ピアソラ生誕100年記念企画 リシャール・ガリアーノ 日本ツアー2021 東京公演が、11月30日(火)、東京オペラシティコンサートホールにて開催される。クラシックの名門レーベル、ドイツ・グラモフォンと専属契約(これまで4枚のアルバムを発表)を結ぶ唯一のアコーディオン・バンドネオン奏者として、クラシック、ジャズ、タンゴ、シャンソンといったジャンルの枠を超えて活躍し、音楽界から高い評価を集めているリシャール・ガリアーノ。1983年、ガリアーノは「タンゴの革命児」アストル・ピアソラと劇的な出会いをはたし、「私が新しいタンゴを創ったように、君も新しいミュゼットを創るんだ」という彼の言葉に後押しされ、フランスの心とも言われる大衆音楽「ミュゼット」にジャズ、タンゴ、ブラジル音楽、ラテンなどの要素を大胆に取り入れた「ニュー・ミュゼット」の確立に心血を注いだ。その深い親交はピアソラが亡くなる1992年まで続いたという。2021年、アストル・ピアソラが生誕100周年を迎える記念すべき年に、 ガリアーノの3年ぶりの来日が決定。さらにステージには、旧知の仲であるジャズ・ヴァイオリニストの寺井尚子、アコーディオニストのcobaも登場する。ピアソラ・メモリアル・アンサンブルとともに「リベルタンゴ」、「オブリビオン」、「アディオス・ノニーノ」、「ブエノスアイレスの四季」などを演奏する予定だ。一夜限りのスペシャルステージに期待がかかる。チケット先行は9月1日(水) 昼12:00より、チケットぴあにていち早プレリザーブが受付開始。一般発売は9月25日(土)10:00より。
2021年08月06日メゾン マルジェラ(Maison Margiela)から、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)が手掛ける初のフレグランス「ミューティニー(Mutiny)」 が発売される。表参道のメゾン マルジェラでは、フレグランスのお披露目を兼ねたインスタレーションが、11月30日からスタートした。10面体のクリアなボトルに、ゴールドな液体が特徴の「ミューティニー」。ボトルの内側からはゴールドの「Mutiny」のエンブレムが浮かび上がる。ボトルデザインから香りそのものまで、ジョン・ガリアーノが「アーティザナル」コレクションで提起した破壊と脱構築の概念「デコルティケ」を表現している。調香師ドミニク・ロピオン(Dominique Ropion)とともに生み出した新しい香りは、香水作りのなかで最も複雑な花といわれているチュベローズをベースにしている。トップノートは、フルーティーなココナッツとラクトンが香るチュベローズ・ハート、ミドルノートにはジャスミンとオレンジを思わせるチュベローズ・アブソリュートが混ざり合い、ラストは太陽を想起させるようなクリーミーな香りが全体を包み込む。広告には、“ミューティニスト”として、ウィロー・スミス(Willow Smith)、プリンセス・ノキア(Princess Nokia)、モリー・ベア(Molly Bair)、ハンネ・ギャビー・オディール(Hanne Gaby Odiele)、サッシャ・レーン(Sasha Lane)、テディー・クインリヴァン(Teddy Quinlivan)を起用。写真家のクレイグ・マクディーン(Craig McDean)が、10代・20代の若きミューティニストたちのポートレートを撮影した。会場で行われるインスタレーションは、ファビアン・ バロン(Fabien Baron)が手がけたショートフィルムを通して、メゾンが考えるミューティニー(反乱・反逆) とは何かを表現される。12月7日まで。【イベント情報】Celebrating the new fragrance ‘Mutiny’会期:11月30日~12月7日場所:メゾン マルジェラ オモテサンドウ住所:渋谷区神宮前5-10-1 GYRE2階
2018年11月30日ジョン・ガリアーノ(John Galliano)によるメゾン マルジェラ(Maison Margiela)16-17AWコレクションは、ガリアーノの機知に富んだアイデアが見事に反映される内容となった。オーセンティック、ローコア(row core)、ヒューマン・グリッジ(不協和音・不和)の3つのキーワードを掲げて、トレンチやポロシャツなど、オーセンティックでノームコアなアイテムにひねりを加え、相反するものを1つのアイテムに同居させるという、遊び心を感じさせるアイテムで構成。ローコアはノームコアに連なる言葉として捉え、誰しもが心の中に抱えるエキセントリックな側面を表に出す、という意味合いを持たせたという。新キャラクター、マルジェレット・マウスのプリントをパッチワークしたトレンチや、チュールのラフルが飛び出したミリタリージャケット、ファーとレースを袖に配したカーキのジャケットなど、内面に抱える強さを表面化させたエキセントリックなアイテムばかり。リュレックス素材のポロシャツには、先述のマルジェレット・マウスプリントのファブリックをバイアスにパッチワーク。至極普通のアイテムを普通ではないものに仕上げる。そうして見る者を圧倒し、自らの世界に迷い込ませる手練手管はガリアーノならではだ。
2016年03月25日メゾン マルジェラ(Maison Margiela)2015-16秋冬コレクションが発表された。ジョン・ガリアーノ就任以来初となるプレタポルテ。70年代を舞台にマルジェラというプラットフォームにガリアーノのエッセンスが注入されている。テーマは「計算された不完全さの中に宿るはかない美しさ」。インサイドアウトの技法が象徴する。PVCボディスーツの上にライナーに用いられる刺繍地を張り、更にオーガンジーを重ねたトップスは、刺繍の糸が残され未完成であり、朧に見える糸がはかない。裁ち端の始末はなされず、裾は破かれたよう。フォルムはマルジェラのアイコン・人台のストックマンシルエットだ。コートやジャケットの裏地はドレスが構築されている。アウターには背負うためのストラップが付属。レイヤリングすると裾がスカートのように表れ、ドレスのみ着るとアウターがトレーンのような表情を作る。パテントコートのカフスがフラップとなったポケット、目のようなジャカード織りは、1月にロンドンで披露されたアーティザナルコレクションとリンクするディテールだ。製作途中のパンツを元にしたスカート、内に隠されアタリが出たボタンやホックは正にマルジェラ。袖口の大きなカフス、過剰なボタン、エレガントなドレープなどにガリアーノを感じる。ガリアーノの真骨頂、バイアス使いのジャケットが復活しているのはファンに取ってうれしいポイントだろう。どこか優美で、はかなげに揺れる。革小物も充実。ダブルストラップのサンダル、ヒールに包帯のようにリボンが巻かれたパンプスなどは新たなラインアップ。マルジェラのアイコンアクセサリー達は進化した。足袋シューズは指のスリットが緩和され、はかなげな窪みとなった。ショッピングバッグは左右のストラップ長が変わりクラッチバッグ、ベルトが付いてショルダーバッグになる。表がペーパーで裏がレザーというインサイドアウトしたタイプも。見ているとどこからどこまでマルジェラでガリアーノなのか探りたくなるが、そんな考えは愚かなのかもしれない。これが今のマルジェラで今のガリアーノなのだから。
2015年03月11日ジョン・ガリアーノが「メゾン マルタン マルジェラ(Maison Martin Margiela)」のクリエーティブディレクターに就任して初めて手掛ける15SSアーティザナルコレクションが1月12日、ロンドンで発表された。アーティザナルはオートクチュールコレクションに相当するもの。ファーストルックは、紙で製作されたミニドレス。襟やフラップ、ヘムなどトリミングにミニカーが装飾されている。続いて、二の腕までずり落ちたダブルのジャケット、ジャケットそのままの形を大胆にフロントにつけたミニドレス、コートを腰に巻きつけたようなロングドレス、裏地の見えた袖や不釣り合いなヘムなど、デコンストラクションした服が続く。これらはかつてマルジェラが行ってきた表現方法を踏襲するもの。一方では、ビスチェ、ウエストを極限まで絞ったフィット&フレアーシルエットのジャケットやロングコートなど、ガリアーノが好んで得意とする貴族的なアイテムが登場。レースの下から見えるレオパードプリントや、イタリアの画家、ジュゼッペ・アルチンボルドの騙し絵のようなドレス、貝殻の欠片や細やかなビーズを施したディテールなどシュールなモチーフはマルジェラ的。そこにガリアーノ特有のロマンティックが重なり、両者が邂逅する。ショーの後半で見せたのは、アンドロジナスなブラックスーツ。そして、ガリアーノの象徴・赤のイブニングドレス。これからメゾンの歴史が塗り替えられていくようだ。
2015年01月13日オンリーザブレイブ(OTB)グループは、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)が「メゾン マルタン マルジェラ(Maison Martin Margiela)」のクリエーティブディレクターに就任したことを正式発表した。同グループプレジデントのレンツォ・ロッソ氏は、「マルジェラに新たなカリスマを迎える準備が整った。ジョン・ガリアーノは最高の、疑う余地のない才能の持ち主。唯一無二で類稀なるメゾンのクチュリエは、世界のファッションに常に挑み、革新してきた。私は、彼にしか創造できない『ファッション・ドリーム』のため、彼が再びこの世界に戻ってきたことを嬉しく思う。ここを新たなホームと思って欲しい」とコメントを発表している。ガリアーノと親交のある「シェアスピリット(SHARE SPIRIT)」デザイナー・片野光氏は、「ジョンは感覚が違う。見ている視覚が異なるというか。一つの素材から無限のファンタジーを語れる人物。ピカソとかダリとか芸術家と同じレベルだと思う」と話している。ガリアーノは1996年に「ディオール(Dior)」のクリエーティブディレクターに就任。以後エジプシャンルック、ギャルルック、フランス革命など、類稀なるクリエーティビティーを発揮し、センセーショナルなコレクションを発表してきた。しかし、2011年2月に人種差別発言を報道され、ディオールから解雇。今後の動向が常に注目されていた。メゾン マルタン マルジェラでの初コレクションへの期待が高まる。OTBはメゾン マルタン マルジェラの他、「ディーゼル」「 マルニ(MARNI)」「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR&ROLF)」などを傘下に持つ。2013年のOTBの総売り上げは16億ユーロに上る。
2014年10月07日今年3月の問題発言に判決8日、差別的な発言を行ったとして問題となっていた英国のファッションデザイナー、ジョン・ガリアーノ(50)に対し、ついに有罪の判決が下ることとなった。奇才、異端児として知られる天才デザイナーへの有罪判決に、あらためて衝撃が広がっている。騒動の発端は、今年の3月、パリのカフェ店内で、ガリアーノがユダヤ人を侮辱する差別的発言を行い、警察に一時拘束されることとなったもの。この際、彼はかなり酔っていたといわれるが、それ以前にも彼が人種差別的な発言を行っている動画などが流出するといった事態にもなり、最終的にクリスチャン・ディオールのクリエイティブ・ディレクターを解雇されるにいたっていた。猶予付きの有罪判決パリの裁判所が下した判決は、ガリアーノに対し、6000ユーロ(約65万円)の罰金と原告に対して1ユーロを支払うように命じたものだった。ただしこの6000ユーロの罰金は、今後5年間フランス国内でいかなる罪も犯さなかった場合は、支払わなくて済む執行猶予付きのものだそうだ。このほかに、今回の裁判費用はガリアーノが負担するということだが、稀有な才能がこうしたことで失われてしまうのは、ファッション界、美容界として、アート界として、非常に大きな損失だ。問題となった部分に関しては十分に反省し、さらなるその才能あふれる美の発信を願うばかりである。元の記事を読む
2011年09月10日ナタリー・ポートマンが、クリスチャン・ディオールのデザイナー、ジョン・ガリアーノがユダヤ人を侮辱する発言をしたことについて「ショックを受け、嫌悪感を覚えた」と声明を発表した。ガリアーノは先月24日、パリのマレ地区のカフェで隣席のカップルにユダヤ人を侮辱する人種差別的な発言をした疑いで一時警察に拘束され、それを受けて翌25日にディオールはガリアーノを停職処分とした。26日には新たに、昨年10月に同様の人種差別的な侮辱をされたと訴える女性が現れ、ロンドンのカフェで「僕はヒトラーが大好きだ」と話すガリアーノのビデオ映像も英国の大衆紙「The Sun」の公式サイトにアップされた。ディオールの香水「ミス・ディオール・シェリー」のスポークスモデルを務めるナタリーは「公開されたジョン・ガリアーノの発言をビデオで見て、深くショックを受け、嫌悪感を覚えました」と「New York Times」紙に声明を発表。「ユダヤ人であることを誇りに思う一個人として、今後ガリアーノ氏といかなる形でも関わりません。せめて、この酷い発言によって私たちが未だ存在する偏見に気づき、すべての美しいものと相反するこうした偏見と向き合うことになると思いたいです」と語った。パリでファッションウィークが始まった今月1日、ディオールはガリアーノの解雇手続きに着手したことを発表。ガリアーノのデザインによるディオールの2011/12年秋冬コレクションは4日、ロダン美術館で開催を予定していたが、現時点で開催するか否かは不明。6日に予定されているガリアーノ自身のブランド「ジョン・ガリアーノ」のコレクションについても同様だ。(text:Yuki Tominaga)写真は昨年12月、ニューヨークにあるディオールがリニューアルオープンのとき。右がジョン・ガリアーノ。© Press Association/AFLO■関連作品:ブラック・スワン 2011年5月13日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2010 Twentieth Century Fox.■関連記事:【シネマモード】ドレス姿で受賞者がわかる!?オスカー・ファッション【オスカー総括】『英国王…』が横綱相撲30〜40代監督席巻で世代交代の波?【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜ホワイト編〜【アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜レッド&パープル編〜【アカデミー賞】前評判通り、ナタリー・ポートマンが主演女優賞!
2011年03月02日