今年デビュー35周年を迎えたチェロ奏者・長谷川陽子。記念公演でベートーヴェンのチェロ・ソナタ全5曲を弾く[5月19日(木)東京文化会館 小ホール]。これまでどちらかというと避けてきたというベートーヴェン。「楽譜のあちこちに、暗号のように、いわば〝ベートーヴェン・コード〟が埋め込まれているのですけど、それを読み解く面白さがようやくわかってきました。それを理解したうえで弾くと、やはり作品がものすごく生き生きしてくるんです。いろんな経験を積み重ねて、やっとベートーヴェンを弾く入り口にたどり着いたように感じています」2020年。ベートーヴェンの生誕250周年はコロナ禍と重なり、音楽家は人々の前で演奏する機会さえ奪われた。「チェロ・ケースを開くことさえない時間が続いたのはショックでした。そんな中で、やっぱり自分には音楽しかないのだと再確認させてくれたのがベートーヴェン。彼の意思の強さ、メッセージの深さ、そして人類愛。知識や情報としては知っていたことを、その作品から自発的に感じることができたのです。あの時期、たぶん自分の力だけでは這い上がることができなかった。ベートーヴェンが引っ張り上げてくれました」共演のピアノは松本和将(かずまさ)。新しい扉を開けてくれる、と信頼を寄せる。「音があたたかくてどこにも力が入っていない。飄々としていて、でもどんな球を投げてもうまくキャッチしてくれる。それがすごく魅力的です。音楽性は私と正反対かもしれないのですが、それがかえって互いの長所を引き立てあうのだなあと実感しています」高校1年生で日本音楽コンクール第2位入賞。2年後の1987年にデビュー・リサイタルを開いた。「ずっと手ほどきを受けた井上頼豊先生は、音楽をゼロから作る力を身につけなさいと、レコードで聴くような有名曲はあまり弾かせませんでした。真似をしてしまわないように。ところがデビューしてお仕事で弾かせていただくのは有名な曲ばかり。刺激的でした。憧れだった曲を次々に弾けて、とにかく楽しかったという記憶しかありません」弾くのが楽しい。彼女はそのピュアな感覚をずっと変わらず持ち続けている人だと思う。ナチュラルな音楽家だ。ベートーヴェンはリサイタルに合わせてCDもリリース。充実した録音ができたと手応えを語る。経験を重ねて初めて正面から向き合ったベートーヴェン。ライヴもCDも、名演奏・名盤の予感が漂う。(取材・文:宮本明)
2022年03月02日■前回のあらすじ父が急死してバタバタと葬儀が執り行われました。その後、父の携帯を解約しようと中身を確認したところ…■父の不倫を通して感じたこと不倫は誰かが犠牲になります。誰かの幸せが犠牲になっているからです。■父と不倫相手を恨んだことも…父の不倫で母は体調を崩したり、家族関係もギスギスして、私は父と不倫相手を恨みました。誰かに恨まれるって怖いですよね。私は今2人の子供と夫と4人で幸せに暮らしていて、この幸せが壊れないと良いなと頭のどこかで思っています。一種のトラウマみたいなものです。不倫をしている人は「誰かの幸せを犠牲にしている」ということをもう一度考えてほしいです。私達のような家族が少しでも減りますように…。そして今回で『父がW不倫して家庭崩壊した話』は完結です。これまでお読みいただき、ありがとうございました!
2021年12月31日■前回のあらすじいつしか家族に不幸を望まれるようになった父。そんなある日、父が倒れたとの連絡が入ります。最期が迫る父に家族が思ったことは…。■父の葬儀で悲しむ人を見て思ったこと60代で亡くなった父。葬儀に参列してくれた方には若いのに残念だったねと声をかけられました。傍から見たら可哀想な家族に見えるのかもしれません。私たちが父の最期を願っていたなんて口が裂けても言えないことです。葬儀で悲しむ人を見て、自分は最低な人間に思えました。父の携帯から垣間見た不倫の真実父の携帯を解約する時にメールを見たのですが、受信ボックスは「ゆり」という名前で埋め尽くされていました。内容は恋人に送るような内容だったりお金を援助して欲しいという内容だったり…、父は金ヅルになっていました。情けないし哀しかったです。父の死後、弟妹でギスギスする事もなくなり昔のような家族に戻りました。ただ、父はいませんが…。そして父が亡くなってから、私は思ったことがあります。次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月30日■前回のあらすじ父と冷静に話す機会を設けたところ、父から飛び出した言葉はあまりに身勝手なものでした。エスカレートした父はお金の要求までするようになり…。■父がいなくなれば平和なのかもしれない家族を大事にしてこなかった父。別に居なくなってもいいと思いました。一番身近である家族にそんなことを思われている父も哀れなのかもしれません。そしてついにその時がきたのです。父が倒れたとの連絡が…!父が倒れたと連絡があったのです。この時点で意識はなく危ない状態でした。しかし、頑張ってほしいという気持ちはなく、母も同じ気持ちだったようです。近所の人にも不倫を目撃され、好き勝手している父と暮らす母のストレスは計り知れないものだったと思います。そして父は意識が戻らないまま、2日後に息を引き取りました。次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月29日■前回のあらすじ急性胃腸炎で入院した母。しかし父はお見舞いに来ることもなく、朝帰りする日々。そんな父を妹が責めたところ…!■あまりに身勝手な父の言葉父の行動はエスカレートし…不倫相手に夢中になり、お金まで要求するようになった父。繰り返される裏切りに、最悪の事態を願ってしまう母。そんな、母の言葉が現実となる出来事が迫っていたのでした。次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月28日■前回のあらすじご近所さんから聞いた不倫疑惑を父に伝えた母。しかし父は謝るどころか逆ギレ状態に! 気丈に振る舞う母でしたがついに…。■急性胃腸炎で入院した母母は急性胃腸炎でした。大きなストレスを抱えていたんだと思います。しかし幸いにも退院はすぐできるようでした。その間、父はお見舞いにすら来ませんでした。それどころか朝帰りだったそうです。不倫女と一緒にいたのでしょうか。我慢の限界を迎えた妹が父と言い合いになったそうです。■妹に責められた父は…妹を叩く父。母を傷つけ、娘も叩き、それほどまで不倫がしたいの? 父への信頼がさらになくなりました。母の退院後、家庭内別居はさらに深刻化。父に話しかけられても無視。当然だと思いました。妹も友達の家から通学したり、母がまた入院するのではないかと心配になりました。私は父と冷静に話をしようと決意し、父に時間を作ってもらいました。すると父からは驚くべき言葉が出てきたのです!次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月27日■前回のあらすじ姫野さんが亡くなってからしばらく月日が経った頃、母の口から衝撃的な事実が…!なんと再び父の不倫疑惑が浮上したのでした。■不倫疑惑を突きつける母父は不倫を疑われたことに腹を立てて逆ギレしたそう。紛らわしい事はしないと約束をしたのにこれは紛らわしい事じゃないの? 母も「もう病気ね」と呆れていた様子でした。母が心配になり世間体なんて気にせず離婚を提案したけれど、「父が好き勝手しているのはもう慣れてる」と言って心配するなと言われました。■父と関わりたくない弟妹母が心配になり弟と妹に母の様子を見てほしいと頼んでもこの件には関わりたくない様子。そして私の心配は的中。母が入院したと連絡がきたのです…。次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月26日■前回のあらすじ母は離婚をしないと決断したものの、父と母は家庭内別居状態に。そしてお正月を迎え、父はある場所へコソコソと出かけていきます。■父が突然母に伝えたこと突然の姫野さんの訃報。気付いた時は末期で余命も長くなかったとか。気の毒だとは思ったけど父と不倫をして母を苦しめてきた人。そんな人のために母に喪服を用意させようとするなんてあんまりだと思いました。喪服くらい自分で用意できるよね。父は母に言い返されると舌打ちをしたそうです。どこまで最低な人なの?■自分を責める母同情したほうが良かったのだろうかと母なりに悩んでいました。そしてこれで父の不倫は幕を閉じ、もう悩まされる事もないだろうと思っていたのですが…。次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月24日■前回のあらすじ母と不倫相手が話している姿を目撃したであろう父は夜中すぎまで戻らず…。ついに帰宅した父は母に不倫について問いつめられます。■父が不倫をした理由ボソボソ何か話す父。母は聞こえないと言ったら「寂しかった」と言ったそうです。父は家族より自分を優先にしてきた人です。同じく正社員で働く母に育児も家事も全て任せ、夜も帰らなくなり休日も1人で遊びに行き、私や弟妹はよく母に遊びに連れて行ってもらいました。そんな父が寂しかっただなんてよく言えるなと思いました。■離婚? 夫婦の行く末は?父は母に「離婚なのか?」と聞いたそうです。私も正直一番そこが気になりました。果たして母の返答は?次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月21日過去の衝撃的な体験を描く、サレ妻えりか(@sareduma_eri)さんの投稿「旦那が親友と子育てしてました」をご紹介!第19話です。母が語った驚きのお見合い話…。知らなかったのはエリカさんだけだったみたいです…。【#19】<旦那が親友と子育てしてました>出典:instagram実は父と知り合いだった…?出典:instagram最初から隠し事をしていた両親…。出典:instagramどんどん明かされる秘密…。出典:instagramエリカさん以外、皆わかっていてウソをついていたようです…。隠されている秘密はまだまだありそうですね…。毎日1日1話更新中♪次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@sareduma_eri)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2021年12月19日■前回のあらすじ不倫相手について心当たりがあるという母。その相手とは父のダンス仲間のようで…。■ファミレスで父と遭遇した弟弟がファミレスに行ったら、なんと父と姫野さんが…!しかし父は弟の存在に気づくと、慌てて帰って行ったそうです。■父を庇う弟にモヤモヤ弟は昔から特に父のことが好きだったからなのか、不倫を信じたくないからなのか、不倫が発覚したのは何年も前のことだからなのか、「本当に一緒にいただけかも」と父を庇いました。私は慌てて帰るなんておかしいと黒を確信。父は不倫がバレていないのを良いことに堂々と姫野さんと会うようになっていたんだと思います。次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月16日音楽の都ウィーンのガイドブックは数多く存在するが、“ベートーヴェンが現代に蘇ってウィーンの街を散策する”というコンセプトによるガイドブックは前代未聞。博識で知られる指揮者、曽我大介が描き出した一大絵巻は、物語としても楽しい素敵なウィーンガイドブックだ(曽我大介著『ベートーヴェン、21世紀のウィーンを歩く。』/集英社刊)。その中身はといえば、21世紀に蘇ったベートーヴェンが、自らの作品の録音に驚くところからスタートし、初体験の路面電車に乗ってウィーンの街を散策する。今も残る馴染みのホイリゲや自分の銅像とのご対面のほか、当時とは大きく様変わりした料理に舌鼓を打つベートーヴェン。そして自らの墓の前に立った楽聖の思いや如何に。読んで面白くためになり、しかも役立つウィーンガイド。コロナ禍によって海外旅行の敷居が高くなってしまった今だからこそ、バーチャルツアーが楽しめる本書はお薦めだ。
2021年12月16日■前回のあらすじ誘惑に負け、父の携帯を確認してみると…! 目に飛び込んできたのは想像をはるかに超えた絶句の内容でした。■疑惑が確信に変わった瞬間メールの内容からして、父が不倫をしているのは確実だと思いました。そして翌日も父は携帯を置きっぱなしにしてお風呂に行ってしまいました。■見たいと思った瞬間、携帯が鳴り…昨日より罪悪感なく携帯を見る私。メールを見るとバレてしまうので、着信履歴の番号を自分の携帯にメモをしました。その時でした!父がお風呂から上がってきたのです…。次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月12日■前回のあらすじ桜井なのか、36歳、2児の母。父がW不倫したのは私が高校生の頃でした。当時の心境やどのように家庭が崩壊していったのかをつづっています。■ますます怪しくなる父の行動父が不倫をしているようだと知ってから、父の行動はますます怪しく感じました。帰宅も毎日23時過ぎでした。■ついに父の携帯を手に取り…そして父が携帯を置いてお風呂に入った時、ダメだと思いながらも携帯を手に取りました。携帯のロックはかかっていませんでした。私はドキドキしながらメールを開いてしまいます。次回に続く「父がW不倫して家庭崩壊した話」(全23話)は21時更新!
2021年12月10日今井翼が、リーディング・コンサート『ベートーヴェンからの手紙』で朗読劇に初挑戦する。劇中では、楽聖ベートーヴェンの死後、彼が“不滅の恋人”に宛てたラブレターをめぐるミステリーが、読売日本交響楽団チェリスト・渡部玄一率いるトリオによるベートーヴェンの名曲の生演奏に乗って繰り広げられる。ベートーヴェンの弟子フェルディナント・リースに扮する今井は、どのような想いで作品に取り組もうとしているのか──。稽古前の心境に、耳を傾けた。師匠ベートーヴェンの音楽を毎朝聴いて、弟子リースの役イメージつかむ──台本を拝読して、たった2日間の上演ではもったいない作品だと思いました。本作へのご出演が決まった際の率直な想いをお聞かせください。年齢やキャリアとともに挑戦を重ねていきたい──という思いが役者としてあるので、初めて取り組む朗読劇にワクワクしています。“不滅の恋人”はいったい誰なのか、師匠の愛した女性を探す旅に出かけるリースは、劇中でストーリーテラーの役割を果たします。台本を読むだけでなく、登場人物の想いをきちんと咀嚼して臨みたいですね。──今井さん演じるフェルディナント・リースは、ベートーヴェンの前でどんな弟子だったと思いますか?台本を拝読する限り、リースはベートーヴェンのいちばん近くにいた理解者だと思います。彼のつくる音楽に魅せられ、一緒に過ごす時間も長かった。音楽家として致命傷の難聴になって、絶望に苛まれた師匠の胸の内も察していたと思います。遺された手紙には、会うことが叶わない“不滅の恋人”に一刻も早く伝えたい──という情熱がほとばしっていた。誰よりも繊細であるがゆえに、情熱的な音楽をつくってきたベートーヴェンの横顔を知っていたからこそ、リースは“不滅の恋人”探しに出たんじゃないでしょうか。僕には自然な感情の流れに感じました。──やがてリースは出会った“不滅の恋人”候補の女性たちからベートーヴェンの素顔を知ることになります。いまお話しいただいたような彼の人物像を、今井さんは初めての挑戦となる朗読劇でどのように立ち上げていこうと考えていらっしゃいますか?いまは台本を頂戴したのみで、ベートーヴェン役の宮原浩暢(LE VELVETS)さん、ベートーヴェンが初めて結婚を意識したジュリエッタ・グイチャルディ役の小宮有紗さん、“不滅の恋人”として最も有力視されているアントニー・ブレンターノ役の貴城けいさんとのセッションはこれからなんですよね。だからこれまで意識していなかったベートーヴェンの音楽を聴いて、イメージをたくさん膨らませているところです。朝起きて、すぐベートーヴェンの音楽をリビングで流すようにしています。リーディング・コンサート『ベートーヴェンからの手紙』──本作にはベートーヴェンの名曲が10ほど登場します。リビングで聴いているのは劇中のナンバーですか?いえ、登場しないナンバーも聴いていますね。ビギナーなので、できるだけベートーヴェンのいろんな音楽に触れたくて。毎朝聴いていると気分が高揚してきて、活力になる気がしました。繊細なベートーヴェンだからこそ生まれた情熱的なメロディに、きっと影響されているんでしょうね。──本作に登場する・しないを問わず、今井さんの中で印象に残っているベートーヴェンの楽曲を教えてください。そうですね、いっぱいあって困ってしまいますね(苦笑)。有名な「交響曲第5番(運命)」や「交響曲第6番(田園)」は自然と耳に残りますけど、やっぱり持っているCDの1曲目を一日のはじまりに聴く、という意味で「交響曲第1番 ハ長調」ですね。いまやすっかり生活の一部に溶け込んで、僕に“癒し”をもたらしてくれています。──非常に穏やかな楽曲なんですね。ビギナーでいらっしゃるなら、「運命」や「第九(交響曲第9番:歓喜の歌)」のように、リズムを強調した迫力あるメロディが特徴的な代表曲を選ばれるものかと思っていました。そうですよね、ベートーヴェンといえばたしかに「運命」や年末に合唱される「第九」のイメージが強い。でも台本から受け取った僕のベートーヴェン像は、すごく繊細で。愛する人を原動力に想像力が掻き立てられて、どんどん曲が生まれる。そうした楽曲は力強い旋律ではなく、優しく穏やかな作品が多いんじゃないかな……と感じました。リースとして師匠に寄り添う劇中の旅路を前に、自然とベートーヴェンを理解したい気持ちで聴いているのかもしれません。チャレンジ精神を忘れない東山紀之“先輩”に触発され、初挑戦の朗読劇をこれまで、今井さんは歌やダンスで熱量を見せる舞台に数々出演してこられたと思います。対して自身の声や必要最小限の動きのみで魅せる“朗読劇”は、これまで培ってきた武器が封じられているのかな、と感じるのですが……どのように受け止めていらっしゃいますか?「言葉だけの表現」はおっしゃる通り、なかなか奥深い世界ですよね。ただ自分がやるからには、これまで経験させてもらったこと、病を経て得た実感、活動再開して2年目を迎えた“いま”だからこそ血肉になっていることを、初挑戦となるこの朗読劇に注ぎ込めたら……と思っています。──ちなみにリースにとってベートーヴェンが敬愛した“師匠”であったように、現実世界の今井さんにとってそういった存在はどなたになるのでしょうか?若いころから長くお世話になってきて、事務所は変わりましたがいまでも可愛がってくださる東山紀之さんが、僕にとってのすべてにおいて“心の師”なんですよね。東山さんって、歳やキャリアを重ねる中でも常にチャレンジ精神を忘れない方。その真摯な姿勢を後輩として近くで拝見していたからこそ、僕も初めて朗読劇に挑戦してみようと感じました。いちばん尊敬する先輩であって、僕の行動指針となるような存在ですね。──その東山さんにもしっかり作品世界を届けるには、要所で奏でられるベートーヴェンの音楽も欠かせませんよね。朗読と生演奏(トリオ)が融け合うことで生まれる相乗効果を、今井さんはどのように捉えていらっしゃいますか?僕たちキャストの朗読で“不滅の恋人”に対するベートーヴェンの内面や楽曲が生まれた背景が語られたあと実際に生演奏が入るわけですから……すごく贅沢な空間になる予感がしています。劇場で朗読と生演奏が溶け合う時間を体感したら、より高揚してくるんじゃないかな。まずリースを演じる僕自身が、幸福感を抱きつつ形にしていけたらと思っています。──最後に、お誘いのメッセージをお願いします。舞台に限らず、食事やファッションといった趣味嗜好って自分の好きなチョイスに偏りがちですよね。だけど、これまでと異なる栄養を摂ってみると体に変化が訪れるように「あ、こんな世界もあるんだな」って新たな発見に繋がると僕は常々感じているんです。初挑戦の朗読劇も「尊敬する師匠を理解したい」というリースの旅路と似ていて、まだ見ぬ景色を体感したいから。経験できた喜びを、皆さんとも分かち合うことができたら幸いです。声と音楽による、シンプルながらも上質な空間に身を委ねていただきたいですね。取材・文:岡山朋代リーディング・コンサート『ベートーヴェンからの手紙』日程:2021年12月3日(金)・ 4日(土)会場:彩の国さいたま芸術劇場音楽ホールチケット情報
2021年12月01日株式会社ミリオンコンサート協会(所在地:東京都港区、代表取締役:小尾 晋之介)は、大晦日恒例 ベートーヴェン弦楽四重奏曲演奏会を東京文化会館小ホールにて開催いたします。16年連続 第16回 ベートーヴェン弦楽四重奏曲【9曲】演奏会 チラシ表面16年連続にて本年も大晦日に開催される、ベートーヴェン弦楽四重奏曲【9曲】演奏会は我が国を代表する弦楽四重奏団三団体によるマラソンコンサート。毎年それぞれの団体が熱演を繰り広げ、ホールは興奮に包まれます。本年の公演には、我が国の常設のクァルテットとして確固たる地位を築いている、クァルテット・エクセルシオ、古典四重奏団に加え、若い世代のクァルテットの中でも特に進境著しい、クァルテット・インテグラが初登場します。コロナ禍で苦しい活動を強いられながらも志を高く持った若き音楽家たちの演奏にどうぞご期待ください。【出演】クァルテット・インテグラ/クァルテット・エクセルシオ/古典四重奏団<クァルテット・インテグラ>Vn.I 三澤 響果/Vn.II 菊野 凛太郎/Va. 山本 一輝/Vc. 築地 杏里弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.59-1「ラズモフスキーNo.1」弦楽四重奏曲 ホ短調 Op.59-2「ラズモフスキーNo.2」弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.59-3「ラズモフスキーNo.3」<クァルテット・エクセルシオ>Vn.I 西野 ゆか/Vn.II 北見 春菜/Va. 吉田 有紀子/Vc. 大友 肇弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.127弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.130弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.133「大フーガ」<古典四重奏団>Vn.I 川原 千真/Vn.II 花崎 淳生/Va. 三輪 真樹/Vc. 田崎 瑞博弦楽四重奏曲 嬰ハ短調 Op.131弦楽四重奏曲 イ短調 Op.132弦楽四重奏曲 へ長調 Op.135【開催概要】公演名 :16年連続 第16回 ベートーヴェン弦楽四重奏曲 [9曲] 演奏会日時 :12月31日(金)14:00 開演(13:15 開場) ※終演21:30頃会場 :東京文化会館小ホール(東京・上野)入場料金 :全席指定 10,000円[チケット取扱い]ミリオンコンサート協会TEL:03-3501-5638ミリオンチケット|検索| ←(オンライン・チケットサービス)※Webサイトからのお申込みはセブンイレブンでのお引き取り東京文化会館チケットサービスTEL:03-5685-0650チケットぴあTEL:0570-02-9999(Pコード:202-229)e+(イープラス) その他詳細: ★他の12月開催 ミリオンコンサート協会主催公演50年連続 第50回 小林道夫チェンバロ演奏会J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988日時 :2021年12月24日(金)14:00(13:15開場)会場 :東京文化会館小ホール(東京・上野)入場料金:全指定席 ¥5,000 絶賛発売中! 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年10月26日大人気マンガシリーズ、今回は虹野葵(@nijino_aoi)さんの投稿をご紹介!「父がW不倫して家庭崩壊した話」22〜23話です。父が心臓発作で亡くなってしまった桜井家。どうなってしまうのでしょうか?父が亡くなって…出典:instagram悲しさよりも…出典:instagram不倫相手の正体が出典:instagram携帯は…出典:instagram前提として、サレた側は出典:instagramなのかさんも…出典:instagramなのかさんの現在出典:instagram不倫をサレた側の家族として、メッセージを伝えてくれたなのかさん。現在は家庭を持って、幸せに暮らしているようでよかったです…!毎日1日1話更新中♪次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@nijino_aoi)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2021年10月14日大人気マンガシリーズ、今回は虹野葵(@nijino_aoi)さんの投稿をご紹介!「父がW不倫して家庭崩壊した話」第13〜15話です。母に不倫がバレて、焦る父。でも、何か主張があるようで…?#13 父がW不倫して家庭崩壊した話出典:instagram父が何かを…出典:instagram父の主張とは?出典:instagram好き勝手した末に…出典:instagram身勝手すぎない?出典:instagram父が恐れるのは…出典:instagram沈黙する母出典:instagram母の答えは…?出典:instagram#14 父がW不倫して家庭崩壊した話出典:instagram母の決断出典:instagram父はそれを聞いて…?出典:instagramそんな父に…出典:instagramどうして離婚しないの?出典:instagramその理由は…出典:instagram世間体が大事?出典:instagram母の決断に家族は…出典:instagram父の様子は…出典:instagram#15 父がW不倫して家庭崩壊した話出典:instagramある日、父が…出典:instagramそれに対し母は…?出典:instagram夫婦仲は…出典:instagramどっちが悪い?出典:instagram家族間だけでなく、弟妹の中もギスギスするように…出典:instagram父の異変はお正月にも出典:instagram父が向かった先とは…?出典:instagram家族よりも…!?出典:instagram反省するどころか、父は姫野さんとの関係を続けているようです…。父がこれでは、家庭はどんどんギスギスしてしまいますね…!この後どうなるか、気になります!毎日1日1話更新中♪次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@nijino_aoi)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2021年10月09日大人気マンガシリーズ、今回は虹野葵(@nijino_aoi)さんの投稿をご紹介! 「父がW不倫して家庭崩壊した話」第22話です。前回、不倫をしていた父が亡くなるという急展開に…。その後、桜井家は…?父が亡くなって…出典:instagram悲しさよりも…出典:instagram不倫相手の正体が出典:instagram携帯は…
2021年09月24日大人気マンガシリーズ、今回は虹野葵(@nijino_aoi)さんの投稿をご紹介! 「父がW不倫して家庭崩壊した話」第20話です。母が倒れても、不倫を続ける父。そんな父と話し合うことを決心しますが…?父との話し合い出典:instagramまさかの逆ギレ!?出典:instagram不倫相手は…?出典:instagram母の対応出典:instagram娘の言葉にも、耳を貸さない父。次回、急展開が…!?毎日1日1話更新中♪次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@nijino_aoi)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2021年09月22日大人気マンガシリーズ、今回は虹野 葵(@nijino_aoi)さんの投稿をご紹介! 「父がW不倫して家庭崩壊した話」第4話です。父の浮気を確信したなのかさんですが、今後どうするべきなのでしょうか…?父が戻ってくる!出典:instagram疑惑が確信に出典:instagramお母さんには…出典:instagramまたしてもチャンスが…出典:instagram誰かから連絡が!出典:instagramちょっとだけなら…出典:instagram自分の携帯に出典:instagramお父さんにバレた!?出典:instagram再び携帯を見ているとお父さんが戻ってきてしまいました。お父さんはどんな反応するのでしょうか?毎日1日1話更新中♪次回の配信もお楽しみに!(lamire編集部)(イラスト/@nijino_aoi)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2021年09月12日■前回のあらすじ入院中、積極的にコミュニケーションを図るようになった母。賑やかで充実した日々の中、母にある知らせが届きます。■面会中もピリつく父と母■突然話しかけてきた中年の男性 すると…母に話しかけてきた中年男性は、男女の考え方の違いや、「その時旦那さんは、母に対してこう思ってたんじゃないかな?」というアドバイス的なのをしてくれたそうです。それが母にとっては「あーなるほどな」と腑に落ちる話だったみたいで…。まぁ、流石にその話を聞いただけでは、母はコロッと「じゃあこれからお父さんとは仲良くやっていこう!」とはなりませんでしたが…(笑)ただ、父に対する見方は少しだけ変わったようです。そして面会から数日後ー。私と弟の運動会を迎えました。※本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。次回に続く「母とうつと私」(全54話)は21時更新!
2021年08月19日2007年のサントリーホールを完売にして成功させた衝撃的なデビュー公演以来、精力的な活動を続けているピアニスト・外山啓介。このほど、ベートーヴェンのソナタをまとめたソロ・アルバムをリリースし、8月29日(日)にはサントリーホールで『オール・ベートーヴェン ピアノ・リサイタル』を開催する。ベートーヴェンに対する思い、そして、コロナ禍で感じたことをインタビューした。7月28日にリリースしたアルバムには、第21番『ワルトシュタイン』、第8番『悲愴』、第23番『熱情』を収録している。「ベートーヴェンはずっとコンスタントにピアノソナタを書いてきた。弦楽四重奏やシンフォニーなど素晴らしい作品がたくさんあるが、同じぐらいピアノソナタも大切だと思う。いろいろな挑戦が1番から32番まで詰まっている」と外山は話す。その中でもこの3曲を選んだのは「単純に好きだから」というが、「『ワルトシュタイン』は新しい時代の幕開けとなるような、ベートーヴェンにとって大きなソナタの一つだし、『熱情』は中期の一つのゴールになる曲。『悲愴』は、いろいろなことがあるけれど、それでも強く生きていくしかないという前向きなエネルギーを感じる」と魅力を語ってくれた。意外だったのが、アルバムの仕上がりを尋ねたときに「どんなときもそうだが、出来上がったものに対しての“恐怖”がある」と答えたこと。現在、37歳の外山は「もうすぐ40歳。もう若手ではなくて、中堅の域に差し掛かってくる」として、「今後の自分の仕事の展開や、理想を考えると、いい意味で周りからの評価が気になるというか、きちんと自分が登っていけているのか不安に思うようになった」という。しかし、その“恐怖”があるからこそ、「本番がより面白くなった」とも。「何を弾いても《外山啓介》というのは嫌だなと思う。自分がどう弾きたいかではなく、作曲家がどう弾いてほしかったのかを一生懸命考える。自分がピラミッドの頂点に立たないピアニストでありたい」。本来、アルバムも昨夏リリースされる予定で、リサイタルも昨年9月に開催されるはずだったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で敢えなく延期となった。この1年間は「一生忘れられない1年になった」と外山は言う。「当たり前のように、観客の皆さんの前で演奏をしてきたが、それが当たり前ではないということ。自分の仕事がどういうものなのか、これからどうしていきたいのか、今まで自分は何をしてきたのか。いろいろと冷静に振り返ることができた」1日も早くコロナ禍の終息を願う一方、一度立ち止まって、思考を深めることができた点においては、プラスだったようだ。「時間ができたので、自分で知っているつもりだったことをもう一度勉強し直したり、演奏に関してもより高みを目指すことができたり、ほかのピアニストの音楽を積極的に聴いたり。本当に忘れることのできない1年だった」本番まで1ヶ月を切った、サントリーホールでの演奏。観客へのメッセージを尋ねると、外山は「特別な時間になると思う。本番でお客様からいただくパワーは本当に大きい。ぜひ、ベートーヴェンのコンサートを作り上げるために、皆様の力を貸していただきたい」と話した。『《ワルトシュタイン》《悲愴》《熱情》〜ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集』エイベックス・クラシックスAVCL-841223300円(税込)発売中外山啓介 オール・ベートーヴェン ピアノ・リサイタル2021年8月29日(日)14:00開演会場:サントリーホール〈その他のスケジュールはこちら〉取材・文・撮影:五月女菜穂
2021年08月02日ベートーヴェン生誕250年の2000年末、現代最高のピアニストのひとり、クリスチャン・ツィメルマンが、ベートーヴェンの5曲のピアノ協奏曲を一気に録音した。この録音は彼にとって、1989年から1991年にかけて行われた旧録音から約30年を経ての再録音だ。今回は、長年にわたってベルリン・フィルの芸術監督を務めたサー・サイモン・ラトルが、現在音楽監督を務めるロンドン交響楽団を指揮しての共演だけに注目度は高い。まさに現在望みうる最高の顔合わせによる成果や如何に!?サー・サイモン・ラトル© Mark Allanアルバム詳細: ●ツィメルマンのメッセージ「これらの作品をこの何年か演奏していなかったので、とても懐かしく感じています。生涯演奏し続けることができるのに、今無性に弾きたいと感じさせられる。ベートーヴェンの協奏曲とはそのような作品です」すでに全集の中から「ピアノ協奏曲第4番第3楽章」のデジタル先行配信がスタート。CDの国内盤の発売も発表された。3枚組となるCDの国内盤は7月9日に発売。国内盤は普通のCDプレーヤーでも再生でき、MQA対応の機器を使用すれば、ハイレゾ品質を楽しむことができるハイレゾCD(MQA-CD x UHQCD)を採用し、88.2kHz/24bitのハイレゾ音源を収録している。また、レーベル面にはCDプレーヤー内で反射する不要なピックアップ光を吸収する“グリーン・カラー・レーベルコート”を採用して高音質にこだわった仕様での発売となる。■商品情報(CD)『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集』2021年7月9日発売MQA-CD x UHQCD3枚組UCCG-45005/7定価¥5,500(本体¥5,000税率10%)【収録曲】ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品19ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 作品37ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 作品58ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73 《皇帝》クリスチャン・ツィメルマン(ピアノ)ロンドン交響楽団指揮:サー・サイモン・ラトル録音:2020年12月ロンドン(MQA 88.2kHz/24bit)
2021年05月20日2020年のベートーヴェン生誕250年の余韻が未だ続くことを感じさせる魅力的な公演の登場だ(新日本フィルハーモニー交響楽団 #38 ルビー/3月26日&27日:すみだトリフォニーホール)。“『運命』の新たな響きを求めて”というキャッチコピーの下、古楽界の大物 鈴木秀美が新日本フィルハーモニー交響楽団を指揮する同公演は、コロナ禍によって不完全燃焼に終わったベートーヴェン・イヤーを再び輝かせる力に満ちているようにも思える。メインの交響曲第5番『運命』からどのような響きが引き出されるのかはもとより、前半に置かれた『ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲』という魅力的な選曲にも注目したい。ソリストとして登場する、崔 文洙(ヴァイオリン)、長谷川彰子(チェロ)&崔 仁洙(ピアノ)の3人のコラボレーションやいかに。そして古楽を知り尽くした鈴木秀美が新日本フィルからどのようなパフォーマンスを引き出すのか。興味は尽きない。●公演詳細: ●指揮:鈴木 秀美Hidemi Suzuki, conductor神戸生まれ。20世紀の最後16年間オランダ・ベルギーに住み、ヨーロッパ各地で演奏・指導する他、ブリュッセル王立音楽院バロック・チェロ科に初代教授として招聘され、2000年に帰国するまで務めた。ソリストとして、また18世紀オーケストラ、ラ・プティット・バンドのメンバー及び首席奏者として演奏し、バッハ・コレギウム・ジャパンでは2014年まで首席奏者を務め、バッハの全宗教作品の通奏低音を演奏・録音した。2001年に古典派を専門とするオーケストラ・リベラ・クラシカ(OLC)を創設し、ハイドンを中心とするコンサートを行う。自身のレーベル《アルテ・デラルコ》からOLC、室内楽、ソロ等の録音を続々とリリース。指揮者として日本各地の交響楽団に客演するほか、海外にも招かれる。現在山形交響楽団首席客演指揮者。東京音楽大学チェロ科客員教授、東京藝術大学古楽科講師。楽(らく)遊会弦楽四重奏団メンバー。録音はソロ・室内楽・指揮全般にわたって多数。著書に「『古楽器』よ、さらば!」「ガット・カフェ」「無伴奏チェロ組曲」「通奏低音弾きの言葉では、」。第37回サントリー音楽賞、2011年度斎藤秀雄メモリアル基金賞、文化庁芸術作品賞ほかを受賞。
2021年02月18日前作「ベートーヴェン:交響曲第5番」の圧倒的な演奏によって人気沸騰の指揮者クレンツィスとムジカエテルナによる「ベートーヴェン:交響曲第7番」発売情報が到着した。このアルバムは、当初2020年秋のベートーヴェン・イヤー中に発売を想定されていたが、コロナ禍も含む様々な理由で延期となっていたもの。それが何と急遽、来年4月の発売が決定の知らせが届いたのだから嬉しい限りだ。ジャケットデザインは前作「運命」と共通するもので、地にほんのり薄いイェローグリーンが敷かれている。演奏が聴けるのはまだ先だが、まずは発売情報をチェックしておきたい。年8月にウィーンのコンツェルトハウスで録音されたこのアルバムは、ロシアを拠点に活動する音楽家たちが作曲家の生誕250周年を記念して行った意義深いアルバムであり、2020年4月にリリースされた「交響曲第5番<運命>」と同様に重要なものになることは間違いない。クルレンツィスは、アルバムのブックレットの中でベートーヴェンの「交響曲第7番」について「かつて書かれた交響曲の中で最も完璧な形式をそなえています」と語り、その構造的な完成度を、古典建築の頂点であるアテネの古典と比較している。交響曲第7番の録音は、2021年4月9日(日本では4月7日)にCDとデジタルでリリースされる予定。これは 2021年クラシック界の最大の話題となるに違いない。【商品情報】タイトル:『ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92』テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナ日本盤のみ高品質Blu-specCD2仕様SICP305662,200円+税日本盤発売日:2021年4月7日(水)※海外盤発売日:2021年4月9日(金)予定【リンク】テオドール・クルレンツィスオフィシャル・サイト
2021年01月02日2020年に生誕250年を迎えたベートーヴェンの人気と勢いは、年を超えた2021年にも続きそうな雰囲気だ。それを象徴するかのようなコンサートが、1月6日にすみだトリフォニーホールで開催される。今や日本を代表するピアニストに成長した小菅優をソリストに迎えた新日本フィルハーモニー交響楽団(角田鋼亮指揮)の“オール・ベートーヴェン・プログラム”は、聴き応え十分。コロナ禍によって我慢を強いられていた“ベートーヴェンを聴く喜び”が満たされる絶好のチャンス到来だ。「エグモント序曲」に続く「ピアノ協奏曲第1番」&「第5番(皇帝)」というゴージャスなプログラムは、小菅優の今を確認するのにもピッタリ。2021年もベートーヴェン人気は健在だ!●公演詳細1月6日(水)すみだトリフォニーホール大ホール「小菅優&新日本フィルハーモニー交響楽団」●小菅優(YU KOSUGE)高度なテクニックと美しい音色、若々しい感性と深い楽曲理解で最も注目を浴びている若手ピアニストの一人。2000年にドイツ最大の音楽評論誌「フォノ・フォルム」より、ショパンの練習曲全曲録音に5つ星が与えられた。9歳より演奏活動を開始、2005年ニューヨークのカーネギーホールで、翌2006年には、ザルツブルク音楽祭でそれぞれリサイタルデビューを行い、大成功を収めた。これまでにドミトリエフ、デュトワ、小澤、大植、ノリントン、オラモ等の指揮でベルリン響、フランクフルト放送響、シュトゥットガルト放送響、ハノーファー北ドイツ放送フィル、サンクトペテルブルク響、フィンランド放送響、最近ではノットスイスロマンド管と共演。ザルツブルクをはじめラインガウ、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン等の国際音楽祭にも出演し着実に活躍の場を広げている。2010年ザルツブルク音楽祭で、イーヴォ・ポゴレリッチの代役としてフィリップ・ヘレヴェッヘ指揮カメラータ・ザルツブルクと共演し、絶賛を博した。2012年4~5月、紀尾井シンフォニエッタ(指揮:ティエリー・フィッシャー)のアメリカ・ツアーに参加、10~11月にはハンスイェルク・シェレンベルガー指揮カメラータ・ザルツブルクの日本ツアーに参加、モーツァルトのピアノ協奏曲第20番から第27番までの全8曲を共演し、高い評価を得た。2013年2月、服部譲二指揮ウィーン室内管弦楽団とモーツァルトのピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271「ジュノム」を共演、ウィーンデビュー。そしてロンドンのウィグモアホールでリサイタルを行いロンドン・デビューを果たした。2010年から15年にはベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会(全8回)を東京、大阪で行い各方面から絶賛を博した。さらに現在はソロだけでなく室内楽や歌曲伴奏を含む、ベートーヴェンのすべてのピアノ付き作品を徐々に取り上げる新企画「ベートーヴェン詣」に取り組んでいる。録音はソニーから発売している「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集第5巻『極限』を含む15枚のCDをはじめ数多い。第13回新日鉄音楽賞、2004年アメリカ・ワシントン賞、第8回ホテルオークラ音楽賞、第17回出光音楽賞を受賞。2014年に第64回芸術選奨音楽部門 文部科学大臣新人賞、2017年に第48回サントリー音楽賞受賞。2016年秋、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集完結記念ボックスセットをリリース。2017年秋より取り組んでいる4つの元素「水・火・風・大地」をテーマにした新リサイタル・シリーズ『Four Elements』が今秋で最終回を迎える。
2020年12月18日2020年はベートーヴェン誕生から250周年。これまでその正体がわからなかった、“不滅の恋人”をアントニー・ブレンターノとし、ベートーヴェンの姿に迫る音楽劇、『Op.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』が東京・よみうり大手町ホールにて開幕した。本作は「エリザベート」などウィーン作品を日本上演する際のコーディネーター等も務める小熊節子が原案を担当。演出には現代日本を代表する演出家・栗山民也、脚本はDISCOVER WORLD THEATRE「罪と罰」で翻訳を務めた木内宏昌。舞台『Op.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』の公演チケット情報ベートーヴェンが多数の手紙をしたためながら、出すことがなかった「不滅の恋人」への手紙。その宛先が、アントニー・ブレンターノとしたのが今作だ。アントニーは裕福な貴族家庭に生まれ、ベートーヴェンとは結婚前に出会う。ベートーヴェンの音楽に魅せられるも、父親から実業家フランツ・ブレンターノとの結婚を決められてしまう。その二人が数年を経てまた出会い、かくしてアントニーはベートーヴェンの不滅の恋人となったのか……ということが語られていく。17歳でのベートーヴェンとの出会いと禁断の恋、そして別れとその後の姿までが描かれるアントニー・ブレンターノを演じるのは一路真輝。少女から、様々な出来事を経て一人で立つ女性の姿を、繊細に演じている。また田代万里生が演じるのはベートーヴェンの弟子であり、後年その伝記を書くことになる若き音楽家フェルディナント・リース。今作のストーリーテラーでもあり、田代ならではの伸びやかな歌唱も見どころだ。また今作の大きな特徴ともいえるのが、タイトルにもあるベートーヴェン自身は出ないこと。彼の姿を映すのは登場人物たちの回想。アントニー、フェルディナントだけでなく、例えばベートーヴェンの弟子であり、彼を愛したジョゼフィーネ(演・前田亜季)、肖像画を描いたシュティラー画伯(演・石田圭祐)らとの会話、回想を元に、ベートーヴェンがどのような人であったかを舞台上に浮かび上がらせている。舞台の真ん中には一台のピアノが置かれ、音楽家・新垣隆が生演奏を行う。生演奏の力強さ、また役者たちのセリフのリフレインや、歌唱と合わさって生まれる機微も、改めて舞台だからこその喜びを感じさせてくれる。ぜひ今年だからこそ、劇場に響く歓喜の歌を体感してほしい。公演は12月26日(土)まで、東京・よみうり大手町ホールにて開催。チケットぴあでは座席指定券を、各公演開演時間まで販売中。
2020年12月15日“これぞベートーヴェン・イヤー”というコンサートが目白押しの年末。またまた超強力な企画が開催される。南紫音(ヴァイオリン)と清水和音(ピアノ)によるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会だ(12月4日、5日、6日/サントリーホール ブルーローズ)。この作品群が画期的なことはピアノにある。当代一のピアノの達人であったベートーヴェンは、単なるヴァイオリンの伴奏とは全く異なる、ヴァイオリンとピアノが対等に渡り合うヴァイオリン・ソナタを作り上げたのだ。もちろんヴァイオリンが奏でるメロディの美しさや切なさはそのままに、更にピアノがそれに呼応する流れは、“1粒で2度美味しい”音世界。まさにベートーヴェンならではの作品だ。ベートーヴェンが遺した全10曲のヴァイオリン・ソナタを3日間に分けて全曲演奏する今回の試みはまさにベートーヴェン・イヤーならでは。大音楽家の深化の過程を辿るという意味においても価値がある。そして注目は演奏者だ。2005年の「ロン=ティボー国際音楽コンクール」ヴァイオリン部門第2位に輝く俊英、南紫音(みなみしおん)のヴァイオリンと、1981年の「ロン=ティボー国際音楽コンクール」ピアノ部門で優勝を果たした名手、清水和音(しみずかずね)の共演となればこれは見逃せない。選びぬかれたソリスト同士の共演によってこそ、さらに輝きを増すであろうベートーヴェンの名作をじっくり味わいたい。■公演概要12月4日(金)、5日(土)、6日(日)サントリーホール ブルーローズ(小ホール)「南紫音ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ 全曲演奏会」
2020年11月22日その重要性から“クラシックの旧約聖書”と言われるヨハン・セバスチャン・バッハの「平均律クラヴィーア曲集」に対し、“新約聖書”に例えられる名作が、ベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ全集」だ。当代一のピアノの名手ベートーヴェンが遺した32曲のピアノ・ソナタを聴くことは、まさにベートーヴェンの人生を辿るかのような濃密な時間を過ごすことに等しい。さらには、1曲1曲が全く違う個性を持つこの作品群は、ベートーヴェン作品の根底をなすエッセンスとでも言えそうだ。この32曲を2日間で一挙に演奏しようという途方も無い企画が催される。演奏者は日本を代表するピアニスト横山幸雄だ。すでに同曲の全曲録音も成し遂げている横山にとって、ベートーヴェンはライフワークとして取り組む作曲家。今回はどのような演奏を聞かせてくれるのかに注目だ。そのヒントとなりそうな一言がチラシの裏に書かれている。「もしベートーヴェンが今の混乱した世の中に直面したとするならば、何をどのように考えてどんな行動を起こすのか……」。生誕250年のメモリアルイヤーに巻き起こったコロナ禍の中だからこそ聴くべき音楽がここにある。●横山幸雄 × ベートーヴェン-ピアノ・ソナタ全32曲連続演奏会-【第1日第1部~第5部】日時:2020年12月5日(土) 13:00開場 / 終演予定12:00 / 21:00会場:東京文化会館 大ホール出演:横山幸雄 (ピアノ)【第2日第6部~第11部】日時:2020年12月6日(日) 11:00開場 / 終演予定:10:00 / 17:30会場:東京文化会館大ホール出演:横山幸雄(ピアノ)●曲目・演目Program【第1日 12月5日(土)】<第1部> 13:00~14:00ソナタ第1番 Op. 2-1ソナタ第2番 Op. 2-2ソナタ第3番 Op. 2-3<第2部> 14:30~15:30ソナタ第19番 Op. 49-1ソナタ第20番 Op. 49-2ソナタ第4番 Op. 7ソナタ第5番 Op. 10-1ソナタ第6番 Op. 10-2<第3部> 16:00~17:00ソナタ第7番 Op. 10-3ソナタ第8番 Op. 13 「悲愴」ソナタ第9番 Op. 14-1ソナタ第10番 Op. 14-2<第4部> 17:30~18:40ソナタ第11番 Op. 22ソナタ第12番 Op. 26 「葬送」ソナタ第13番 Op. 27-1ソナタ第14番 Op. 27-2 「月光」<第5部> 19:30~21:00ソナタ第15番 Op. 28 「田園」ソナタ第16番 Op. 31-1ソナタ第17番 Op. 31-2 「テンペスト」ソナタ第18番 Op. 31-3※各部の演奏開始時間は予定です。【第2日 12月6日(日)】<第6部> 11:00~12:00ソナタ第21番 Op. 53 「ワルトシュタイン」ソナタ第22番 Op. 54ソナタ第23番 Op. 57 「熱情」<第7部> 13:00~13:35ソナタ第24番 Op. 78 「テレーゼ」ソナタ第25番 Op. 79ソナタ第26番 Op. 81a 「告別」<第8部> 14:00~14:30ソナタ第27番 Op. 90ソナタ第28番 Op. 101<第9部> 15:00~15:40ソナタ第29番 Op. 106 「ハンマークラヴィーア」<第10部> 16:00~16:40ソナタ第30番 Op. 109ソナタ第31番 Op. 110<第11部> 17:00~17:30ソナタ第32番 Op. 111※各部の演奏開始時間は予定です。
2020年11月19日