エルメス(HERMES)なども手掛けたパリのトップデザイナー、クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)とサラ-リン・トラン(Sarah-Linh Tran)率いるファッションブランド「ルメール(LEMAIRE)」が、「ユニクロ(UNIQLO)」とのコラボレーションコレクション「UNIQLO AND LEMAIRE」を発表。7月7日にフランスにて展示会を開催し、キービジュアルも公開された。“選び抜かれた素材を使い、流行に左右されないエレガントな日常着”を目指し製作された同コレクション。誰もが手に取りやすいデザインと柔らかく魅力ある素材を採用し、あらゆる層が使用しやすいアイテムの数々を展開する。ウィメンズは30型、メンズでは25型を用意。ラインアップは、シャツ(2,990円から3,990円)、ニット(2,990円から1万4,900円)、アウター(1万2,900円から1万7,900円)、パンツ(2,990円から6,990円)、スカート(3,990円から7,990円)、ドレス(5,990円から7,990円)、ジャケット(6,990円から1万4,900円)、カットソー(2,490円から3,490円)など。なお、同レクションは10月上旬に発売を予定しており、価格はすべて予定価格となっている。ユニクロについて、ルメールのデザイナーのクリストフ・ルメールは「『ユニクロ』は、文字通りライフウェアのコンセプトである“Made For All”、即ちあらゆる人々の生活を彩るということを明確に定義しています。日常的で、大衆的で、現代的。そして、商品自体をブランドの核とする姿勢。ユニクロは単なる『Fashion』ではなく、『Life』ーー人々の生活にインスピレーションを得ているのだと感銘を受けています」とコメント。今回のコレクションについては、「今回のコラボレーションを通じ、ユニクロの高品質素材と、理想的な価格帯で妥協の無い服づくりを追求する姿勢を皆様にお届けします。理想的なボリュームとシルエット、強さ、静けさ、柔らかさを調和した本コラボレーションは、着る人の魅力を引き立たせるコレクションとなるでしょう」と語っている。また、ラグジュアリーブランドにおける仕事との違いや、「ユニクロ」との仕事で最も難しかった挑戦について聞かれると、「『ルメール』はラグジュアリーブランドではありません。私たちは高品質で長く着ていただける服を作ろうと心がけています。そして、それは『ユニクロ』がしていることでもあります。『ユニクロ』は、デザイナーとしての私たちの誠実性をかきたててくれます。なぜなら、コラボレーションを通じて世界中のあらゆる人々に服を着ていただけるからです。それゆえに、私たちはバランスや形などを熟考しなければなりませんでした。あらゆる人々の日常のさまざまなシーンに合った服を、妥協ない姿勢で作りあげる。それは、とてもやり甲斐のある挑戦です」と明かしてくれた。「ルメール」と「UNIQLO AND LEMAIRE」の差別化や、2つのコレクションへの携わり方については、「2つのコレクションを作り出すうえで、私たち自身の中できちんと整理をし、集中しなければなりません。これは、とても贅沢で建設的なことだと思います」とその方向性を示している。
2015年07月08日クリストフ・ヴァルツが、映画監督デビューを果たすことになった。主演、プロデュースも兼任する。タイトルは『The Worst Marriage in Georgetown(原題)』。その他の情報映画は、ニューヨーク・タイムズ紙の記事を、ピューリッツアー受賞作家デヴィッド・オーバーンが脚色したもの。風変わりな男アルブレクト(ヴァルツ)は、裕福な年上の未亡人ヴァイオラを誘惑し、結婚する。ふたりは自宅で豪華なパーティを繰り広げるが、ヴァイオラが殺され、アルブレクトが隠してきた過去が明らかになる。撮影は10月にスタートする。ヴァルツは現在、『007 スペクター』(日本公開12月4日)を撮影中。今年はほかに恋愛映画『Tulip Fever(原題)』の公開が控えている。文:猿渡由紀
2015年05月07日ティム・バートン監督の最新作『ビッグ・アイズ』で名優クリストフ・ヴァルツが強烈な演技を披露し、本年度の映画賞レースでも大きな注目を集めている。本作でヴァルツが演じたのはモダンアート界に大きな影響を与えた画家ウォルター・キーン。しかし、ウォルターは実際には絵をまったく描けない男だった。その他の画像ヴァルツはオーストリアのウィーンで生まれ育った俳優。クエンティン・タランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』でランダ大佐役を演じて注目を集め、アカデミー助演男優賞を受賞。その後も『ジャンゴ 繋がれざる者」で再びオスカーを手にし、“007”シリーズの最新作『SPECTRE』に出演することも決定している。そんなヴァルツは『ビッグ・アイズ』で実在の人物ウォルター・キーンを演じた。ウォルターは妻のマーガレットが描く絵画“ビッグ・アイズ”シリーズを「自分が描いた」とウソをつき、巧みな話術で人々をダマしてはのしあがっていく。常にハイテンションで自説をまくしたて、都合が悪くなると言い訳してその場を切り抜け、妻のマーガレットを言葉巧みにコントロールする。どこからどう見てもロクでもない男だが、どこか憎めない側面がある不思議な男だ。バートン監督は本作の製作にあたってまずヴァルツをキャスティングしたそうで「ウォルターについて読んでみると、彼は様々な側面を持った人で、チャーミングだったし、非常に目立つ人で、だけどダークだし、場合によっては、暴力的ですらあった。すごく複雑な人物だったんだ。クリストフはそれをしっかりと表現してくれる俳優だった」と語る。一方のヴァルツは「あらゆる事実から距離を置いた。僕は芝居をしているのであって、ドキュメンタリーを作っているのではなかった」という信念から脚本だけを頼りに、バートン監督に全幅の信頼をおいてウォルター像を築いていったという。軽薄で、調子よく、強欲だが、何かを売り出すことにかけては圧倒的な才能をもつウォルターは本当に“悪人”なのか? ヴァルツのハイテンションだが繊細さを失わない演技によって映画のウォルターは魅力的な人物として描かれているそうで、ヴァルツは早くも本年度のゴールデン・グローブ賞主演男優賞にノミネートされている。最低最悪だが魅力的なウォルターとは一体、どんな人物なのか? 公開が楽しみだ。『ビッグ・アイズ』2015年1月23日(金) TOHOシネマズ 有楽座ほか全国順次ロードショー
2014年12月26日クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)による最後のコレクションとなった「エルメス(HERMES)」の15SSシーズン。今回は「アフリカンブリーズ」や「影から光へ」がキーワード。前半は眩い太陽のごとく白やエクリュがメインカラー。カシミアのダブルフェイスコートやパイソンのショール付きノースリーブ・コート、水蛇とニットを掛け合わせたベストなど布帛と見紛うレザーアイテムがエレガント。プリーツスカートは長めのトップスと合わせ、左右非対称なヘムが揺れる。このプリーツスカートはキーアイテムの一つ。素材・色を替え、様々なバリエーションが登場する。ゆとりのあるドレスや深いスリット、ラウンドしたブラウスなどが歩く度に美しく風にそよぐ。ラフに結んだ帯のようなベルトもキーアイテム。結んで美しく見えるようなカッティングでデザインされている。後半はインディゴやプリント、アースカラーなどアフリカの土臭さを表すように強い色合いに。仮面プリントやエルメスのスカーフ柄をディップダイでプリントしたドレスの他、「パラシュートシルク」と呼ばれる撥水加工が施されたシルク素材のブルゾンやコートなどスポーティーなテイストも。アフリカの意匠を思わせるカラフルなロングカーディガンはレザーと糸で編んだアイテムだ。ネイビーのノースリーブ・コートから覗くマゼンタのプリーツスカートが鮮烈。ラストは優しい夕暮れのようにオレンジ、甘いピンクのドレスでルメール約4年のコレクションを締めくくった。15-16AWコレクションからはナデージュ・ヴァネ=シビュルスキー(Nadege Vanhee-Cybulski)がアーティスティックディレクターを務める。
2014年10月14日