チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (74/342)
『夫婦善哉』などで知られる織田作こと織田作之助の原作で、その主人公が森繁久彌の当たり役となった舞台『佐渡島他吉の生涯』。本作が来年グランドオープンするPARCO劇場のオープニング・シリーズ公演第2弾に決定、森新太郎演出、佐々木蔵之介主演で上演される。そこで森と佐々木に、本作にかける思いを聞いた。【チケット情報はこちら】「生涯で1本だけ戯曲を書いたことがあって、その主役が織田作なんです」と切り出し、意外にも織田作ファンであることを明かした森。その魅力を尋ねると…。「僕が織田作作品に惹かれる理由は、主人公たちの無名性にあるような気がします。目の前のことだけで精一杯ではあるけれども、苦しいだけでなく、笑って生きている。そんなありふれた市井の人々を見つめる織田作の優しいまなざしが、僕は好きなんだと思います」そのタイトル通り、大阪の人力車夫である佐渡島他吉の40年に渡る半生を、笑いと涙を交え描き出す本作。『BENT』(2016年)以来2度目のタッグとなるふたりだが、森は佐々木で“喜劇”をつくりたかったのだと言う。「僕にとって蔵之介さんといえば、やっぱり惑星ピスタチオ(※かつて佐々木が所属していた劇団。2000年解散)なんですよね。お客さんを笑わせることしか考えていない、あのトンデモ劇団の(笑)。『BENT』でもユーモア性はありましたが、今回はド直球の、これぞ喜劇ってという作品を蔵之介さんとやりたいと思ったんです」森からこの話をされた佐々木は、「タイトルからして、なんでPARCOのオープニングでこれをやるのか?ってというのが正直な気持ちでしたところで(笑)」と振り返り、森も「あの時はなかなか神妙な面持ちでしたね」と笑う。だがそんな佐々木の背中を押したのが、森の「逞しい人間を描きたい」というひと言。さらに佐々木は「自分の身内がバタバタと死んでいく中、それでも自分の体を責めて、責めて他吉は生き続けていく。笑って、泣いて、怒り狂って。身近にいたらすごく迷惑な奴ですけど(笑)、魅力的な男であることは間違いないと思います」と続けた。車夫という役どころとかけて、「お客さんを乗せて、この明治、大正、昭和という時代を、そこで生きる市井の人々を見せてあげたいです」と佐々木。森も「すごく渋谷っぽくないお芝居ですが…(笑)」と前置きした上で、「PARCOのお客さんにとっては逆に新鮮ではないかなと。悲しいんだけどなぜか笑っちゃう、みたいな。そんな作品にしたいと思っていますので、ぜひ人間丸ごとを味わいに来てください」と抱負を語った。チケットぴあでは現在二次プレリザーブ実施中。取材・文:野上瑠美子
2020年01月23日1月20日に新生『デスノートTHE MUSICAL』が遂に開幕。それに先がけ東京・野外劇場 グローバルリングにてカウントダウンイベントが行われ、主人公・夜神月を演じる甲斐翔真(村井良大とWキャスト)とエル役の高橋颯、弥海砂役の吉柳咲良が登壇した。【チケット情報はこちら】「名前を書かれた人間は死ぬ」という“死のノート”を巡る物語を描いた漫画「DEATH NOTE」(原作:大場つぐみ・漫画:小畑健)を原作に、<音楽フランク・ワイルドホーン×音楽監督ジェイソン・ハウランド×演出 栗山民也>というコラボレーションで2015年に初演された“デスミュ”。再演、海外公演を経て、3年ぶりオール新キャストで上演される。まず観客に「寒い中、こんなにたくさんの方に来ていただいて本当に嬉しいです。風邪ひかないようにしてくださいね!」と声をかけた甲斐。稽古を経た今感じる作品の魅力を「(設定はファンタジーでも)リアルな社会の構図を映し出した作品なんだとより感じるようになりました。愛と犠牲が表裏一体であることだったり……この社会が保たれている理由のようなものに気付きます」と明かす。それをミュージカルで表現することについて吉柳は「伝えたい想いが、音楽によって台詞以上に伝わるなと思います。楽曲をぜひ聴いてほしいです」と話す。ミュージカル初挑戦となる甲斐と高橋。高橋は普段シンガーとして活動中だが、ミュージカルとは歌い方が違うため、「演出の栗山さんに“演劇は“歌”を歌っちゃいけないんだよ”と言われるところからスタートしました」と明かし、「キャストの皆さんにひとつひとつ教えてもらいながらここまで来ました。そこに必ず応えたいです」と共演者への感謝を語った。オール新キャストとなる今回。若手のメンバーはベテラン横田栄司による“横田塾”で特別レッスンを受けているそうで、甲斐は「こういうふうに言えばより伝わるとか、お客さんにちゃんと届くとか、いろいろなことを教えていただいています。僕はずっと映像でお芝居をしてきたのですが、やっぱり違うんだなと思ったし、すごく学んでいます」と楽しそうに話した。東京建物 Brillia HALLのこけら落としシリーズとして上演される本作。吉柳は「『デスノート』に参加して、新しいことにたくさん挑戦していると感じています。今回、新しい劇場で、新キャストで、ということも運命だなと思いました」と笑顔を見せた。賑やかに話した後は、3人で劇中歌『死のゲーム』を披露。美しく迫力のある歌声を披露し、観客を魅了し、イベントは幕を閉じた。公演は2月9日(日)まで東京・東京建物 Brillia HALLにて。取材・文・撮影:中川實穂
2020年01月23日2月8日(土)に札幌文化芸術劇場 hitaruにて開催される「第71回さっぽろ雪まつり12thK-POP FESTIVAL2020」の最終ラインナップとして、X1出身のイ・ハンギョル&ナム・ドヒョンのふたりが特別招待されることが決定した。【チケット情報はこちら】抜群の歌唱力を誇るキム・ジェファン、新メンバーソヒが加わりパワーアップしたNATURE、海外初!日本初公演の2020年の年初めにデビューする超大型TOOに加え、X1出身のイ・ハンギョル&ナム・ドヒョンの特別招待で、2020年東京オリンピックイヤーに相応しい超豪華プレミアムラインナップが完成した。チケットの一般発売は1月25日(土)午前10時より。
2020年01月23日2月22日(土)・23日(日・祝)に、横浜アリーナにおいて開催される日本初上陸のフィルム・コンサート、『美女と野獣』イン・コンサートの全出演アーティストが発表された。既に発表されている、主人公ベル役の上白石萌音、ルミエール役の横山だいすけ、ポット夫人役のクリスタル ケイに加え、野獣役を山崎育三郎、ガストン役を山本耕史、ル・フウ役をチャンカワイ(Wエンジン)が務める。出演決定にあたり、山崎は「『美女と野獣』の世界に再び戻れる喜びを感じています。ベルの大きな愛に触れ、人を愛する気持ちに気付いた時、野獣の中で生まれた心の変化を歌で表現出来たらと思います。アラン・メンケンさんを始め、素晴らしいキャストの皆さんとの共演もとても楽しみにしています。是非、この夢のような時間を一緒に過ごしませんか?」とコメントを寄せた。山本も「誰もが知っているディズニーの名作『美女と野獣』に、ガストン役として携われることをとても嬉しく感じております。本作をスクリーン上で観たことがある方は多くいらっしゃるかと思いますが、今回は舞台上でキャラクターに息を吹き込むことができるので、より臨場感のある作品をお届けできるのではと思っております。多彩な日本人キャストの皆さんとお届けしますので、ぜひご期待ください。」と語り、チャンカワイは「聞こえてきます。「なんでチャンが出とんねん!」という御意見。もちろんチャンも同じです。だって、僕自身も『美女と野獣』の大ファンなもんで。だからこそ、僕とは正反対のガストン様に惹かれて観ておりました。力強くてカッコよくてチャーミングな姿。男として、惚れてまうやろー!よしっ、ル・フウは僕に任せて下さい。」とコメント。映画のセリフや効果音はそのままに、日本の音楽・エンタメシーンで活躍するバラエテイ豊かなアーティストの歌とパフォーマンス、さらには総勢70名を超えるオーケストラの生演奏とともに、映画全編を巨大スクリーンで上映する。また、スペシャル・ゲストとして出演する『美女と野獣』の作曲者であり、ディズニー・レジェンドでもある、アラン・メンケンによるピアノ弾き語りや、ペイジ・オハラ(ベルのオリジナル・ヴォイス・キャスト)とのトーク・セッションは必見。チケットはぴあにて発売中。
2020年01月23日手塚治虫の「陽だまりの樹」を原作とする舞台『新 陽だまりの樹』が2020年4月から上演される。武士の伊武谷万二郎と、蘭方医の手塚良庵を軸に、激動の幕末を駆け抜ける若者たちを描くこの物語に、2012年の舞台『陽だまりの樹』に続いて上川隆也が出演することも決まった。しかも、前回演じた良庵ではなく、万二郎役で登場するというのだから面白い。上川に作品への思いを聞いた。【チケット情報はこちら】伊武谷万二郎という武士を演じるにあたって、上川がどうしても思い浮かべずにはいられないのが、前回の舞台で万二郎に扮した吉川晃司のことだ。「僕のなかにはもう、まさしく武士のような吉川晃司という男が演じた、あの無骨にして寡黙な伊武谷万二郎がいて、それが男気のあるいい男でしたから、僕のなかから消すのはまず無理なんです。ですから、それをどう咀嚼しながら、あるいはどう受け止めながら、自分の伊武谷万二郎を作っていくのか。それが今回の僕にとっての大きなテーマになるのかなと思っています」とはいえ今度は、相対する良庵を演じるキャストも、中村梅雀に変わる。「前回はお互いの若さをぶつけるような物語だったのが、少し毛色の変わったものになるだろうと窺い知れるようなキャスティングです」と上川自身が言うように、おそらく自然に、新しい万二郎と良庵が生まれるはずだ。「もしかしたら、良庵さんがひとつ上の世代のキャラクターとして、僕らの若気からくる言動を見守るような物語なのだろうかと、勝手に妄想しています(笑)」。脚本と演出も一新される。脚本を担うのは劇団☆新感線の座付作家であり、アニメ作品の脚本も手がける中島かずき。演出は劇団青年座の宮田慶子。上川とは、舞台『真田十勇士』でもタッグを組んでいるふたりだ。「中島さんは歴史に詳しく、新感線をはじめとする様々な作品でも、歴史の本流のなかにアレンジメントを織り込んで描いておられますから、その作風が今回どう活かされるのか、楽しみしかありません。宮田さんの、僕らを自由に動かしながら、気がついたら宮田さんの狙っている的にしっかり当たっているというような演出は、命の使い方を問われた幕末にあってどう生きるのかというこの作品のテーマを、また違う形であぶり出してくれると思っています」。様々に新たな要素を組み込んだ『新 陽だまりの樹』。“生きる”という普遍の問いかけを、しっかりとエンターテインメントに昇華させてくれそうだ。取材・文:大内弓子上川隆也衣装クレジットLosguapos For Stylist ・TEL 03-6427-8654CK CALVIN KLEIN・TEL 03-5476-5811(株)オンワード樫山 お客様相談室
2020年01月23日1月25日(土)、千葉・松戸・森のホール21を皮切りに、藤井フミヤと指揮者・西本智実のコラボレーションによる3年ぶりのオーケストラ公演(1/25~3/8全7公演)が開幕する。指揮の西本はヴァチカン国際音楽祭に7年連続招聘されるなど世界約30カ国で活躍。「billboard classics PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2020 藤井フミヤ meets 西本智実」の公演・チケット情報二人のタッグも4度目となる本公演では、「TRUE LOVE」や「Another Orion」など揺るぎない名曲はもちろん、「フラワー」「Tonight」など最新アルバム『フジイロック』収録曲まで、新旧作品からいま伝えたい名曲群がセレクトされている。また藤井は新しいチャレンジとしてオペラアリアの名曲に挑戦、来場者のみが聴くことのできる嬉しいサプライズも準備されている。公演に先立って行われたリハーサルでは3年ぶりとは思えない、息のあったところを見せたふたり。藤井は「西本さんが指揮するオーケストラの演奏で歌えると思うと胸がざわめきます。西本さんと私の心がシンクロナイズした音楽が、皆様の心に響くように歌いたいと思います。」と語った。ポップスとクラシックスの融合に挑戦する“藤井フミヤ×西本智実”の新しい世界の幕が上がる。●公演情報「billboard classics PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2020 藤井フミヤ meets 西本智実」※1/25、2/9、2/13公演は機材席開放による追加販売が決定【千葉】1月25日(土)松戸・森のホール21大ホール開演17:00 (完売※)【東京】2月5日(水)東京芸術劇場 コンサートホール開演18:30 (残席僅少)【大阪】2月9日(日)フェスティバルホール開演16:00 (完売※)【東京】2月13日(木)Bunkamuraオーチャードホール開演18:30 (完売※)【東京】3月3日(火)東京芸術劇場 コンサートホール開演18:30 (残席僅少)【東京】3月4日(水)東京芸術劇場 コンサートホール開演18:30 (完売)【西宮】3月8日(日)兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール開演16:00 (完売)出演:藤井フミヤ指揮:西本智実管弦楽:イルミナートフィルハーモニーオーケストラ(松戸、東京)/日本センチュリー交響楽団(大阪、兵庫)チケット10,800円(税込・全席指定)※特製プログラム付き ※未就学児入場不可
2020年01月23日1月11日東京・かめありリリオホールにて、舞台 KERA CROSS第二弾『グッドバイ』が初日を迎えた。演劇界を牽引する劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の過去の名作戯曲を、才気溢れる演出家たちが演出するシリーズ企画の第二弾となり、今回演出を担当するのは、映像、舞台問わず活躍する人気俳優でもある生瀬勝久である。【チケット情報はこちら】生瀬が、「KERA作品を演出するならば、是非この作品を手掛けたい」と熱望した『グッドバイ』は、太宰治の未完の遺作小説をベースにし、初演時には数々の演劇賞を受賞した傑作コメディだ。物語の舞台は終戦直後の東京。混乱期の中、田島周二(藤木直人)は、文芸雑誌の編集長でありながら、闇商売で大儲けし、妻(真飛聖)や娘たちを地方に疎開させたまま、何人もの愛人を渡り歩くという不埒な放蕩生活をしていた。しかしそんな田島も、愛人たちとの関係を清算しようと思い始めるもののうまい方法が見つからない。そんな折、文士の連行(生瀬)がある策を田島に提案する。それは愛人たちのもとに、とびきりの美女を「妻」として同伴し、関係をあきらめさせる、という奇策であった…。田島はその策を実行すべく、ひょんなことで知り合った女・キヌ子(ソニン)に、「妻」役を頼み込むが、キヌ子は無類の大喰らいで怪力、がめつい女で、何かと金を要求してくる。このふたりが、愛人たちを訪ね歩き、どのような顛末が待っているのか…。一見、優男でそつが無さそうに見え、その実、常人とはかけ離れた倫理観の持ち主である田島という男を、藤木は絶妙な多面性で表現し、不思議な魅力を放つ。ソニン演ずるキヌ子は、言動が粗野な中にピュアさと人情味を覗かせ、その逞しさは、終戦間もない混乱期に東京で力強く生きた人々の空気を運んでくるようだ。真飛演ずる静江は、田島という厄介な男の妻として、また、幸子(MIO)と福子(YAE)という娘たちを持つ母としての、酸いも甘いもかみ分けた度量の深さを感じさせる。大櫛を演ずる朴?美は、医者としての冷静沈着さと、その奥に見え隠れする田島への想いを、口跡鮮やかに演ずる。美容師の青木(能條愛未)、挿絵作家の水原(長井短)、百姓の娘・よし(田中真琴)、愛人それぞれの個性が際立ち、そのひとりひとりと、田島とキヌ子が絡む“攻防”には目が離せない。男性達のキャラクターも必見だ。文芸雑誌の編集部員・清川(入野自由)の仕事への情熱と田島への崇拝はどこまでも熱く、挿絵作家・水原の兄・健一(小松和重)は妹を気遣う優しい兄でありながら危うさを孕み、そして、“偽装妻”企ての張本人、連行の人を食ったような軽薄さも油断ならない。公演は、1月11日かめありリリオホールを皮切りに、山形、新潟、広島、大阪、香川、愛知、福島、2月4日(火)~16日(日)の東京・シアタークリエまで、全国9か所を巡演。
2020年01月23日80年代のジャパニーズ・シティ・ポップ、昭和歌謡や和モノ・ディスコ・チューンを再構築してフューチャー・ファンクというジャンルを生んだ韓国人プロデューサー/DJ=Night Tempoの来日公演が決定した。【チケット情報はこちら】主に米国と日本を中心に活動しているNight Tempoは、竹内まりやの「Plastic Love」をリエディットし、欧米でシティ・ポップ・ブームをネット中心に巻き起こしている。2019年に『昭和グルーヴ』と銘打ち、Wink、杏里、1986オメガトライブの公式リエディット作品をリリース。その『昭和グルーヴ』シリーズ 2020年第1弾が、「Give Me Up」で80年代後半に一世を風靡した女性デュオ、BaBeのオフィシャル・リエディットに決定!2月14日配信リリース予定。今回の公演は、リリース日にしてNight Tempo本人の誕生日、そしてバレンタインデーという記念すべき2月14日に、80’s感溢れる東京ドーム ローラースケートアリーナで開催される。2019年の全国ツアーではソールドアウト続出、今回の東京も完売必至。チケットの一般発売に先駆けて、チケットぴあではオフィシャル先行を実施中。受付は1月27日(月)午後11時59分まで。■Night Tempo『BaBe - Night Tempo presents ザ・昭和グルーヴ』リリース・パーティー2020/2/14(金)東京ドームローラースケートアリーナ(東京都)
2020年01月22日8月20日(木)から9月28日(月)まで、WITH HARAJUKU HALLでイラストレーター、Chocomoo(チョコムー)による展示会『Chocomoo EXHIBITION -OUR SECRET PARTY- Supported by WITH HARAJUKU』が開催。展示会の開催に際し、Chocomooに話を聞いた。ポップで独創的な作品をモノトーンで描く、京都府出身のChocomoo。アパレルブランドや企業とのコラボレーション、アーティストへのアート提供など日本国内外で活躍をし、10~20代の女性を中心に人気を集めている。「子どもの頃から絵を描くのが好きで、ノートやスケッチブックに描いていました。初めてニューヨークに旅をした時も、絵日記を描くように、公園で絵を描いていたんです。そうしたら、ギャラリーを運営し ているおじさんに声をかけてもらって、“うちで展示してみる?”と言われたんです」彼女のイラストの特徴のひとつは、ほとんどがモノトーンで描かれること。なぜモノトーンにこだわるのか問うと、Chocomooは「小学生から高校生ぐらいまで書道をやっていて、黒で描 くということに凄く魅力を感じていました。黒の中でも、墨だっ たら少しマットになったり、ペンキだったら光沢があったり。その影響があるんだと思います」と話します。京都で生まれ育ち、昔から日本の伝統文化に触れてきたことも作風に影響しているのかもしれない。今回の展示会は、Chocomoo史上最大規模の展示。新作を作りつつ、展示内容を精査している段階だが、 「自分なりの色使いを進化させてみたいなと思っています。見 に来てくれた人が、新しいなと刺激をもらってもらえるようなも のを目指しています」と話します。 OUR SECRET PARTYというタイトルは「私の個展ですが、 Partyのようにみんなに楽しんでほしい。そして、そこに来ないと分からない、新しい発見があると思うので、Secretとつけました」最後に、これからの夢や目標を尋ねると、Chocomoo は「今までと変わらずコツコツ自分に出来る事を続けていくので すが、たくさんの子どもたちに向けて発信をしたいなぁと思っています。私の絵に塗り絵をしてくれるのも嬉しいし、子ど も向けの映像なんかにも挑戦したいと思います。それから、車をペインティングしたから、次はもっと大きく飛行機もやってみたい!」と笑顔で語ってくれた。取材・文:五月女菜穂
2020年01月22日日本で3度目の上演となるオフブロードウェイ・ミュージカル『bare』が1月30日(木)に開幕する。出演者の安井一真、田村良太、茜屋日海夏に話を聞いた。【チケット情報はこちら】カトリックの全寮制寄宿舎高校を舞台に、青少年の性とアイデンティティへの葛藤、ドラッグへの誘惑を衝撃的に描いた本作は、2000年にロサンゼルスで初演され、最優秀ミュージカル賞、最優秀作曲賞を受賞、オフブロードウェイに進出後、世界中で上演される人気作。日本では2014年に原田優一の演出で初演され、16年の再演に続き、今回も原田が演出を手掛ける。取材時は、歌稽古から芝居の稽古に切り替わるタイミング。現在の心境を、ミュージカル初挑戦の安井は「歌稽古が新鮮でした。僕は音楽グループに所属しているので歌は歌ってきたのですが、お芝居で歌う難しさを実感しているところです」と明かす。初演から出演してる田村は「この作品は『レ・ミゼラブル』などと同じ“ポップオペラ”で、やり取りを全て歌で表現する。だから歌の量も膨大なのですが、そこが楽しいです。今回は音楽が日本語として聞きやすく変化していて、より感情を乗せやすくなりました」。茜屋も初めてのミュージカルだが「以前、歌のレッスンで今回演じるアイヴィの楽曲を歌ったことがあって。その時は、お話も知らなかったのに気持ちが揺さぶられたのを覚えています。私自身、共感する部分もたくさんあるこの作品が、開幕してどう受け取ってもらえるのか楽しみです」とそれぞれ語る。本作で描かれる作品の舞台は、今の日本にも似た環境。LGBTQなどへの認識は進むものの偏見がなくなったとは言えず、ドラッグの存在も決して無視できない状況だ。田村は「前回からの4年で日本も変わり、この作品の受け取り方も変わるんじゃないか思います。だからこそ今、この作品がどう届くのか楽しみです。ただ僕は、このお話のメインはやっぱり高校生たちの悩みや心のやり取りだと思っていて。そこは普遍的なものなので、誰でも感情移入しやすいんじゃないかな」と語る。演出を手掛ける原田について安井は「僕自身は初めましてなのですが、共通の友人が多くて、作品に出演が発表されたときにすぐにその友人たちから『愛のある方だよ!』と連絡がきました。だから今回ご一緒できることが楽しみです。愛に触れたいなと思います」。茜屋が「すごく悩みそうだけど、悩んだぶんだけよくなるって田村さんもおっしゃっていたので、たくさん悩もうと思います!」と話す本作は、1月30日(木)から2月9日(日)まで、東京・草月ホールにて。取材・文:中川實穗
2020年01月22日お人形のようなアイドルをコンセプトに結成された話題の6人組アイドルグループDolly Kiss。初の全国ワンマンライブツアーの大阪公演が1月24日(金)に梅田Zeelaにて開催される。本公演は1月25日(土)大須Toys、2月1日(土)渋谷club asiaと東名阪にて行われるツアー「日本全国DOLL化計画!~2020東名阪編~」の皮切りとなるライブ。3公演ともチケット代無料(ドリンク代のみ)のワンマン公演となるので、Dolly Kiss未体験の方はぜひ足を運んでみてほしい。きっと彼女たちの虜になること間違いなし!『日本全国DOLL化計画!~2020大阪編~』【日程】1月24日(金)【場所】梅田Zeela【時間】OPEN18:30/START19:00(+1D)『日本全国DOLL化計画!~2020名古屋編~』【日程】1月25日(土)【場所】大須TOYS【時間】OPEN18:30/START19:00 (+1D)『日本全国DOLL化計画!~2020東京編~』【日程】2月1日(土)【場所】渋谷club asia【時間】OPEN18:30/START19:00 (+1D)
2020年01月22日オール新キャストにて3年ぶりの再演となる『デスノートTHE MUSICAL』が現在上演中。開幕に先がけフォトコールと囲み取材が行われ、取材には主人公・夜神月を演じる村井良大と甲斐翔真、エル役の高橋颯、弥海砂役の吉柳咲良が出席した。【チケット情報はこちら】本作は、名前を書いたら死ぬという“デスノート”を巡る物語が描かれる人気漫画「DEATH NOTE」(原作:大場つぐみ・漫画:小畑健)を原作に、音楽 フランク・ワイルドホーン、音楽監督 ジェイソン・ハウランド、演出 栗山民也によって2015年に初演されたミュージカル。作品について村井が「全てが詰まったエンターテインメントという感じ。この作品に携わることができて本当に幸せです」と話すように、ストーリーの魅力、音楽の魅力、演劇の魅力など、あらゆる魅力を楽しめる本作。甲斐は「舞台化することでより残酷になっているように感じます」と言い、「最後のシーンで死神リュークが“なにも残らねえ、なんの意味もねえ”と言うのですが、じゃあこの物語はなんだったのか。その答えはなくて、お客様に考えて感じてもらう作品だと思いますし、そこで僕らがいかにいろんな引き出しを開けられるかだと思います」と語る。今回、初演より上演時間が短縮され(1幕65分・2幕80分)、よりスピード感のあるつくりに変化。その反面、心理戦の表現はより繊細かつ鮮やかになっており、犯罪者が次々と不可解な死を遂げる事件の犯人に月を疑う名探偵エルと、エルの本名を知りデスノートに書いて殺してしまいたい月の無言の攻防などは、ふたりの歌(実際は美しいハーモニーなのだが)を聴いているだけでもまるで取っ組み合いをしているように感じられ、ミュージカルの楽しさを味わえる。また、甲斐と高橋はミュージカル初挑戦、吉柳もミュージカル『ピーターパン』から舞台2作目という若手揃いだが、そこは「共演の先輩方、スタッフの皆さんにお世話になってここまで成長することができました」(高橋)、「横田栄司さんによる“横田塾”で、舞台に立つこと、喋ることについて学びました」(甲斐)、「何度も壁にぶつかりはしたのですが、それを乗り越えられたと思っています」(吉柳)と、共演者のサポートそして本人の努力によって、それぞれが役をとても生き生きと演じている。さらに、本作韓国版でも死神レムを演じた韓国で人気のミュージカル俳優パク・ヘナは、今回初めて日本語での芝居となるが、村井が「本当に素晴らしい。最高です!」と絶賛するとおり、圧巻の歌唱力と演技力はぜひ注目してほしいところ。オール新キャストならではの新たな魅力の詰まった公演は2月9日(日)まで東京・東京建物 Brillia HALLにて上演中。取材・文:中川實穂※高橋颯の「高」ははしごだか
2020年01月22日日本最古の正史『日本書紀』の冒頭には、出雲大社に鎮座するオオクニヌシを“幽”、一方大和の地では天皇を“顕”とし、それぞれ神の世界、現実世界を司るものとして記されている。今年は『日本書紀』編纂から1300年。その節目の年を記念し、幽と顕を象徴するふたつの地の名品を一堂に集めた、特別展「出雲と大和」が、東京国立博物館 平成館で、3月8日(日)まで開催されている(会期中展示替えあり。前期展示~2月9日(日)、後期展示2月11日(祝)~)。【チケット情報はこちら】第1章では「巨大本殿 出雲大社」として、オオクニヌシをまつる出雲大社の歴史と、出雲に伝来するご神宝の数々を紹介する。会場に入るとすぐ目に飛び込んでくるのは、巨大な柱。かつて出雲大社本殿は48メートルもの高さを誇り、巨木3本をひと組とする直径約3メートルの柱9本で支えられていた。本展ではそのうちの「心御柱」、「宇豆柱」を展示。この2件が同時公開されるのは史上初となる。第2章は「出雲 古代祭祀の源流」として、弥生時代の祭祀に用いられた品々を展示。中でも荒神谷遺跡からは驚くべき数の青銅器が一括して出土されており、武器形青銅器と銅鐸がともに埋納されていたことは、当時「定説を覆す”」と言われた。今回は同遺跡から発見された189点の銅剣・銅鐸・銅矛と、加茂岩倉遺跡から出土した銅鐸30個が出品されている。第3章「大和 王権誕生の地」では、埴輪や副葬品など、古墳時代の造形が実に豊かに展開していったさまを紹介。さらにそこからヤマト王権成立の背景に迫る。注目は国宝「七支刀」。石上神宮に伝わる宝剣で、左右に3つずつの枝刃と、本体の刃先を合わせて7つの枝があるように見える唯一無二の刀剣だ。またひとつの古墳から出土した数としては全国最多である、黒塚古墳の「三角縁神獣鏡」33面の全点展示も必見。第4章の「仏と政」では、仏教の伝来により古墳が果たしてきた政治的な役割を、寺院が担うようになった時代に誕生した造形の数々を紹介。1300年前の姿を現代に残す、石位寺の石仏「浮彫伝薬師三尊像」が寺外初公開されるほか、2メートルを超える巨大な立ち姿が圧巻の當麻寺の「持国天立像」などが並ぶ。なお多くの仏像は360度鑑賞可能で、後ろ姿までじっくり堪能することが出来る。会場内では展覧会オリジナルグッズも販売。人気イラストレーターの中村加菜子とコラボしたチケットファイルや、出雲大社神殿をイメージした瓦せんべいなどが用意されている。取材・文:野上瑠美子
2020年01月22日米国NYで13回を迎えたグルメ&フィルムイベント「フード・フィルム・フェスティバル(The Food Film Festival)が4月、日本で初開催されることが決定した。【チケット情報はこちら】同イベントは、劇場内でスクリーンに映し出された料理にまつわるショートフィルムを鑑賞。そして「美味しそう、食べたい」という気持ちがあふれ出す頃に、映像の料理が目の前に運ばれてきて食べる!というもの。フィルムと料理は次々と登場。この会場でしか食べられない極上のメニューと趣向を凝らしたフィルム、そして軽快なMCのトークが相まって会場は大盛りあがり。まさに視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の五感のすべてを使って楽しむことができるイベントだ。The Food Film Festival Tokyoのフェスティバルシェフには、新進気鋭の料理人 森枝幹氏と薬師神陸氏が就任。フィルムの上映が終わると、会場を移動し、出演したシェフや食のプロたちを交えてのアフターパーティが開催される。初日となる4月17日のDay1は「Best of FFF NEW YORK」と称し、本場ニューヨークの雰囲気を味わえるメニューの数々が登場。翌Day2では一転、海に囲まれた日本だからこそシーフードをテーマとした「The Night Aquatic (seafood)」を開催する。最終日Day3には、フード・フィルム・フェスティバルの主催者でもあり、アメリカ中のハンバーガーを食べ歩いたというハンバーガーエキスパートで映像作家でもあるGeorge Motz(ジョージ・モッツ)が登場し、シンプルで最高に美味いハンバーガーが味わえる「George Motz バーガーフェス」が開かれる。The Food Film Festivalはニューヨーク・ブルックリンで誕生し、これまでシカゴ、チャールストン、コペンハーゲンで開催され、今回ついにアジア初上陸。水産資源・陸上資源の未来と環境問題に深く関わる「SDGs」達成に寄与することを目的に、収益の一部を「食の問題解決を考える」非営利団体に寄付していくという社会的意義も高いフェスティバル。五感すべてを刺激される究極のグルメ体験ができるはず。■The Food Film Festival Tokyo 2020開催概要日程: 4月17日(金)~19日(日)4月17日(金)18:30 ~ 22:00Day1:Best of FFF NEW YORK4月18日(土)18:30 ~ 22:00Day2:The Night Aquatic (seafood)4月19日(日)12:00 ~ 18:00Day3:George Motz バーガーフェス会場:B&C HALL(東京都品川区東品川2-1-3)入場料:Day1&Day2先行早割:10,000円主催:The Food Film Festival Tokyo 運営事務局、一般社団法人 天王洲・キャナルサイド活性化協会
2020年01月22日「MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN 2020~」が、1月18日に東京・品川プリンスホテル ステラボールにて開幕した。【チケット情報はこちら】ダウンロード数650万を突破したイケメン役者育成ゲーム『A3!(エースリー)』。その舞台版「MANKAI STAGE『A3!』」シリーズ5作目となる本作は、劇団・MANKAIカンパニー内における4ユニットのうち“秋組”にスポットを当てた単独公演となる。劇中では、第2回公演『異邦人』・第3回公演『任侠伝・流れ者銀二』に向けた2編のストーリーが展開される。初日を控えた会見では、1幕の劇中劇『異邦人』の主演を務める伏見臣役の稲垣成弥が「臣の魅力全開でお送りします!彼が成長する瞬間を見届けてください」と大きな笑顔でコメント。2幕の『任侠伝・流れ者銀二』で主役を演じる古市左京役の藤田玲は「これまで登場した劇中劇の中で、いちばん挑戦している」と冷静に分析し、「皆さんの予想を超える内容になりましたのでご期待ください」と観客に呼びかけた。兵頭十座役の中村太郎が「秋組らしくブチかましていけたら!」と熱いひと言を放てば、七尾太一役の赤澤遼太郎は「春・夏と単独公演を重ねて、お客さんの期待も大きくなっているのを感じます」とバトンを繋いできた舞台版シリーズの歴史や重みに触れる。役者が役者を演じる上で発見した、俳優業の面白さとは──?そう問われた摂津万里役の水江建太は「まさにAステの現場で育んでいるので、このステージを全力で楽しみたい」と抱負を述べた。ゲネプロは、これまで単独公演の冒頭を飾ってきたナンバー「Brand new world」の秋組バージョンで幕開け。1幕は親友を失くした過去が原因で役者として突き抜けることができずにいた臣が、秋組メンバーの働きかけによって成長する物語が繰り広げられる。2幕は左京の脱退騒動を前に、仲間のために奔走する一座の絆が描かれた。「他の組より“漢(おとこ)”っぽい」と新庄リョウ役の里中将道が秋組を表したように、メンバーはワイルドな魅力で客席を魅了。不器用にぶつかり合いながらも切磋琢磨する男たちの友情に注目だ。なお、突発性虚血心不全で2019年11月に急逝した滝口幸弘が演じたカンパニー付きの演出家・鹿島雄三にキャストが呼びかけるシーンも。姿は見せずとも鹿島が舞台上にいるような演出、代役を立てず上演に踏み切った制作陣の心意気が胸に迫った。上演時間は160分(休憩含む2幕)ほど。東京公演はいったん1月26日(日)で幕を閉じ、1~2月に愛知・兵庫へ巡演。その後、2月20日(木)~3月1日(日)に再び東京・品川プリンスホテル ステラボールへ凱旋する。取材・文:岡山朋代(c)Liber Entertainment Inc. All Rights Reserved. (c)MANKAI STAGE『A3!』製作委員会2020
2020年01月21日今年創立50周年を迎える神奈川フィルハーモニー管弦楽団。5月から始まる記念事業の発表会見を開き、常任指揮者の川瀬賢太郎や楽団顧問でもある黒岩祐治・神奈川県知事らが出席した(1月17日・神奈川県庁)。【チケット情報はこちら】従来の定期公演と並行して行なう記念事業は大きくふたつ。ひとつはマーラーの交響曲第8番《千人の交響曲》を演奏する祝賀演奏会(11月21日・横浜みなとみらいホール)。そしてもうひとつは県内10都市での巡回主催公演。どちらも、次の未来を見据える意味で、「フューチャー・コンサート」と名付けられている。マーラーの交響曲第8番について川瀬は、「(この曲を指揮するのが)長年の夢だった」と語る。今回が初挑戦となる。「僕がまだ幼稚園児の頃、最初に夢中になったクラシック音楽が、モーツァルトでもベートーヴェンでもなく、この曲」。そんな彼のマーラー愛はどうやら父親譲りで、父はマーラー協会に所属していたほどのマーラー・ファン。当時のマーラー協会会長は指揮者の故山田一雄で、1984年に川瀬が生まれたとき、お祝いに指揮棒をプレゼントしてくれたのだそう。山田は1949年に交響曲第8番を日本初演した指揮者だから(演奏の一部がニュース映像として残っている)、川瀬がこの作品を指揮することは、もしかしたらこの世に生まれた瞬間から宿命づけられていたのかもしれない。巨大なエネルギーの奔流のような作品だが、それだけではない、川瀬らしい、切れ味鋭い、そして丁寧なアプローチを見せてくれるはず。必ず聴きたいコンサートだ。ソリスト等の詳細は後日発表。県内巡回公演は、各地ゆかりの出演者や作品を交えて、多くの人に親しまれている名曲でプログラムを構成する。海老名、横須賀、茅ヶ崎、秦野、川崎、藤沢、小田原、相模原、鎌倉、大和の各市を巡る。「神奈川の地元オーケストラ」としての顔も神奈川フィルの大事な側面だが、県内で一定期間に集中してこれだけの都市で主催公演を開くのは初めてとのこと。会見では、楽団が財政的に苦境に立たされた時期のあったことや、それを官民一体となった支援で乗り越えてきたことも語られた。神奈川フィルは独立した公益財団法人だが、こうした自治体や県民の支援があったからこその50周年。楽員もそれをよく知っている。2014年の公益財団法人化に向けて5億円の資金を集めなければならなかった際、自ら「応援団長」としてホールのエントランスに立って募金を呼びかけたという黒岩知事は、楽員たちが次第に自主的に募金活動に参加するようになったことを語り、その意識の変化が演奏のクォリティ向上にもつながっていると力を込めた。創立50周年。もしかしたら、華々しく海外公演という考え方もあったかもしれないが、「外に目を向けるのではなく、県内各地で」と川瀬。会見中に何度も繰り返された「感謝」という言葉がふさわしい、足元を見つめた記念事業になりそうだ。取材・文:宮本明
2020年01月21日劇団「ゴツプロ!」の第五回公演『狭間の轍』が、1月24日(金)に東京・本多劇場にて開幕。東京、大阪、台北で上演される。その通し稽古に潜入した。【チケット情報はこちら】前回は阿波おどり、その前は津軽三味線と、日本の伝統的な文化を芝居に組み込んできた「ゴツプロ!」。今回は民謡、主にソーラン節をテーマに、明治27年の北海道江差町のはずれの漁師町にニシン漁の出稼ぎに来た男たちの姿を描く。演出は劇団「ふくふくや」の山野海、脚本は竹田新(山野海の別名義)。この日は楽器も入っての通し稽古。津軽三味線と尺八による迫力のある生演奏から芝居が始まった。舞台となるのは、喜助(佐藤正和)が親方を務める番屋(漁場の近くの作業場兼宿泊施設)。そこには、伊之助(かなやす慶行)、吉松(渡邊聡)、正太郎(泉知束)、三兄弟の長男・一朗太(内谷正文)、次男・玄吾(44北川)、三男・十三郎(塚原大助)が働きに来ており、さらに江戸から来た朝一(石川よしひろ)も仲間に加わっている。ポンポンと会話が飛び交い活気ある番屋。乱暴なやり取りもあるが、根っこにある彼らのやさしさは不思議なほど伝わってくる。そんな彼らのもとに、かつて玄吾と同じ戦場で足軽をしていた長治(浜谷康幸)が、「問題を起こした漁師の義弟を鍛え直してほしい」と義弟・遼太(関口アナン)を連れてやってくる――。劇中ではさまざまなことが起きるが、この作品では、そこで白黒はっきりつけるとか、膝突き合わせて向き合うとか、そんな展開はあまり見せない。そっとしておいたり、みんなで笑って発散したり、やさしくうながしたり…さりげなく、何かを逃がすように事をおさめていく。うっかりしていると見逃しそうな静かなやり取りだが、客席にいるとそこから受け取るものは大きく、気持ちはドラマチックに動かされた。物語が進むにつれ、さまざまなことがわかってくる。なぜ遼太が問題を起こしたのか、なぜ長治は玄吾を尋ねて来たのか、なぜ漁師たちがやさしいのか…。それは思わぬ理由ばかりだし、中には何とも言えない理由もあった。ただ、そこでモヤモヤッとした空気が漂っても、誰かが民謡を歌うと、一気になにかが晴れるような、でも逆に包み込んでもいるような、そんな不思議な感覚があった。歌詞がストーリーに寄り添っているわけでもないし、もちろんミュージカルのような歌とも違う、けれど唄が説得力を持って響くのだ。その体験は新鮮だった。真っ直ぐで誠実な演劇のよさを感じることができる本作は1月24日(金)から2月2日(日)まで東京・本多劇場、2月6日(木)から9日(日)まで大阪・近鉄アート館、2月21日(金)から3月1日(日)まで台北・華山1914文創園區烏梅劇院にて上演。取材・文:中川實穗
2020年01月21日鈴木勝秀が26年に渡り取り組んでいる実験的シリーズの最新作『ウエアハウス-double-』が東京・新国立劇場小劇場にて1月25日(土)から2月2日(日)まで上演される。二人芝居となる今作について、出演者の平野良と小林且弥、脚本・演出の鈴木勝秀に話を聞いた。【チケット情報はこちら】稽古が始まって8日目のこの日、小林が「大変ですよ」と言えば、3人でははは!と笑う。鈴木は「26年、変化し続けているこの作品ですが、今回も今までとはまた違うテイストになっています」と話し、今回の魅力は“切なさ”。「この作品は怖いことになることが多いんだけど、ふたりがやると切ない。あとは、“お芝居してますよ!”という感じがないので、狭い劇場でやるのに非常にいいです。絶対にあり得ないような内容ですが、とてもリアルに感じられます」と語る。共に二人芝居は初挑戦となる平野と小林。平野は「今回、二人芝居も初めてですし、スズカツ(鈴木)さんとも朗読劇以外では初めてで、普段あまりやらない会話劇ですし、コバカツ(小林)さんと一緒だし、新鮮で楽しいです。そのぶんいろんな課題がありますけど、稽古で克服していきたいです」。鈴木とは長い付き合いの小林は「スズカツさんの現場は、毎回新しい発見がありますし、役者がやりがいを感じる瞬間を用意してくださるんです。今回ももちろんそうですし、特にこの作品は、役者だったらみんなやりたいようなものだと感じます。だからやれることが嬉しいし、稽古場でも至福の瞬間が何度もあります」と充実している様子を見せる。平野と小林が舞台で本格的に絡むのは今回が初めてだが、映像で共演したのは10年ほど前。「映像で共演したとき、良のことをすごく面白いことをする人だなと思っていました。予想しないようなことをやってくるんですよ。でもそういう芝居って往々にして作品の邪魔になったりするけど、良の場合は有機的だった。頭の良さを感じました。今回もクセになる“癖”があって、やばいときがあります(笑)」(小林)、「僕も当時、同じことを思っていました。“この人の芝居はなんなんだろう”って(笑)。でも、そのときに感じた匂い立つ芝居、嘘のなさは今回も感じます。やっててすごく楽しいです」(平野)と、共に共演を楽しんでいると言う。同劇場にて鈴木作・演出の『る・ぽえ』と同時上演する本作。鈴木が「稽古は楽しいですけど、2本同時につくるっていうのが僕にとっての問題(笑)。ただ、ふたりとも非常にがんばっているし、残りの稽古で、ふたりが不安にならずに舞台に出ていけるよう準備ができれば何の問題もないです」と語る『ウエアハウス-double-』は東京・新国立劇場小劇場にて1月25日(土)から2月2日(日)まで上演。チケットぴあでは各公演前日23:59まで購入できる当日引換券が1月22日(水)10時より発売。取材・文:中川實穗
2020年01月21日『キャッツ』『オペラ座の怪人』などの作曲を手がけたブロードウェイの巨匠、アンドリュー・ロイド=ウェバーと、『エビータ』『ライオンキング』などで日本でも広く知られている作詞家のティム・ライス。2人がまだ学生だった頃に、初めてタッグを組んで生みだしたミュージカルが『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』だ。主人公のジョセフに挑むのは、Hey! Say! JUMPの薮宏太。そして、すみれやシルビア・グラブ、小西遼生、小浦一優(芋洗坂係長)、村井國夫と、実力派役者陣が周りを固める。さらに薮の弟役を務める元木湧(少年忍者/ジャニーズJr.)を加え、制作発表が1月16日に行われた。【チケット情報はこちら】物語は旧約聖書『創世記』にある『ジョセフの物語』をベースに、ロック、シャンソン、カントリーなど多彩でエネルギッシュな楽曲に乗せて展開。観客を歌で導く“ナレーター”(すみれ/グラブのWキャスト)と共にストーリーは進んでゆく。12人兄弟の11番目で、父ジェイコブ(村井)に溺愛されているジョセフ(薮)は、他の兄弟に妬まれ、奴隷として売られてしまう。エジプトで暮らすことになるものの、持ち前の真面目さで主人のポティファー(小浦)に気に入られるジョセフ。だが彼の妻との仲を疑われたジョセフは、濡れ衣を着せられて牢獄へ。それでも“夢を読み解く”能力を持っていたジョセフの噂は、ついにエジプト王・ファラオ(小西)の耳にも入り……。数奇な運命をたどるジョセフ役の薮は、「日本人版としては初めての本格上演となる今回、ジョセフ役ができて光栄です。全編歌で綴られるので、説得力をもってお客様に伝えられたら」と気合い充分。5年ぶりのミュージカル出演となるすみれも「またステージに立たせていただけてうれしいですし、音楽も耳なじみがよくてハッピーなミュージカルなので、ぜひ皆様にも楽しんでほしいです」と笑顔で意気込みを。一方、意外にもロイド=ウェバー作品には初出演だというグラブは、「家族愛や、夢を抱くことがテーマになっている作品。それをポップスの要素と共に、エンタメ性高くお届けできるのが魅力ですね」と語った。時おり笑い声も聞かれる会見中、「色彩豊かな舞台になりそうなので、ファラオとして色を加えられるように」(小西)、「歌とダンスで盛り上がるなか、癒やしの存在になれれば」(小浦)、「本格ミュージカルは初めてなので、たくさん勉強したい」(元木)とそれぞれコメント。なかでも昨年末、軽度の心筋梗塞のため休養していた村井はこれが舞台復帰作。「毎日ウォーキングをして、もう元気です!でも私の“武器”はセリフですので、今回は歌だけなのが不安で……」と、ミュージカルでも名舞台を残してきた村井がわざとションボリし、キャストから笑いが漏れるひと幕も。最後は役同様、「薮くんのことはお気に入り」との発言も飛び出し、終始なごやかな会見となった。公演は4月7日(火)~29日(水・祝)東京・日生劇場、5月14日(木)~18日(月)大阪・オリックス劇場にて上演。ぴあにて電話抽選先行を受付中。取材・文/佐藤さくら
2020年01月17日フランソワ=グザヴィエ・ロト(1972~)、テオドール・クルレンツィス(1972~)という40代後半を迎えたふたりの指揮者が、今後30年、指揮の世界でフロントランナーとして業界を牽引していくことは、もはや世界中の評論家や熱心なファンの間で約束されているようなものだ。「フランソワ=グザヴィエ・ロト」出演公演のチケット情報40代後半なんて、まだそうした判断をするには早すぎると思われるだろうか? しかし、かつてニコラウス・アーノンクールがコンセルトヘボウ管弦楽団にデビューを果たし、モダン・オーケストラにも古楽の流れを持ち込み始めたのが46歳の年、あるいはサイモン・ラトルがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者・芸術監督に就任したのが47歳だった。それまで“鬼才”や“異端児”として評価されてきた存在がメインストリームに受け入れられることで、後続のフォロワーが次々と登場。時代に変革を起こしたのが40代後半だったのだ。好き嫌いこそあれ、現代のオーケストラ芸術を語る上でアーノンクールやラトルの存在を無視できないように、今後のオーケストラの発展を考える上ではロトとクルレンツィスというふたりがそうした指揮者として認知されていくはずであろう。そのロトが2月2日と3日に都響の指揮台に登場する。2016年振り2度目のことだ。2018年に手兵である古楽オーケストラのレ・シエクルと《春の祭典》をメインプログラムに据えた来日公演が大成功を収めたことで、口コミやSNSでもその驚異的なパフォーマンスが話題になった。この時の演奏の何が凄まじかったかといえば、もう充分に知ったつもりでいたピリオド・アプローチに、まだまだ未知の可能性が拓かれていることを提示してくれた点にあった。そもそもロトは、単に作品が書かれた頃の楽器を使うのではなく、初演当時の楽器を復元しようと徹底したこだわりをみせるところが、それまでの古楽系指揮者と違っていた。また、複雑な楽曲ほど音程やリズムが甘くなったりすることも珍しくなかった古楽器でも、現代のモダン楽器と同等の正確さで演奏が可能なことを示してくれた。そして何より、その結果うまれてきたパフォーマンスが純粋に音楽として素晴らしく、ここまで語ってきたような小難しいことなしに、心震える音楽として我々聴衆の胸に突き刺さったのだ。私個人としてもあの日の興奮は、生涯決して忘れ得ぬ体験のひとつとなっている。現在、ベルリン・フィルやコンセルトヘボウ管をはじめとする世界トップクラスのモダン・オーケストラからも引く手あまたのロト。そんな多忙なスケジュールをぬって、都響のために何とか時間を確保してくれたのである。いまから楽しみでならない。好き嫌いを問わず、オーケストラ芸術の将来を知るためにも絶対に足を運んでほしい公演なのだ。文:音楽ライター 小室敬幸
2020年01月17日日本オペラ界を代表するソプラノ佐藤美枝子と、人気と実力を兼ね備えたテノール西村悟の初めてのデュオ・リサイタルが、この春、横浜みなとみらいホールで実現する。「実は、ずっと前から美枝子さんと共演したいと熱望していたんです」と胸の内を明かした西村は、今回のリサイタルにかける意気込みをこう語る。【チケット情報はこちら】「美枝子さんは教科書のような声の持ち主で、共演するということはいちばん近くでそのすべてを体験できるわけですからとても勉強になります。と同時に、僕にとっては大きなチャレンジであることも間違いない。このリサイタルが僕自身のステップアップにも繋がると思っています」一方の佐藤も、今回の西村との共演については並々ならぬ意欲を持っているようだ。「初めて彼の歌を聴いた時から、聴衆を惹きつけるカリスマ性に驚きました。華があると同時に、ほとばしる音楽性を持ったテノール。そんな西村さんと私の音楽のいちばん良いところが合わさることで、さらに完成度の高いものをお届けできるのではと考えています」プログラムは、誰もがどこかで1度は耳にしたことのあるようなおなじみの曲が並ぶ。佐藤いわく、「お客様がどれだけ楽しんでくださっているのか、という空気がとても大切なので、皆さんにお耳馴染みのある曲を選びました」と話す。前半は日本歌曲やカンツォーネ、後半はオペラ・アリアが中心で、その中でも白眉はラストに置かれたヴェルディの歌劇『リゴレット』からの二重唱「あなたは私の心の太陽」だろう。「美枝子さんとだったらこの曲をやりたいと思っていた」という西村の熱望が実現した形だ。他にも、最近ミュージカルに興味を持っているという西村による『ウエストサイド・ストーリー』からの「マリア」、そして実は佐藤のレパートリーだという『キャンディード』からの「着飾ってきらびやかに」という2曲のミュージカル・ナンバーも楽しみだ。「曲の間にはざっくばらんにMCを入れたい」と佐藤がいえば、「突然無茶ぶりをして美枝子さんがタジタジになるところが見てみたいかも」と西村が笑うなど、早くも2人の息はぴったりのようだ。日本を代表するトップ歌手ふたりが、名アリアやデュエットなどを次から次へと歌ってくれるこのコンサート。「オペラ・ファンだけでなく、色々な人に気軽に来ていただきたい」というふたりの熱のこもった言葉を聞きながら、たくさんの人の心を幸せな気分で満たしてくれるリサイタルになるに違いない、と確信した。公演は3月20日(金・祝)に神奈川・横浜みなとみらいホール 大ホールにて開催。チケットは発売中。取材・文室田尚子
2020年01月17日honeybeeによるドラマCD、乙女ゲームなどからなる女性向けメディアミックス作品シリーズ「Starry☆Sky」。2019年7月に上演し好評を博した初演から半年、1月26日(日)までシリーズ2作目となる『Starry☆Sky on STAGE』SEASON2~星雪譚ホシノユキタン~が上演中だ。公演に先駆けてゲネプロ、出演者囲み取材が行われた。【チケット情報はこちら】初演では、天文に関する知識を教える『星月学園(せいげつがくえん)』を舞台に、13正座の性格特徴を持つキャラクターとの恋愛を描く原作ストーリーをベースに上演した本シリーズ。今作では、3年生が卒業を間近に控え新生徒会長となった青空颯斗(二平壮悟)と元生徒会長の不知火一樹(杉江優篤)が率いる2チームに分かれ、「劇」「歌」「ダンス」など、冬の星座をテーマにしたパフォーマンス大会、「星雪祭」を開催することに。キャラクターそれぞれが自身の思い描く理想と現実を見つめながら、星雪祭の成功という目標へ向かう姿を、コメディも交え賑やかに描いている。初演で話題となった、劇場に星空を描きだす演出もさらにパワーアップ。劇場全体がまるでプラネタリウムのようになる光景は本作ならではだ。囲み取材では、代表キャストから見所のコメント。白銀桜士郎役・鈴木翔音は、本公演が芝居パートをメインとした前半日程の星公演、また星雪祭を再現する形となる後半日程の雪公演となることに触れ「星・雪公演合わせてみてもらうとより青春を感じることができると思いますし、星公演では最後だけですが、雪公演ではオリジナル衣装も長く見られるので」と語った。また不知火役・杉江は本作で自身も演じる3年生と、「僕が後輩に受け継ぐ姿をガッと見てほしい!」と擬音を交えながら話し、それに対してキャスト全員がツッコミを入れるカンパニーの仲の良さが見える一面も。「僕たちが青春しているので、観に来るお客様もガッと青春して、楽しんでもらって、お客さんに星月学園にきちゃった?と思ってもらえるよう頑張りたい」と意気込んだ。本作は1月21日(火)まで、芝居がメインとなる星公演、24日(金)から26日(日)までエンターテインメントショー&イベントなど星月学園の冬の感謝祭となる雪公演を上演。公演はいずれも東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて。チケットぴあでは公演前日まで購入できる当日引換券を発売中。
2020年01月17日『ウィキッド』エルファバ役や『フランケンシュタイン』エレン/エヴァ役、そして『デスノートTHE MUSICAL』死神レム役と、国を超えて同じ役を演じてきた濱田めぐみとパク・ヘナ。それぞれの国でミュージカル界に欠かせない存在であるふたりが顔を揃え、取材会が開かれた。「デスノート THE MUSICAL」の公演・チケット情報これが初対面となった濱田とパクだが、取材会は終始和やか。『デスノートTHE MUSICAL』再演(20年1月20日開幕)のため日本に滞在中のパクに濱田が日本での暮らしぶりを尋ねるなど、温かな空気が漂う。同じ役を演じてきたことで「私たち似てるのかな?」と言う濱田に、パクは日本語で「背(身長)が似ている」と笑いかける。その中でも大きな共通点は『デスノートTHE MUSICAL』という同じつくりの作品で死神レムを演じたこと。濱田は15年の初演と17年の再演で、パクも同じく15年の韓国キャスト版初演と17年の再演、そして今回のオール新キャスト版に出演。韓国キャスト版を観劇した濱田は「(パクが演じるレムは)自分が思い描いているレムと根幹が一緒だったから、今日初めて会ったけどそんな気がしませんでした。きっと似たところがあるんだろうなと思いました」と言い、パクも頷く。「韓国キャスト版で演じて、今度は日本で演じるというのはかなりの冒険だしチャレンジだと思う。ワクワクする半面、言葉の問題もあるだろうし、レムという役柄、そしてフランク・ワイルドホーンの曲も難しいだろうなと思います」とパクを気遣う濱田。パクは「でもお稽古に行くのが楽しいです。フランク・ワイルドホーンの楽曲は美しいので、『歌いたい』という気持ちになりますし。母国語でない難しさはありますが、今作のキャストの中で作品を経験しているのは私ひとりだから、時間は稼げました(笑)」と笑顔を見せた。取材時、濱田は『シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ』、パクは『デスノートTHE MUSICAL』の稽古中。今、感じている舞台の魅力を尋ねると、パクは「どうやって表現したら伝わるでしょう、この楽しさを。日本に来る前はいろんな心配をしましたが、現実は想像していた以上に楽しいです。“感謝”だなと感じています」、濱田は「この頃は“自分からいく”ということがなくなって、すべてを俯瞰で見るようになりました。それぞれの喜ぶ姿や活躍を見るのがすごく嬉しいんですよ」とそれぞれの女優としての“今“を語った。濱田が出演するミュージカル『シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ』は2月2日(日)まで東京・シアタークリエにて上演中、パクが出演する『デスノートTHE MUSICAL』は、1月20日(日)に東京建物 Brillia HALL(東京・池袋)にて開幕する。
2020年01月17日宅間孝行の主宰するタクフェス「春のコメディ祭!」シリーズが来春に上演される。第3弾となる『仏の顔も笑うまで』のビジュアル撮影日、東京都内のスタジオへ一堂に会したキャストの宅間、モト冬樹、樋口日奈(乃木坂46)、肥後克広(ダチョウ倶楽部)の4人は衣装で取材に応じた。【チケット情報はこちら】タクフェスの前身・東京セレソンデラックスが上演したシチュエーションコメディ『Happy』を改題して再演する本作。今回も作・演出を手がける宅間は、モトを相棒とする銀行強盗バディに扮する。とある落語家の生前葬が行われる寺に逃げ込んできたこの2人を軸に、寺に関わる人々のさまざまな思いが交錯する、暗転なし・ノンストップの“ジェットコースターコメディ”だ。「全力投球せずにはいられない、パワーと覚悟のいる作品だった」と初演時を振り返る宅間は、冗談交じりに「あまりに大変だから遺作になると思う(笑)」と言って共演者を和ませた。バディを組むモトは、2018年10月~12月上演のタクフェス『あいあい傘』で同じ舞台に立った仲。「気心が知れている」ことから、次々と繰り出される強盗コンビの応酬も「セリフ通りきっちり進めるより、演じながらつくっていく」と稽古の構想を口にする。対するモトも、『あいあい傘』当時の宅間を「芝居への愛情があって、何を言っても受け止めてくれた」と紹介し、信頼している様子を見せた。今回のタッグについても「スリルがあって楽しみ」とコメント。タクフェスらしいコメディとは何か、と尋ねられると「“本気度”が高いこと」と即答し、「一生懸命やらないと説得力がなくなっちゃうから」と意気込んでみせる。宅間扮する銀行強盗にひと目惚れされる寺のひとり娘を演じる樋口は、本格的なコメディに初挑戦。勉強のために吉本新喜劇を観に行ったエピソードを披露し、「客席に笑いを届けようとする(新喜劇キャストの)皆さんの“本気度”が伝わってきたので、私も爪跡を残せるように一生懸命がんばります!」と笑顔を見せた。「ふたりがかりで袈裟を着せてもらった」と合掌する肥後は、寺の住職役。オファーの感想を「リアクション芸人である自分をなぜキャスティングしたのか」と漏らすも、手にした台本の面白さに魅了され、出演を決めたと話す。「宅間さんの計算されたシナリオ・演出もさることながら、彼のマンパワーに少しでも近づけたら」と一座を率いる宅間に花を持たせる形で、取材を結んだ。公演は、4月22日(水)~29日(水・祝)に東京・渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール、5月9日(土)・10日(日)に愛知・御園座、5月14日(木)に岩手・北上市文化交流センター さくらホール 大ホール、5月16日(土)に福島・けんしん郡山文化センター 中ホール、5月20日(水)~24日(日)に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールと巡演する。チケットぴあでは1月18日(土)から1月23日(木)11時まで、東京公演の抽選先行を受付中。取材・文:岡山朋代
2020年01月17日オリンピックイヤーを迎えた2020年。東京に負けず劣らず人気の大阪の観光で、ぜひ利用していただきたいのが「大阪周遊パス」。大阪市内の主な電車・シティバスが乗り放題になると同時に、40か所以上もの観光スポットが無料で利用できるとあって注目を集めている。今回は大阪でも一・二を争う繁華街であるミナミで、無料利用できる観光スポットをピックアップしてみよう。ミナミの街全体をテーマパークのように楽しめるのが、とんぼりリバークルーズ(通常900円)。大阪ガイド・クルーの案内による約20分間の道頓堀ミニクルーズは、年間を通して大人気。夕方以降の利用が特に人気で完売になることが多いため、日中のうちにチケットに引き換えておくといいだろう。道頓堀の夜の街並みを川面からゆったりと楽しめる。繁華街のど真ん中にありながら、昔ながらの石畳が風情を醸し出しているのが法善寺横丁。老舗料理店や串カツ店などがずらりと並ぶ。その近くにあるのが、江戸時代に作られた上方浮世絵を展示する上方浮世絵館(通常500円)。版木や制作道具などが見られる他、ミュージアムショップでは浮世絵グッズなどを販売しているので、お土産としてもおすすめである。大阪らしいエンターテインメントを体験したい方は、道頓堀ZAZA POCKET’S ZAZAお笑いライブ(通常600円)はいかがだろうか。漫才あり、コントありの若手芸人による約30分間のお笑いライブ。全席自由席で、飲食の持ち込みもできるので、気軽に楽しんでもらいたい。以上の紹介した観光スポットがすべて無料で利用できる「大阪周遊パス」。もちろん、この他にも多くの無料観光スポットがあるので、ぜひ詳細な情報をチェックしていただきたい。【大阪周遊パス】観光スポット約40か所の施設入場券+1日または2日間乗り放題乗車券のセット。本券は引換券となります。新大阪観光案内所(新大阪)・大阪観光案内所(梅田)・難波観光案内所(なんば)にて、大阪周遊パスとお引換えの上ご利用ください。【選べる2種類のパス】■大阪周遊パス1日券2700円(利用できる路線は、Osaka Metro・大阪シティバスのほか、私鉄各線の市内エリア。)■大阪周遊パス2日券3600円(Osaka Metro・大阪シティバスのみ有効。他の鉄道路線は使用できません。)
2020年01月16日少年社中・東映プロデュース舞台「モマの火星探検記」が東京・サンシャイン劇場にて上演中。開幕に先がけ公開ゲネプロと囲み取材が行われ、取材には、原作者の宇宙飛行士・毛利衛、脚色・演出の「少年社中」主宰・毛利亘宏、W主演を務める矢崎広と生駒里奈が出席した。少年社中・東映プロデュース 「モマの火星探検記」のチケット情報本作は、毛利衛による同名児童文学に、少年社中の作品「ハイレゾ」をミックスした宇宙ファンタジー。父との約束を果たすために宇宙飛行士になったモマ(矢崎)と、宇宙を夢見て仲間と小型ロケットをつくる少女・ユーリ(生駒)、それぞれの物語が別軸で進み、交錯していくストーリーとなっている。作品は12年に初演、17年に再演を行い、今回が三度目の上演で、矢崎と生駒は17年に引き続き主演を務める。“宇宙”という壮大な世界を描きながらも、登場人物の小さな“愛”の数々が描かれていく本作。宇宙から地球を見た毛利衛でなければ生まれないような生命観、地球観、宇宙観が、想像だにしない温かな世界へと私たちを誘う。17年公演で生駒が劇中の台詞に背中を押され、新たな一歩を踏み出したことから、今回心に残った台詞を問うと、毛利亘宏は「『繋がっている』です。子供の頃に毛利衛さんに憧れ、そこからすべてが始まり、こうやって素晴らしい仲間たちと出会った。今この場にいることこそ『繋がっている』だと思います」、矢崎は「今回は『全部繋がっている、だから生きる』という言葉にすごく意味を感じています。自分が困難に立ち向かっていく意味、演劇をやっていく意味…『だからだったんだ』と心に沁みました」、生駒は「『憧れという名の力』です。私は17年公演で『やりたいと思ったことをやればいいんだ』という台詞に出合い、“憧れという名の力”を自分で出して、ここまで来ました。でもそれは簡単に得られるものではなく、挑戦して初めて得られるものだと思います」。そして毛利衛は「私は宇宙から地球を見て、すべてここ(地球)でしか生きられない、そういう繋がりがあるんだと感じました。今、我々はいろんな問題を抱えていますが、それも全て繋がっている。だから生きて、乗り越える。そんなメッセージが、今回すごく響きました。私も原作にそういうものを込めたかったけれど、なんせ科学者なので、事実に基づいた説明しかできなかった。それがこの舞台だと、たくさんの人に本当の意味を分かってもらえる」と喜びを語った。劇場に宇宙が広がる本作は1月20日(月)まで東京・サンシャイン劇場にて上演後、2月1日(土)・2日(日)に愛知・岡崎市民会館あおいホール、2月7日(金)から11日(火・祝)まで大阪・サンケイホールブリーゼ、2月15日(土)・16日(日)に福岡・福岡市民会館を巡演。取材・文:中川實穗
2020年01月16日2月12日、オーチャードホール(渋谷)にて、東京交響楽団がオーケストラ・コンサート「サエグサシゲアキ1980s」を開催する。演奏曲目は「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(以下,逆シャア)と「交響曲『動乱』」。1980年代に作曲家・三枝成彰氏が手掛けた2曲にフィーチャーした演奏会だ。【チケット情報はこちら】「(逆シャアの)サントラを高校生くらいのころ,通学中にウォークマンでずっと聴いていました。なので楽譜を見ると思わず顔がにやけてしまうくらいです」と語るのは、東京交響楽団・首席トランペット奏者の澤田真人氏。「スーパーロボット大戦」シリーズをはじめ,今なおさまざまな形でゲーム化され続け,根強い人気を持つ「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(1988年)からは14曲が演奏される。「(映画「動乱」を)DVDで観ました。当時の超大作だったようで,スケール感がすごかったですね。とあるドキュメンタリー番組では,“吉永小百合の人生を変えた一作”と紹介されていました。楽曲はチェロのソロが印象的でした」と、首席トロンボーン奏者・鳥塚心輔氏。「機動戦士Zガンダム」のBGMへとつながるメロディーが散りばめられた劇伴が三楽章にまとめられ、オーケストラ用のパート譜を新たに作成して演奏される「交響曲『動乱』」の生演奏は貴重だ。録音された音源はすでに廃盤となっているため、実演は過去にほとんどない。両者とも、金管が大活躍する本コンサートには大変な意気込みだ。「これまでの演奏会で一番気合が入っています。ずっと演奏したかったんですけど,まさかやれるとは思っていませんでしたから。(中略)、「やったー!」という気持ち。」(鳥塚氏)「公演までに逆シャアを見返しておきたいですね。当日は演奏しながらも逆シャアの世界に浸りたいので、学生時代の気持ちに戻って、もう一度頭に叩き込んでおきます!」(澤田氏)。これは、聴き逃せない!取材・文:馬波レイ撮影:増田雄介 (4Gamer編集部)
2020年01月16日ワハハ本舗の全体公演が生まれ変わる──。ピリオドを打った『ラスト3~最終伝説~』から3年、来春2020年5月に復活する全体公演のタイトルは『王と花魁』。そのビジュアル撮影日、構成・演出の喰始、艶やかな花魁に扮した久本雅美、座長の大久保ノブオに“新生”ワハハ本舗への思いを尋ねてみた。【チケット情報はこちら】『ラスト』三部作を終えてもなお、募る全体公演への思い。一座に広がる「ワハハ本舗ワールドを消したくない」という機運を久本と盟友・柴田理恵がキャッチして訴え、喰がそれに応えて全体公演の“復活”を決断したのが本作の始まりだ。オリンピックイヤーに重なる劇団の新たな門出を、大久保も「本当に泣きましたね!」と振り返る。その前哨戦として、今年6月に行われたのが『ベスト・オブ・全体公演~ショー・マスト・ゴー・オン~』。1989~2017年で計32回に及んだ全体公演から選りすぐったネタを、300席弱の小劇場で展開した。“オカルト二人羽織”など、近年の大ホール巡演で見せることのなかった初期の伝説ネタを繰り広げた久本は「ワハハを初めて観るお客さんに喜んでもらえて嬉しかった」とコメント。1996年に入団した大久保も「僕が加入する前の伝説のネタを通じてワハハの歴史に感じ入りました」と続き、改めて全体公演への思いを強くしたと語る。では“新生”全体公演はどうなるのか──。喰は「歌舞伎をはじめ、日本の“和”をモチーフにさまざまな世界が融合した作品になると思います」と現段階での構想を口にした。この日、ビジュアル撮影現場で出た案は“ヘヴィメタ花魁”。喰の「生演奏で音楽遊びをしてみたら?」という提案に、大久保とタマ伸也のコミックバンド・ポカスカジャンが名乗りを上げる。ワハハの特徴である観客参加型のステージも予定しており、久本は「来たからには『(観客の)みんなも劇団員だろ?』って煽っちゃう」とニヤリ。なお『王と花魁』ポスタービジュアルの“王”には、大物ミュージシャンを起用。本番に出演しないイメージキャラクターだが、誰がワハハ本舗の新たな局面を祝うのか注目だ。さらに喰は、本作に続いて「2作目は“ミュージカル”、3作目は“フェスティバル”をテーマに新しい三部作を立ち上げます」と予告。今後も“新生”ワハハ本舗ワールドから目が離せない。公演は5月27日~31日に東京・なかのZERO 大ホールで行われたあと、6・7月に全国17会場を巡演する。チケットぴあでは1月18日から1月27日まで東京公演の抽選先行を受付。取材・文:岡山朋代撮影:川野結李歌
2020年01月16日森田剛が主演を務めるPARCO PRODUCE 2020『FORTUNE(フォーチュン)』が2月2日(日)まで東京芸術劇場プレイハウスにて上演中。その開幕に先がけ囲み取材とフォトコールが行われ、取材には森田剛、吉岡里帆、田畑智子、根岸季衣、鶴見辰吾が出席した。PARCO PRODUCE 2020 「FORTUNE(FORTUNE)」の公演・チケット情報本作は、英国を代表する劇作家サイモン・スティーヴンスによる新作で、悪魔に魂を売った男の顛末を描いた“ファウスト伝説”を現代のロンドンの映画業界に置き換えたストーリー。これが世界初上演となる。演出を手掛けるのは、英国リリック・シアターの芸術監督を10年に渡り務め、現在はグローブ座のアソシエーターディレクターを務めるショーン・ホームズ。主人公で、全てを手に入れるために悪魔と契約を結び、闇へと堕ちていく男・フォーチュンを演じるのは森田剛。さらに、フォーチュンが想いを寄せる素直でまっすぐな女性・マギーを吉岡里帆、フォーチュンと契約を交わす悪魔を田畑智子、フォーチュンの母親を根岸季衣、自殺したフォーチュンの父親を鶴見辰吾が演じるほか、市川しんぺー、平田敦子、菅原永二ら魅力的なキャストが名を連ねる。開幕に際し森田は「久しぶりにドキドキしています。この緊張感はなかなかない」と明かし、「やっとここに辿り着いたという達成感もありますが、ここから始まるので。いろんな思いがあってソワソワしています」と語る。吉岡も「毎日新しいアイデアと発見がある稽古場だったので、本番でどんなふうにそれがお客様に伝わるのかがすごく楽しみです」と笑顔。田畑はそのときの過激な衣装について問われると「(他の衣裳は)こんなもんじゃないですよ!」と笑い、座長・森田について「受け入れてくださる範囲がすごく広い。一緒にやっていてとても頼りになる、安心できる方です」と話した。根岸は「フォトコールでご覧いただいたように、全員が着替えているか舞台に立っているかのどっちか。もちろん森田さんが一番出ずっぱりで大変なんだけど、誰も休ませない舞台です」と笑い、鶴見は「なにしろ世界初公開ですから。お客様が悪魔に魂を売って成功を手に入れて、しかし地獄に落ちていくというものを観てどういう反応をするか。そこが楽しみです」と客席の反応を楽しみにしている様子だった。芝居やストーリー展開はもちろん、大胆で美しく、けれど人の感情を生々しく浮かび上がらせる舞台美術、衣裳も印象的だった本作。森田が「刺激的で怖いシーンもあるのですが、希望に溢れている。“諦めない”という大きいテーマがあるので、そこを感じてもらえたらと思います」と話す『FORTUNE』は2月2日(日)まで東京芸術劇場プレイハウスにて上演後、松本、大阪、北九州を巡演。取材・文:中川實穂写真:源賀津己
2020年01月16日約3年半の建て替え工事と準備期間を経て、新しく生まれ変わったPARCO劇場が、2020年1月15日にお披露目された。この日は、『志の輔らくご~PARCO劇場こけら落とし~』、『ラヴ・レターズ~こけら落としスペシャル~』に続き、3月13日より上演されるオープニング・シリーズ全14作品が発表され、渡辺謙、三谷幸喜、大泉洋、山本耕史、宮藤官九郎、河原雅彦、古田新太、市川猿之助、天海祐希など、演劇界を代表する豪華な顔ぶれが登壇した。【チケット情報はこちら】1973年に渋谷PARCO開店と同時に、当時「西武劇場」という名称で開場し、建て替えのために休館する2016年までの43年間で約1200作品を上演。お披露目された新劇場は、旧劇場の458席から636席に客席が拡張され、舞台空間も大きく広がる。この日はオープニング・シリーズの出演者ら計20人が登壇。シリーズ第1弾を飾る『ピサロ』に出演する渡辺謙は、西武劇場時代からの出演作を振り返りつつ、「この劇場は、僕の演劇人生にとってのエポックになる劇場。新しい劇場になって雰囲気が変わってしまうのではという一抹の不安もあったが、舞台に立ってみると、PARCOに戻ってきたという喜びと緊張が混ざった気持ち。万全の準備をして初日を迎え、お客様にこの席を埋めていただいて、一緒にこの劇場を作り上げたい」と語った。とりわけ会場を沸かせたのは、三谷幸喜。「新しいシステムについてお話ししたい」と切り出し、「みなさんが座っている椅子ですが、全ての座席にニクロム線が張られています。本番中に携帯電話を鳴らした瞬間、8万ボルトの電流が…。後方に3つレーザー銃が設置されています。招待されていたにも関わらず寝てしまったマスコミ関係者を狙い撃ちするように…」などとジョークを交えた挨拶をした。自身の公演期間が東京オリンピックと重なることにも触れ、「丸かぶりですが、スポーツに興味がない方はぜひ劇場へ」などと呼びかけて、また笑いを誘った。オープニング・シリーズのラインナップは以下の通り。▽渡辺謙主演『ピサロ』(3月13日~4月20日)▽森新太郎演出『佐渡島他吉の生涯』(5月13日~6月7日)▽三谷幸喜三作品三ヶ月公演『大地』(6月20日~8月8日)、『三谷幸喜のショーガール』(7月16日~8月7日)、『其礼成心中』(8月13日~8月20日)▽長田育恵作、栗山民也演出『ゲルニカ』(9月)▽宮藤官九郎作、河原雅彦演出『獣道一直線!!!』(10月)▽前川知大作・演出の作品(11月)▽宮本亞門演出『チョコレートドーナツ』(12月)▽『志の輔らくご in PARCO 2021』(2021年1月)▽『ラヴ・レターズ』(同)▽杉原邦生演出、市川猿之助ら出演『藪原検校』(2~3月)▽天海祐希ら出演『レディ・マクベス(仮題)』(3~4月)▽G2演出、中井貴一ら出演『月とシネマ』(4~5月)取材・文・撮影:五月女菜穂
2020年01月16日