更新日:2021/02/16
がん保険のカラクリを解説!がんになっても保険金がおりない理由とは?
- がん保険の仕組みについて解説します
- がん保険に加入していても保険金が下りないケース
- 保険金が下りない状況にならないために知っておくべきこと
内容をまとめると
- がん保険に加入していても保険金が下りない場合がある
- がん保険に加入する以前にがんと診断されていた場合は、保険金が下りない
- がん保険によっては、通院治療や支払対象外のがんの場合は保険金が下りない
- 保険金が下りないトラブルを避けるためにも、免責期間や通院補償の内容をしっかりと確認する
- 免責期間がないがん保険は、すぐに保証してもらえるが、一時金や通院補償がない場合がある
- がん保険について理解し、保険金が下りない事態にあわないためにも、がん保険のプロに無料相談するのがおすすめ
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目次を使って気になるところから読みましょう!
保険金がおりない落とし穴!がん保険のカラクリとは
多くの人は、がん保険に加入していればがんになってしまって時に保証金がもらえると考えていると思います。
もちろん、間違いではないですが保険金が出ない場合もあるのです。
保険金が下りないケースとして、免責期間にがんになった場合や上皮内新生物を対象外とする場合、または、通院治療の場合は保険金が出ないといったケースがあります。
このようにがん保険に加入していても支払い条件以外の場合は、保険金が下りないケースがあるのです。
実際に、保険金が下りないケースには大きく分けて以下の6つのケースがあります。
- がん保険に加入する前にがんと診断されていた
- 免責期間にがんと診断された
- 通院のみの治療で済んだ
- 支払対象外のがん(上皮内新生物)だった
- 支払対象外の治療(自由診療)を受けていた
- 診断給付金の支払回数を超えていた
このような状況にならないためにも、保険金が下りないケースについて具体的に解説していきます。
保険金がおりないケース①:がん保険に加入する前にがんと診断されていた
生命保険に加入する場合、保険の対象となる被保険者の現在の健康状態などを保険会社に知らせる告知義務があります。
告知を義務とする理由は、加入者間の公平性を保つためです。健康な人と健康でない人が同じ条件で保険金等の支払いを受けるといったことになってしまうことを避ける目的があります。
がん保険に加入する際もこの告知が必要になります。がん保険に加入する以前にがんと診断されていた場合は、保険金が下りないケースがあります。
これを避けるために、がんと診断されていながら告知しなかった場合は、告知義務違反とみなされペナルティ(契約解除など)を受ける可能性もあります。
がん保険の加入条件や、審査は会社によって違いますが、保険金が下りないケースを理解しておくことは必ず必要になります。
保険金がおりないケース②:免責期間内にがんと診断された
がん保険には免責期間が存在します。免責期間とは、契約開始日から保証の開始日までの保険金が支払われない期間のことです。
そして、この期間にがんと診断された場合は保険金が下りません。
多くのがん保険では、90日間の免責期間が設けられています。そのため、がん保険に加入してから3ヶ月以内にがんと診断された場合は、免責期間内なので保険金は支払われないのです。
これは、体調に不安を感じた人が検診を受ける前に急いでがん保険に加入し、給付金をもらうなどのモラルリスクを防ぐ目的となっています。
※免責期間は保険会社によって異なる場合がありので、注意が必要です。
保険金がおりないケース③:通院のみの治療で済んだ
がん保険の支払条件に入院が含まれている場合、通院のみの治療は支払対象外となるので保険金が下りません。
近年は、がんの治療技術は進歩していて通院による治療も増えてきています。
これに伴い、がん保険の通院治療に備えた商品も多く提供されてきています。
がん保険に加入していても、通院のみで治療が完了し保険金が支払われないといったことがないように、加入条件をしっかりと考える必要があります。
通院による治療に対応した保険でも、支払条件を満たしていないと支払われない場合もあります。
治療法や、通院日数によっても変わってくるので、この辺りも見ておく必要があります。
保険金がおりないケース④:支払対象外のがん(上皮内新生物)だった
上皮内新生物を対象外とするがん保険の場合、保険金が支払われません。
上皮内新生物とは、一般的な「がん」といわれる悪性新生物とは異なり、がんが上皮内にとどまっている状態のがんのことをいいます。
上皮内新生物は、適切な治療を行えば移転や再発の可能性はほとんどないといわれています。
保険会社によって異なりますが、この上皮内新生物はがん保険の対象となっているのが一般的です。
国立がん研究センターがん情報サービスの「全国がん罹患数・率報告(平成28年3月)」の結果では、子宮頸がんは63.7%が上皮内新生物の段階で発見されるという結果が出ています。
しかし、上皮内新生物を対象外とする保険や、保険金が支払われる場合でも金額がかなり低めに設定されている場合もあるので注意が必要です。
保険金がおりないケース⑤:支払対象外の治療(自由診療)を受けていた
がんの治療1つで、がん細胞を薬で死滅させる「抗がん剤治療」があります。
抗がん剤治療は健康保険の対象となっているので、治療費を全額自己負担することはありません。
しかし、健康保険適用の抗がん剤治療で回復しなかった場合は、健康保険適用外の抗がん剤治療を選択する可能性もあります。これは日本では未承認の治療法となるため、自由診療という扱いになってしまいます。
自由診療は健康保険適用外の治療となり、全額自己負担となるため高額になってしまう場合があります。
自由診療が保証されるがん保険もありますが、保証されない場合は高額な治療費を自己負担することになります。
保険金がおりないケース⑥:診断給付金の支払回数をこえていた
がん保険には診断給付金や手術給付金が支払われるタイプが多いですが、支払回数が決められている場合もあります。
その支払回数を超えてしまった場合は、それ以降の診断給付金や手術給付金は支払われません。
がんは再発の可能性もあるので、この支払回数は重要なポイントになります。
支払回数が「1度きり」、「無制限」など回数が異なる場合があるので、この辺りを見ておかないと再発してしまった際に、保証金が出ないといった場合もあります。
保険金がおりないトラブルを避けるために確認すべきポイント
ここまでは保険金が下りないケースについて解説してきました。
がん保険に入っていたからといって、必ず保険金が支払われるというわけではないことが分かったと思います。
がんになった時に保険金が支払われなければ、これまで支払ってきた保険金が無駄になってしまい、保険に入っていないのと同じことになってしまいます。
このような「もったいない状態」にならないためにも、契約前に下記の5つのポイントを確認しておきましょう。
- 告知内容に誤りはないか(告知義務違反)
- 免責期間はいつまでか
- 上皮内新生物の扱い
- 通院保障の内容
- 給付金(一時金)が出る回数
ポイント①:告知内容に誤りはないか(知義務違反がないか)
がん保険を契約する場合は、告知すべき事柄を事前にしっかりと確認してから契約に進むようにしましょう。
告知する内容は、現在の健康状態や過去の傷病歴、健康状態や職業などがあります。
これらの内容を正確に告知しないと「告知義務違反」となり、契約解除や保険金を受け取れないといったことになってしまいます。
保険会社によって、加入条件や告知内容は異なるのでわからないことは自分で判断せずに、保険会社や担当者に直接確認することが大事になります。
加入条件によっては、過去に病気で入院していたり手術を受けていた方は加入が難しいケースもあります。
事前にしっかりと告知する内容を確認して、審査を受けるようにしましょう。
ポイント②:免責期間はいつまでか
がん保険には、契約してから90日間の免責期間があることを理解しておきましょう。この期間にがんが見つかってしまった場合は、診断給付金や入院給付金はもらえません。
体調に不安を感じてから急いで加入しても間に合わないので、余裕をもってがん保険の加入を検討するようにしましょう。
ここで注意することは、会社によって免責期間が異なるという点です。多くの保険会社は90日間ですが、会社によっては異なる場合もあるので事前に確認するようにしましょう。
ポイント③:上皮内新生物の扱い
上皮内新生物が保険の対象になっているかも、しっかり確認しておきましょう。
保険会社によって、上皮内新生物の扱いは異なるので以下の点を注意して見ておきましょう。
- 診断給付金または手術給付金の対象になるのか
- 支払金額はどのくらいあるのか
- 支払回数が決められているのか
ポイント④:通院保障の内容
最近のがん治療では、医療技術の高度化などもあり、通院や日帰り手術でのがんの治療をおこなうケースが増えてきています。
これに伴い、がん保険の保証も通院保証を重視するものが増えています。しかし、従来型のがん保険では、入院して手術することが目的とされているため通院保証は少ないことが多いです。
そのため、通院給付金の支払条件はしっかり確認する必要があります。
- 退院後の通院のみを対象にしているのか
- 入院の有無に関わらず三大療法の通院を対象にしているか
- 給付期限や限度日数は決められているか
ポイント⑤:給付金(一時金)が出る回数
最近のがん保険は、入院給付金と診断給付金(一時金)の両方を基本保証としてるものが多いです。
先程も述べたように、がんの治療は通院や、日帰りの手術など入院しなくても通院だけでがん治療を受けれるようになってきています。
その場合、診断給付金が支給されるがん保険であれば、入院日数に関わらず一時金が支給されるので、治療費を抑えることができます。
そして、この給付金において受け取れる金額や回数などの条件をしっかりと確認しておくようにしましょう。
がんは再発のリスクや治療が長期化することもあるので、給付金が出る回数は大事なポイントになります。
参考:免責期間がないがん保険はないの?
免責期間にがんと申告された場合は保険金が下りないと解説してきましたが、免責期間がないがん保険も存在します。
免責期間がないことは良いことかと思う方もいると思いますが、メリットとデメリットが存在するので解説していきます。
まず、メリットは
- 加入後すぐに保証してもらえる
- 保険料が安い
通常は保証されない免責期間がないので、契約後からすぐに保証してもらえます。また、一時金の支払いがないため、保険料が割安になっています。
デメリットは
- がんと診断された場合の、一時金がなく通院保障もない
- 上皮内新生物は特約での保証となる
保険料は安いですが、一時金や通院保障がなく上皮内新生物は特約となるので別でお金がかかってきます。
このように、メリットとデメリットが存在するので自分にあったがん保険かしっかりと判断する必要があります。
がん保険のカラクリで損をしないよう、あらかじめ支払条件を確認しておこう
がん保険に加入していても保険金が下りないケース、そして、そのような状況にならないためのポイントについて解説してきました。
今回の記事のポイントは、
- がん保険に加入していても、支払い条件でない場合は保険金が支払われない
- 保険会社によっては、上皮内新生物を対象外とする場合や、通院での治療には対応していないがん保険もある
- 免責期間のないがん保険は、保険料が安いなどのメリットもあるが、通院保証がなく上皮内新生物は特約の保証になるなどデメリットもある