日本のカレーのルーツといわれているのが、明治時代、大日本帝国海軍の軍人たちに食されていた「海軍カレー」。当時、軍人たちの主な死因であったかっけを予防するための策として、イギリス海軍の食事を見習って、栄養豊富なカレーを導入することになったのだそうだ。そして現在、在日アメリカ海軍の基地がある横須賀には、当時の海軍レシピを元にその味を再現したカレーを供する店が数多く点在。メディアに取り上げられることもしばしばで、連日、観光客でにぎわっている。中でも明治41年に記述されたイギリス海軍によるレシピにもっとも忠実に料理しているのが、「よこすか海軍カレー館」だ。いまから約10年前に開業した「よこすか海軍カレー館」は、隣接するレストラン「魚藍亭」の姉妹館。こちらのレストランで食べることのできる海軍カレーは実は、魚藍亭の女将が横須賀市からの依頼を受けてイギリス海軍のレシピを再現したものなのだとか。カレーといえば本場はインドだという認識があるが、なぜイギリス海軍のレシピなのかが気になるところ。イギリスの家庭料理といえば、どちらかというとシチューというイメージなのだが……。その疑問を解消してくれたのが、よこすか海軍カレー館・館長の高田さん。「当時は冷凍技術が発達していなかったため、イギリス海軍は長い航海の間、シチューを作るために不可欠な牛乳を保存することができなかったそうなんです。そこで、航海の途中に立ち寄ったインドで、香辛料に防腐効果があることを学び、シチューとほぼ同じ材料でつくることのできるカレーを、イギリス海軍式にアレンジしてレシピ開発したのです」「それが日本に渡ってきたのですが、日本人は米を主食としているので、水っぽいカレーだと食べにくかったため、小麦粉でとろみをつけて、ご飯にかけて食べはじめたといわれています」そうして誕生した「海軍カレー」(元祖よこすか海軍カレー 850円)を早速注文!じゃがいも、ニンジン、たまねぎ、肉が入った、もっとも典型的な日本のカレーともいえるオーソドックスなスタイル。昔懐かしいボンカレーのCMに登場していたカレーなんて、とろみ具合も見た目もそっくり。口に運ぶと、小麦粉が練り込まれたほどよいやわらかさといい、マイルドなやさしい味わいといい、子どものころに給食で食べたカレーを思い出させてくれる。しかも、サラダと牛乳がセットになっている点まで似ているため、「THE・給食!」とキャッチフレーズをつけたくなってしまう。「海軍カレーは、牛乳とサラダと一緒に提供することが習わしなんです。戦時中、軍人たちの主な死因となっていたかっけは、ビタミン不足が原因でかかる病気ですから、カレーで栄養を摂(と)ることに加えて、牛乳とサラダも一緒に食すよう、医師がすすめていたそうなのです。なので現在でも、海軍カレーは牛乳とサラダがセットになっていますね」と高田館長。メニューにはほかに、牛肉いりカレー「水兵さん」(950円)、豚肉いりのコクのあるカレー「上等兵さん」(850円)、ロブスターを使っておいしさを追求した深い味わいのカレー「艦長さん」(1,600円)など。そのほか、1日10食限定のセットメニュー「海軍さんの鉄板カレー」(1,260円)なども見逃せない。初めて訪れるときには、どれにしようか迷うかもしれない。そんなときは、お土産用のレトルトカレーはいかがだろうか。いろいろ試して、気に入った味を食べに再訪するのもオススメだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月15日夏バテ解消にはやっぱりスパイシーなカレーですよね!たっぷり作っておけば数日間はラクできるし~♪…なーんて思っていたけど―。ご飯にかけるのに飽きたらカレーうどんにリメイクするのにも、そろそろ飽きていませんか?せっかく作ったカレーを100%活用しないなんてもったいない。そんなとき、こんなカレーのリメイクレシピはいかが?材料(作りやすい分量*8切れ分)・余ったカレー:200g (お玉に山盛り二杯くらい)・ホットケーキミックス:300~350g程度・プロセスチーズ:20~30g作り方1、では、早速作ってみよう! まずは残り物のカレーの準備から。サラサラの場合は少し煮詰めて、固い場合は少量の水でのばします。具が大きい場合は適当に潰し、熱い場合はよく冷ましておきます。2.カレー鍋に直接、チーズを適当にちぎりながら入れ、粉も加えます。ゴムベラか木ベラでお鍋の内壁面についたカレーを落としていきます。3.全体がまとまってくるまで、ヘラで切るように混ぜていきます。4.ある程度まとまってきたら手で形を整えます。(手を汚したくない人は手袋やビニール袋を使ってね。)5.平たく成形した後、中央部分はやや膨らみやすいので少しだけ凹ませます。6.焼く前にヘラで生地をカットします。(今回は8等分にしましたが、分割数はお好みでOK )7.蓋をして、少し強めの弱火で約15分間焼きます。8.ヘラで生地の周りを一周触って浮かせたあと、蓋をして一気に反します。蓋を傾けてスライドさせ、再び中へ戻し入れます。再度蓋をして、もう片面を10分程度焼きます。9.適当な網の上に反して完成!(しっとりとした食感が好きな方は早めにラップで包んで保存して下さい。)温めなおす場合は、魚焼きグリルやトースターを使うと焼きたての食感に戻ります。食べるときはお好みでケチャップをつけて召し上がれ☆今まで洗うのが面倒だったカレー鍋も、これなら楽々~♪最後の最後までキレイに食べられるエコレシピは、気持ちが良いですよね。今回はカレーですが、ホワイトシチューやビーフシチューでもできます。最後に残った美味しいルーで、気軽にリメイクしてみませんか?
2012年08月14日子供も大人も大好きな日本人の国民食、それはカレー。特に夏は、カレーの季節と言ってもいいのではないでしょうか。今回は、そんなカレーの各家庭のこだわりがどんなものか、アンケート調査を実施しました!調査期間:2012/7/11~2012/7/16アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)■味は、中辛が圧倒的多数派に!甘口…132票中辛…661票辛口…182票激辛…25票味に関しては、中辛が最も多く、甘口よりは辛めが人気という結果に。続いて、皆さんのこだわりの味をお聞きしましょう。「辛口と中辛をミックスする」(30歳/女性/富山県)「市販ルーは、3社ぐらいをブレンド」(28歳/男性/愛知県)ルーは使わずイチから作るという本格派な人もいますが、ブレンド技は、手軽に自分だけの味を作れて人気です。「父親は辛党なので辛口、妹と母親は甘党なので甘口、必ず2鍋作ります。私は中間派なので両方を混ぜます」(24歳/女性/北海道)家族で好みが違うとちょっと大変ですが、複数の味を作ると楽しみも2倍になりますね!そのほか、隠し味としては、おろしニンニク、チョコレート、ローリエ、複数のスパイス、ヨーグルト、鶏がらスープ、和風だし、コーヒーなどを入れる方も。■一番人気はほどよくトロトロ、サラサラ派も意外と多しスープカレーくらいサラサラ…36票どちらかと言えばサラサラ…171票ほどよくトロトロ…759票かなりドロドロにする…34票「コクが命!」(39歳/男性/大阪府)「一度冷まして、再度温めて、一晩寝かせたカレーのおいしさを引き出す」(26歳/女性/埼玉県)とろみにこだわるトロトロ派は多いのですが、意外にもサラサラ派も2割を超える結果に。「あまりドロドロのカレーは好きではないので、程よくサラッとしたカレーにします」(34歳/女性/京都府)皆さん、好みのとろみがあるんですね。「1日目と2日目でとろみを変える」(32歳/女性/埼玉県)時間がたつと変わっていくとろみ、両方を楽しむのも一つの手!「サツマイモやかぼちゃを入れて、甘みととろみを出す」(25歳/女性/愛知県)これはナイスアイデア!早く食べたい・でもとろみが欲しいというときに役立ちそうです。■具材は、オーソドックス+野菜多めが人気!オーソドックスに肉・にんじん・玉ねぎ・じゃがいも…764票野菜をたくさん入れて具だくさんに…167票海鮮系をよく入れる…36票具は少なめでルーを楽しむ…33票「普通のが、飽きなくて一番」(33歳/女性/北海道)……という意見が根強い一方、季節の野菜やこだわり食材を入れる方も多数。「ブロッコリーを入れたら、ひき肉みたいになって食感がいいです。絶対外せません」(33歳/男性/京都府)「キャベツを入れると甘くなります。多めに野菜スープを作って、そこに肉とカレールーを入れてカレーに変身させることも」(25歳/女性/愛知県)「イカやカニなど魚介類を多く入れると、まろやかで濃厚な味わいになります」(26歳/男性/神奈川県)「鹿肉を入れる」(23歳/女性/北海道)さすがは北海道!鹿肉は北海道以外でもネット販売などで手に入りますが、それなりのお値段がするようなので、カレーに入れるのはちょっともったいない感じもします。簡単に手に入れば、ぜひ一度鹿肉カレーも食べてみたいですね。■そのほかのこだわりポイントは?ほかにも、切り方や煮込み方など、調理法でもさまざまなこだわりの声が。「野菜を小さめに切るのが好き」(38歳/女性/愛知県)「じゃがいもは溶けるので入れない」(29歳/女性/東京都)「圧力なべで柔らかくしてから作る」(30歳/女性/愛知県)「玉ねぎをアメ色になるまでいためる」(32歳/男性/神奈川県)アメ色玉ねぎは正義です。多くの方の魂の叫びが聞こえてきそうな今回のアンケート、集計しながらおなかがすいてきてしまいました。皆さんも、ぜひ色んなカレーにチャレンジしてくださいね!(文/島田彩子)
2012年08月04日カレーが持つ機能を科学的に捉える「カレー再発見フォーラム」は、脳科学者茂木健一郎氏を講師として招き、「意欲維持・ストレス抑制に対するカレーの機能性」と題した講演を19日都内で行った。厚生労働省が平成19年に行った労働者健康状況調査によると、日本で働く男性労働者の59.2%が「仕事でのストレスがある」と回答している。このような背景から、茂木氏はストレスマネジメントの重要性を説き、脳科学の研究員の協力のもと、カレーを食べることによってストレスを軽減できるかを調べた実験を行った。実験に参加した被験者は、20代から50代の男性20名。被験者をストレスフルな環境下に置くため、モニターに表示される言葉が、動物かどうかを即座に判断するという無意味で単調な実験を行った。また、ストレスの度合いは、人間がストレスを感じた際分泌される唾液中のアミラーゼの量を計測した。さらに、研究チームは、フェヌグリーク・クローブ・ナツメグ・コリアンダー・ターメリック・クミンなどのカレーに用いられるスパイスのストレス軽減機能を立証すべく、スパイスがたっぷり入ったカレーを食べるグループと、スパイスを抜いたカレーを食べるグループに被験者を分けて実験を行った。実験の結果、スパイスなしのカレーを食べたグループから検出されたアミラーゼの量が、カレー群の被験者のものよりも多いことが判明した。つまり、スパイス入りのカレーを食べた人のストレスが軽減していることが分かった。また、唾液中のアミラーゼの量を調べる他に、安全で正確に脳波を測ることができるEEG(Electroencephalogram)という計測方法を用いて、スパイス入りカレーを食べた被験者の脳波を調べたところ、マイナスの数値が検出された。数値がマイナスということは、やる気を維持できているということを意味する。そして、カレーには疲労を抑える効果があることも判明した。ストレスを感じている被験者にカレーの香りを嗅いでもらい、脳波を測定したところ、事象関連電位(ERP)と呼ばれる成分の振幅が大きくなることがわかった。これは疲労が抑えられているということを意味している。今回の実験により、カレーには(1)ストレス軽減、(2)やる気維持、(3)疲労抑制の3つの効果があることが判明した。茂木氏は、「カレーを食べることでストレスを減らし、ポジティブな気分でおいしく夏を乗り切ってほしい」と語った。また、講演にはマーケティング会社インフィニティの代表取締役を務める牛窪恵氏も出席した。2011年に行ったパナソニックの調査によると、カレーはお袋の味として4位に、家庭の味として1位にランクインするなど、国民食として根強い人気を誇っているという。また、「異性にどんな手料理を作ってもらったら結婚対象として意識する?」という問いに対してもカレーが1位に輝いた(2009年オリコンモニター調べ)。牛窪氏は、「婚活は胃袋から始めるべき」と語り、「カレーで恋愛成就を目指そう」と会場へエールを送った。講演の最後には今回の実験の協力会社であるハウス食品の提供により、カレーの試食会が行われた。会場で人気だったのは、野菜たっぷりの夏カレー。具材のナスを一度素揚げするなど、ひと手間かけることによってより美味しく仕上がっている。ストレスや疲労の抑制効果のあるスパイスたっぷりのカレーを食べて、今年の夏を乗り切っているのはいかがだろうか。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月20日