普段の生活の中で当たり前のように使っている「質量」という概念。今回は、そんな質量を表す単位である「グラム(g)」の定義について、あらためて考えてみたいと思います。■ グラムの定義の変遷国際的には、「グラム(g)」の定義というのはなく、その代わりに「キログラム(kg)」が定義されています。(グラムはあくまでキログラムの1000分の1であると定められています)それでは、キログラムはどのように定義されているのでしょうか。今からさかのぼること200年以上も前…。18世紀末に質量の世界的な基準を作ろうと動きがあり、そのときに1キログラムの定義は、「一辺が10cmの立方体の体積の最大密度における蒸留水の質量」であると定められました。要するに、「一辺が10cmの立方体と同じ体積の水の質量」ということになりますが、ここで書いている「最大密度における蒸留水の質量」とは何でしょう。実は、水はその温度によって、密度が変化することが分かっており、およそセ氏4℃のときに密度がもっとも高くなります。そのため、4℃の蒸留水を基準として使っているわけです。■ 現在のキログラムの定義現在のキログラムの定義は、1889年に国際度量衡総会(どりょうこうそうかい)で決められたものですが、このとき、それまでの水の質量を利用した考え方から、「国際キログラム原器の質量に等しい質量の単位」であるという内容に置き換えられました。この国際キログラム原器とは、文字通りキログラムの基準として世界的に定められたものです。白金90%とイリジウム10%から作られた、直径・高さともに約39 mmの合金製の円柱体で、現在はパリの郊外にある国際度量衡局の地下室で、気密容器の中に入れて大切に保管されています。ちなみに、国際キログラム原器を元にして作成したいくつかの複製を世界各国に配布しており、日本でもそれを茨城県つくば市にある産業技術総合研究所にて保管しています。この複製は「日本国キログラム原器」と呼ばれ、約30年ごとに国際度量衡局で保管している国際キログラム原器と比較することで、質量にズレが出ないようチェックしています。■ 国際キログラム原器に代わる新標準の誕生このように、国際キログラム原器によって現在の1kgの質量は定められています。しかし、いくら大切に保管しているとはいえ、ほこりの付着や洗浄を繰り返すことによってその質量は少しずつ変化し、現在では当初よりもわずかに軽くなっていることが判明しました。そのため、2011年に開かれた国際度量衡総会の中で、今のような人工物による基準ではなく、もっと普遍的で安定的な定義を作ることが決議されました。今後、4~8年をかけて議論を重ね、新たな定義が作られる予定となっていますが、候補としては「アボガドロ定数」や「プランク定数」といった物理定数を利用する案などが出ています。前者は1kgに相当するケイ素(Si)原子の個数を正確に調べてそれを基準とする方法で、後者は質量と静止エネルギーとの関係性を利用してそのエネルギー量から1kgを決めるという方法です。ただし、どちらの定数を使うにしても、その定数の精度が現在の国際キログラム原器の長期的な誤差を上回ることができるかが鍵となっています。■ 日常生活への影響は?質量の定義が新しくなることによって、私たちの生活にどのような影響があるのでしょうか。正直なところ、ここまで精度の高いレベルで定義が代わるぐらいでは、その影響を直接身近に感じることはほとんど無いと言えるでしょう。しかし、ミクロのレベルでの科学技術の発展を通じて、新たなナノ素材が開発されるなど、いずれはその恩恵を感じることができるかもしれません。■ まとめ質量を表す単位として使われている「グラム(g)」。その歴史は18世紀末までさかのぼり、はじめは水を使って定義されていたものが、やがて合金製の「国際キログラム原器」へと変化し、さらに今後数年の間に新たな定義が誕生する予定となっています。新たな定義はいったい何になるのか…。そういう歴史的瞬間に立ち会えるかもしれないと思うと、なんだかワクワクしませんか?(文/TERA)■著書プロフィールTERA。小さい頃から自然科学に関心があり、それが高じて科学館の展示の解説員を務めた経験も持つ。現在は、天文に関するアプリケーションの作成や、科学系を中心としたコラムを執筆している。
2012年11月18日リンクアンドコミュニケーションは2012年6月から10月にかけて、30~40歳代の主婦1万5,800人を対象に糖質に関する主婦の意識・実態を調査した。まず、「普段の生活の中で、糖質に気をつけていますか?」と尋ねたところ、「どちらかといえば気をつけている」と56%が回答。「よく気をつけている(13.3%)」と合わせると、約7割の主婦が糖質に気をつけていることが分かった。次に「糖質」を意識している人に、そのきっかけと理由について聞くと、「生活習慣病の予防・治療(55.3%)」がトップ。「健康のため(47.6%)」、「ダイエットのため(45.6%)」がそれに続いた。「糖尿病の予防・治療(35.8%)、「メタボにならないように(34.4%)」と、疾病を意識して糖質を意識し始める人も多いようだ。同調査ではアンケートとともに、「糖質検定」と題して糖質に関するクイズも実施した。その結果、「糖質と炭水化物が同じである」「糖質はすべてカロリーがある」等、間違った回答をする人も多く、糖質に関する理解が十分でないことも分かった。特に糖質の種類やそのカロリー、糖質に関連するGI値などについては正解率が低かった。同社では糖質に関して、専門家の協力のもと、正しく最新な情報を提供していくために「糖質.jp」を開設。「知る」「診る」「食べる」など6つのコンテンツで、糖質について詳しく解説している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月15日糖質制限食の開発・製造・販売を行っている小樽フィッシャーマンズキッチン(以下OFK)は、このほど糖質制限ブレッド製造ラインが完成したことを発表した。新ライン完成により、糖質制限ブレッドの生産力アップにつなげていくという。OFKは「楽しく続けられる美味しい低糖質食品」をテーマに、「糖質オフふすま食パン」や国内初の「糖質制限フォカッチャ」など様々な健康食品の開発・製造および販売を実施している。国内において糖質制限食の惣菜・スイーツの製造ラインとともに、糖質制限ブレッドの製造ラインを有しているのはOFKだけだという。この完成を記念して、OFKオンラインショップでは、新発売の「おたるキッチンの本格ブレッド糖質オフのイタリアン・フォカッチャ」を含めた全ての糖質制限パンのポイントが15倍になるキャンペーンを、8月19日まで実施している。新発売のイタリアン・フォカッチャは、イタリアのパンの定番を糖質オフで実現したもの。「プレーン」、ブロッコリーを生地に練りこんだ「ブロッコリー」、トマトとバジルが入った「マルゲリータ」の3種類がある。OFKでは他にも糖質制限食のパンとして、「ふすまロールパン」「糖質オフふすま食パン」などを販売している。血糖値対策が必要な糖尿病およびその予備軍の人だけではなく、ダイエット対策としても好評を得ているという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月07日シャトレーゼは、糖質コントロールが必要な人の悩みを手助けする「主食」の商品として開発された「糖質でお悩みの方のテーブルロール」をインターネット限定で発売中。「糖質でお悩みの方のテーブルロール」は、小麦粉の代わりに食物繊維や大豆粉を使用することで、一個当たりの糖質量2.5g(エリスリトールを除く)に抑制。一般的なロールパンと比べ糖質を約87%カットした(五訂日本食品標準成分表ロールパンと比較)。糖尿病患者もしくは糖尿病予備群の5人に、食後12時間以上空けてパンを食べてもらう実験をしたところ、カロリーが同等の一般的ロールパン(糖質27.1g)に対し、このテーブルロール(糖質3.5g)では平均値から血糖値が上がりにくいという結果が出た。糖質が気になる人はもちろん、ダイエットをしている人も注目だ。8個入り840円(1個あたり105円)。「シャトレーゼのオンラインショップ」のみでの販売となる【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月23日株式会社低糖良品は6月5日、小麦粉ゼロ、砂糖ゼロ、トランス脂肪酸ゼロの大豆バー「ソイズケアバー」を発売。糖質制限食(低糖質食品)の同社セレクトショップ・低糖良品で販売する。同製品は、手軽に持ち歩け、しかも一本で満足感を得られる。そのため、糖質制限、栄養療法、糖質制限ダイエット、炭水化物抜きダイエットを実践する人の、外出中の食事に最適だ。しっとりとした味わいのチーズ味で、内容量30g、価格2,160円(12本セット)。同社は2011年12月に同サイトをオープン。3月にソイコム株式会社と提携し、5月より糖質制限食(低糖質食品)である大豆製品の販売している。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月05日