40歳を過ぎてから定期的に献血に行くように。しかし、献血に行き始めた当初は事前検査でヘモグロビン(血色素)不足を指摘され、献血できないことが少なからずありました。当時は日々の体の疲れがなかなか抜けず、また季節を問わず手足の先が冷えることに悩んでいました。それでも、さほど深刻な不調ではなかったため、これといって対策をせず……。ヘモグロビン不足を改善するためにおこなったことを紹介します。★関連記事:貧血の女性はシワが多い!? 鉄分が足りない人はコラーゲンも不足していた!【美容専門医監修】献血ルームの栄養指導で言われた言葉は…40代前半はどちらかというと肉が苦手で、食事は野菜が中心。ベジタリアンという響きに憧れて、野菜だけを食べていたこともありました。でも、いつもなんとなく体がだるく、ちょっとしたことで息切れする……。駅の階段も休み休みでないと上れないほど疲れやすかったのです。そんなとき、献血(成分献血)の事前検査でヘモグロビン濃度の数値が基準に達しない日が出てきました。私が献血した血液センターによると成分献血の基準は12.0g/dL以上。通常であれば私の数値は11.5~12.5g/dLなのですが、献血NGが出る日の私の数値は10g/dLととても低かったため、献血ルームでおこなっている栄養指導を受けることになりました。普段の食事内容を尋ねられ、野菜ばかり食べていることを話すと、スタッフの方は「人間はそもそも雑食の生き物。野菜だけでなく、肉や魚やいろいろ食べることで栄養のバランスが取れるようになっているんですよ」と言いました。それを聞いたとき、体は食べた物からできている、そんな当たり前ながら大切なことに気付かされたのです。良い血液を作るために必要なものって?その後、貧血をはじめとする血液に関する本をいろいろ読むようになりました。ヘモグロビンが不足すると、全身の細胞に酸素が行き渡らなくなり、疲労を感じやすくなるのだそうです。また、健康な血液を作るためには、栄養(特にたんぱく質)と運動、そして休養(睡眠)のバランスが大切だということが書いてありました。私の食事に足りなかったのは栄養そのもののバランス、そしてたんぱく質だったようです。たんぱく質は血液以外にも、筋肉や皮膚、毛髪や爪など、私たちの体のほぼすべてに必要な栄養素なのだとか。たんぱく質を多く含む食品には、肉・魚・卵・豆・乳製品があり、この5種類を毎日の食事の中ですべてとるのが理想なのだそうです。そのころの私の食事はというとほぼ野菜で、牛乳は毎朝飲んでいましたが、魚はたまに食べる程度。苦手な肉はもちろん、卵や豆類もほとんどとっていませんでした。私の毎日の食事には体を作るための材料がまったく足りておらず、そのせいで疲れや冷えを感じていたのだと思い当たりました。たんぱく質を意識し始めると…それからはたんぱく質を常に意識して、肉・魚・卵・豆・乳製品の5種類を1日3回の食事で必ずとることを心がけました。この中で、私にとって意外と大変だったのが魚と豆。最初はなかなかとりづらかったため、魚はツナ缶やおかか、魚肉ソーセージ、ちくわやかまぼこなどの練り物、また豆は油揚げや豆乳、きな粉といった加工品も含む、広い意味での魚類・豆類をとるようにしました。また、たんぱく質を意識した食事をするだけでなく、睡眠時間もきちんと確保するようにしました。私の場合、7時間以上は眠らないと不調を感じることが多いため、それ以下にならないように気を付けました。これを1年ほど続けた結果、ヘモグロビンの値は安定的に12.0g/dLを上回るようになり、ほぼ毎回献血ができるようになりました。さらに、20代は平均35.7度だった体温が最近では平均36.5度と1度近く高くなり、ずっと悩んでいた手足の冷えが解消するという、うれしいおまけまで付いてきました。このごろは、以前に比べて疲労の回復が早くなったように感じます。また最近では、苦手だった肉がすっかり好きになり、疲れたときには無性に肉が食べたくなるほどです。まとめたんぱく質を意識するようになってから、以前より自分の体の状態に気を配るようになりました。ただこのごろは、食事だけでは解決できないことも出てきました。どんなに栄養をしっかりとっていても、睡眠が不足すれば血色素の数値が低くなります。年齢を重ねて、疲れに対してよりダメージを受けやすくなってきたのを感じます。また、若いころほど無理はきかなくなってきた分、きちんとケアすれば体もそれに答えてくれるようになった気がします。ぐっすり眠った次の日は、体が驚くほど軽くなります。今後は栄養だけでなく休養して体をいたわることも大切にして、自分の健康のバランスを整えていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。【駒形先生からのアドバイス】たんぱく質の摂取はもちろん大切なことですが、まずは栄養をしっかり吸収できるように胃の調子を整えることも大切です。胃の調子を整えることを心がけつつ、たんぱく質を摂取するようにしましょう。イラスト/サトウユカ著者/ノザキカオリ(48歳)本とランニングとビールが好き。病院と薬が極度に嫌いなため、かからない、飲まないために、食事と生活習慣を変えることで病気になりにくい体づくりに日々励んでいる。
2023年02月17日40歳を過ぎてから定期的に献血に行くようになりました。しかし、献血に行き始めた当初は、事前検査でヘモグロビン(血色素)不足を指摘され、献血できないことが少なからずあったのです。当時は、日々の体の疲れがなかなか抜けず、また、季節を問わず手足の先が冷えることに悩んでいました。それでも、さほど深刻な不調ではなかったため、これといって対策を講じることもなかったのですが……。献血ルームの栄養指導で言われた言葉は…40代前半はどちらかというと肉が苦手で、食事は野菜が中心。ベジタリアンという響きに憧れて、野菜だけを食べていたこともありました。でも、いつもなんとなく体がだるく、ちょっとしたことで息切れする……。駅の階段も休み休みでないと上れないほど疲れやすかったのです。そんなとき、献血(成分献血)の事前検査でヘモグロビン濃度の数値が基準に達しない日が出てきました。私が献血した血液センターによると成分献血の基準は12.0g/dL以上。通常であれば私の数値は11.5~12.5g/dLなのですが、献血NGが出る日の私の数値は10g/dLととても低かったため、献血ルームでおこなっている栄養指導を受けることになりました。普段の食事内容を尋ねられ、野菜ばかり食べていることを話すと、スタッフの方は「人間はそもそも雑食の生き物。野菜だけでなく、肉や魚やいろいろ食べることで栄養のバランスが取れるようになっているんですよ」と言いました。それを聞いたとき、体は食べた物からできている、そんな当たり前ながら大切なことに気付かされたのです。良い血液を作るために必要なものって?その後、貧血をはじめとする血液に関する本をいろいろ読むようになりました。ヘモグロビンが不足すると、全身の細胞に酸素が行き渡らなくなり、疲労を感じやすくなるのだそうです。また、健康な血液を作るためには、栄養(特にたんぱく質)と運動、そして休養(睡眠)のバランスが大切だということが書いてありました。私の食事に足りなかったのは栄養そのもののバランス、そしてたんぱく質だったようです。たんぱく質は血液以外にも、筋肉や皮膚、毛髪や爪など、私たちの体のほぼすべてに必要な栄養素なのだとか。たんぱく質を多く含む食品には、肉・魚・卵・豆・乳製品があり、この5種類を毎日の食事のなかですべてとるのが理想なのだそうです。そのころの私の食事はというとほぼ野菜で、牛乳は毎朝飲んでいましたが、魚はたまに食べる程度。苦手な肉はもちろん、卵や豆類もほとんどとっていませんでした。私の毎日の食事には体を作るための材料がまったく足りておらず、そのせいで疲れや冷えを感じていたのだと思い当たりました。たんぱく質を意識し始めると…それからはたんぱく質を常に意識して、肉・魚・卵・豆・乳製品の5種類を1日3回の食事で必ずとることを心がけました。このなかで、私にとって意外と大変だったのが魚と豆。最初はなかなかとりづらかったため、魚はツナ缶やおかか、魚肉ソーセージ、ちくわやかまぼこなどの練り物、また豆は油揚げや豆乳、きな粉といった加工品も含む、広い意味での魚類・豆類をとるようにしました。また、たんぱく質を意識した食事をするだけでなく、睡眠時間もきちんと確保するようにしました。私の場合、7時間以上は眠らないと不調を感じることが多いため、それ以下にならないように気を付けました。これを1年ほど続けた結果、ヘモグロビンの値は安定的に12.0g/dLを上回るようになり、ほぼ毎回献血ができるようになりました。さらに、20代は平均35.7度だった体温が最近では平均36.5度と1度近く高くなり、ずっと悩んでいた手足の冷えが解消するという、うれしいおまけまで付いてきました。このごろは、以前に比べて疲労の回復が早くなったように感じます。また最近では、苦手だった肉がすっかり好きになり、疲れたときには無性に肉が食べたくなるほどです。まとめたんぱく質を意識するようになってから、以前より自分の体の状態に気を配るようになりました。ただこのごろは、食事だけでは解決できないことも出てきました。どんなに栄養をしっかりとっていても、睡眠が不足すれば血色素の数値が低くなります。年齢を重ねて、疲れに対してよりダメージを受けやすくなってきたのを感じます。また、若いころほど無理はきかなくなってきた分、きちんとケアすれば体もそれに答えてくれるようになった気がします。ぐっすり眠った次の日は、体が驚くほど軽くなります。今後は栄養だけでなく休養して体をいたわることも大切にして、自分の健康のバランスを整えていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)イラスト/サトウユカ【駒形先生からのアドバイス】たんぱく質の摂取はもちろん大切なことですが、まずは栄養をしっかり吸収できるように胃の調子を整えることも大切です。胃の調子を整えることを心がけつつ、たんぱく質を摂取するようにしましょう。
2021年05月23日質問:血液検査をするとHbの数値が高めになります。脳梗塞になるリスクが高いのでしょうか?手足のしびれを訴えていた父が、脳梗塞と診断されました。幸い、長引く入院ではなさそうなのですが、こんなに突然になるものなのだと驚いています。私は、もともと血液が濃いのか、血液検査をすると、Hb15.5などと、数値が高めになります。これは、血液がドロドロで、いずれ父のように脳梗塞になるリスクが高いのでしょうか?少しでも早めの予防ができたらと思いますので、何かよい方法を教えてください。静岡県:いっちゃんさん(27)回答:「脳梗塞」とヘモグロビンの関係についてお答えします。――「ドロドロ」血液についてお父さまの経過のように脳梗塞は突然起こります。入院は短期間のようですので、一番考えやすい病態は動脈硬化による「ラクナ梗塞」かと思われます。ご質問のHb(ヘモグロビン、血色素)ですが、正常よりも若干高いようです。たばこは吸われますか?喫煙があると身体の末梢の血流障害が起き、血液が多血(血が濃い、ヘモグロビンが高くなる)傾向になるといわれています。多血傾向になると血液の粘稠度(ねんちょうど)が上がり、細い血管でさらに内腔が狭くなっている場所に詰まりやすくなります。これが梗塞です。喫煙による多血症の状態は、禁煙すれば改善します。血液がドロドロ、サラサラという言葉はテレビ番組から広まったと記憶していますが、医学的な言葉ではありません。血液には色々な成分が含まれているからです。あえてドロドロという言葉を使うのであれば、ドロドロの度合いを大きくあげるのが脂質成分です。血管の例えとしてあまりよくありませんが、水道管と下水管をイメージしてください。脂質成分には「中性脂肪」と「コレステロール」があります。中性脂肪が高いと血液のドロドロ度を上げてしまいます。血管を水道管から下水管に変化させてしまうのです。コレステロールの中でも、LDLコレステロールは血管の壁にくっついて内径を狭くしてしまいます。また、糖尿病があったり、高血圧症があったりすると壁そのものが硬くなり傷んできます。この変化は動脈硬化と呼ばれ、年齢とともに現れるものですが、高脂血症や糖尿病、高血圧症があると同年代の人に比べて動脈硬化が進行しやすいのです。<動脈硬化が引き起こす疾患>動脈硬化が引き起こす疾患として、脳梗塞、心筋梗塞があります。まず、脳梗塞は遺伝しません。心筋梗塞はごくまれに見られる家族性高コレステロール血症の場合、血族に心筋梗塞の患者さんが多くなることがありますが、一般的には遺伝しません。脳梗塞、心筋梗塞の発症を防ぐためには、動脈硬化を進行させないのが一番です。生活面では減量、減塩、禁煙が大切です。また、高脂血症や糖尿病、高血圧症がある方は継続した通院加療が必要です。施設によって「脳ドック」を行っています。ご心配でしたら、一度検査を受けられてみてはいかがでしょうか。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日