「スター・ウォーズ」最新作にしてシリーズ屈指の人気を誇るハン・ソロのアナザー・ストーリー『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(公開中)でメガホンを握った名匠、ロン・ハワード監督が来日! 誰もが知っているSWのアイコン的存在のキャラクターの描写の仕方をはじめ、盟友ジョージ・ルーカス監督の友情関係、本作の監督交代劇への真意や、来年開業する米ディズニーランドSWエリアにまつわる話などについて聞いた。――あのハン・ソロが、誰もが知るハン・ソロになるまでの物語ということで、映画の途中で確かに見覚えがある佇まいになっていく感じがありました。演出で「ハン・ソロになって」と言うわけではないと思いますが、どのように段階的にハン・ソロに見せていったのでしょうか?僕にとっては、自己中心的な男だと打ち出しているあの彼が、実は高貴なものがチラッと見え始めた瞬間だと思うんです。今まで隠していたけれど、無視できない何かに気付いた瞬間でもあり、変化や進化、ヒーローとして成熟していく道のりのことですね。まずそれは、ミレニアム・ファルコンを自分で操縦するタイミングで生まれ始めた。なぜなら彼とマシーンの関係、ハン・ソロとチューバッカがひとつになり、最高のヒーロ像がそこで立ち現れる。これは、人生とちょっと似ていますね。誰でもそうだけれど、たくさんの試練を経験します。気持ちの上でも肉体的な面でもいいけれど、何か危険なストレスを感じる。そういう状況に直面すれば、人は変わります。神話的なところに、1970年代のロック的なバイブスも持たせたかった。古典的なある種、大人への成長の物語であると僕はとらえました。――ハン・ソロが愛するキーラのキャラクターもポイントでした。彼女は、現代的な女性像にも通じる存在でした。すごく話し合いました。現代のパワフルな女性たちが生きるジレンマにすごく近いものを感じるし、それを彼女はすごく体現していると思う。彼女は引き裂かれていますよね。自分の心が求めているものとキャリア、パワーを得ようとする気持ちと、愛のために犠牲を払うのか、の間でね。僕自身は彼女はハンへの愛をずっと持っていると思います。でも、女性はある意味実用的な側面があり、特にサバイバルや愛と、生存ということを天秤にかけた時、実用的な選択をすることが多い。だからキーラは、すべての要素を考慮していると思います。ハンの将来的な身の安全を含めて。――ところで2019年にオープンする予定の米ディズニーランドのSWランドには、ミレニアム・ファルコンに乗るアトラクションもありますが、パークに連動するコンテンツが登場する場合、質問が来るそうですね。先日来日したアンソニー・ルッソ監督やリー・アンクリッチ監督は、質問攻めだったそうですよ。特に来てはいないですね。僕はルーカス・フィルムの人間ではなく、この企画だけにコミットしているからね。ただ、パークス&リゾーツの人間は、映画の中に登場する列車にすごく興味を示していたよ。だからといって、それができるかどうかはわからないけれど、そうとう惹かれていたことは間違いないよ。(C)2018 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.――そもそも、まず映画を撮ることになった時、ジョージ・ルーカスとの友情関係も含めて、どういう心境になりましたか?もともと僕は「ウィロー」のテレビシリーズを撮りたくてキャスリーン・ケネディと何度か会っていて、僕は「ウィロー」のキャラクターが大好きだから、またテレビ用にぜひ作りたいとずっと思っていました。でも実は「こういう話があるの」とキャスリーンに今回の話をされ、監督を変える判断をしたと。そしてほかの候補を探しているとね。実は最初、僕を候補に入れないでと言ったんです。――それはなぜですか?ただ、脚本は拝見すると言いました。絶対に監督を変えるという決断を本当にしたのかと、まず確認したわけです。というのも、どういう作品であれ、監督を途中で変えるということは絶対に作品にとってよいことではないからね。フィル・ロードとクリス・ミラーの2人の前の監督たちにも僕はリスペクトをしているからね。でも、最終的に変える決断をしたということを確認したよ。僕も脚本を気に入ってね。――確かに監督を途中で変えて、ベターになった例はすぐ思い浮かばないですね。そこで運命的と思ったことは、スケジュールがたまたま空いていたことと、もともとキャスリーンとも仕事をしてみたいと思っていたことなどだね。SWシリーズの監督にも興味はあったけれど、2~3年コミットすることは、やや重いかなとも思っていた。もちろん、そこにはルーカスとの長い友情もあり、究極的には今回のチャンスを逃せば、自分は後悔するだろうと考え、そしてこれをクリエイティヴなチャレンジと受け止め、「イエス」と言いました。――結果、大成功でしたね。個人的には最高の映画だと思っています。どうもありがとう。クリエイティブな意味でもすごく刺激的で、目からウロコというか、こういうタイプの娯楽作品を作ることは、なんてわくわくするのだろうと改めて感じたし、イマジネーションを刺激してくれる。神話的な物語であるところも面白いし、それからキャストやスタッフとのコラボレーションも楽しみました。誇らしく思っていることは、それぞれがプレッシャーのなかで成し遂げたことだよ。――今日はありがとうございました。SWを知らないような方々へは、どうアピールいたしますか?この『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は、ほかのSWを観たことがない、一切知識がなくても楽しめる初めてのSWになりうるよ。だから、いまいちSWって何? という人にも最高の1本目になりうる。もちろん、知識がある人には、よりボーナスになる楽しみがあるけれどね。誰もが楽しめるアクション、アドベンチャーものなので、楽しんでください。■プロフィールロン・ハワード監督1954年生まれ。アメリカ、オクラホマ州出身。キャリアスタートは子役で、若手俳優として映画『アメリカン・グラフティ』(73)などに出演。以後、監督業に興味を持ち、『スプラッシュ』(84)、『ウィロー』(88)、『バックドラフト』(91)、『アポロ13』(95)など話題作を軒並みリリース、ハリウッド屈指のヒットメーカーとなる。『ビューティフル・マインド』(01)では、アカデミー賞監督賞・作品賞を受賞。話題となった『ダ・ヴィンチ・コード』(06)に始まるシリーズでもメガヒットを収めている。■著者プロフィール鴇田崇映画&ディズニー・パークスを追うフリーライター。年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートをひたすら取材しまくる。ジョン・ラセター、アラン・メンケン、キャスリーン・ケネディ、バイロン・ハワード、ティム・バートンなど、ディズニー映画関連人物のインタビュー経験も豊富。世界のディズニー・パークスでは東京だけでなく、アナハイムも偏愛している。instagram→@takashi.tokita_tokyo
2018年07月02日クリント・イーストウッド監督最新作、映画『15時17分、パリ行き』が、2018年3月1日(木)より全国の劇場で公開される。無差別テロ事件を描く実話『許されざる者』『ミニオンダラー・ベイビー』で2度のアカデミー賞作品賞と監督賞を受賞、近年では『アメリカン・スナイパー』『ハドソン川の奇跡』と、真のヒーローの真実を巧みに描いてきた巨匠クリント・イーストウッド。そんな彼の最新作となる『15時17分、パリ行き』は、監督史上最短となる94分の上映時間だ。本作では、アムステルダム発・パリ行きの特急列車内で起きたイスラム過激派による無差別テロ「タリス銃乱射事件」の現場に偶然居合わせ、命を捨てる覚悟で犯人に立ち向かった3人の若きアメリカ人を描く実話を描く。主演は“当事者本人”、究極のリアリティでテロリズムの真実に迫る作品の最大の特徴は、テロ事件に居合わせた主演3人を、それぞれ当事者本人が演じたということだ。『ハドソン川の奇跡』でも実際の現場にいた人々をエキストラとしたが、今回はよりリアリティにこだわり、主演3人をはじめ、乗客として当時列車に居合わせた乗客役も当事者たちに出演を依頼。撮影も実際に事件が起きた場所で行うなど、ハリウッド映画史上前代未聞の試みに挑戦した。ヨーロッパを旅行中だった彼らー米空軍兵スペンサー・ストーン(23)、オレゴン州兵のアレク・スカラトス(22)、彼らの友人の大学生アンドニー・サドラー(23)ーは、なぜ勇気ある行動を起こせたのか?ごく普通の人々が起こした奇跡を、事実に基づくストーリーと徹底的なリアリティで描く人間ドラマとなっている。クリント・イーストウッド「この映画はごく普通の人々に捧げた物語」「マンチェスター・アリーナ会場テロ事件」など、2017年に世界で起きたテロ事件は114件にのぼる。イーストウッド監督は「数多くの俳優たちと会ったが、実際の体験者に演じてもらうことが面白い試みだと思った。彼らはやる気になってくれて、天性の才能を発揮し、事件当時の再現でカタルシスも得られた」とし、テロを経験した当事者たちの心情に寄り添いながらも、「これは実際に彼らが体験した物語だ。真実なんだ」と強調している。いつ、どこで、誰もがテロに直面してもおかしくない今こそ受け止めるべき、イーストウッドによる“今を生きる全ての人々に捧ぐ物語”だ。あらすじ2015年8月21日、乗客554人を乗せたアムステルダム発パリ行きの高速列車タリスが発車した。フランス国境内へ入ったのち、突如イスラム過激派の男が自動小銃を発砲。乗務員は乗務員室に逃げ込み、500名以上の乗客全員が恐怖に怯える中、ヨーロッパを旅行中だった幼馴染3人の若者が犯人に立ち向かった――。作品情報映画『15時17分、パリ行き』公開日:2018年3月1日(木)原題:『THE 15:17 TO PARIS』監督:クリント・イーストウッド(『アメリカン・スナイパー』『硫黄島からの手紙』『ハドソン川の奇跡』)脚本:ドロシー・ブリスカル出演:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン原作:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン、そしてジェフリー・E・スターン著の「The 15:17 to Paris: The True Story of a Terrorist, a Train and Three American Heroes」©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT INC.
2017年12月17日ロン・ハワードが、「スター・ウォーズ」シリーズのハン・ソロのスピンオフ作品で監督を務めることになった。すでに撮影が始まっているにもかかわらず、先日フィル・ロードとクリストファー・ミラーが「創造性の違い」により同作の監督を降板したと報じられたばかりだが、それを受けハワードが後任となった。ロードとミラー両監督は何カ月もの間、ルーカスフィルムのキャスリーン・ケネディ社長と揉めており、がんじがらめにコントロールされることを嫌っていると言われていた。同シリーズの長年に渡る大ファンだと自称するハワードは、反乱同盟軍リーダーであるハンの過去に焦点をあてたアルデン・エーレンライク主演の同作品に参加できる喜びをこうツイートしている。「1977年5月25日初公開以来ファンだったから、『スター・ウォーズ』の制作に参加できるなんて感謝の気持ちでいっぱいだよ」「すでに作られているシリーズ群を尊重して、このハン・ソロ作品を完成させたいと思っているんだ」同作のプロデューサー陣もハワードの参加を喜んでおり、ケネディ社長は「ルーカスフィルムでは、それぞれの作品の最も重要な目的は、観客を楽しませること、ジョージ・ルーカスが40年前に始めたサーガの精神を前進させることだと考えています」「それを踏まえて、ロン・ハワードがこの題名はまだ未定ですが、ハン・ソロ作品でメガホンを取ることを喜びをもって発表します。すでに素晴らしい脚本、キャスト、スタッフと、最高の作品を作るための準備はそろっています」と話している。俳優としても活動していたハワードは、1973年のルーカス監督作品『アメリカン・グラフィティ』に出演した経歴を持つほか、1988年にはルーカス原案の『ウィロー』で監督を務めていて、さらに1999年公開の『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』では監督の話を持ち掛けられていたこともある。(C)BANG Media International
2017年06月26日20日(現地時間)、カンヌ国際映画祭のクラシック部門で4K修復版の『許されざる者』が上映された。この作品は1992年に製作されたクリント・イーストウッド監督・主演の西部劇で、4つのオスカーを受賞。今年、公開から25周年記念を迎えた同作の上映に、イーストウッドも飛び入り参加し、会場を沸かせた。「25年前にこの作品の脚本を読んだとき、『これが私にとって最後の西部劇になるだろう』と思ったんだ。結局、これほど素晴らしい西部劇の脚本には出会えていない。でも、将来的にまた何か良いものが出てくるかもしれないね」と新たな西部劇との出会いに期待は捨てていないようだ。また、翌日には講演会「Cinema Lesson By Clint Eastwood」に登壇したイーストウッド。2012年製作の『人生の特等席』以来、俳優業から遠ざかっており監督業に専念しているが「いつかまた俳優に戻るつもり」と俳優業へのカムバックに前向きであることを語った。(2014年の監督作『アメリカン・スナイパー』、2016年の監督作『ハドソン川の奇跡』にカメオ出演はしている)。最新監督作『The 15:17 to Paris』(原題)に着手したばかりというイーストウッドは現在86歳。スクリーンで再び姿が見られる日が待ち遠しい。(Hiromi Kaku)
2017年05月22日日本初上陸!アメリカで大人気のオーガニックキャンディー『Torie&Howard(トリーアンドハワード)』が、ついに日本初上陸。Biople by CosmeKitchen(ビープル バイ コスメキッチン)にて11月11日より先行販売されている。同商品は全て天然由来の原料を使用し、保存料・人工香料・添加物・化学薬品・合成着色料は一切使われていないキャンディー。キャンディーというジャンルでは珍しく『USDAオーガニック』『コーシャ認定』を受けている。可愛いパッケージと美味しさが好評で、アメリカの数々のメディアでも紹介されている。フルーツの自然な甘さや酸っぱさ先行販売されるのは、柔らかいチューイングタイプのソフトキャンディー4種類と普通のなめるタイプのハードキャンディー5種類。自然なフルーツの甘さや酸っぱさ、ジューシーな香りが感じられ、とにかく美味しいと評判だ。ソフトキャンディーのフレーバーは、ブラッドオレンジ&ハニー、メイヤーレモン&ラズベリー、ポマグラネット&ネクタリン、アソート(3種類が楽しめるバック)。価格は各570円(税別)。可愛いパッケージの中はカラフルな紙に包まれたキャンディーが18粒入っている。全部食べても約381kcalと低カロリーなのも嬉しい。ハードキャンディーのフレーバーは、ブラッドオレンジ&ハニー、メイヤーレモン&ラズベリー、ポマグラネット&ネクタリン、ダンジュペア&シナモン、ピンクグレープフルーツ&テューペロハニー。各630円(税別)。オフィスの机に無造作に置いてもおしゃれな優しい色合いの丸缶にキャンディー18粒入り。合成着色料不使用だがアカキャベツやムラサキニンジンジュースなどで色づけされていて、色合いも美味しそう。ポマグラネット(ザクロ)の酸味と桃の仲間であるネクタリンの甘みを合わせたり、ダンジュペア(洋梨)とシナモンを合わせたり、あまり見かけることがない組み合わせも楽しい。美味しく、健康にいいスナック極度の食品アレルギー体質とメタボ体型で食事制限のある生活を送っていた『Torie&Howard(トリーアンドハワード)』のオーナー、トリー氏とハワード氏。「美味しく、健康に良いスナックが少ない」ことに気づきブランドが誕生したのだとか。おしゃれで可愛いパッケージは、持ってるだけでも女子力アップ。さらに美味しくヘルシーなキャンディーで幸せな気分も味わえそうだ。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社 若翔プレスリリース(@Press)
2016年11月12日クリント・イーストウッド監督と主演トム・ハンクスで、9.11以降、沈み込むニューヨークの人々に希望を照らした奇跡の生還劇と、“その後”を描く『ハドソン川の奇跡』。全米大ヒット中の本作の日本公開を直前に控え、“ハドソン川の奇跡”の一部が明らかにされる、5分にも及ぶドキュメンタリーのような特別映像が解禁となった。いち早く公開された全米では、圧倒的成績で興収ランキング2週連続No.1を獲得し、米批評サイト「Rotten Tomatoes」での観客評価は89%を維持し続けている本作。早くも2017年度アカデミー賞有力候補の呼び声高く、作品賞、監督賞、主演男優賞など、主要部門でのノミネート確実とうわさされている。解禁となった映像からも分かるように、巨匠イーストウッド監督が手がけた本作は、2009年1月15日、極寒の日に起きた実際の事故を再現しつつ、事故後の緊迫した状況を掘り下げている。その日、1549便には150人の乗客と5人の乗務員がいたが、空中でも、水中でも、1人の犠牲者も出さなかった。SNSで瞬く間に拡散されたこの生還は、“ハドソン川の奇跡”としてたちまち世界中で知られるようになる。だが、真のドラマは、その事故後にあった。長年の経験をもつ熟練パイロットであり、大惨事の危機に直面しても冷静に対応したサリー機長は、国家運輸安全委員会(NTSB)に何度も呼び出され、自身の判断と行動を弁護しなければならなかったのだ。この事故にまつわる、その知られざる部分こそが、イーストウッド監督を強く惹きつけることになった。前作『アメリカン・スナイパー』で戦場という極限の状況下での兵士の人間性を鋭くも優しく見つめたイーストウッドが、知られざる“ハドソン川の奇跡”を題材として描くことに対し、ハンクスは「アメリカ映画史に残る名作を撮ってきたクリントでなければ撮れなかった映画だ」と言葉に力を込める。真実の裏側はもちろん、イーストウッド監督は「感動的な実話を忠実に再現することが大事だった」と明かす。脱出した乗客たちを凍てつく川から救い出すため救助に向かった人々も、ヘリやフェリーなどの関係者ほか、実際に救助活動に従事した人々をできるだけ多く見つけ出し、映画に出演してもらったという。あの9.11の悲劇を思い出させ、“全員生存”に誰もが賞賛を贈った“ハドソン川の奇跡”。サリー元機長は、「あの日、誰もが自発的に行動を起こして団結し、それぞれが見事に自分の役割を果たしました。だからこそ、私たち全員の命が救われたのです。そしてだからこそ、私たちはあの日とあのフライトをずっと覚えているんじゃないでしょうか」とコメント。あの日、操縦かんを握っていた男は、自分だけの手柄だと言われるよりも、関わった全員の努力が認められることを望み、この映画ではそう描かれていることを喜んでいると明かしている。『ハドソン川の奇跡』は9月24日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年09月23日トム・ハンクス×クリント・イーストウッド監督のタッグで贈る最新作『ハドソン川の奇跡』。この度、日本公開、そして全米公開を前に9月6日(現地時間)、本作の舞台であるニューヨークのリンカーンセンターのアリス・タリー・ホールにて、ニューヨークプレミアが行われ、イーストウッド監督、主演のトムら豪華キャストが集結した。本作は、2009年、ニューヨークのハドソン川で起こった“奇跡”と賞賛された航空機事故の驚愕の生還劇のその知られざる真実に迫る、問題作にして究極のヒューマンドラマ。2015年度賞レースを席巻し、世界興行収入600億円を超えの史上空前の大ヒットとなった『アメリカン・スナイパー』に次ぐイーストウッド監督最新作とあって、早くも2017年度アカデミー賞有力候補の呼び声高い本作は、作品賞はもちろん、監督賞、主演男優賞など、主要部門でのノミネートが確実視されている。この日登壇したのは、86歳にして精力的に作品を世に送り続け、ハリウッドを代表する巨匠イーストウッド監督を筆頭に今月来日も決定しているトムとアーロン・エッカート。さらに“ハドソン川の奇跡”の当事者であり、大惨事から全員の命を救いながらも一夜にして容疑者となったチェスリー・サレンバーガー機長本人も登場した。イーストウッド監督は、「NYについての物語ですし、NYで起きた事故だから本当にここで行えて良かったと思っている。NYは当時155人の人を無事に降ろして安全を確認するまでNYの市民の人たちが一緒に頑張ってくれていたし、一番最初にNYの人たちに観てもらえて嬉しい」とコメント。また、本作を待ち望む日本のファンに向けて「僕は日本のファンのみなさんが大好きです。日本を舞台にした映画を撮ったこともあるくらい、私にとっては特別な国。みなさんに気に入っていただけると嬉しいです」と熱いメッセージを贈った。そして、劇中では155人の命を救った“英雄”と称賛される一方、ハドソン川への不時着は本当に正しかったのか?と容疑者になってしまうという役どころを演じているトム。そんなサリー機長を演じた理由について「それは実際のサリーが男の中の男だからだよ。事故のことは世界中の人が知っていたけど、機長についての真実は誰も知らなかった。その真実を伝えることに演じる意味があると思ったんだ」と思いを明かす。さらに、副機長ジェフを演じたアーロンは今回のプレミアを迎え、「本当に光栄だ。良い人たちに恵まれて作品が完成したと思う。監督は素晴らしい俳優であり監督。トム・ハンクスは世界一の俳優だ。一緒に映画を撮れて感激しているよ」と今回のチームは本当に素晴らしいと語った。また、トムとアーロンは14日(水)に来日も決定しており、トムは3年ぶり、アーロンは8年ぶりの来日。アーロンは「もうすぐ皆様にお会いできるのを楽しみにしてます」と日本のファンへメッセージを送り、「日本が大好きなんだ。前回行ったとき、皇居の周りを走ったんだ。すごく楽しくて、またしたいよ」と告白した。なお、トムとアーロンが来日し15日(木)に予定されている大規模なジャパンプレミア レッド・カーペットイベントには、歌舞伎俳優の市川海老蔵が登壇することも決定。トムとアーロン日本でどんな言葉を聞かせてくれるのか、期待が高まるばかりだ。『ハドソン川の奇跡』は9月24日(土)より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年09月08日女優のブライス・ダラス・ハワードは、ゴールデン・グローブ賞のために自身のドレスを購入したそうだ。多くのセレブたちはデザイナーたちからドレスを借りるのが通常なのだが、ブライスは10日にアメリカ・ロザンセルスで行われた授賞式にジェニー・パッカムのドレスを自ら購入していたことをE!ニュースのインタビューの中で明らかにした。「ジェニー・パッカムのドレスを着ているのよ。今週これを選んだの。私は一つの選択肢よりもたくさんのサイズ6のドレスの選択肢を持つのが好きなの。だからいつもいろんなデパートに行くのよ」と話した。ファッション・ブランドから贈られてきたドレスを着るよりも自分で購入したドレスを着ることを好むセレブはブライスだけではないようだ。エイミー・シューマーのスタイリストであるリーサ・エヴァンスは、エイミーがしばしばドレスを購入していることをニューヨーク・タイムズ紙に明かしており、「借り物からの選択肢の中にエイミーの気に入ったものがないということはよくあります。だから彼女はそれらを着ません」「私たちはシンプルな方法で衣装を選びます。今シーズンだとか次のシーズンだとか私たちは話もしないし、気にもしていません。私たちはただ、エイミーに似合って良い気分になれるドレスを選ぶんですよ」と語っていた。(C)BANG Media International
2016年01月13日太平洋沖4,800kmという死の海域で捕鯨船"エセックス号"を襲った衝撃の実話を描いた『白鯨との闘い』(2016年1月16日)のロン・ハワード監督がこのほど、過去に手掛けた名作『アポロ13』との意外な接点を明かした。『アポロ13』は、1970年に月に向かって打ち上げられたアポロ13号を襲った爆発事故と、宇宙で酸素と燃料を失うという絶望の状況から奇跡の生還を果たした実話をもとにした作品。一方の『白鯨との闘い』は、19世紀に太平洋のど真ん中で、体長30メートルの巨大な鯨によって船を沈められるも、絶望の漂流生活から生還した捕鯨船"エセックス号"の乗組員たちの物語だ。共に奇跡のような実話を描いた2つの作品を、ロン監督は「従兄弟」と表現。「"『アポロ13』の従兄弟"というのは、舞台は違っても構成の面がとてもよく似ているという意味なんだ。でも、本作は宇宙よりももっとダークな場所へと旅路に出て、ストーリーはもっと複雑だ。ある意味では、『アポロ13』よりもっと現代的な映画だと言える」と語る。続けて、「作品のコアとなるのは、どうやって人間が困難な状況をはいあがっていくか? 家に帰るということが、どれほど心を惹きつけてやまない切迫したものか? という問いかけだ。誰もが共感でき、感情移入できるストーリーだと思う」とコメント。作品の舞台は約2世紀前だが、家族のために必至で生き抜こう(帰ろう)とする男たちのドラマは、時代を問わず共感できるものだと自信をのぞかせた。(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED.
2015年12月19日ロン・ハワードが、スリラー映画『The Girl Before』を監督することになった。原作は、来年秋にアメリカで出版される予定の同名小説。その他の情報主人公の女性は、ある家を気に入り、それをデザインした男性に恋するようになるが、3年前にその家では、別の女性が死んでいたことを知る。作家の名前はJ.P.デラニーだが、これは作家トニー・ストロングのペンネームではないかと言われている。ハワードの次回公開作は、クリス・ヘムズワース主演の『白鯨との闘い』。その後には、『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズ最新作『インフェルノ(原題)』が控えている。また、ダグ・リーマン監督、トム・クルーズ主演の犯罪スリラー『Mena』のプロデューサーも務める。文:猿渡由紀
2015年11月30日映画『ジュラシック・ワールド』(8月5日公開)の日本公開に合わせ、女優のブライス・ダラス・ハワード、コリン・トレボロウ監督らキャスト・スタッフが7月に来日することが19日、明らかになった。来日が決定したのは、テーマパークの最高責任者クレアを演じるブライスをはじめ、パークに訪れるグレイとザックを演じる若手俳優タイ・シンプキンスとニック・ロビンソン、そしてコリン監督、スピルバーグ作品常連プロデューサーのフランク・マーシャルの5人。ブライスは、『ターミネーター4』以来、約6年ぶりの来日で、タイとニックは初来日となる。5人は、7月13日に実施されるプレミアイベントに参加。主人公オーウェンの日本語吹き替えを担当する玉木宏やクレア役の木村佳乃、グレイ役の松岡茉優ら日本版キャストと対面を果たす予定だ。オーウェンを演じるクリス・プラットは、スケジュールの都合で来日がかなわなかったが、「今回は皆さんの元へ行けずにごめんなさい。でも『ジュラシック・ワールド』を楽しんでくれるとうれしいな! またすぐに会えますように! アリガトウ」と日本のファンに向けたメッセージが届いた。本作は大ヒットとなった『ジュラシック・パーク』シリーズの第4弾となる最新作。これまでのシリーズでは実現に至らなかった恐竜のテーマパークがオープンする。すでに6月12日に全米をはじめとした66の国や地域で公開され、全世界オープニング興収5億2,410万ドルを記録。『ハリーポッターと死の秘宝 PART2』(4億8,320万ドル)を超え、歴代オープニング全世界興行収入記録第1位に輝いた。Chuck Zlotnick / Universal Pictures and Amblin Entertainment
2015年06月23日現在公開中『ジャージー・ボーイズ』のクリント・イーストウッド監督の次なる最新作『アメリカン・スナイパー』(原題)が、早くも来年2月に日本で公開されることが決定。ブラッドリー・クーパーを主演に、イラク戦争で活躍した実在の狙撃手の伝説と葛藤を描く。数々の名作を世に出し続ける巨匠イーストウッドが手がけた『ジャージー・ボーイズ』は、半世紀を経ても愛され続ける名曲を生んだ4人組“ザ・フォー・シーズンズ”の結成から活躍、挫折、再生までの実話を、彼らの名曲と共に描き、現在も大ヒット中だ。その熱も冷めぬ間に、今回発表されたイーストウッド監督の最新作は、13週に渡りニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー1位(18週間ランキング入り)を獲得したクリス・カイルの自伝を原作とし、再び実在の人物を描く『アメリカン・スナイパー』だ。イラク戦争下、米海軍特殊部隊ネイビー・シールズ隊員クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)のミッションは、どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること。“leave no man behind(誰一人残さない)”というモットーを持ち前の狙撃の精度で見事に体現し、多くの仲間を救ってきたカイルは、「レジェンド」の異名を轟かせてきた。だが、その腕前がゆえに、反乱兵から逆に賞金をかけられ、標的にされてしまう。そして、戦地でも故郷の家族を思い続け、良き夫・良き父でありたいというジレンマを抱えながら6年間で4度の過酷なイラク遠征を経験した彼は、妻子の元へ戻ってもなお、戦争の傷を癒せずにいた…。主人公である実在した狙撃手を演じるのは、『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』のブラッドリー・クーパー。2度のオスカー・ノミネートを果たし、演技にも定評がある彼は、プロデューサーとして自ら映画化権を獲得し、体当たりの演技で挑む。共演にはシエナー・ミラー、ジェイク・マクドーマン、ルーク・グライムス、ナヴィド・ネガーバン、キーア・オドネルを迎える。イーストウッド監督とブラッドリーがアメリカが直面する問題に挑んだ本作は、12月25日に北米で限定公開の後、2015年1月16日に全米公開を予定。早くもアカデミー賞レース大本命と呼び声が各方面から上がっている。“本当の人間の姿”や“本当の正義”と向き合った『許されざる者』『ミリオンダラー・ベイビー』に続く、アカデミー賞獲得に繋がる作品となるのか。また本作では、どのような人間ドラマを描くのか、またもや注目を集めることになりそうだ。『アメリカン・スナイパー』(原題)は2015年2月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月16日名匠クリント・イーストウッドが、音楽界に不滅の伝説を打ち立てた4人組「ザ・フォー・シーズンズ」の物語を描く最新作『ジャージー・ボーイズ』。本日より公開を迎えた本作だが、それに先立ちシネマカフェでは本作の女性限定試写会を実施、アンケートを実施した。ニュージャージーの貧しい町で生まれ、金もコネもない若者4人組は、神から与えられた類まれな歌声と、曲を作る才能、そして完璧なハーモニーだけで、「ザ・フォー・シーズンズ」として一躍トップスターへの階段を駆け上がった。夢のような栄光を掴んだかに見えたが、その裏にはグループ内の嫉妬、裏切り、借金など、さまざまな悲劇が起きる。一度はバラバラになってしまった彼らだったが、音楽が再び4人を結びつける――。代表曲「シェリー」を皮切りに3曲連続でビルボード1位を獲得するなど、現在までに全米チャートを賑わせた曲の数は71曲。これまでに売り上げたレコードの数は約1億7,500万枚以上という伝説を作り上げた「ザ・フォー・シーズンズ」。1990年には「ロックの殿堂」入りも果たした人気ポップグループだ。今回の女性限定で行った試写会には、10代~50代まで「ザ・フォー・シーズンズ」世代からそうでない世代まで幅広く集まった。まず満足度を聞いてみると95%以上の人が「満足」と回答。「4人で始めて音楽を合わせたとき、人の相性はあっても音楽の力は凄い」(40代・女性)「いままで聞いたことがあった曲だけど、アーティストのことを知らなかったし、一人一人にドラマがあってとても良かった」(20代・女性)「フランキー・ヴァリの人生にこんなドラマがあったとは知らなかった。『君の瞳に恋してる』がいままでとは違って聞こえた」(40代・女性)と「フォー・シーズンズ」を知らなかったけれどこの映画を観て彼らに興味がわいたという人も。また、劇中で披露される数々の楽曲に感動したという人も多くみられる中、「失敗してもやり直すことができるというのがよく分かった」(20代・女性)「仲間の大切さや人と人のつながりを改めて意識した」(40代・女性)「仕事も頑張るけど家族の大切さを忘れずにいたい」(30代・女性)とイーストウッド監督が描く緻密な人間ドラマも女性を惹きつけるポイントのようだ。壮絶なドラマを乗り越えてきた「ザ・フォー・シーズンズ」は“伝説”と謳われるが、誰もが成功と失敗を乗り越えて生きていく現代でも重なるものがあるのかもしれない。『ジャージー・ボーイズ』は新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジャージー・ボーイズ 2014年9月27日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014年09月27日ジャズ・ベーシストとして活躍するカイル・イーストウッドは、アメリカを代表する名優にして名監督、さらにジャズファンとしても高名なクリント・イーストウッドを父に持ち、精悍なルックスも譲り受けたサラブレッド。イーストウッド監督33作目となる『ジャージー・ボーイズ』を始め、『ルーキー』『硫黄島からの手紙』『グラン・トリノ』『インビクタス/負けざる者たち』で監督を支えてきたひとりだが、そもそも、なぜ映画ではなく音楽の道を選んだのか?という問いに「音楽の方が好きだったということなのかな。ベースが僕を選んだということなのかな」とほほ笑み、ルーツを紐解いていく。「ピアノを始めたのは7~8歳のときで、父に教わっていたんだ。その後、『Honkytonk Man(センチメンタル・アドベンチャー)』に出演することになってギターを覚えた。ベースにたどり着いたのはその後なんだけれど、なぜベースだったのかその理由は僕自身も分からなくて。ただ、ベースがしっくりきたんだよね。そして、17~18歳の頃に仕事として追求するなら“音楽だ”と、この道を選んだ。両親ともに音楽が好きで、楽器も演奏する人たちだったらから応援はしてくれた。と同時に、やるんだったら本気でやれとも言われたよ(笑)」。幼い頃から音楽に触れ、現在は仕事として音楽の世界に生きる彼にとって、今回の映画『ジャージー・ボーイズ』で描かれる「ザ・フォー・シーズンズ」はどういう存在だったのだろうか。「昔からジャズを始めR&Bやポップス、50~60年代のものをよく聴いていたこともあって、とりわけ僕自身が生まれる前の音楽が好きなんだ。もちろん、『ザ・フォー・シーズンズ』も好きだよ。『Oh, What A Night』なんかは、子どもの頃、ラジオから流れていたのをよく覚えている。だから、父が『ザ・フォー・シーズンズ』を映画化すると聞いて、この映画はきっと面白いものになるだろうと思ったし、『ザ・フォー・シーズンズ』というバンドが結成される様子やミュージシャンとしてのキャリアがスタートするところから始まる物語にも興味を持ったんだ」。映画の歌曲作曲の中心になっているのは、「ザ・フォー・シーズンズ」のメンバーであり、数々の大ヒット曲を世に送り出したソングライターでもあるボブ・ゴーディオ。そのなかで、カイルは「よりドラマティックにシーンを盛り上げるための音楽を担当した」と語る。「楽曲自体はすでに作られていたし、ボブも含めて『ザ・フォー・シーズンズ』の音楽が基盤になっていて僕はそこには関わっていないけれど、映画の最初と最後に出てくる『Oh, What A Night(あのすばらしき夜)』はホーンとストリングスを加えてアレンジしているんだ。映画音楽の仕事は、映画のなかに綴られている感情を音楽で伝えるということではあるけれど、大袈裟なことをしたくないなとも思っている。父は“過度なものは必要ない”という考え方だからね。なおさら音楽で感情を操作してしまうことはしたくないと思った。今回の自分の役割としては、『ザ・フォー・シーズンズ』のすでにある曲からヒントをもらい、それを加味したような曲を入れて繋いでいくことだった」。映画に寄り添う音楽という形は、そのまま父を支える息子という形に重なってくる。映画音楽に携わってはいるものの、現在のカイル・イーストウッドはジャズ・ベーシストとしての活動が中心。『ジャージー・ボーイズ』公開の少し前には、ブルーノート東京でライヴを行っている。ステージ上のミュージシャンとしてのカイルと映画音楽などのコンポーザーとしてのカイルと、同じ音楽でも取り組み方は「ぜんぜん違うんだ」と言い、異なる2つの音楽の在り方を説明する。「ジャズは何でも好きなことができる自由な音楽で、ライヴではほかのミュージシャンとのインタラクションを楽しみながら毎晩異なる演奏をするという即興の要素もある。瞬間に生まれる音楽を楽しんでいるんだ。対して映画音楽はピアノの前に座ってああでもないこうでもないと作ったものを練りに練って、編集をして、最終的にはきちんとハマるところに持って行く。まったく違う作業ではあるけれど、それぞれにやり甲斐がある。どちらも楽しい」。そして、その両方の音楽を形成する大きな要素となっているひとつが、パリの街だという。「2002年に転住して、いまもパリに住んでいるよ。年間、かなりの日数でヨーロッパツアーに出ていることもあって、基地としてもパリはとてもいい位置なんだ。しかも、フランスに限らずヨーロッパ全体に言えることだけれど、世界各地からさまざまなミュージシャンが集まっていて、彼らから受ける影響はとても大きい。いろんな人たち、異文化を持った人たちとプレイすることによって、こちらのプレイも変化していく。すごく勉強になる。ただ、僕はパリ、父はカリフォルニアだから、会いたいと思ったときになかなか会えないのが寂しくもあるけどね…。でも、今回の来日の前にカリフォルニアに立ち寄って父と母に会ったし、帰りもカリフォルニアに寄る予定なんだ」。■最新アルバム「ビュー・フロム・ヒア/The View From Here(原題)」発売中販売価格:2,500円+税■撮影:ブルーノート東京Bar BACKYARD(text:Rie Shintani)■関連作品:ジャージー・ボーイズ 2014年9月27日より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開(C) 2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC ENTERTAINMENT
2014年09月26日自ら監督・主演を務めた『グラン・トリノ』(’08)をもって「もう積極的に役は探さない」と語り、実質的な俳優引退宣言をしていた伝説の映画人クリント・イーストウッド。今年で82歳を迎える彼が俳優としてスクリーンに復帰する最新作『人生の特等席』が、“勤労感謝の日”である11月23日(金・祝)より公開されることがこのたび明らかとなった。大リーグの伝説的スカウトマンとして何十年も活躍してきたガス(クリント)。視力も弱り、年齢による衰えをごまかしきれないものの引退するつもりのない彼に対し、アトランタ・ブレーブスのフロントは疑問をもち始める。苦しい立場に追い込まれているガスを助けられるかもしれない人物は唯一の家族である娘・ミッキー(エイミー・アダムス)。良好とは言えない関係の2人だったが、ミッキーがスカウトに同行することをきっかけに、お互いを見つめ直すようになり――。『ミリオンダラー・ベイビー』、『グラン・トリノ』などで世界中に深い感動を刻み込んだクリントが俳優として最後(?)に選択したのは、『マディソン郡の橋』以来、17年に渡り彼から映画作りを学んだロバート・ロレンツ監督作。『グラン・トリノ』撮影中のデトロイトで監督をやりたいという希望を伝えたロレンツ監督に、クリントは唯一彼の“弟子入り”を認めたそう。「監督という仕事を学ぶのに彼以上の師匠はいないよ。私はとにかく何でも吸収した。クリントはいい意味でとても昔かたぎで、映画の事をほかの誰よりも理解している」と師匠について語るロレンツ監督。クリントは撮影中、見守るようにモニターを見つめていたという。「とにかく完璧に準備した。一瞬でも迷いは見せられなかった。撮影が始まってある時点まで彼(クリント)は私を観察していて、力を見極めようとしているのを感じたよ」と緊張感のある現場だったことを明かす。愛弟子のため、映画の魂を引き継ぐためにスクリーンに戻ってきたクリント。本作で4年ぶり、そして、自身の監督作以外では『ザ・シークレット・サービス』(’93)以来、実に19年ぶりとなる俳優復帰。“映画に生涯を捧げる男”が、いかにして“野球に生涯を捧げる男”を演じ上げるのか?伝説の俳優、クリント・イーストウッドの復帰作に期待が高まる。『人生の特等席』は11月23日(金・祝)より丸の内ピカデリー3ほか全国にて公開。■関連作品:人生の特等席 2012年11月23日より丸の内ピカデリー3ほか全国にて公開© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2012年08月29日近年は映画監督として活動していたクリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶり、自身の監督作以外では『ザ・シークレット・サービス』から19年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が11月23日(金)から日本公開されることが決定した。セルジオ・レオーネやドン・シーゲルら偉大な映画作家の下で俳優のキャリアを積み、そこで学んだことを基に1971年に映画監督としても活動を始めたイーストウッドは現在、世界屈指の映画作家として多くのファンを抱え、高い評価を集めているが、近年では「積極的に役は探さない」と実質的な俳優引退宣言をしていた。しかし、イーストウッドの下で製作としてキャリアを積み、そこで学んだことを基に2012年に監督デビューを果たすロバート・ロレンツの作品で“俳優イーストウッド”が再びスクリーンに登場する。本作でイーストウッドが演じるのは、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス。彼は年齢を重ね、視力の衰えと戦いながら、良好な関係とは言えない娘ミッキー(エイミー・アダムス)の助けをかりて、人生を見つめなおし、疎遠になっていた娘との関係を修復していこうとする。「監督という仕事を学ぶのに彼以上の師匠はいないよ。私はとにかく何でも吸収した。クリントはいい意味でとても昔かたぎで、映画の事を他の誰よりも理解している」というロレンツ監督は、「とにかく完璧に準備した。一瞬でも迷いは見せられなかった。撮影が始まってある時点まで彼(イーストウッド)は私を観察していて、力を見極めようとしているのを感じたよ」と振り返る。世界屈指の映画作家であり、現在も圧倒的な人気を誇る俳優でもあるイーストウッドは、82歳になった現在、どんな役を演じ、どんな演技を見せるのか? 全映画ファンが期待せざるをえない本作は11月に日本公開される。『人生の特等席』11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年08月29日昨年末から制作中と伝えられていた、クリント・イーストウッドの家族が出演するリアリティ番組が5月から全米で放映されることが決定した。アメリカのエンターテインメント専門局「E!」が放映する番組は「Mrs. Eastwood & Company」というタイトルで、イーストウッド夫人のディナと娘2人(義理の娘で18歳のフランチェスカと15歳のモーガン)、ディナがマネジメントを手がける南アフリカ出身の6人組の男性グループ「Overtone」を中心にした内容になる。ディナは「私にとって家族よりも大事なものなんてありません。視聴者の方々は私たちの暮らしぶりや、型破りな物事の進め方に驚くかもしれませんが、きっと『Overtone』のことも大好きになってくれるでしょう」と、ちゃっかりグループの宣伝を交えたコメントを発表している。番組は30分放映で、5月20日(現地時間)から全10回にわたって放映。一家の主、クリントもカメラの前を横切る程度に顔を出す予定だという。(text:Yuki Tominaga)© FameFlynet/AFLO■関連作品:J・エドガー 2012年1月28日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:ジョージ・クルーニー、ケヴィン・ベーコンらがL.A.で1日限りの朗読劇に出演ナオミ・ワッツがダイアナ元英国王太子妃の伝記映画に主演C・イーストウッド、スーパーボウル中継で放映の出演CMにオバマ支援の意図はなし8割が「いままでのレオと違う!」『J・エドガー』試写会アンケート発表!レオ様、チャリティ・オークションにプレミア&パーティに同席できる権利を出品
2012年03月15日毎回、全く異なるテーマ、作風の作品を世に送り出しつつ、そのいずれも「これぞイーストウッド!」と唸りたくなるような独自の世界観を見せるクリント・イーストウッド。彼は最新作『ヒア アフター』のテーマを「愛、喪失、そういったものに人がどう対処するかということ」と明かす。“ヒア アフター(=死後の世界)”の存在から、逝ってしまった人々、そして己の生に向き合う登場人物たちの姿を通じて80歳の彼は何を感じたのか?大津波に遭遇し、臨死体験をしたジャーナリスト、かつては霊能力者として活躍したが、死者との対話に疲れいまはひっそりと暮らす男、そして双子の兄を事故で亡くし、もう一度彼との会話をしたいと霊能力を訪ね歩く少年。直接的、間接的に“死”に直面した3人の人生が少しずつ交差していく。『ラストキング・オブ・スコットランド』、『クィーン』といった近年の名作を手掛けてきたピーター・モーガンの手による脚本をイーストウッドはこう解説する。「3つの異なるストーリーがあり、たくさんの要素を含んでいた。それぞれのストーリーには克服すべき障害がある。死から始まるストーリーもあった。映画は臨死体験から始まり、人はそこから何かを学ぼうとするんだ。マリー(セシル・ドゥ・フランス)というキャラクターの場合、彼女はほかの人々の臨死体験と、その影響を知ろうとする。というのも、ある意味で彼女の人生がそれによって悪い影響を受けているからだ。次に、兄を亡くした少年は、兄なしでは途方に暮れてしまい、兄と何らかのつながりを求めようとする。そしてマット・デイモンが演じるジョージは、どこにも進めなくなってしまっている。彼の人生はずっと、死後の世界が見えるという能力に縛られてきた。難しい部分は、それぞれのストーリーにある混乱を検証し、泥沼からの出口を見つけようとすることだね」。毎回、テーマが異なるイーストウッド作品においても明らかに異色の題材を扱った本作。その意外性について監督自身はどう考えているのだろう?「意外性があるというのは、私が故意にそうしているのか、年をとってきた過程で自然にそうなってきたのかは分からない。私は映画製作を長い間やってきたので、必然的にそれまでにやったことのない題材に手を伸ばし、探し始めるわけだ。歴史上には、自分が以前作った映画をリメイクする監督たちがいることは知ってるが、私は自分がそれに耐えられるかどうか分からないな。というのは、いったんストーリーが世に出れば、それがそのストーリーのあるべき姿なわけだ。俳優を変えて、別の解釈でそれを作ることはできるだろうし、それは前作よりもよくなるかもしれないし、よくならないかもしれない。だが、私にとっては、いったんひとつの映画を作り終えたら、それはそこで終わり。何か別のものに進むものなんだよ」。今回、“死後の世界”を物語の軸に据えたことで、否応なしに監督自身も死後というものについて否応なしに考えさせられたのでは?「それについて考えずにいることも可能だとは思うけど、考えないといけない。それが存在すると想像しないといけない。だが、それはどのストーリーでも同じだ。ありそうにない状況にでも自分を置いてみないといけないんだ」。“映画製作者”としての立場でそう語るイーストウッド。劇中にはニセモノの霊能力者たちも登場するが、彼らあの存在は物語上、重要であると同時に製作者の意図もうかがえるが…。「あれは脚本の中でも興味深い要素のひとつだった。死後の世界が見えるなどと言って人々をだますことで生計を立てているニセモノたちの世界を掘り下げている。多くの人がああいうものを信じていて、それはそれで構わないんだが、死後の世界が見える本物と、ニセモノを比較するために、彼らの話を盛り込みたかった。だから、マット・デイモンが演じるジョージと共に彼らを登場させたんだ」。マットとは『インビクタス/負けざる者たち』に続いてのタッグとなるが、互いの信頼関係は深い。彼の魅力を簡潔にこう断言する。「マットは全く芝居がかっていないところが素晴らしい。彼は演じているように見えない。とても自然で、とてもさりげない。つまり、俳優として優れているが、古いスラングを使って大げさな演技をしたりはしないんだ」。では最後に、長い、本当に長いキャリアを積んできたイーストウッドがこの作品から新たに学んだことを聞いてみよう。「私は映画を作るたびに何かを学んでいるよ。毎回違う俳優と組み、違うテーマを扱っているわけだから、そこが映画作りの面白いところだ。この映画の前に津波や地下鉄(の爆破)などを描いたことはなかったしね。やっていないことはたくさんあり、それを毎回経験していくわけだ。そして多くのことを学ぶ。だが、生きていればいずれにせよ、毎日何かを学ぶんじゃないかな。新しい出会いがあれば、人間について新しいことを学ぶし、初めての場所へ行き、初めての通りを歩けばそこでも何かを学ぶ。だから生き続けていけるし、頭と心を若くしていけるんだ」。© AFLO■関連作品:ヒア アフター 2011年2月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:レオナルド・ディカプリオ、イーストウッド新作でJ・エドガー・フーヴァーを熱演中マット・デイモン インタビューイーストウッドへの信頼がもたらした生の物語イーストウッド×スピルバーグで贈る『ヒア アフター』試写会に10組20名様ご招待スピルバーグ×イーストウッド再び!『ヒア アフター』での巨匠コラボの経緯とは?
2011年02月18日クリント・イーストウッドがニューヨークのアメリカ映像博物館から、これまでの功績を表彰され、1日にパリス・シアターで最新監督作『インビクタス/負けざる者たち』の特別上映とガラ・ディナーが開催された。今年で25回目となる映像博物館の表彰は、過去にアル・パチーノ、ダスティン・ホフマン、ロバート・デ・ニーロ、トム・ハンクス、マーティン・スコセッシ、スティーヴン・スピルバーグといった人々が受賞している。監督30作目となる『インビクタス/負けざる者たち』は90年代の南アフリカ共和国を舞台に、ネルソン・マンデラ大統領と自国開催のワールドカップ制覇を目指すラグビーの同国代表チームの白人キャプテンの実話を映画化したもので、マンデラをモーガン・フリーマン、キャプテンのフランソワ・ピナールをマット・デイモンが演じる。パリス・シアターにはイーストウッドと主演2人が出席。ほかに『ミリオン・ダラー・ベイビー』のヒラリー・スワンク、『ミスティック・リバー』のケヴィン・ベーコンとマーシャ・ゲイ・ハーデンら、過去作のキャストたちが招待され、イーストウッドを祝福した。(text:Yuki Tominaga)© AFLO■関連作品:インビクタス/負けざる者たち 2010年2月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開■関連記事:クリント・イーストウッド、フランスの勲章を2度目の受勲
2009年12月03日クリント・イーストウッドが、フランスの勲章「レジオン・ドヌール勲章コマンドール」を受勲、パリに赴き、13日にニコラ・サルコジ仏大統領からメダルを受け取った。5階級に分かれるこの勲章は国籍を問わず、フランス文化の推進に貢献した人物に贈られるもので、過去に北野武監督も「レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ」を受賞している。2年前には当時の大統領、ジャック・シラク氏から「レジオン・ドヌール勲章ナイト」を贈られているイーストウッドは、「素晴らしい栄誉で、本当に光栄です。私は本当にフランスが好きです。映画も愛しています。そして、フランスの人々の映画に対する思いも大好きです」と英語でスピーチ。そして、次に渡仏するときは流暢なフランス語を話せるようにする、と約束した。今年4月、日本政府からも旭日中授章を叙勲した御歳79歳のイーストウッドは、『グラン・トリノ』を最後に俳優業からは退くと宣言したが、映画監督としてはいまも意欲的に活動中。マット・デイモン主演で『Invictus』(原題)を撮り終え、さらに現在、続けてマットを主演に迎えた『Hereafter』(原題)にとりかかっている。(text:Yuki Tominaga)© AFLO■関連作品:グラン・トリノ 2009年4月25日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2009 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.■関連記事:【G.W.は何を観る?】匠イーストウッドが描く、愛すべき頑固者『グラン・トリノ』クリント・イーストウッド主演・監督作『グラン・トリノ』特別試写会に50組100名様をご招待これで見納め?イーストウッド、78歳にして『グラン・トリノ』で過去最高興収樹立【ハリウッドより愛をこめて】ブランジェリーナ、お揃いのグローブ像を獲得なるか?アンジー、イーストウッド最新作のプレミアに出席。子供たちはクリスマスの準備中
2009年11月16日