サカイクが「しつもんメンタルトレーニング」の藤代圭一さんと開発・作成した「サカイクサッカーノート」。しつもんに答える形式で書き進めることで、思考がまとまり、イメージが湧きやすいと評判を呼んでいます。東京の強豪クラブ「JACPA東京」は、2023年11月からサカイクサッカーノートを使い、子どもたちの成長に役立てています。今回は小学2年生の選手と、U-9の濵辺豊コーチに「サカイクサッカーノートの使い方と感想」をうかがいました。選手だけでなく、指導者の成長にもつながる、サッカーノートの使い方とは?(取材・文:鈴木智之写真:船倉嘉剛)サカイクサッカーノート書くようになって自分の課題が見つかったという(船倉嘉剛)子どもたち自身が成長を実感!サッカーが上達するサッカーノート>>前編:JACPA東京の3年生たちが書き始めて自ら成長を感じること■前はただ蹴ってたけど、書き始めてから自分の課題が分かって練習への取り組みが変わった小学2年生二上凌真(ふたかみりょうま)くん―――得意なプレーは何ですか?ドリブルです。―――好きな選手とその理由を教えてください。メッシです。ドリブルがうまいからです。――サッカーノートはいつから始めましたか?幼稚園の年中の終わりから書き始めました。スクールが終わった後にお母さんに今日やったことを紙に書きながら説明していたら、「それならサッカノートを書けば?」と言われて始めました。――ノートを見て、お父さん、お母さんと話をすることはありますか?「ここは体で強くぶつかったほうがいい」など、いろんな話をしています。――書く時間はどれぐらいかかりますか?最初は30分くらいだったけど、慣れてくると、15分くらいで書けるようになりました。わからない漢字があるときは、調べながら書いています。――サカイクのノートは書きやすいですか?点数で分かれているので書きやすいです。サッカーノートを書く前は、ただ毎日ボールを蹴っていたけど、書き始めてから自分の課題が見つかって、それに向かって毎日練習できているので良かったです。――独自のページを作っているそうですが、何と書いているのですか?「最強になるために必要なこと」を書いています。――具体的にはどのようなことでしょうか?切り替えを早くする。動き出しを早くする。パスを出して動き出す。いろんな指示をする。動いてボールを蹴れるようにする。ディフェンスはおしりから強くぶつかる。右足を武器にする。大きい相手でも引かない。ディフェンスのとき、もっと近づく。判断を早くする、です。――サッカーノートを始めて、自分のプレーが変わったことはありますか?自分の課題を意識して動けるようになりました。いろんな課題を見つけて、もっと上手くなりたいです。小2の二上くんが自分で作った「最強になるために必要なこと」(船倉嘉剛)■普段の生活の様子や考えが知れて、声かけの参考になる濵辺豊(はまべゆたか)コーチ―――サカイクサッカーノートは、いつから導入しているのでしょうか?2023年の11月からです。それまでは各自がノートを買って、書いていました。合宿のときにはノート持ってきて、見ながら話をしたこともあります。サカイクサッカーノートは、わかりやすくていいですよね。物としてしっかりしているので、子どもたちも「やるぞ」という気になるといいますか、書き始めるきっかけとしていいと思います。―――サカイクサッカーノートの良さは、どのあたりに感じますか?私は小学2、3年生を担当しているのですが、わかりやすくて書きやすいので、小さい子たちがサッカーノートを書き始める取っ掛かりとして、すごくいいと思います。JACPAは土日の週2回しかチームとして活動していないので、平日にどのような取り組みをしているのか、どのような生活をしているかなどを知ることができるのも、良いところだと思います。―――低学年の場合、ノートを書くのが難しいという印象を持たれる方もいますが、実際にやってみて、いかがですか?比較的、みんなしっかり書けています。年齢的に、大人としっかり話をするのが難しい時期ですが、サッカーノートがあるおかげで、子どもたちがどういうことを考えているのかがわかるので助かっています。話すことが上手じゃない子でも、しっかりとノートを書けているので、「あのときのあのプレーは、ここを狙っていたんだな」ということがわかります。指導者と選手とのコミュニケーションのツールとしても役立っています。―――指導する側として、ノートを通じて、どのような情報を役立てていますか?就寝時間や起床時間、体温などは、僕らが管理することが難しいので、それを知ることができるのはメリットだと思います。目標設定に関しても「世界一のストライカーになりたい」という子と、単純に「レギュラーになりたい」という子では、声掛けの質が変わりますよね。ノートを通じて、子どもたちが日々考えていることや目標を知ることができるのはすごくありがたいです。■子どもたちが一番変わったのは、ミスしても落ち込まなくなったところ―――サカイクサッカーノートは、練習や試合の前と後に書く欄が分かれていますが、それについては、どのように感じていますか?ノートを書くことによって、課題が明確になるので、ミスに対して落ち込むことが少なくなったように感じます。試合でミスをしたとしても、次の練習に、明るく前向きな気持ちで来てくれるようになりました。サカイクサッカーノートを導入して、そこが一番変わったところかもしれません。―――ノートを通じて、練習を振り返ることの重要性については、どう感じていますか?練習を振り返ることによって、課題が明確になります。それがプレーの改善につながるので、練習や試合の振り返り、課題を克服するための目標設定はすごく大事だと思っています。指導者としても、練習の中で、自分が伝えたかったことがしっかり届いているかを、確認することができるツールでもあります。子どもたちだけでなく、指導者も勉強になりますし、声掛けの質が変わり、指導の幅も広がると思います。―――今後、子どもたちの成長に向けて、サッカーノートをどのように活用していくイメージをお持ちでしょうか?サカイクサッカーノートは、プレーの質だけではなく、考え方の変化やメンタルの向上にも役立つと思います。今後もこのノートを活用しながら、心身ともに、子どもたちの状態を把握できるよう、活動していきたいです。ピッチ内外の課題が明確になり練習に取り組む姿勢が変わるサッカーノート。低学年や考えを言葉にするのが苦手な子たちの本音を知り、子どもへの接し方を変えてみるなどコミュニケーションツールとしても役立ちます。この春スタートする新チームに導入してみてはいかがですか。子どもたち自身が成長を実感!サッカーが上達するサッカーノート>>
2024年03月12日サカイクが「しつもんメンタルトレーニング」とコラボし、作成した「サカイクサッカーノート」。しつもんに答える形式で書き進めることで、思考がまとまり、イメージが湧きやすいと評判を呼んでいます。東京の強豪クラブ「JACPA東京」は、2023年11月からサカイクサッカーノートを使い、子どもたちの成長に役立てています。今回は小学3年生の選手2名に「サカイクサッカーノートの使い方と感想」をうかがいました。低学年でも活用できる、サカイクサッカーノートの魅力とは、一体どんなところでしょうか?(取材・文:鈴木智之写真:船倉嘉剛)サカイクサッカーノート書くようになって食事の大切さにも気づいたと語る選手も(船倉嘉剛)子どもたちも成長を実感!サッカーが上達するサッカーノート>>関連記事:「書く」ことが認知能力を高める!小学生年代はサッカーノートを手書きした方が良い理由■サッカーノートで生活面も自ら意識するようになった小学3年生國松亮友(くにまつりょうすけ)くん―――サッカーノートを書き始めたのは、いつからですか?3年生の1学期からです。練習や試合の前と後に、その日の目標や感想などを書いています。―――書き始めることになったきっかけは?お兄ちゃんがサッカーをしていて、自分もああいうプレーがしたいなと思ったのがきっかけです。うまくなるためには、どんなプレーをしたほうがいいかとか、書くことが大事だと思ったので、ノートを書くことにしました。――書き始めは、どのようなノートを使っていたのですか?普通の白紙のノートに「できること」と「できないこと」を分けて書いていました。できることはもっと伸ばせばいいし、できないことは次にがんばればいいと思ったからです。――その後、サカイクサッカーノートを使うようになりましたが、違いを感じることはありますか?サカイクサッカーノートは、目標をたてて、そのために何をすればいいかを書くところがあるので、振り返りに役立っています。自分がやりたいプレーについて、3つのことを書くところがあるのもいいと思います。――やりたいプレーには、どんなことを書いていますか?体を張る、決定的なところでシュートを決めるなどを書いています。――得意なプレーはなんですか?声を出すこととロングシュートです。――好きな選手はいますか?クリスティアーノ・ロナウドです。ドリブルもうまいし、シュートもうまいからです。――サカイクサッカーノートの書きやすいところは、どういうところですか?グラウンドの中と外のことを分けて書けるところです。生活面では、ご飯をたくさん食べると書いて、たくさん食べられるようになりました。――ノートをお父さん、お母さんに見せることはありますか?たまにあります。お父さんはサッカーのコーチなので「こうしたらいいよ」と教えてくれるので、それを見て書き直したりしています。――ノートを書くことによって、成長したなと思うことは?体を張ったプレーができるようになったことです。これから、まだできないドリブルをがんばって、いつかできるようになりたいです。■ノートに書くことで、試合中「次のプレーのイメージ」が浮かんでくるようになった小学3年生松島光太朗(まつしまこうたろう)くん―――得意なプレーは何ですか?ディフェンスで奪ったボールを前につなぐことです。―――好きな選手はいますか?メッシです。ドリブルが上手くておしゃれだし、いつも輝いているからです。―――自分のプレースタイルはどういう感じですか?ディフェンスでガツガツいって、攻撃もうまいと思います。―――サッカーノートは、いつから使い始めていますか?去年の11月からです。最初は白紙のノートに、スクールでやったことや将来の目標などを書いていました。―――ノートを書こうと思ったきっかけは?サッカーIQが高まると思ったのと、どうしたらうまくなるか、相手に勝てるかが頭に入ると思ったからです。―――サカイクサッカーノートの良さは、どのあたりにあると感じていますか?サカイクサッカーノートは質問が具体的で、わかりやすいです。書くことが頭に浮かんでくるので書きやすく、練習開始前に書いて、練習が終わった後、家に帰って書いています。―――書くことによって、変わってきたことはありますか?仲間とのコミュニケーションが変わってきました。プレー面では、ここにパスを出せば、点が決まるというところに、パスをすることができるようになってきました。ノートに絵を描くことで、試合のときに、次はこのプレーだなって、頭に浮かんできます。―――ノートをお父さん、お母さんに見せることはありますか?練習の後に書いて、毎回お父さんに見せています。読んで感想をくれたり「すごいな」「よくこんなに書けるね」と褒められます。お父さんは練習を見たときの感想を書いてくれるので、このノートはいいなと思います。―――具体的に、どのようなことを書いていますか?試合や練習のときに、1対1で勝つと試合でも勝てるとか、ドリブルのときは、足のここでボールを触るとかを書いています。サッカー以外では、家のお手伝いをするとかも書いています。―――ノートに書いたことに対して、お父さんの感想は?「声が大きく、パスをもらうアピールも良くなっています」「準備が早く出てきていたので、そこも良かったです」と書いてくれました。―――ノートに書いたことに対して、お父さんの感想は?うまくできたことだけでなく、失敗したことも書いて、振り返って、次にどういうことができるかを考えたいです。それが一番、意味があると思います。ふたりとも小学3年生ながら、ノートにびっしりと文字を書き、こちらの質問にも明快に答えてくれました。ノートを書くことで頭の整理がついたり、ボキャブラリーの増加にもつながっていることがうかがえました。サッカー面の成長だけでなく、考える力向上にもつながるサカイクサッカーノート。ぜひ個人やチームで取り入れてみてはいかがでしょうか?次回は小学2年生の二上凌真くんと濵辺豊コーチの感想を紹介します。子どもたちも成長を実感!サッカーが上達するサッカーノート>>
2024年03月05日