チケットぴあがお届けする新着記事一覧 (76/342)
2020年1月に『デスノートTHE MUSICAL』がオール新キャストで開幕する。主人公・夜神月を演じる甲斐翔真(村井良大とWキャスト)に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「名前を書かれた人間は死ぬ」という“死のノート”を巡る物語を描いた漫画「DEATH NOTE」(原作:大場つぐみ・漫画:小畑健)を原作に、<音楽フランク・ワイルドホーン×音楽監督ジェイソン・ハウランド×演出 栗山民也>というコラボレーションで2015年に初演された“デスミュ”。再演、海外公演を経て、3年ぶりオール新キャストで上演される。オーディションで主演・月(ライト)役を勝ち取り、初舞台を踏む甲斐。「自分が出せるものは全力ですべて出します。まだ皆さんに追いつけていないものがあるぶん、熱量は誰にも負けずに持っていたい。真ん中に立てるだけの熱量を出せるように、今はやるしかないです。この作品で僕の人生が変わるかもと思っています」と意気込み十分。念願だったというミュージカル出演が叶い、「今は歌稽古中ですが、やってみると“曲を練習する”というよりも“曲を育てている”感じ。人に感動を与えるためには、こだわってこだわって、お客様の二手先三手先にいないといけないんだとわかりました。日々できないことだらけですが、それを成し遂げていくのが楽しいです」と生き生き語る。月という役については「考えれば考えるほど印象が変わる人」と模索中。「この舞台で描かれるのはキラに呑み込まれて堕落していく月ですが、デスノートに出合う前は純粋に正義を愛していたわけで。デスノートに人生が狂わされてしまったかわいそうな人だと感じることもあります」。共に月を演じる村井については「めちゃくちゃ頼れるお兄ちゃんです。 稽古では村井さんがどのなよう芝居にしてくるのかをみることができるので楽しみですし、先輩の背中をみさせていただきながら必死に頑張ります!戦友のような気持ちでいます」と語っていた。オール新キャストで作り上げる今作。甲斐は「曲も台本もブラッシュアップしているので、初演や再演を観られた方もまた新しい気持ちで観ていただけると思います。僕自身も、以前は過去作のDVDを擦り切れるほど観ていましたが、今は自分たちの世界をつくりあげることに専念しています」と話しつつ、最後に、浦井健治、柿澤勇人と実力派キャストが演じてきた月を初舞台の新星として引き継ぐ気持ちもひとつ明かしてくれた。「僕のことを“誰?”“本当に大丈夫?”と不安に思っている方もいると思うけど、そういう方を作品に連れ戻すということをやりたい。だって悔しいから」。そう語る彼の表情はキリリと光る。開幕が一層楽しみになった。公演は2020年1月20日(月)から2月9日(日)まで東京・東京建物 Brillia HALLにて。取材・文:中川實穂
2019年12月27日世界のエンタメシーンで、いま熱い注目を集めている「イマーシブシアター」。単なる参加型というだけでなく、“観客の意思で物語に入っていく”かのような体験ができるところが、従来のイベント型とも大きく異なる点だ。そのイマーシブシアターと、歌舞伎の伝統をもつ京都・南座がコラボレーション。純矢ちとせ、川原一馬、荒木健太朗、世界(EXILE/FANTASTICS from EXILE TRIBE)、平野泰新(MAG!C PRINCE)、Toyotaka(Beat Buddy Boi)と、各ジャンルで活躍中の面々が、「サクラヒメ~『桜姫東文章』より~」で共演する。12月19日、都内で行われた制作発表では、まだ珍しいイマーシブシアターへの質疑応答も活発に行われた。ストーリーは歌舞伎の名作『桜姫東文章』を元に翻案。前世で心中を遂げたサクラヒメ(純矢)は、転生して花魁となっていた。前世の記憶を頼りに心中相手を探すサクラヒメだったが、神秘的な陰陽師(川原)や孤高の浪人(荒木)、自由に生きる義賊(世界)、さらには男気あふれる鳶(平野)や、貧しい者を助ける町医者(Toyotaka)という5人の男が現れる。都で噂の盗賊(高田秀文/DAZZLE)が謎の行動を始めるなか、雲上の導者(新里宏太)に導かれた雲上人(2、3階の観客)は、サクラヒメの運命の相手を裁決(投票)することに…。脚本と演出はイマーシブシアターを多く手がけるダンスカンパニー、DAZZLEの飯塚浩一郎。今回は1階をフルフラット(椅子なし)にしたうえで、観客は役者と同じ目線で観劇することを説明。2・3階の観客は着席で観劇するものの、1階と同じく、同時多発的に起こるシーンのどこを観るのも自由。「観たシーンを頭の中でつなぎ合わせることで、自分だけの観劇体験ができるのが、イマーシブシアターの魅力」と飯塚は語る。「南座ならではの舞台機構を使った芝居に」と意気込む飯塚の言葉に、同席した松竹の安孫子正副社長も「約400年前、出雲の阿国があちこちで阿国踊りを始めたのが歌舞伎の発祥。いわば現代でいうストリートダンスで、それが現代の演劇を新しくしたように、本作は新しい演劇の出発点になると思っています」とコラボレーションの意図を話した。宝塚退団後、本作が初舞台となる純矢は「毎回皆さまの投票で結末が変わるので、何度いらしても楽しんでいただけるのでは」と笑顔。その“5人の相手役”も「お客様と演者が近いので、間近に感じられると思う」(川原)、「京都の劇場ということで、外国の方にも楽しんでいただけたら」(荒木)、「表情や指先など細かいところまで観てもらえる機会」(世界)、「僕にしかできない表現をお見せしたい」(平野)、「ストリートダンサーとして、伝統ある南座に立てることがうれしい」(Toyotaka)と、本作への想いをそれぞれに語った。最後はサクラヒメを巡って互いにアピールし合うひとコマもあり、なごやかな空気のうちに制作発表は終了した。公演は1月24日(金)から2月4日(火)まで京都・南座にて。チケット発売中。取材・文:佐藤さくら
2019年12月26日1組の男女が時を超え、性別も超え、織りなす舞台『春母夏母秋母冬母』が2020年2月13日(木)から渋谷・CBGKシブゲキ!!で上演される。FUKAIPRODUCE羽衣の糸井幸之介が作・演出・音楽を手がけ、土屋神葉(劇団ひまわり)と上西星来(東京パフォーマンスドール)が本作に初挑戦することとなった。【チケット情報はこちら】登場するのは、深夜の公園で遊ぶ「こなこ」と「ユキユキ」の中学生カップル。そのシーンの中に、こなこと母、ユキユキとママの、幼年期・思春期・壮年期の物語が挟み込まれ、それぞれの「母」との関係性が描かれる。1組の男女が、母と子を自在に演じ分け、こなことユキユキの様々な年齢の物語が展開される音楽劇だ。本作は2018年5月に吉祥寺シアターで初演されたが、早くも再演が決定。詩的な世界観で描く、「母」という普遍的テーマや、韻を踏んだ歌詞と耳に残るメロディが高く評価された。糸井自身も初演で手応えを感じたようで、「非常にしっくりと、しかも楽しく作ることができた、大切な作品です」と語っている。出演にあたって、上西は「2人芝居は初挑戦で、どんな風になるのか想像がつかない。いろいろなことに挑戦して、殻をどんどん破っていないとダメだなと心に決めました」と話す。また、土屋は「新しいことばかりで自分がどれだけできるのか分からないけれど、再演ということで、(オリジナルキャストの)先輩方が土壌を作って下さっている。その中からヒントを得つつ、自分なりに面白い作品にできたらなとワクワクしています」と意気込む。今回は、土屋と上西のほか、オリジナルキャストの深井順子(FUKAIPRODUCE羽衣)と森下亮(クロムモリブデン)の出演も決まっている。新キャスト同士、オリジナルキャスト同士、そして新旧キャストが入り混じる公演と、計4パターンでの上演が予定される。40代のオリジナルキャストと、20代のフレッシュな新キャスト。年齢差によってどのように作品が変化するのかも、見どころのひとつになりそうだ。糸井は「みんな“お母さん”から生まれてきた。母のことを思い出したり、反対に自分の子どものことを思ったり、優しい気持ちになれる作品。初演をご覧になった方でも、初めてご覧になる方にも楽しんでいただけると思います」と作品をPRした。チケットは発売中。取材・文・撮影:五月女菜穂
2019年12月26日「音が自然に届く素晴らしい響きが大好きです」【チケット情報はこちら】横浜みなとみらいホールについてそう語るピアノの阪田知樹。少年時代からの地元でもある横浜で、2年連続となるリサイタルを開く(2020年3月1日・大ホール)。前回の全リスト・リサイタルに続き、《ピアノ・ソナタ》と《ラ・カンパネッラ》のリスト作品を今回もプログラムに入れた。「私の中で特別な作曲家ですし、《ピアノ・ソナタ》は人生をかけて勉強し続けるべき、自分の中でも常に進化している曲。10月にベートーヴェンの最後の3つのソナタに取り組んだのですが、リストのソナタは、ベートーヴェンの32曲のソナタの延長線上に存在する曲だと考えていて、特に最後の第32番のソナタとの類似点にはいろいろと気づいていました。それにあらためて直接触れたことで、目指すものがよりクリアになってきた気がしています」リサイタルは一般的な2部ではなく3部構成。第1部にモーツァルトのソナタ第5番とシューマンの《交響的練習曲》、第2部がリストのソナタ、第3部に《ラ・カンパネッラ》を含む、さまざまな編曲作品。「SP時代の巨匠たちのリサイタルを研究してみると、3部に分けていることが多いんです。第1部がクラシカルな作品。第2部がちょっと挑戦的な作品。第3部はアンコール的な意味合いも込めて、楽しく聴ける作品が続くという形です。今回はまさにその形。巨匠たちへのオマージュです」さらに新たな試みも。「彼らは、作品を弾く前に、つなぎの即興を入れることが多かったんですね。バックハウスやディヌ・リパッティがそうです。演奏者自身も聴き手も気持ちの準備ができる。それをやれたらなと思っています」作曲家でもある阪田ならではの発想かもしれない。「演奏会を、大きな枠で全体としてお届けしたいと思っています。植物のポプリのように。それをどういうふうに作ってプレゼントするのかが、私たちの表現です」リサイタルの翌週にはヴァイオリニストの諏訪内晶子がプロデュースする「国際音楽祭NIPPON 2020」の一環で「ベートーヴェン室内楽マラソンコンサート」(3月8日・東京オペラシティ)に出演。諏訪内とヴァイオリン・ソナタ第10番などを弾く。「諏訪内さんは、彼女ならではのパッションをもつ音楽家。その諏訪内さんがベートーヴェンとどう向き合われるのか、最も間近で聴くことにもなるのでうれしいですし、諏訪内さんのCDを子供の頃から聴いていたので、なんだか不思議な気持ちです」9時間を超える長丁場のコンサート。「作品1のピアノ三重奏曲も演奏します。後期のソナタ第10番と合わせて、ベートーヴェンの音楽の発展、変化を1日で体験できるのは楽しみです」2020年6月からはリスト編曲によるベートーヴェン交響曲全曲ツィクルス(全9回・Hakuju Hall)もスタート。彼のベートーヴェンとの向き合い方にもいっそう注目していきたい。取材・文:宮本明
2019年12月26日英国の名門劇場、サドラーズ・ウェルズ劇場と日本の東急シアターオーブでのみ上演される、ミュージカルの決定版との呼び声が高い『SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄えば~』。言わずと知れた名優ジーン・ケリーとデビー・レイノルズによる名作ミュージカル映画『雨に唄えば』を元に、英国ロイヤルバレエ団の元プリンシパル、アダム・クーパーを主演に迎え、英国名門パレス・シアターで2012年に初演され大ヒットを記録した本作の日本での三度目の再演の上演日程が確定。また、主演のアダム・クーパーから日本の観客に向けたメッセージが届いた。【チケット情報はこちら】「2020年、「雨に唄えば」公演で東京に戻れることを心から嬉しく思います。2014年、2017年の公演では、素晴らしい日本の観客の皆さまから、信じられないほどの反響をいただき、素敵な経験でした。私は日本のファンの皆さまのために演じることが大好きです。次のプロダクションが、これまでで最高のものになればと思います!またお会いするのが楽しみで待ち切れません!」名優アダム・クーパーが演じる“ドン・ロックウッド”に会える最後のチャンスを見逃したくない方はチケットぴあでお気に入り登録を!■『SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄えば~』2020年9月26日(土)~10月25日(日) シアターオーブ(東京都)チケット一般発売日:2020年5月23日(土)
2019年12月26日2020年2月、元宝塚歌劇団星組トップスター紅ゆずるの退団後初となる1stコンサート『紅-ing!!』が決定した。構成・演出は宝塚歌劇団の藤井大介。共演に在団時のユニット「紅5」のメンバー壱城あずさ、如月蓮や、宝塚OG、男性キャスト、さらに一部日程ではスペシャルゲストに熱烈な紅ファンで知られるゴールデンボンバー歌広場 淳を迎える。「宝塚人生で培ったものをフルに活用しつつ、新たな自分を発掘したい」と紅が取材会で意気込みを語った。「紅ゆずる 1st CONCERT」チケット情報まだスカートには抵抗があり、この日もパンツスタイルで登場。宝塚、そして男役からの卒業に戸惑いを隠せないと明かす。「これからどうなるのか、自分自身ドギマギしています。私は男役を何十年とやってきて、そこから急に新たなものにするような器用さは持ち合わせていないので、藤井大介先生をはじめ、今まで苦楽をともにしてきた仲間にも、私が新たに開拓していく地のサポートをしていただけたら」。タイトルはいくつかの候補の中から、「今までがあっての今の私なので、“紅続行”の意味を込めて付けました」。自身初のコンサートは新旧の楽曲披露を中心に、多彩な内容を構想中だ。「お客様と互いに発信できるのが生の舞台の良さ。やはり笑っていただける場面は必要かなと思っています」。また、期間中はゲストやバレンタイン企画が付いたスペシャル回も。「ゲストの歌広場さんはファンの方が今何を知りたいのか、宝塚ファンの歌広場さんだからこそ分かることもあるのではないかと思います。当日は一般の方がなかなか踏み込めないようなことも質問していただけると、お客様にも喜んでいただけるのかなと期待しています。バレンタイン企画は男女共に喜んでいただけるものを考え中です」。今後の展望を聞かれると、「今まで舞台人として培ってきたものが今の私そのものです。お客様に楽しんでいただけるために今自分が何を発信して、どう行動すべきか、自分の感性で臨機応変に状況判断していきたい。それを自分の武器として、今後も舞台上から自分自身の新たな発見をしていきたいと思っています。あとは、絶対に直らない大阪弁を活かして(笑)、いろんな番組などに出演させていただけたら」と思いを語る。最後はファンにメッセージを。「宝塚への愛はそのままに、新たな一歩を踏み出します。当日は『紅ゆずるの新しい一面を見つけてみようかな!』という気持ちで一緒に盛り上げていただければと思います。ぜひいらしてください」。公演は2月6日(木)から9日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて、2月13日(木)から15日(土)まで東京国際フォーラムホールCにて上演。チケットは1月11日(土)発売開始。取材・文:石橋法子
2019年12月26日和太鼓エンターテイメント集団「DRUM TAO(ドラムタオ)」2019年公演のフィナーレ『ザ・ドラマーズ FINAL』東京公演が東京・Bunkamuraオーチャードホールにて 2020年1月22日(水)から24日(金)まで開催される。公演について、演出のフランコドラオと出演者の岸野央明に話を聞いた。【チケット情報はこちら】DRUM TAO(以下、TAO)の2019年作品として、5月から行ってきた全国ツアーの集大成となる「ザ・ドラマーズ FINAL」公演。“DRUM TAO史上最もハイテンションでパワフルなステージ”だという今作は、全国をまわってきたTAO・A組に、東京常設劇場にて年間500回公演を行っているTAO・K組が加わったスペシャルパフォーマンスになるという(現在TAOは、定期公演中心の「A組」、東京常設劇場での公演中心の「K組」、海外公演が中心の「S組」の3班体制にて活動中)。フランコドラオは「今回は、K組とA組を初めて合体させて『ザ・ドラマーズ』の“一番いいやつ”をやろうじゃないかと。TAOの総力を結集して、これまでにないステージをつくります。皆さんが聴いたことない、感じたことのないリズムを演奏します。『なんだこの新しい音楽は!』という驚きを感じていただきたいです」と挨拶。K組リーダーの岸野は「全国公演を重ねて、ほぼできあがった状態のステージに、初々しいメンバーが飛び込んでいく。そこで化学反応が起こるだろうという期待があります。まだ稽古が始まっていないのですが、僕自身も早く試してみたい気持ち。FINALとして、最高の出来になると思います」。約7か月のツアーを経て、フランコドラオが「アーティストたちが常に最高の状態でやっていくために、このツアーでもブラッシュアップを重ねてきました。だから今は、ツアー開幕の頃とはまた違う、熟成された状態。ここで終わってしまうのがちょっと勿体ないくらいです(笑)」という程の状態にまで仕上がっている。そこにさらにFINAL公演だけのアレンジを加えたステージをつくりあげるというが、「僕らは座席に座って観るようなショーもつくり続けていますが、『ザ・ドラマーズ』はオールスタンディングで皆さんが身体を揺らしながら聴けるイメージ」というコンセプトは変わらない。衣裳は今回ももちろんコシノジュンコ。衣装デザイン8年目だからこそ可能な、それぞれのキャラクターに合わせたオートクチュールのデザインが実現し、「例年以上に見どころになっている」という。こちらもぜひ注目してほしい。取材・文:中川實穗
2019年12月25日2017年に日本初演され人気を博したミュージカル『フランケンシュタイン』が2020年1月に開幕する。その稽古場に抽選で当選した参加者20名が“潜入”するという企画が開かれた。【チケット情報はこちら】ラフな稽古着のキャスト達が揃う稽古場。まず鈴木壮麻と相島一之が登場し、参加者に「こんにちは!」と声をかけると、参加者より先にキャスト陣が「こんにちはー!」と大盛り上がりで応答。初演からの続投キャストが多いカンパニーならではの和やかさだ。早速、演出の板垣恭一が稽古の進め方などを解説し、「初演をご覧になった方は見覚えがあるかと思います」とセットを紹介すると、参加者は興味津々な様子に。「後でこのセットに皆さんをご案内します」と発表されると、「ひゃー!」と声が上がった。さらに小道具の紙幣を実際に触るなど、『フランケンシュタイン』の世界を体感する機会が多く用意されていた。そして遂に実際の稽古へ。披露されたのは、2幕のとある場面。板垣が「ダンスと歌と殺陣が同時進行する、かなり忙しいシーンです」と紹介した通り、動きが入り組んでいるため、まずは遅めのテンポで動きや殺陣を確認し、その後に本番同様の速度で通すという流れ。遅いテンポでも迫力を感じたが、本番の速度だと何倍にも膨らむのが面白い。加藤和樹と小西遼生がWキャストで演じる怪物も登場するシーンであったため2パターンで披露されたが、Wキャストの芝居を立て続けに観ると、それぞれの個性の違いがクッキリと感じられて楽しい。さらにこのシーンでは、今作からの参加そして初ミュージカル出演となる露崎春女による『欲と血の世界』の歌唱も。直前に露崎は「ひえー」と緊張を見せながらも、強く美しい歌声を響かせた。稽古後は、中川晃教、柿澤勇人、加藤和樹、小西遼生、音月桂、鈴木壮麻、相島一之、露崎春女から挨拶も。今回の稽古では出演がなかった主演の柿澤は「皆さんの前でやりたかったな」とつぶやきつつ「個人的には1年ぶりのミュージカルなので体力面と精神面、そして歌も必死で練習して、正月にピッタリな(笑)作品をお届けしたいと思います!」とコメント。柿澤と共に主演を務める中川は参加者に「いかがでしたか?」と話しかけ「今はミュージカルが身近になっていっている最中。稽古場に足を運んでくださった皆さんがいろんなことを感じて、ミュージカルがさらに盛り上がっていく要素になったら本当に幸せです」と笑顔で語った。最後に参加者はセット内部へ!キャスト達に話しかけられながら、セットに立つ役者の気分を味わった。ミュージカル『フランケンシュタイン』は2020年1月8日(水)から30日(木)まで東京・日生劇場で上演後、愛知、大阪を巡演。取材・文:中川實穂
2019年12月25日草彅剛が、白井晃の演出で、ドイツ演劇の巨匠ベルトルト・ブレヒトの大作『アルトゥロ・ウイの興隆』に挑む。ヒトラーが独裁者として上り詰めていく過程をシカゴのギャングの世界に置き換えて描いた問題作に、ファンクミュージックを散りばめた斬新な演出で挑む意欲作だ。【チケット情報はこちら】草彅と白井が初めてタッグを組んだのは、2018年の舞台『バリーターク』。その時の経験が草彅の中には強烈に残っているようで、「すごく新しい感覚でした。読んでみて全く分からない内容だったんですけど、実際にやってみたらすごく楽しくて。だから今回、白井さんが声をかけてくれるということで、別に台本を読まずとも、やりたいと言いました」と出演を決めた理由を話す。本作は、1956年にブレヒトがこの世を去った2年後の58年にドイツ・ヴュルテンブルグ州立劇場にて初演された。日本では1969年に田中邦衛主演、劇団俳優座による『ギャング・アルトゥロ・ウイ~おさえればとまるアルトゥロ・ウイの栄達』のほか、2005年に新国立劇場が招聘したマルティン・ヴトケ主演、ベルリナー・アンサンブルによる公演が上演されている。すでに稽古に取り組んでいる草彅は、難解な戯曲と向き合いながら「膨大なセリフの量だし、何を言っているのか、意味がよく分からないんです」と苦笑い。一方で、「すごく刺激的です。知らない扉を白井さんが開いてくれる感じがするし、自分が分からなければ、分からないほど未知の自分に出会える。舞台にはそういうところがある。今回もそれを期待しています」とも語っていた。劇中の音楽は、キング・オブ・ソウルと呼ばれるジェームス・ブラウンの楽曲を中心に構成され、オーサカ=モノレールによる生演奏というのも大きな見どころの一つ。『道(La Strada)』(2018年)で音楽劇に挑戦した草彅だが、改めて音楽劇の魅力を聞くと、「より僕の役の中の眠っている魂が、音楽によって呼び覚まされる。そんなことを白井さんは狙っているらしい。それができたら、観客の皆さんに新しい感動を届けられるのではないかなと思います」と話してくれた。公演は2020年1月11日(土)から2月2日(日)まで、KAAT神奈川芸術劇場大ホールにて。共演者には、古谷一行、神保悟志らベテラン陣のほか、渡部豪太といった若手キャストに加え、『バリーターク』でも草彅と共演した松尾諭、小林勝也など、個性豊かな俳優がそろっている。取材・文:五月女菜穂
2019年12月25日日本有数のアーティストたちが一堂に会する春の野外イベント「TOKYO・OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL」通称「METROCK」(メトロック)。2020年も東京・大阪の2都市で開催決定。あわせて第1弾出演アーティストが発表された。【チケット情報はこちら】今回出演が決定したのは、打首獄門同好会、キュウソネコカミ、SKY-HI、BiSH、ヤバイTシャツ屋さん、夜の本気ダンスの6組。この6組は東京会場・大阪会場ともに出演する。現在、2日通し券 最速チケット先行予約の受付を実施中。【OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2020】2020年5月16日(土)・17日(日)会場:METROCK大阪特設会場(大阪府堺市・海とのふれあい広場)OPEN9:00/START11:00(予定)チケット(税込):1日券10,000円/2日通し券19,000円(先行販売のみの取扱い)※未就学児は保護者同伴に限り保護者1名につき1名のみ入場可。ただしエリア制限あり。【TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2020】2020年5月23日(土)・24日(日)会場:新木場・若洲公園(東京都)OPEN9:30/START11:30(予定)チケット(税込):1日券 10,000円/2日通し券19,000円(先行販売のみの取扱い)※未就学児は保護者同伴に限り保護者1名につき1名のみ入場可。ただしエリア制限あり。
2019年12月25日オール新キャストで上演される『デスノートTHE MUSICAL』が2020年1月20日(月)に開幕する。その稽古場にて歌唱披露と囲み取材が行われ、取材には夜神月役の村井良大と甲斐翔真(Wキャスト)、エル役の高橋颯が出席した。【チケット情報はこちら】本作は、「名前を書かれた人間は死ぬ」という“死のノート”を巡る物語を描いた漫画「DEATH NOTE」(原作:大場つぐみ・漫画:小畑健)を原作に、<音楽フランク・ワイルドホーン×音楽監督ジェイソン・ハウランド×演出 栗山民也>という世界的コラボで2015年に初演された作品。これまでにない役柄となった村井の月、初ミュージカルで大抜擢の甲斐による月、同じく初ミュージカルのミュージシャン高橋によるエル、舞台ではミュージカル『ピーターパン』のピーターパン役以外を初めて演じる吉柳さくらの弥海砂、韓国版で同役を演じた歌姫パク・ヘナが日本語で演じるレムなど、“未知”という言葉がピッタリの今作。この日歌われたのは、教室で月が教師に正義を問うオープニングのナンバー『正義はどこに』(甲斐、川口竜也ら)、月とエルが疑念を抱き合いながら歌う『死のゲーム』(村井・甲斐、高橋、吉柳ら)、死神レムが愛を知り自らの命を捨てても人間を助けると決意し歌う『愚かな愛』(パク・ヘナら)、エルがキラを見つけ出して逮捕することを誓う『ゲームのはじまり』(高橋)、キラとして崇拝される月が自らの正義を貫くと決める一幕ラストの大ナンバー『正義はどこにリプライズ』(村井、高橋ら)の5曲。甲斐による『正義はどこに』の月はまっすぐすぎる瞳が印象的で、村井による『正義はどこにリプライズ』の月は自信に満ちた表情にゾクッとさせられる、高橋のエルはまばたきひとつなくあの独特な雰囲気を纏い、吉柳による海砂は凛とした透明感が吉柳ならでは、パクによるレムは愛や戸惑いが届く深い歌声が圧倒的。そんなキャスト陣の歌唱に加え、こちらも一新されたアンサンブルキャストによるコーラスも迫力があり、早く劇場で観たいと思わされる歌唱となった。その後の囲み取材で村井は「新生『デスノート』。さあ、どうなんだい?というものをすごく感じています。それに負けないように僕らの新しい『デスノート』を見せていきたい」、甲斐は「世界中のクリエイターが集結していて、自分が新人であることを抜きにしても200%、300%でいかないともったいない作品」、高橋は「本当に大きな作品。大切に稽古して本番を迎えたい」とコメント。そんな意気込みでつくられる本作、期待して本番を待ちたい。公演は2020年1月20日(月)から2月9日(日)まで東京・東京建物 Brillia HALLのこけら落としシリーズとして上演後、静岡、大阪、福岡を巡演。取材・文:中川實穂※高橋颯の「高」ははしごだか
2019年12月25日WOWOWオリジナルドラマと舞台が連動したプロジェクト『ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~』。2020年1月24日(金)からWOWOWにてドラマ版の放送がスタートし、舞台版は5月16日(土)から東京と大阪で上演される。【チケット情報はこちら】実在の火星移住計画「マーズワンプロジェクト」に着想を得て作られた本作では、火星で共同生活を送ることになる4人の人間ドラマが描かれる。ドラマ版の脚本と舞台版の脚本・演出を務めるのは鈴木おさむ。「火星に4人が住むシチュエーションと、ドラマと舞台が連動するということが決まった段階で僕のところに話が来ました。今の時代に、ドラマとあえてアナログな舞台を連動させるというのはすごく面白いなと思いました」舞台版のキャストはドラマ版にも出演するが、舞台であることを意識したキャスティングだと語る。「(主演の)三浦翔平くんとはこれまで映像しかやったことがなかったので、舞台をやってみたいと思っていました。舞台は映像の芝居だけでは届かないところがあります。彼の出演舞台を見ていたこともあって、だからこそ今度は舞台で彼の姿を見てみたいと」さらに、矢本悠馬に関しては「NHKのドラマ『フェイクニュース』を見てから、一緒に仕事がしたいな~!と熱烈に思っていました。お芝居もうまいし、存在感もある方なので、舞台で一緒にできるのが楽しみです」と期待を寄せる。そして、崎山つばさ、須賀健太という多くの舞台を経験するふたりも名を連ねる。とくに須賀とは、2002年のドラマ『人にやさしく』以来。「崎山くんは本当に大人気ですよね。だからこそ、彼が絶対にやったことがないような、1番コメディ色が強い役にしています。健太に関しては、(『人にやさしく』と本作の)プロデューサーさんから“健太はどう?”と言われて、(人にやさしく当時は)6、7歳でしたが、歳を重ねて映像だけでなく、舞台でも活躍していたこともあって面白いなと思いました」と、共演を楽しみにしている様子がうかがえた。鈴木と実力派キャストがどんな化学反応を起こすのか、今から楽しみだ。舞台『ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~』は5月16日(土)から24日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて、5月30日(土)、31日(日)には大阪・サンケイホールブリーゼにて上演される。取材・文:渡邉千智
2019年12月24日グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル イベントラボにて、12月21日、『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』が開幕した。「PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス」チケット情報本展は、世界初の長編CGアニメ映画『トイ・ストーリー』をはじめ、『モンスターズ・インク』『カーズ』などを手がけたピクサー・アニメーション・スタジオと、世界最大の科学センターのひとつ、ボストンサイエンスミュージアムが共同開発した展覧会。アニメーション制作のカギとなる8つの工程を通して、魅力的なキャラクターや作品の世界観がどのように生み出されるのか、“PIXARのひみつ”を体験しながら学べるハンズオン(体験学習)展示となっている。エントランスでは『トイ・ストーリー』のバズ・ライトイヤーがお出迎え。中へと進むとキャラクターの形をつくる「モデリング」、キャラクターを動かす筋肉や関節をつくる「リギング」、キャラクターに演技をつける「アニメーション」などのブースが広がり、実際に画面を見ながらPIXARの人気キャラクターを動かすなど、さまざまな体験を楽しむことができる。会場を訪れたボストンサイエンスミュージアムのピーター・ガーランドは「小さいお子様から、小学生、中学生、高校生がコンピューターを使って、どういう風に映画を製作するか学んでほしくて立ち上げた展覧会です。もちろん大人の皆さまにも楽しんでいただけるよう工夫をしております。いつかここに来た子どもたちがPIXAR展を見たことをきっかけに、制作の道へ進んでくれたらうれしいなと思います。ひとつのアニメーションが作られていく工程を楽しんでいただくと同時に、PIXARがアニメーションのパイオニアのひとつであることも皆さんにさらに知っていただければと思います」と展覧会への思いをアピール。また、会場には人気キャラクターと写真を撮影できるスポットや、ここでしか手に入らないオリジナルグッズの販売、さらに、グランフロント大阪南館のパナソニックセンター大阪でも、大阪会場限定のスタンプラリーやオリジナルフォトフレームによる記念撮影が楽しめるコラボイベントを実施。会期は2月24日(月・休)まで。この機会にぜひ、人気アニメーションの秘密に触れてみて。「PIXARのひみつ展」はボストンサイエンスミュージアムがPIXARとの協力により開発したものです。(C) Disney/Pixar. All Rights Reserved. Used Under Authorization.
2019年12月24日12月20日より、東京・品川プリンスホテル ステラボールにて、脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」が上演中。2012年に発売した人気ボーイズラブゲーム『DRAMAtical Murder』を原作とし、ゲームで描かれた濃厚ラブシーンも緻密に表現された、本作のゲネプロの様子をお届けしよう。【チケット情報はこちら】まず印象的なのは、舞台上に広がるセット。至るところに電脳の欠片が散りばめられ、映像演出の際に使われるスクリーンも数か所に設置されるなど、視覚から近未来の世界に引き込まれる。物語の舞台は、肉弾戦での縄張り争い“リブスティーズ”と電脳空間で行うゲーム“ライム”が流行る近未来。チームを作り、縄張り争いが広がる中、どのチームに所属することなく平凡な生活を送っていた主人公・蒼葉(永田聖一朗)を軸に、蒼葉を求めて集まったキャラクターたちを巻き込んで、ある大きな障壁に立ち向かっていく。なんといっても本作で注目なのは、恋愛シミュレーションゲームの醍醐味であるキャラクターごとのルートを楽しめること。回替わりでキャラクターのルートが決まっており、第2部からの物語は、蒼葉とそのキャラクターに焦点を当てたストーリーが展開。第2部は、ほぼ、蒼葉とその回にフォーカスが当たるキャラクターのふたりのみで物語が進行する。壁を乗り越え、お互いを知りながらふたりの距離が縮まっていく様子を間近で感じられるのは恋愛ストーリーならでは。ゲネプロではノイズ(富園力也)の不器用ながらも、真っすぐな愛が描かれ、ふたりが思いを通わせていくまでのもどかしい姿はもちろん、抱きしめ合ったり、キスをしたり、お姫様抱っこをしたり、愛を確かめ合ったりと、観ているこちらをキュンとさせる展開も多く組み込まれた。ルートが設定されているのは、紅雀(小波津亜廉)、ノイズ、ミンク(八巻貴紀)、クリア(山縣悠己)、蓮(山﨑晶吾)の5名。フォーカスされるキャラクターごとに蒼葉と育む愛のかたちも異なるので、一度だけでなく、全5キャラクター分の物語も楽しむのもオススメだ。脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」は、12月29日(日)まで品川プリンスホテル ステラボールにて上演。楽日の29日には、『DRAMAtical Murder』の音楽を手掛けるGOATBEDのゲスト出演も決定し、ゲームでお馴染みの2曲を演奏予定。取材・文:渡邉千智
2019年12月23日2020年1月15日(水)から26日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演される舞台『Starry☆Sky on STAGE』SEASON2~星雪譚ホシノユキタン~。同公演のChristmasプレゼント企画と、当日の販売商品が発表された。【チケット情報はこちら】Christmasプレゼント企画として行われるのは、レポーターとして開幕前のゲネプロ公演にお客様を抽選で30名を招待する「ゲネプロレポーター」、星公演終演後にキャストによるトークショー、星公演カーテンコールのダンスシーンのみ動画撮影解禁の3つ。当日の販売商品もあわせて、詳細は公式サイトでご確認を。honeybeeが贈るドラマCD、乙女ゲームなどからなる女性向けメディアミックス作品シリーズの舞台化となる同公演。今年の7月に初めて舞台化され、大好評を博した。今回の舞台は、公演前半の日程では冬に行われる舞台オリジナルの学園行事に向けた物語(星公演)となっており、公演期間最後の週末で、その学園行事がメインとなった(雪公演)エンターテインメントショーが中心の舞台となっている。また、今回の公演では出演者による舞台オリジナル曲が披露される。チケットは発売中。■『Starry☆Sky on STAGE』 SEASON 2 ~星雪譚 ホシノユキタン~公演日程:2020年1月15日(水)~26日(日) 全16回予定劇場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
2019年12月23日大阪のランドマーク・梅田スカイビル。タワーウエスト27階に位置する「絹谷幸二 天空美術館」で、開館3周年を記念する新展示『超!多次元空間への挑戦』が12月21日(土)よりスタート。絹谷幸二 天空美術館チケット情報オリンピック・イヤーを記念し、表現の可能性に果敢に挑戦する絹谷ワールドを多次元で紹介する本展では、絵画に飛び込んだような体験ができると話題の3D映像、豊穣で鮮やかな世界観を描き出す絵画、360度眺められる立体作品がさまざまなテーマでコラボ。森羅万象が千変万化するイメージ世界をじっくりと堪能することができる。人類救済を希求する作者渾身の大作『オマージュ「平治物語絵巻」』も初出品。紅蓮の炎に浮かび上がる明王と如来の姿は、鮮烈なアート体験になるはずだ。桜の花びら舞う大阪城、夜空を駆ける天馬、圧倒的な迫力で迫りくる風神・雷神など、3D映像に登場する絵画・立体作品が間近で眺められる展示構成になっており、「3D映像はどんな作品から生まれたのか?」と、何度も3D映像を見たくなる仕掛けとなっている。絹谷芸術の軌跡をたどる新常設展示コーナー「絹谷藝術の軌跡~アフレスコ画家の誕生~」も開設。絹谷幸二の代名詞ともいえるアフレスコとの出会い、貴重な初期作品の展示を通して、独特の世界観が生まれたルーツに触れてみてはいかがだろう?美術館でゆっくり過ごすなら、アートカフェとしても人気を誇る併設の「天空カフェ」も見過ごせない。地上27階からの絶景を楽しみながら、絵画をイメージしたオリジナルドリンクやスペシャリティコーヒーなどで一息つくこともできる。コンテンツが充実し、見ごたえがさらに増した絹谷幸二 天空美術館へ出かけよう。■絹谷幸二 天空美術館【住所】大阪市北区大淀中1-1-30 梅田スカイビル タワーウエスト27F【開館時間】10:00~18:00※金・土・祝前日は10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)【休館日】火曜(祝日の場合は開館し、翌平日が休館)、年末年始(12/30~1/3)【入館料】一般1000円、大学・高校・中学生 600円、小学生以下無料、団体・障がい者割引ありチケットぴあ割引入館引換券一般900円、大学・高校・中学生500円
2019年12月23日世界6大陸で上演されてきた“マルチメディアパペットショー”の『NUFONIA MUST FALL』が2020年1月12日(土)から日本で初上演される。【チケット情報はこちら】本作は、モントリオールに拠点を置く、世界的に有名なDJでグラフィック小説家としても活躍するKid Koala(キッドコアラ)と、オスカー賞にノミネートされた美術監督のK・K・バレット監督が手がけたもので、舞台上に設置された12を超えるミニチュアステージと40体の人形を操って展開される。演劇、撮影、編集、ターンテーブルとピアノ、弦楽四重奏楽団の要素が合わさり、約15人の出演者によって、すべてがライブで、同時進行で繰り広げられるのが特徴だ。物語の筋は、孤独なOLと都会の喧騒の中で自身の声を見つけようとしている古びたロボットの運命のラブストーリーだという。キッドコアラのマネージャーを務め、公演プロデューサーでもあるライナ・トンプソンは「登場するパペットはユニバーサルなキャラクターです。非言語のショーだからこそ、年齢も人種も性別も問わず、世界の誰でも共感できるはずです」と、公演の魅力を語る。一方で、ライナは、さまざまな要素が組み合わさったライブパフォーマンスゆえの「難しさ」を話す。「たくさんのものが同時に動いているから、何か1つでもトラブルが起こると、ショーが成り立たなくなります。たったひとつのミスがショー全体に影響しうるリスクがあるのです」。だが、だからこそ面白みがあるといい、「ハイレベルなコラボレーションはすごく人間的で、スリルがあって、ワクワクします」日本公演で楽しみにしていることを聞くと、「まだ日本では上演されたことがないので、オーディエンスがどんなリアクションをしてくれるのか、楽しみですね」とライナ。「ずっと日本で上演したいと思っていた作品なので、ぜひ見にきて欲しいです。また、今回のショーを通じて、これからいろいろなアーティストと新しいコラボレーションができたら嬉しいです」とも話した。公演は1月12日(日)、13日(月・祝)に大阪のIMPホール、1月18日(土)、19日(日)に東京の渋谷区文化総合センター大和田さくらホールで上演される。チケット発売中。取材・文・撮影:五月女菜穂
2019年12月23日2020年の東京オリンピックに向け、「オリンピックコンサート2020 プレミアムサウンドシリーズ」が年明け1月11日(土)の東京芸術劇場 コンサートホールを皮切りに、全国6都市7公演上演される。本公演は選りすぐりのオリンピック公式映像とフルオーケストラの生演奏が相まって、オリンピックの感動を伝えるもの。1997年より毎年上演され、自国開催となる2020年には、日本のスポーツ界を牽引する元オリンピック選手をゲストに招く。今回は2012年よりナビゲーターを務める俳優の藤本隆宏と、1月11日(土)と4月4日(土)の東京公演でゲスト出演する小谷実可子の元オリンピック選手2名に話を聞いた。【チケット情報はこちら】コンサートは2部構成。1部は「1964 to 2016輝き続けた夏の夢」と冠し、『オリンピック東京大会ファンファーレ』など5曲を背に、1964年の東京大会から前回リオ大会までの夏のオリンピックの変遷を映像でたどる。2部は「2020へ、その先の未来へ、輝く夢に向かって!」。注目は、ここでしか聞けない元オリンピック選手の裏話だ。ソウル、バルセロナの2大会で、それぞれシンクロナイズドスイミング、競泳の選手として参加した小谷と藤本。距離を縮めたのは引退後で、小谷は毎年プライベートでもこのコンサートを楽しんでいる。様々なアスリートの映像で涙する中、これまで小谷は上村愛子の映像で1番泣いたのだそう。「彼女は4回オリンピックに出て、8位入賞からひとつずつ順位を上げながらも、最後にメダルが取れなかった。そのクロニクルを取り上げた映像とエピソードが、ぴったりとリンクして号泣しましたね。オリンピアンといえども、ひとりの娘であるところが垣間見られたりして」。そこに藤本が話を付け加える。「映像は選手が勝負に勝った瞬間だけではありません。オリンピックまでの過程も流れるんですね。映像が盛り上がると生のオーケストラ演奏も高揚して、感動が何倍にもなって伝わってくる。私はナビゲーターをしながら、いつも感動して涙しては舞台袖で拭いています」。藤本が当日、小谷に聞きたいのは招致活動の裏側。それについて小谷は「2020年の招致は、総理、経済界・スポーツ界のトップも皆、肩書をかなぐり捨てて、1つの目標に向かっていました。これだけ勢いのあるチームで勝てなかったら、一生東京にオリンピックは来ないんじゃないかと思うくらい」と答える。気になる続きは、ぜひ会場で耳を傾けてほしい。「オリンピックコンサート2020 プレミアムサウンドシリーズ」は、1月11日(土)の東京公演より6都市7公演を開催。チケットは発売中。取材・文:横山由希路
2019年12月20日ダブルヘッダー特別公演『おおきく振りかぶって』『おおきく振りかぶって 秋の大会編』の顔合わせが、12月中旬に東京都内で行われた。【チケット情報はこちら】ひぐちアサの野球マンガ『おおきく振りかぶって』を舞台化する本シリーズ。“ダブルヘッダー特別公演”を謳う今回は、2018年2月に上演された第1弾『おおきく振りかぶって』の再演版と、第3弾となる新作『おおきく振りかぶって 秋の大会編』の2作品が同時上演される。脚本・演出は、これまで本シリーズを手がけてきた成井豊が担当。稽古初日となるこの日、キャスト・スタッフが一堂に会し“船出”に向けて決意を新たにした。ひと言ずつの挨拶で「2020年もマウンドに立てて、本当に嬉しく思っています!」と口火を切ったのは、主人公の西浦高校ピッチャー・三橋廉を演じる西銘駿。劇中で彼とバッテリーを組む捕手・阿部隆也役の大橋典之は「成長の過程を描けたら」と意気込んでみせる。原作者ひぐちから届いた応援メッセージが代読されると、成井は「スピード感を大切に、寒い時期のサンシャイン劇場を熱くしましょう!」とカンパニーを鼓舞した。続いて再演版・新作の順で本読みが行われると、稽古場の空気は一気にヒートアップ。モノローグや実況中継によって、一球ごとに緻密な心理戦が繰り広げられる『おお振り』ならではの臨場感があたりを満たした。特に再演版では、西銘をはじめとする初演の参加メンバーがすぐに勘を取り戻し、表情や声色を自在に操りながらキャラクターを演じる様子が見受けられる。武蔵野第一高校との激闘が綴られる新作は疾走感にあふれ、早くもスピード感を意識する成井の要望に応えていた。なお、本読みパートは後日「げきぴあ」にて2回に分けてレポートする。また、再演版&新作チケットの2種のチケットの購入者には「ダブルヘッダー特別公演記念特典」として原作者ひぐちのサイン入り描き下ろしミニ色紙が贈呈される。“西浦高校バッテリー”と“武蔵野第一高校バッテリー”の2バージョンを揃えてみては。(両作1回ずつの観劇で色紙1枚贈呈。)公演は、2020年2月14日(金)から24日(月・祝)まで東京・サンシャイン劇場にて。チケットぴあでは現在、12月21日(土)10:00からの一般発売を前に、先行先着チケットが販売中だ。取材・文:岡山朋代
2019年12月20日「スター・ウォーズ」をはじめ、「ジョーズ」「スーパーマン」「インディ・ジョーンズ」「E.T.」「ハリー・ポッター」など数え切れないほどの作品の音楽を生み出したジョン・ウィリアムズ。「スター・ウォーズ」のシリーズ最終章となる「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」の音楽も手がけ、御歳87歳ジョン・ウィリアムズは、映画界の “生きる伝説”だ。そのジョン・ウィリアムズの音楽を吹奏楽で楽しむコンサートが、2020年5月4日(月・祝) 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール(兵庫公演)、8月10日(月・祝)サントリーホール 大ホール(東京公演)で開催されることが決定した。東京では今までに2度開催し、両公演ともほぼ完売の人気公演。この度、初めて関西地区にも登場し、”スター・ウォーズの日”5月4日(May the Force be with you=フォースと共にあらんことを)に開催する。指揮は、西村友、演奏は、兵庫公演はOsaka Shion Wind Orchestra、東京公演は東京佼成ウインドオーケストラが務める。ジョン・ウィリアムズは、アカデミー作曲賞においては、今までに51度のノミネート、5度の受賞を誇る。映画音楽以外でも、4つのオリンピック(1983夏ロサンゼルス、1988夏ソウル、1996夏アトランタ、2002冬ソルトレークシティ)のテーマ曲、2つの交響曲、協奏曲を作曲、ボストン・ポップス・オーケストラの音楽監督を14シーズン務め、ボストン・ポップス日本ツアーに際し、当時皇太子だった徳仁天皇陛下の結婚の儀(1993年)のために『雅の鐘』(Sound the Bells!) を作曲するなど、記憶にも記録にも残る数多くの功績を残している。チケットぴあでは2020年2月1日(土)10:00より、東京公演のプレイガイド最速先行を予定している。<「ジョン・ウィリアムズ」ウインドオーケストラコンサート2020>【兵庫公演】2020年5月4日(月・祝) 15:00開演(14:15開場)兵庫県立芸術文化センター・KOBELCO大ホール指揮:西村友吹奏楽:Osaka Shion Wind Orchestra【東京公演】2020年8月10日(月・祝) 14:00開演(13:30開場)サントリーホール 大ホール指揮:西村友吹奏楽:東京佼成ウインドオーケストラ*映像による演出はございません。*ジョン・ウィリアムズ本人の出演はございません。
2019年12月20日第一線で活躍する声優たちがリーディング形式で披露するリーディングシェイクスピア「ロミオとジュリエット」。12月17日に開幕した本作は、回替わりでキャストが異なる、日毎の組み合わせでの化学反応も魅力だ。12月18日公演がメディア向けに公開。構成・演出を手がける深作健太が作り出す新しい「ロミジュリ」を観劇した。【チケット情報はこちら】18日公演は、汐谷文康、帆世雄一、岸尾だいすけ、大海将一郎、夏川椎菜、下田麻美が出演。ロミオ役は汐谷、ジュリエット役は夏川と、活躍の場を広げる若手声優のふたりが演じたことで、出会いのときめきや、愛し合った5日間を瑞々しく表現。純粋だからこそ際立つ悲劇を演じきった。ロミオの盟友・ベンヴォーリオ役には帆世。ふたりを出会わせたどこか気の良いベンヴォーリオ、そしてふたりを引き裂くキャピュレット家・ジュリエットの父も兼任し、年代の違うふたりの男を演じ分けた。キャピュレット側に立つ血気盛んな青年・ティボルト、ジュリエットを思うも不幸な最後を遂げるパリス伯爵を演じたのは舞台出演も多い大海。動と静、相反する役をより演劇的に表現した。ロミオとジュリエットの恋を手助けしてくれる神父、そしてヴェローナを治める大公は、数多くの作品で存在感ある演技を魅せるベテラン声優の岸尾が兼任。ラスト近く、神父と大公をひとり演じわけながらストーリーを展開するシーンは、目の前で声優が演じる朗読劇ならではの魅力をたっぷり味わうことができる。そして同公演回で誰よりも目を引いたのは、マーキューシオ、乳母、そしてストーリーテラーも兼任した下田。乳母とマーキューシオが同じ声優?と思うかもしれないが、下ネタを交えながらジュリエットを慈しむ乳母、そしてやんちゃで向こう見ずなトラブルメーカー・マーキューシオを演じる姿は同一人物か?と思わせるほど。開幕の口上、ナレーション的な役割もこなし、確かな存在感を見せ付けてくれた。公演は12月22日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて。チケットぴあでは各公演前日23:59まで購入できる当日引換券を発売中。公演回ごとの出演者は下記。12月21日(土)13時公演:白井悠介、田丸篤志、岸尾だいすけ、市川太一、西明日香、西村ちなみ12月21日(土)19時公演:中澤まさとも、帆世雄一、笠間淳、市川太一、工藤晴香、福島潤12月22日(日)12時30分公演:駒田航、神尾晋一郎、松田健一郎、安田陸矢、吉岡茉祐、福島潤12月22日(日)18時公演:中島ヨシキ、古畑恵介、松田健一郎、安田陸矢、田中美海、井上麻里奈
2019年12月20日お正月の風物詩であり、若手歌舞伎俳優の登竜門としても知られる『新春浅草歌舞伎』。今回は第1部に『花の蘭平』『菅原伝授手習鑑寺子屋』『茶壷』、第2部に『絵本太功記尼ケ崎閑居の場』(以下『太十』)『仮名手本忠臣蔵祇園一力茶屋の場』(以下『七段目』)を上演する。出演する尾上松也、中村歌昇、坂東巳之助の3人に話を聞いた。【チケット情報はこちら】歌舞伎初心者にも気軽に楽しんでもらおうと、古典の名作から、華やかで、クスっと笑えるような演目までがそろう浅草。『寺子屋』で松王丸を、『七段目』で大星由良之助を演じる松也は、「『寺子屋』は現代ではなかなか理解し難い状況ではありますが、逆にそこで親や兄弟、主人への忠誠心がより濃く滲み出ている作品だと思います。また『七段目』も『寺子屋』同様、人気演目のひとつ。お客様も心構えが必要かもしれませんが、その分僕らも熱い思いをもって取り組ませていただきます」と意気込む。『寺子屋』で春藤玄蕃、『茶壷』で田舎者麻胡六、『太十』で武智光秀、『七段目』で赤垣源蔵を演じる歌昇は、「『太十』は光秀が謀反を起こしたことによって、どういう悲劇を辿っていくのか。光秀の家族それぞれにスポットが当たっていく作品なので、ひとつの家族のドラマとしてお見せ出来たら」と語る。また『茶壷』で熊鷹太郎を、『七段目』で寺岡平右衛門を演じる巳之助は、「『茶壷』は本当に説明不要と言いますか、現代にも通じる、日本古来のコントのような作品です。どんな方でも肩肘張らずに楽しんでいただける演目だと思いますし、第1部の締めくくりなので、“歌舞伎って面白かったね”と思っていただける最後のひと押しとして機能してくれれば」と期待を寄せる。同世代ならではの和気あいあいとした雰囲気を見せる3人に稽古場での様子を聞くと「仲がいいだけに、このままの空気感でやってしまうと緊張感がなくなってしまう。みんな初役でもありますし、どの劇場よりも緊張感があるかもしれません」と松也。それに歌昇が頷き、巳之助も「若いからこそ本当に真面目ですよ」と笑う。また「町ぐるみで楽しんでいただける公演」と松也が語るように、上演時間が短め(その分観劇料も抑えめ)に設定されているため、芝居の前後にお正月感あふれる浅草を散策出来るのも楽しい。さらに「歌舞伎といえどもなかなか見られない景色。浅草のお正月らしくて素敵です」と巳之助が推すのは、恒例の「着物で歌舞伎」(1月19日(日)第2部に実施)。観客はもちろん、劇場スタッフも着物で出迎え、華やかな雰囲気の中で歌舞伎を堪能することが出来る。公演は2020年1月2日(木)より26日(日)まで、東京・浅草公会堂にて上演。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2019年12月20日松居大悟が主宰する劇団「ゴジゲン」が、12月から来年2月にかけて第16回公演『ポポリンピック』を上演する。稽古場にて、劇団員の目次立樹と東迎昂史郎に話を聞いた。今作の題材はオリンピック。東迎が「今までは“自分たちのこと”を芝居にしてきたけど、今回は“オリンピック”という現実を描く。そこが大きく違う部分だと思います」という本作。もちろんオリンピックの是非を問うなどの内容ではなく、「“選ばれる・選ばれない”がテーマになっています。オリンピックって、選手も、競技も、選ばれたものの祭典ですが、これは“選ばれなかった人たち”の話です」(目次)。稽古をしながら脚本ができていくのがゴジゲンのスタイルだが、目次は「今回、(脚本・演出の)松居は稽古初日に『コメディになりそうにない』と言っていたんですよ。でも稽古の中で僕らが笑いを欲しがるので(笑)、『あ、コメディになるじゃん』と言っていました。ゴジゲンならではの、笑えるけど切ない、切ないけど笑える作品になると思います」と、ゴジゲンらしい切り口になりそうだ。目次が演じるポポも、東迎が演じる則夫もプレイヤーという役どころ。2人のやっている種目はそれぞれ、本作にも出てくる2020年の東京五輪で最終追加種目候補に上がり、則夫のやっている種目だけが採用された。ふたりは共にオリンピックを目指す友達という設定だが、東迎は「ポポと則夫の関係性を大事につくっていかなければいけないお話だなと思います。立樹さんと向き合って演じるのは初めてなので、最初は『できるのかな』と思ったりもしましたが、やっぱり安心できますね」。目次は「ゴジゲンは器用チーム(奥村徹也・本折最強さとし・松居)と不器用チーム(目次・東迎・善雄善雄)がいて、不器用チームの僕らがメインになることは今までにありませんでした。だけど今回はその不器用さが生きる作品だと思います」と話す。また、客演として参加する劇団献身の木村圭介に対して、「めちゃくちゃ面白いです!」とふたりは口を揃える。「稽古は木村のおしゃべりから始まるんですよ。毎日30~40分話しています(笑)」(東迎)、「うちには劇団献身の主宰(奥村)もいるので(笑)。だからこそ存分に暴れてもらえると思っています」(目次)。どんな作品になるのか楽しみな『ポポリンピック』は、12月21日(土)・22日(日)に福岡・イムズホール、2020年1月3日(金)から21日(火)まで東京・こまばアゴラ劇場、1月25日(土)から27日(月)まで札幌・扇谷記念スタジオシアターZOO、2月8日(土)・9日(日)に京都・THEATRE E9 KYOTOにて上演。ライター:中川實穗カメラマン:川野結李歌
2019年12月19日1980~90年代、野田秀樹、渡辺えりらに並び、日本の小劇場ブームを牽引した作家・演出家の如月小春の戯曲『NIPPON・CHA!CHA!CHA!』が1月10日(金)からKAAT 神奈川芸術劇場で上演される。マラソンでオリンピックを目指し、日本中の期待を一身に背負って生きる若者の孤独と挫折を描いた本作は、「ダンス版」と「演劇版」の二部構成で上演。日本のコンテンポラリーダンスをリードし、世界で活躍し続ける振付家・ダンサーの山田うんが、構成・振付、さらには初めて演劇の演出に挑戦する。幼少期より兄とのお笑いコンビ「まえだまえだ」として活動し、現在では俳優として活躍する前田旺志郎が主人公のカズオ役を演じる。【チケット情報はこちら】山田は現在の創作状況について、 「一人一人の個性や物語が日に日に際立っていく。やりがいがあって、見応えがあって、スピード感があって、本当に駆け抜けている」と語る。初めての演劇の演出ということで、手探りな場面もあるようだが、「家族のようにみんなで作っている」という。作品で描かれる舞台は、高度経済成長期に入る少し前の日本で、本作の初演は1988年にまで遡る。“昔の作品”をこの2020年に上演することについて、山田は「いろいろな時代がミルフィーユのように層になっているのを感じる作品。戦後74年が経つけれど、嫌になっちゃうぐらい、その時と何も変わっていない」と所感を述べる。そして、「だからこそ今の私たちでも熱く感じたり、色々と実感できるところがあったりすると思う」。前田は大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』でも水泳選手の役を演じるなど活躍を見せるが、舞台出演は2作目で、今回が初主演となる。ダンスも未経験で「最初はすごく不安だった」というが、山田の指導を受けるうち、「初めてだからこそプレッシャーを感じる必要もないし、真っ直ぐにがむしゃらにやる。無駄なものを背負う必要はない」と、考えが変化していったという。その上で、「2020年の1月ということもあって、この舞台を見て、何か一歩を踏み出すような勇気を持つ人が現れたらいいなと思う」とも語った。そんな前田について、山田も「ぴったりの役。彼は今19歳。ダンスでも演劇でも、この体に詰まっているものが毎日変わっていき、儚さを感じる。それが、作品で描かれているような、崖っぷちに立った人が見つめる眼差しや勇気などとリンクして、本当に物語とは思えないような実感がこもっている」と太鼓判を押す。公演は1月19日(日)まで。チケット発売中。取材・文:五月女菜穂
2019年12月19日2020年、宝塚大劇場の新たな年の幕開けを、トップスター・望海風斗率いる雪組が飾る。演目は、小池修一郎が脚本・演出を手がけるミュージカル『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』だ。「宝塚歌劇雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』」チケット情報1984年に公開されたセルジオ・レオーネ監督による傑作ギャング映画をミュージカル化した本作。以前、小池が同作のファンであることを知り、「いつか宝塚で舞台化されることがあれば、ぜひその一員として出演したいと思っていました」と望海。物語は急成長を遂げる20世紀のアメリカを舞台に、ニューヨークの貧民街で暮らす移民の少年たちが、ギャングとして成りあがっていく様を少年期、青年期、壮年期を交錯させて描かれる。「ギャングにならざるを得なかった人たちの背景を描いた作品。移民たちが成功を目指すも、なかなかうまくいかない。当時のアメリカの中で、移民としてどう生き抜いてきたかというのをさまざまな立場から描いた“人生のドラマ”だと思います」。望海が演じる主人公・ヌードルスは、貧しいユダヤ系移民の二世。少年時代に仲間をギャングに殺され、逆上して刺殺したことから刑務所に入れられた過去を持つ。「発散するタイプではなく、我慢強くて、どこか孤独を感じるような人物。仲間を殺されたときなど要所要所で狂気を見せる一方で、普段は何を思っているか分からないような部分があるので、そのバランスをうまく表現していきたいです」。ギャングでありながら、「“黒い”部分はあまり意識していません」と役作りについて語る望海。「裏社会で生きながらも、いつかはそこから抜け出したいと思っているのがヌードルスで、アメリカを憎んで恨み続けて、いつか勝ちたいと思っているのが彩風(咲奈)演じる仲間のマックス。同じギャングでも、どちらかというとマックスのほうが“黒い役”なので、その対比をしっかりとお見せしたいと思います」。2019年を振り返り「ふり幅の広い役をさせていただき、柔軟性がついた一年でした」と語る望海。2020年は「どんなことにも挑戦する気持ちを忘れず、トップとして強くありたい」と力を込める。「トップになって1年目はみんなに支えてもらい、2年目は組でいろんなことに挑戦させていただきました。来年はトップとして根っこのような強さを持って立ち、みんなが安心して舞台で自由にできるような年にしたいです」。公演は1月1日(水・祝)から2月3日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、2月21日(金)から3月22日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。東京公演のチケットは1月19日(日)発売開始。取材・文:黒石悦子
2019年12月19日令和最初の年越しとなる今回、毎年恒例のカウントダウンイベントを実施している梅田スカイビル・空中庭園展望台ではFM802とのコラボレーションによるスペシャルカウントダウンイベントが実施され、大晦日の営業時間は通常の22:30から深夜2:30まで延長される。40F屋内展望フロア南側には、大阪のビル群が光り輝く「シティ・ビュー」をバックに特設ステージが登場。ステージではFM802のDJとして活躍中の深町絵里さんMCによるカウントダウンイベントを実施する。さらに、特設ステージ以外でもカウントダウンを楽しめるよう各所にはサテライトモニターを設置し、空中庭園内のどこにいても新年を祝うことができる。■イベント概要開催日:12月31日(火)23:00~25:00※当日は9:30~26:30(最終入場26:00)開催場所:空中庭園展望台40F「シティ・ビュー」特設ステージ価格:1500円/1人また、12月25日(水)までは梅田スカイビル恒例のクリスマスイベント「梅田スカイビルXmas 2019」にあわせて「空中庭園Xmas 2019」を開催中。空中庭園展望台40F・屋内展望フロアでは梅田スカイビルの建築コンセプトとシンクロした「宇宙」を感じさせる未来的なクリスマスデコレーションが施されている。今年は新進気鋭の空間デザイン/デコレーターのHaruka Kanataによってファンタジックな空間に生まれ変わり、大阪の夜景と幻想的な演出の競演はこの時期でしか体感することができない。デコレーションのどこかには大阪の夜景を見つめる「幸せの白いフクロウ」もいるので、恋人とぜひ探してみては。他にも、毎年恒例の“ホワイトツリーの森”も登場。空中庭園内のカフェ『cafe SKY 40』もしくはショップ『UMEDA SKYBLDG GALLERY SHOP』をご利用の方に手渡される星型オーナメントに願いを託し、真っ白なツリーに飾ろう。その他、『cafe SKY 40』では、Xmas限定メニューとしてカフェでは定番人気のXmas 限定ドリンクはもちろん、オリジナルスイーツも登場する。屋上展望台のスペシャルエリアにはドーム型のシースルーテント、約300 本のイルミネーションフラワーが設置され、煌めく夜景に浮かぶインフィニティフラワーガーデンが登場するなど、大阪のクリスマスの夜空を彩るイベントがたくさん。煌めく夜景とともに特別な夜を大切な人と過ごそう。■「空中庭園Xmas 2019」期間:11月15日(金)~12月25日(水)時間:9:30~22:30(最終入場22:00)場所:空中庭園展望台39F・40F・屋上※「cafe SKY 40」・「UMEDA SKYBLDG GALLERY SHOP」の2店舗については10:00~22:00の営業
2019年12月19日現在開催中の全国ツアー「Beyond the epilogue TOUR」を最後にドラムのTatsuyaが脱退することを発表したlocofrank。現体制ラストとなるツアー最終シリーズが発表された。locofrank「Beyond the epilogue TOUR 2020」チケット情報ツアー最終シリーズは、2020年3月6日(金)名古屋CLUB QUATTRO、3月12日(木)渋谷CLUB QUATTROにて開催される。大阪在住の木下 正行(Vo/Ba)、森 勇介(Gt/Vo)、Tatsuya(Ds/Cho)の3人で1998年にバンド結成、2003年に前身バンドのバンド名から同メンバーで現在の”locofrank”に改名。結成から21年間変わらぬ形で活動してきた。彼ら3人での最後のライブを、ぜひ会場に足を運んで見届けたい。チケットの一般発売に先駆け、チケットぴあではオフィシャル先行を実施中。受付は12月24日(火)23時59分まで。■locofrank「Beyond the epilogue TOUR 2020」2020年3月6日(金)名古屋 CLUB QUATTRO2020年3月12日(木)渋谷 CLUB QUATTRO<オフィシャル先行(抽選受付)>12月17日(火)18:00~12月24日(火)23:59<一般発売>2020年1月11日(土)10:00
2019年12月18日2017年に初演された舞台『花火の陰』が2月に上演される。出演者の大鳥れいと岡田達也に話を聞いた。「「花火の陰」」チケット情報本作は、村松みさきの脚本・演出で2017年に初演された作品。2年半ぶりの再演となる今回は、演出を新たに「おぼんろ」のわかばやしめぐみが手がけ、大鳥れい、笠松はる、きよこ、阿紋太郎、岡田達也らが初演から続投。新キャストとして野村宏伸をはじめとして石田隼、藤田奈那、森めぐみ、藤崎卓也、森大が出演する。続投組のふたり。再演について大鳥は「初演の時にたくさんのご好評をいただいて『また再演を』と盛り上がっていましたが、実現しにくいのも事実で。だから本当に『また観たい』『また見せたい』と思ってくださった方が多くいたんだなと感じ、すごく嬉しく思っています」、岡田も「驚きました。今回は演出家がわかばやしさんになり、キャストも半分くらい変わり、劇場も三越劇場になり、果たしてどんな作品になるのか。期待しています」と語る。20年前、とある片田舎に映画の撮影のために俳優やスタッフが滞在していたが、ある事件をきっかけに映画は完成を見ることなく解散してしまう。それから時が経ち、当時は撮影助手だった女性が大物女優に成長して20年ぶりにロケ地に足を踏み入れた瞬間、共に同じ時を過ごした人たちが、ある目的のために次々とやってきて――という物語。大鳥は「この作品は、花火のような華やかなものをつくる人間の孤独や儚さ、作品が忘れられていくことの悲しさが“陰”として描かれているのですが、初演から2年、私も経験を重ね、むしろそういう辛さや孤独まで楽しめる境地にきていて(笑)。あの時間があったからこその今だと愛おしく感じられるようになりました。だから今回はそういうものもどこかでお見せできるかもしれないなと思っています」。岡田は「劇中に(主人公にとって)特別な人々が出てくるシーンがあるのですが、僕は今も『あのシーンはいいな』と思うことがあって。胸がすごく痛いけど、すごく温かい。またそこに立ち会えるんだというのも楽しみです」。演出のわかばやしとは共に初タッグ。岡田が「僕は、彼女が所属する「おぼんろ」の方とは共演したことがあって、ファンタジーな世界を上手につくられる方だとうかがっているので、稽古が始まるのが楽しみです」と期待を寄せる舞台『花火の陰』は、2月5日(水)から10日(月)まで東京・三越劇場にて上演。取材・文:中川實穂
2019年12月18日大阪松竹座の2月公演『喜劇なにわ夫婦八景』の製作発表が12月12日、大阪市内で行われ、出演の真琴つばさ、筧利夫、内博貴、桂ざこばらが登壇した。本作は上方落語の巨星、桂米朝の知られざる素顔と弟子たちとの賑やかな共同生活を、妻・中川絹子の視点を軸に描くもの。廓正子著『なにわ華がたり』をもとに、脚本・演出の堤泰之により、新たな物語として舞台化する。冒頭、挨拶に立った米朝の息子、5代目桂米團治は、開口一番「感動しております」と感激のコメント。「喜劇 なにわ夫婦八景 米朝・絹子とおもろい弟子たち」チケット情報「まさか両親がお芝居になるとは、夢にも思いませんでした。絹子を演じる真琴つばささんと米朝を演じる筧利夫さんは、本人が乗り移ったようにそっくり。そして僕を演じてくださるのがジャニーズの内博貴さん。本人より数段男前の内さんが、三枚目の僕をどのように料理してくれるのか非常に楽しみです」。米朝の師匠で4代目桂米團治役には、兄弟子の桂ざこば。「先代の米團治は昭和25年に55歳で他界、いま生きてる僕らは誰も知らないのですが、ざこば兄さんは役を自分に引き付ける魔力がある方。きっと『こんな人やったんやろな』と教えてくださること請け合いです」と期待を寄せた。中川絹子役の真琴は、映像などで生前の絹子の様子を見聞きしたという。「はんなりとした関西弁が印象的で。時の勝負師でもあり、愛情と勝負に長けた女性だったと思います。夫と息子を愛し、何より関西の皆様に愛される舞台にしたい」と抱負を語る。筧は米朝について「多方面から観察して分析する、部長刑事のような部分があったのでは」と推測。ひとりで何役も演じ分け、演出も兼ねる落語の難しさにも触れ、「落語を極めた方なので、役者なんて容易だったはず。粗相のないよう勤めたい」と、偉大な先輩に敬意を表した。米團治役の内は生前ざこばに連れられ、米朝に挨拶する機会があったという。「ご縁を感じます。落語は未知の世界ですが、一つひとつ勉強しながら頑張りたい」と意欲を見せる。2年前に脳梗塞で倒れ、本作で芝居復帰するざこばは、「今があるのは師匠“ちゃーちゃん”とママのお陰」と感謝を述べる。「先代の米團治は相当頭のええ人やったと思います。これから勉強です。体調は万全やけど、台詞覚えがアカン。内君には会うなり(台詞が飛んだら)『頼むで!』と伝えてます」とユーモアたっぷりに場を沸かす。筧が「僕も師匠と同じ場面が多いんですけど」と不安を吐露すると、真琴がすかさず「内君が全員の台詞を覚えてくれるそうです」と無茶振り、最後は内が「任せてください!」と頼もしく応戦し、会見は爆笑の掛け合いで幕となった。公演は、2月1日(土)から16日(日)まで大阪松竹座にて上演。チケットは1月4日(土)10時より発売開始。取材・文:石橋法子
2019年12月18日1点1点人の手で組み立てたアート性の高い3Dポップアップグリーティングカード「WAO!POP」。開くと複雑に組み込まれた仕掛けが立ち上がり、立体感あるオーナメントが360度全方向から鑑賞できる。受け取った人を感動させること間違いなしだ。令和最初のクリスマスを間近にひかえ、「WAO!POP」ではクリスマスメッセージにぴったりなデザインの商品が続々登場。「サンタとそり」「サンタと煙突」「ポインセチア」「バラの花束」「空をかけるサンタ」「クリスマスリース(メリークリスマス)」など、バリエーションも豊富で、送りたい相手の好みを考えて選ぶのも楽しい。また、兵庫県に本社を置く小西印刷所の地元、大丸神戸店1階婦人洋品売場では今年も期間限定「WAO!POP クリスマス販売会」を実施。12月18日(水)から12月25日(水)までの8日間、実際に「WAO!POP!」を手に取って購入することができる。大切な人へのギフトと一緒に、サプライズとメッセージを添えて「WAO!POP」を渡してみては?「WAO!POP クリスマス販売会」【期間】12月18日(水)~12月25日(水)【時間】百貨店営業時間に準ずる【場所】大丸神戸店1階婦人洋品売場
2019年12月18日