製作段階から注目を集めている阿部寛の最新主演作『つやのよる』。直木賞作家・井上荒野の同名小説を映画化する本作は、『今度は愛妻家』などの行定勲監督と阿部との初タッグや、小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、荻野目慶子ら豪華女優陣の共演など、これまでにも多くの話題を提供してきたが、今度は阿部と元妻子役の大竹しのぶ、忽那が出会う緊張感のあるシーンの模様が解禁になった。その他の写真映画は、不貞の妻・艶に苦悩し続けてきた阿部の演じる松生が、ガンで艶が危篤状態にあることを、彼女が過去に関係した男たちに伝えにいくストーリー。総勢22人の大人の男女が入り乱れる恋愛群像劇だ。さて今回解禁になったのは、艶のいる病室で、松生と大竹が演じる元妻・早千子がニアミスをするシーン。6月下旬に撮影されたこのシーンは、南房総の「少年自然の家」を、舞台となる伊豆大島の病院に見立てて撮影。艶の病室にいる早千子に驚いた松生が、2階から駆け下りてきて病院の外の喫煙所で煙草に火をつけるが、病院のロビーにいた忽那扮する娘の麻千子がそれに気づき、声をかけるも、松生は出てきた早千子を察知してまた逃げ去ってしまうという場面だ。その一連を建物の内側からの引き、寄り、外からと行定組特有の長回しで撮影していくが、その度に阿部がダッシュで駆け下りてきて、カットの度に肩で息をしている。だが、阿部は「行定監督とは10年以上前にCMで1回だけご一緒させていただいて、映画にも出してくれないかな? って思っていたんですけど、今回やっと夢が叶いました」と充実の笑顔。「それに大竹さんとも今回初めて映像で共演できたし」。すると大竹が「でも言葉も交わしてない(笑)。それにしても変わった話よね(笑)」と本音をポロリ。それに対して忽那は「監督は大切なシーンほどテイクを重ねるから大変(笑)」と行定組の洗礼をたっぷり浴びている様子。「それに母親を初めて女性として意識し、自分もそれに近づこうとする感覚を表現するのは難しい」と語った。一方、今回デジタルでの撮影に初挑戦した行定監督は「武器を得た感じ。予算を気にせずに回せるからね」とうれしそう。「日本にはなぜロバート・アルトマン(『ショート・カッツ』)のような登場人物のアンサンブルで見せる映画がないのかな? と前から思っていた。それに、俺がずっとやってきた連作短編をこの捻じれた構造の中で1本の映画にするのは新しいと思ったんです」。聞けば聞くほど濃密で一筋縄ではいかない内容の本作、来年1月26日の公開がいまから楽しみだ。『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』2013年1月26日(土)全国ロードショー取材・文・写真:イソガイ マサト
2012年10月10日ポール・マッカートニーが仏レジオン・ドヌール勲章を受賞することになった。ポールは今月8日にパリでフランソワ・オランド仏大統領から最高勲章である同勲章を受賞する予定である。過去には俳優・監督のクリント・イーストウッドやアメリカの大御所歌手ライザ・ミネリなども受賞している同勲章は1802年、ナポレオン・ボナパルトによって制定され、現在に至る。勲章は実際には贈与されるのではなく、受賞者は事前に210ドル(約1万6,000円)から880ドル(約6万9,000円)相当の勲章を特定の宝飾店にて自費で購入することになっている。ただ、授与された勲章が剥奪されるケースもあり、実際にイギリスのファッションデザイナー、ジョン・ガリアーノが酔って反ユダヤ主義的発言をしたために「クリスチャン・ディオール」から解雇され、同勲章も剥奪されたという前例がある。ちなみに、7月に開催されたロンドン・オリンピック開会式のフィナーレを飾ったポールは、出演ギャラがたったの1ポンド(約124円)だったものの「満足している」と話していた。「オリンピック委員会から演奏ギャラが支払われない代わりに、試合のチケットがもらえるんだ。委員会に何の試合を見たいかって聞かれたから、僕は短いリストを送ったのさ。僕は陸上競技の大ファンなんだ。スポーツ番組がテレビで放送されていると外出しないくらいだよ。だからオリンピックのチケットが手に入ってとても嬉しかったよ」。
2012年09月06日阿部寛の最新主演映画『つやのよる』(行定勲監督)の伊豆大島ロケの模様がついに解禁! 真木よう子、永山絢斗も参加した7月4日の島での撮影初日で早くも、阿部の俳優としてのスゴさを目の当たりにすることができた。その他の写真映画は、不貞の妻・艶に苦悩し続けてきた阿部の演じる松生が、ガンで艶が危篤状態にあることを、彼女が過去に関係した男たちに伝えにいくストーリー。だが、その日撮影されたのは、かつて艶がストーカーをしていた若い男・優(永山)とその息子が海辺で石を投げて遊んでいるところを、上の道を自転車で通りかかった松生が見つけ、彼らに石を何粒も投げて走り去るコミカルなシーン。思いきり石を投げる松生の頬がこけ、真っ黒に日焼けしている様に思わず笑ってしまう。行定監督は、「(阿部さんに)最初にお会いしたときに『何キロ痩せればいいんですかね?』ってそれが一言目で、その後、自分で『11キロだな』と言ってたんです。そしたら撮影初日から目がギラついていて、俺の想像していた松生像を身体で凌駕していたんだよね」と教えてくれる。だが減量することだけで、クソ真面目で、真っ直ぐ妻のことだけを思っている松生像を作り上げたわけではない。それが分かったのは、阿部のちょっとした行動から。石を投げた後、自転車で緩やかな坂を猛スピードで駆け下りていく一連を例によって何テイクも撮ったのだが、普通はスタッフがスタート位置まで戻す自転車に阿部が跨り、上り坂を毎回必死に漕いで上がってきたのだ。すると「松生もしょっちゅう自転車に乗っているから、痩せているけど、下半身は筋肉質じゃないのかなと思って」と阿部。永山も「以前『トリック』のスペシャルに出させてもらったことがあるんですけど、そのときの阿部さんとまた印象が違って。いまも、走り去っていくときに俺に向ける顔が毎回微妙に違うんですよ」と証言する。一方、優の恋人・百々子に扮した真木は「なぜ私が百々子なの? と思ったぐらい自分とは真逆の女性」と言いつつ、初めての行定組に充実の表情を浮かべる。「監督にずっとやりたかったと言ってもらえたし、自分の素を出さないように頑張ります」。そんな俳優陣の新たな顔が見られるのも本作の魅力。期待は高まるばかりだ。『つやのよる』2013年新春全国ロードショー取材・文・写真:イソガイ マサト
2012年08月08日5月6日に、フランスでは大統領選挙の決選投票が、ギリシャでは総選挙が、それぞれ行なわれました。報道等によると、仏大統領選挙では、歳出拡大などを訴えるオランド氏が、再選をめざしたサルコジ氏を破り、17年ぶりに社会党の大統領が誕生することとなりました。また、ギリシャの総選挙では、反緊縮財政を訴える野党が躍進し、特に急進左派連合が第2党となったと報じられています。一方、選挙前まで連立を組んでいた2大政党は合計議席を大きく減らし、新民主主義党(ND)は第1党となったものの、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)については第3党に後退したとされています。こうした結果を受け、欧州での財政再建に向けた取り組みが暗礁に乗り上げる恐れがあるとの見方などから、7日の東京外国為替市場でユーロが軟調となっているほか、時間外取引で一時、米株式先物が前週末比1.5%安、ニューヨーク原油先物が同3.2%安となったほか、アジアでも、日経平均株価が連休前の水準を2.6%下回って前場の取引を終えるなど、前週末比で2%前後下落している株式市場が目立ちます。(※上記はイメージであり、実際と異なる場合があります。)債務危機などを受け、財政健全化を進める欧州では、緊縮財政が重荷となり、景気鈍化や雇用の悪化につながっている国が少なくありません。そうした環境下で行なわれた今回の両選挙の結果は、最終発表ではないものの、概ね事前の予想の範疇であるとみられます。現職、現政権が敗北した両選挙の結果を受け、欧州の財政健全化の動きが鈍り、政府債務問題が再び大きな懸念材料となるのではないかとの見方などから、7日の金融市場は神経質な動きとなっています。財政規律の強化を規定した、EU(欧州連合)の新条約に何らかの修正が施される可能性は否定できないものの、同条約を二人三脚でまとめ、”メルコジ”と称されたほどの蜜月関係にあった独仏両国が、仏大統領選挙の結果を受けて、混乱に陥ったり、離反するような可能性は低いと考えられます。むしろ、オランド氏の優勢が伝えられるようになると、緊縮財政の旗振り役となってきたドイツでも、成長に配慮する動きが見られるようになっています。また、ガイトナー米財務長官やIMF(国際通貨基金)のラガルド専務理事も、財政規律と成長のバランスが重要との見解を示しています。メルケル独首相は、単純な財政出動には否定的な見解を述べていますが、フランスの大統領交代など、欧州の政局の大きな変化などを踏まえ、成長にも配慮した何らかの妥協を容認する可能性も考えられます。また、ギリシャの総選挙の結果についても、同国のユーロ圏からの離脱といった極端な事態にまで発展する可能性は低いとみられます。ただし、緊縮路線を推進してきた、従来の連立2党(NDおよびPASOK)の議席をあわせても過半数獲得は微妙とされており、政局運営は従来以上に難しくなるとみられます。当面は、新たな連立に向けた動きが注目されます。(2012年5月7日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、国内外での大きなイベント発生時の臨時レポート「フォローアップ・メモ」からの転載です。→「フォローアップ・メモ」【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月07日来年2月のアヴリル・ラヴィーン来日ツアー「The Black Star Tour」の埼玉公演に阿部真央が出演することが決定した。アヴリル・ラヴィーン「The Black Star Tour」埼玉公演の情報11月16日(水)に7thシングル「側にいて」をリリースする阿部真央は、アヴリル・ラヴィーンの『My Happy Ending』がきっかけでギターを練習し、音楽活動を始めたという。いつか共演してみたいという彼女の思いが、スタッフを通じてアヴリル本人に伝わり、今回のサポート・アクト出演が決まった。なお、過去のアヴリル・ラヴィーン来日公演の日本人のサポート・アクトは、2008年9月16日・東京ドーム公演での大塚愛、Puffy AmiYumi のみで、メジャーデビュー3年目の阿部真央にとっては大抜擢。憧れのアーティストとの競演となる彼女のパフォーマンスにも期待が高まる。阿部真央がサポート・アクトに参加するアヴリル・ラヴィーン来日ツアー「The Black Star Tour」の埼玉公演は、2012年2月4日(土)・5日(日)にさいたまスーパーアリーナで開催。チケットの一般発売は10月29日(土)10:00より。また一般発売に先駆けて、チケットぴあではインターネット先行抽選プレリザーブを10月27日(木)11:00まで受付中。★阿部真央のコメントまだ信じられない気分です。長年憧れ続け、自分がソングライターを目指すきっかけとなった人のサポートアクトとして同じステージに立てる日が 来るなんて、夢にも思っていませんでした。天にも昇る気持ちです。アヴリルは私の青春すべてです。彼女から学ぶことは多く、全てかけがえのな いものです。アヴリル大好き!!■アヴリル・ラヴィーン The Black Star Tour2012/2/4(土)・5(日) さいたまスーパーアリーナ(埼玉県)2012/2/6(月) 日本ガイシホール(愛知県)2012/2/8(水) マリンメッセ福岡(福岡県)2012/2/9(木) 大阪城ホール(大阪府)■阿部真央らいぶNO.3~ZEPPとQUATTROだけでごめんねTOUR~12/2(金) 広島クラブクアトロ(広島県)12/5(月) Zepp Sendai(宮城県)12/7(水) Zepp Sapporo(北海道)12/12(月) Zepp Osaka(大阪府)12/14(水) Zepp Fukuoka(福岡県)12/19(月) Zepp Nagoya(愛知県)12/26(月) Zepp Tokyo(東京都)
2011年10月26日阿部寛主演の映画『テルマエ・ロマエ』で、上戸彩のほかに、市村正親、北村一輝、宍戸開が共演することが発表され、現場から古代ローマ人姿に扮した阿部らの写真が届いた。その他の写真今年の3月にクランクインし、阿部らはイタリア最大の映画撮影所・チネチッタにある古代ローマの巨大オープンセットで現地のエキストラ1000人とともに撮影を敢行。日本屈指の“顔濃い俳優”阿部、市村、北村、宍戸が古代ローマ人姿を披露すると、現地のスタッフやエキストラからは「あの人本当に日本人なの!?」と声があがるほど馴染んでいたという。本作でローマ皇帝・ハドリアヌスを演じた市川は、「日本人がローマの皇帝をやるなんて、舞台の上ではあっても、映画でこういう役をやるなんて初めての経験でした」と話しており、北村も「ローマで古代ローマ人をやるとは」と、驚きと興奮を隠せなかったようだ。撮影は5月にクランクアップしており、現代の日本に生きる“平たい顔族”には上戸のほか笹野高史をはじめとする“純和風顔”のキャストが脇を固める。『テルマエ・ロマエ』2012年全国ロードショー
2011年10月19日無謀、無茶だなどと思う前に“役者の本能”とでも言うべきものがうずくのか?阿部寛にとって、周囲の声など演じることを思いとどまる理由にはならないようだ。黒澤明の傑作『隠し砦の三悪人』のリメイクに、原作の熱烈なファンの多い司馬遼太郎の「坂の上の雲」(NHK)、東野圭吾の人気シリーズの「新参者」(TBS)など、「オリジナルを超えられない」、「映像化不可能」と言われる作品に次々と出演し、存在感を発揮してきた。そして今回、ヌーヴェルバーグの傑作『死刑台のエレベーター』に出演。製作決定の報に対して、おそらく否定派の方が多かったのではないだろうか?もちろん、それでも阿部さんは演じている…しかも楽しみながら。果たして阿部寛を突き動かすのは何なのか――?“エレベーターに閉じ込められる男”はシミュレーション済み?阿部さんが演じた時籐は、吉瀬美智子演じる愛人の夫を殺害し、逃走を図るもエレベーターに閉じ込められてしまう男。ほぼ全編にわたって阿部さんの演技は狭くて四角いハコの中…。「エレベーターに閉じ込められるって、誰でも夢で一度は見たことあるんじゃないかな?僕がよく見るのは、エレベーターが急上昇して止まらなくなって、100階くらいまで行っちゃう夢(苦笑)。だからある種、シミュレーションができてて、初めて演じるという気がしなかった(笑)。楽しく、孤独に(笑)やらせてもらいました」。映画で、ほかの共演者とほとんど絡むことがないというのもかなり珍しい。「たった一人で追い詰められた人間がどうするのか?それも面白かったですね。僕、『ランボー』なんか好きなんですよ(笑)。それが今回はエレベーター。隙間との戦いです。真四角のハコの中で大の男が繰り広げる必死の戦い。オリジナルを観たときに、最後の最後でドアが開いたときに男が見せる表情がすごく印象に残ってた。その“顔”こそが、この男の人生全てなんじゃないか?と。そういう男を演じるのは楽しかったですね」。「楽しい」とは言うものの、時籐という男の憔悴していく様子は“迫真”という言葉がぴったりの熱演である。相手は見えない中でどのようにあのテンションを保ち、役を作り上げていったのだろう?「今回は運よくと言いますか…蜷川(幸雄)さんの10時間もの芝居を終えた翌日にクランクインだったんです(笑)。それこそ(公演期間の)2か月ずっと追い込まれてて放心状態で。緒方監督からは『そのまま来てください』って言われました。だからもう、脱力した状態で現場に行って、それをそのまま役に移行した。時間が経ってから自分の芝居を見たとき、こんな芝居を演じていたことを忘れていたら面白いだろうなと思いました。計算も何もなく演じた。『覚えてない』ってことはそういうことですから。もう一度同じ芝居やれと言われても、変に考えちゃってだめだろうね」。「自分に肉付けできるように考え、楽しんで演じてます」では、改めて冒頭の質問に戻ろう。「この作品をなぜ映像化?」と反対する者の声が決して少なくない作品になぜ挑戦するのか?その裏にはどんな思いがあるのか?「『原作、オリジナルを超えることはできない』と言われることは多々ありますが、そこで役が自分の一部になる、肉付けをできるようにと考えながら楽しんで演じてますね。例えば『隠し砦の三悪人』で、三船敏郎さんが演じた役をやったとき、あの役のどんなところを盗んで自分のものにするか?僕にとっては馬上のシーンがそうで、あそこだけはあのまま表現してやりたかった。あとは自分流に分解して、最終的な到達点が同じ意味になるようにする、ただそれだけです。今回も本当に有名な作品で、この“力のない男”を演じるチャンスだ!と。フランス映画のフッと力を抜いたあの世界観に身を投じて、自分を映像で客観的に見ることができる。自分の中でもすごい経験になるとね」。常に演じる役から何が吸収できるかを考える。そんな阿部さんのスタイルがうかがえるが…。「リメイクの場合は特にそうかな。(オリジナルの)この役者は、自分の発想にないものを持ってる。それを真似して、盗んで、自分の肉にしようとする。あとは、新しい作品に臨む上ではこれまでと同じことをやるのではなく、できるだけ違う方向に引き離していこう、ということは意識してますね。もちろん、自己満足にだけ陥ったら見ている人は醒めてしまうからそこは気をつけていますが」。つかこうへいとの出会いが教えてくれたこと幾度となく口をつく「楽しい」という言葉。演じることに楽しさを覚えるようになったのは、今年亡くなった演出家のつかこうへいさんとの出会いがきっかけだったという。20年近くも前につかさんの「熱海殺人事件 モンテカルロ・イルージョン」に出演。バイセクシャルの刑事役が称賛されると共に、二枚目役の多かった阿部さんのイメージを一新した。「そのころは自分の幅なんて本当に小さかった。イメージとか、くだらないものが邪魔してて。そこをつかさんが、舞台で強制的に壊してくれた。そのときは理解できなかったんだけど、2年、3年と経つうちに、『あのとき、あそこまでできたんだから今回はこれができるんじゃないか?』と自分で考えるようになった。最初に思い切り広げてもらったから、そこで自分なりの選択肢が持てるようになった。すごく演じるという世界の中で“遊ばせて”もらったんだなと思います」。「僕は決して芝居がうまくない。だからこそ越えたい壁がいろいろあるんです。壁を高く感じ続けているうちは大丈夫かな(笑)と思いますが」。演じ続ける、挑戦し続ける理由をこう語り、“不敵”とも言うべき笑みを浮かべる。。少なくとも彼がチャレンジし続ける限り、どんな「映像化不可能」作品もまずは観てみたい――。そう思わせてくれる笑みだった。■関連作品:死刑台のエレベーター 2010年10月9日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010「死刑台のエレベーター」製作委員会■関連記事:吉瀬美智子「毛穴が分かる顔アップ」に困惑吉瀬美智子&阿部寛、年代物の貴重なワインを壇上でゴクリ!2つの事件が導く衝撃の結末『死刑台のエレベーター』試写会に20組40名様ご招待阿部寛悪女に悩まされる恋「したことある」仏映画の傑作『死刑台のエレベーター』が吉瀬美智子×阿部寛でリメイク!
2010年10月15日吉瀬美智子と阿部寛主演でフランス映画の名作をリメイクした『死刑台のエレベーター』のプレミア試写会が9月30日(木)に都内で開催され、吉瀬さん、阿部さんに加え、オリジナル版の監督を務めたルイ・マルの息子のマニュエル・マル氏も来場してレッドカーペット・イベント、舞台挨拶が行われた。不倫関係にある社長夫人の芽衣子と若き医師・時籐が、芽衣子の夫の殺害を企てるものの、実行当日に時籐がエレベーターに閉じ込められることから導かれる衝撃の結末が描き出される。吉瀬さんは「ジャンヌ・モローが演じていた役をやると聞いたときはプレッシャーでしたが、本作に参加できて嬉しく思っています」と挨拶。筋金入りの“悪女”と形容される芽衣子については「私は悪女だとは思っていません。覚悟を決めた女性の潔さを演じました」と語った。「悲劇的な男を久しぶりに演じた」という阿部さんは「エレベーターに閉じ込められる役ですが、ここまで極限に追いこまれた情けない男の役はこれまでなかったので、どう演じようかと監督と相談しながらストイックに取り組みました」とふり返った。マル氏はそんな2人について「2人とも素晴らしくて、驚きました!吉瀬さんにはジャンヌ・モローが演じた役をやるという、勇気ある決断をしていただきましたが、知的で破滅的な素晴らしい雰囲気が出ていました。阿部さんも『素晴らしい』としか言いようがないです。圧倒的な演技力で打ちのめされました」と手放しの称賛を送った。53年前の傑作を現代版として甦らせたことについて、阿部さんは「日本で、アジアでリメイクするということに意味があると思います。さすがにエレベーターはレトロなままですが、モノクロをカラーにし、携帯電話もある現代においてこのリメイクを作り上げた監督はすごいです。オリジナル作品を壊すことなく、その世界感に挑むというのは難しいですが、新しいシーンを加えながらそれをやってのけてくれたと思います。すみません、偉そうですね(笑)。実は、9時間近い舞台を終えた次の日に撮影に入ったんです。身も心もボロボロで何も考えられない状態で撮影したので、この作品には違う表情の自分が映っていると思います」と力強く語った。イベントの最後に、マル氏がこの日のためにパリから持ってきたという、オリジナル版が製作された1957年物のワイン、シャトー・マルゴーが登壇陣にふるまわれた。これには「緊張して味が分かるかどうか…(笑)」(吉瀬さん)、「すごく貴重なものですよね?味が分かるかな…。舞台でお酒をいただくのは初めてです」(阿部さん)と2人とも驚いた様子。映画のヒットを祈願して壇上で乾杯!一同、貴重なワインをおいしそうに味わっていた。『死刑台のエレベーター』は10月9日(土)より角川シネマ新宿ほか全国にて公開。■関連作品:死刑台のエレベーター 2010年10月9日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010「死刑台のエレベーター」製作委員会■関連記事:2つの事件が導く衝撃の結末『死刑台のエレベーター』試写会に20組40名様ご招待阿部寛悪女に悩まされる恋「したことある」仏映画の傑作『死刑台のエレベーター』が吉瀬美智子×阿部寛でリメイク!
2010年10月01日映画『死刑台のエレベーター』の完成報告会見が7月8日(木)、東京・紀尾井町のグランドプリンスホテル赤坂で行われ、W主演の阿部寛、吉瀬美智子らが出席した。フランス・ヌーヴェルヴァーグの旗手、故ルイ・マル監督の名作サスペンスのリメイクで、愛人関係にある男女(阿部さん、吉瀬さん)が、女の夫の殺人計画を試みたものの、男がエレベーターの中に閉じ込められたことから衝撃の結末に至るまでを描く物語。魔性の女に翻弄されて殺人に手を染める役どころの阿部さんは「悪女に悩まされる役はあまり本数をやったことがない。新鮮でした」と楽しんだ様子。役と共感できる?との問いに「武将とか強い役をよくやっていますけど、本来こっちの方があっているかも。ここまでではないけど、こういう恋愛はしたことがあると思います」と照れつつ告白した。愛に溺れ愛する男を狂わす筋金入りの悪女を演じた吉瀬さんは「悪女役は慣れていますが、今回『あの人を殺して、私を奪いなさい』なんて台詞を、こんな素敵な阿部さんに言っている。絶対言えない台詞ですし、楽しんでやらせていただきました」と恍惚の笑み。自身の悪女ぶりについて聞かれると「翻弄してみたいですよね」とやんわりかわしつつ、「そこまで思える男性がいたら素敵だなと。出会いたいなと思いました」と“悪女化”願望を口にした。一方、世界各国の映画会社によるリメイク権争奪戦を勝ち抜いた小椋悟プロデューサーは、「マル家の協力があって実現したこと」と報告。この日、スケジュールの都合で欠席した故ルイ・マル監督の息子、マニュエル・マル監督から寄せられたというメッセージを「出来栄えにとても満足しています。ブラボー」と読み上げた。“大役”をこなした緒方明監督は「小椋さんの言い方が上手かった。『興味あります?』と聞かれて、ないとは言えなかった」と映画人の性を苦笑いで嘆き、「暴挙かと思ったけど快挙は暴挙から始まると言うし、50年前の名作を日本の旬の俳優でリメイクしたらどんなことになるか、面白いと思った」と話した。『死刑台のエレベーター』は10月9日(土)より角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:死刑台のエレベーター 2010年10月9日より角川シネマ新宿ほか全国にて公開© 2010「死刑台のエレベーター」製作委員会■関連記事:仏映画の傑作『死刑台のエレベーター』が吉瀬美智子×阿部寛でリメイク!
2010年07月08日ヌーヴェルヴァーグの鬼才ルイ・マルによるフランス映画の傑作『死刑台のエレベーター』の世界初となるリメイクが日本で製作されることが決まり、主人公の2人の男女を吉瀬美智子と阿部寛が演じることが発表された。オリジナルの『死刑台のエレベーター』(’57年)は、パリを舞台に不倫関係にある男女が、完全犯罪を目論みながらも、絶望の淵に沈みこんでいく姿を描いた犯罪サスペンス。クールな美しさを持つジャンヌ・モローの彷徨、ジャズの帝王マイルス・デイヴィスの即興演奏、そして手持ちカメラによる斬新な映像で世界を席巻した。今回、オリジナル版の手法を踏襲しつつも日本独自の芸術性を融合させ、亡きルイ・マル監督の息子のマニュエル・マル氏のお墨付きをもらう形でリメイクされた。日本版では吉瀬さん演じる芽衣子は医療グループの社長夫人で、阿部さん扮する魅力的な医師・時籐と不倫関係にある。2人は年の離れた芽衣子の夫の自殺に見せかけた殺害を計画。実行当日、約束のカフェで芽衣子は時籐を待つが彼は一向に現れない。いらだち始める芽衣子だったが、そんな彼女の目の前を通り過ぎたのは、信じられない光景だった――。吉瀬さん、阿部さんに加え、玉山鉄二、北川景子という人気・実力を兼ね備え2人の共演も決定!監督は先頃、『のんちゃんのり弁』が公開されたばかりの緒方明。『独立少年合唱団』、『いつか読書する日』などで海外からも高い評価を受ける監督が、このヌーヴェルヴァーグの傑作をどのようにリメイクするのか――?完全犯罪のはずだった計画のどこにひずみが…?彼女を待ち受ける運命とは?吉瀬美智子×阿部寛×玉山鉄二×北川景子――想像するだけで楽しみなリメイク版『死刑台のエレベーター』は2010年秋、全国にて公開の予定。■関連作品:死刑台のエレベーター 2010年秋、全国にて公開
2009年10月01日