイン国際ピアノコンクールでの優勝。彼は未だ、このコンクール唯一のドイツ人優勝者として歴史に名を刻む。そのオピッツが、この冬、ソロリサイタルやオーケストラとの共演で、日本ツアーを行う。なかでも12月11日に東京オペラシティコンサートホールで行われるリサイタルで取り上げるのは、生誕250年のベートーヴェン。それも、〈鍵盤音楽の新約聖書〉と呼ばれる32曲のピアノ・ソナタから、最後の3つのソナタを演奏する。記念年の締めくくりに来日を果たしてこのプログラムを披露してくれることに、感謝せずにいられない。加えて、12月17日には、東京都交響楽団「都響スペシャル2020」にソリストとして登場。小泉和裕のタクトのもと、やはり得意とするブラームスから、ピアノ協奏曲第1番を演奏する。ドイツ音楽ならではの様式美と、あふれるほどの詩情を兼ね備えたこの楽曲を、持ち前のあたたかく骨太な音で聴かせてくれるだろう。生のオーケストラサウンドに包まれる喜びも、存分に堪能できる。オピッツのレパートリーはもちろんドイツものに限られるわけでなく、幅広い作品を演奏しているが、歳を重ねるにつれ、「ベートーヴェンから続く系譜にある音楽がどんどん自分に近い存在となってきた」と話す。コロナ禍にあって、音楽からエネルギーを得たい今日この頃。ドイツ音楽の真髄を知るオピッツの演奏により、ベートーヴェンやブラームスの音楽が秘める底力を、ひしひしと感じることになりそうだ。音楽ライター高坂はる香
2020年11月25日山中さわお(the pillows)が今年3枚のソロ・アルバムを立て続けに制作、3枚目となる6thアルバム『Nonocular violet』が11/25(水)にリリースされる。コロナ禍でツアーが中止となった状況を乗り越えて、作品を連発し改めてツアーに臨む現在の心境を訊いた。昨年10月、the pillows 30周年の横浜アリーナ公演を終えて、ソロ活動を始動する矢先にコロナ騒動に。「突然、強制的に“無職”にされたので、とても困惑はしてました。コロナのことを何が真実なのか一生懸命調べたら、とても不自然なパンデミックで理不尽なことが起きていて納得いかなかった。それに飲み込まれていく世の中にも失望して、久々に“人間嫌い”の孤独感と怒りで、結果的に人生でこんなことはないくらい新曲を作った(笑)」。5月に4th『ELPIS』、8月に5th『ロックンロールはいらない』、そして11月に6th『Nonocular violet』が発売された。「こんなにリリースしたのは、“新曲”というおもちゃを持っていれば友達が集まってくれるという感じだったんですよ。新曲さえあれば、家で引き籠って酒飲んでる日々からちゃんとミュージシャンに戻れるっていう(笑)」。抱いた想いを発信しても世の中は変わっていかないことに失望もしたというが、「ほんとに辛いとき30周年のライブビデオを観て、世の中ヘンにはなったけれども、オレにはこのくらいの理解者は居るんだ、自分に愛情を注いでくれる理解者の方を向いたほうが幸せだ、と思った。25年前「ストレンジ カメレオン」を生み出した頃は、目の前にも理解者は一定数居たのに、窓の外の敵のことばっかり見て生きてきたので」。辛い心境からなんとか工夫して気持ちを戻したという。5月に予定していたツアーは中止になったが、12月から改めて全国を巡る。「こんなご時世、周りから何言われるかわからないときにもライブに来てくれる人は、考え方とか気持ちが近い人なのかなと思うので、ステージ出ただけで泣いてしまうかも知れない」。レコーディングすることでゆっくりと気持ちがほどけていったというメンバーと共に、唯一無二のパフォーマンスを魅せてくれるに違いない。取材・文:浅野保志(ぴあ)
2020年11月25日コロナ禍で不安な気持ちやストレスを抱く人に向けて贈る、お休み前の大人向け朗読放送「深夜文学」。現在、flumpool・山村隆太が読み手となり『星の王子さま』を三回にわたって配信中だ。その第三夜が、11月22日、PIA LIVE STREAMにて公開された。【動画配信】深夜文学「星の王子さま」チケット情報サハラ砂漠に不時着したひとりぼっちの操縦士のぼくが、ちいさな星からやってきた王子くんとの出会いを描いた第一夜<ぼくと王子くんの出会いについて>。続く第二夜は、王子くんが星を飛び出して、ぼくに出会うまでの旅にまつわる話<王子くんの旅とキツネのひみつ>をお届けした。最終回となる第三夜は、王子くんの旅の続きと、ぼくとの別れを描く<王子くんとぼくのおはなし>を朗読する。第一夜と第二夜の物語をダイジェストで朗読して始まる第三夜。ぼくがサハラ砂漠に不時着して8日目、エンジンの修理の終わりが見え、王子くんとぼくの別れの日が近づいてくる。最後に王子くんがぼくに教えてくれたことは――。王子くんとぼくとの別れを描いた第三夜は、ちょっぴり切なさも漂うけれど、ポンと優しく背中を押してくれるような言葉が印象に残る。「だいじなものっていうのは、見えないんだ」「ひとっていうのは、1度や2度、気がゆるむけど、それがあぶないんだ」。忙しい日々、豊かな日常を過ごす中で、大人たちが忘れてしまった大切なこと。優しいけれど力強い『星の王子さま』の言葉たちが、言葉を大事に届ける山村の語りにより、より心にグサリと突き刺さる。最後には「人生の中で何度も何度も読み返せば、そのときの自分に大切なものを教えてくれるのが、この『星の王子さま』なんだと思います。これからもいろんな角度からこの作品を楽しんでいきたい」と語った。エンドロールでは、朗読の収録模様のオフショット映像も公開。慣れない朗読に苦戦している山村の様子を覗き見ることが出来る。PIA LIVE STREAMでは、『星の王子さま』の第一夜から第三夜を、11月29日(日)まで配信中。チケット発売中。
2020年11月24日『成井豊と梅棒のマリアージュ』が12月17日(金)から27日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演される。稽古場にて、成井豊と、梅棒の遠山晶司、天野一輝、野田裕貴に話を聞いた。【plat de 成井豊】と【plat d’ 梅棒】の2バージョンで上演される本作。共にオムニバス形式で、ベースは成井と梅棒ならではの作品となるが、【plat d’ 梅棒】には一作、成井が書き下ろしの戯曲・演出で参加し、【plat de 成井豊】にも遠山演出・梅棒振付で梅棒スタイルのシーンが挿入されるほか、それぞれに、成井が代表を務める「演劇集団キャラメルボックス」(現在活動休止中)のメンバーと「梅棒」のメンバーが出演し合うなど、まさに“マリアージュ”な公演となる。【plat de 成井豊】について作・演出の成井は「7つのストーリーからなる連作短編集です。そのうちの6本はふたり芝居で、1本に梅棒のメンバーがどっと出てきます。全編通して、雪という女の子と和彦という男の子のラブストーリーになっていて、雪をキャラメルボックスの原田樹里、和彦を梅棒の野田くんが演じ、まさにキャラメルボックスと梅棒が恋をするお話です」と解説。成井のオリジナル新作としては約2 年ぶりとなるが、今作は「初めて短編集をやります。しかもリアリズムなんですよ。僕のお芝居はたいていファンタジックな要素が入ってくるのですが、今回は7話全て現実。さらに一幕ものも初めて書きました」と初めてづくし。出演する野田は「脚本をはじめて読んだ時からグッときています。自分がこんな大事な役に選んでいただけるのもびっくりですし、頑張らなければいけない。今すごく贅沢な時間を過ごさせてもらっています」と意気込む。【plat d’ 梅棒】で指揮を取るのは遠山。「こちらは4本のオムニバスになっていまして、1本は、成井さんと初めてご一緒したMrs. fictions『15 Minutes Made Anniversary』(’17)で上演した作品です。2本は僕が作・演出を手掛ける新作、そしてもう1本は成井さんに作・演出をしていただいて、梅棒がストレートプレイをします。僕らは基本的に台詞を使わずダンスでみせるスタイルですが、これは台詞を喋ります。他の作品にはキャラメルボックスの方々に入っていただいて、僕ら梅棒の、台詞のない作品を一緒にやります」と、こちらも楽しいものになる模様。普段、梅棒の公演は代表の伊藤今人が総合演出だが、今作で演出を手掛けるのは遠山。天野は「今人はみんなの意見を上手く吸い上げながらアウトプットを決めるのですが、遠山は『これがやりたいんだ!』と引っ張る感じ。そういうやり方の違いがあります。あと、エモーショナルさは遠山のほうが強い気がします」と新鮮なものになりそうだ。文:中川實穂
2020年11月24日シンガーソングライター、番匠谷紗衣(ばんじょうや さえ)の映像作品が、11月27日(金)PIA LIVE STREAMにて配信される。動画配信】番匠谷紗衣 Online Film ~Novembre~チケット情報まるで映画を観るような、ライブと様々なシーンの“今の番匠谷紗衣”を映し出す音楽物語をお届けします。12月11日(金)までアーカイブ配信あり。チケットは発売中。【動画配信】番匠谷紗衣 Online Film ~Novembre~チケット発売中Pコード:781-471▼11月27日(金)~12月11日(金)配信チケット-2000円※デジタルフォトプレゼント付。Online Filmの最後に、ご案内致します。この公演はオンライン動画配信でのみご覧いただけます。配信時間は予定のため変更の可能性あり。 【PIA LIVE STREAM視聴についての問合せ】電話:017-718-3572/メール:event@linkst.jp(平日10:00-18:00)※問合せ対応は該当公演(土日祝含む)の終演後1時間程度で終了とさせていただきます。※チケットは、インターネット(PC・スマートフォン)のみで販売。販売期間中は1人1枚まで。[問]南堀江knave■06-6535-0691
2020年11月24日2011年、新国立劇場で初演、その後各地で再演を重ね好評を得た中村恩恵、首藤康之のデュエット作品『Shakespeare THE SONNETS』が、新国立劇場バレエ団のプリンシパルたちによって上演される。初日に登場する小野絢子、渡邊峻郁に作品の魅力を聞いた。「本を読んでいる時と同じように、想像力が広がっていく感覚があります」と劇場で初めてこの作品に触れた時のことを振り返る小野。シェイクスピアの『ソネット』集を題材とした本作について、「とても不思議な世界観。明確なストーリーがあるわけではないけれど、まるで誰かの頭の中を覗いているような、シェイクスピアのいろんな作品の世界を旅するような感じがします」と語る小野。その「誰か」とは、シェイクスピアか、あるいは振付家・中村恩恵のことなのか──。小野は「恩恵さんの知識量は、図書館の本を全部読んだかと思うほどですし、溢れ出る感性はすごい。次から次へとイメージが出てくる。彼女の振付には、はっと振り向いただけ、手を差し伸べただけでそこに世界が広がる、そんな力があります」と中村の魅力を説く。小野も渡邊も、2017年の『ベートーヴェン・ソナタ』の創作で中村、首藤とのリハーサルを重ねた。渡邊は、「お二人はよくお手本を見せてくださいますが、普通に見惚れて、大事なところを見逃してしまうことも(笑)。恩恵さんからは、黒という色一つにも、たくさんの描き方、濃淡の使い方がある。それを身体で表現してほしいと言われます。そんな風に、色を使い分けられる踊りをしたい」と意欲を示す。舞台上の二人は、『ソネット』集に描かれる詩人、ダークレディ 、美青年、さらにシェイクスピアの代表的な戯曲の登場人物たちに扮する。「私もロメオと呼ばれたりジュリエットになったり──。人間を扱うシェイクスピア作品だけに、彼らがどんな関係でどんな感情なのかということが描かれるさまは、とても面白いと思う」と小野。いっぽうの渡邊には詩人として台詞を話す場面もあり、「一つ一つ丁寧に語りかけるように、日本語は最後をしっかり喋ると伝わりやすくなるなど、首藤さんにいろいろ教えていただいています」と新たな挑戦に前向きだ。二日目の公演ではバレエ団のプリンシパル、米沢唯が首藤康之と組んで登場。それぞれの個性が発揮される上演が期待される。公演は11月28日(土)、29日(日)、新国立劇場中劇場にて。チケットは発売中。
2020年11月24日鈴木仁が、KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『オレステスとピュラデス』に出演する。これまで雑誌モデルや映像をメインに活動してきた鈴木にとって初めてとなる、舞台作品への挑戦。開幕を約2週間後に控え、稽古に励む現在進行形の思いに耳を傾けた。杉原邦生がKAATで演出してきたギリシャ悲劇シリーズの最終章として、『オイディプスREXXX』『グリークス』に続いて上演される本作。瀬戸山美咲が台本を手がける今回は、太陽神アポロンの神託を受け、母親殺しを行ったオレステスの行く先が“新たな”ギリシャ悲劇として創作される。劇中では、復讐の女神による呪いから解放されようとタウリケに向かうオレステスと、その親友ピュラデスの旅路がロードムービー的に展開。二人の若者が、冒険によって成長する姿が描かれるという。今回、タイトルロールのオレステスを演じる鈴木は「初舞台でいきなり主人公をやることになるとは……」と臆しつつも、旅の相棒となる親友ピュラデス役に濱田龍臣がキャスティングされたことに心強さを感じている様子。ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』(2018年)など、3度にわたって共演している濱田に対して「親友同士を演じるのに、もともと龍臣を知っているのは大きなアドバンテージ」「稽古でも無理せず、自然と息が合うタイミングがあって安心できる」と心を寄せた。初めて臨む稽古に対しても「その場で瞬間的に生まれたアイディアを大切にする邦生さんの演出に乗って、キャストの皆さんが台本上で未知数だった余白をどんどん満たして、作品を豊かにしていく過程が本当にすごいんです!」と興奮まじりに観察する。特に、趣里と大鶴義丹に対しては「瞳の色を変えてお一人あたり“5役”を演じられる姿に、ぜひご注目ください」と華を持たせた。頼りになるキャストやスタッフに囲まれ、オレステス役をどのように立ち上げようとしているか──。最後にそう尋ねると、鈴木は「これまで自分の信じる価値観だけで生きてきたオレステスが、旅での出会いやピュラデスの存在を通じて世界を広げていく姿を見届けていただければ」とコメント。図らずもオレステスの冒険譚は、鈴木自身の俳優としての成長とも重なりそうだ。公演は11月28日(土)~12月13日(日)に、神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて。チケット販売中。取材・文:岡山朋代
2020年11月24日毎年、年末に明治座で開催される“祭”シリーズが今年も上演される。今回のタイトルは、チャオ!明治座祭 10 周年記念特別公演『忠臣蔵 討入・る祭』(通称:忠る(ちゅーる)/演出:板垣恭一)。W主演を務める平野良と小林且弥に話を聞いた。本作は、2011年より演劇製作会社る・ひまわりと明治座がタッグを組み、歴史ものをテーマに上演してきたシリーズの最新作。伝統ある商業演劇スタイルに則り、第一部はお芝居、第二部はショーの2部構成で行われ、今年の第一部は『O-ICCEAN’S11(オーイッシャンズイレブン)~謎のプリンス~』と題し「忠臣蔵」をテーマにした作品を、第二部は『煮汁プロジェクト』と題し、旨味と出汁の利いた世界一の“側用人”グループを作るための側用人公開オーディションを開催する。今年1月にも二人芝居『ウエアハウス-double-』でタッグを組み、取材でも絶妙なやり取りを見せたふたり。W主演を務めることについて「嬉しい」と口を揃えるが、小林にとっては新型コロナウィルスの影響を受けていなかった1月ぶりの舞台出演となるため、「嬉しい半面、こういう状況だからこそいいものをつくらないとというプレッシャーもあります。客席が半分になったり、いつもと違う状況でどんなパフォーマンスができるのか」と不安も明かす。すると平野は「僕はコロナ禍での舞台にも出演しましたが、客席が半分とは思えない拍手をいただいたりして感動しました。届ける側、観る側、みんなで演劇を守っているんだなと感じました」と話し、小林も「想像してぞくっとした!」と感じることがあった様子。毎年恒例の本シリーズが今年も無事に上演されることについては、「『1年の終わりはこの作品で締める』というお客様も多い。2020年は特にいろいろあったからこそ、年末に思いきり笑えるこの作品をやることが、僕の役者としての責務のようにも感じています。この作品で笑って今年を終われたら」と平野。小林も「このシリーズはいつも、その年のメンバーでしかできないことをやらなければと思っています。今回も僕らでそれができれば、素敵な作品になるはず」と意気込んだ。第一部の「忠臣蔵」をテーマにした作品では、平野は寺坂吉右衛門、小林は大石内蔵助を演じる。「このシリーズは“(史実をふまえた)もしも”がキーポイントになるのですが、『忠臣蔵』で大石と……寺坂なんだ!?というところも面白い。寺坂は謎多き人物なので、そこをどう解釈するかは見どころになると思います」(平野)。笑って、泣いて、最後は笑える本作は、12月28日(月)から31日(木)まで東京・明治座にて上演。チケットぴあでは11月29日(日)よりチケット先行先着を実施。文:中川實穂
2020年11月20日柳楽優弥の単独イベント「いちごいちえ」の第6回が、12月23日(水)に、オンラインにて開催されることが決定した。「いちごいちえ」は、柳楽優弥がファンとの交流の場として2016年より開催しているインベント。今年は、コロナウイルス感染拡大防止の観点から、初となる配信イベントとして開催されることが決定。オンライン配信ならではのプライベート感溢れる企画が予定されている。チケットは、スペシャルグッズ付き視聴チケットと視聴チケットの2種類が発売中。スペシャルグッズは柳楽の写真を型取ったスマホスタンドとなっている。配信はPIA LIVE STREAMで行われ、チケット購入者はイベント終了後から12月27日(日)12:00までアーカイブ視聴が可能。さらに、12月17日(水)までのチケット購入者には、イベント中に柳楽から生電話がかかってくるチャンスも。イベント会場を盛り上げるクリスマスモチーフや抽選で当たるミート&グリート企画、Q&Aコーナーで紹介される質問も受け付けているので、奮って応募してほしい。柳楽優弥第6回「いちごいちえ」2020年12月23日(水) 開場19:00 開演19:30PIA LIVE STREAM:アーカイブ公開:イベント終了後~12月27日(日)12:00チケット料金:(1)スペシャルグッズ付き視聴チケット 4,700円(税込) [スマホスタンド](2)視聴チケット 2,700円(税込)
2020年11月20日’03年に大阪府堺市内の中学校で結成され、’06年に『俺』でメジャーデビュー。高校を卒業後、アメリカをはじめヨーロッパでもツアーを行うなど海外でも積極的にツアーを行い、唯一無二の女性スカバンドへと成長を遂げてきたORESKABAND。「ORESKABAND」チケット情報師走を煽るかのように行われる今回のワンマンライブは、’19年に新メンバーとして加入したCC(key)の確かなプレイスキルにより、重厚かつカラフルなサウンドに進化した“オレスカ”のネクストステージを惜しみなく体感できるライブになるはず!懐かしいあの曲や未発表の新曲が、より深みと表現力を増したメンバー一人一人により、新たな輝きを放つ瞬間をお見逃しなく。公演は、12月18日(金)心斎橋JANUSにて。チケットは発売中。
2020年11月19日