9月1日(現地時間)にいよいよ開幕する、世界三大国際映画祭のひとつ第67回ヴェネチア国際映画祭において、昨年より新たに設けられた「ヴェネチア3Dアワード」の本年度の審査委員長を清水崇監督が務めることが発表された。世界的な躍進を遂げる3Dというジャンルをいち早く取り込み、昨年より新設された「3D映画部門」におけるこちらのアワード。昨年は『グレムリン』で知られるジョー・ダンテ監督の『The Hole』が、『カールじいさんの空飛ぶ家』や『モンスターvsエイリアン』を抑えて初の栄誉を手にしたが、この授賞式でプレゼンターを務め、ダンテ監督にトロフィーを授けたのが清水監督。このときは、アジア圏で初のデジタル3D映画となる『戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH』を監督した功績からプレゼンターを任されたのだが今回、審査委員長というさらなる大役を務めることに!気になる今年のノミネート作品だが『アバター』に『アリス・イン・ワンダーランド』、『ヒックとドラゴン』、『タイタンの戦い』、『トイ・ストーリー3』、『エアベンダー』、『シュレック フォーエバー』、『Disney’sクリスマス・キャロル』、『ファイナルデッドサーキット 3D』、『スパイアニマル・Gフォース』、『キャッツ&ドッグス地球最大の肉球大戦争』など話題作がズラリ。映画祭本選の審査委員長を務めるのが、清水監督作の『呪怨』のファンを公言するクエンティン・タランティーノというのも奇縁。ちなみに、昨年のヴェネチアの地でフッテージ上映が行われた『戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH』は今年、特別招待作品として上映される。ジャパニーズホラーの旗手としてその名を轟かせ、アジアを代表する3D映画の監督としても世界に認められた清水監督は、果たしてどの作品に“No.1 3D映画”の栄誉を与えるのか? 『ノルウェイの森』、『十三人の刺客』という日本から出品されるコンペティション参加作品と共に注目が集まる!ヴェネチア国際映画祭は9月1日より11日まで開催。『戦慄迷宮 3D』プレミアム・エディション発売元:アスミック販売元:角川映画価格:4,935円(税込)発売中■関連作品:戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH 2009年10月17日新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009第67回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:BeeTVで清水崇がホラーを監修!星野真里が恐怖におののく前田愛、挙式を10日後に控え共演陣からの花束の祝福に、驚き過ぎて3Dメガネで…3連休は新感覚を先取り!『戦慄迷宮3D』見どころ凝縮のフッテージが無料で上映『戦慄迷宮3D』柳楽優弥インタビュー「お化け屋敷はM・キャリーに誘われてもノー」『戦慄迷宮3D』世界配給決定!柳楽優弥は映画祭よりも観光で海外に行きたい?
2010年08月30日ナタリー・ポートマンを主演に迎えた映画『ブラック・スワン』(仮題)が9月1日よりイタリアで開催されるヴェネチア国際映画祭のオープニングで上映されることが決定した。12月1日より全米公開されることも決まった本作。監督を務めるのは、低予算作品ながら各方面で激賞され、数々の映画賞を受賞した『π』、ミッキー・ロークを完全復活させた『レスラー』など、話題作を世に送り出してきたダーレン・アロノフスキー。ニューヨーク・シティ・バレエ団を舞台に、ナタリー演じるダンサーのニナが、プリマの座を争うライバルとの競合の中で、狂気を帯びていくさまを描く心理スリラーとなっている。「白鳥の湖」という、純粋で気品のある白鳥と狡猾さと官能性を併せ持つ黒鳥の二面性を求められる役柄を巡り、敵対心からねじれた友情を発展させていく2人のダンサー。やがてニナは、自らを崩壊させかねないある危険な方法で、自らのダークサイドを見出していく――。写真からも見てとれるように、“鬼気迫る”という言葉がピッタリのナタリー。踊ることに全てを捧げてきたニナの狂気を見事に体現している。共演には、バレエ団の芸術監督を務めるトーマス・リーロイをヴァンサン・カッセルが、ニナのライバルとなる新人ダンサーのリリーをウクライナ出身のミラ・クニスが演じるほか、ウィノナ・ライダーがこれまでバレエ団でプリマを務め上げてきたベスに扮している。ダークサイドに堕ちていくナタリー…。ヴァンサン・カッセル、ウィノナ、ミラといった共演陣とどのように絡んでいくのかも注目したいところ。そしてヴェネチアっ子たちは彼女の変貌ぶりをどのように受け止めるのか?『ブラック・スワン』は日本では2011年春、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]ブラック・スワン (仮題) 2011年春、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2010 Twentieth Century Fox.■関連記事:清水崇、アジア代表でヴェネチア入りジャパニーズ3Dホラーに1,000人驚愕!続報!ニコラス・ケイジ主演作をめぐる米独の監督2人のバトルのゆくえM・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちジョージ・クルーニー、恋人についての質問にCMのキメ台詞で切り返し!マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!
2010年08月23日9月1日(水)よりイタリア・ヴェネチアで開催される第67回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門への出品が決まった『ノルウェイの森』、『十三人の刺客』の監督およびキャストの喜びのコメントが到着した。『十三人の刺客』は、暴政の限りを尽くす将軍の弟を討つべく送り込まれた13人の男たちが文字通り、命を懸けて戦う姿を描いた本格時代劇。数々のヒット作を世に送り出し、海外でも高い評価を受ける三池崇史監督がメガホンを握り、役所広司をはじめ、山田孝之、伊勢谷友介、松方弘樹、松本幸四郎に稲垣吾郎など錚々たるメンバーがキャストに名を連ねる。三池監督は「やったね。ヴェニスをサムライの血で染めてあげましょう」と短い言葉に喜びと決意を込める。監督と共に現地入りする予定の主演の役所さんは「(出品の知らせを聞いたときは)『やったー!』と。ヴェネチアのお客さんに日本の時代劇を楽しんでもらうことが一番ですね。映画の初号上映後のスタッフ・キャストの異常な盛り上がりが、ヴェネチアの映画祭会場でも見られるのではないかと期待しています。日本映画のお家芸である時代劇が海外で評価されるのは本当に嬉しいことです」と喜びを語る『ノルウェイの森』は、いわずと知れた日本を代表する作家・村上春樹の大ベストセラーの映画化作品で、すでに『シクロ』でヴェネチアの最高賞である金獅子賞を受賞しているトラン・アン・ユンが監督を務めるとあって、公開前から世界的な注目を集めている。映画祭には、監督に加え主演の松山ケンイチに菊地凛子、水原希子らがヴェネチア入りする予定だという。トラン・アン・ユン監督は「私が是枝裕和監督とお会いしたのはヴェネチア映画祭のときでした。後に、ロッテルダムで再会し、そこで橋口亮輔監督と知り合うことになりました。そのとき、3人で語り明かしたことが、いまでも素晴らしい思い出です。私たちは2人の“村上氏”(※村上春樹と村上龍)について語り合い、私は『ノルウェイの森』、2人は『69 sixty nine』と『限りなく透明に近いブルー』の話をしました。まさか、数年後に日本映画を出品するためにヴェネチアの地に戻り、その作品が『ノルウェイの森』になろうとは思ってもみませんでした!」と感慨深げ。松山さんは「光栄なことです。一足早く海外の方に観てもらうのですが、どんな反応を示すのか興味津々です。きっと素晴らしい経験になると思います」と期待に胸を膨らます。すでに発表されているように、今年の審査員長を務めるのは、日本映画、そして三池作品のファンとして知られるクエンティン・タランティーノ。三池監督作品にはイタリアでも多くのファンが存在し、また、小説の「ノルウェイの森」は同国でも出版されて、こちらも高い評価を得ているとあって、おそらく現地での期待も高く、金獅子賞受賞の可能性は十分にあると言える。世界最古の歴史を誇る国際映画祭で、この2作がどのように受け止められるのか?ヴェネチア国際映画祭は9月1日(水)より11日(土)までの日程で開催。『十三人の刺客』は9月25日(土)より、『ノルウェイの森』は12月11日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:ノルウェイの森 2010年12月11日より全国東宝系にて公開© 2010「ノルウェイの森」村上春樹/アスミック・エース、フジテレビジョン十三人の刺客 2010年9月25日より全国東宝系にて公開© 2010「十三人の刺客」製作委員会■関連記事:ヴェネチア国際映画祭ラインナップ発表。『ノルウェイの森』など日本映画3本が登場異例!『ノルウェイの森』主題歌にザ・ビートルズ原盤の「ノルウェーの森」が決定高良健吾初のフォトブックが発売撮影現場&箱根プライベート旅行の様子も!あのシーンも原作の種田そのまま!『ソラニン』高良健吾の落書き顔公開2010年、最も活躍すると思う俳優は?1位は不動のジョニー・デップ!
2010年07月30日29日(木)、9月1日(水)から11日(土)まで開催の第67回ヴェネチア国際映画祭のラインナップが発表になり、日本から村上春樹原作、トラン・アン・ユン監督の『ノルウェイの森』と三池崇史監督の『十三人の刺客』がコンペティション部門に、『愛のむきだし』の園子温監督の『冷たい熱帯魚』がオリゾンティ部門に選出された。今年のコンペティション部門の特徴は、エントリー作品を撮った監督の平均年齢が若いこと。平均年齢47歳というのは同映画祭史上最年少だという。その中にはオープニング上映作である『Black Swan』(原題)のダレン・アロノフスキー(41歳)、『Somewhere』(原題)のソフィア・コッポラ(39歳)が含まれる。ほかにはポール・ジアマッティ、ダスティン・ホフマン主演の『Barney’s Version』(原題)、ドイツのトム・ティクヴァ監督の新作『Drei』(原題)が上映される。ベン・アフレックの監督第2作『The Town』(原題)はコンペティション外で上映、弟のケイシーが俳優引退後のホアキン・フェニックスに密着したドキュメンタリー『I Am Still Here: The Lost Year of Joaquin Phoenix』(原題)も上映される。今年のコンペティション部門の審査員長は、日本映画、加えて三池ファンとしても知られるクエンティン・タランティーノ。最高賞・金獅子賞の行方が早くも気になる。ちなみに金獅子功労賞は、これもタランティーノが大好きなジョン・ウー監督に贈られることが決定している。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:ノルウェイの森 2010年12月11日より全国東宝系にて公開© 2010「ノルウェイの森」村上春樹/アスミック・エース、フジテレビジョン十三人の刺客 2010年9月25日より全国東宝系にて公開© 2010「十三人の刺客」製作委員会■関連記事:ヴェネチア出品決定で松山ケンイチ、役所広司らの喜びのコメント到着!異例!『ノルウェイの森』主題歌にザ・ビートルズ原盤の「ノルウェーの森」が決定高良健吾初のフォトブックが発売撮影現場&箱根プライベート旅行の様子も!あのシーンも原作の種田そのまま!『ソラニン』高良健吾の落書き顔公開2010年、最も活躍すると思う俳優は?1位は不動のジョニー・デップ!
2010年07月30日イタリアのヴェネチアで順調に撮影が進んでいる、ジョニー・デップ&アンジェリーナ・ジョリー主演の『The Tourist』(原題)。これまで、それぞれ単独の撮影現場の様子ばかりが伝えられてきたが、16日、ついにツーショットでの撮影風景が目撃された。撮影が行われたのはサン・マルコ広場すぐ脇にある超高級ホテルのダニエリの前。そこから水上タクシーに乗り込み、運河をクルーズしながらの撮影で、船上に並んで立つジョニーとアンジーの姿が見て取れる。『The Tourist』は、ジョニー扮するアメリカ人旅行者がアンジー扮するインターポールの捜査官におとり捜査のために利用され、危険と直面するスリラー。『善き人のためのソナタ』のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督がメガホンを取る。アンジーは撮影の合間にはセットに連れてきている4人の子供(マドックス、パックス、ザハラ、シャイロ)の相手をして、気分転換をはかっているという。一方、超過密スケジュールの来日を控えたジョニーは家族サービスよりもいまは仕事に集中、という状態のようだ。(text:Yuki Tominaga)© Splash/AFLO■関連作品:ソルト 2010年7月31日より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開アリス・イン・ワンダーランド 2010年4月17日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.■関連記事:ジョニー・デップ来日決定も、与えられた時間は最大15時間で超ハードスケジュールジョニー・デップ、計画していた友人のバンド・ツアーへの飛び入り参加を断念ティム・バートン×ジョニー・デップ最新作『アリス・イン・ワンダーランド』ファンイベントに25組50名様をご招待ゲスト舞台挨拶付き『アリス・イン・ワンダーランド』ジャパン・プレミアに1組2名様をご招待完売必至!『アリス』全7種類のキャラクターストラップ付き鑑賞券いよいよ発売
2010年03月18日現地時間の12日に無事、幕を閉じたヴェネチア国際映画祭。今年もハリウッドからも数々のスターが登場し連日賑わいを見せたが、映画祭終盤の11日、今年新設された注目の部門「3Dアワード」の授賞式が行われ、ジャパニーズ・ホラーの旗手・清水崇監督がアジア映画史上初のデジタル3D長編に挑んだ新作『戦慄迷宮3D』を引っさげ登場、錚々たる監督たちの作品と並び“来年最も期待される1本”との名誉を授かった。映画界の3D化の波が押し寄せる中、新たなフィールドとして設立された、この「3Dアワード」。清水監督はこの栄えある大賞のプレゼンターとして映画祭から急遽招聘され現地入り、そのオープニングとして『戦慄迷宮3D』の5分間のフッテージが上映された。アジアを代表するホラー監督として登場した清水監督は大歓声に押され、「わたしは大監督ではありません」と自身が小柄なことと掛けたジョークで場内を湧かせ、「3D映画の制作が単にブームで終わらないよう、監督それぞれの感性によって3D映画を発展させていくことが大切」と語った。その後行われたフッテージの上映では、廃墟の病院を舞台に次々と現れる不気味な立体的亡霊に、観客は釘付けに。さらに上映後、ウサギのぬいぐるみが大劇場の空中を飛び、客席に迫るかのように少女が現れるといった演出も。西洋の3D映画とはまた一味違うリアルな演出に、3Dメガネをかけた1,000人以上の観客が一体となって大興奮、監督のクレジットが出ると拍手喝采を贈った。ちなみに、本作は全世界で大ヒットを記録した『モンスターvsエイリアン』や『カールじいさんの空飛ぶ家』など、錚々たる作品10本の1本にノミネートされたが、“ベスト・オブ・ザ・イヤー”は『グレムリン』などでおなじみのハリウッドのベテラン監督ジョー・ダンテ初の3D映画『The Hole』に授けられた。壇上に上がったダンテ監督は、清水監督から記念像を受け取ると、トロフィを観客に突きつけながら3Dのようなアクションでおどけ、仲良く2人で記念写真に収まった。この「3Dアワード」の対象となったのは、2008年から2009年に製作された3D映画。映画祭を盛り上げる新たなヴェネチア名物として、今後もセレモニーは開催される予定だ。『戦慄迷宮3D』は10月17日(土)より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH 2009年10月17日新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009■関連記事:続報!ニコラス・ケイジ主演作をめぐる米独の監督2人のバトルのゆくえM・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちジョージ・クルーニー、恋人についての質問にCMのキメ台詞で切り返し!マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入り
2009年09月14日2日から開催中の第66回ヴェネチア国際映画祭。7日夜にスティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『The Informant!』(原題)が上映され、主演のマット・デイモンが監督やプロデューサーらとともにレッド・カーペットに登場した。『The Informant!』は、90年代にアメリカの穀物商社の不正を内部告発し、FBIに協力した同社重役、マーク・ウィタカーの実話を基にした作品で、マットは30ポンド(約14キロ)増量して撮影に臨んだ。ソダーバーグのオスカー受賞作『トラフィック』やプロデューサーとして参加した『シリアナ』のようにシリアスな作風かと思いきや、本作はブラック・コメディ。FBIのおとり捜査に協力するウィタカーをマットは楽しそうに演じている。今年の映画祭コンペティション部門には日本の塚本晋也監督の『TETSUO THE BULLET MAN』も出品されているが、『The Informant!』はコンペ外での上映。前日はルチアナ夫人と一緒にゴンドラに乗ってロマンティックな夜を過ごすなど、マットはバカンスも兼ねたヴェネチア滞在を満喫しているようだ。(text:Yuki Tominaga)6日、妻のルシアナと一緒にヴェネチアでの夜を過ごしたマット・デイモン。© AFLO■関連作品:TETSUO THE BULLET MAN 2010年、全国にて公開第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:塚本晋也、深夜のヴェネチアを興奮の渦に「レッドカーペット歩けるのはすごいこと」ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入りM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!世界のツカモト、全篇英語で挑んだ21世紀版『鉄男』で“全世界同時”会見
2009年09月08日先日より開催中のヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されているニコラス・ケイジ主演の最新作『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』の記者会見が9月4日(現地時間)に行われ、現地入りしていたヴェルナー・ヘルツォーク監督とケイジ、そして共演のエヴァ・メンデスらが出席した。本作は、ニュー・ジャーマン・シネマの代表的監督、ヴェルナー・ヘルツォークが手がける犯罪ドラマで、ケイジ扮するアルコール&薬物中毒の刑事が、移民一家を狙った殺人事件の真相を追う姿を描く。そのタイトルからも、1992年のカンヌ映画祭で上映後にそのショッキングな内容から賛否が分かれた、アベル・フェレーラ監督の『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(’92)のリメイクとされてきたが、記者会見でこのことについて聞かれると、ヘルツォーク監督は、「その作品を観たこともなければ、フェレーラ監督のほかの作品も観たことはない」と一蹴した。奇しくもフェレーラ監督も新作ドキュメンタリー「Napoli,Napoli,Napoli」を携えて映画祭に滞在中だが、本作の製作に関わったフェレーラ監督側の人々は全て「地獄に堕ちればいい」と怒りを露にしているという。一方で、ヘルツォーク監督はあくまで本作がリメイクでないことを強調し、「会ってウィスキーを交わせば、すぐに解決するでしょう」と語った。また、同日行われたワールド・プレミアにも揃って登場した一同。エヴァは胸元の開いた黒のセクシードレス、ニコラスも黒のスーツで共にシックな装いで作品の晴れ舞台を祝した。ヴェネチア国際映画祭は今月12日まで開催。果たしてコンペティションを制するのは?■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:M・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!
2009年09月07日