ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ出演の映画『ギルバート・グレイプ』が、2023年10月13日(金)より1週間限定でリバイバル上映される。ジョニー・デップ&レオナルド・ディカプリオが兄弟役で共演映画『ギルバート・グレイプ』は、2023年に製作30周年を迎える名作ヒューマンドラマ。アメリカの田舎町を舞台に、家族の面倒を見ながら暮らす青年・ギルバートを主人公とした物語を描く。一家を支える長男として懸命に働くギルバートは故郷の田舎町を出たことがなかった。しかし、ある日、トレーラーハウスで旅する少女・ベッキーと出会ったことで彼に変化が生まれる。映画『ギルバート・グレイプ』では、主人公・ギルバート役を演じるジョニー・デップと、知的障害を持つ弟役を演じるレオナルド・ディカプリオが兄弟役で共演を果たし、レオナルド・ディカプリオはアカデミー賞助演男優賞にもノミネートされた。リバイバル上映で再びスクリーンに映し出される、若き日のジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオの姿に注目だ。全国47館で上映、来場者特典も尚、今回の『ギルバート・グレイプ』のリバイバル上映は、2022年夏に開催された12ヶ月連続名作上映プロジェクト「12ヶ月のシネマリレー」のアンコール上映。上映場所は全国47館と前回よりも劇場数を拡大しているのに加え、今回はオリジナルの来場者特典も配布予定。詳細は追って発表される予定だ。映画『ギルバート・グレイプ』あらすじアメリカの田舎町に住むギルバートは、知的障害を持つ弟と過食症の母、そしてふたりの妹の面倒を見て暮らしていた。ある日、トレーラーハウスで旅するベッキーと出会ったギルバートは、トレーラーが直るまで町に滞在するという彼女と急速に仲良くなるが…。【詳細】映画『ギルバート・グレイプ』監督:ラッセ・ハルストレム脚本:ピーター・ヘッジズ出演:ジョニー・デップ、ジュリエット・ルイス、メアリー・スティーンバージェン、レオナルド・ディカプリオ、ダーレン・ケイツ、ローラ・ハリントン、メアリー・ケイト・シェルハート、ジョン・C・ライリー、クリスピン・グローヴァー、ケヴィン・タイ■リバイバル上映公開期間:2023年10月13日(金)~10月19日(木) ※1週間限定上映公開劇場:全国47館料金:1,600円均一 ※各種サービスデーや他の割引サービスは利用不可。※上映日や上映時間は各劇場に要確認。※チケット販売は、各劇場にて実施。■公開劇場[北海道]サツゲキ[宮城]109シネマズ富谷[福島]フォーラム福島[茨城]シネプレックスつくば[栃木]MOVIX宇都宮[群馬]109シネマズ高崎[埼玉]MOVIXさいたま[千葉]キネマ旬報シアター[東京]シネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿ピカデリー、YEBISU GARDEN CINEMA、イオンシネマ板橋、イオンシネマ シアタス調布、イオンシネマ多摩センター、109シネマズ木場[神奈川]シネコヤ、小田原コロナシネマワールド、イオンシネマ港北ニュータウン、イオンシネマ新百合ヶ丘、イオンシネマ海老名、イオンシネマみなとみらい[新潟]イオンシネマ新潟南[石川]イオンシネマ金沢フォーラス[福井]福井コロナシネマワールド[長野]イオンシネマ松本[岐阜]イオンシネマ各務原[静岡]シネプラザ サントムーン、イオンシネマ富士宮[愛知]ミッドランドスクエア シネマ、安城コロナシネマワールド、小牧コロナシネマワールド[京都]MOVIX京都[大阪]扇町キネマ、MOVIX堺、なんばパークスシネマ、[兵庫]塚口サンサン劇場、kino cinéma神戸国際、109シネマズHAT神戸[岡山]イオンシネマ岡山[広島]福山コロナシネマワールド、イオンシネマ広島[福岡]福岡中洲大洋、ユナイテッド・シネマなかま16、イオンシネマ福岡[熊本]熊本ピカデリー[宮崎]ワンダーアティックシネマTM & © MCMXCIII by Paramount Picture Corporation. All Rights Reserved.
2023年09月22日『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のチャド・スタエルスキ監督の来日が決定。都内映画館にて舞台挨拶も予定されている。2015年に1作目が公開されて以来、スケールアップを重ねてきた本シリーズ。最新作となる本作では、戦いの舞台を全世界に広げ、さらなる壮大なバトルが繰り広げられる。この度解禁された来日決定特別動画にもあるように、先日実施されたLAプレミアで「来日の予定は?」と聞かれた際に「秋に行く予定だ」と答えていたチャド・スタエルスキ監督。その言葉通り、9月の来日が決定。これまで主演のキアヌ・リーブスとともに来日してシリーズを盛り上げてきた監督だが、今回は全米俳優組合のストライキ中のため主演のキアヌ・リーブスは不在。しかしキアヌが全幅の信頼を寄せるチャド監督の来日とあって、様々な企画が計画されているという。また、チャド監督は、若かりし頃に格闘技:修斗の選手として日本で試合をしたこともあり、鎌倉時代の元寇を背景にした人気ゲームを映画化する『Ghost of Tsushima』の監督も決定している日本通でもある。9月13日(水)に予定されている舞台挨拶でも日本のファンとの交流を楽しみにしているようだ。チャド・スタエルスキ監督来日舞台挨拶プレミア日時:9月13日(水)場所:TOHO シネマズ六本木ヒルズ(※詳細は公式サイト、公式Xにて)『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は9月22日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年08月24日キアヌ・リーブスが主演を務める映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』より、監督のチャド・スタエルスキが来日することが決定した。本作は、2015年の1作目『ジョン・ウィック』、2017年の『ジョン・ウィック:チャプター2』、2019年の『ジョン・ウィック:パラベラム』と、公開されるたびに前作の全世界興行収入を倍近く更新し続けてきたヒットシリーズの最新作。数々の伝説で裏社会を震撼させてきた最強の殺し屋ジョン・ウィックが、遂に裏社会を支配する組織との決着に向けて動き始める。本来ならば、キアヌとともに来日する予定だったチャド監督だったが、突如決定した全米俳優組合ストによりキアヌの来日は白紙に。しかし、チャド監督は今年3月の時点で語った「9月に日本に行くよ!」との言葉通り、今回1人で来日の約束を果たす形となった。なお、9月13日(金) には舞台挨拶も予定。併せて来日決定特別動画も公開された。『ジョン・ウィック:コンセクエンス』監督来日決定映像<作品情報>『ジョン・ウィック:コンセクエンス』9月22日(金) 全国公開監督:チャド・スタエルスキ出演:キアヌ・リーブス、ドニー・イェン、ビル・スカルスガルド、ローレンス・フィッシュバーン、真田広之、リナ・サワヤマ ほか公式サイト:
2023年08月24日全米初登場No.1&シリーズ最大ヒットを記録した『ジョン・ウィック:パラベラム』。この度、主演のキアヌ・リーブスとチャド・スタエルスキ監督が9月中旬に来日することが決定。併せて、キアヌのメッセージ入り特別映像が到着した。キアヌが来日するのは前作『ジョン・ウィック:チャプター2』以来、2年3か月ぶり。今回も盟友チャド・スタエルスキ監督とともに、本シリーズでは3作連続3回目の来日となる。シリーズ最高傑作の呼び声高く、新たに刀やニンジャアクションを取り入れるなど、親日家としても知られるキアヌと監督の日本愛が詰まった本作を自ら日本のファンへお披露目する。この度、キアヌのメッセージ入り特別映像も解禁。5月に行われたL.A.プレミアに参加したキアヌが「この作品を楽しんで観てくれると嬉しいです。ドウモアリガトウゴザイマシタ~!」と日本語を交えながら、テンション高く日本のファンへメッセージを送っている。さらに、「日本には来てくれる?」という問いには「9月に行きたいと思っているよ」と答えており、今回の彼の来日はまさに有言実行を果たしたと言える。キアヌとスタエルスキ監督は、来日にあわせて実施されるジャパンプレミアへの登壇が決定。前作の来日イベントではヒット祈願で和田アキ子と鐘を鳴らし、話題を席巻したキアヌ。今回の来日ではどんな姿を見せてくれるのか、いまから待ち遠しい。『ジョン・ウィック:パラベラム』は10月4日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョン・ウィック:パラベラム 2019年10月4日より全国にて公開®, TM & © 2019 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
2019年08月09日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿・外苑前のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介。■『MEMORIA』Chad Mooreライアン・マッギンレー(Ryan McGinley)のアシスタントを経て、ニューヨークを拠点に現在はファッションなどを中心に活躍するフロリダ出身の気鋭フォトグラファー、チャド・ムーア。友人らを主な被写体とし、ニューヨークのユースカルチャーをドリーミーに表現した世界観は多くの支持を集め、次世代を担う気鋭の写真家として世界でも高く評価されている。本書は、アニエスベー(agnès b.)のギャラリーで開催された同名展覧会に合わせて出版された本書には、チャド・ムーアのこれまでの作品が「Memoria」というタイトルに沿って集約されている。アニエスベーは、同社が経営するパリのギャラリー「デュ ジュール(Rue du Jour)」で、チャド・ムーアにとってアメリカ国外初となる個展をサポートした。【書籍情報】『MEMORIA』写真:Chad Moore出版社:agnès b.、Pacific言語:英語ハードカバー/160ページ/290×220mm発刊:2019年価格:6,400円■Shelfオフィシャルサイトで『MEMORIA』を購入する
2019年04月06日JW アンダーソン(JW Anderson)とアーティストデュオ・ギルバート&ジョージ(Gilbert & George)のコラボレーションによるユニセックスのカプセルコレクションが登場。ギルバート&ジョージは、イギリスを代表する反体制のアーティストデュオ。自らを彫刻作品として定義する「リヴィング・スカルプチュア」という概念のもと、自作自演のパフォーマンスやビデオ作品を制作しており、作品を通して社会全体やアート界におけるタブーについて果敢に言及し続けている。今回のカプセルコレクション、そして2019年春夏コレクションの一部では、そんなギルバート&ジョージの活動と、彼らが作品の中で度々扱う「マスキュリニティ(男性らしさ)」と「モダンライフ(現代生活)」という2つのテーマにフォーカス。クリエイティブ・ディレクターのジョナサン・ウィリアム・アンダーソンが、彼らの作品の中から、いずれも1980年代に制作された「Guard Plants」「Dog Boy」「Heavy」の3作品を選び取り、ライダースジャケット、ストライプのトップスやショーツ、ビッグシルエットのコットンチュニック、Tシャツ、スウェット、大ぶりのバッグにプリントした。またギルバート&ジョージの作品の本質は、彼らが50年以上住むイーストロンドンにあると考えたアンダーソンは、1980年代当時のイーストロンドンの空気感や、平凡な日常の中に特異さを見出す彼らの鋭敏な視点を、カプセルコレクションに反映させようと試みた。悪戯で挑発的、それでいて深遠なグラフィック作品の魅力を、余すことなく詰め込んでいる。【詳細】JW アンダーソン×ギルバート&ジョージ カプセルコレクション発売日:2018年12月3日(月)展開店舗:国内多数 ※詳細は下記問い合わせ先に確認。※12月10日(月)よりJW アンダーソン公式ウェブサイトでも販売。アイテム例:・Oversized Printed Duffle 86,000円+税・Gilbert And George Crew Neck 129,000円+税・Gilbert And George Printed Overdyed Tunic Shirt 57,000円+税【問い合わせ先】エドストローム オフィスTEL:03-6427-5901
2018年12月07日この12月に再び都響に帰ってくる首席客演指揮者アラン・ギルバート。定期Bシリーズと都響スペシャルでのシューマン、ストラヴィンスキーの「春」プロに続いて、定期CシリーズとAシリーズでは、カラフルで情熱的なスペイン・プログラムを楽しませてくれる。【チケット情報はこちら】近年、オペラ指揮者としても世界中で活躍し、今年の5月にスウェーデン王立歌劇場でR.シュトラウスの『ばらの騎士』を、2019年5月から6月にかけて、ミラノ・スカラ座でコルンゴルトの『死の都』を振るなど、歌劇のレパートリーを広げているギルバート。都響と新たな境地を創り上げる意欲が感じられるドラマティックな曲をセレクトした。R.シュトラウス:交響詩『ドン・キホーテ』とリムスキー=コルサコフの『スペイン奇想曲』では、都響のメンバーがソリストとしてフィーチャーされるのも聴きどころ。『ドン・キホーテ』ではソロ首席ヴィオラ奏者 鈴木学が、ゲストのチェリスト ターニャ・テツラフとソロ・パートを演奏し、『スペイン奇想曲』ではヴァイオリン、クラリネット等で都響の首席奏者たちのソロを聴くことができる。『ドン・キホーテ』も『スペイン奇想曲』も指揮者とオケの呼吸感がものをいうエネルギッシュな楽曲。その瞬間に降りてくるひらめきをキャッチした、エキサイティングな掛け合いを聴かせてくれるはず。ビゼーの『カルメン組曲』はアラン・ギルバート・セレクションで、「音楽で物語を語りたい」という彼のこだわりが強く表れている。オペラの王道の中の王道ともいえる『カルメン』を歌なしでオケに歌わせる自信があるのだろう。都響も、頻繁ではないが東京二期会のピットや東京・春・音楽祭でオペラの成功を支えてきた功績がある。ギルバートが求めるオペラ的な次元に、冴えたレスポンスをしてくれるのが楽しみでならない。同じスペインを主題にしていながら、異なる国の作曲家を三人並べる自由さも「無限」が似合うギルバートらしい。ボーダーレスで冒険的なプログラムには、ユーモアも感じられる。若くしてニューヨーク・フィルの音楽監督に抜擢され、50代を迎えて指揮者としての本格的な円熟期に入ったアラン・ギルバート。つねに新しい何かを待っている都響とギルバートの出会いは必然だった。両者にとっての未知の次元を切り拓く、華やかなスパニッシュ・プログラムに期待。文:小田島久恵(音楽ライター)
2018年12月07日7月の首席客演指揮者就任披露コンサートでは、未知数で柔軟性に富んだシューベルトとマーラーを振り、あらためて都響との相性の良さを聴かせてくれたアラン・ギルバート。10月にはNDRエルプ・フィルを率いて来日したばかりだが、12月に再び都響に戻ってくる。オーケストラとのさらなる可能性を追究した最新のプログラムは指揮者の音楽に対する貪欲な姿勢と、都響との爆発的な化学変化(ケミストリー)が期待される内容だ。チケット情報はこちら定期Bシリーズと都響スペシャルでは、メンデルスゾーン:序曲『フィンガルの洞窟』とシューマン『交響曲第1番《春》』、そしてストラヴィンスキー『春の祭典』という「春」をフィーチャーした曲が並ぶ。シューマンはギルバートのベスト5に入るお気に入りの作曲家で、『春』はその中でも親しみを感じる曲だという。スコアは複雑でハードルは高いが、指揮者がオケとの関係を深めるために選んだ攻めの一曲。2019年にはブルックナーの『交響曲第4番《ロマンティック》』も都響と共演する予定だが、その布石となる世界観が形作られていく予感がする。ストラヴィンスキーの『春の祭典』にも期待。20世紀を代表する名曲にして、初演のパリで大きな物議を醸した問題作を、ギルバート×都響はどのように聴かせるか。「私は音楽で物語を語りたい」というギルバート、音響的な衝撃性にもまして、音楽のテーマとなった古代ロシアの生贄の儀式を浮き彫りにする全体像をイメージしているはず。不協和音と変拍子に彩られたバレエ・リュスの異形の舞台を、デラックスな都響サウンドで再現してくれそうだ。ギルバートの指揮の魅力は、伝統の重さとモダンでエレガントな軽さが表裏一体になっているところ。変幻自在で予定調和に陥るということがなく、予想外の瞬間に音楽が突然巨大化することがある。指揮者がやりたいことをイメージ通りに演奏する、クオリティの高いオーケストラのレスポンスが求められるのだ。精緻なアンサンブルと演奏技術によって、ハイレベルなスーパー・オーケストラとしての地位を不動にしている都響にとって、いくつもの「想定外」を投げかけてくるギルバートはまさに待ち望んでいた未来の指揮者だといえる。12月には2種類のプログラムが組まれており、どちらも聞き逃せない刺激的な選曲。コンサートでは魔法の瞬間が何度も訪れそうだ。文/小田島久恵(音楽ライター)
2018年11月21日今年4月より東京都交響楽団の首席客演指揮者となったアラン・ギルバートの就任披露公演が7月15日(日)・16日(月・祝)に東京・サントリーホール大ホールで開催される。過去の客演で都響との奇跡的なコラボレーションを実現し、再会のたびに聴衆を熱狂させたギルバート。2009年から2017年まで音楽監督を務めたニューヨーク・フィルの2回の来日公演でも世界レベルの名演で聴衆を湧かせ、アップデイトされたクラシック音楽の「現在」を示してくれた。ヨーロッパで研鑽を積み、正統派のドイツ音楽の真髄を知り尽くしたギルバートは、同時に現代的なニューヨーカーでもあり、ジャズとドラム演奏を愛するフレンドリーな人物でもある。【チケット情報はこちら】都響との初共演は2011年7月。東日本大震災と福島原発事故で来日キャンセルが続く中、日本にルーツをもつギルバートは迷いなく来日し、ブラームスの『交響曲第1番』を指揮した。求心力のある精緻でダイナミックな演奏は、格式高く荘重で、同時にオーケストラの無限の自由を引き出す内容だった。2016年1月にはベートーヴェン『交響曲第7番』を、同年7月にはマーラー『交響曲第5番』を共演。都響とギルバートとのケミカルは疑いようもなく、聴衆もさらなるパートナーシップを期待したのだ。首席客演指揮者就任披露公演ではマーラー『交響曲第1番《巨人》』(2014年クービク新校訂全集版・ハンブルク稿にもとづく『花の章』つき)とシューベルト『交響曲第2番』を演奏する。都響とマーラーの強い結びつきは桂冠指揮者エリアフ・インバルとの2回にわたるツィクルスでファンの記憶に刻印されているが、ギルバートがいたニューヨーク・フィルとも縁が深く、マーラーは常任指揮者として死の直前までこのポストにあった。すでに2年前の5番で都響のマーラーの卓越したレスポンスを経験済みのギルバート。「巨人」の謎めいた部分や、妖精や異形のキャラクターが飛びかう幻想性を描き出してくれそうだ。7月21日(土)には東京・東京芸術劇場でドヴォルザーク『交響曲第9番《新世界より》』バーンスタイン『ウエスト・サイド・ストーリー』より『シンフォニック・ダンス』、ガーシュウィン『パリのアメリカ人』というプログラムも組まれ、すべてニューヨーク・フィルで初演された作品を都響と演奏する。こちらはニューヨークからの風を感じる活気ある演奏会になりそうだ。都響とギルバートの新しい船出となるセレモニーを聞き逃すべからず。文:小田島久恵(音楽ライター)
2018年07月03日『007は二度死ぬ』、『007 私を愛したスパイ』、『007 ムーンレイカー』の『007』シリーズ3作や『アルフィー』などで知られるルイス・ギルバート監督が亡くなった。97歳だったという。「The Hollywood Reporter」などが報じた。2002年の『Before You Go』(原題)を最後に監督業からは遠ざかっていたが、長年の間に40本以上もの作品を遺したギルバート監督。中には日本を舞台とした作品『007は二度死ぬ』、『Seven Nights in Japan』(原題)もあり、前者や『第七の暁』には故・丹波哲郎さんが出演したなど、日本との縁も深い。幼少期は子役として映画に出演していたが、成長するにつれて監督を目指すように。1939年にアルフレッド・ヒッチコック監督の『ジャマイカ・イン』でアシスタントを務めてからその思いはさらに膨らんだようだ。第二次世界大戦中には、イギリス空軍の撮影隊でさまざまなドキュメンタリー映画を監督した。このときの経験を活かし、『殴り込み戦闘機隊』などの戦争映画で名を馳せたギルバート監督は、1966年の『アルフィー』で大ブレイク。カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、アカデミー賞の5部門にノミネートされた。『アントマン』のペイトン・リード監督や『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライト監督らがSNSでギルバート監督の死を悼んだ。(Hiromi Kaku)
2018年02月28日1993年製作『ギルバート・グレイプ』でジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオ演じる兄弟の母親役を演じたダーレン・ケイツが亡くなった。69歳だった。ダーレンの姉妹シェリがFacebookで「予期せぬ死だった」と明かしている。「People」誌によると、ダーレンは『ギルバート・グレイプ』の原作の著者で同映画の脚本も担当したピーター・ヘッジスによって見い出された。トーク番組の「Too Heavy to Leave Their House」(太り過ぎて家を出ることができない)というテーマの回に出演し、肥満との闘いを語るダーレンを見て、『ギルバート・グレイプ』のボニー・グレイプ役にキャスティングしたという。この映画は19歳だったディカプリオに初のアカデミー賞ノミネートをもたらした記念すべき作品。母親役を演じたダーレンの訃報を聞いた彼はFacebookで「彼女はいままで一緒に働いてきて誇りに思える、母親役でもっとも優れた人だった」と称え、彼女と家族を気遣うメッセージを送っている。ダーレンはここ数年で約113キロ減量し、今年は映画『Billboard』(原題)にも出演。「IMDb」のステータスでは「ポストプロダクション」(撮影後)となっているため、これが遺作となる可能性が高い。(Hiromi Kaku)
2017年03月29日今年1月に5年ぶりの客演を果たし、エネルギッシュなサウンドで聴衆に鮮烈な印象を与えたアラン・ギルバートが、早くもこの7月都響に再登場。1月のオール・ベートーヴェン・プロと、ギルバート自身の編曲のワーグナーを含む近現代プロは、サウンドのすみずみまで熟考された創意が組み込まれ、都響の生き生きとしたリアクションは、オーケストラと指揮者の格別の相性のよさを感じさせた。今回はモーツァルト『交響曲第25番 ト短調K.183』とマーラー『交響曲第5番嬰ハ短調』を演奏する。3回目の顔合わせで、都響がレパートリーとして誇るマーラーを取り上げたことには、大きな期待を抱かずにはいられない。ここで「何かが起こる」のは確実だ。「アラン・ギルバート指揮 東京都交響楽団」の公演情報はこちらギルバートと都響との初共演は2011年に遡る。そのときに演奏されたブラームスの『交響曲第1番』は今でも伝説だ。崇高でドラマ性に溢れ、あの有名な最初の一音からオーディエンスを痺れさせた。09年からニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督を務めるギルバートが都響から引き出した音は、アメリカ的なビッグ・オーケストラのイメージとは趣を異にする、重厚で繊細なハーモニーで、そこにはこの指揮者とオーケストラでしか生起しないユニークな「世界」が存在していた。あれから5年。都響とギルバートの関係はいよいよ本格的な成熟へと向かっている。都響とマーラーの関係はオーケストラの歴史を紐解いても非常に深く、鉄壁のレパートリーであるだけに、「新しい指揮者」がこれに挑むことには大きな注目が集まる。桂冠指揮者エリアフ・インバル氏が「マーラーの交響曲全曲は、長編小説のような世界です」と語り、2年の年月をかけて2度目のツィクルスを完遂させてからまだ間もない。「都響のマーラー」に大きな愛着を感じているオーディエンスもいるかも知れない。一方、アラン・ギルバートにとっても、マーラーは特別なレパートリーだ。マーラーはニューヨーク・フィルハーモニックの常任指揮者であり、オーケストラの質を向上させ礎を築き、その関係は死の年まで続いた。時折バーンスタインを思わせるギルバートの「熱い」マーラーは、彼が「御本家」のマーラー指揮者であることを実感させる。指揮者とオーケストラ、どちらにとっても王道の作曲家であるがゆえに、月並みならぬ化学反応が期待できるのだ。公演は、7月24日(日)・25日(月)、東京・サントリーホール 大ホールにて。文:小田島久恵(音楽ライター)
2016年07月15日6月3日から世界190カ国で全10話一斉配信される、動画配信サービス・Netflixオリジナルドラマ『火花』の翻訳を担当したお笑い芸人チャド・マレーンが、号泣しながら作業にあたったことを明かした。同作は、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が第153回芥川賞を受賞した同名小説が原作で、主人公である売れない芸人・徳永(林遣都)と、その彼が師と仰ぐ先輩芸人・神谷(波岡一喜)の姿を通して、「笑いとは」「才能とは」「生きるとは」「人間とは」を描くもの。チャドは、作品の世界が、自身の過ごしてきた時代や舞台そのものであるため、「僕のこの半生の間、周りで散ってしまった数々の夢の分だけ、号泣しながらパソコンの前でカタカタする日々でした」と、翻訳作業の意外な苦労を打ち明ける。しかし、それで奮起した面もあるようで、「最終的に、言っていることがこんなにオモロいのに、こんなに号泣する漫才はない、と全世界中の人に言わせるつもりで、ええ仕事をしてみました」と自信をのぞかせた。オーストラリア出身で高校生の時に初めて来日した際、漫才の面白さに感銘を受けたというチャド。ただ今作は"面白さ"よりも"ロマン"が立っていると評し、「ミッキー・ロークの『レスラー』と同様、一度でも夢を見たことのある人なら号泣間違いなしの作品だと思います」とハリウッド映画を例にあげて、太鼓判を押している。
2016年05月20日