阪神電気鉄道は16日、はちみつの生産と商品化を手がける「阪神電車みつばちプロジェクト」の商品化第二弾として、有機野菜宅配を手がける大阪愛農食品センターと共同開発した有機JAS認定のドレッシング「六甲山アカシアはちみつと有機野菜の魔法のドレッシング 颪(おろし)」を阪神梅田本店及び「颪」特設webサイトで発売を開始した。この「颪」ドレッシングは、「お客さまの食卓に魔法を」をコンセプトに、「美味しく」「安心に」「楽しく」の三つのキーワードで開発したドレッシングで、天然はちみつの甘さと有機野菜が持つ力強い味を絶妙なバランスで引き出しているという。使用しているはちみつ、農産物等は天然由来の素材のみを使用し、添加物や保存料は一切使用していない。農林水産省の有機JAS認証において「有機加工食品」の認証を受けており、安心して食べられるほか、サラダはもちろん、肉料理、魚料理及びパスタのソースとしても使えるなど使い勝手が良く、「第二の塩麹」とも言える一品とのこと。同プロジェクトで商品化した製品は、昨年10月6日に六甲山上で発売を開始した「六甲山ミツバチ やまみつ」瓶詰め商品が発売後約1か月で完売するなど、高い人気を集めているという。同社では、今後も遊休地を活用したはちみつの生産を行い、採取したはちみつを使った新しい商品を考案・販売していくとしている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年01月18日全室天然温泉の都市型ホテルホテル阪神では、新春から女性にうれしいキャンペーンを行っている。『冬のほっこりキャンペーン第二弾女性宿泊者スパご入浴1回無料キャンペーン』だ。ホテル阪神と言えば、大阪のキタの繁華街、梅田からも近い福島駅の駅前にある。そのような都市型のホテルでありながら、客室全室に地下1,000mから引いている天然温泉を供給している。※画像は、ホテル阪神ホームページよりレディーススパでリラックス今回の『冬のほっこりキャンペーン第二弾女性宿泊者スパご入浴1回無料キャンペーン』では、ホテル阪神内にあるレディーススパ&サウナ「テフ」の無料入浴券を1枚もらうことが出来る。通常宿泊者の利用料1,100円。同スパ&サウナでは、全身浴ジャグジー・高温ドライサウナ・冷水風呂なども楽しむことが出来、もちろんリラクシングルーム・パウダールームも完備している。別途有料にはなるが、エステサロンも併設しているため、入浴と共に各種エステコースやヒーリングマッサージ・あかすりも楽しむことが出来る。レディース スパ&サウナ「テフ」宿泊者入浴無料キャンペーン【期間】 2013年1月1日(火)~3月31日(日)【場所】 ホテル阪神 6階 レディース スパ&サウナ「テフ」【内容】 宿泊の女性の全員に「スパご入浴券」を1人1泊につき1枚プレゼント【営業時間】 10:00~23:00(受付終了22:00)元の記事を読む
2012年12月29日民営鉄道事業者の阪神電気鉄道は、同社および阪神バスにおける、年末年始の運転ダイヤを発表。また、初詣客の利便性を図るため、12月31日の終発から元日の始発にかけて、本線および阪神なんば線で終夜運転を実施する。鉄道とバス(一般路線)ともに、12月28日は平日ダイヤ、12月29日~1月3日は土曜・休日ダイヤ、1月4日は平日ダイヤで運行するとのこと。また、終夜運転は、普通列車のみで、本線、阪神なんば線とも約15分~30分間隔で運行する予定。区間は、「梅田~高速神戸間」の本線全区間(神戸高速線の一部を含む)、および「尼崎~近鉄奈良間」の阪神なんば線(近鉄奈良線を含む)。詳細は、阪神電気鉄道のホームページで見ることができる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月17日ホテル阪神(大阪市福島区)は2013年1月1日~3日の3日間限定で、「開運!お正月ファミリーバイキング」を開催する。バイキングでは、2013年の干支(えと)の「巳」にちなんだ”ヘビー級”のビックリデザートを日替わりで提供。元日の1日は「ヘビちゃんからの大吉絵馬ケーキ」、2日には1mの長さの「100人前のヘビー級ショートケーキ」、3日には「大JA(だいじゃ)ファミリー大集合」を販売する。料理は屋台料理とバイキング。その他、ゲームコーナーや書き初め、餅つきなども開催し、家族で楽しめる内容となっている。また、同バイキングを予約の上、来店した人には空クジ無しの「開運くじ」をプレゼントする他、ドリンクコーナーやゲームで使える「福得チケット」が割引料金で購入できる。料金は大人(中学生以上)4,500円、 シニア(60歳以上)4,000円、子ども(小学生)3,000円、幼児(3歳~6歳)2,000円。前売り価格は各料金から500円引き。バイキング開催時間は、昼の部12時~15時。夜の部17時~20時。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月04日阪神ステーションネットは15日より、阪神電気鉄道の鉄道高架下の工場「阪神野菜栽培所」で無農薬栽培されたレタスをフレッシュジュースとして販売開始する。阪神野菜栽培所は、阪神電車が都市部の高架下土地の活用策として大物~杭瀬駅間の高架下に開設された。完全人工光型の植物工場で、水耕式無農薬栽培を行っている。今回発売されるのは、同工場で栽培されたレタスのほかにアボガドとグレープフルーツを使ったスムージー感覚のフレッシュジュース。ビタミンやミネラルが豊富で、食欲がなくなりがちな夏の時期にもおいしく栄養補給ができるという。価格はRサイズが300円、Lサイズが350円。阪神梅田駅、阪急西宮ガーデンズ、なんばウォークの3カ所にある「ジュースデリマメカ」各店で販売する。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月14日南海電気鉄道と阪神電気鉄道は25日、神戸方面からの関西国際空港利用者に向けた割引乗車券「神戸アクセスきっぷ」「関空アクセスきっぷ(阪神版)」を発売する。南海線関西空港駅と、阪神電車の各駅(神戸高速線を除く)との間を片道1,100円で利用できる商品で、通常運賃より最大15%安くなるという。発売期間は2013年3月31日まで。「神戸アクセスきっぷ」は、南海線の関西空港~難波間と、阪神電車の大阪難波駅から各駅(神戸高速線を除く)との間が対象となり、発売当日限り有効。「関空アクセスきっぷ(阪神版)」では、阪神電車の各駅(神戸高速線を除く)から大阪難波駅までの間と、南海線の難波~関西空港間が対象となる。有効期間は発売月の翌月末まで任意の1日。各乗車券とも逆方向の利用はできない。「神戸アクセスきっぷ」は、関西空港駅の「南海ツーリストサポートセンター」で発売。「関空アクセスきっぷ(阪神版)」は梅田駅、尼崎駅、甲子園駅、御影駅、三宮駅の各駅長室で発売される。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月23日僕が大の阪神タイガースファンであることは、僕の熱心な読者の方々(少ないけど)には広く知れ渡っていることだ。だからこそ、山田家のテレビには当然のように阪神戦の中継(CS放送)が映っていることが多く、それについて妻のチーの顔色をうかがうこともしばしばだ。何を隠そう、チーは子供のころから巨人ファンだからである。阪神ファンの男と巨人ファンの女。球界でもっともライバル視されている双方の伝統球団のファンに分かれた、一見相容れそうもない2人が、ひょんなことから出会い、結婚までしてしまった。傍から見たら、一触即発の緊迫状態をイメージするのではないか。しかし、これが意外にそうでもないから、男と女はおもしろい。僕は父親と姉が巨人ファンという家庭の中で、なぜか自分だけ阪神ファンになった男であるため、身近に巨人ファンがいる状態にすっかり慣れており、おまけに極度のアンチ巨人というわけでもない。阪神ファンである前に、プロ野球ファンなのだ。そういう意味では、父親と姉が巨人ファンという家庭の中で育ったチーのほうが、盲信的な巨人ファンになりそうだ。実際、子供のころは桑田真澄のファンで、その後も高橋由伸や二岡智宏など、巨人の歴代のスタープレーヤーを順当に応援してきたらしいが、そこは何事も年長者に従順な生粋の次女体質(犬体質とも呼ぶ)である。7歳上の僕と結婚して以降、テレビに阪神戦が映る環境に徐々に染まってきたのか、最近では阪神が勝利した瞬間、僕と一緒に喜ぶことも増えてきた。阪神ファン化が進んでいるのかもしれない。だから、僕らはいわゆる阪神・巨人論争で揉めることがない。2人で阪神・巨人戦を球場観戦するときは、僕の希望で阪神側に陣取るのが通例なのだが、チーは特に抵抗することなく、平気な顔で席に座っている。いやはや、そのへんは本当に楽な女性だ。とはいえ、チーの体には幼少期から育まれた巨人ファンの血液が根強く流れているのだろう。以前、東京ドームの阪神・巨人戦を観に行ったとき、特にそう思ったのである。その日の試合は、序盤から巨人が阪神を圧倒的にリードする展開だったため、東京ドームの阪神側スタンドに陣取る数万人の阪神ファンは一様に意気消沈しており、暗いムードが漂っていた。中には口汚い罵声を飛ばすガラの悪いファン(こういう阪神ファンは嫌いです)もおり、実際いくつかのメガホンがグラウンドに投げ込まれていた。そんな中、僕の隣のチーだけが、あろうことか無邪気に喜びを爆発させたのだ。「わー、やったー! さすが由伸ー! 」。当然、周囲の阪神ファンの視線が一斉に集まった。しかし、チーはそれに気づいていないのか、どこまでもヘラヘラした顔で「巨人、強いねー! 」と僕に話しかけてくる。あわわわ、あわわわ。僕は一気に狼狽した。チーさん、それはさすがにやばいって。いくらなんでも場違いすぎる。こんなガラの悪い阪神ファンがたくさんいる中で、彼らの神経をむやみ逆撫でするような巨人ファン発言は、ほとんど自殺行為だ。おそるおそる周りに視線を配った。すると、数人の阪神ファンが怪訝そうな表情で、僕を睨んでいた。きっと彼らは僕のことも巨人ファンだと思ったのだろう。チーが「巨人、強いねー」などと嬉しそうに同意を求めてくるからだ。普段、僕は球場で野球観戦をするとき、阪神の帽子をかぶったり、レプリカユニフォームなどを纏ったりしない主義だ。メガホンすら一度も買ったことがなく、いつも普段着のまま席に座ることにしている(立って応援するのも嫌い)。といっても、そこに何か深いポリシーがあるわけではなく、単純にグッズ類には興味がない淡白な性格なのだ。したがって、傍から見たら阪神ファンだと思われにくいのだろう。僕のことを睨みつけた阪神ファンの方々も、外見で自分たちの仲間だと判断できなかったため、チーの巨人応援発言に過剰反応を示したのではないか。それを証拠に、周囲の観客はみんな阪神のレプリカユニフォームを纏っており、僕1人だけが完全に浮いた状態だ。そうなのだ。僕1人だけが浮いている、すなわちチーは意外に浮いていないということだ。それもそのはず、チーは本来は巨人ファンのくせに、場の空気に染まったのか、球場の売店で阪神グッズ(虎耳が付いたカチューシャ)を購入しており、試合開始から迷わずそれを装着。だから周囲の観客は、チーを阪神ファンだと信じて疑わないわけだ。そう考えると、みるみる恐ろしくなった。ということは、きっとあれだ。さっきの巨人応援発言は、阪神ファンの女(虎耳カチューシャのチー)から巨人ファンの男(普段着の僕)に向けられたものだと解釈されたのだろう。つまり、発言を意訳すると「やったー! さすが由伸ー! 」は「やったね、あなたの好きな由伸が打ったよ」、「巨人、強いねー! 」は「巨人が強くて良かったね」という意味になる。うーん、ありえますね。果たして僕は身の危険を感じ、試合終了を待たないうちに、チーの手を引いて観客席から退散した。背中に冷ややかな視線が容赦なく突き刺さり、心臓が早鐘を打つ。今度、野球を観に行くときは阪神・巨人戦以外にしようと思った、恐怖体験である。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月13日今年もプロ野球シーズンがスタートしました。ワタシは30年来の大の阪神タイガースファンです。阪神ファンといえば、プロ12球団のなかでも、「熱狂的」、「熱い応援」、「野球場にせっせと足を運ぶファン」として名高い存在。他球団ファンからよーく聞かれることは、「阪神ファンはなんで足しげく甲子園球場に通い詰めるわけ?」「その情熱はどこから来るの!?」という2つ。ん?阪神ファンにとってはフツーの行動なのですが、他球団ファンにはなさそうな特別な目的があります。写真:(C)大東照男『阪神タイガースファン名言珍言集』(猛虎魂会中経出版)より■阪神ファンは、阪神ファンを見に行くワタシにとっての春の風物詩は、まだ寒風が吹きすさぶ甲子園球場(兵庫県西宮市)へと出向いてオープン戦からじっくりと観戦をすることです。選手はもちろん、監督やコーチの様子をスタンドから「オーナー目線」でチェックするのですが、阪神ファンにはそんな人はン万人といるのであります。阪神ファンは何のために、甲子園のスタンドへと向かうのでしょうか。ここで、『阪神タイガースファン名言珍言集~幸せのヒミツ』(猛虎魂会・中経出版)の著者で、「阪神ファン研究家」なる肩書の朝日奈ゆかさんにお話をうかがいます。朝日奈さんは、阪神の私設応援団・猛虎魂会(もうこたましいかい)の会長で、ついでに(?)編集プロダクション・株式会社ユンブルの社長でもあります。朝日奈さんは、「阪神ファンが甲子園球場に足を運ぶ理由」について、こう語ります。「ずばり、阪神ファンを見に行くのです。試合よりファンのほうがオモシロイことが多いのですよ。阪神ファン100人超に取材とアンケート調査を実施したところ、観戦以外に、『甲子園球場に集まる阪神ファンを見に行く』と答えた人が9割近くもいました」9割!それはもう、ほぼみなさん、ということですね。「ほかには、『おもしろいヤジを聞きに行く』、『なんかおもしろいことを探しに行く』という意見が続きました。わが意を得たり、でしたよ」と、朝日奈さんはなぜか自慢げに話します。■周囲のファンを笑かそうとする阪神ファンファンのヤジについて世間ではあれこれ言われていますが、朝日奈さんいわく、「ヤジにもいろいろありますが、阪神ファンのそれは、周囲のファンへのサービス精神である場合が多いのです。ヘタなお笑い芸よりずっとおもしろいと言われていますね(笑)。ウケねらい満開で、笑わせたい一心で叫ぶんですよ」そうそう、選手のエラーや怠慢プレーを見逃さず、すかさず突っ込みを入れるそのことばの数々は、「うまいこと言うな~」と周囲の共感を呼び、スタンドの笑いへと消化されていくのであります。では、試合展開がつまらないとき、阪神ファンはどうしているのでしょうか。「退屈でしょうがないときこそ、何かオモシロイことを探していますわね。むしろ、そういう展開のほうがあっちこっちからおもしろいヤジやぼやきが聞こえてきて笑えます。阪神という媒体を通し、周囲の見知らぬおもしろそうな人たちと文句を言い合って発散したい、このせちがらい世の中、せめて甲子園球場では浮世のことを忘れて目いっぱい楽しみたい、という想いが結集するのでしょう」と朝日奈さん。阪神という球団は、昔からそういう独特な媒体としての役割を担ってきました。■熱い想いの正体は、ファンにだけ流れる「阪神ホルモン」阪神電鉄の甲子園駅を降りたとたん、いや、すでに自宅から、色とりどりの応援ユニホームやハッピ、自作の川柳や歌詞を刺しゅうしたド派手な虎の衣装で甲子園球場に乗り込む人はとても多いのですが、大阪では何ら違和感はありません。いつぞや、外国人の友人が阪神ファンを見て「コスプレか?」と言っていましたが、ノン、あれは阪神ファンの「自ら今日を楽しもうとするココロ、抑えきれない期待の表れ」(朝日奈さん)なのです。阪神ファンに共通する熱い想いの正体について、朝日奈さんは「阪神ファン固有の『阪神ホルモン』なる物質が脳から噴出するわけです。阪神を応援する想いの深さに比例して、年月に比例して、その濃度は濃くなります。一度噴出したらもう逃れられないような興奮のホルモンです」と説明します。阪神ホルモン……。阪神ファンを興奮させる特有の快感物質をそう呼ぶとか、朝日奈さんが名づけたそうです。なんと言い得て妙なことばでしょう!■チケット代の3倍は楽しんでモトをとるさらに、関西人の生来のちゃっかり体質に注目し、「試合は勝とうが負けようが、根底には『チケット代の3倍は楽しんで、モトとったろ』という関西気質がありますね」と分析する朝日奈さん。これはおもしろい。「ケチではないのですよ、モトさえとれたらいくらでも払う。自分でモトとるし」という精神だと言います。阪神はその昔、ダメ虎と呼ばれる弱い暗黒時代が長かったので、ファンは「球団や試合内容に頼らずにモトをとる」という強じんな自衛の精神力を身につけていったのです。球場を後にするときには、試合結果にかかわらず、「今日も応援したったわ。あーオモシロかった。阪神ファンのおかげやで~」と言える一日をつくりたい。それこそ、阪神ファンが甲子園球場に足を運ぶ最大の理由なのです。(品川緑/ユンブル)監修:朝日奈ゆか氏。『阪神タイガースファン名言珍言集~幸せのヒミツ』(猛虎魂会中経出版1000円)の著者で、阪神ファン研究家としてメディアなどで活躍中。株式会社ユンブル代表取締役。【関連リンク】【コラム】今年の阪神が厳しいのは球団の責任大や!【コラム】備えあれば憂いなし!地震の学習館で防災体験をしてきた【コラム】東京じゃないのに東京と名乗る施設の謎を徹底調査!
2011年05月20日阪神・淡路大震災で被災された皆さんに、当時、「言われて元気が出たことば」、「うれしかったことば」についてお話をうかがいました。大震災と向き合った人たちが、そのとき、前を向いて歩こうと思う機会となったことば、16年たった今も記憶に刻まれていることばをご紹介します。■人間は心で生きているね震災で家族を亡くした親友が、2カ月後に自殺をしました。何もできなかった自分が情けなくていらだたしくて、もうろうとした日々を送っていましたが、彼の四十九日でその親友のお父さんに、「人間は心で生きているね。心を大事にして、何としても生きていってほしい」と言われたんです。このとき、僕のなかで何かが変わりました。この経験から、僕は医者になりました。病気とは、心のありように直結するとつくづく思います。医療も復興も、そのあり方について僕は、この友の父のことばを核に考えています。(兵庫県尼崎市 O・Tさん44歳男性医師)■明けない夜はない4カ月あまりも避難所で生活をしました。2月初旬、暖房がない避難所はあまりに寒くて、インフルエンザにかかって病院へ搬送されたんです。これでやっと暖まれると思ったら、病院も同じで、寒い寒い。熱のせいかぶるぶる震えていたそうですが、目が覚めたとき、看護師さんに、「よかったー。明けない夜はないのよねぇ」と言われたことを覚えています。「ああ、そうかもしれない」と、そのことばがすーっと心にしみいりました。その後、仮設住宅を経て3年かかって家族で新しい家に移りました。つらいことがあるたびにこのことばを思い出しています。(神戸市 E・Kさん39歳女性銀行員)■わたし、がんばるしいろいろあって、一人きりで避難所暮らしになりました。惨めで不安で仕方がなかった。周りの人は心配してくれましたが、どうしても力が出せず、ダンボールを敷居に立てて寝たきりになってしまったんです。ある日、腰が痛いとぼやいていると、8歳の女の子が背中をさすってくれて、「わたし、がんばるし~」と独り言のように何度も言うんですよ。急に泣けてきました。その夜はひと晩中、頭からバスタオルをかぶって泣き続けました。すると、次の日から、起き上がって炊き出しを手伝えるようになったんです。あの子は今、どうしているかなあ。会ってお礼が言いたいです。(兵庫県西宮市 M・Uさん37歳女性自動車メーカー勤務)■今日もこんにちは~家が倒壊して、3カ月ほど学校などの避難所を転々としながら過ごしました。そのころまで、お金より何よりありがたかったのは、避難所の人たちとのあいさつです。「今日もこんにちは~。調子はどうですか?」と声をかけあっていました。ワンパターンのあいさつですが、声のニュアンスなどから日々の健康確認、安否確認も含んでいて、普通のあいさつとは違いました。毎日、このあいさつには助けられましたねぇ。「今日もなんとか生きていかなければ」と思うことができましたから。(神戸市 K・Rさん39歳女性飲食店経営)■「つらいーっ」て叫んでええねんで僕は被災地へボランティアに行ったのですが、情けないことにあまりに凄惨な現実を見て、よく泣いてしまいました。そのとき、被災者の人に言われたのが、「つらいーって叫んでええねんで」ということば。ハッとしました。実際に、人のいない場所へ行って、タオルで口を押さえながら、「つらいーっ」と叫んでみると、気持ちが落ち着きました。被災した人に助けてもらうとは。大きな体験でした。災害のときとか本当につらいときは、「困っています」、「しんどい」と口に出して言うほうがいいと思います。周囲の人が、そう言いやすい雰囲気をつくることも大切なのではないでしょうか。(大阪府吹田市Y・Mさん39歳男性デザイナー)■しんどないか~僕がいた避難所には、お医者さんと看護師さんがわりと巡回してくれていて、特に高齢者には、「しんどないか~、どないや~」と声をかけていました。祖母もいっしょでしたが、あれだけ人がいると、なかなか自分だけがしんどい、とは言えないんですよ。みんなしんどいのはわかっているから、がまんするしかない。だからこそ、ひと声かけられると、「実はおなかが……」とか言うこともできるんです。高齢者には、若い人からそういう声をかけることが大事だと思います。(兵庫県芦屋市 N・Fさん42歳男性電鉄会社勤務)■地球がちょっと背中をかいたことおじいちゃんが亡くなり、おばあちゃんは下半身不随の重傷を負ったアウトドア活動の仲間が、「地球にしたら、ちょっと背中をかいたぐらいのこと」と言ったんです。本人は家が全壊したので、アウトドア用のテントで暮らしていました。つらい思いをおさえ、泣きごとをいわずに淡々と炊き出しの手伝いをする彼の姿には、被害が小さかった僕らのほうが励まされました。自然災害のなんたるかを、自然の一員として生きるとはどういうことかを考える機会となったことばです。(兵庫県洲本市 Y・Hさん43歳男性公務員)■風呂入っていき、風呂あるで!当時は中学生で、2カ月間避難所で過ごしましたが、離婚したばかりで家もなくしてしまった母がふさぎこむのを心配していました。1カ月ほどたったころだったと思いますが、自衛隊がお風呂の設営をしてくれたんです。迷彩服を着たお兄ちゃんが、「風呂入っていき、風呂あるで!」と声をかけてくれて、なんかうれしかったなあ。母も避難所の人たちも、お風呂に入ってから急に生気を取り戻した感じがありました。すこーし、生きる希望がわいたような。お風呂ぐらいでたいそうと思われるかもしれませんが、あのときはそれぐらい、温かいお湯がありがたかったです。女性にとってお風呂は大事ですが、それよりも、見知らぬ私たちのために必死でがれきを片付けてお風呂を用意して、毎日、陽気に声をかけてくれた自衛隊の人の温かさのこと、今でも母とよく話をします。(大阪市 N・Mさん33歳女性教師)■おまえ、合格するわ震災のときは、浪人生で大学受験直前でした。家は半壊して兄は足のけがで入院、母は兄に付き添い、僕と父は避難所生活。「さんざんやなあ」と自暴自棄になりかけていました。そんなとき、偶然、僕の志望校の大学生がボランティアで避難所にやってきて、3人の先輩たちに勉強を教えてもらうことができたんです。正直、予備校よりずっと勉強になりました(笑)そもそも、その志望校に合格するには成績が足らなくて無理があったのですが、ある日、一人の大学生が、「おまえ、この調子やったら合格するわ」と言ってくれたんです。それから、がぜんその気になって、夜はその人たちの家や下宿を渡り歩いて、ずっと勉強を教えてもらいました。泊めてもらったり食事を出してもらったりも。2カ月後に、本当に受かりました。これで家族や親せきも明るくなってくれました。避難所の人たちも、笑顔で「おめでとう」と言ってくれて思いっきりうれしかった。僕はあさってから会社を休んで、東北の被災地へボランティアに出かけます。(神戸市 K・Oさん35歳男性製薬会社勤務)胸がつまるような出来事を明るく語ってくださるみなさん。近所の人、ボランティアの人、自衛隊の人、医療関係の人、学校の先生たち、友達……に声をかけてもらって救われたというエピソードは数多くありました。皆さんの証言に共通するのは、「あいさつだけでもいいから、たとえひとことでも、周囲の人たちと声をかけ合おう」、「人は、助け合ってこそ生きていける」、「本当は災害時だけでなく、いつも助け合うべきなんだと気づいた」ということ。今、自分は何をどう思い、どう行動するべきか。皆さんのことばの力をお借りして考えたいと思います。(阪河朝美、品川緑/ユンブル)【関連リンク】【コラム】今こそ叫ぼう! 元気が出る30の「ほめ言葉」【コラム】「頑張れ」は言っちゃいけないって言うけど……理想の励ます方法は?【コラム】病気の方を励ますための方法
2011年04月08日