NjOOAfrica《ジョーアフリカ》(本社:三重県松阪市猟師町345-2、代表:米田 泉(旧姓・刀根)は、2022年5月11日~17日伊勢丹浦和店2階ザッカマルシェにて「アフリカン雑貨展」、2022年5月18日~31日6階リビングフロアにて「ティンガティンガアートとアフリカン雑貨展」を開催いたします。本年度の利益は、ティンガティンガアーティストが集う村に還元。コロナ禍、運営が立ち行かなくなり、閉鎖を余儀なくされている村を救います。同社は、2012年より、東アフリカの伝統絵画「ティンガティンガアート」を世界に広めようと三越伊勢丹グループのポップアップにて販売開始、同時にアフリカの大地にて奮闘しています。アフリカ在住の代表米田 泉が10年目の挑戦です。ティンガティンガアーティストと代表 米田 泉 12022年5月11日~31日の期間、伊勢丹浦和店にて、「ティンガティンガアートとアフリカン雑貨展」を開催いたします。英語もスワヒリ語もできなかった代表が飛び込んだのは「アフリカ」の地。10年前、ティンガティンガアートに魅了された彼女が直面したのは、現地の現実。詐欺、裏切り、病気、死んでいく者たち。それでもなお、日本でティンガティンガアートの魅力を伝え続けた。アフリカの人たちと笑顔になれる未来のために。その集大成が伊勢丹に登場します。 ●NjOOAfricaジョーアフリカとは本展を主催するNjOOAfrica《ジョーアフリカ》の“ジョー”とは、スワヒリ語で「こっちにおいで」の意味です。沢山の人が集い、笑顔になれるアートを作り出せるようにという想いが込められています。2011年、代表の米田が、タンザニアを訪れた際、出会ったティンガティンガアートは、「とっても素敵だけど、なんだか雑で民芸品レベル」でした。このアートをディズニーレベルに知ってもらうため、そしてアーティストの経済的、精神的自立を目指すため、現地に根づき活動を始めました。●ティンガティンガアートとは1960年代末に、タンザニア最大の都市、ダルエスサラーム郊外にひっそりと誕生した「ティンガティンガ」。鮮やかな色づかい、そして素朴ながら味わい深い表情を浮かべる動物たち、タンザニアの野生動物や自然、人々の日常生活などを大胆な構図で描く絵画。その創始者が、エドワード・サイディ・ティンガティンガ。彼はたった4年でこのジャンルを築き上げ、40歳の若さでこの世を去るが、100人余りの弟子たちによってその技法は受け継がれ、「ティンガティンガ」という絵画の一ジャンルとして、その名は今も成長し続けています。●ティンガティンガアートの歴史<天折の天才が生んだ、新たなるアート>当時、田舎から一念発起し、最大都市にやってきたティンガティンガは生計を立てるのに苦労していました。転機が訪れたのは1968年のこと。彼は家族を養うため、あらゆる苦労を惜しまなかった。そんな中、街の観光客向けの土産物店にタンザニアのアーティストの絵画がないことに気づきました。並んでいるのは、隣国コンゴからの輸入品ばかり。専門知識はないが、タンザニア人の自分がタンザニアに誇るアートを描いてもいいのでは?誰もやらないなら私がやろう。自由に画材が手に入らないがゆえに、買い揃えたのが、建築資材のペンキと灯油、キャンバスの代わりは合板でした。そして、36歳にして、絵画の道へ足を踏み入れたティンガティンガ。感性の赴くままに描いた絵は、たちまち近隣に住んでいた北欧人の間で評判を呼ぶこととなりました。少しずつお土産物屋にも置かれるようになり、ティンガティンガ一家の生活は安定していったが、ここで彼は、成功を独占するのではなく、親類や仲のいい友人たちにも分け与えるという選択をします。ティンガティンガ一派は、少しずつ、しかし、確実に成功を納めていきました。そんな中、終幕はあっけなく訪れました。友人の車に同乗していたティンガティンガは、警察からの検問時に誤射を受け、命を落し、風のようにこの世を去りました。アーティストとして活躍したのは、わずか4年。しかし、4年の間に「自由に思いのままに描きなさい」という彼の意志が上手く機能し、その後も、沢山の人々がアートで生計を立てられ、今では、画風は様々に「ティンガティンガ」というジャンルを確立しました。<タンザニアにおけるアートの位置付け>タンザニアでアートを楽しもうという一般人はごくごくごく僅か。土でできた家、もちろん電気が通ってない、子供達はいつもお腹を空かせています。アートを楽しむ余裕なんてもちろんない状況です。<アートとの出会い>ティンガティンガアーティストは元々、道で飲み物を売っていた人たちが多い。灼熱の大地で道ゆく車にあてもなく声をかけ続けます。車に轢かれ命を落とす人は数知れません。しかし、そんな生活がいっぺん、絵を描く楽しさ、それを見て喜んでくれる外国人の存在。自分の存在意義を見出していった人たちがいます。<コロナ時代到来>しかしながら、お土産物として、外国産業に支えられてきたアーティストたちは、コロナ時代に一気に仕事を失うこととなりました。<特殊なアート集団>通常、アートとは、一人の人間が築き上げ、一人の人間によって成り立っていきます。しかし、創始者が選んだ道は皆で幸せになること。築き上げたのはアートの集団でした。<ティンガティンガ村>アートの集団は自分たちのアートのレベルを守るため、協同組合を作った。基準を決め、大多数いるアーティストを認定制度にした。そうして長く歴史を守ってきました。<閉鎖の危機>コロナ禍で外国人観光客や、バイヤー・プロモーターが訪れなくなったタンザニア。アーティストの半分は、絵を描けなくなりました。絵も売れないし、画材も買えないからです。●NjOOAfricaが描く世界今、アーティストが集う工房は必要な経費や税金が払えず、来月にも国からの閉鎖を通告されている現状。初めてティンガティンガアートに出会った時、この愛らしさや、かっこよさ、おしゃれな一面、明るく元気なアートに魅了されました。大人数のアーティストが彩る世界は、それぞれの個性で溢れています。このアートが終わりを告げないように、復活させたい。動画にもしたいし、絵本も作りたい。夢は溢れています。画家達の夢もまだまだ色褪せていません。タンザニアにあるティンガティンガ村を、彼らの世界を伊勢丹で再現し、原画の利益は、ティンガティンガ村に還元。そして、世界のティンガティンガアートになるために更なるステージに一緒に挑みます。NjOOAfricaの作り出す世界お金がなくて詐欺をするもの、病気になっても病院に行けず死んでいった者、次々と巻き起こる難題に立ち向かい、NjOOAfricaは現地の人たちと共に日々、成長しています。代表 米田 泉の10年間を綴ったnote ティンガティンガアーティストと代表 米田 泉 2・学校に行けなかった子どもたちが、笑顔で学校に行ける世界。・ティンガティンガアートが世界中の人たちが認知する世界を目指しています。本展では、彼らがそれぞれ独自に展開する原画の世界を再現します。■会社概要名称 : NjOOAfrica代表者 : 代表 米田 泉本社所在地: 三重県松阪市猟師町345-2設立 : 2012年7月15日事業内容 : アフリカン雑貨の製造と絵画の輸入販売URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年05月10日~愛読書をご紹介してくださるのは~【HAJIME】米田肇さん1972年、大阪府生まれ。電子部品メーカーに就職した後、26歳で料理人に転身。2008年に自身の店を持つと、当時、ミシュラン史上最短となる1年5カ月で三つ星を獲得。「Asia’s50 Best Restaurants 2018」では、6年連続の入賞を果たした。誰もやっていないことに挑戦するのがやりがい2008年に自分の店を持ってしばらくした頃のことです。当時は単価を低く設定していたこともあり、毎週のようにリピートしてくださるお客さまも多かったのですが、それによって、私は今まで料理人として学んできたことをすべてやり尽くしてしまった。たとえ満席であっても、ロボットのように同じ作業を繰り返し、同じ料理をつくることを嫌う私は悩みました。それで、ふと、芸術家が自分の内側からどうやって表現しているのか知りたくなり、目につく本を片っ端から読んでいったのです。『今日の芸術』岡本太郎著/光文社知恵の森文庫岡本太郎さんの『今日の芸術』には特に感銘を受けました。そこには、「芸」とはすでに存在しているものに磨きをかけて継承していくこと、「芸術」とは創造であり、同じことを繰り返してはならない、というようなことが書かれていた。料理も芸術になりえる。私は自分の根源を見つけて心が震えました。今はガストロノミーをベースに生命学、生物学、脳科学などを取り人れて独自の美意識と世界観を表現していますが、それを実践するに至ったのはこの本に出合えたからかもしれません。『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』ピーター・ティール著/NHK出版また、『あたらしい働き方』という本は、経営者としての私に労働環境を変革するきっかけを与えてくれました。かつては昼夜営業していたのが今は夜のみ。1年ごとに給料見直し、スタッフのために休憩室を設けるなど、徐々に手を付けています。今や少子高齢化の時代。求人には苦労します。新しい試みを他に先駆けてやることで一緒に働きたいと思う人が増えたらうれしいですね。『あたらしい働き方』本田直之著/ダイヤモンド社振り返れば、大阪という土地で高価格帯の店をやること自体、チャレンジでした。大阪では難しい、すぐにつぶれるとよく言われたものですが、はやっているからといって似たような店を開いたらお客さまの取り合いになるでしょう。ならば、人がやっていないスタイルで勝負しないと。『ゼロ・トゥ・ワン』を読んでは、その考えは間違っていないと再確認し、自分を鼓舞しています。~米田さんの愛読書3選~『今日の芸術』岡本太郎著/光文社知恵の森文庫絶えず新たな挑戦をし続けてきた希代の芸術家・岡本太郎による芸術論集。「芸術はうまく、美しく、快いもの」という価値基準を覆そうとする彼の哲学はアート関係者ならずとも参考になるはず。『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』ピーター・ティール著/NHK出版投資家としてシリコンバレーで絶対的な影轡力を持つ著者が、自身の母校であるスタンフォード大学で学生向けに行った講義の内容を収録。起業についての考え方が基礎からわかりやすく語られている。『あたらしい働き方』本田直之著/ダイヤモンド社古い価値観や常識に縛られない働き方とはどういうものなのか。ハワイを拠点にノマドライフを実践する著者がパタゴニアなど日米約20社の先進企業を取材し、その中から得られた確信をつづっている。いかがでしたか。料理人の愛読書「シェフの本棚」も掲載されている冊子「hitosara quarterly magazine」は、グルメサイト「ヒトサラ」が加盟店様向けに発行している食のトレンドブックです。日本から世界まで、あらゆる角度から食の情報を集めています。下記リンクより試し読みもできます。ぜひチェックしてみてください。HAJIME【エリア】肥後橋【ジャンル】創作料理【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】50000円【アクセス】肥後橋駅 徒歩2分
2020年07月25日腕時計のセレクトショップ「TiCTAC」(チックタック)では、独立時計師・浅岡肇(あさおかはじめ)氏がデザイン・設計する機械式自動巻腕時計「CHRONO TOKYO」(クロノトウキョウ)の、新作『BULLSEYE』(ブルズアイ)2色を直営オンラインストアで発売します。CHRONO TOKYO BULLSEYE「CHRONO TOKYO」 BULLSEYE(ブルズアイ)左:ref.CT004S(フィールドグレー)>>>ONLINE STORE 右:ref.CT004W(シャンパン)>>>ONLINE STORE 各18万円+税(生産数:各色100点)<仕様>機械式自動巻(Cal.MIYOTA 90S5)24石、28,800振動/時、パワーリザーブ42時間/3気圧防水/外径37mm. /316Lステンレススティールケース/ゴートレザー(山羊革)バンド※6月23日10時よりオンラインストアにて先行発売します。6月23日の発売数は各色50点の予定です。※店頭ではご予約いただけません。※残数の発売日は確定次第TiCTAC公式ホームページでご案内します。独立時計師とは?歯車や振り子などの部品をはじめ、時計をゼロから作り上げる作家。世界にはそんな独立時計師が十数名ほどいますが、浅岡肇さんはその中でも、今最も注目されている一人です。独立時計師 浅岡肇独立時計師 浅岡肇 プロフィール1965年生まれ。1990年東京芸術大学デザイン科卒業。その後フリーランス工業デザイナー。2011年より日本初の独立時計師として活動を開始。2013年よりバーゼルワールド(スイス)に毎年出展。2017年世界巡回展「Watchmakers:The Masters of Art Horology」に参加。顧客は世界のハイエンドマニアであり、その正統的な時計づくりが高く評価されている。AHCI(アカデミー独立時計師協会)会員。浅岡肇さんとTiCTACの出会いは今から20年以上前。50年代スタイルの家具を製造販売するインテリアショップ「MODANICA」と制作した腕時計のデザインを、当時新進気鋭のデザイナーであった浅岡さんに依頼したことに端を発します。今見ても新鮮な「MODANICA」は、浅岡さんが初めてデザインした時計でした。満を持しての発売となった新作「ブルズアイ」について浅岡さんに伺いました。Q.ブルズアイとは?A.ブルズアイとは「的(まと)」を意味する英語ですが、その名のとおり、文字盤の同心円のパターンが的を想起させることに因んでいます。また「アールデコダイヤル」と呼ばれることもあります。私の独立時計師としての作品に「TSUNAMI」というモデルがあります。「TSUNAMI」もブルズアイの文字盤で、大変人気があり、世界中のハイエンドのウオッチコレクターから高い評価をいただいていますが、今回の「CHRONO TOKYO」 BULLSEYEの文字盤のデザインは、「TSUNAMI」のためのデザインアイディアをセンターセコンド用にアレンジしたものです。したがって、雰囲気が良く似ています。hajima asaoka TSUNAMI▲浅岡さんの独立時計師としての作品「TSUNAMI」Q.CHRONO TOKYO BULLSEYEを作った動機は?A.もともと「TSUNAMI」は自分が使うために製作した時計で、特に販売するつもりもなかったのですが、2013年のバーゼルワールド(スイスで行われる世界最大の時計の展示会)でなんとなく展示したところ、大変な反響があり、販売に至ったという経緯があります。以来、顧客への納品を優先したために、未だに自分用を持っていません(笑)。そこで、「CHRONO TOKYO」 BULLSEYEは、その代わりになる時計を作った訳です。CT004S(フィールドグレー)Q.お勧めのポイントを教えてください。A.「CHRONO TOKYO」シリーズの外装は完成度が非常に高いので、それに「TSUNAMI」のテイストをもった文字盤を合わせるに際しては、細かいチューニングをしています。その結果、ブルズアイというオーセンティックな様式の中に、現代的な洗練を込めることが出来たと思います。Q.製品化にあたって苦心した点は?A.何と言っても、文字盤を2色に塗り分けることが難しいです。前回の「クラシック」の文字盤も2色の塗分けになっていたので、実は、その技術を応用しています。つまり、クラシックでの実績が、ブルズアイの展開に繋がったわけです。CT004W(シャンパン)Q.その他の変更点はありますか?A.今回、ベルトの素材をカーフからゴート(山羊)に変えています。革の肌理が細かく、黒の色合いが濃いので、引き締まった印象があり、ブルズアイとのマッチングも良いと思います。あわせて、今回も装着感を重視して誂えました。■「TiCTAC」(チックタック)全国に展開する腕時計のセレクトショップ。国内外の最旬ブランドから本格的な機械式時計まで、デザイン・機能性に優れた腕時計をセレクト。自分らしさを表現するアイテムとして、大切な人の幸せな時間を願うギフトとして、知的好奇心を満たすコレクションアイテムとして、様々な側面から「腕時計」の魅力を提案しています。SHOP一覧 企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年06月23日レクサス(LEXUS)が8月28日まで東京・南青山のINTERSECT BY LEXUS - TOKYO(東京都港区南青山4-21-26)にて、「ミラノデザインウィーク2015」に出展したインスタレーション「LEXUS - A JOURNEY OF THE SENSES」の一部を凱旋展示している。世界的に著名なスペースデザイナーであるフィリップ・ニグロと国際的シェフの米田肇のコラボレーションによる「LEXUS - A JOURNEY OF THE SENSES」は、レクサスのデザインの根幹である“Senses(五感)”をテーマにした体験型インスタレーション。公式コンペティション「Milano Design Award Competition」において、自動車メーカーでは初となる「Best Entertaining賞」を受賞した。今回は「LEXUS - A JOURNEY OF THE SENSES」のうち、五感を通して雨の日のドライブの情景を感じられる「RAIN」を展示。天井から降る光の粒と雨音で雨に降られているような感覚が引き起こされ、さらに“雨の雫”を表現したスパークリングキャンディを口に含むことで、体の中までも雨音が響き渡るような感覚になるインスタレーションとなっている。
2015年08月17日レクサス(LEXUS)が2015年ミラノデザインウィーク中に発表したインスタレーション「LEXUS -A JOURNEY OF THE SENSES」は、ふたりの気鋭デザイナーとの取り組みによって実現した。空間デザインを手がけたフィリップ・ニグロ(Philippr Nigro)氏と、仏雑誌『Le Chef』で「世界を代表するシェフ100人」にも選ばれた米田肇シェフだ。レクサスの車がもたらす、贅沢な安心感やものづくりに対する緻密なこだわりは、ふたりのアーティストの解釈を通じ、食を通じたユニークなアプローチに変換された。フィリップ氏は今回の展示の会場設計を考えるにあたり、まず米田氏の想いに耳を傾けることから始めた。「今回のエキシビションは『雨』『木』そして『地球』という3つの構成になっており、彼が表現したいことをどのように空間デザインとして効果的に見せられるかを考え、その方法を彼に提案しました」。一方、「元々、料理を作っている感覚がない」と話す米田氏。「メッセージや発信したい想いを、食材を使って形にしていく」というのが彼のスタイルだ。幼い頃からの自然との触れ合いの中で得た美意識を、“Inside-Out”のインスタレーションに落とし込んだという。食を通じて来場者に五感で感じて欲しかったのは、地球上の自然が循環しているということ。「宇宙の神秘に料理の答えがある」という米田シェフの考えは、今回の五感の旅を巡る食のインスタレーションに現われている。フィリップ氏とのコラボレーションによって生み出された五感を解放する為の空間は、3つのセクション(シーン)で構成された。シーン1は、米田シェフが愛車のレクサスを雨の日に運転したときの体験から生まれたもの。生命の恵の雨に包まれながら疾走する爽快感を、パチパチと弾ける雨の雫のキャンディーとフロントガラスに打ち付ける雨音、そして光のインスタレーションにより、体の内・外から降りしきる“雨”を感じることができるのだ。シーン2では、口に含むとパンと弾けて樹液のようなキウイビューレが溶け出す球体が提供された。木の幹の中をイメージした丸い空間の中でその瑞々しい食感が口の中に広がると、森の静けさと一体になったような神秘的な気持ちを味わえる。そして最後に行き着くシーン3で待っているのは、牛・魚介・昆布・4種類以上の野菜を煮込んだ温かいスープ。会期中、1日12食限定で振る舞われたエクスクルーシブメニューでは、このスープに替え、米田シェフの代表作である「地球のサラダ」が振る舞われた。空、雲、大地が映し出された丸いテーブルで、30種類以上の野菜を用いたサラダを食す。スープもサラダも、自然の恵みへの感謝を凝縮した一品。「空間芸術に食を取り込んだという意味でも、2万食を対応したという意味でも、新しいチャレンジでした。例えばレストランやカフェを既存のデザインされた業態として見るならば、今回、『インスタレーション・ガストロノミー』という新しい分野をデザインできたと考えています」。レクサスとの取り組みによって得られた成果を、米田氏はこのように語った。フィリップ氏と米田氏の両氏にインスタレーションの感想を聞くと、ふたりが共通して述べたのは、「(このプロジェクトが)お互いにとって新しい方向性やビジョンを照らすという、思いがけない結果を生み出した」ということ。想像を超える体験と感動ーー来場者にとっても「LEXUS -A JOURNEY OF THE SENSES」で得たのは、こうした心地よい“あと味”だったのではないだろうか。--前編「レクサスが「食」を通して表現した、日本の“おもてなし”とイノベーション」を読む。
2015年07月21日日本が誇る、自動車のラグジュアリーブランド、レクサス(LEXUS)が2015年ミラノデザインウィークで大規模なインスタレーションを行った。レクサスが参加するのは今年で8度目。今回、公式コンペティション「Milano Design Award Competition」において 自動車メーカーとして初めて「Best Entertaining賞」を獲得しており、この受賞はこの展示がいかにセンセーショナルであったか、また、いかに展示の完成度と注目度が高かったかを裏付けている。高評価を得た、このインスタレーション「LEXUS -A JOURNEY OF THE SENSES」のユニークな点を端的に挙げるとすれば、「食を通じてデザインを伝えた事」だ。今回の展示は、レクサスとふたりの気鋭デザイナーとのコラボレーションにより実現した。そのふたりとは、フランスとイタリアを拠点に活動し、エルメス(HERMES)などトップメゾンとのコラボレーションなどでも知られるフィリップ・ニグロ(Philippr Nigro)氏と、ガストロノミーをベースした独自の料理哲学で評価され、仏雑誌『Le Chef』で「世界を代表するシェフ100人」にも選ばれた米田肇シェフだ。米田氏の言葉を借りるなら、今回のインスタレーションは“インスタレーション・ガストロノミー”という新しいジャンルを開拓したと言えるだろう。まず、フィリップ・ニグロ氏に、どのように今回の空間デザインを完成させていったのかについて聞いた。「食にしても建築にしても、私にとって日本での体験は感情を揺さぶられるものです」とニグロ氏。彼の作り出した空間は、先進的でモダンなスタイルと、どこか包み込むような優しさとの調和を感じさせる。「今回の“Senses”というテーマは非常に難しいと思ったのですが、レクサスやフードデザイナーの米田氏と話し合いを重ねるうちに、自分にとって“Senses"は五感であり、それを抽象的に今回の空間デザインコンセプトに落とし込もうと試みました」。その末に導きだしたコンセプトが“Inside-Out”だったという。まさに、伏見大社稲荷の連なる朱色の鳥居をはじめ、彼が京都やその他日本の地で感じたことが、今回の空間デザインに大きく影響している。会場の外壁や回廊は、ずらっと連ねられた何十本もの木の柱でできており、どこか神秘性や居心地の良さを感じさせるような空間だ。「鳥居など日本の伝統的な建築からインスパイアされていますが、あくまで独自の解釈であり、欧州人ならではの視点で捉えたもの。自分の想いをレクサスの展示の中に落とし込みました」。“内側から見える景色と外側から見る景色の違い”という捉え方は、車も同様に“Inside-Out”であるという気づきを彼にもたらした。つまり、外から見た車体のデザインと、実際にコックピットに乗り込んで得られる感覚といったように、視点を変えれば違った体験を得る事ができるということ。また、“Inside-Out”では、多角的な視点によって得られる気づきを超えた新たな発見も表現されている。それはレクサスのフィロソフィーである、目に見えるデザインのみならず、裏側に隠れて見えない細部までこだわる、ものづくりの姿勢。普段目に触れない精緻な美しさを表面化させることも、今回の展示の重要なコンセプトのひとつだ。--後編は、「宇宙の神秘に料理の答えがある」と話す、米田シェフの“インスタレーション・ガストロノミー”について詳しく紹介する。
2015年07月21日レクサス(LEXUS)が4月14日から19日まで、イタリア・ミラノで開催された世界最大規模のデザインエキシビション「ミラノデザインウィーク」に「LEXUS - A JOURNEY OF THE SENSES」を出展。自動車メーカーとして初めて「Best Entertaining賞」を受賞した。「LEXUS - A JOURNEY OF THE SENSES」は“Senses(五感)”をテーマに、来場者に“想像を超えた感動を得るLEXUSとの旅”を提供するエキシビション。世界的に著名なスペースデザイナーのフィリップ・ニグロと、国際的シェフの米田肇とのコラボレーションによって制作され、開催期間の6日間で約5万人もの来場者が訪れた。展示内容は、コンセプトカー「LF-SA」と国際デザインコンペティション「LEXUS DESIGN AWARD 2015」の入賞作品、2009年にミシュラン史上世界最短で三ツ星を獲得、2014年「アジアのベストレストラン50」にも選ばれたシェフ米田肇による五感をテーマにしたインスタレーションの3部構成。尚、公式サイトでは実際の来場者によるコメントに加え、各ゾーンを約2分間でバーチャルに体験出来るインタラクティブツアーコンテンツが公開されている。
2015年04月21日JR西日本は2月19日、2017年春の運行開始を予定している新たな寝台列車の名称と食を監修する料理人について発表した。新列車の名称は、2015年3月に運行が終了する寝台列車「トワイライトエクスプレス」の伝統を受け継ぐとともに、美しい日本の素晴らしさを感じてもらえる列車として、「瑞風(みずかぜ)」と命名されたという。瑞風とはみずみずしい風のこと、また、吉兆を表すめでたい風という意味をあわせ持つ。日本は稲穂が豊かに実る国ということから瑞穂の国と呼ばれていたことから、新列車の車名は、その美しい瑞穂の国に、新しいトワイライトエクスプレスという風が幸せを運んでくるといった情景をイメージしたものとなっている。ロゴデザインは、瑞風のMを沿線の山並みに見立て、吹き抜ける風をトワイライトエクスプレスの象徴である天使を表現している。食事については、、フードコラムニストである門上武司氏のプロデュースの下、トワイライトエクスプレスの車内調理の伝統を引き継ぎつつ、朝昼夜の食事ごとに食の匠にメニューを監修する。また、料亭「菊乃井」の3代目主人を務める村田吉弘氏とレストラン「HAJIME」のオーナーシェフを務める米田肇氏が一部の食事を担当する。「瑞風」は、客室車6両とパブリックスペースである食堂車1両・ラウンジカー1両・展望スペース付き先頭車2両(編成の両端)から成る10両編成で、2クラスの客室(1両当たり1室と3室)を設け、定員は30名程度を予定している。
2015年02月20日